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Yuuzo MOTOYAMA 偏分布荷重を受けるPCTの応力解析

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Academic year: 2021

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(1)

偏分布荷重を受けるPCTの応力解析

(昭和45年5月30日 原稿受理)

開発土木工学教室  出 光      隆 開発土木工学大学院 本山    裕    三 ON AN ANALYSIS OF THE PARTIALLY

     LOADED PCT SYSTE]M

Takashi IDEMITSU

Yuuzo MOTOYAMA

  On the design of PCT, tensile force of the main cable has been calculated under the uniform load through out the span. But in practice, however, the PCT, during the errection of the bridge, carries a partial load.

  So this paper discusses on the analysis of partially loaded PCT system and presents the experimental results comparatively with the theoretical ones.

1. ま え が き

 PCT(プレテソションドケーブルトラス)の全 吊索それぞれに等荷重が載荷される場合は,全ス パンに等分布荷重が作用するものとして上・下索

の張力を計算しているD2 ・しかしなカミら・実際の 誓GGG 橋梁架設作業は右岸または左岸のいずれか一方か

ら順次行なうため偏分布荷重が作用することにな       ∫z       . る。その場合,PCTの張力・サグ変化などはど

の様になるであろうか・ここではそれらの計算法         困_1PCT略図 についてのべ,また計算結果と模型実験結果との

嶋行なつてみる・

 2. 偏分布荷重の低減率βについて

 PCT(図一1に示す)は各吊索に全て等しいプ レストレスが導入されており,上・下索ともそれ ぞれ図一2に示す様に等分布荷重を受けていると 考えてよい。図一1のPCTの左岸から数本の吊 索に荷重が載荷された場合, これらの荷重はκ1 間に等分布荷重σとして作用し,σは上・下索に それぞれσ.・4、として分担されるものと考えられ

る。すなわち,4が載荷されたとき,上・下索に    図一2プレストレスによる等分布荷重

41

¢1

(2)

y

y

.μ       て,それより上・下の部材の変形し易さによって

     1−一一一ヨ  決まるからである・

メ¢、

1,、

工・・

エ/

∂下

mー      、\

?s       \¥ミ

yo〜 y1

コC

@  β の値がわかれば荷重状態がわかり,各索の張    力・サグ変化等を直に求めることができるが,そ    のためには仇〜(∠九十4巨の,4z〜(∠ε汁∠司の関    係を求めなければならない。

3. 偏分布荷重を受けたケーブルの形状

 PCTは全ての吊索にプレテンションが導入さ れており,したがって,上索の場合,ケーブルに は図一4(a)に示す様に等分布荷重41が作用して いる。この時ケーブルの形状は次式で表わされ

る。

      図一3

作用する髄端およびサグの状態は区1−3の ハ顎ぽ)   (2)

様になるものと考えられる。この時,下索の分担

率・すなわち嚇率(β )を次式で求めることにす  十一一…一一ヨ

る。

  β一硲捲識1弩Zの万;×…  脚

      (1)

       (α)

 ただし∠ρ、:σ、、による各上吊索の仲びの平均値     ∠e、:9、による各下吊索の伸びの平均値

    ;ll㌫㌶㌶隠‡霊  ユ血皿田註

喬ぱ九一跡  (1−a) 図一4等分縮;:び偏分布繊荷時【こ

       おけるケープルの形状

鼻誹一)砒 (Lb) こ樵さらに図一4(b)に示すように偏分布

 ただしγ。、、:プレストレス作用時の任意点の上  荷重σ・(下索の場合のが作用すればσ、−4、+σ、

       サグ       (下索の場合4、−91−4Dとなり,ケーブルの形状      y。、:プレストレス作用時の任意点の下  は次式で表わされる。

     九蒜布繊荷時の癒の上サ ー完+晶{(1一た)241十κ(2一ノζ)硫

       グ       (0≦κ≦え1)      (3)

     九:5分布繊荷時の臆点の上サ ハー一曇が+2 {(醐佑蜘κ

     γ、:偏分布荷重載荷時の任意点の下サ       κ・1・

       グ         +頭(42−41)

 低減率β を(1)式の様に考える理由は,一般       (た1≦x≦1)         (4)

に,柱などの場合,荷重分担率は載荷点を境とし   ただしH:ケーブル張力の水平成分

(3)

 上式中,∬は未知であるからケーブルの形状を       但 求めるためには,その値を求めなければならな

い。よって,次にHの計算法についてのべる。

 図一4(a)の場合,ケーブルの長さLは L−1(・+§〆一誓〆+…・・う (5)

  ただしη一∫/1

となる。この状態から4、を取りのぞけばケーブ ルは無応力状態となり,その長さL。は次式で求 められる。

ぽ荒(・+誓・う  (6)

 一一

「yμ十△eμ

彫2u 一一

、1

¢μ

        41

、2〜

  一 一  一  一  一 一  一

△互e十△δ・

△ず十△♂

  ただしκ、−E、・メ、

    κ・:上索の伸び剛さ       図_5q2〜(4y十4θ)曲線     E、:上索の弾性係数

    .4、:上索の弾面積       4・ 低減率βの計算法

 図一4(b)の状態から荷重41,4、を取りのぞけ   σ,を種々変えて,それぞれに対応する4εの値 ば無応力時のケーブルの長さL。は次式で求めら  を求めると,海は吊索の弾性係数がわかればす れる。      ぐに求まるから,結局,4、〜(4ア+∠のの関係が求

ムー1{・+竃(一・)…・仇φピ}  ::㌶誉㍍腰㌫㌃晶

    一三・1{・+雀(μ1φ・+・・ψ・)}(7)鍛議㌶灘㌶雀㌶蕊+

       低減率は下索の荷重の分担率であるから次式から   ただし

       もβ の値が求まる。

   一(41・1一一τ )㌦一司写)㍑   一×、。。    (8)

      σ

   φ・『+L㎏+1・ψ・『+1+聡+1  両方から求めたβ の値が等しくなっ醜そ    K1≠+2(L瓦)・脳励一(1一ん)2 の値が求める低減率βとなる。

   一㌍鵠議灘た吊索本数索竃8ξ㌫鷲ぎ),琉ξ㌫裏

 またη。は表一1の様になる。      化が容易に求められる。また,図一5の4、〜(4ア  式(5),(6)からL。を求め,式(7)に代入すれば丑  +∠司曲線をんの値を種々変えて描いておけば,

を未知数とする式がえられる。普通η一8までと  施工中のどんな状態においてもケーブルの張力⊆

り計算すれば,所要の有効数字でHがえられる。  サグの変化がすぐに計算されることになる。ま

表一1

η

1 2 13 4 15 6 7 18

ユ12

 1一皿一一

W0

 1

@  2互

  ご

Q   

Q30せ

7

  21一

33 429

ηπ 5632 26624 61440 1114112

(4)

た,全吊索に荷重が載荷された場合はκ一1とな    140 る。したがって,式(7)にκ一1を代入すればL。

は式(6)と一致する。       120

 5.模型実験        100

 模型実験はマンガニン線を用いて行なった。模   田g)

i曇轟鎌翼璽蕊1↑::

すことになる。マンガニン線の諸元を表一2に示

す。      40

<i        =300        −→

5°+5°+5°「巳5°+5°+5°

墨①

載荷点

寸法単位(㎝)

20

0

ん一 P.0

α8

O.6

0.4

夫一 0.2

0.2 O.4

0.6

0.8 P.0

0.066   0.19δ   0.330   0.462   0.594   0,660

0.660

       0.528

<…       −300−一一一一一一

      図一6模型PCT

       O.462          表一2      ・〜四/ω

   一一一一一一一 (Zz (9/cm)

図一7 α2〜H図

}一一,㌻酬

    十

巨索 吊索

伸び剛さ(9)

直      径(cm)

単位長さ当りの抵抗       (ρ/m)

1.01×105 0.10×10−1

 60,3

3.64>く104 0.60×10−2

 ユ50

一「一一

l   i   l

l l :

      0.198  実験はまず吊索中に挿入した緊張装置により各

吊索に平均19.89(4、−0.339/cm)のプレストレ    o.132 スを導入した。次に吊索番号の①から⑤へと荷重

G−11・669(4−0・1949/cm)を順次載荷して行き    o理.o_6. o_4,0_2. o o 2.0 4.o この時の張力・サグ等を測定した。       △y(,m)

 6 理論計算および理論値と実験値との比較       図一8∠y〜α・図   ! +

L− <一一i一山一         一⊥

 ここでは計算の要領を述べ,同時にその計算結   2) 式(5),(6),(7)を用いてん,9、を種々変 果と実験値とを比較してみる。      えてHを計算する。その結果を図一7に示

一1)式(5),(6)からL。を求めるとL。−328.70   す。

  cmとなる。 ただし1−300・Ocm,ηr〃−   3)2)で求めたHを式(3)に代入しケーブルの

  0・2,4・−0・3309/cm,κ、−E、・4、−1.01×1059    形状を表わす式を求める。

(5)

4)3)で求めたア、、ツ、、を用いて式(1−a)・(1    σ一4、に対応する∠ア。,∠ア、を求めれば式(1)

 −b)からサグ変化量の平均値を求める。      から低減率β が求まる。この低減率が最初 5)以上の計算結果をもとにσ、〜(4升∠旬曲    仮定したβ の値に等しくなる様に計算を行  線を描き図一8に示す。なお本計算に当って    って低減率を求める。図一9にその結果を実  は∠εは極めて小さいので無視した。

6) いま低減率β を適当に仮定すれば,4.一

 (1一β /100)4,4,一(β /100)4となる。したが     90  って5)で求めたグラフより4、。一σ、+9。,9、、−    H (g        80

(Z)・・

↑・・

\ \

\ \

50

R0

P0

\ /

\ 一 

PS時  0.2  0.4 0.6  0.8  1.

70

60

1 /1  /

 1 ^ 一 、 \ \

7仁

・・時仕・⑰_k °  PS時Ω゜=・°81◆°

 一一一実験値     、 理論値      一一一一実験値        理論値 図一9 偏分布載荷による低減率の変化       図一10

△y(・m)       △y(㎝)

一1.0

0

1.0

 △y(cm)

−2.0

一1.0

0

1.0

20

0

G G

0

/ 、

① ②

A ③ ④ ⑤

.0

.0

一2.0

一1.0

0

1.0

  (cm) 20

 △y G G G G

−1.0 0

G G G

0

①②③/

\ ④⑤

.0 \ /

.0

0 \   ノ④⑤

        1.0       (㎝)

         △y G G G G G 理論値    一1.0

一一一一 タ測値

図一11 サグの変化

(6)

  験値から求めた低減率とともに示す。

7)・)〜6)の計算を偏分布荷重の幅すなわちん 8・むすび

  を種々変えて行なえば各々のんの値に対応   本実験では」0.2,0.4,0.6においてβ,H   するσ,,、が求まる。よって図一7から各g,、 の実験値と理論値の間にかなりの差が生じたが,

  の値に対する上索張力の水平成分Hを求め  定性的には,それらはほとんど同じ傾向を示して   ることができる。図一10にその計算値を実測  いる。

  値とともに示す。      したがってPCTの設計にあたっては,荷重が  8)以上のようにして求めたHならびに4、を  全スパンに等分布載荷された場合だけでなく,偏   用いて各々の について, ケーブルの形状  分布載荷された場合も考慮し,ケーブル張力の最   を表わす式を求める。      大値を求め,設計を行なわなければならないもの  9) プレストレス作用時のサグを基準にして各  と考えられる。

  κの場合のサグの変化量を求め,これを実測   なお,理論値と実験値との定量的な差の原因に   値とともに図一11に示す。      ついては,現在,理論・実験の両面から検討を重       ねている。

 7. 考   察

 実験結果と理論値を比較検討することにより,      参考文献

次のことが言える。       ユ)渡辺,出光,大神,飯田;「プレテンションドケ

・)低減率の値は全スパソに等分布荷重が鞘 脇レ1え灘隻嬬竃習欝瑳}課る

  される場合より・偏分布荷重を受ける場合の   2)渡辺,出光,吉田,飯田,大神;rPCT(プレテ   方が小さくなる。(図一9)       ンシ・ンドケーブルトラス)工法の実施例と長大橋  2) ケ_ブル張力は荷重が全スパンに載荷され    への応用」橋梁と基礎・2『11・昭和43年11月号

  た場合より,スパソの60〜80%程度に偏分

  布載荷された時,最大となる。(図一10)

参照

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