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超音波の沈降性炭酸カルシウム生成の粒度に及ぼす 影響
著者 岡崎 良吉
雑誌名 奈良学芸大学紀要
巻 2
号 2
ページ 131‑134
発行年 1953‑03‑25
その他のタイトル The Influence of Ultrasonic Waves on the Grain Size of Calcjum Carbonate Preciptiatum
URL http://hdl.handle.net/10105/5137
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超音波の沈降性炭酸カルシウム生成の粒度に及ぼす影響
TheInfluence of Ultrasonic Waves onthe Grain Size Of Calcjum Carbonate Preciptiatum
岡 崎 良 書 (物理学教室)
(昭和27年年10月20日受理)
I 緒 言
各級沈澱の藷膠貿学的分散及び凝結に関しては佐多氏の研究がある、沈澱生成過程に於いて超音 波の撹乱作用が如何様に影響するか、またそれと既に生成された粒子に対する影響とを比較考察す ることは興味ある問題である。
本研究の材料としては石衣水に果敢ガスを通じたとき生成する沈降性果敢カルシウムを選んだ。
この結晶粒の大きさは石衣水の湿度、濃度、漠酸ガスの濃度その他種々の影響を受けるが、超音波 も亦特別の撹乱作用があるから生成する結晶粒子の大きさには当惑影響するものと予想される。
なほ本研究に開しては大阪大学教授濁田常三郎博士の御懇篤な御指導を賜ったことを衷心より感 謝する。
甘 責 故 方 法
本実験に用いた音源は径3.6mm厚さ3mmの水晶坂、周波数950K.C.晋強度0.25wattl/cm2であ った。石衣水に果酸ガスを通じたときの反應路桔点は二枚の白金板間の抵抗の最大になった時とし そこで表酸ガスの遥通を止めた0
この時出来た沈澱につき沈降速度を測った。それにはタングステン細線のス プリングと雲母皿を用い、直接の沈積によるスプリングののぴを測った0雲母 皿は沈澱がたまって次第に下るから、スプリング支持棒を絶えず上昇させ、皿 は常に定まった位置に保った。こののぴから時間と沈降量(百分率)の関係を 求め、またStOkesの法則
1 3 4 F ふ っ ざ 9 JO lJ 12 11 題◆ lJ
粒札所奇癖線、 池及ヂ今をノt fig.2.超書証の影蟄
u= す
fig・1・法芸速酬定
2 y2(pl−p2)
を通用して各粒子半径に應する沈降 速度uを求め、
h t = −
u
奈良学大紀要 第二巻第三号,1953牢(昭和28年)2月1日
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よりその粒子の沈降時間を算出し、これから沈澱の粒度分布曲線を求めた。
丑 責 験 鈷 桑
園は各租億件下で生成された沈降性果酸カルシウムの粒度分布曲線であるo
fig.2は超音波場で石衣水や石衣乳に泉酸ガスを通ずるときの沈澱とそうでない沈澱の粒度分布を 比較したもので、超音波場セは石衣水や石衣乳に果敢ガスを通じて得た沈澱の粒虔分布曲線の極大 点が粒度の小さい方にすれ、更にその絶対値が大きく放っている。これは起膏波照射によって小さ い粒子が多量に生成せられることを示している。
更に石衣水と石衣乳では石衣乳の方が粒度が小さくなっている。
ク エ 4.ム g/β は/ナ ノも け
どig・3 解膠剤の影響 fig.4は超音波場で石衣乳に果 酸ガスを通じた場合の沈澱の 200 粒度分布を示す。各種の條件で 結果は非常に異っている。60は 濠も粒度が大きい。それでも超 音波を使用しなかったものfig.2
−20石衣水の場合、52石衣乳の 場合の何れのものより 粘度は 挿0 小さい。
粒変の極く小さいものも、沈 降したものをそのま1放遣する
と、粒子が凝結して、粒度は著 しく大きくたる。然しこれに解 膠剤を加えると粒皮はもとに戻
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fig.3は其会社製品の限度分布で40・41はそ のまま水に分散させた場合43・44は解録剤焦燐 酸ソーダを2g!1(0.005Molノ1)加えた場合 である045は200ccの水に解膠剤1gと試料3gと
を入れて3分超音波で照度し、これを1立にうす め、解膠剤を更に1.2g追加して測定した粒度分 布である。これから解膠剤は粒産に影響する が、既に生成された粒子の粒度にはこの実験に 使用した程度の超音波では影響がなかった。
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る0 この関係はfig5に示す。 晦4
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超音波場で石灰乳に炭酸ガス
fg5保存及び膠解剖の影響
超音波の沈降性果酸やルシウム生成の粒庇に及ぼす影響 (133)
fig・6は超音波、照射の.ときの湿度の違 いによる粒度分布えの影響を示した0
湿度が低い方が粒度が小さくなってい る。
fig・6沈澱生成時の温度の影響
fig.7は乾燥による影響を示したo fig.7に 示すような種々の條件で粒度が比較的大きく なったものも一皮これを乾燥し、乳鉢ですっ て再び水中に分散させると、
fig・7乾燥による影響
どれも粒庇は小さくなる。その分布は沈澱が最初出求た直後の粒慶の大小にかかわらず.暑一定 の値になることは興味がある。この乳鉢ですることによって粒子がくだかれるのでないことは石g・3 の試料に就いて実験した結果、この場合にはそのようなことが起らなかった事実から明かである0
Ⅱ 鴬輸結果の考察
超音波場では石衣水叉は石衣乳に呆酸ガスを通じてできる沈降性果酸カルシウムの結晶は小さく なる。このことは結晶の頼徴鏡観察によっても明かである。この場合沈澱粒子は単一の結晶若しく は数個、数十偶の結晶が集った群園である。沈降速度の測定から得た粒変分布は群園も一個の粒子 と見た見かけの粒凌分布である。実際か一個一個か障子は極安分布の最小若しくはこれに近い部分 の大きさを持つ。その理由は(1)解膠剤の作用で粒度分布は小さくなる。(2)粒慶分布の大き いものも乾燥及び軽い摩擦により機械的作用教典え再び分散させると、粒度分布は小さくなる。然 かもその値は貴初の泣避分布.こ渕せず瞥一同じになる。
理由(2)の事実はまた超音波照射で生成した結晶粒子は各々一定の大きさを持つものと結諭し てよい。
以上のことはまた超音波の撹乱作軋分臥凝結作用から詮明できる。損乱作用のため静止に近
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岡 崎 良・宕い普通液体中より造かに小さい結晶ができる。然し既に生成された結晶粒は恐らく本笑駆匿使期し た程変の音波でくだかれることはたい。それは膏波照射で粒鹿分布を小さくする効果がたかったこ とからわかる。然し主として凝結作用で最初できた結晶粒子は数個が衝突凝結したものと考えられ る。従って鼓も鮮著な事実は超音波で生成粒子の結晶が可成り小さくた窟ことである。然かもその 作目は故に生成した結晶粒子をくだくことより遥かに容易である0
 ̄Ⅴ む す ぴ
(1)超音波場で石衣水に米酸ガスをす通ると粒度の小さい結晶ができる。
(2)石衣水より石衣乳の方が粒産が小さくなる。
(3)膏膠質学的凝結作肝で結晶が数個か集って群塊となる場合もあるが、乾燥によって殆ど同程度 の小粒粉末を得ることができる。
参考文献 後 藤 康 平 膠爵化学
佐 多 直 康 爾化学と膏膠貿学