社会福祉法人 新潟市社会福祉協議会 経営管理課課長 佐 藤 靖 夫
Ⅰ は じ め に
2007年(平成19年)7月のある日、仙台市社会福祉協議会(以下、社会福祉協議会は「社協」と略称する。)の職員 が新潟市社協を訪問した。それは、7月16日に発生した「中越沖地震」の被災地社協の支援に行く途中で立ち寄った ものであった。その会話の中で「仙台市をはじめ、宮城県では今後30年間で99%の確率で大地震が発生すると予想さ れており、その時のために支援活動を経験する必要があり、現在もそのための機器材を整備している。」という話が あった。
1年後、仙台市社協に立ち寄る機会があり災害ボランティアセンターマニュアル(本会のマニュアル作成時に参考 にさせていただいた)の説明や機器材の整備状況を見せてもらい、改めて相当の危機意識を持っていることを感じた。
そして、今年(2011年)3月11日14時46分に宮城県牡鹿半島の東南東の海底を震源としたマグニチュード9.0の地震 が発生し、それが現実のものとなったのである。
Ⅱ 災害時における社協の支援活動 1 社協とは
社協は、「社会福祉法」において「地域福祉の推進を図ることを目的とする団体」と規定されている。
また、1992年(平成4年)に出された「新・社会福祉協議会基本要項」で社協の性格を、
茨 地域における住民組織と公私の社会福祉事業関係者等により構成され、
芋 住民の理念に基づき、地域の課題の解決に取り組み、誰もが安心して暮らすことのできる地域福祉の実現をめ ざし、
鰯 住民の福祉活動の組織化、社会福祉を目的とする事業の連絡調整および事業の企画・実施などを行う、
允 市区町村、都道府県・指定都市、全国を結ぶ公共性と自主性を有する民間組織である。
とし、社協の活動について7つの機能と5つの原則が示されている。
【7つの機能】
茨 福祉ニーズや課題を把握し、住民の福祉活動を推進する機能 芋 社会福祉関係者や他の分野の団体と連携を図る機能
鰯 福祉活動や事業を企画し実施する機能 允 調査研究と開発の機能
印 計画策定と提言の機能 咽 広報活動の機能 員 福祉活動支援の機能 【5つの原則】
茨 住民ニーズの原則
広く住民の生活実態・福祉課題等の把握に努め、そのニーズに立脚した活動をすすめる。
東日本大震災における社会福祉協議会の支援活動について
[特集:東日本大震災]
芋 住民活動主体の原則
住民の地域福祉への関心を高め、その自主的な取り組みを基礎とした活動をすすめる。
鰯 民間性の原則
民間組織としての特性を生かし、住民ニーズ、地域の福祉課題に対応して開拓性、即応性、柔軟性を発揮した 活動をすすめる。
允 公私協働の原則
公私の社会福祉および保健・医療・教育、労働等の関係機関・団体、住民等の協働と役割分担により、計画的 かつ総合的に活動をすすめる。
印 専門性の原則
地域福祉の推進組織として、組織化、調査、計画等に関する専門性を発揮した活動をすすめる。
さらに、2003年(平成15年)に出された「市区町村社協経営指針」で事業の構成を示し、各部門間の相互連携を十 分に図ることとしている。
茨 法人運営部門
事業全体の管理、総合的・計画的な事業執行を行うための組織管理 芋 地域福祉活動推進部門
住民参加による地域福祉の推進、福祉のまちづくり推進、ボランティア活動・市民活動推進 鰯 福祉サービス利用支援部門
地域の福祉サービス利用者支援 允 在宅福祉サービス部門
介護保険・支援費制度、その他の在宅福祉サービスの実施 2 災害時における社協の役割
茨 社協が支援活動をする意義
前述のように社協は、日常的に住民と接し、行政や幅広い機関・団体と関係を持ち、フォーマルサービスとイ ンフォーマルサービスを活用しながら地域福祉の推進や支援を必要とする住民への個別支援活動等を行うことと なっている。
災害時には、自治会などのコミュニティの崩壊、弱体化が起こり、住民の多様な生活課題が発生し、住民の生 活が脅かされる。地域福祉を推進する社協は、住民の生活不安や生活・福祉課題を解決する使命があり、個別支 援から地域支援までを視野に入れた、地域コミュニテイの再生・再構築を目途とする総合的な支援活動を行うこ とに意義がある。
芋 「災害ボランティアセンター」の運営
社協は、日々、地域福祉の推進をすすめているが、その活動の中で、社協として災害支援のノウハウを蓄積し ており、「災害ボランティアセンター」を担うことの合意が関係者でなされている。実際に、新潟市の防災計画に は、「市社協は災害発生後、本部長の要請により市総合福祉会館に「救援ボランティアセンター」を設置する」こ ととなっており、さらに「被災状況に応じて、区社協に「区救援ボランティアセンター」を設置する」こととなっ ている。センターの活動内容は、
① ボランティアの受付、登録
② ボランティアニーズの把握及びボランティアへの情報の提供 ③ 災害対策本部等からの要請に基づくボランティアの派遣 ④ 災害対策本部との連絡調整
⑤ ボランティア活動情報の集約・管理
⑥ 活動に関するボランティアへのオリエンテーション ⑦ 外部ボランティアや地元ボランティアとの活動調整 ⑧ ボランティア活動保険加入業務
となっている。本会においても、センター設置・運営の手引書である「災害ボランティアセンターマニュアル」を 作成している。
鰯 社協と他機関・団体との協働
災害支援活動には、社協のほかにも行政をはじめ日赤、災害支援活動のノウハウを持つNPO法人、ボランティ アなど多種多様な機関・団体がかかわる。それぞれの活動には限界があるため、互いが協働しあうことにより相 乗効果が生まれることになる。
新潟中越地震後、中央共同募金会は企業、NPO、社協、共同募金会などが協働し、被災地及び被災者主体のボ ランティア活動を支援するため「災害ボランティア活動支援ブロジェクト会議」(以下、「支援プロジェクト」と いう。)を設置した。この支援プロジェクトは、今回の大震災発生直後から幅広い活動を展開している。
3 災害時における社協ネットワーク
社協は、市区町村、都道府県・指定都市、全国を結ぶ民間組織で、そのネットワークの大きさは他に類を見ない。
また、それぞれに固有の職員が配置され、横断的な専門職のネットワークが図られている。
このネットワークを活かすことにより広域災害や大規模災害などに対して長期にわたる場合でも継続的かつ安定的 な支援活動が可能であり、次のとおり支援活動が行われる。
茨 地元都道府県・指定都市社協
被災地元の市区町村社協が災害ボランティアセンターの担い手となる可能性が高いため、まず現地に赴き、被 災状況の把握と必要な支援の見通しをたて、地元の意向を調整しながら、情報収集・情報提供、緊急的な人員派 遣等を行う。また、県内の市町村社協へ支援を呼びかけ、支援者の調整を行う。
新潟県では、県社協及び県内の市町村社協の間で、災害時に、災害支援活動を相互に支援するため「災害救援 活動に関する相互支援協定」を結んでいる。7月29日に発生した「新潟・福島豪雨水害」の被災地社協の活動支 援として、県内市町村社協の職員の派遣が行われたが、この協定に基づいて行われたものである。
芋 ブロックでの支援
被災県のブロックの都道府県・指定都市社協は、幹事県社協を中心に現地に入るなどして情報収集を行い、被 災県社協と調整を行い、ブロック協定に基づきながら災害ボランティアセンターの運営支援にあたるスタッフの 派遣を行う。
鰯 隣県社協
被災県の隣県社協は、ブロック幹事県以上にアクセスや人的支援の面での即戦力としての役割を担うことがで きることから、積極的に支援の一役を担う場合がある。
允 全 社 協
全国的な支援の必要性を見極めた上で、支援プロジェクト等と連携し、運営支援者の派遣調整をはじめとする 必要な支援について、被災地社協・被災県社協やブロック幹事県社協との調整を行う。また、被害が甚大で被災 地のブロックでの支援だけでは対応しがたい際の被災地以外のブロックによる支援についての調整も行う。
Ⅲ 東日本大震災における支援活動 1 被害状況
今回の震災は、地震と津波、それにより被害を受けた東京電力福島第一原子力発電所からの大量の放射性物質の放 出を伴う原子力事故に発展し、周辺一帯の住民は長期の避難を強いられている。被害は1都1道20県におよび、警察
庁は8月31日現在、全国で死者15,756人、行方不明者4,460人、建物全壊115,425戸、半壊157,170戸と発表している。ま た、避難所生活者は、震災直後、岩手、宮城、福島の3県で400,000人を超えた。この数字は、阪神・淡路大震災を上 回っている。
【岩手県内の被害状況 写真】
宮古市市街地(4月撮影) 宮古市市街地(4月撮影)
山田町(4月撮影)
現在、災害ボランティアセンターが開設されている場 所から100mも離れていない所。屋根の上に車がのっ ている。
山田町(4月撮影)
がれきの集積場
山田町市街地(4月撮影) 大槌町市街地(4月撮影)
火災があったことがわかる。
左手前の建物が陸前高田市社協の建物 右奥の建物が陸前高田市役所(3月撮影)
陸前高田市社協の事務所が入っていた建物 (3月撮影)
釜石市役所(4月撮影) テレトラック釜石は岩手県競馬組合の場外馬券投票所 であったが、業務廃止・閉鎖となった。(4月撮影)
陸前高田市役所(4月撮影) 陸前高田市役所(8月撮影)
陸前高田市役所の裏手(4月撮影)
陸前高田市社協職員でらせん階段を使って屋上まで避 難して助かった者がいる。なお、水は屋上近くまでき たとのこと。
陸前高田市社協事務所(8月撮影)
がれきは撤去されている。
陸前高田市社協事務所の内部の様子(4月撮影)
金庫をはじめ重要書類は全て流失した。
2 全国の社協による支援活動
震災発生後の3月15日、全社協はブロック幹事等都道府県・指定都市社協会議を開催し、全国の社協組織が一体と なって被災地支援に取り組むため、次のとおり、当面の被災地支援方針を決定した。
茨 被災地の県社協支援のため、直ちに全国から社協職員の応援派遣を実施する。
芋 派遣先は、とくに被害が甚大な岩手県、宮城県・仙台市、福島県とし、各県市へ数十名とする。
鰯 派遣職員は、被災地における災害ボランティア活動の支援をはじめ、民生委員・児童委員、福祉施設との連絡 調整にあたる。
一方、被災地の県社協及び市町村社協では、災害ボランティアセンターを立ち上げ、8月29日現在、岩手県24ケ所、
宮城県12ケ所、福島県32ケ所が設置されている。
【災害ボランティアセンター設置状況】
そのうち、特に被害が甚大であった社協へブロック及び隣県社協職員の派遣が行われている。
【ブロック派遣表】
各ブロック都道府県・指定都市社協名簿
陸前高田市災害ボランティアセンター(開設前) 陸前高田市ボランティアセンター(現在)
都道府県・指定都市社協 ブロック名
北海道、青森県、☆岩手県、秋田県、☆宮城県、◎山形県、
☆福島県、札幌市、☆仙台市 北海道・東北
茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、◎東京都、
さいたま市、千葉市 関 東 A
神奈川県、新潟県、静岡県、山梨県、長野県、横浜市、
川崎市、相模原市、◎新潟市、静岡市、浜松市 関 東 B
◎富山県、石川県、福井県、岐阜県、愛知県、◎三重県、
東 海 ・ 北 陸 名古屋市
◎滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、
京都市、大阪市、堺市、神戸市
近 畿
◎鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、
香川県、◎愛媛県、高知県、岡山市、広島市 中 国 ・ 四 国
◎福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、
鹿児島県、沖縄県、北九州市、福岡市
九 州
☆は被災地
◎は平成23年度のブロック幹事県・市
社協職員を派遣した被災地社協一覧
担当ブロック及び隣県社協 支援先被災県市町村社協
被災県
関東Bブロック 岩手県社協
岩 手 県
東海・北陸ブロック 久慈市社協
北海道社協 野田村社協
青森県社協 田野畑村社協
秋田県社協 宮古市社協
山田町社協 大槌町社協 大船渡市社協 釜石市社協 陸前高田市社協
近畿ブロック 宮城県社協
宮 城 県
中国・四国ブロック 石巻市社協
山形県社協 女川町社協
東松島市社協 塩釜市社協 七ヶ浜町社協 多賀城市社協 南三陸町社協 気仙沼市社協 名取市社協 岩沼市社協 亘理町社協 山元町社協 仙台市社協
関東Aブロック 福島県社協
福 島 県
九州ブロック いわき市社協
相馬市社協 南相馬市社協 新地町社協 広域避難社協 ・広野町社協 ・川内村社協 ・富岡町社協 ・大熊町社協 ・浪江町社協
岩手県内沿岸被災地市町村社協の状況
ブロック社協 及び隣県社協 地域の被害状況
災害ボラセン
(VC)と活動状況 事務所等建物
被害と対応状況 人 的 被 害
(死亡・不明)
社協名
行政の状況 全 体 被 災
青森県 役場流失しプ レハブ 村の中心部壊滅状態
民生区15地区のうち 7地区壊滅
死者38 行方不明0 家屋倒壊476 3/18設置
敷地内・田畑の瓦礫撤 去、側溝の泥上げ、写 真清掃等
ボランティア活動者数 延べ13,074人
建物(全書類)
滅失
事務所はプレハブ 設置で対応 野 田 村
北海道 静岡県 長野県 市役所浸水
中心市街の半分が被 害
田老地区の被害甚大 死者417
行方不明355 家屋倒壊4,675 3/13宮古VC設置
4//9田老地区VC設置 物資搬入出、避難所支 援、瓦礫の撤去、屋内 の片づけ等
ボランティア活動者数 延べ15,665人
宮 古 市
中心市街が壊滅状態 死者577
行方不明271 家屋倒壊3,184 3/24B&Gセンターに
VC設置
物資搬入出、瓦礫の撤 去等
ボランティア活動者数 延べ19,195人
山 田 町
三重県 岐阜県 名古屋市 長野県 役場流失、職 員も多数犠牲 で機能脆弱 中心市街を含む多く
の集落が甚大な被害 死者779
行方不明138 家屋倒壊3,341 3/25プレハブ転居
家屋内外泥だし、敷地 内片づけ等
ボランティア活動者数 延べ40,103人
建物(全書類)
滅失
事務所はプレハブ 設置で対応 人的被害甚大会
長、事務局長 大 槌 町
神奈川県 山梨県 市役所浸水
中心市街の半分と多 くの集落が甚大な被 害
死者862 行方不明414 家屋倒壊3,723 3/16郷土資料館近く
にプレハブ設置 物資搬入出、避難所支 援、民家の方付け・清 掃等
ボランティア活動者数 延べ26,623人
社協入居建物
(社協は8階)の 2階まで浸水 釜 石 市
愛知県 秋田県 中心市街の半分が被
害 死者323 行方不明138 家屋倒壊3,629 3/14設置
物資仕分け、家屋の泥 撤去・片づけ等 ボランティア活動者数 延べ19,674人
一部破損 社協業務は継続 大船渡市
新潟県 福井県 石川県 富山県 新潟市 役場流失、職 員も多数犠牲 で機能脆弱 殆どの地域が壊滅状
態 死者1,513 行方不明625 家屋倒壊3,341 3/20横田地区プレハ
ブに移転
避難所支援、民家敷地 内外清掃等
ボランティア活動者数 延べ54,786人
建物(全書類)
滅失
事務所は他の建物 借用で対応 人的被害甚大
会長、事務局長 事務局次長ほか 陸 前 職員4名
高 田 市
※ ボランティア活動者数は9月1日現在(県内累計230.518人)、他は6月13日現在岩手県社協調べ
3 新潟市社協の支援活動
新潟市社協の支援活動は、大きく分けると茨被災地社協への職員派遣や芋被災地へのボランティア派遣などの被災 地活動と鰯救援物資の受け入れや允市内避難所の運営協力などの市内避難者への支援活動になる。これまで、新潟市 社協が取り組んできたものを報告したい。
茨 関東ブロック災害支援協定による支援
新潟市は、関東ブロックBブロック(以下、「関ブロBブロック」という。)の一員として岩手県の支援を行っ ている。先遣隊の派遣後、3月25日から陸前高田市の支援を行い、4月18日からは関ブロBブロックの幹事社協 として岩手県社協の県災害ボランティアセンター支援を行い、8月4日から再び陸前高田市の支援を行っている。
なお、全国のブロック派遣については、8月末日をもって終了し、9月以降は北海道・東北ブロックと近隣の 県内社協からの派遣を優先しつつ、個別調整を行い派遣を継続することになる。
【職員の派遣による支援】
社協災害支援協定による職員派遣について
活動内容 派遣先
派遣期間 人 数
被災地状況の把握、
災 害VC立 ち 上 げ、
貸付け等 釜石市
3/18〜3/25 1
先遣隊1
3/21〜3/25 釜石市 2
先遣隊2 陸前高田市
災 害VC、法 人 運 営 業務、生活福祉資金 貸付業務等
陸前高田市 3/24〜3/30
1 第1クール
3/29〜4//4 1
第2クール
4//3〜4//9 1
第3クール
4//8〜4/14 1
第4クール
4/13〜4/19 1
第5クール
県災害VC業務
(団体ボランティア の受付、情報提供、
炊き出しボランティ アの受付・調整、各 現 地 災 害VCか ら の 報告集約、提供等)
盛岡市 4/18〜4/24
1 第6クール
4/23〜4/29 1
第7クール
4/28〜5//4 1
第8クール
5//3〜5//9 1
第9クール
5//8〜5/14 1
第10クール
5/13〜5/19 1
第11クール
5/18〜5/24 1
第12クール
5/23〜5/29 1
第13クール
5/28〜6//3 1
第14クール
6//2〜6//8 1
第15クール
6//7〜6/13 1
第16クール
6/12〜6/18 1
第17クール
6/17〜6/23 1
第18クール
6/22〜6/28 1
第19クール
6/27〜7//3 1
第20クール
7//2〜7//8 1
第21クール
7//7〜7/13 1
第22クール
7/12〜7/18 1
第23クール
7/17〜7/23 1
第24クール
7/22〜7/28 1
第25クール
災 害VC、法 人 運 営 陸前高田市 業務
8//4〜8/10 2
第26クール
8/16〜8/20 2
第27クール
8/24〜8/30 2
第28クール
34 合 計
【職員派遣のための調整会議】
芋 被災地へのボランティアバスの運行
職員を派遣している陸前高田市で支援活動を行う市民ボランティアを募集し、ボランティアバスの運行を行っ ており、しばらく継続する予定である。
【ボランティアバスの運行】活動先:陸前高田市
その他、3月15日にNPO法人CLC(コミュニティライフサポートセンター)の要請により、NPO法人AMDA(ア ムダ)の医療チームを仙台市まで送迎支援を行ったが、新潟市社協としての仙台市への支援活動は現在のところこれ だけである。
会 場 等 期 日
出席人数 会 議 名 等
全社協 4/12
ブロック幹事都道県・指定都市 3 社協会議(第2回)
金沢市 4/13
1 北陸ブロック会議
盛岡市、陸前高田市 4/18〜4/21
岩手県本部及び陸前高田市派遣 1 調整
盛岡市、宮古市、山田 町、大槌町、釜石市、
陸前高田市、気仙沼市 4/26〜4/28
岩手県本部及びBブロック支援 3 被災地社協視察訪問
東京都社協 5/13
関ブロ都県・指定都市社協組織・ 2 ボランティア研究協議会
全社協 5/17
ブロック幹事都道県・指定都市 2 社協会議(第3回)
富山市 6/19
1 北陸ブロック会議
全社協 6/24
ブロック幹事都道県・指定都市 2 社協会議(第4回)
盛岡市 7/11
ブロック幹事県・指定都市社協 3 現地調整会議
18 合 計
主な作業内容 計
職員数 ボランティア数
派遣期間(金曜〜日曜)
個人宅の瓦礫の撤去作業 20
3 17
5/13〜5/15
個人宅、農地の瓦礫の撤去作業 18
3 15
5/27〜5/29
道路側溝の泥上げ、瓦礫の撤去作業 13
4 9
6/10〜6/12
海岸の瓦礫の撤去作業 20
4 16
6/24〜6/26
農地の草刈り作業 20
3 17
7//8〜7/10
個人宅、農地の草刈り作業 20
3 17
7/22〜7/24
農地の草刈り、瓦礫の撤去作業 21
2 19
8/19〜8/21
132 22
110 合 計
鰯 支援物資の受け入れ
新潟青年会議所、新潟市とともに3月19日から3月21日までの3日間、鳥屋野野球場を会場に支援物資の受け 入れを行った。その後、新潟市とともに3月24日から4月30日まで継続した。
【支援物資受入】
允 市内避難者への支援活動 ① 避難所の運営協力
避難者(外国人帰国者を含む)は、最大で、県内では約10,000人、新潟市内では約3,000人を超えた。新潟市 では6ケ所(うち2ケ所は外国人帰国者用)の避難所が開設され、その運営にボランティア派遣などを行うな ど運営に協力した。活動したボランティアは延べ約3,500人にもなる。また、介護等を必要とする避難者のため に福祉避難所が1ケ所開設され、新潟市社協のデイサービスセンター職員及介護支援専門員が見守り、入浴介 助、ケアプランの作成などの支援を行った。
② 市内避難者への見舞金配分
新潟市とともに、5月31日現在、新潟市内に1ケ月以上居住もしくは居住見込みの世帯に対して、見舞金(新 潟市共通商品券)を配分した。
5月6日から5月31日まで寄附金の募集を行い、11,979,822円が寄せられた。そして、避難所の避難世帯85世 帯、避難所以外の避難世帯249世帯、計334世帯に配分した。
Ⅳ お わ り に
1 「千年に一度の巨大地震の世紀」
先日、新潟日報に気になる記事が載っていた。それは、東日本大震災規模とされる平安時代の貞観地震や関東直下 型地震、東海・東南海・南海地震の3連動とみられる仁和地震など9世紀に起きた地震が、阪神大震災以降の状況と 酷似しており、近い将来首都圏直下型や3連動型地震が起きる可能性が高く、千年に一度の巨大地震の世紀」になる かもしれないというものである。今回の東日本大震災については、冒頭で述べたように宮城県では地震発生の確率が 高いことを承知し、津波対策も万全を期していたわけであるが、その規模は想定以上のもので甚大な被害がでてし まった。
専門家の間では、いつ起こっても不思議ではないと言われており、その警戒を日々心がけておく必要があるであろ う。実際に関係地域の社協は地震発生直後から多くの職員を被災地に派遣している。
2 復旧から復興へ
被災地の復旧には多くの機関、人が携わっている。社協もそのひとつで、その意義と活動については前述したとお りである。全国の社協職員は、被災地3県の被災地の支援活動に約延べ20,000人を超える職員が携わっている。ブ ロック派遣は8月末日をもって終了するが、今後は社協機能を喪失または極めて弱体化した市町村社協の社協機能の 復興支援のために、全社協で個別調整し、職員の長期派遣も含めて、組織的、継続的に支援活動が行われる。
従事者数(人)
その他物資
(t)
毛布受入数
(枚)
寄附者数 月 日 (件)
市 社 協 青年会議所
ボランティア
8 35
47 6
650 967
3月19日
6 25
119 18
500 1,800
3月20日
7 20
89 16
870 1,770
3月21日
21 80
255 40
2,020 4,537
計
社協は、地域福祉の推進団体である。震災によって失われた地域のコミュニティの再生には想像以上の労力が必要 になるであろう。しかし、住民主体の地域福祉を推進することが社協の使命であり、それができなければ社協の存在 意義が問われる。多くの職員が亡くなり、行方不明そして、社協の事務所も失われ、また、自宅を失い避難者のひと りとなっている職員がいるなかでも、全国の社協のネットワークを活用し、支援活動をつづけることで、必ず社協機 能の復興、そして地域のコミュニティの再生ができるものと思う。新潟市社協もその一助になればと考えている。
3 日々の備えと活動
新潟市でも昨年何十年ぶりの大雪、また、7月末には記録的な豪雨に見舞われた。その際には、多くのボランティ アの力が寄せられた。また、自治会や民生委員などの協力があった。日々の地域コミュニティづくりや個別支援の活 動が災害時に大きな力になることを改めて認識した。これからも、常に危機意識をもちながら、地域福祉活動を展開 するなかで、住民の安心・安全なまちづくりを推進していきたい。
最後に、これまでの全国の社協及び新潟市社協の支援活動を報告したが、これはほんの一部でしかない。また、こ れからも社協の支援活動は続き、日々状況が変化している。そのため、まとまりがなく、活動の分析もなく報告の域 をでなかったことをお詫びし、末筆ながら、この機会をくださった豊田先生にお礼を申し上げます。
がんばれ日本概 がんばれ東北概
[参考資料]
1 「新・社会福祉協議会基本要項」(社会福祉法人全国社会福祉協議会)
2 「市区町村社協経営指針」(社会福祉法人全国社会福祉協議会)
3 「新潟市地域防災計画」(新潟市)
4 「新潟県内社協における災害救援活動に関する相互支援協定締結に向けての指針」(社会福祉法人新潟県社会福祉 協議会)
5 社会福祉法人全国社会福祉協議会ホームページ 6 社会福祉法人中央共同募金会ホームページ 7 社会福祉法人岩手県社会福祉協議会ホームページ 8 警察庁ホームページ