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これから一年間の演習を始めるにあたり

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(1)

数理科学基礎演習 成績の付け方について

これから一年間の演習を始めるにあたり

,

気になっている方も多いのではないか と思いますので, S1 タームの演習である数理科学基礎演習の成績の付け方につい て大まかに説明してみることにします

.

1. 成績の付け方について

数年前に学事暦やカリキュラムの大幅な変更があり

,

数学でも

, S1

タームに

,

数 理科学基礎

,

及び

,

同演習という新しい科目が導入されることになりました

.

また

,

以前は数学の講義と演習は独立して成績を付けることができたのですが

,

演習の成 績の付け方についても,

演習の成績は , 講義の成績に平常点などを加味して付ける .

という新しい縛りができてしまいました

.

すなわち

,

基本的には

,

講義の試験の点 数が演習の点数としても自動的に採用され

,

その上で

,

点数が低い場合には

,

平常 点などを加味して,「救済点」とすることができるということです.

そのような状況で

,

皆さんに演習の時間をできるだけ有効に活用していただける ように

,

演習の成績の付け方については

,

次のようにしようと思います

.

まず, 講義の試験とは関係なく, 演習は演習で,

問題を解いたノートを提出するという「演習の課題」を設ける .

1

ということにしようと思います

.

また

,

提出された課題をもとに

,

「演習の仮の点 数」を付けようと思います. その上で,

(イ)

「講義の試験の点数」が「演習の仮の点数」より高い場合には, 原則,「講義 の試験の点数」を「演習の点数」として付ける

.

(

)

「講義の試験の点数」が「演習の仮の点数」より低い場合には

,

「講義の試験 の点数」を「演習の仮の点数」で補正して

,

「演習の点数」として付ける

.

ということにしようと思います

.

2. 「演習の課題」について

数学をより良く理解する上では

,

単に

,

講義を聴いたり

,

教科書を読んだりする だけでなく

,

自分で手を動かして具体的な問題を解いてみるということが

,

とても 大切になります. そこで, 皆さんにもそうした機会を持っていただけるように,「演 習の仮の点数」を付けるにあたって

,

次の課題を設けようと思います

.

1

「演習の課題」の内容については, 2 節以下を参照して下さい.

(2)

正解に至った問題を小問で200題以上解いてあるノートを提出 する .

S1

タームの数理科学基礎の講義は

,

「数理科学基礎 共通資料」を参考資料とし ながら

,

各教員により独自に行なわれる予定ですが

,

その「共通資料」の各回の終 わりには, その回の基礎的な内容を確認する「確認問題」が付いていて, 問題数を 数えてみると

,

全14章で「確認問題」が小問で数えて432題あります

.

「共通資料」については

,

以前は「教科書」のような扱いだったのですが

,

現在 は「参考資料」という扱いになり, 講義の方も, 必ずしも「共通資料」には捉われ ずに

,

各教員がシラバスに沿って独自に行なうということになりました

.

とはいえ

,

基本的には

,

どの教員も

,

ある程度は「共通資料」を参照しながら講義を行なうと いうことになるのではないかと思いますので, 私としては, 取りあえず, 「確認問題」

だけでも

,

一通り解いてみられる方が多いのではないかということを考えて

,

上の 課題を設けることにしました

.

ただし

,

数学を学ぶに当たっては

,

自分に合った教科書や問題集を自分のペース で主体的に勉強することが大切ですので

,

もし

,

「確認問題」が易し過ぎる

,

あるい は

,

難かし過ぎると思われる場合には

,

「数理科学基礎」のウェブ上で公開される

「研究課題」や

,

自分で探してきた教科書や問題集に載っている問題を解いて頂い て

,

それを提出して頂いても構いません

.

すなわち

,

「正解に至った問題を小問で 200題以上解いてあるノートを提出する」と言いましたが

,

必ずしも

,

「共通資 料」の「確認問題」を選んでもらわなくとも

,

例えば

,

ご参考までに

,

毎回お配り する予定の「数学

IB

演習」や「数学

II

演習」のプリントの問題の中から

,

いくつ か問題を選んでもらっても構いませんし, 自分の持っている教科書や演習書からい くつか問題を選んでもらっても構いません

(

ただし

,

その場合には

,

どのような問 題を考えているのか分かりませんので

,

問題も一緒に書いて下さい

.).

3. 「演習の仮の点数」の付け方について

以前は, 数学演習自体が必修ではなかったために,「優3割規定」の縛りもなく, 他の方との比較はせずに

,

それぞれの方に提出していただいたノートを見て成績を 付けていたのですが

,

数学演習の必修化に伴い

,

演習の成績をつけるにあたっても

「優3割規定」の縛りを受けることになってしまいました

.

その上

,

学事暦やカリ キュラムの大幅な変更に伴い

,

演習の成績を講義の試験の成績と連動させるという 縛りも付け加わることになってしまいました

.

そこで

,

皆さんの「演習の仮の点数」を付けるにあたっても

,

他の方との比較を せざるを得ない状況になってしまいましたので

,

できるだけ公平を期するために

,

提出していただいた課題を評価するにあたり

,

(

)

原則として

,

「演習の仮の点数」は「正解に至った小問の数」によって順位付

けする

.

(3)

(

)

ただし

,

「計算の過程」や「推論の過程」を読み取ることが難しい「解答の み」の正解, あるいは,「数式が羅列してあるだけ」の正解は「正解に至った 小問の数」の中には含まない

.

という規則のもとで「演習の仮の点数」を付けることにしようと思います

.

ただし

,

これだけでは「正解に至った小問」とは何のことなのかとか

,

「計算の 仮定や推論の過程を読み取ることが難しい」とは何を意味しているのかなど, 少し 分かりにくいかもしれませんので

,

以下で

,

これらの点についてもう少し説明して みることにします

.

4. 「小問の数」について

演習というのは

,

やはり問題を解いてこそ意味がありますから

, (

)

として述べ たように

,

解いていただいた問題数で

,

ある程度の順位付けをしようと思います

.

ただし

,

問題によっては

,

1. · · ·

を求めよ

.

というように単発の問題であったり

,

1. (1). · · ·

となることを証明せよ.

(2). · · ·

を求めよ

.

というように小問に分かれていたりします.

そこで

,

できるだけ公平を期するために

,

問題数を数えるにあたっては

,

(i). (1), (2), · · ·

などの「小問」が指定されていない場合には

,

その「大問」を

「小問の数

=

1題」と数える

.

(ii). (1), (2), · · ·

などの「小問」が指定されている場合には

,

それぞれの「小問」

を「小問の数

=

1題」と数える.

という規則のもとで「小問の数」を数えることにしようと思います. 問題によって

, (1), (2), · · ·

などの「小問」を指定せずに

,

1. · · ·

となることを証明せよ. また,

· · ·

を求めよ.

というように

,

ひとつの「大問」の中にいくつかの小問が含まれている場合があり ますが

,

それぞれの「小問」を「小問の数

=

1題」と数えることにすると

,

人に よって

,

どれを「小問」と思うのかということに関してブレが生じてしまう可能性 がありますから

,

このような場合でも

, (i)

の場合であるとして

,

その「大問」を「小 問の数

=

1題」と数えることにします

.

すなわち

,

問題の中身は問わずに

,

純粋に 形式的に「小問の数」を数えることができるようにするというわけです

.

また

,

私 がお配りする「数学

IB

演習」や「数学

II

演習」の問題では, ときどき,

余裕があれば

, · · ·

も求めてみよ

.

(4)

というような形で問題が出されていることがありますが

,

これらの問題を解かれた 方は, それぞれの「

余裕があれば,

· · ·

」という「大問」を「小問の数

=

1題」

と数えていただいて結構です

.

なお

,

ご自分の解いた「小問の数」を増やすために

,

本来の大問や小問を小分け にして「小問の数」を増やそうという誘惑に駆られる方も出るのではないかと思 いますが

,

そのような場合には

,

他の方との公平性を保つために

,

私の方で

,

適当な

「小問の数」となるように

,

適宜

,

問題数を数え直すことにしようと思いますので

,

お互いに無駄な手間を省くためにも, 皆さんには, できるだけ正直に「正解に至っ た小問の数」を申請していただけると助かります

.

5. 「正解に至った」とは

数学をより良く理解するためには

,

単に

,

問題を解こうとするだけでなく

,

実際 に

,

問題を最後まで解いてみて

,

その結果をしみじみ納得するということがとても 大切です

.

そこで

,

皆さんの「演習の仮の点数」を順位付けするにあたっても

,

手 をつけた「小問の数」ではなく, 最終的な答えに達して, 「確かにこれで良し!」と 皆さんが納得した「小問の数」を基準にしようと思います

.

例えば

,

皆さんが一通り問題を解いてから

,

解答と比較して

,

「確かにこれで良 し!」と思えば, もちろん, それは「正解に至った小問」ということになります. ま た

,

必ずしも「自力で正解に至らなければいけない」というわけではありませんの で

,

例えば

,

ヒントなども参考にしながら解けるところまで自力で問題を解いてみ て, どうしても解けなかったところは解答を参考にしながら最終的な答えに達した ということでも構いません

.

ともかく

,

「自力で正解に至ったのか」

,

あるいは

,

「解 答などを参考にしながら正解に至ったのか」ということとは関係なく

,

最終的な答 えに達して,「確かにこれで良し!」と皆さんが納得した小問が「正解に至った小 問」ということになります

.2

そこで

,

こうした「正解に至った小問」と「解答が途中になっている小問」とを 区別するために,「正解に至った小問」については,「正解に至った小問」であるこ とを示す「印」を

,

皆さんの方でそれぞれ勝手に決めていただいて

,

例えば

,

1. · · · ·

となる. よって,

· · ·

となる. //

1. · · · ·

となる

.

よって

,· · ·

となる

. ■

1. · · · ·

となる

.

よって

,· · ·

となる

. (q.e.d)

1. · · · ·

となる

.

よって

,· · ·

となる

. (OK!!)

などというように, 最終的な答えに達して,「確かにこれで良し!」と皆さんが納 得できたときに

,

問題の最後に「印」を付けて下さい

.

2

「数理科学基礎 共通資料」の冊子には,「確認問題」の解答や「研究課題」は載っていません

が, これらの問題の解答は, 講義の進度に合わせて, 順次,「数理科学基礎」のウェブ・サイトにアッ

プ・ロードされる予定ということです.

(5)

また

,

ノートの確認作業をより効率的に行うために

,

何題の問題を解いたのかが一目で確認できるように , 「印」の横 に通し番号を振る .

ということにさせて下さい

.

すなわち

,

例えば

,

確認

1A (1). · · · ·

となる

.

よって

, · · ·

となる

. //1

確認

1A (2). · · · ·

となる

.

よって

, · · ·

となる

. //2

確認

2B (1). · · · ·

となる

.

よって

,· · ·

となる

. //3 ...

確認

4C (3). · · · ·

となる. よって,

· · ·

となる. //

27 ...

というように

,

どの問題を「正解に至った小問」と数えたのかということと

,

そこ までで通算して,「正解に至った小問」が何題になったのかということが分るよう にして下さい

.

それから

,

学期が進み

,

皆さんの理解度が上がって来た頃に

,

以前解いた問題を

,

もう一度解きたいと思われる方もいると思いますが,

一度解いた問題は , 後で再び解き直したときには , 「正解に至った 小問」の数には数えない .

ということにさせて下さい. すなわち,

確認

2B (1). · · · ·

となる

.

よって

,· · ·

となる

. //3

というように

,

すでに「正解に至った小問」の通し番号が付いた問題を再び解かれ るときには

,

確認

2B (1). · · · ·

となる

.

よって

,· · ·

となる

. //再

というように

,

前に一度解いた問題であることを明示して

,

「正解に至った小問」の 通し番号は付けないで下さい

.

もちろん

,

同じ問題を何度も解き直してみるという ことは

,

とても勉強になりますので

,

私としても

,

そうしたことを推奨しますが

,

同 じ問題だけを繰り返し解いて問題数を稼ごうという誘惑に駆られてしまう方が出 ないように

,

あらかじめ予防措置を取っておこうというわけです

.

「印」は, 上のように,「//」でも「

」でも「(q.e.d)」でも「(OK!!)」でも, 何

でも構いませんし

,

すべての問題で「印」が統一されていなくとも構いません

.

るいは

,

「正解に至った小問」に丸を付けて

,

丸の中に通算の番号を書き込むとい

う形でも構いません.

(6)

毎年

,

ノート提出の際に

,

小問の数え方に迷って

,

「正解に至った小問数」が違っ ていたり, 小問数が明記されていない方がいますが, 小問の数え方に迷った場合で も

,

自分なりの数え方で構いませんので

,

「どの問題を「正解に至った小問」と数 えたのか」が分るような「印」と

,

「何題の問題を解いたのかが一目で確認できる」

ように, 必ず「印」の横に通し番号を振って下さい.

6. 「計算の過程や推論の過程を読み取ることが難しい」とは

演習を行なうにあたっては

,

うんうんと唸りながら思考錯誤することと

,

得られ た結果をしみじみ納得するということがとても大切です

.

そこで

,

「演習の仮の点 数」を付けるにあたっても

,

皆さんが「正解を書いた

(

あるいは

,

写した

)

」という 事実ではなく

,

皆さんが実際に演習を行なったという事実

,

すなわち

,

皆さんがあ れこれと試行錯誤した上で最終的な答えに達して

,

「確かにこれで良し!」と納得 したという事実にもとづいて順位付けしようと思います

.

その点を考慮して

,

「演習の仮の点数」を付ける規則として

,

(ロ)

ただし,「計算の過程」や「推論の過程」を読み取ることが難しい「解答の み」の正解

,

あるいは

,

「数式が羅列してあるだけ」の正解は「正解に至った 小問の数」の中には含まない

.

という「但し書き」を付けました. すなわち, 例えば, ある人が問題の答えだけを 書いたものを提出した場合

,

「正解を書いた」という事実は確認できますが

,

その 人が他できちんと考察をした上で答えのみを書いたのか

,

あるいは

,

締め切り間際 になり, 慌てて答えのみを写したのかということが判断できないために,「実際に 演習を行なった」という事実が確認できなくなってしまいます

.

したがって

,

また

,

公平に「演習の仮の点数」を付けるということも甚だ困難になってしまいます

.

そこで, 皆さんが問題を解くにあたっても,

(

)

なるべく途中の式も省略せず書く

.

(

)

数式だけでなく

,

できるだけ説明の文章も入れるようにする

.

ということに注意して解答を作ってみて下さい

.

例えば

,

微分の計算をするにあ たっても

,

(ex2sinx) = (2xsinx+x2cosx)ex2sinx (1)

というように答えだけを書くのではなく

,

(ex2sinx) = (x2sinx)ex2sinx

={(x2)sinx+x2(sinx)}ex2sinx

= (2xsinx+x2cosx)ex2sinx

(7)

というように

,

なるべく途中の式も書くようにして下さい

.

また

,

例えば

,

積分の計 算をするにあたっても,

dt et+ 1 =

dT

(T + 1)T (2)

というように数式だけを書くのではなく

,

ここで

, T =et

と変数変換すると

,

dt et+ 1 =

dT (T + 1)T

となる

.

というように

,

できるだけ説明の文章も入れるようにして下さい

.

皆さんの中にも

,

例えば

, (1)

式のように

,

できるだけ頭の中だけで計算をして

,

計算した結果のみを実際に紙の上に書きとめるという癖や, (2) 式のように, 説明 の文章は書かずに

,

数式のみを紙の上に書きとめるという癖が付いている方も多い のではないかと思いますが

,

これが可能なのは

,

考察の対象となっている事柄がま だ比較的簡単なものであるという事実によるものと思われます. ところが, これか ら皆さんが大学で学ばれてゆくことになる事柄は

,

数学に限らず

,

内容も次第に高 度なものになりますから

,

「頭の中だけで考える」という方法や「数式だけを書き とめる」という方法だけでは, 理解できる事柄がどんどん少なくなっていってしま う可能性があります

.

そこで

,

こうした困難を少しでも解消するためには

,

「頭の中だけで考える」の ではなく,「手や目でも考える」ということがかなり有効なのではないかと思われ ます

.

すなわち

,

何かを理解しようとするときには

,

「自分がきちんと理解できてい る事柄」と「まだよく理解できていない事柄」をはっきりと区別できるというこ とがとても大切になりますが,「頭の中だけで考える」のではなく,「手や目でも考 える」ということは

,

こうした区別を行なう上でも

,

とても役に立つように思われ ます

.

例えば, 上の微分の計算の例で言うと, (1) 式のように正解の場合にはあまり問 題にはなりませんが

,

誰かが

,

(ex2sinx) = (2xsinx−x2cosx)ex2sinx (3)

という「正解」を出したとします. このとき, (3) 式のように「答えだけを書く癖」

が付いていると

,

自分がどこで間違えてしまったのかということを追跡することが 困難になります

.

一方

,

同じ結果が

,

例えば

,

(ex2sinx) = (x2sinx)ex2sinx (4)

={(x2)sinx+x2(sinx)}ex2sinx (5)

= (2xsinx−x2cosx)ex2sinx (6)

(8)

と書かれていたとすれば

, (4)

式から

,

「合成関数の微分則」は正しく理解できてい ることが, (5) 式から,「積の微分則」も正しく理解できていることが, しかしなが

, (6)

式から

,

(sinx) =cosx

」としてしまっているところに間違いの原因が

あることが分かります

.

したがって

,

「合成関数の微分則」や「積の微分則」の理 解には問題はなく,「

(sinx) =cosx

」という式にだけ問題があることが分かり

ますから

,

後は

,

(sinx) = cosx

」となるということを

,

もう一度確認して

,

その

結果が納得できるようになれば「問題解決」というわけです

.

このようになるべく途中の式も省略せずに, (4) 式, (5) 式, (6) 式のように「手 でも計算する」ことにすれば

,

たとえ

, (6)

式のような間違いが生じても

,

「頭と目 で自分の計算を振り返る」ことにより

,

「自分がきちんと理解できている事柄」と

「まだよく理解できていない事柄」をはっきりと区別できることになり, 問題解決 に繋がる可能性が高くなるというわけです

.

全く同様に

,

上の積分の例で

,

誰かが

, (2)

式の代わりに

,

dt et+ 1 =

dT

T + 1 (7)

という「計算」を行なったとします. このとき, (7) 式のように「数式だけを書く 癖」が付いていると

,

そもそも自分が何をしようとして

,

どこで間違えてしまった のかということを追跡することが困難になります

.

一方

,

同じ結果が

,

例えば

,

ここで,

T =et

と変数変換すると,

(8) dt= dT

T (9)

となり

,

dt et+ 1 =

dT

T + 1 (10)

となる

.

と書かれていたとすれば, (8) 式から,「何をしようとしたのか」ということが分か

りますし

, (9)

式から

,

「置換積分の公式」は正しく理解できていることが

,

しかし

ながら

, (10)

式に代入するときに「単純な代入ミス」をしたことが間違いの原因で

あることが分かります. したがって, この場合には,「これからはもう少し慎重に計 算を進める」という教訓が得られるだけで

,

問題はそれほど深刻ではないことが分 かります

.

さらに

,

同じ結果が

,

例えば

,

ここで,

T =et

と変数変換すると,

dt=dT (11)

となり

,

dt et+ 1 =

dT T + 1

となる.

(9)

と書かれていたとすれば

,

今度は

, (11)

式から

,

「置換積分の公式」を正しく理解で きていないということに問題があることが分かりますから, 上の場合よりも, 事態 は少しだけ深刻であるということになります

.

といっても

,

この場合にも

,

「置換積 分の公式」を

,

もう一度確認して

,

その結果が納得できるようになれば「問題解決」

というわけです.

このように

,

皆さんが将来それぞれの道に進まれたときに備えて

,

物事をより良 く理解するための技術的な訓練になるのではないかという期待も込めて

, (

)

と いう「但し書き」を付けました. ですから, 皆さんが課題を提出する際に「正解に 至った小問」として申請する問題に関しては

, (

), (

)

という点に注意して問題 を解いて下さい

.3

私としては

,

上に述べたような理由で

,

なるべく省略せずに解答 を書き下す癖を付けていただいた方が, 皆さんの理解が深まるのではないかと思っ ていますが

,

どこまで省略せずに解答を書くのかということは

,

どこまできちんと 理解したいのかということに対するそれぞれの人の欲求により異なると思います ので,「(あ), (い) という点に注意して」と述べましたが, どこまで注意するのかと いう点に関しては

,

あまり神経質にならずに

,

皆さんの欲求に応じて解答を書いて みて下さい

.

この節の最初に述べたように,「演習の仮の点数」を付けるという観点からだけ 言えば

,

「解答のみ」の正解

,

あるいは

,

「数式が羅列してあるだけ」の正解のよう に

,

「計算の過程」や「推論の過程」を読み取ることが難しい場合には

,

皆さんが 実際に演習を行なったという事実を確認することが難しいので, 皆さんが「正解に 至った小問」として申請しても

,

必ずしも「正解に至った小問の数」として評価さ れない可能性がありうるというのが

, (

)

という「但し書き」の意味だと考えて下 さい.

7. 解答する問題について

2

節で述べたように

,

演習を行なうにあたっては

,

自分に合った問題を解くとい うことが大切ですから, 必ずしも,「共通資料」の「確認問題」を選んでもらわな くとも

,

例えば

,

「数学

IB

演習」や「数学

II

演習」の中からいくつか問題を選んで もらっても構いませんし

,

自分の持っている教科書や演習書からいくつか問題を選 んでもらっても構いません.

ただし

,

締め切り間際で時間が無くなってしまい

,

高校生でも解くことの出来る

「微分の計算」や「極限の計算」で問題数を稼ごうという誘惑に駆られる方も出て くるのではないかと思いますが, そのような場合には, いくら問題数が多くとも, あまり高得点は期待できないと考えて下さい

.

もちろん

,

高校生が解けるような問 題は「正解に至った小問」に含めてはいけないと言っているわけではなく

,

皆さん

3

もちろん, これは, 皆さんの「演習の仮の点数」をなるべく公平な形で順位付けしなければな らないという制限からくることですから,「正解に至った小問」として申請しない問題については,

(あ), (い)

という点には関係なく, どのような解答をされても構いません.

(10)

が締め切り間際で追い詰められて

,

あるいは

,

最初から楽をしようとして

,

上のよ うな極端な行動に出ようという誘惑に駆られないように, 予め予防線を張っている というだけですので

,

どのような問題を解くのかということに関しては

,

あまり神 経質にならなくとも結構です

.

8. 「演習の課題」の提出について

課題の提出にあたり

,

レポート用紙 , あるいは , ノートなど , 「提出の形式」は何でも構 いません .

例えば, 毎回の演習の時間中に問題を解くことに使った紙に, 残りの問題を解い たものを付け足してもらっても構いませんし

,

自分で一冊のノートに纏めた方が後 で見直すときに都合が良いと思われる方は

,

そうして頂いて結構です

.

ともかく

,

皆さんに返却するときにバラバラにならないような形であれば, どのような形でも 結構ですので

,

皆さん自身の都合が良いような形で提出して下さい

.

それから

,

提 出していただくノートには

,

演習問題やその解答以外は書いてはいけないという ことはありませんので, 皆さんが演習を続ける中で, 適宜, 基本事項のまとめを書 き加えたいとか

,

それぞれの問題や数学的な事項について

,

自分なりの考察を書き 加えたいと思われるようでしたら

,

そうした事柄を書き加えていただいても結構で す. 「演習の仮の点数」の評価は, あくまで,「正解に至った小問」の部分のみで行 なおうと思いますが

,

ノート作成にあたっては

,

皆さんにとって勉強になる形で行 なっていただければと思います

.

なお, ノート提出の期限については, 講義の試験の点数と連動させて成績を付け なければいけないことと

,

講義の試験前に

,

演習のノートが手元にあった方が都合 が良い方も多いと思われることから

,

第5回の演習

(S1

タームの演習の最終回の二 回前

)

の後くらいにしようと思っていますが

,

「ノート提出の期限」や「提出場所」

についての正確な情報については

,

また学期が進む中で

,

改めてお知らせしようと 思います

.

9. 終わりに

3

節でも述べたように

,

数学演習の必修化に伴い

,

「優3割規定」の縛りを受ける ことになってしまい

,

皆さんの成績を付けるにあたっても

,

他の方との比較をして

,

成績の順位付けをせざるを得ない状況になってしまいました. その上, 今年度から は

,

演習の成績を講義の試験の成績と連動させるという縛りも受けることになって しまいました

.

ただし, 成績のためだけに勉強するというのは苦労の割には後に何も残らないも

のですし

,

私としては

,

皆さん自身が勉強して良かったと思えるような形で自分の

(11)

ペースで数学を学んでもらえたら良いのではないかと思っています

.

幸いにして

,

「優3割規定」では優以外の点数に関しては何割程度という人数の縛りは全くあり ませんし

,

上に述べた「演習の課題」を正しくこなされた方はきちんと演習をされ たと認めても構わないと思っていますので

,

そのような方には

,

「講義の試験の点 数」が思わしくなかったり,「演習の課題の仮の点数」も, 他の方との比較で「優」

が付かないことがあるにしても

,

「進振り」の平均点に大きく響くようなことはな いようにしようと思います

.

ですから

,

皆さんには

,

講義のペース

,

私の演習のペー ス, 周りの人のペースなどに惑わされずに, 是非, 自分のペースでじっくりと問題 に取り組んでいただいて

,

皆さんにとって少しでも理解の助けになるような形で演 習の時間を生かしていただけると良いなと思っています

.

以上, 成績の付け方について簡単に説明してみましたが, 不明な点があれば, 演

習の時間に質問していただくなり

,

感想の紙で指摘していただくなりしていただけ

ると助かります

.

参照

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