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ゴム支承を適用した連続鋼トラス橋の列車走行性に関する検討

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Academic year: 2022

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(1)I-A231. ゴム支承を適用した連続鋼トラス橋の列車走行性に関する検討 日本鉄道建設公団 東京工業大学. 正会員. 正会員. ○池田. 市川篤司. 学. 正会員. 芝浦工業大学. 保坂鐵矢 正会員. 松浦章夫. 1.はじめに 鋼鉄道橋にゴム支承を適用した場合,コンクリート橋と比較して荷重変動が大きいため,列車走行時 (常時) における列車走行性の評価が重要となる.鉄道橋の設計基準 1)ではこのような場合の取り扱いに関して明記され ておらず,現状では確立された評価手法はない.そのため,著者らは,文献 2)において,ゴム支承を適用した合 成桁について,高速走行となる場合の列車走行性に関する検討を行っている.本論文では,ゴム支承を適用した トラス橋について,列車走行性に関して解析的に検討を行う.. 2.解析の概要 対象とした橋梁は,スパン 67.9+69.0+67.8mの三径間連続下路トラスであり(図−1),在来線の複線橋梁 である.軌道構造はコンクリート床版道床式であり,設計速度は 160km/h である. 解析モデルは,図−1に示すように平面モデルとし,ゴム支承はバネ要素としてモデル化している.モデル化 においては,複線橋梁であるが,片主構分(単線分)のみをモデル化している.トラス床組は,主構の下弦材格 点部には横桁を模擬した棒要素,横桁間は縦桁を模擬した棒要素でモデル化している.コンクリート床版につい ては死荷重として考慮し,断面剛性には考慮していない.また,列車は 103 系 10 両とし,1車両あたり 10 自 由度(1車体2台車4車輪軸)にモデル化している. 解析手法は文献 2)等に示しており,ここでは詳細については省略する.時刻歴応答解析には Runge-Kutta-Gill 法を用い,時間刻みは 1/1000(sec)としている.また,解析では列車走行面に軌道狂いを設定できるようになって いる.なお,常時の評価は鉛直方向が支配的な要因となることから,本解析では鉛直方向のみを考慮している.. 3.常時の列車走行性の評価 列車速度 160km/h,ゴム支承のバネ定数は設計値とし,軌道狂いを考慮しないケース(基本ケース)ついて, 桁の時刻歴応答変位を図−2に示す.スパン中央の最大たわみは 18mm 程度あり,設計基準に規定されている たわみの限度値 L/800=85mm と比較してかなり小さい.また,支点上の鉛直変位は最大 0.5mm 程度であり, この値には端横桁のたわみが含まれているが,端横桁のたわみの限界値 3mm よりかなり小さい. また,図−3には,基本ケースにおける2両目後部の上下振動加速度を示している.最大加速度は橋梁に突入 した直後に生じているが,最大値は 0.06g 程度であり,従来から鉄道で乗り心地の評価の指標として用いられて いる Janeway の乗り心地係数 3) を求めると1以下となり,乗り心地は良いと評価できる. さらに,図−4に,基本ケースにおける上下振動加速度および輪重減少率の最大値を示す.輪重減少率とは, 静止輪重に対する動的な輪重減少(静止輪重からの減少量)の比率である.図には異なる 10 ケースの軌道狂い 波形を設定した場合の結果も示している.解析上,軌道狂いは,過去に得られた空間周波数に対応する軌道狂い 縦桁を表す要素. 10m. 横桁を表す要素. (第1径間). (第2径間). 67.9m ゴム支承. 69.0m. 図−1. (第3径間) 67.8m. 解析モデルの概要. キーワード:ゴム支承,鋼トラス鉄道橋,列車走行性,乗り心地 連絡先:〒100-0014 東京都千代田区永田町 2-14-2. TEL;03(3506)1861. FAX;03(3506)1891. -462-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) I-A231. 第1径間中央. 0.04. 第3径間中央. 10 5. time(sec). 0 -5. 0. 5 第2径間中央. -10. 10. 15. 上下振動加速度(g). 鉛直変位(mm). 15. 第1支点. 図−2 0.20 0.18 0.16. 5. 10. 15. -0.02 -0.03 列車速度:160km/h ゴム支承:設計値 軌道狂いなし. -0.04 -0.05. 図−3. 0.08 0.06. 0.04. ケース. B. 上下振動加速度最大値(g) 輪重減少率最大値. 0.10. 0.06. 上下振動加速度最大値(g) 輪重減少率最大値. A:870×870(mm) ゴム19mm×11層 B:1370×1370(mm) ゴム29mm×6層. 図−5ゴム支承の鉛直バネ定数. 0.12. 0.08. 軌道狂いなし. 1.5. 0.14 列車速度:160km/h 軌道狂いなし. 0.10. 軌道狂いを考慮したケース. 2.0. 1.0. 車両の上下振動加速度. 0.12 列車速度: 160km/h ゴム支承:設計値. 0.10 0.08 0.06 0.04. 図−4. time(sec). A. 時刻歴応答鉛直変位. 0.14 0.12. 0.02 0.00. 0.01 0 -0.01 0. -0.06. (列車速度:160km/h、ゴム支承:設計値、軌道狂いなし). 2.5. 2両目後部. 0.03 0.02. 対設計値. 20. 0.02. 上下振動加速度最大値(g). 0.04. 輪重減少率最大値. 0.02. 0.00. ゴム支承:設計値 軌道狂いなし. 0.00 0. 0.5. 1. 1.5. 2. 2.5. 0. 160 100 200 列車速度(km/h). 図−7. 列車速度の影響. ゴム支承のバネ定数(対設計値). 車両の上下振動加速度および 図−6 ゴム支承のバネ定数の影響 輪重減少率の最大値. 300. スペクトル密度から任意波形を作成し列車走行面に設定している 2) .輪重減少率に着目すると,軌道狂いを考慮 した場合でも最大値は 0.2 以下で,従来から輪重減少率の限界の目標値とされている 0.25 を下回っている. 4.ゴム支承の鉛直バネ定数の影響 ゴム支承は,一般に鉛直バネ定数のバラツキが大きい.本橋梁に用いた2種類のゴム支承について,鉛直載荷 試験より得られた鉛直バネ定数と設計値との比を図−5に示す.この鉛直バネ定数は,列車走行に関係すると考 えられる活荷重に相当する変動荷重範囲における鉛直バネ定数である.図より,実バネ定数は設計値の 1.6〜2.2 倍と高い値を示している.そこで,鉛直バネ定数の影響をみるため,設計値の 0.5 倍から実バネ定数の最大であ る 2.2 倍まで変化させて解析を行った.解析結果の車両上下振動加速度および輪重減少率の最大値を図−6に示 す.ゴム支承のバネ定数が大きくなるほど応答値が小さくなっており,設計値の 1.5 倍以上ではほぼ等しくなっ ている.この結果からは,図−5のような実バネ定数と設計値のバネ定数との相違は,常時の列車走行性に対し て悪影響を及ぼすものではないことがわかる.ただし,実バネ定数が設計値より小さい場合や共振する場合に応 答値が急激に大きくなる可能性もあり,ゴム支承の鉛直バネ定数の品質管理は重要であると考えられる.. 5.列車速度の影響 図−7には,列車速度を変化させたときの車両の上下振動加速度および輪重減少率の最大値を示している.図 には,参考として在来線の設計速度 160km/h を超える速度についても示している.速度に比例して応答値は大 きくなる傾向があり,この速度範囲ではピークとなる速度は認められない.設計速度 160km/h 以下では応答値 も小さく,列車走行性に関しては問題ない結果となっている.. 6.まとめ ゴム支承を適用した連続鋼トラス橋を対象に,常時の列車走行性について検討した.軌道狂い,ゴム支承のバ ネ定数および列車速度について想定される条件下で解析したが,問題となる点は認められなかった. なお,鉄道公団では,ゴム支承を適用した橋梁については,原則として上記の検討を行なっている. [参考文献] 1)運輸省監修:鉄道構造物等設計標準・同解説. 鋼・合成構造物,丸善,2000.7. 2)光木他:ゴム支承を用いた連続合成桁の高速車両走行性に関する研究,第 52 回土木学会年講,1997.9 3)高井:乗り心地評価法の変遷,鉄道総研報告,Vol.9,No.8, 1995.8. -463-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

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