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獣医療での使用報告は少なく PV に対する報告は存在 しない。

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麻布大学雑誌 第28巻 2016年 64

【背景】

脛骨内反症(PV)は脛骨が内反変形する整形外科 疾患でダックスフンドに発生し , 跛行や疼痛が生じる。

治療は脛骨の骨切り変形矯正が行われるがダックスフ ンドの脛骨は短く,確認できるランドマーク構造が乏 しいため,術前に設定した骨切り部分が不明確になっ たり,術中に客観的な矯正の評価ができないため,矯 正不良につながることがある。人医療では変形矯正手 術の際に 3D プリンターモデル(3D モデル)を使用 することで術後成績が上がることが知られているが,

獣医療での使用報告は少なく PV に対する報告は存在 しない。

【目的】

PV の実物大 3D モデルを作成し, 術前にシミュレー ション手術を行うことで,PV に対する変形矯正が正 確に実施することが可能かを評価すること。

【方法】

PV により歩様異常 を呈したダックスフンド 2 頭

(3 肢) に対し,CT 撮影を行い,画像解析ソフトを 使 用 し 脛 骨 の mechanical angle(mMPTA, mMDTA, mCaPTA, mCrDTA)を測定した。1 頭は PV の認めら れない対側肢を,もう 1 頭は過去に報告されている ダックスフンドの脛骨の参照値をもとに,コンピュー ター画面で変形矯正計画を作成した。次に CT データ より実物大の 3D モデルを作成し,変形矯正計画に基 づき術前にシミュレーション手術を実施した。シミュ レーション手術では変形矯正計画との整合性評価,骨 切り部分の確認,骨切り後に骨を固定するインプラン

トの形状設定を行い,その後,実際に症例の変形矯正 手術を行った。

【結果】 

脛骨内反の指標である mMDTA の平均±標準偏差 は, 術 前 61.1° ± 2.85 で 術 後 88.1° ± 2.46 で あ り術 後には内反の改善が認められた。また各 mechanical

angle に関して変形矯正計画で想定した角度と術後の

角度に有意な差は認められず,全項目で変形矯正計画 との差は 3° 未満となっており術前計画通りの矯正が 行われていた(図)。

【考察】 

今回,手術対象となる PV の脛骨 3D モデルを作成 し,術前シミュレーションを行ってから変形矯正手術 を行うことで,術前計画に近く矯正が可能で,矯正不 良は認められず PV の変形矯正手術には有用な手段で あると考えられた。

第 91 回麻布獣医学会 一般学術演題 2

ダックスフンドの脛骨内反症( )の 骨切り変形矯正に対する 3D プリンターの有用性

○小林  聡

1,2

,森  淳和

1,2

,安川 慎二

1,2

,岸  陽子

1,2

,小寺 祥平

1,2

1

DVMs どうぶつ医療センター横浜,

2

ONE for Animals

図 術前・術後・3D モデルでの mechanical angle

参照

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