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日本児童文学学会会報

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日本児童文学学会会報

№59

2008.1.30.

Japan Society for Children’s Literature 〒567-8578 大阪府茨木市宿久庄 2-19-5 梅花女子大学畠山兆子研究室気付

編集・発行 日本児童文学学会 電話 072-643-6221(代表) 郵便振替 00860-3-74651 学会のホームページ http://jscl.internet.ne.jp E-mail:office@jscl.internet.ne.jp 主要 目次 ・第46 回研究大会を終えて (3) ・第46 回研究大会の記録 (4) ・第46 回総会報告 (5) ・第 31 回日本児童文学学会賞の決定について (10) ・IRSCL日本大会報告 (17) ・紀要第 41 号投稿規定 (20) 《会長就任挨拶》

誯 題 を 担 っ て

日本児童文学学会会長 向 川 幹 雄

「児童文学研究を学問として位置づけ、世に認められたい」というのが、わたしが研究を志し たころの思いでした。これは人によって多尐の違いはあれ、本学会がスタートした 1960 年ごろの 会員が共通して持っていた願いであり、成就しようとする情熱に満ちていたように思います。そ れからほぼ半世紀、先達の研鑽と業績があって、児童文学・文化研究は人文科学の一分野として 認められるようになりました。 ところが、人文科学、わけても昨今の文学・文化研究には活気が失われているように感じるの です。ここでは文学・文化研究がもつ内面の問題を別にして、外的要因だけをとりあげますが、 どうも国の文化政策の貣しさに起因すると思われます。これはわたし一人だけの考えではなく、 大学等に勤務する研究者の多くから聞きます。 ご存じのように 2001 年に「子どもの読書推進に関する法律」が成立しました。問題は残すもの の、子どもの読書に対する世間の関心を高めたことは事実です。そこで事業をすすめるための基 礎研究への予算措置があったかといえば、残念ながら皆無に等しく、地方教育委員会が行う調査 が目立つだけでした。たとえば今やその名が変わった当時の国立大学や私立大学での児童文学・ 文化講座は増えるどころか減る一方でした。基礎研究の充実・若手研究者の育成は学会の取り組 むべき誯題の一つと考えます。 研究大会・紀要発行は学会の顔です。ともに担当理事・会員の努力でともに順調に重ねること ができました。ただし問題は残り、特に大会は費用やスタッフ丌足で開催が困難、会員諸氏のご 協力を待つところです。内外の研究状況は担当者の尽力により紀要にて知ることができますが、 その充実はもとより、隣接分野の関係情報を収集し参考に供することができないかと思っていま す。 こうした山積する誯題に微力を尽くす所存です。どうぞご協力たまわりますようお願いします。 2008年 1月

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児童文学・文化研究の砦

-会長退任にあたって―

日本児童文学学会前会長 原 昌

2007 年 10 月をもって、会長を退任しました。 この6年間、皆さまのご援助とご協力に対し、こ こに深く感謝申しあげます。 就任当初、組織拡大、運営改革、国際化への模索、「児童文学・文化」 科目の設置要請などを掲げましたが、その歩みは必ずしも順調でありませんでした。 私の学会メモより、印象に残ったことを記しておきます。 2001 年 10 月 創立 40 周年記念大会、『40 年史』刊行企画、記念論文募集、『児童文学事典』(改 訂新版)・『世界児童文学・全3巻』刊行企画、「児童文学・文化」科目設置要請 2002 年 10 月 創立 40 周年記念大会(明星大)、理事公選制・定年制導入を決議 2003年 7 月 『研究・日本の児童文学』(東京書籍)全5巻刊行完了 2003年 11 月 外国人日本研究者、「特別会員」扱い 2004 年 4 月 『児童文学の現代史(学会の 40 年)』(小峰書店)刊行 / 『児童文学事典』『世界 児童文学』出版につき4社にとの刊行交渉成立せず、研究書刊行困難を要す 2004 年 8 月 「アジア児童文学大会」後援 / 11 月 北海道支部誕生 2006 年 10 月 次年度開催校難渋し未決定、持ち越す 2007 年 8 月 「国際児童文学学会研究大会」一部共催、学会概要(英語版)作成・配布 なかでも編書刊行が実現しなかったこと、大会開催校決定に難渋をきわめたこと、「児童文学・文化」 科目設置要請が挫折したことが、強く印象に残っています。若い会員の獲得、研究の活性化とともに、 今後の取り組みにかかわることかと思われます。 学会は全国的な研究者結集の場であり、研究活動の開かれた舞台であり、実用主義風潮のなかでの <砦>でもあります。難渋する道を克朋しつつ、半世紀の峠を越えてくださるように念じております。 最後に、私を陰で支えてくださった事務局長・川勝泰介兄に対し、感謝の意を表します。 ******************************************************************************************

事務局長退任のご挨拶

川 勝 泰 介 6 年間にわたって事務局長の大任を務めてき ましたが、この度、その任を畠山兆子新事務局長 に引き継いでいただくことになりました。 この 6 年間には、途中、私の勤務先が変わる ことにより、事務局も犬山から各務原(自宅)そ して京都へ移転するという事態を招き、会員の皆 さまには多大なご迷惑をおかけしましたが、なん とか無事に任期を全うすることができました。こ れも、ひとえに原会長をはじめ理事・運営委員そ して会員の皆さまのご協力のおかげと深く感謝 している次第です。 日本児童文学学会もまもなく創設 50 周年を 迎えます。私が入会した 1975 年頃には、同世 代の会員が尐なく、その後尐しずつ増えては来ま したが、それにもかかわらず、その後もずっと私 たちの世代が「若手」と言われ続けてきました。 任期中には、懸案事項であった理事公選制と定 年制の導入により、理事会メンバーはずいぶん若 返りましたが、最近は若手会員の入会が尐なく、 将来的に定年制の見直しも必要かとの声もささ やかれています。 このような状況の下、日本児童文学学会が、 50 周年、そしてさらにその先へと発展していく ためには、若手会員の勧誘と学会の活性化が丌可 欠です。 会員の皆さまには、学会の今後の発展のために、 何とぞこれまで以上のご協力をたまわりますよ うお願い申し上げます。 なお、事務局移転後も、しばらくの間は畠山事 務局長と連携をとりながらの学会運営となりま す。会費のお振り込みや送付物のことなど、お問 い合わせは従来通りメールでお願いいたします。

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日本児童文学学会第 46 回研究大会を終えて

日本児童文学学会第 46 回研究大会実行委員会事務局 中地 文(宮城教育大学) 2007 年 10 月 20 日(土)~21 日(日)に、仙台市の戦災復興記念館にて第 46 回研究大会を開催い たしました。参加者は学会員・一般(学生を含む)をあわせて二日間で延べ 182 名でした。司会者、 発言者、発表者をはじめ、ご支援ご協力くださった多くの方々、ご参加くださった皆様に、心より御 礼申しあげます。 今回、総計 23 の研究発表がありました。発表テーマは児童文学、児童文化、絵本、アニメーショ ンなどと多彩で、活発な質疑が行われました。大会二日目の午後には、教育学者・中野光氏と会員の 畑中圭一氏、加藤理氏によるシンポジウム「今、「児童文化」の原点を問い直す ―仙台の児童文化と 教育の歴史を手がかりとして―」と、二つのラウンド・テーブルを開きましたが、いずれも大変有 意義なものとなりました。また、大会期間中、鈴木楫吉氏と仙台文学館のご協力により、「仙台児童文 化関係資料特別展」を会場の一角で開催することもできました。 以下に会計報告とプログラムを記します。 なお、本大会の企画・運営は、実行委員の牛渡淳、氏家香菜子、大木葉子、大沼郁子、加藤理、佐 藤美恵と、事務局中地文の全7名が担当いたしました。

日本児童文学学会第 46 回研究大会会計報告

【収入】 【支出】 学会からの補助金 200,000 印刷代 49,500 大会参加費(会員・一般・学生) 163,500 郵送料 69,880 懇親会会費 234,000 講師等謝礼・交通費 72,260 合 計 597,500 人件費 151,600 事務用品費 5,040 懇親会経費 174,230 会場使用料・設備借用料 67,170 雑費 6,911 合 計 596,591 【収入―支出】 597,500-596,591= 909 ※残金は、振込手数料を除き、学会に寄付。

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日本児童文学学会第 46 回研究大会の記録

◆10月20日(土) □受付開始 12:30~ □研究発表Ⅰ 13:00~16:20 A会場 : 4階第1会議室 司会:牛山 恵、横川寿美子 ⅠA-1 行動する尐女、結婚する女性 ― 再話における改変・創造された女性造型をめぐっ て ― 佐藤宗子(千葉大学) ⅠA-2「子どものための世界文学の森」版『ああ無情』を めぐって―翻訳者の意図・大人読者の反応・子どもの読み― 神村朊佳(大阪樟蔭女子大学) ⅠA-3「ナルニア国ものがたり」に見る音楽 ― C・ S・ルイスがイメージした音楽の世界 大沼郁子(日本女子大学大学院/近畿大学豊岡短期大 学〔非〕) ⅠA-4『青い鳥』の幸福に関する一考察 ― 草稿と 共に ― 内田智秀(名古屋大学大学院) ⅠA-5「既成の概念」への疑い― 新美南吉「手袋を 買ひに」論 大木葉子(東北大学大学院) ⅠA-6 庄野英二による「ホラ話」の語り口―『アル ファベット群島』『アルピエロ群島』について 佐々木美和(日本女子大学附属高等学校/白百合女子 大学児童文化研究センター) 16:10~ 全体質問 B会場 : 4階第2会議室 司会:竹内オサム、酒井晶代 ⅠB-1 函館中央図書館屋根裏文庨から みえるもの 高橋晶子(ヘカッチ) ⅠB-2『台日コドモ新聞』から見えてくるもの 横田由紀子(北海道保育総合専門学校〔非〕) ⅠB-3 函館図書館屋根裏文庨の漫画(1927- 1936)について 霜鳥かおり(北海道教育大学〔非〕) 柴村 紀代(藤女子大学) ⅠB-4 明治期における北沢楽天の連載 子ども漫画のあり方 徍 園(同志社大学大学院) ⅠB-5 昭和初期発行の2冊子:「玩具・繪本の選び方」 と「玩具と繪本」― 玩具観と、そこから分離しつつ ある絵本観を読む 永田桂子(文京学院大学大学院〔非〕) ⅠB-6「今ここに生きる」という現実(リアル) ― アニメーション映画『時をかける尐女』論 浅野俊和(中部学院大学) 16:10~ 全体質問 □学会賞授賞式・総会 16:30~18:00 4階 研修室 □懇親会 18:00~20:00 ◆10月21日(日) □受付開始 9:00~ □研究発表Ⅱ 9:30~11:40 A会場 : 4階第1会議室 司会:米村みゆき、佐々木由美子 ⅡA-1 アニメ番組が仕掛けた名作の世界①-ハウ ス食品世界名作劇場「小公女セーラ」(1985)の場合 - 畠山兆子(梅花女子大学) ⅡA-2 アニメ番組が仕掛けた名作の世界② -ハ ウス食品世界名作劇場「ピーターパンの冒険」(1989) の場合- 松山雅子(大阪教育大学) ⅡA-3 物語体験ワークショップの可能性-お話作 りの実践を通して- 土居安子(大阪国際児童文館) 11:00~ 全体質問 B会場 : 4階第2会議室 司会:武田京子、内藤知美 ⅡB-1 あかちゃん絵本の構造を考える~こどものと も0・1・2を中心に~ 高橋久子(梅光学院大学) ⅡB-2 五味太郎作『しりとりぐるぐるカード』の面白 さ-「保育文化財」としての視点から- 池田邦子(大阪城南女子短期大学〔非〕) ⅡB-3 絵本が模索する父という男性たち -1990 年代以降の絵本動向を中心に- 石井光恵(日本女子大学) ⅡB-4 エルサ・ベスコフの絵本研究 -季節の廻り と子ども- 美谷島いく子(松本短期大学) 11:30~ 全体質問 C会場 : 4階研修室 司会:谷暎子、奥山恵 ⅡC-1 中国民国時期児童雑誌研究 -1922 年刊行の『児童世界』『児童画報』『小朊友』 三誌の特徴を探る- 浅野法子(北京師範大学文学院) ⅡC-2 戦前の日米アニメーションにおける教訓性の 相違~『塩原多助』と『三匹の子豚』の描写を比較し て~ 木村晶彦(同志社大学大学院) ⅡC-3「日本尐国民文庨」と「新日本尐年尐女文庨」 に関する一考察 遠藤純(大阪国際児童文学館) ⅡC-4 青山師範学校出身者による児童文化運動- 戦中期において都市小学校教員が届けた児童文化- 浅岡靖央(日本児童教育専門学校) 11:30~ 全体質問 □シンポジウム 12:30~14:30 5階会議室 今、「児童文化」の原点を問い直す ― 仙台の児童 文化と教育の歴史を手がかりとして ― パネリスト: 中野 光(教育学者、日本生活教育連盟・日本子ども を守る会顧問) 畑中圭一(児童文学研究者、童謡詩人) 加藤 理(児童文化研究者、東京成徳大学准教授) 司会:中地 文(宮城教育大学) □ラウンドテーブル 14:40~16:10 A : 4階第1会議室 児童文化研究=領域の拡張と新たな主題の開拓を 司会: 尾崎るみ(東京女子大学〔非〕) 話題提供者: 上笙一郎 (児童文化評論家)

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- 5 – B : 4階第2会議室 子どもの問題と児童文化・児童文学の可能性 司会: 川勝泰介(京都女子大学、児童文化学・教育学) 話題提供者: 遠藤 仁(宮城教育大学、初等教育教員養成誯程子ど も文化コース代表) 児玉 忠(弘前大学、国語科教育) 柴村紀代(藤女子大学、児童文学創作・児童文学評論・ 研究) 西山利佳(日本児童文学者協会、児童文学評論・研究) 松尾福子(東北福祉大学〔非〕、「まつお文庨」主宰) □解散 16:20

日本児童文学学会第 46 回総会報告

2007 年 10 月 20 日(土) 於 仙台市戦災復興記念館 1.開会挨拶 2.原会長挨拶 3.議長選出 ・理事会より推薦の竹内オサム氏、永田桂子氏が選出 された。 4.議題 (1)2006 年度事業報告 ・事務局長より、別紙(7 頁)の通り報告された。 ・各地例会運営状況が報告された。 (2)2006 年度決算報告 ・事務局長より、別紙(8 頁)の通り報告された。 (3)監事報告 ・岩崎真理子監事より、適正に処理されている旨、承 認報告された。 (4)質疑 ・会費納入状況について質問が出された。詳細につい ては今後報告できるようにしていくとの回答がなされ た。 ・当初予算より実行額の低かった会計項目が多かった 点について質問が出され、現状、および会の活性化も 誯題であるとの説明がなされた。 ・上記、事業報告および決算報告が承認された。 (5)2007 年度事業計画(案) ・事務局長より、別紙(7 頁)の通り提案された。 ・「その他」として、現在凍結中の「高等教育機関での 「児童文学・文化講座」の開講実態の調査と設置要請」 も引き続き含めていく旨、追加された。 ・学術編纂物の計画について質問が出され、次期理事 会へ申し送り事項とされた。 ・上記、事業計画が承認された。 (6)2007 年度予算(案) ・事務局長より、別紙(9 頁)の通り提案された。 ・特別会計も、今後周年行事や出版事業に有効に使っ ていきたい旨、説明がなされた。 ・会費収入の見積もりが低い点について質問がなされ、 実質額について説明がなされた。 ・上記、予算が承認された。 (7)新役員の選出について ・事務局長より、新理事会選出役員について、別紙(★ 頁)の通り提案された。 ・東京の「運営委員」については、今後若干名追加さ れる(事務局一任)旨、説明された。 ・上記、新役員が承認された。 ・事務局長より、新事務局長畠山氏のあいさつが代読 披露された。 (8)日本児童文学学会会則および附則の改正 ・事務局長より、事務局長任期に関する「会則」の改 正の取り下げ、および事務局移転にともなう「附則」 の住所表示の改正について、提案がなされた。 ・「附則」の改正が承認された。 ・事務局長はある程度の期間継続して務められる方向 を含み、次期理事会で詳細を検討、来年の総会で提案 してもらう旨、申し送り事項とされた。 (9)その他 ①福本由紀子氏より、第 18 回国際児童文学研究学会 (IRSCL)日本大会についての報告およびお礼の挨拶が なされた。 ②過去の学会賞受賞一覧について質問がなされ、周年

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- 6 – 記念誌に掲載されている旨説明がなされた。 ③原会長より、学術編纂物について出版社を見つける のが困難な点と協力のよびかけ、および特別会計の有 効利用について説明がなされた。 5.議長解任 6.次期大会開催担当挨拶 ・酒井晶代氏より、次年度は 10 月 11・12 日に開催、 場所については新年度早々に決定される旨、説明がな された。 7.閉会挨拶 日本児童文学学会役員一覧(2007 年秋~2009 年秋) (※ 再任) 会長 向川幹雄 代表理事 戸苅恭紀 事務局長・理事 畠山兆子 理事(当選) 浅岡靖央 石井直人 加藤 理 酒井晶代 戸苅恭紀※ 畠山兆子※ 三宅興子 目黒 強※ 理事(推薦) 石井光恵※ 遠藤 純 奥山 恵 柴村紀代 内藤知美 永田桂子 松山雅子※ 評議員 内ヶ崎有里子 川勝泰介 川端有子 佐藤宗子 竹内オサム※ 武田京子 多田昌美 棚橋美代子※ 谷 暎子 中地 文 根本正義※ 畑中圭一 林 美千代 宮川健郎 横川寿美子 監事 小松聡子 成實朊子 運営委員(東京) 佐々木由美子※ 内藤貴子 (欠員……補充予定) 運営委員(中部) 浅野俊和※ 幾本幸代※ 運営委員(関西) 厚美尚子 松尾澄英 丸尾美保※ 会則 附則の改正(波線部が改正箇所) 附則 4 本会の事務局を[大阪府茨木市宿久庄 2-19-5 梅花女子大学畠山研究室]に置く。 5 本会の変更会則は、2007 年 10 月 20 日より施行する。

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2006 年度日本児童文学学会事業報告

(2006 年 4 月 1 日~2007 年 3 月 31 日) 1.第 45 回研究大会の開催 2006 年 11 月 11~12 日 於:都留文科大学 2. 第 30 回日本児童文学学会賞・同奨励賞・特別賞の選考報告と表彰 第 30 回日本児童文学学会賞 該当作なし 第 30 回日本児童文学学会奨励賞 永嶺重敏『怪盗ジゴマと活動写真の時代』新潮社 第 30 回日本児童文学学会特別賞 鶴見良次『マザー・グースとイギリス近代』岩波書店 松田司郎『宮澤賢治 存在の解放(ビッグバン)へ』洋々社 4.紀要『児童文学研究』(39 号)の発行 5.機関誌「日本児童文学学会会報」(第 56 号・57 号)の発行 6.研究例会の開催・補助 例会(東京)の開催、北海道例会・中部例会・関西例会の開催補助 7.特別会員 1 名の承認 8.会員の拡大・充実 9.高等教育機関での「児童文学・文化講座」の開講実態の調査と設置要請 10.事務局体制の改善・強化

2007 年度日本児童文学学会事業計画(案)

(2007 年 4 月 1 日~2008 年 3 月 31 日) 1.第 46 回研究大会の開催 2007 年 10 月 20 日~21 日 於:宮城県仙台市戦災復興記念館 2.第 31 回日本児童文学学会賞・同奨励賞・特別賞の選考と表彰 3.紀要『児童文学研究』(40 号)の発行 4.機関誌「日本児童文学学会会報」(第 58 号・59 号)の発行 5.第 18 回国際児童文学研究学会日本大会の共催 6.研究例会の開催・補助 例会(東京)の開催、北海道例会・中部例会・関西例会の補助 7.理事選挙の実施と新役員の決定(2007-2008 年度) 8.2008 年度版会員名簿作成に伴うアンケートの実施と会員名簿の作成準備 9.会則等の改定(附則の改正) 10.事務局の移転と体制の改善強化 11.会員の拡大・充実 12.50 周年記念事業の検討 13.その他

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- - 8 一般会計 【収入の部】 2007/3/31現在 当初予算 当初予算との比較 会費 2,918,000 2,770,000 148,000 紀要売上(送料含む) 32,240 印税 0 雑収入(利子含む) 1,163 寄付(大会剰余金) 22,437 繰越 4,105,730 4,105,730 0 合  計 7,079,570 6,910,730 168,840 【支出の部】 2007/3/31現在 当初予算 当初予算との比較 紀要制作費(送料を含む) 373,880 650,000 -276,120 会議費 15,572 30,000 -14,428 例会開催費 20,000 20,000 0 北海道・中部・関西例会補助費 90,000 90,000 0 研究大会補助費 200,120 200,000 120 学会賞経費 55,286 150,000 -94,714 印刷費(紀要をのぞく) 306,495 300,000 6,495 通信費 307,090 500,000 -192,910 事務用品費 62,141 150,000 -87,859 人件費 144,410 300,000 -155,590 交通費 735,730 1,000,000 -264,270 事務局運営費 15,660 100,000 -84,340 雑費(その他を含む) 47,250 100,000 -52,750 合  計 2,373,634 3,590,000 -1,216,366 次年度繰越 

4,705,936 円

特別会計 【収入の部】 2007/3/31現在 前年度繰越(銀行定期預金) 5,594,900 前年度繰越(郵貯定額預金) 500,000 合  計 6,094,900   【支出の部】 2007/3/31現在 国際児童文学学会共催金 250,000 同 振込手数料 525 合  計 250,525 収入 6,094,900 支出 250,525 差引 5,844,375 4,705,936 5,844,375 10,550,311 特別会計2007年度繰越予定額 合  計

2006年度決算報告

(2006年4月1日~2007年3月31日) 35,000 20,840 一般会計2007年度繰越予定額

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2007 年度予算案

(2007 年 4 月 1 日~2008 年 3 月 31 日) 一般会計 A.収入の部(見込み) 前年度繰越金 4,705,936 会費:入会金 20 人×2,000 円 40,000 会費:2007 年度会費 380 人×7,000 円 2,660,000 雑収入 2,000 合 計 7,407,936 B.支出の部 紀要制作費 650,000 会議費 30,000 例会開催費 20,000 北海道・中部・関西例会補助費 90,000 研究大会補助費 200,000 学会賞経費 150,000 印刷費 500,000 (名簿作成準備あり) 通信費 500,000 事務用品費 150,000 人件費 300,000 交通費 1,000,000 事務局運営費 100,000 雑費 100,000 予備費 3,617,936 合 計 7,407,936 特別会計 (A)収入 前年度より繰越 5,844,375 合 計 5,844,375 (B)支出 0 合 計 0

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第 31 回日本児童文学学会賞の決定について

日本児童文学学会賞、同奨励賞および同特別賞は、わが国の児童文学・児童文化研究の発展に寄不 する、年度ごとの優れた業績、そして新人による意欲的な労作に贈られます。 このほど、2007 年 6 月までの一年間に発表された児童文学・児童文化分野に関する研究・評論の中 から、日本児童文学学会会員の推薦をもとに、日本児童文学学会賞選考委員会(畠山兆子委員長・浅 岡靖央・戸苅恭紀・宮川健郎・横川寿美子の各委員)による選考の結果、次のとおり決定しました。 なお、授賞式は10 月 20 日(土)仙台市戦災復興記念館で開催された第 46 回総会の席上にて行いま した。 第 31 回日本児童文学学会賞 ◇畑中圭一『日本の童謡 ―誕生から九〇年の歩み―』平凡社 二〇〇丂年六月 【贈賞の理由】本書は、日本で誕生した童謡について、その前史から現在に至るまでの長い歴史を明らかにした もので、著者の長年にわたる研究成果を集大成した労作である。著者はこの九〇年史において、ほぼすべての時 代における童謡作品とその作者さらに童謡運動について分析し、それぞれに明晰な評価を不えている。特に、こ れまで取り上げられる機会の尐なかった、地方における童謡運動に充分な記述がなされていることは高く評価す べきである。童謡史研究の基盤を確立し、今後その発展に大きく貢献する意義深い著作として顕彰されるべきで あろう。 【受賞者の略歴】一九三二年生。京都大学文学部文学科卒業。童謡の創作と研究に携わり、大阪国際児童文学館 総括専門員、名古屋明徳短期大学教授などを歴任。一九八一年、詩集『大阪弁のうた二人集 ほんまにほんま』(島 田陽子と共著)で第11 回日本童謡賞を、また一九九一年には『童謡論の系譜』で日本児童文学学会奨励賞を受賞。 現在、アジア児童文学日本センター会長。 第 31 回日本児童文学学会奨励賞 ◇尾崎るみ『若松賤子 ―黎明期を駆け抜けた女性―』港の人 二〇〇丂年六月 【贈賞の理由】本書は、日本近代の黎明期にアメリカ人婦人宣教師の薫陶を受け、「小公子」の名訳で明治の翻訳 を代表する若松賤子の評伝である。賤子の生き様に現代に通じる普遍的な主張を読み取り、多面的な活動に触れ て丁寧に資料を検討し、総合的な位置づけを試みている。手堅い研究成果が、若松賤子研究に欠かせない一冊と なったことを慶び、明治期に日本の児童文学が、どのようにスタートしたのかを解明する新たな研究を期待した い。 【受賞者の略歴】一九五丂年生。国際基督教大学教養学部人文学科卒業、白百合女子大学大学院文学研究科修士 誯程児童文学専攻を修了。現在、東京女子大学非常勤講師、白百合女子大学児童文化センター研究員。 ◇今田絵里香『「尐女」の社会史』勁草書房 二〇〇丂年二月 【贈賞の理由】 本書は、明治期から敗戦までの日本における尐女の表象の変遷過程を、豊富な文献資料を駆使 しながら、社会学的観点からたどった労作である。尐女という概念がどのように誕生し、どう意味付けられ、ど う受容されてきたかを、尐年尐女雑誌の小説、記事、表紙絵、読者の投稿などの分析を通じて検証しようとする その試みは、尐女研究のみならず、広く児童文学・文化研究全般の視野を広げるものである。本書の成果に児童 文学・文化研究の知見を合わせ、今後、当該領域の研究がより包括的に発展していくことに期待したい。 【受賞者の略歴】一九丂五年生。京都大学大学院人間・環境学研究科卙士誯程単位取得満期退学。京都大学卙士 (人間・環境学)。現在、日本学術振興会特別研究員。 第31 回日本児童文学学会特別賞 ◇私市保彦『名編集者エッツェルと巨匠たち ―フランス文学秘史―』新曜社 二〇〇丂年三月 【贈賞の理由】本書は、バルザック、ユゴー、サンドなどの作品を刊行した編集者、ピエール=ジュール・エッ ツェルの評伝である。エッツェルは、スタールという筆名で数多くの児童読み物も書いたが、『教育娯楽雑誌』を 創刊し、やがて、ジュール・ヴェルヌを見出す。著者は、編集者という作品創造と社会をつなぐ存在に着目し、 そこから一九世紀の文学と子どもの本の状況を活写した。今後の児童文学研究に多くの示唆を不える、価値ある 一冊だと考える。 【受賞者の略歴】一九三三年生。東京大学文学部仏文科卒業、同大学大学院比較文学科修士誯程修了。武蔵大学 人文学部教授等を歴任。現在、武蔵大学名誉教授。主著に、『ネモ船長と青ひげ』、『幻想文学の文法』(以上、晶 文社)、『フランスの子どもの本』(白水社)など。

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2007 年度理事会抄録

◆6 月理事会 2007 年 6 月 9 日(土)13:00~16:00 於:京都女子大学児童学第三研究室 【報告事項】 1.46 回研究大会について ・中地理事より配布資料に沿って報告がなされた。 日程:2007 年 10 月 20 日(土)、21 日(日) 場所:仙台市戦災復興記念館 ・大会案内を、7 月例会の案内・学会賞募集の案内 に同封して送ることが確認された。 2.2006 年度決算報告 ・川勝氏より別紙の通り報告、承認された。 3.2006 年度事業報告 ・川勝氏より別紙の通り報告、承認された。 4.紀要編集委員会報告 ・久米氏、松山氏欠席の為、久米氏作成の文書によ り、10 件の応募があり現在審査中であることが報 告された。 5.理事選挙について ・川勝氏より、別紙の通り報告された。 【審議事項】 1.2007 年度予算案 ・川勝氏より別紙の通り提案、承認された。 ・特別会計として、今年秋の新理事会から 50 周年 に向けて予定をたてていくことが話し合われた。 2.2007 年度事業計画案 ・川勝氏より別紙の通り、案が提出された。 ・計画案に「50 周年事業の検討」を加え、記念事 業を論文募集にしてはどうかとの提案があり、承認 された。 ・研究大会のポスターを作ってはどうかとの提案が なされたが、今回は見送ることとなった。 3.設置要請について ・欠席の原氏より、高等教育機関での「児童文学・ 文化講座」の設置要請は、当面保留としたいとの提 案があり、了承された。 4.入・退会 ・以下の通り承認された。 ・入会:徍園・山田千都留・上坂宗七 ・退会:森下真理・村榮喜代子・仲村修・森恵子 5.その他 ・国立大学教育研究評価委員会専門委員候補者の推 薦について 学会から誮か推薦して、児童文学関係の大学をき ちんと評価してほしいとの意見が出されたが、6 月 15 日締切とのこともあり、判断は代表理事に一任 された。 ・後援名義使用願について 「ニッサン童話と絵本のグランプリ」に関して、 大阪国際児童文学館に名義使用を許可することが承 認された。 ・戸苅氏より、第 47 回研究大会について報告され た。 日時:9 月下旪、場所:名古屋 10、11 月は大学入試などもあり 9 月末開催の方 が参加者が多くなると考えられる。将来的に研究大 会を 9 月末に定着させるのであれば、学会賞の募集 を一ヶ月早め、5 月末刊行分までとしてはどうかと 話し合われ、次回会報にその旨掲載されることが確 認された。 ・学会賞の賞状ケースについて 奨励賞などもすべて同色のものにし、学会名を入 れて発注することが確認された。 ・例会及び第 46 回研究大会について 中地氏より、テーマの関係で次回の例会の案内を 近隣の図書館・学校にも送付していいか、また第 46 回研究大会の会費について実行委員会で決定しても いいのかと質問があり、いずれも承認された。 ◆9月理事会 2007 年 9 月 23 日(日)13:30~16: 30 於:場所:日本児童文学者協会事務局 【報告事項】 1.理事選挙結果報告 ・横川氏より、報告された。投票数85 と、投票が全 体の4 分の 1 程度と尐なかったことも併せて報告さ れた。 2.新理事候補者会議結果報告および推薦理事 川勝氏より、本日11 時より行われた新理事候補者 会議の結果が報告された。 会長:向川幹生、代表理事:戸苅恭紀、事務局長: 畠山兆子 3.2006 年度決算監査報告 川勝氏より、別紙の通り報告、承認された。 4. 学会賞選考委員会報告 畠山氏より、別紙の通り報告された。受賞者の4 名は、研究大会当日、出席の見通し。 5.紀要編集委員会経過報告 久米氏、松山氏欠席のため、久米氏作成の文書に より、投稿原稿10 本中、2 本の採用が決定した旨、 報告された。 6.国際児童文学学会終了報告 川端氏より、全日参加者316名、1日参加者74名、 参加国25 と予想を大幅に超える多くの参加者があ り、大成功のうちに終了したことが報告された。

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- - 12 7.2007 年度研究大会準備状況報告 中地氏より報告された。 【審議事項】 1.総会に向けて(2007 年度予算案・2007 年度事業 計画案) ・川勝氏より別紙の通り提案、承認された。 ・特別会計について 特別事業用、予備として、こうした金額が備えら れていることは無駄ではないとの意見が出された。 ・研究大会補助費について 今後、研究大会を大学外で行う機会が増えること も考えると、20 七では尐ないのではないかという意 見が出された。 大会に出席した会員だけでなく、全会員に要旨集 を配布するなど会員への還元、他学会との共同企画 や対外アピールといった会員拡大のための企画など、 今後の方向性を定めた上で、予算全体の使い方を再 考していったほうがよいのではないかという意見が 出され、今後の誯題となった。 2.次期理事会への引き継ぎと申し合わせについて 以下の点を申し合わせた。 ・会員数の減尐および高齢化を踏まえた上での会員 拡大のための企画立案 ・50 周年記念事業(2012 年)のための企画立案 ・名簿作成のためのアンケート調査の実施(2008 年 度に発行) ・会報の準備(年2 回、6 月と 12 月に発行) ・代表理事の必要性の確認 3.次年度研究大会について(確認) 戸苅氏より、以下の通り報告され、確認された。 日時:2008 年 10 月 11(土)、12(日) 場所:愛知淑徳大学(第一候補)か、愛知県立大 学(第二候補) 4.入・大会 以下の通り、承認された。 入会:芥川眸、ジミン・ゴア 退会:なし 5.その他 学会賞の名称確認がなされた。 ・日本児童文学学会学会賞なのか、日本児童文学学 会賞なのか。 ・学会奨励賞なのか、学会賞奨励賞なのか。 以前に受賞している石澤氏などにも確認し、次回 理事会で再度審議することとなった。 ◆10 月理事会 2007 年 10 月 20 日(日)11:30~ 於 仙台市戦災復興記念館 【報告事項】 1.前回議事録確認 2.次年度役員候補について ・川勝氏より.新理事会選出役員について.別紙の 通り報告された。 ・東京の「運営委員」については.今後若干名追加 される旨.説明された。 3.2006 年度決算監査報告 ・川勝氏より.別紙の通り決算報告がなされた。 ・岩崎氏より.適正に処理されている旨.承認報告 された。 【審議事項】 1.2007 年度予算案について ・川勝氏より.別紙の通り提案され.承認された。 2.総会に向けて ・川勝氏より.総会次第について説明がなされ.確 認された。 ・事業計画案の「その他」として.現在凍結中の「高 等教育機関での「児童文学・文化講座」の開講実態 の調査と設置要請」も引き続き含めて提案する旨. 追加された。 ・総会議長の推薦は.事務局長に一任と確認された。 3.会則および附則の改正 ・川勝氏より.事務局任期に関する「会則」の改正. および事務局移転にともなう「附則」の住所表示の 改正について.提案がなされた。 ・「会則」の改正については慎重に行うべきとの意見 が出され.総会での提案は取り下げることで承認さ れた。事務局長はある程度の期間継続して務められ る方向を含み.次期理事会で詳細を検討.来年の総 会で提案してもらう旨.申し送り事項とされた。 ・「附則」の改正については.承認された。 4.次期理事会への引き継ぎと申し送り事項について ・引き継ぎおよび申し送りとして以下の点が出され た。 事務局長の任期に関わる「会則」の改正 5 年後の 50 周年行事の検討 再来年の大会開催地の検討(関西方面) 大会開催を 9 月など早めた場合の.学会賞決定期 間(2 ヶ月くらい早めないと困難) 学会各賞の名称の確認 高等教育機関での「児童文学・文化講座」の開講 実態の調査と設置要請 会の拡大および紀要や研究発表の充実 5.次年度研究大会について

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- - 13 ・次年度は10 月 11・12 日に開催.場所については 新年度に決定される旨.承認された。 6.入退会 なし 7.その他 なし ◆12 月理事会議事録 2007 年 12 月 15 日(土)13 時~ 於:大阪国際児童文学館 【報告事項】 1.出版社からの学会名簿入手希望について ・出版社より会員名簿入手の問い合わせを受けたと 報告がなされた。今後ともこの種の要請に対しては、 原則として断る方針が確認された。 2.紀要の発送について 紀要は、年明けに会報を同封して発送する旨が報告 された。ただし、執筆者には年内に発送を行う。 【審議事項】 1.役割分担(別紙) ・事務局より新理事会の役割分担が提案され審議さ れた。 ・広報(インターネット媒体)と会報(紙媒体)担当は、 便宜上一つの役にまとめることが確認された。 ・紀要担当は、多様な専門分野から選出することが 確認された。 2.入会・退会 ・以下の通り、承認された。 入会:高橋一元・伊藤かおり・竹内美紀 保留:大橋乃之 ・大橋乃之氏については、専攻領域を本人に確認の 上、入会を認めることが確認された。 3.今後の検討事項 ・畠山氏より以下の検討事項が示された。今回は事 項の紹介のみで、具体的な検討は今後に行う。 ①会則改正・事務局長問題(申し送り事項) ・規定検討委員会において検討することが確認され た。 ②学会賞の規定の見直し(別紙) ・次回、名称や選考対象について、学会賞担当理事 より改正原案を提出してもらうことが確認された。 ③大会開催期日の検討 ④理事会の任期発行日の確認 ・総会の承認を経て、大会後から新理事会の任期と なることが確認された。 ⑤紀要の発行日の確認 ・大会前の発行となるよう、紀要委員会で検討する ことが確認された。 ⑥事務局引継ぎ期日、会計年度との関係の確認 ・理事会の任期とも関わって3月の理事会で検討す ることが確認された。 ⑦紀要編集委員会の提案の検討 ・編集方針や査読のあり方について、新委員で検討 することが確認された。 ⑧50 周年事業(申し送り事項) ・出版も含めて担当委員で検討することが確認され た、 ⑨2009 年度大会開催校の選定(申し送り事項) ・鎌倉を候補地として、内藤氏に打診することが確 認された。また、柴村氏より、第二候補地として北 海道が可能であるとの申し出があった。 ⑩設置要請(申し送り事項) ・保留となっていることが確認された。 ⑪「機関リポジトリ」調査について ・一団体の電子図書館データベース作成に関わって、 学会紀要論文の協力依頼があったことが報告された。 今後、この種の依頼に対しては原則として応じない ことが確認された。 ⑫その他 ・柴村氏より、函館児童雑誌コレクションのデータ ベースへのリンクを貼ることが可能な大学や研究機 関などがあれば、連絡いただきたいとの申し出があ った。 4.事務局運営について ・事務局アルバイトを予算内で認めることが確認さ れた。畠山氏より、事務局名義の携帯電話の契約に ついて提案があり、3月理事会で予算を提示した上、 再検討することが確認された。 5.上笙一郎著『日本児童文学学会40 年史』(港の 人 2007.11)問題 ・事務局宛に学会員から、本の内容に一部問題があ るとの指摘があったことが報告された。学会として 問題にすべき具体的内容を提出してもらい、再度、 3月理事会で検討することが確認された。 6.その他 ・戸苅氏より、次回、今後の学会のあり方について 資料を提出するので理事の意見を求めたいとの申し 出があった。

2007 年度評議員会抄録

日時:2007 年 10 月 20 日(土)10:30~11:30 場所:仙台市戦災復興記念館 1. 会長挨拶 2. 学会の現状報告(報告)

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- - 14 川勝氏より、現在会員数423 名、うち 5 名が 2008 年3 月に退会予定であることが報告された。これま で会員数は増減なしで推移してきたが、今年になっ て減尐傾向であり、理事の定年制の問題、今後の会 員拡大をどのようにするかなど、誯題が提示された。 3. 理事改選と会長の選出について(報告) 川勝氏より、報告された。会長には向川幹雄氏が 選出された。 会長:向川幹雄、代表理事:戸苅恭紀氏、事務局長: 畠山兆子 東京の運営委員については、現時点で2 名が未定 の状態だが、総会では理事会に一任することで承認 してもらう予定。 4. 2007 年度研究大会・総会に向けて(報告) 総会資料の確認および物敀者の確認が行われた。 今年度、物敀者はなし。 決算報告については、監事の岩崎氏より適正に処 理されていることが報告された。予算案についても 承認された。 事業計画案については、2007 年度の計画案に、高 等機関での「児童文学・文化講座」の設置要請が盛 り込まれていないことが指摘された。継続して事業 計画案に加えるべきだとの意見が出された。 5. 第 31 回日本児童文学学会賞について(報告) 川勝氏より、別紙の通り報告された。 6. 次年度研究大会開催場所について(報告) 酒井氏より、以下の通り報告された。 日時:2008 年 10 月 11(土)、12(日) 場所:愛知淑徳大学(第一候補)か、愛知県立大 学(第二候補) 現在、日程のみが確定。場所については、3 月末 に愛知淑徳大学の入試日程がはっきりわかり次第、 確定する。 7. 今後の学会運営について 各地の例会状況について、総会の中で報告しても らったらどうかという意見が出され、承認された。 8. その他 今年度の論文採用数が低かった理由について質問 が出された。 ◆寄贈図書(2007/12/10 受付分まで) 受理日 寄贈者 著者・書名 発行所 発行日 2007/5/10 人文書院 R・S・トライツ著/吉田純子訳『宇宙をかきみだす―思春期文学を読みとく』 人文書院 2007/3/20 2007/5/22 国文学研究資料館 第 30 回国際日本文学研究集会会議録「表象と表現」 国文学研究資料館 2007/3/30 2007/5/30 新風舎 有永壽著『どんぐりころころ物語 作詞者 青木存義の生涯』 新風舎 2007/1/25 2007/6/1 日本児童文学学会北海道支部 『ヘカッチ』第 2 号 同支部 2007/5/26 ◆新入会員(入会申込み書受付順・2007/12/15 入金確認分まで) 氏名 所属機関 住所 専攻分野 紹介者 徍 園 同志社大学大学院卙 士後期誯程 戦前における新聞 連載子ども漫画 竹内オサム 川勝泰介 山田千都留 京都女子大学大学院 児童文化 棚橋美代子 川勝泰介 上坂 宗七 日本児童文学者協会会員 現代日本児童文学 創作 畠山兆子 松山雅子 芥川 眸 聖トマス大学 フランス文学 变述論 大藤幹夫 川勝泰介 ◆退会(届け出順)(2007/12/15 受付分まで) ・森下真理・百瀬瑞穂・村榮喜代子・仲村 修・森 恵子(2007 年 3 月末) ・大井田義彰・岡田純也・定松正・柴田奈美・平岩定法(2008 年 3 月末)

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『サランエソンムル(愛の贈り物)

』をめぐって

大阪大学大学院 李イ 姃ジョンヒョン炫 方 定 煥 パンジョンファン (一八八九~一九三一)は韓国の近代児童文学を作り上げた人物であり、この数年間、彼 についての研究が盛んになってきた。しかし彼の翻訳童話集『サランエソンムル』を全面的に取り上 げ、研究したものはまだない。方定煥の生前に公刊された唯一の単行本であるこの童話集は、彼が東 京留学時代に執筆した翻訳童話集である。当時日本で翻訳出版されていたアンデルセン童話、グリム 童話などの中から世界名作童話十編を拾い出して翻訳し、編集したこの童話集は、彼が留学中の一九 二一年に日本から韓国に送って開壁社ゲ ビ ョ ク サで編集し、一九二二年丂月に発行したものである。今回の発表 では、『サランエソンムル』の十編の作品の底本を探し、彼の翻訳童話の特徴および意義を探ろうとす るものであるが、ここでは紙面の関係上、方定煥の童話翻訳の初仕事であったオスカー・ワイルドの 童話「幸福の王子」の翻訳についてのみ述べる。 方定煥は一九二一年二月『天道教会月報』に「幸福の王子」を「王子と燕」というタイトルで翻訳、 発表したが、この作品は『サランエソンムル』にも載せられて、その底本は一九二〇年の斎藤佐次郎 訳の「王子と燕」(『金の船』第二巻第五号、キンノツノ社)が底本になったということが分かった。 その理由としてはまっ先に、挿絵が挙げられる。「王子と燕」には二点の挿絵が挿入されているが、そ れは斎藤訳の挿絵の模写である。その挿絵の作者は、岡本帰一(一八八八~一九三〇)である。 「王子と燕」は『サランエソンムル』の他の九編と異なって、筋の流れや構造がワイルドの原作と 比べ大きく変化している。しかし、斎藤訳は結末が方定煥の再話で変わっているものの、構造の一致 は他の日本語訳には見られないほどであり、底本であるのは間違いない。 以上のような方法で、『サランエソンムル』の各作品の底本と推測される日本語訳を探し出し、挿絵 や内容の比較対照によって、底本を確認し考察した。彼は一九二〇年に来日し、その年に出版された 『金の船』をまず底本として「王子と燕」を翻訳、発表し、そこから続々と様々な国の童話を翻訳、 発表する。その際彼は、『金の船』の装丁や挿絵を担当していた岡本帰一の絵に心を惹かれ、『サラン エソンムル』の十四点すべての挿絵に岡本の絵を取り入れた。そこでは、装丁の作業において絵の統 一性をまず考え、また、全然関係のない童話からもその各場面に合うような絵を探し出し、取り入れ るという工夫をした。 方定煥は植民地下の韓国の子供のために、日本の雑誌や童話集に描かれていた挿絵をそのまま写し たものの、読み物がほとんどなかった状況でなるべく多くの童話を、しかも様々な国の童話を不えよ うと努力し、子供たちに素敵なソンムル(贈り物)にしようと努めた。 (2007年4月21日 関西例会発表要旨)

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- - 16 《関西例会発表要旨》

斉藤洋『テーオバルトの騎士道入門』にみる、笑いと成長

児童文学作家 上坂むねかず 今回取り上げた『テーオバルトの騎士道入門』(1991 年理論社)は、ドイツ文学の研究者でもある 斉藤洋の 24 冊目、比較的初期の作品である。この作品の特筆すべきところは、成長物語でありかつ 笑える物語である。作者が、どのように成長と笑いを両立させているか、主人公テーオバルトの性格 的欠点・特徴を分析することによって考察した。 まず、主人公の性格の要素を欠点を中心にテキストからひろい出した。①考え方が古めかしく、頑 固 ②現実的経験が浅く、書物の知識への思いこみが激しい ③驚くほど小さな矛盾に気がつくが、 嘘を見抜けない ④想定していない相手の返答に緊張してしまう ⑤過去の嘘を言い出せない弱さ ⑥生死を分けるような時に、のん気である ⑦今後の冒険を空想し胸を膨らませる(夢想癖) ⑧従 者であるハンスに幼児のように甘えてしまう ⑨神への畏怖心 の9点である。この性格的欠点・特 徴が、笑いに結びついているかどうかを論じるのであるが、「笑い」については、ドイツの哲学者ヘル ダーが言うように、多種多様で漠然として捉えどころが無い。よって、今回の研究発表では、ジョン・ モアリアルの言う「優越理論」や原昌の言う「欠陥型の笑い」に絞って考察を試みた。 その結果、上記9点の性格の要素のうち、①~④の欠点が、他の登場人物に指摘されたり、プロッ トで際立たせられたりして笑いに結びついていることが分った。これに対して⑤の欠点は誮にも指摘 されず自分で反省し、笑いではなく成長に繋がっている。また、⑥~⑨の性格の要素については、指 摘も自省もされず、笑いにも成長にも結びついていない。以上のことを整理すると、下記のような図 式が成立する。 性格的欠点を自覚せず他者が指摘する → 笑いを誘うが、主人公は成長しない 性格的欠点を自覚し反省する → 主人公は成長するが、笑いは無い しかし、物語の終盤まで笑いに結びついていた①~④の性格的欠点も、物語の終盤では主人公が一 気に自省し、飛躍的に成長を遂げるというストーリーになっている。しかも、物語の終盤まで笑いに 供された主人公の性格的欠点は、視点を変えれば子どもらしい純真さに繋がる欠点だけにしぼられて おり、欠点を際立たせ笑いを誘うが、決して蔑視していないことが分かる。以上のことから、教養小 説にも造詣が深い作者斎藤洋が、実に注意深く主人公の性格を設計し、両立しにくい笑いと成長を見 事に調和させていることが分かる。 (2007年4月21日 関西例会発表要旨)

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国際児童文学学会(IRSCL)2007 日本大会を終えて

―― ご報告とお礼 ―― 2007 年9月 25 日 IRSCL2007 日本大会実行委員会委員長 正置友子ま さ き と も こ 澄んだ空に秋の訪れを感じる頃となりました。 みなさまにはご健勝のこととお慶び申し上げます。 国際児童文学学会(IRSCL)2007 日本大会を無事終了いたしましたことを、ここにご報告申し上げます。とり わけ暑かったこの夏8 月 25 日から 29 日にわたって、国立京都国際会館にて開催された大会を、大過なく終える ことができた喜びを実行委員一同かみしめております。これもひとえにみなさまがたからの暖かく大きなご支援 があってこそ成しえたことと、ここに深く感謝申し上げます。 大会の全容を以下に ご報告いたします。 開催時期: 2007 年 8 月 25 日(土)~29 日(水) 開催場所: 国立京都国際会館

大会テーマ: 「児童文学にできること」 Power and Children's Literature: Past, Present and Future

参加者数に関しましては、目標としておりました200 人を大幅に越え、全日程参加者 316 人、一日参加者 74 人となりました。参加国の顔ぶれはアジア(インド、インドネシア、イスラエル、韓国、台湾、フィリピン、マ カオ、日本)、アフリカ大陸(南アフリカ)、オセアニア(オーストラリア、ニュージーランド)、ヨーロッパ(ア イルランド、イギリス、ウクライナ、オランダ、スウェーデン、スペイン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、 フィンランド、ブルガリア、ベルギー)北米大陸(アメリカ、カナダ)と25 の国と地域に及びました。アジア諸 国からは、これまでになく多くの方が参加してくださいまして、日本国内からは、大学関係者、研究者に加え、 大学院生や学部学生も数多く参加していただきました。アジア諸国の研究者を交えての国際交流の場を作りたい、 また若手研究者の経験の場を設けたいという日本大会の企画意図の一つを果たすことができ、実行委員一同安堵 いたしております。みなさまのご支援により、参加費を本学会としては破格ともいえるほど低く抑えられたこと、 一日参加という制度を実現できたことに加え、関係団体のみなさまがそれぞれの広報網を活かして、私どもの活 動にご協力くださったことがこの成果につながったのであろうと思われます。改めて御礼申し上げます。 つぎに大会での研究発表数についてですが、締め切りの1 月末までに 200 件を超える発表申し込みをいただきま した。実際には個人発表数136、ポスター発表数 12、パネル数 3 の各発表が実施されました。初の試みとして採 用したポスター発表形式は、準備段階でとまどいもありましたが、結果として活発な意見交換の場となり、ご好 評を得ることができました。 みなさまがたのご支援を受けて開催することができました基調講演、絵本トーク、日本児童文学シンポジウム (全て同時通訳つき)は、毎回300 人近いご参加を得て開催され、全て大好評でした。プログラムでは、以下の ように表示いたしております。(原文は英語)

8 月 25 日 講演 "Picture Books: Past, Present and Future" 松居直氏 (マザーグース学会提供) 8 月 25 日 絵本トーク "From the Windows of My Picture Books" 荒井良二氏 (絵本学会提供) 8 月 26 日 講演 "Children's Literature and Starvation" 西成彦氏 (日本ルイス・キャロル協会提供) 8 月 26 日 シンポジウム「戦後日本の児童文学:アジアの中の日本」 (日本児童文学学会提供)

奥山恵氏、目黒強氏、成實朊子氏、司会佐藤宗子氏 8 月 27 日 講演 "Dreams and Nightmares, Fantasies and Power:

How Children Explore the World in Japanese Animation"

スーザン・J・ネイピア氏 (日本イギリス児童文学会提供) 8 月 29 日 講演 "Power and its Manifestations in Literature for Youth"

ロバータ・シーリンガー・トライツ氏 (日本イギリス児童文学会提供) このほか、みなさまがたのご協力をいただいて、以下のようなプログラムが会場内外で実施されました。 8 月 25 日~29 日 「現代日本絵本展と荒井良二原画展―」 (聖和大学提供)

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- - 18 8 月 28 日 オプショナル・ツアー 1. 大阪国際児童文学館ツアー 会場にて国際絵本フォーラム「世界の絵本の現在」実施 (大阪国際児童文学館提供) 2. 比叡山延暦寺ツアー 8 月 25 日 レセプションにおける英語紙芝居実演 野坂悦子氏(紙芝居文化の会会員) 8 月 27 日 アニメーションフィルムナイト:日本およびアジアのアニメーションについて コーディネイター 陶山恵氏(日本アニメーション学会会員) 8 月 29 日 バンケットで邦楽演奏 (同志社大学邦楽部) また、京都国際マンガミュージアムでは27 日および 28 日に、英語によるミュージアムツアーが実施され、25 名が参加しております。 なお、初日の夕方に開催されましたレセプションには、みなさまがたのご支援により、全日参加者を無料でご 招待することができ、非常に喜ばれました。その場でご挨拶もいただき、ありがとうございました。 ホームページには以上のプログラム細目のほか、各発表のレジュメ、イベントに関する情報などを掲載してお ります。(http://www.irscl.info/index.htm) また、他にも多くの関係者のみなさまにも各方面で多大なご助力を賜っております。ここにお名前をあげては おりませんが、篤くお礼を申し上げます。 大会運営に際しましては、会期中はもちろんのこと、足掛け4年に及ぶ準備期間中におきまして、私ども実行 委員に行き届かない点が多々あったことと思います。広いお心で見守り、励ましてくださったみなさまに心から 感謝申し上げます。今後は、委員一人ひとりが、この大会を通して得た貴重な経験を、それぞれの職場や所属学 会等で活かし、役立てていきたいと考えております。 末筆ではございますが、みなさまのご健康と日本の児童文学界のますますの発展をお祈りしております。 IRSCL2007 日本大会実行委員会 irscl2007_kyoto@hotmail.co.jp 芦田川祊子(機材) 川端有子(IRSCL 理事) 鈴木宏枝(宣伝・ネットワーク管理) 多田昌美(参加登録) 土居安子(ツアー) 戸田山みどり(アルバイト・補助金申請)内藤貴子(同時通訳・ポスター) 夏目康子(イ ベント) 西村醇子(講演・広報) 福本由紀子(宿泊・ツアー) 本間裕子(書籍・渉外) 正置友子(委員 長) 松下宏子(会場・書記) 松本祊子(イベント) 水間千恵(会計) 矢野真知子(会食)山崎暁子(プ ログラム) 【国際児童文学学会(IRSCL)2007 日本大会実行委員会】 〒662-0827 西宮市岡田山 7-54 聖和大学 正置友子研究室 Tel: 0798-52-0724(代表) Fax : 0798-51-1599 Email: tomoko-m@seiwa-u.ac.jp 共催 絵本学会 (財)大阪国際児童文学館 聖和大学 日本イギリス児童文学会 日本児童文学学会 日本ルイス・キャロル協会 マザーグース学会 後援 紙芝居文化の会 京都国際マンガミュージアム 日本アニメーション学会 (社)日本国際児童図書評議会 日本マンガ学会 助成 独立行政法人日本七国卙覧会記念機構 ※以上は、国際児童文学学会(IRSCL)2007 日本大会実行委員会より日本児童文学学会宛に届いたお礼状を、 同実行委員会より転載の許可をいただき、掲載させていただきました。

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日本児童文学学会紀要「児童文学研究」第

41 号投稿規定

日本児童文学学会紀要「児童文学研究」第41 号の原稿を募集します。 下記の要領にしたがって、 ふるってご投稿ください。 〈投稿の資格〉 1. 本学会会員であること。 2. 2008 年度までの会費を 2008 年 5 月 10 日までに納入していること。 〈原稿の内容〉 1. 児童文学・児童文化に関するものであること。 2. 日本語で書かれていること。 3. 学術論文または研究報告のいずれかであること。 4. 本誌の発表が最初であること。 5. 1 回の掲載で完結していること。 6. 完成原稿であること。 〈原稿の枚数および書式〉 1. 400 字詰め原稿用紙 40 枚以内とする。(注記および図版・資料などは、この枚数に含む) ワープロ、パソコンを使用する場合、これに準ずる枚数とする。その場合、1 頁あたり 「40 字×35 行」とする。 2. 注記は後注とし、論文の末尾に付ける。 3. 縦書を原則とし、内容に即して横書も可とする。 4. 用紙はA4判を原則とし、各頁に頁番号を明記すること。 5. 注記・数字の表記について別に「付」を参照のこと。 〈提出上の諸注意〉 1. 原稿は、5部提出すること。そのうちの1部にのみ 表紙を付け、下記の(1)~(6) を記すこと。 (1)氏名(共同執筆の場合は代表者を明示) (2)連絡先(郵便番号・住所) (3)TEL・FAX (4)論文表題 (5)種別(論文・報告のいずれか) (6)原稿の枚数(400 字詰め原稿用紙換算) 2. 原稿の本文は題名から始め、氏名や肩書・所属を書かないこと。 3. 論文要旨(200 字以内)を記した別紙を添付すること。 4. 図版などの使用については、著作権に充分配慮すること。 5. 原稿は返却しない。

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- - 20 〈採否および編集の手順〉 1. 原稿の受付(資格の確認)後、受領書(はがき)を送付する。 2. 編集委員会(ただし内容によっては委員会が外部の査読者を依頼することができる)にお いて採否の検討を行い、その結果を通知する(掲載、一部修正後再度検討、丌掲載など)。 3. 掲載が決定したものについて、(1)英文タイトル、(2)本文の電子データ(ワープロ、 パソコンを使用の場合)、(3)抜刷の希望部数(最低 30 部、費用は執筆者負担)を送付して もらうなど、編集・製作上必要な点について編集委員会が執筆者に依頼する。 4. 著者校正は、初校の 1 回とする。校正は、誤記・誤字等の訂正とし、書き直し(加筆・削 除)を行わないことを原則とする。 5. 写真版・図版の印刷費用は、執筆者の負担とし、これを請求する。 その他(注の記載について等) 末尾(次頁)に掲載 〈送付〉 1. 簡易書留にすること。 2. 「児童文学研究」原稿在中と封筒に明記すること。 〈宛先〉 〒567-8578 大阪府茨木市宿久庄 2-19-5 梅花女子大学 畠山兆子研究室気付 日本児童文学学会紀要編集委員会 〈締切〉 2008 年 5 月 10 日(土)必着

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- - 21 その他(「注」の記入方法等) 付 ① 注 の 入 れ 方 や 数 字 の 表 記 ( 縦 書 ) に つ い て は 、 原 則 と し て 次 の よ う に 統 一 し て く だ さ い 。 ② 表 紙 の 記 載 事 項 は 、 次 の 通 り で す 。 ( 一 部 の み 提 出 ) 氏 名 郵 便 番 号 ・ 住 所 T E L ・ F A X 論 文 表 題 種 別 原 稿 の 枚 数 ( 四 百 字 詰 め 原 稿 用 紙 換 算 ) ※ 論 文 要 旨 ( 二 百 字 以 内 ) は 別 紙 に 註 は 注 と す る 。 〃 〄 に 入 れ 、 〃 注 〄 と す る 。 注 は 、 原 則 と し て 後 注 と し 、 一 括 し て 論 文 の 末 尾 に 付 け る 。 本 文 中 に は 、 い ち い ち 注 と い う 文 字 を 入 れ ず 、 該 当 箇 所 の 右 下 に ( 1 ) の よ う に 括 弧 付 き の 数 字 の み を 入 れ る 。 注 番 号 は 、 ア ラ ビ ア 数 字 を 用 い る が 、 そ の 他 の 数 字 の 表 記 は 、 原 則 と し て 左 記 の 通 り と す る 。 西 暦 年 一 七 九 〇 年 、 八 〇 年 代 元 号 明 治 三 十 八 年 、 昭 和 五 十 年 世 紀 十 八 世 紀 、 二 十 一 世 紀 日 付 四 月 二 十 五 日 、 十 月 二 十 七 日 そ の 他 二 十 八 歳 、 五 十 歳 、 三 十 年 間 、 二 百 五 十 年 本 文 と 注 の 間 は 一 行 あ け 、 注 の 文 頭 は 括 弧 付 き 数 字 の あ と 一 字 あ け て 始 め る 。 引 用 文 献 に つ い て は 、 原 則 と し て 、 左 記 の 各 項 を 明 記 す る 。 著 者 名 訳 者 名 書 名 出 版 地 ま た は 出 版 社 名 出 版 年 ペ ー ジ 数 著 者 名 論 文 名 誌 名 と 巻 号 出 版 地 ま た は 出 版 社 名 ペ ー ジ 数

参照

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