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静脈性嗅覚誘起電位に嗅覚と体性感覚がおよぼす影 響に関する研究

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Academic year: 2021

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静脈性嗅覚誘起電位に嗅覚と体性感覚がおよぼす影 響に関する研究

著者 畑中 幸子

著者別名 Hatanaka, Sachiko

雑誌名 博士学位論文要旨 論文内容の要旨および論文審査

結果の要旨/金沢大学大学院医学研究科

巻 平成16年7月

ページ 11‑11

発行年 2004‑07‑01

URL http://hdl.handle.net/2297/15815

(2)

学位授与番号 学位授与年月日 氏名 学位論文題目

甲第1591号 平成15年6月30日 畑中幸子

静脈性嗅覚誘起電位に嗅覚と体性感覚がおよぼす影響に関する研究

論文審査委員主査 副査

教授 教授 教授

古川伍 加藤聖 狩野方伸

内容の要旨及び審査の結果の要旨

我が国では嗅覚検査として、T&Tオルファクトメーターを用いた基準嗅力検査ならびにアリナミンを用いた静脈性嗅覚検査 が標準的な検査法として広く施行されているが、これらは自己申告からなる自覚的嗅覚検査であり、普遍的な他党的嗅覚検査 は未だ臨床の現場では存在しない。

近年嗅覚の正常な被験者を対象とした研究で、アリナミンによる静脈性嗅覚検査時、頭皮上にγ波域(30Hz以上)の醗起 電位反応(IntravenousoIfactioneIicitedpotential,IVOP)が記録でき、これが嗅球に起源を発することが報告された、しかし 本検査時、しばしば嗅感のみならず注射部位から肩にかけての血管病を自覚する被験者に遭遇する、そこで今回の研究では、

アリナミン注射によって得られたIVOPが真に嗅感に由来する反応であるのか否か、また静脈注射時の血管病がlVOPにどのよ うな影響を与えるのかを検討する目的で嗅感ならびに体性感覚の出現とIVOPとの関係について横射した。アリナミン注入前 40秒間(-40秒から0秒)の醜起電位出現前の振幅積分値とアリナミン注入終了後40秒間(20秒から60秒)の麟起電 位振幅禰分値を比較し、これを増大率(increasing旧tio,IR)とし、性別、年齢別、嗅覚障害の有無とその程度、アリナミン 静脈注射による嗅感発来の有無と癖痛の有無によるIRの蓬を検肘した。また、IVOPの判定基準を股定するために、診断能評 価に用いられているROC曲線(receiveroperatingcharacteristiccurve)を用いて感度と特異度を算出し、正診度が最も高

くなるIR値をカットオフ値とした。カットオフ値よりIR値が大きい場合、IVOP陽性とした。得られた結果は次のように要 約される。

1.痔痛を自覚しなかった被験者において、嗅感が発来した群では嗅感が発来しなかった群と比較して有意にIRが上昇したこ とからIVOPは嗅感によって発生していた。

2.嗅感を生じなかった被験者において、癌痛を自覚した群では癌痛を自覚しなかった群と比較して有意にIR値が上昇したこ とから、IVOPの発生には癖痛も影響していた。

3.性別、年齢別、嗅覚障害の自覚、嗅力レベルで分類した群間にはIRの有意な差は畷めなかったが、嗅感有無,癖病有無に 関した分類では有意差を鰯めた。

4.癌痛を自覚していない被験者において嗅覚によるlVOP出現の有無の判定基準はROC解析により増大率1.16以上が適当 であった。

5.現段階ではくIVOPによる他覚的嗅覚検査としては血管癌のない症例にのみ有用であるが、lVOPの構成成分から嗅感成分 のみ分離できれば、すべての症例に対して臨床応用が可能になると考えられた。

以上、本研究は他党的嗅覚検査の開発が早急に求められている臨床の現場において、簡便で普遍的な他党的検査法の開発に

・道を開いた価値ある醗文として評価された。

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