平成26年4月11日 文 部 科 学 省 初等中等教育局財務課高校修学支援室
公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に
関する法律施行令の一部を改正する政令等に関するパブリックコメント
(意見公募手続)の結果について
「公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法 律施行令の一部を改正する政令等」について、平成26年1月23日から平成26年 2月21日までの期間、電子メール・郵便・ファックスを通じて、広く国民の皆様か ら御意見の募集を行いましたところ、合計17件の御意見をいただきました。 今回御意見をお寄せいただきました多くの方々の御協力に厚く御礼申し上げます。 いただいた主な意見の概要及びそれに対する文部科学省の考え方は別紙のとおりです。 なお、とりまとめの都合上、内容により適宜集約させていただいております。貴重な御意 見をお寄せいただき、厚く御礼申し上げます。(別 紙) 分 野 主な意見の概要 文部科学省の考え方 1.所得制 現行の公立高等学校等に係る授業 平成22年度より導入された見直 限について 料の不徴収をそのままにし、高等学 し前の高校無償化制度については、 校等就学支援金の支給額を増やすこ 制度の導入前から授業料が免除され とを強く望む。 ていた低所得世帯の生徒にとっては 高校授業料無償化に所得制限を設 恩恵がなかったこと、私立高校の低 け、差別化するのは、日本の将来を 所得世帯の生徒は授業料を中心に依 支える子どもへの冷たい仕打ちであ 然として負担が大きい状況にあるこ り、先を見た温かい思いやりのある と等の課題がありました。 施策をして欲しい。 このため、低所得世帯の生徒に対 所得制限は明らかな後退であり、 する一層の支援と公私間の教育費格 低所得者への支援は無条件に保障さ 差の是正を図る必要があったところ れるべきである。4月からの実施を ですが、厳しい財政状況の下、その 中止して欲しい。 ための財源を捻出するためには、限 日本の教育費支出は少なすぎる。 られた財源を有効活用する観点から、 家庭負担が多いので所得制限など設 高等学校等就学支援金(以下「就学 けずに高校無償化を行うよう再考し 支援金」という。)の支給に所得制 て欲しい。 限を設けることが必要でした。 高校無償化に対して所得制限を行 このような観点から、高校無償化 うことは、教育の機会均等を憲法の 制度に所得制限を導入するとともに、 理念に則って公的な責任の下でとり それによる財源を活用し、返済不要 おこなうことへの逸脱である。 の奨学のための給付金制度の創設や、 高校無償化に所得制限を導入する 私立高校の生徒への就学支援金の加 ことに反対である。 算の拡充など、低所得世帯の生徒へ 高校無償化に反対だが、所得制限 の一層の支援や公私間の教育費格差 の基準額を下げて、貧困家庭ではあ の是正を行い、家庭の経済的負担の るが学習意欲のある者だけに適用さ 軽減を図ることとしました。 れる制度にして欲しい。 所得制限の導入は、高校の教育費 今回の高校無償化制度の見直しは、 を社会全体で負担するという理念及 より効果的に現行予算を活用し、低 び国際人権規約の無償教育の漸進的 所得世帯の生徒への支援を重点的に な導入に反する。 行う等の改善を通じて、実質的な教 育の機会均等の実現を図るものです。 このため、高校無償化制度へ所得 制限を導入しても、教育費負担の軽 減に努める方向が維持され、かつ、
実際の施策が中長期的に見てその方 向に沿ったものであると認められる ものであれば、国際人権規約に違反 するものではないと考えます。 2.申請手 就学支援金用の必要書類を全国で 就学支援金の受給資格認定申請に 続等につい 統一してほしい。 係る申請書をはじめとして、様式は て 高等学校等就学支援金の支給に関す る法律施行規則(平成22 年文部科学 省令第13 号)において統一的に定め られています。 申請書等に添付することとしてい る課税証明書等については、申請者 の利便性の向上を図る観点から、課 税証明書に限らず、納税通知書、市 町村民税の特別徴収税額の決定・変 更通知書であっても、証明書として 認めることとしています。 制度の利用について、申請主義で 生徒において就学支援金の受給資 は受給漏れが大量に発生するので、 格があるにもかかわらず申請を行わ 受給漏れを発生させない制度を設け ないことが生じないよう、生徒、保 るべきである。 護者、学校等に対して、制度につい 制度の弾力化等により漏れがない て十分な周知を行うこととしており ように配慮して欲しい。また、国際 ます。また、周知のために要する事 人権規約の趣旨に沿った「無償教育 務経費についても、予算の範囲内で の漸進的導入」に責任を持ち、すみ 相当額を都道府県に措置することと やかに実施することが重要。都道府 しております。 県教育委員会や学校現場、保護者、 また、保護者によるドメスティッ 高校生の不安を払しょくするために クバイオレンス(DV)、児童虐待 充分な配慮を求めるとともに、教育 や、保護者と全く連絡が取れない場 費の無償化、父母負担の軽減を実現 合など、やむを得ない理由により保 するための施策の充実を求める。 護者のうち一方又は双方の課税証明 衆・参の附帯決議にもあるとおり、書等を取得・提出することができな 支給漏れを防ぐための対策(課税証 い場合には、当該事情を明らかにし 明書を提出できない生徒は、校長の た上で、もう一方の保護者又は生徒 意見書を添付するなどの例外規定) 本人の所得のみにより判断すること を講じること。 としており、申請が困難な事情があ る場合にも配慮しているところです。 なお、就学支援金の支給について 生徒本人(未成年に限る)の所得に より判断する場合には、生徒本人に
収入がなく市町村民税所得割額が非 課税であることの申立てを行えば、 生徒本人からの課税証明書等の提出 は不要とすることも認めています。 また、申請主義とすることや申請 就学支援金の受給に当たっては生 の審査に税金を使うのは間違いであ 徒からの申請を必要としていますが、 る。 これは、就学支援金の支給に所得制 限が設けられ、生徒の保護者等の所 得を確認する必要があるためであり、 真に支援を必要とする低所得世帯の 生徒に適切に支援を行うためには必 要な手続であると考えます。 通知や提出について、衆・参の附 都道府県及び学校設置者において、 帯決議にあるような生徒等のプライ 生徒及び保護者のプライバシーに配 バシーや個人情報の保護・管理に関 慮した申請書等の提出方法について、 しての十分な対策を講じているとは 例えば、提出は封をした封筒で行う いえない。教員が生徒から書類を受 こと、受付を事務室など他の生徒の け取ることなく、郵送にするなどの 目に触れにくいところで行うこと、 規定を明記するべきである。 提出を学校への郵送で受け付けるこ となどの方法を採るなどの取扱いに ついて、事務処理要領に明記し、各 都道府県、学校等に対して周知して いるところです。 また、生徒・保護者のプライバシ ーに関わる情報を取り扱うこととな るため、情報の紛失、漏洩等が起こ らないよう、情報の管理について十 分な注意を行うことについても、同 様に周知しているところです。 3.就学支 単位制の高等学校等における就学 科目の単位数に応じて授業料の額 援金の支給 支援金の支給額算定を学年制と同じ を定める高等学校等の場合において 限度額の算 定額方式とすべきである。 は、各科目の1単位当たりの就学支 定について 援金に係る支給限度額を算定するこ ととなっています。これは、就学支 援金は月を単位として支給されるも のであるところ、授業料の月額が定 額となっていない場合の特例として、 履修する単位に合わせて適切な額の 就学支援金が支給されるように設定 しているものです。
したがって、通信制、定時制課程 であっても、授業料の月額を定額で 算定できるのであれば、就学支援金 の支給限度額を定額方式で算定する ことは可能です。 4.その他 就学支援金制度と県費補助金によ 高等学校等における授業料に対す る授業料減免制度の一本化を強く望 る支援については、就学支援金制度 む。 により、国が基礎となる部分の支援 を行い、その上乗せ部分等の補助を 各都道府県において実施していると ころです。各都道府県における補助 対象の所得基準や補助額、対象生徒 数、財政状況等が異なりますので、 各都道府県が地域の実情に合った授 業料減免制度を実施することが適切 と考えます。