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1. トピック : 原油安下のテキサス経済 ( 現地ヒヤリング報告 ) ヒューストンとダラスで現地ヒヤリング実施テキサス経済は減速 足元持ち直しの兆しも原油価格に左右され易いヒューストン 高値圏でのヘッジが切れる今夏以降が正念場産業集積の多様化に支えられるダラス原油離れ経済の実力が問われるのはこれか

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みずほ米国経済情報

2015年6月号

◆ トピック

原油安下のテキサス経済(現地ヒヤリング報告)

ダラスやオースティンなどでは産業構造の原油離れが進

んでいる。一方、原油依存度の高いヒューストンはこれか

ら調整が本格化する可能性があり、注視が必要である。

◆ 景気判断

景気は踊り場から持ち直す動き

西海岸港湾の労働争議と悪天候の影響ははく落した。ドル

高と原油安の影響も一巡し、経済指標は持ち直している。

物価は低インフレが続いているが、持ち直しつつある。

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1 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号)

1.トピック:原油安下のテキサス経済(現地ヒヤリング報告)

ヒューストンとダラス で現地ヒヤリング実施 6 月上旬、米国テキサス州のヒューストンとダラスに出張し、地域経済に対 する原油安の影響について、日系企業や現地専門家から意見を聴取する機会 を得た。以下ではそのエッセンスを紹介したい。 テキサス経済は減速。 足元持ち直しの兆しも ダラス連銀の企業サーベイ調査によれば、テキサス州経済はサービス業に 支えられて拡大が続いているが、サービス業の勢いは鈍っている(図表 1)。 製造業では原油安とドル高の影響で業況の悪化が一段と進んでいる。 その一方で、テキサス経済が持ち直す兆しもある。テキサス州の雇用者数 は 3 月に前月比減少したが、4 月には小幅ながら増加に転じた。テキサス州の 景気先行指数も、4 月には 2014 年 8 月以来初めて前月比上昇に転じた。 原油価格に左右され易 いヒューストン。高値 圏でのヘッジが切れる 今夏以降が正念場 テキサス州の中で石油・ガス産業と最も深い関わりを持つのがヒュースト ンである。今のところ、原油安を受けたエネルギー関連産業のレイオフは一 巡している。石油掘削業者は、生産に必要な資材価格の低下に加え、新規の 設備投資の抑制、原油生産の効率化などを通じて損益分岐点を大きく引下げ、 収益性を維持しているようだ(図表 2)。 しかしダラス連銀によれば、ヒューストンの景気一致指数は 4 月時点で前 月比低下しており(図表 3)、ヒューストン経済は景気の山を越えた可能性が ある。現地でも、原油安の影響が今年の夏から本格化するとの見方が大勢を 占めた。石油掘削業者は、上述した損益分岐点の引き下げのほか、昨夏の高 値圏で契約したヘッジ取引によって原油安の影響から逃れてきたとされる。 しかしヘッジ取引の期間は 1 年~1 年半が中心と言われており、今夏以降は、 石油掘削業者に有利なヘッジ取引の契約が切れ始めるとみられている。彼ら が原油安に曝されるようになる今年後半には、レイオフや企業破たん、M& Aが活発化する可能性があるという。 産業集積の多様化に支 えられるダラス ヒューストンと異なり、ダラスについては地域経済の安定性が指摘されて いる。実際、ダラスの景気一致指数は拡大が続き、1980 年以降で比較すると、 ヒューストンとの景気の安定性の違いは明らかである(前掲、図表 3)。 ダラス経済の安定性は「産業集積の多様性」に理由があるようだ。州法人 税・所得税がないこと、米国中央部や中南米へのアクセスの容易さ、西海岸 地域と比べた生活コストの低さに加え、高度な都市集積による生活の質の高 さなどがダラス固有の立地競争力となり、カリフォルニア州などから幅広い 産業の企業移転に結び付いてきていると言う。他州からの企業移転という点 ではオースティンも同様であり、原油とは無縁のハイテク産業の集積が進ん でいる。 原油離れ経済の実力が 問われるのはこれから 原油離れが進むダラスやオースティンの成長は、原油安に対する一定の防 波堤になるだろう。ただ前述したように、石油産業に対する調整圧力は今後 本格化する可能性が高い。原油安に対するテキサス州経済の持久力が問われ るのはむしろこれからであり、それはとりもなおさず金融政策の行方をも左 右する。

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2 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号) 図表 1 テキサス州内の企業業況 (注)「前月比増加」と回答した企業の割合から「前月比減少」と回答した企業の割合を控除した指数。 季節調整値の後方 3 カ月移動平均をプロット。 (資料)ダラス連銀より、みずほ総合研究所作成 図表 2 石油掘削業者の収益を支える要因 図表 3 テキサス州と主要都市圏の景気循環 (資料)現地ヒヤリングより、みずほ総合研究所作成 (注)景気一致指数が前月比低下した局面を凸で表しており、 長引けば景気後退を意味する。 (資料)ダラス連銀より、みずほ総合研究所作成 ▲40 ▲30 ▲20 ▲10 0 10 20 30 40 2007 08 09 10 11 12 13 14 15 製造業・生産指数 サービス業・売上指数 増加 減少 (年) 損益分岐点の引き下げ 新規投資の抑制 原油安による資材価格の低下 回収率の高い鉱区での生産集中 高値圏でのヘッジ取引 1980 85 90 95 2000 05 10 15 ダラス ヒューストン オースティン テキサス州全体

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3 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号)

2.概況:米国経済は踊り場から持ち直し

米国経済は持ち直し 米国経済は踊り場から持ち直しており、米国の経済指標は足元で市場予想 を超える改善を示している。 1~3 月期の実質GDP成長率(暫定)は、前期比年率▲0.7%とマイナスに 下方修正された(図表 4)。しかし、下押し要因であった西海岸港湾の労働争 議と悪天候の影響は既にはく落しており、ドル高、原油安の進行にも一服感 がある。今後は踊り場からの持ち直しが続くだろう。 年明け以降、エネルギ ーを除く生産は横ばい 年明け以降の生産活動は概ね横ばいで推移している。 変動の大きいエネルギーを除く 5 月の鉱工業生産指数は、前月比▲0.1%と 低下した(図表 5)。4 月実績は上方修正されており、3 か月前比で見れば自動 車関連が増産基調にあるが、幅広い業種の増産には至っていない。 エネルギー部門の生産指数は、2 月以降減産傾向が続いている。このうち、 石油・ガス掘削関連は原油安を受けて生産指数の悪化が続いているが、悪化 テンポは鈍化している。 これらの結果、鉱工業部門全体で見た設備稼働率は、2014 年 1 月以来の水 準まで低下した。 企業業況は拡大。堅調 な非製造業との業況格 差が懸念されていた製 造業では、受注環境に 持ち直しの動き 米国の企業業況は拡大している。堅調な非製造業との業況格差が懸念され ていた製造業では、受注環境の持ち直しが見られる。 5 月のISM製造業指数は、52.8(4 月 51.5)と低下基調からの持ち直しを 示した(図表 6)。個別指数をみると、新規受注、輸出受注の両指数が持ち直 し傾向にあり、受注環境の改善が見られる。他方、6 月の連銀製造業業況指数 は、フィラデルフィア連銀が大きく上昇する一方でニューヨーク連銀が低下 しており、全米での力強い拡大には未だ至っていない。 5 月のISM非製造業指数は 55.7(4 月 57.8)と前月から低下したものの、 堅調な水準を維持している(図表 7)。 製造業の一部業種や、 エネルギー依存の高い 地域でドル高や原油安 の悪影響が残存。下振 れリスクには留意 6 月 3 日に発表されたベージュブックでは、景気全般と製造業について、全 体的には改善していることが報告された。 ただし、個別業種・地域に関する報告では、ドル高による一次金属や加工 金属産業への悪影響や、原油安によるエネルギー産業への悪影響からダラス 連銀地区の一部などに弱さが見られることが指摘されている。こうした原油 安、ドル高による下振れリスクが残存している点には留意したい。

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4 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号) 図表 4 実質GDP成長率 図表 5 鉱工業生産と稼働率 (資料)米国商務省より、みずほ総合研究所作成 (資料)連邦準備制度理事会より、みずほ総合研究所作成 図表 6 製造業ISM指数 図表 7 非製造業ISM指数 (資料)ISMより、みずほ総合研究所作成 (資料)ISMより、みずほ総合研究所作成 図表 8 景気の全体感を示す主要統計 (資料)米国商務省、マクロエコノミック・アドバイザーズ、ISM、連邦準備制度理事会より、みずほ総合研究所作成 1.8 4.5 3.5 ▲ 2.1 4.6 5.0 2.2 ▲ 0.7 ▲ 4 ▲ 2 0 2 4 6 8 4~6 7~9 10~12 1~3 4~6 7~9 10~12 1~3 2013 2014 2015 政府支出 純輸出 在庫投資 設備投資 住宅投資 個人消費 実質GDP (年/四半期) (前期比年率、%) 78.0 78.5 79.0 79.5 80.0 80.5 81.0 96 97 98 99 100 101 102 14/5 14/11 15/5 鉱工業生産(除くエネルギー) 設備稼働率(総合、右目盛) (2007=100) (%) (年/月) 48 50 52 54 56 58 60 62 14/5 14/8 14/11 15/2 15/5 新規受注 生産 雇用 入荷遅延 在庫 総合指数 (年/月) 48 50 52 54 56 58 60 62 64 14/5 14/8 14/11 15/2 15/5 新規受注 事業活動 雇用 入荷遅延 総合指数 (年/月) Q2 2014 Q3 2014 Q4 2014 Q1 2015 2014/12 2015/1 2015/2 2015/3 2015/4 2015/5 成長率 実質GDP成長率 前期比年率、% 4.6 5.0 2.2 ▲ 0.7 n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. n.a.

国内最終需要 前期比年率、% 3.4 4.1 3.3 0.8 n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. n.a.

純輸出 寄与度、%Pt ▲ 0.3 0.8 ▲ 1.0 ▲ 1.9 n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. n.a.

在庫投資 寄与度、%Pt 1.4 ▲ 0.0 ▲ 0.1 0.3 n.a. n.a. n.a. n.a. n.a. n.a.

月次実質GDP成長率 前期比、% n.a. n.a. n.a. n.a. ▲ 0.3 ▲ 0.1 0.5 ▲ 0.5 0.8 n.a.

企業業況 製造業ISM指数 DI 55.5 56.9 56.9 52.6 55.1 53.5 52.9 51.5 51.5 52.8 非製造業ISM指数 DI 55.9 58.2 57.4 56.7 56.5 56.7 56.9 56.5 57.8 55.7 生産活動 鉱工業生産指数 前期比、% 1.4 1.0 1.1 ▲ 0.1 0.0 ▲ 0.4 0.0 0.0 ▲ 0.5 ▲ 0.2 非エネルギー部門 前期比、% 1.7 1.1 0.9 ▲ 0.5 ▲ 0.1 ▲ 0.7 ▲ 0.3 0.3 0.0 ▲ 0.1 鉱工業 設備稼働率 % 79.1 79.3 79.5 79.0 79.6 79.1 79.0 78.8 78.3 78.1 製造業 % 77.1 77.5 77.8 77.2 77.9 77.3 77.1 77.2 77.2 77.0

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5 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号)

3.家計部門:消費は 5 月に大きく増加。雇用・住宅は総じて堅調な推移

家計部門は総じて堅調 家計部門の経済指標は、全般に持ち直している。良好な雇用と消費者マイ ンドに支えられ、消費は 5 月に大きく増加している。住宅市場は総じて堅調 である。 雇用は堅調。5 月は 30 万人弱の雇用増 雇用は堅調だ。5 月の非農業部門雇用者数は前月差+28.0 万人(4 月同+ 22.1 万人)と増加基調にある(図表 9)。また、3、4 月実績は累計 3 万人強の 上方修正となった(3 月同+8.5 万人→同+11.9 万人、4 月同+22.3 万人→同 +22.1 万人)。内訳では、余暇・娯楽、小売、宿泊・食品サービスなどの業種 がけん引役となっている。 失業率は低下基調を維 持 労働需給は改善傾向にある。失業率は 5 月 5.5%(4 月 5.4%)と小幅上昇 したが、低下基調を維持している(図表 9)。また、より幅広く失業問題を捉 えるための指標である代替的失業率(U6)も、改善傾向を維持している。 賃金上昇率は緩やかに 伸びを高める兆し 賃金上昇率は、緩やかに伸びを高めつつある。5 月の時間当たり賃金(農業 を除く民間部門)の上昇率は、前月比で+0.3%と高めの伸びとなった(図表 10)。前年比では+2.3%と 2013 年 8 月以来の高さである。 原油安による雇用調整 は相応に進展した模様。 現時点では影響限定的

民間調査会社 Challenger, Gray & Christmas によれば、米国のエネルギー 関連企業の 5 月のレイオフ計画人数は、約 3 千人と大きく減少した。年初か らの累計で見ると、約 6 万人のレイオフ計画に対し、鉱業部門の雇用者数は 7 万人弱減少しており、計画にほぼ見合う規模である。現時点では、エネルギ ー部門で計画通りレイオフが進む中でも、米国全体の雇用への影響は限定的 である。 小売売上高は持ち直し 小売売上高は持ち直している(図表 11)。5 月は前月比+1.2%と大幅に増 加し、3、4 月の実績も上方修正された(3 月同+1.1%→同+1.5%、4 月同± 0.0%→同+0.2%)。コア小売は幅広い業種で大きく増加し、新車自動車販売 台数(Autodata Corporation)は前月比+7.8%と大幅増加となった。GDP への影響が相対的に大きいライト・トラック(SUV等が含まれる)の販売 台数は、輸入車を中心に増加傾向を保っている。 マインド指標は高水準 消費者マインドの水準は高い。6 月のミシガン大学指数は前月から上昇し、 金融危機によって大きく落ち込む前の 2007 年 1 月以来の水準にある。 住宅着工は減少したが、 先行指標が大幅に増加 5 月の住宅着工件数は年率 103.6 万件と、前月から減少した(図表 12)。し かし、先行指標と見られる着工許可件数は大幅に増加し、建築業者の景況感 を表す住宅市場指数も大きく上昇している。 住宅販売は住宅需要の 底堅さを示す 住宅販売は、住宅需要の底堅さを示している。4 月の新築住宅販売は増加し た。地域別にみると、中西部が大きく増加したほか、南部も増加した。北東 部や西部は減少したが、西部での販売件数は依然高い水準にある。 5 月の中古住宅販売は大幅に増加し、2009 年 11 月以来の高水準を示した。 先行指標と見られる中古住宅仮契約指数(全米不動産協会。販売契約時点で 集計)は 4 月前月比+3.4%(3 月同+1.2%)と堅調に推移し、中古販売の持 ち直しが続くことを示唆した。

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6 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号) 図表 9 雇用統計 図表 10 時間当たり賃金 (資料)米国労働省より、みずほ総合研究所作成 (資料)米国労働省より、みずほ総合研究所作成 図表 11 小売売上高 図表 12 住宅着工件数と住宅市場指数 (資料)米国商務省より、みずほ総合研究所作成 (資料)米国商務省、NAHB より、みずほ総合研究所作成 図表 13 家計部門の主要統計 (資料)米国労働省、米国商務省、Autodata、ミシガン大、カンファレンスボード、NAR、NAHB よりみずほ総合研究所作成 5.2 5.4 5.6 5.8 6.0 6.2 6.4 6.6 6.8 7.0 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 14/5 14/11 15/5 非農業部門雇用者数 失業率(右目盛) (%) (前月差、万人) (年/月) ▲0.4 ▲0.2 0.0 0.2 0.4 0.6 14/5 14/11 15/5 後方3か月移動平均 (前月比、%) (年/月) ▲1.0 ▲0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 14/5 14/11 15/5 コア 自動車・建材・ガソリン (前月比、%) (年/月) 20 30 40 50 60 80 90 100 110 120 14/6 14/12 15/6 住宅着工件数 住宅市場指数(右目盛) (年率、万件) (年/月) Q2 2014 Q3 2014 Q4 2014 Q1 2015 2014/12 2015/1 2015/2 2015/3 2015/4 2015/5 雇用環境 非農業部門雇用者数 前期差、千人 265 248 283 259 329 201 266 119 221 280 失業率 % 6.2 6.1 5.7 5.6 5.6 5.7 5.5 5.5 5.4 5.5 週当たり労働時間 時間 34.5 34.5 34.6 34.6 34.6 34.6 34.6 34.5 34.5 34.5 時間当たり賃金 前期比、% 0.5 0.5 0.4 0.7 -0.2 0.6 0.1 0.3 0.1 0.3 個人消費 小売売上高 前期比、% 2.3 0.8 0.5 ▲ 1.0 ▲ 0.9 ▲ 0.8 ▲ 0.5 1.5 0.2 1.2 コア小売 前期比、% 1.8 1.1 1.2 0.2 0.0 ▲ 0.1 ▲ 0.3 0.9 0.3 0.6 新車自動車販売台数 台数、百万台 16.6 16.8 16.9 16.7 16.9 16.7 16.2 17.1 16.5 17.8 ミシガン大消費者信頼感 1966年Q1=100 82.8 83.0 89.8 95.5 93.6 98.1 95.4 93.0 95.9 90.7 カンファレンスボード消費者信頼感 1985年=100 83.4 90.9 92.7 101.3 93.1 103.8 98.8 101.4 94.3 95.4 住宅市場 住宅着工件数 年率、千戸 984 1,029 1,055 978 1,080 1,080 900 954 1,165 1,036 住宅着工許可件数 年率、千戸 1,041 1,045 1,092 1,065 1,077 1,059 1,098 1,038 1,140 1,275 新築住宅販売件数 年率、千戸 425 439 472 514 495 521 538 484 517 n.a. 中古住宅販売件数 年率、千戸 4,887 5,057 5,060 4,973 5,070 4,820 4,890 5,210 5,090 5,350 NAHB住宅市場指数 DI 47 56 57 55 58 57 55 52 56 54

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7 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号)

4.企業・対外・政府部門:設備投資は持ち直し。輸出にドル高の影

設備投資には緩やかな 持ち直しの動き 設備投資は 2 月を底に緩やかに持ち直しており、ドル高・原油安の悪影響 は徐々に落ち着きを示している。機械関連の設備投資動向を示す非国防資本 財(除く航空関連)の 4 月の出荷額(米国商務省)は前月比+0.5%と 2 か月 連続で増加した(図表 14)。また、4 月の新規受注額は前月比▲0.3%と減少 したが、緩やかな持ち直し傾向は崩れていない(図表 14)。 足元で設備投資マイン ドは低下基調 一方、ニューヨーク連銀とフィラデルフィア連銀の製造業調査によれば、 足元で製造業企業の設備投資マインドは低下基調を示しており、気がかりな 材料だ。 建設投資は堅調な増加 建設投資(除く住宅)は 1 月を底に持ち直している(図表 15)。エネルギー 産業への依存度が高い地域での商業不動産市況の悪化には警戒が必要だが、 製造業やオフィスなど幅広い分野への投資が堅調な推移を示している。 輸入は昨年秋以降で見 れば増加基調。輸出は ドル高が下押し要因 4 月の輸出入は、輸入が減少した一方で輸出が持ち直した(図表 16)。昨年 秋以降で見れば、輸入は増加基調にある。他方、輸出は資本財や産業資材な どがけん引役となり、持ち直しの動きを示している。しかし、回復は緩やか で、ドル高の影響が下押し要因になっていることが示唆される。 連邦財政は前年並みペ ースで赤字拡大 連邦財政は、概ね前年度並みのペースで赤字額が膨らんでいる(図表 17)。 米国では、3 月 15 日に債務上限規定の適用免除が法律通りに失効し、財務省 による資金のやり繰りが行われている。CBOによれば今年 10~11 月までは こうしたやり繰りが可能である(3/3)。

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8 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号) 図表 14 資本財出荷・新規受注 図表 15 非住宅建設投資 (資料)米国商務省より、みずほ総合研究所作成 (資料)米国商務省より、みずほ総合研究所作成 図表 16 実質財輸出・輸入 図表 17 累積連邦財政収支 (資料)米国商務省より、みずほ総合研究所作成 (資料)米国財務省より、みずほ総合研究所作成 図表 18 企業・対外・政府部門の主要統計 (資料)ニューヨーク連銀、フィラデルフィア連銀、米国商務省、米国財務所よりみずほ総合研究所作成 660 680 700 720 740 14/5 14/11 15/5 非国防資本財出荷 非国防資本財新規受注 (年率、億ドル) ※いずれも、 航空関連を除く (年/月) 3200 3300 3400 3500 3600 14/4 14/10 15/4 (年率、億ドル) (年/月) 98 100 102 104 106 108 110 112 114 14/4 14/10 15/4 輸出 輸入 (2013年平均=100) (年/月) ▲7,000 ▲6,000 ▲5,000 ▲4,000 ▲3,000 ▲2,000 ▲1,000 0 10 12 2 4 6 8 2014年度 2015年度 (億ドル) (月) Q2 2014 Q3 2014 Q4 2014 Q1 2015 2014/12 2015/1 2015/2 2015/3 2015/4 2015/5 企業業況 ニューヨーク(NY)連銀 現状判断 12.9 21.7 5.9 8.2 ▲ 1.2 10.0 7.8 6.9 ▲ 1.2 3.1 フィラデルフィア(PHL)連銀 現状判断 18.0 22.3 27.8 5.5 24.3 6.3 5.2 5.0 7.5 6.7 設備投資 コア資本財 受注金額 前期比、% 0.4 3.5 ▲ 3.8 ▲ 2.2 0.9 ▲ 0.2 ▲ 5.1 1.6 ▲ 0.3 n.a. コア資本財 出荷金額 前期比、% 1.0 3.7 ▲ 1.4 ▲ 1.1 1.2 ▲ 0.5 ▲ 2.3 1.0 0.5 n.a. 非住宅建設支出 前期比、% 1.8 1.7 3.4 0.8 1.1 ▲ 1.8 0.8 2.7 3.1 n.a. NY連銀 6か月先設備投資判断 18.4 13.4 21.6 22.0 15.6 14.7 32.6 18.6 24.5 15.6 PHL連銀 6か月先設備投資判断 25.0 19.6 23.0 16.8 24.8 13.2 20.9 16.4 15.8 16.8 輸出入 貿易収支 10億ドル ▲ 129 ▲ 126 ▲ 128 ▲ 130 ▲ 46 ▲ 42 ▲ 37 ▲ 51 ▲ 41 n.a. 輸出 10億ドル 588 589 589 564 195 189 187 188 190 n.a. 輸入 10億ドル 717 715 717 695 241 232 224 239 231 n.a. 実質財輸出 2013年=100 103 104 106 n.a. 106 104 101 102 104 n.a. 実質財輸入 2013年=100 104 104 106 n.a. 107 107 104 113 109 n.a. 財政 財政収支 10億ドル 47 ▲ 117 ▲ 177 ▲ 263 2 ▲ 18 ▲ 192 ▲ 53 157 ▲ 82 歳入 10億ドル 938 760 739 680 335 307 139 234 472 212 歳出 10億ドル 890 877 916 943 333 324 332 287 315 295

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9 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号)

4.物価動向:コア・インフレ率は低い水準にあるが、持ち直しの兆しも

輸入物価は大きく低下 しているが、前年比で 見れば下落には一服感 輸入物価は原油安・ドル高を背景に大きく低下しているが、前年比で見れ ば物価下落には一服感が見られる。3 月の輸入物価指数は前年比▲9.6%とな り、前月から下落率が縮小した(図表 19)。原油安の進行が一服していること から石油関連輸入財物価の前年比上昇率は底打ちしている。一方、最終財(自 動車、消費財、資本財)物価は前年比で低下が続いており、ドル高の影響が うかがえる。 国内企業部門の物価下 落には一服感。一方、 コアは低下 国内企業部門でもヘッドラインの物価下落には一服感がある一方、コア・ インフレ率には低下傾向が見られる。4 月の最終需要・生産者物価指数 (PPI)は、前年比上昇率のマイナス幅が小幅縮小した。一方、食品・エ ネルギーを除くコアPPIの上昇率は前年比+0.6%と、前月から低下した (図表 20)。 コアPCEデフレータ ーは低い水準で推移し ているが、足元では持 ち直しの兆しも リテール部門では、ヘッドラインのインフレ率が低下した。基調的なコア・ インフレ率は低い水準で推移しているが、足元では持ち直しの兆しが見られ る。 個人消費支出(PCE)デフレーターは 4 月前年比+0.1%と、インフレ率 が低下した(図表 21)。食品・エネルギーを除くコアPCEデフレーター上昇 率も前年比+1.2%と、前回から低下している。4 月のダラス連銀刈込平均 PCEデフレーターの上昇率は前年比+1.6%と、前月並みのインフレ率を示 した。 5 月のコアCPIは前年比+1.7%(4 月同+1.8%)と、上昇率が前月から 低下し、クリーブランド連銀の刈込平均CPI上昇率(前年比)も+1.6%(4 月同+1.7%)と前月から低下した。 以上のように、前年比で見ると基調的なインフレ率が低下しているが、3 か月前比で見ると上昇率の高まりが確認でき、インフレ率は低位ながら持ち 直しつつある。 市場取引ベースのイン フレ期待は足元で持ち 直しの動きが継続 サーベイ調査に基づくインフレ期待は、概ね安定的な推移を続けている(図 表 22)。また、市場取引ベースのインフレ期待は昨年秋以降の低下傾向が一服 し、足元では持ち直しの動きが続いている。 以上

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10 みずほ米国経済情報(2015 年 6 月号) 図表 19 輸入物価 図表 20 最終需要PPI (資料)米国商務省より、みずほ総合研究所作成 (資料)米国労働省より、みずほ総合研究所作成 図表 21 PCEデフレーター 図表 22 期待インフレ率 (資料)米国商務省より、みずほ総合研究所作成 (資料)ミシガン大、Bloomberg より、みずほ総合研究所作成 図表 23 物価の主要統計 (資料)米国商務省、米国労働省、ダラス連銀、ミシガン大、Bloomberg より、みずほ総合研究所作成 ▲1.5 ▲1.0 ▲0.5 0.0 0.5 ▲15 ▲10 ▲5 0 5 14/5 14/11 15/5 輸入物価 うち最終財(右目盛) (前年比、%) (前年比、%) (年/月) ▲2.0 ▲1.0 0.0 1.0 2.0 3.0 14/5 14/11 15/5 総合 コア (前年比、%) (年/月) 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 14/5 14/11 15/5 総合 コア (前年比、%) (年/月) 1.5 2.0 2.5 3.0 14/6 14/12 15/6 ミシガン大 期待インフレ率(5~10年先) BEI(5年先5年) (%) (年/月) Q2 2014 Q3 2014 Q4 2014 Q1 2015 2014/12 2015/1 2015/2 2015/3 2015/4 2015/5 輸入物価 輸入物価指数 前年比、% 0.5 ▲ 0.3 ▲ 3.6 ▲ 10.0 ▲ 5.6 ▲ 8.9 ▲ 10.2 ▲ 10.9 ▲ 10.5 ▲ 9.6 最終財 前年比、% ▲ 0.0 0.2 ▲ 0.0 ▲ 0.8 ▲ 0.1 ▲ 0.8 ▲ 0.8 ▲ 1.0 ▲ 1.2 ▲ 1.5 生産者物価 最終需要 生産者物価指数 前年比、% 1.9 1.8 1.2 ▲ 0.5 0.9 0.0 ▲ 0.6 ▲ 0.8 ▲ 1.3 ▲ 1.1 コア生産者物価指数 前年比、% 1.7 1.8 1.8 1.2 2.0 1.7 1.0 0.9 0.8 0.6 消費者物価 消費者物価指数 前年比、% 2.1 1.8 1.2 ▲ 0.1 0.8 ▲ 0.1 ▲ 0.0 ▲ 0.1 ▲ 0.2 ▲ 0.0 コア消費者物価指数 前年比、% 1.9 1.8 1.7 1.7 1.6 1.6 1.7 1.8 1.8 1.7 PCEデフレーター 前年比、% 1.6 1.5 1.1 0.3 0.8 0.2 0.3 0.3 0.1 n.a. 前期比、% 0.6 0.3 ▲ 0.1 ▲ 0.5 ▲ 0.2 ▲ 0.5 0.2 0.2 0.0 n.a. コアPCEデフレーター 前年比、% 1.5 1.5 1.4 1.3 1.3 1.3 1.3 1.3 1.2 n.a. 前期比、% 0.5 0.3 0.3 0.2 0.0 0.0 0.1 0.1 0.1 n.a. 刈込平均 PCEデフレーター 前年比、% 1.6 1.6 1.6 1.6 1.6 1.6 1.6 1.6 1.6 n.a. インフレ期待 ミシガン大 期待インフレ率 % 2.8 2.7 2.8 2.7 2.8 2.8 2.7 2.8 2.6 2.8 BEI(5年先5年) 期末値、% 2.4 2.1 1.9 n.a. 2.0 1.8 1.8 1.9 1.9 2.1

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2 0 1 5年 6月 2 3 日 発 行

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