• 検索結果がありません。

粘 液 形 成 ト 細 胞 核 ノ 變 性 (膠 樣 癌 ニ 於 ケ ル 觀 察) 學 生 下 村 修

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "粘 液 形 成 ト 細 胞 核 ノ 變 性 (膠 樣 癌 ニ 於 ケ ル 觀 察) 學 生 下 村 修"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)15. 粘. 液. 形. 成. ト. (膠 樣 癌 學 生. 細. 胞. 核. ノ. 變 性. ニ 於 ケ ル 觀 察). 下. 村. 修. 岡山醫 科 大學病 理 學敎 室(指 導 濱 崎敎 授). 人體 組 織 に 認 め ら れ る粘 液 は 共 の 由 來 に よ. な く粘 液 が 極 度 に 充 満 され る と細 胞 は 崩 壊 し. つ て 上 皮 性 と結 締 織 性 に 分 類 され る.前 者 は. て 粘 液 は 腫 腸 基 質 に 移 行 す る.印 環 細 胞 は 基. 專 ら細 胞 の 分 泌 物 と して 産 製 され,後. 質 内 に 多 敷 浸 潤 して 居 ろ 場 合 に 之 が 崩 壊 す る. 者は中. 胚 葉 性 基 質 と して 存 す る の で あ る.元 來 生 理. と一 見 基 質 の 粘 液 變 性 と紛 らは し い が,之. 的で あるべ き粘液 形成 が 細胞 の生 活條 件 の變. 勿論 粘 液 の 浸 潤 に 他 な ら な い(Letterer).但. 化 に よつ て粘 液 は 病 的 の 製 産 物 と な り,細 胞. 乳 腺 の 腫 瘍 で は 屡 々墓 質 に 於 て 粘 液 形 成 を起. 機 能 に 障 碍 を及 ぼ して 細 胞 の 粘 液 變 性 を 招 來. す こ とが あ る.尚. す る こと が あ る.. は 核 に 接 してMuein反. Hammarsten,. Fr. Muller,. Schmiedeberg. 等 に よつ て 粘 液 の 化 學 は 明 か に され た.粘. 粘 液 を形 成 す ろ 癌 細 胞 内 に 應 を著 明 に 現 す 特 有. な 小 體 が 形 成 さ れ ろ こ と が あ る.之 液. 又,は球 状 結 晶 體(Spharoid;. は 一 つ の 複 製 蛋 白 質 に 屬 せ しむ べ きGlyko. と言 ふ.Ernstは. proteidで. と看 做 して 居 る.. あ る.即 ち 之 は 單 純 な蛋 白 の 一 分. 子 と 非蛋 白 質 の結 合 分 子(多 糖 類)と が 結 合 し. は. を類 球體. Spharokrystall). 之 を粘 液 の 濃 縮 さ れ た もの. 粘 液 癌 の 中 で も充 實 質 單 純 癌 に 類 す る 實 質. た もの で あ る.粘 液 は 粘 液 素 を含 有 す る眞 性. を有 して 多 量 の 粘 液 を 形 成 す る も の が あ る.. 粘 液 と然 ら ざ る偽 性 粘 液(類. に分 れ. 所 謂 膠 樣 癌 が 夫 れ で あ る.此 の 場 合 の 粘 液 は. る.前 者 は 生 理 的 に は 粘 液 腺 の 粘 膜 上 皮 の 生. 癌 細 胞 が 粘 液 變 性 に 陷 つ て 粘 液 を形 成 す る も. 産 物 中 及 び 臍 帶 の 膠 質 中 に 存 す る.後. の か,又. 子 體,滑 れ,そ. 液 膜,粘 液 嚢,卵. の 他 腱,骨,軟. 粘 液)と. 者は 硝. 巣 嚢 腫 中 に認 め ら. 骨 等 か ら も一 種 の 類 粘. 液 が 分 離 せ られ た.. は 粘 液 を 分 泌 す る も の か 昔 か ら意 見. が 分 れ て ゐ る.Forderは. 癌 細 胞 の變 性 に 因 る. も の と主 張 し,其 の 際 原 形 質 の み な ら ず 核 そ の も の も之 に 參 與 す る と な した.此. 結 締 織 性 の 粘 液 形 成 に 關 す る吾 々 の 知 識 は. の説は從. 來 多 敷 の 研 究 者 に よつ て 追 證 さ れ て 居 る.然. 今 日 猶 不 明 の 點 あ る も,上 皮 性 の 夫 れ に 關 す. る にRibbertは. る限 り相 當 詳 細 に 明 か に さ れ て ゐ る.例. 機 能 如 何 に 拘 る こ と な く 凡 て 分 泌 機轉 に 因 る. を胚. 細 胞 に 取 れ ば 最 初 に嗜 酸 性 の 徴 細 な前 粘 液 素 顆 粒 が 現 れ る.此 の 顆 粒 は 漸 次增 大 して 一 定. 癌 細 胞の 粘 液 形 成 は 細 胞 の. もの で あ ろ と強 調 した. 中 胚 葉 基 質 に 於 け る粘 液 形 成 に は3種. 度 の 分 化 を遂 げ る と嗜 塩 基 性 に 變 じて 終 に 粘. 法 が 考 へ られ る.共. 液 顆 粒 に 變 ず る.顆 粒 は 更 に增 大 して 胞 體 内. 織 の增 殖 に 囚 る 場 合,第2は. に充 満 し,核. 化 生,第3に. を細 胞 基 底 部 に 壓 排 し,他 方 細. 胞 遊離 縁 を破 つ て 腺 腔 内 に 逸 出 す る.. 粘液變性は夫れが生理的に粘液形成機能を. の 第1は. 中 前2者. は. に 大 き い 疑 問 が 生 じ る.. 進すか,或 は粘液の排除が妨げ られる場合に. phanerose)が. 現れ る.. 現(Schleimphaneroae)が. 15. 局 所 組織 の 粘 液. 問 題 が 簡 單 で あ る が 第3の 場 合 は 粘 液 の 由 來 Lettererは. 胞 なる ものがある.此 の細胞 には分泌作 用は. 胎生期の粘液組. 粘 液 變 性 で あ る.就. 有す る細胞で あるならば粘液形成が異常に亢. 粘液癌に特有 な粘液形成細胞 に所謂印環細. の方. 脂 肪 變 性 の 際 に 脂 肪 出 現(Fett 起 る様 に,此 の 場 合 に も粘 液 出. 説 明 して 居 る.即. 起 る もので あ る と. ち胎 生期 に 問葉 性 海 腺 状 組. 織 の 間 隙 を 充 し て 居 た 粘 液 性 膠 質 は,成. 人組.

(2) 16. 下. 村. 修. 織 で は結 締 織 纎 維 の 發育 に因 つ て 壓縮 され て. 胞 間 に 暗 紫 色 に 染 る粗 大 な る穎 粒 を見 る こ と. 組 織 間 隙 に 黏 合 質 と して 殘 留 して 居 る.. が あ る.其 の 形 は 不 整 で あ つ て「ビ ス ケ ツ ト」. 然 る に 纎 維 が 變 性 乃 至 消 耗 を起 す 時 は 之 が 解 放 され 且 水 分 を吸 牧 して 膨 化 して 典 型 的 の 粘 液 と して 再 現 す る の で あ る.實. 際Roletは. 状,桿. 状,「 ミエ リン 」状 等 を 呈 す る.. 本 顆 粒 は 遊 離 した 核 壁 發 芽 の 融 合 して な る 者 の 如 く,兩 者 間 に 多 數 の 移 行 型 を 認 め る こ. 石 灰 水 及 び 「バ リ ツ ト」水 を 用 ひ て 成 熟 結 締 織. と が 出 來 る.「 ム チ カ ル ミ ン 」染 色:核. か ら粘 液 を 抽 出 す る こ と に 成 功 した.. 芽 の 一 部 の もの は 光 輝 あ る 赤 色 顆 粒 と して 認. 粘 液 變 性 に細胞 核 が 參與 す る こ とに注意 し た の は 恐 ら くForsterが れ る が,其. 壁發. め られ る が 大 部 分 は 着 染 さ れ な い.. 最 初 で あ ら うと 思 は. の 後 形 態 學 的 の み な らず 組 織 化 學. 的 に 粘 液 形 成 と核 乃 至 核 酸 の 關 係 を指 摘 す る も の が 追 々 現 れ た(考 按 の 部 參 照).. 第2例. 胃 膠 樣 癌. (No. 19). 癌 細胞 は小 圓形 細 胞 で 一 部 で は. や ゝ緻 密 に 存 し て居 る が,多. 濱 崎敎 授 は 年 來 の 研 究 課 題 た る 細 胞 核 病 理 學 研 究 の 一 環 と して 此 の 方 面 に 注 目 し,余 を. くの 部 は 多 量 の. 粘 液 中 に 細 胞 集 團 と して 現 れ る.集. 團は 往 々. 不 完 全 な 腺 腔 樣 の 構 造 を現 は して 居 る.. して 膠 樣 癌 に 於 け る粘 液 形 成 と核 の 關 係 の 究. 細 胞 の 粘 液 變 性 に 際 して は 原 形 質 が 瀰 漫 性. 明 に 當 ら した の で あ る.次 に 共 の 檢 査 成 績 を. に 粘 液 を 形 成 して 腫 大 し,各 々 の 細 胞 の 境 界. 簡 單 に 報 告 す る.. が 消 失 す る.. 用 ひ た 材 料 は 當 病 理 學敎 室 に 實 習 材 料 と し て 貯 へ られ た もの で,多. くは 當敎 室 で剖 檢 さ. れ た 例 で あ る.. 第1例 (No. 343). 核 は 多 くの 場 合 少 し く腫 大 して 核 壁 染 色 素 増 多 を 起 し,染 色 素 の 核 膜 の 内 側 に 集 り顆 粒 状 を な し,後 に 核 膜 の 消 失 と 共 に 小 球 状 に 變. 胃膠 樣 癌 癌 細 胞 は小 類 圓形 で あつ て 索状. る.又. 染 色 素 は 核 網 に 集 り小 塊 状 變 性 に 陷 る. が,之. も亦 後 に は 核 網 の 消 失 と 共 に 小 球 状 と. な る.之. 等 の 小 球 は 「ヘ マ トキ シ リ ン 」に濃 染. 又 は 嶋 状 に 集 り,之 等 集 團 の 間 隙 に 粘 液 が 充. し終 に 分 散 し て 粘 液 中 に 移 行 し漸 次 脱 色 す る. 満 して 居 る.癌 細 胞 内 に 粘 液 が 瀦 溜 す る こ と. が,一. は な く,形 成 され た 粘 液 は 直 ち に 細 胞 外 に 分. の 滴 は增 大 す る に 從 つ て益 々 濃 染 す るが,古. 泌 さ れ る も の ゝ樣 で あ る.粘. く な る と徐 々 に 染 色 性 を 減 じ て 淡 褐 色 と な り. 液 が 著 し く多 量. 部 は 互 に 融 合 して 粗 大 滴 状 に な る.此. に な る時 は 癌 細 胞 は 之 が た め に 壓 迫 さ れ 榮 養. 終 に 消 失 す る.尚. 少 數 の 核 で は 染 色 素增 大 を. 障 碍 の た め に 變 性 に 陷 る もの ゝ樣 で あ る.其. 起 し「ヘ マ トキ シ リ ン」に 暗 染 し,核 の 濃 縮 に. の 際 核 は 漸 次 着 染 性 を減 じ染 色 素 融 解 を經 て. 類 し た 變 性 を起 す もの が あ る.併. し定 形 的 の. 核 融 解 に 陷 つ て 終 に 全 く核 は 浩 失 す る.定 型. 核 濃 縮 と異 な り核 は 縮 小 せ ず,終. には 核 全 體. 的 の 核 破 碎 は 認 め られ な い が 核 壁 發 芽 が 甚 だ. が 前 記 滴 状 の 暗 染 物 質 と な る もの が 認 め られ. 著 明 に 認 め られ る部 分 が あ る.此 の 部 では 癌. る.. 細 胞 に 中 等 度 の 變 性 が 有 り,核 は 染 色 素 融 解. 「ム チ 九 ル ミ ン 」染 色 を行 つ て 觀 察 す る と,. が あ つ て 瀰 漫 性 に淡 染 し て 核 膜 は 明 瞭 で な. 本 例 の 癌 細 胞 内 に は 球 状 を な しで 粘 液 の 形 成. い.斯 様 な 核 の 邊 縁 か ら屋 々2〜4μ. さ れ る の が 認 め られ る.(Spharoid)此. 前後に濃. の粘 液. 紫 色 に 染 る顆 粒 が 發 生 して 居 る の を 認 め る. 一 部 の 顆 粒 は 細 い紐 で 核 に 繋 が り,或 る もの. 球 の 基 質 は 平 等 で は な く放 腺 綿 花 状 に 染 出 せ. は 核 か ら全 く遊 離 して 原 形 質 内 又 は 細 胞 間 に. カル ミン」に染 らないが 甚だ稀 に中等度に呈. 散 在 す る も の が あ る.又 稀 に 顆 粒 は 小 帽 状 を. 色 を起す ものが ある.茲 に問題 とされ る核崩. な して 核 の 一 端 に 密 着 す る もの が あ る.. 壊物質がち 出來 る強塩基性 の小 滴 を仔細 に觀. 上 認 の如 き核壁 發 芽 の著 明 な部 分 に往 々細. られる纎維 が認 め られ る.核. は一般 に 「ムチ. 察 する と,多 くの小滴 は無染色淡 黄色で油滴 16.

(3) 粘液形成 と細胞 核の變性. 17. 多 が 認 め られ る.然. 状 に 輝 い て 居 る.. し之 等 の もの が 粘 液 中 で. 小 滴 を形 成 す る を認 め な い. 第3例 (No. 184). 胃 膠 樣 癌 本例 の 癌組 織 中に は 多量 の粘 液. 塊 が 存 し之 が 基 質 組 織 で 包 埋 され て 居 る.粘. 第5例 (No. 169). 胃 膠 樣 癌 多 量 の 粘 液(材 料 古 き た め か 着. 液 塊 の 周 圍 に は 基 質 に接 して 不 完 全 な 圓 柱 上. 染 性 弱 し)中 に 類 圓 形 の 癌 細 胞 が 不 規 則 に 散. 皮 が 不 連 續 性 に增 殖 し,一 部 は 剥 脱 して 粘 液. 在 し,又 は 境 界 の 不 明 瞭 な集 團 を形 成 し て 居. 中 に移 行 す る.剥 脱 上 皮 は 勿論 壁 在 性 の 上 皮. る.一. 細 胞 に も變 性 が 起 り之 に核 の 變 性 が 認 め られ. 染 す る もの は 比 較 的 少 數 で あ る.. る.本 標 本 で は 粘 液 が 「ヘ マ トキ シ リ ン」で 紫. 般 に胞 體 は 嗜 塩 基性 に染 つ て居 るが 濃. 核 の 變 性 は 專 ら 濃 縮 性 變 性 で あ る が,染. 色. 青 色 に 濃 染 し,核 は 凡 て「エ オ ジ ン 」で 赤 色 に. 素增 多 或 は 濃 縮 を 起 した 核 は 一 般 組 織 内 に 現. 染 つ て 見 え る.(但 原 因 は 不 明)核. の變 性 は核. は れ る も の に比 して 頗 る 濃 染 し,黑 色 を 呈 し. 破 碎 が 最 も多 い が 其 の 前 階 程 を な す べ き核 壁. 結 晶 樣 の 感 を呈 す る.之 等 の 核 か ら生 じ る 核. 染 色 素增 多や,核. 破 片 等 も同 樣 の 所 見 が あ る.此. 網 染 色 素增 多,更. 變 性 は 著 明 で な い.併. に小 塊状. し核 破 片 か ら 強 嗜 塩 基. 性 の 小 滴 の 出 來 る状 態 が 明 瞭 に 見 え る.即. ち. の 染 色 度 は基. 質 の 淡 染 して 居 る 細 胞 核 と比 較 す れ ば,直 に 認 識 す る こ と が 出 來 る.之. ち. は前 記 粘 液 中に. 核 破片は核 同樣赤 色 に染つ て居 るが 之 が漸 次. 遊 離 して 認 め られ た 膠 樣 癌 に 特 異 な核 形 成 物. 光 澤 を得 て 小 滴 状 に 變 化 す る に從 つ て 紫 赤 色. を 聯 想 せ しむ る.但. か ら 濃 紫 色 に 變 化 す る の が 認 め ら れ る.本 例. して 遊 離 し,粘 液 内 に 存 ず る も の は 少 敷 で あ. の 小 滴 は2〜3μ. る.. の も の が 最 も多 く,5μ. 大に. 本 例 で は 専 ら胞 體 内 に 存. 達 す る もの は 稀 で あ る. 第6例 第4例. (No. 51). 胃 膠 樣 癌. (No. 117). 子 宮 の 膠樣 癌. 本 例 の 癌 細 胞 は大 圓 形 の 細 胞 で. 顯 微 鏡 的 に は 著 しい 粘 液 形 成 の. あ る腺 癌 で あ つ て,形. 成 され た粘 液 が腺 腔 内. あ つ て,形 成 さ れ た前 粘 液 顆 粒 は 原 形 質 内 に. に 多 量 に 瀦 溜 し更 に そ の 一 部 は 基 質 に 浸 潤 し. 停 滯 す る.そ の た め に胞 體 は 漸 次 腫 大 して 蜂. た ゝめ に 膠 樣 を呈 した もの で あ る.從 つ て 前. 窩 状 の 構 造 を現 し,蜂 窩 の 中 隔 部 に 粘 液 が 出. 記 の 樣 な 膠 樣 癌 に 特 異 な 核 の 變 性 を認 め 得 な. 現 す る.核. か つ た.併. は扁 例 に 壓 排 さ れ て 染 色 素增 多 を. し正 常 の 粘 液 形 成 細 胞,例. ば腸 の. 起 し瀰 漫 性 に 濃 染 し,核 内 部 の 構 造 を認 め得. 胚 細 胞 の粘 液 形 成 に伴 ふ 核 の 伸縮 現 象 に類 す. な い樣 に な る.腫 大 した 癌 細 胞 は後 變 性 に 陷. る 所 見 を認 め 得 た.. り原 形 質 の 蜂 窩 状 の 樣 造 は 失 は れ,粘 漫 性 に 現 は れ,核. 液 は瀰. は稍 々 腫 大 して 「ヘ マ トキ. シ リン 」 で 粘 液 と同 樣 變 調 性 に 染 る.原. 形質. の 瀰 漫 性 の着 染 性 は漸 次 充 進 しそ れ と 同 時 に. 核の境界が不明瞭 とな り終 に原形質の色調 と の間に相違 を認め得 ない樣 に なる.次 で胞體 の崩壤 を來 して粘液は遊離するので ある.即 ち本例 の核變化は核の粘液變性及び之 に後續 す る核融解が主である.併 し比較的小形の癌 細胞で原形質内の粘液形成が著明で な く,淡 紅色に染る ものでは核 濃縮 が認 められ稀に核 破 碎が證 明せ られる.又 甚だ稀に核染色素増 17. 第7例 (No. 937). 胃 の硬 性 癌 實 質 細 胞 は環 状 乃 至 印 環 状 を 呈. し,核 の 變 形 著 し く金 米 糖 形,新. 月形 の牛 月. 形 を 呈 し屡 々 著 明 な 核 潰 瘍 を 形 成 す る.胞 體 内 の 空 泡 中 に は 核 の 陷 凹 部 に 相 當 して 淡 紅 色 に 染 る 小 球 状 の 顆 粒 を 認 め る. 「ム チ カ ル ミ ン」染 色 を行 つ て 鏡 檢 す る と 粘 液 は 主 と して 胞 體 中 に 瀰 漫 性 を存 し て 空 泡 内 に は 殆 ど 存 し な い.併. し少 數 の 實 質 細 胞 核 は. 淡 紅 色 乃 至 鮮 紅色 に着 染 され る こ とは注 目に 價 す る..

(4) 18. 下. 第8例. 卵 巣 假 性粘 液 嚢 腺 腫. 第9例. 腹 膜 假性 粘 液 腫. 村. なつて周圍の粘液 中に散在す る.斯 樣 な滴は. (No. 220). (白 戸 某). 以 上 共 に單層 圓柱 上 皮 か ら出來 た 嚢腺 腫 で あ つ て,上. 修. 皮 細 胞 核 に特 異 な る 變 性 乃 至 粘 液. 内 に 上 記 した 樣 な嗜 塩 基 性 小 體 を 認 め な い.. 油状 の光澤 を有 して 非常 に嗜塩基性が 強 く, 「ヘマ トキシ リン」で暗紫 色に染 る故に甚 だ著 明 に認め られる.少 數の細胞 では核に染色素 増多が 起 り次で「クロマチ ン」が融解 して核全 體が一箇 の滴状物 と變 るものが ある.此 の強. 總. 嗜塩基性の滴状物は粘液 中にあつて時 を經過. 括. 核 質 が 粘 液 形 成 に 關 與 す る と の考 へ は 既 に Steinhaus,. Maximow等. 尚Steinhausは. に よつ て 公 に さ れ,. 老 廢 した 細 胞 核 が 粘 液 變 性 に. 陷 る こ と を述 べ て 居 る.最 近 濱 崎 は 粘 液 中 に 一 定 の 「ケ トエ ノ ー ル 」 物 質 が 含 有 され る こと を注 意 した.又 天 野 は 紫 外 線 顯 微 鏡 を使 用 し. す るに從つ て嗜塩 基性 を失 ひ,淡 褐色に變 じ 終に粘液 中に溶解 す る.尚 往 々に して滴状物 は融合 して「ミエ リン」樣 の不規則 な形態 を呈 す る ことが ある.從 つて此の物質は粘調 な半 流動體 である と想像 され る. 「ムチ カル ミン」染色 を行つ て觀察す ると此. て 組 織 化 學 的 研 究 を 行 ひ,腸 粘 液 細 胞 の 原 形. の滴状物の大多數 は着染 され ないが,極. く少. 質 に 認 め られ た 可 成 強 い 紫 外 線 吸收 性 を 核 酸. 數の ものは鮮紅色 に着 染せ られ る.即 ち此の. の 存 在 と關 連 せ しめ,更. に進 ん で粘 液 形成 に. 不思議 な滴 状物が粘液成分 の一部に なるで あ. は 核 酸 の 活 動 が 重 要 な意 義 を 有 す る もの で あ. ち うことは易 く想像 され るので あるが,「ムチ. る と主 張 した.. カル ミン」陽性物質 とは 關係す るところ少な. 余 は 核 病 理 學 の 見 地 か ら粘 液 癌 殊 に 膠 樣 癌. い ものと考へ られ る.何 れ に して も膠樣癌實. 實 質 細 胞 の 粘 液 形 成 と當 該 核 の 變 化 を觀 察 し. 質細胞 には特有 な核 の變性が現 れ,此 の變性. た.檢. 機轉に よつて核の嗜塩基性 物質 が粘液 中に移. 査 した 定 型 的 の 胃 の 膠 樣 癌5例. 中4例. は 其 の 實 質 は 小 乃 至 中等 大 の 類 圓 形 の 細 胞 か. 行す ることは興味 あ る所見で ある. 次に他 の1例 に於 ては實質細胞の形態及び. ら な り,之 が 多 量 の 粘 液 中 に 散 在 性 又 は 集 團 をな して增 殖 した も の で あ る.「. ムチ カル ミ. 分布 は前記 の ものに類 して居 るが,形 成せ ら. ン 」 で 染 色 して 觀 る と僅 か に 胞 髄 内 に 粘 液 塊. れた粘液 は一定期間胞體 内に貯 へ られ る.胞. の 形 域 さ れ て 居 た も の が 認 め られ た が,大. 多. 體 内の粘液が增 量す ると原形質 に瀰漫性又は. 數 の 胞 體 内 に は 粘 液 の 瀦 溜 を 認 め なか つ た.. 網状構造 を現 した嗜塩基性物 質 として原形質. 即 ち之等 の細 胞 で は形 成 され た粘 液 は 直 ちに. 内に現 れ胞體 は腫大 す る.粘 液が益 々瀦溜す. 胞 體 外 に 分 泌 さ れ る もの と解 せ られ る.實. 質. る時 は核が 染色性 を亢め終 に「クロマチ ン」 像. の壓. は不明瞭 とな り核 は原形質 内の粘液 と同樣の. 迫 並 に 榮 養 障 碍 に よつ て 實 質 細 胞 の 變 性 が 現. 色調 を取つ て來 る.原 形質 内の粘液が更 に増. れ る.余. 量す る時 は核 と原形質 の粘液 との境 界が消失. 内 に 粘 液 が 多 量 に 形 域 さ れ る と き は,其. は此 の際 實 質 細胞 核 に膠樣 癌 に特 有. な變 化 を得 た の で あ る.即. ち斯 樣 な細 胞 核 の. して細胞全體が粘液塊 と化 して しま う.. も. 上記の 核變 性像 か ら觀 て,粘 液 形域の際に. る もの で は. 核 の粘液化が粘液形 成に能動的 に參與 す るも. 核 壁 染 色 素增 多 或 は 又 核 網 染 色 素增 多 に 陷. のか又は受動 的に參與す る ものか猶明かでな. る.. い.. 變 性 は 専 ら核 の 破 碎 性 の變 化 で あ つ て,或 の で は 核 壁 發 芽 が 盛 ん に 現 れ,或. 之 等 の 變 化 は 何 れ も進 行 す れ ば 核 破 碎 に 陷 る もの で あ るが,其. 處 に 現 れ る 「ク ロマ チ ン 」. 次 に胃硬生癌 の所謂 印環細胞 に就 て檢する と,單 純 な形態學的觀察 では胞體 内の粘液 と. 塊 が 膠 樣 癌 で は 特 有 な變 化 を 起 す の で あ る. 一 度 小 塊 状 に 崩 壤 した 「ク ロマ チ ン」は 小 滴. 核 との間 に直接 の關係 を認 め得 なか つた.然. 状 に 變 り,之 が 互 に 融 合 して3〜8μ 大 の 滴 と. 其 の核は往 々明かに紅 色す るものが あること. るに「ムチ カル ミン」染色 を行 つて觀 察す ると. 18.

(5) 粘液形成 と細胞核 の變性. と な つ て粘 液 中 に 移 行 す る.. を 認 め た.. 最後 に對照 と して子宮の粘液癌,卵 巣 の僞 性粘液嚢腫,腹 膜僞性粘液腫を檢 したが,前 記の樣 な諸種の特異 な核變 化は認 められ なか つた.. 2.. 斯 樣 な滴 状 物 は 粘 液 中 で 漸 次 嗜 塩 基 性. を失 ひ 終 に 消 失 す る. 3.上. 記 の 如 き核 變 化 は 未 だ 會 て 何 れ の 組. 織 に 就 て も報 告 され て 居 な い. 4.. 結. 論. に膠樣癌の粘液形成 と實質細胞 核の關係 を檢 索 して下の如 き結果 を得 た. 1. 膠樣癌 では多 くの場 合實質細胞核に破 碎性の核變化が起 り,「 クロマチ ン」の破壞物 は強嗜塩基性の滴状物,稀 に「ミエ リン」樣物. 文. 年. 年.. 濱 崎,日 2) 3). Adami,. 1906.. 4). Maximow, ger's. 19. 新 醫 學,第28年,745頁,昭. 天 野,日. Steinhaus, ebenda.. Arch.,. British. 36,. z. 6). 373.. Med. n.. 和18 J.,. 2,. 7). 1760,. Adami.. 5). Hammarsten, Muller,. Pflu Fr.,. 該 細 胞 核 が 粘液 化 す. る の を 認 め た. 5.. 以 上 の 成 績 か ら粘 液 形 成 と核 質 と の 間. に,一. 定 の 關 係 が あ る こ と は 殆 ど 疑 ひ を容 れ. な い.但. 核質 殊 に核 酸 が能 動 的 に粘 液 形 成 に. 參 與 す る も の か,又. 受 動 的 に之 に參 與 す ろ も. の か は,將 來 の 研 究 に 俟 た な け れ ば な ら な い.. 献 和14. 新 醫 學,第32年,2頁,昭 G.,. 1例 の 膠 樣 癌 で は 實 質 細 胞 内 に 粘 液 の. 瀦 溜 が 進 む と 同 時 に,當. 余は細胞核病理學的の觀點 か ら粘液癌,殊. 1). 19. Zeit. schr. f. Biologie,42, 422. 8) Schmiedeberg, Arch. f. exper. Pathol. u. Pharmak., 28, 1891. 9) Letterer, Leipzig, 1932. ler's Beitr., 38, 1906.. 10) Ernst, Zieg. 11) Forster, Wurz. berger Med. Zeitschr., 4, 317, 1863. Ribbert, Geschwulstlehre., Bonn. 1914.. 12).

(6)

参照

関連したドキュメント

(p. 34)» that language functioned by means of a particular mechanism: the word as noun, or what I have elsewhere called "the naming relation ” (cf. Gudmunsen ’ s

ジェクトと対比して みると,プロジェク トを取り巻く実社会 の様相が大きく異な

Ohmori, “Effects of CsF/metal interface on electron injection in polymer light-emitting diodes.,” Jpn.. Rochet, “Charge transfer and energy level alignment at the

Tokito, “A solution-processed organic thin-film transistor backplane for flexible multipho- ton emission organic light-emitting diode displays,” IEEE Electron Device

は,細 胞 質,核,ミ ト コ ン ド リ ア の 違 い で あ る.核 は DNA や RNA を合成するために大量に ATP

全サンプル サンプル数 平均 標準偏差 最小値 最大値 B.. 都市銀行店舗シェア高 サンプル数 平均 標準偏差

Bei Anwendung der Methoden, welche darin bestanden, 0,1 % iges Lithionkarmin oder 0,01 •“ iges Neutralrot vorher dem Nahrboden zuzusetzen oder das Gewebe

We performed multivariable regression for the decline of instrumental activities of daily life (IADL) with the risk factors, using information of the elderly people in the