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不動産の所有権を放棄した場合の登記手続に関する指針制定 [ 登記例規第 816 号 施行 ] [ 司法書士長谷川清仮訳 ] 不動産の所有権を放棄した場合の登記手続に関する指針 制定 [ 登記例規第 816 号 施行 ] 1. 建物または 土地の所有権を放棄した

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Academic year: 2021

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1 / 6 不動産の所有権を放棄した場合の登記手続に関する指針 制定1995.4.20.[登記例規第 816 号、施行] 1.建物または、土地の所有権を放棄した場合、その所有権を放棄した者は単独でそれにと もなう登記を申請できず、民法第252 条第 2 項によってその所有権を取得する国家と共 同で所有権放棄を原因とした所有権移転登記を申請しなければならない。ただし上の登 記を申請する場合に登記上利害関係がある第三者がいる時には申請書にその者の承諾 書または、これに対し対抗できる裁判の謄本を添付しなければならない。 2.上の登記の申請がある場合に登記官は職権で所有権以外の権利に関する登記を抹消し なければならない。 3.不動産の所有権放棄を原因とした登記記録例(注)は次のとおりである。 (注):上の記録例は不動産登記記録例集第 88 項参照 [仮訳者注] 民法[施行 2017.6.3.] [法律第 14278 号、2016.12.2.,一部改正] 第252 条(無主物の帰属)①無主の動産を所有の意思で占有した者はその所有権を取得する。 ②無主の不動産は国有とする。 ③野生する動物は無主物として飼育する野生動物も再び野生状態に戻れば無主物とする。 [仮訳者注:不動産登記記録例集第 88 項は以下のとおり] [仮訳] 【甲 区】 (所有権に関する事項) 順位番号 登記目的 受付 登記原因 権利者およびその他事項 1 所有権保存 2012 年 7 月 1 日4050 号 所有者 キム・ウリ 600104- 1056429

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2 / 6 ソウル特別市ソチョ区ソチョ大 路46 道 60、101 棟 201 号(ソチ ョ洞、ソチョアパート) 2 所有権移転 2012 年 11 月 5 日 13050 号 2012 年 11 月 2 日 所有権放棄 所有者 国 管理庁 企画財政部 221 (注)登記上利害関係ある第三者がいるときにはその承諾を証明する情報またはこれに対抗できる裁判 があることを証明する情報を提供しなければならない。 【乙 区】 (所有権以外の権利に関する事項) 順位番号 登記目的 受付 登記原因 権利者およびその他事項 1 抵当権設定 (省略) (省略) (省略) 2 1 番抵当権 抹消 2012 年 11 月 5 日 第13050 号 2012 年 11 月 2 日 所有権放棄 甲区2 番所有権放棄を原因とす る所有権移転登記により 2012 年11 月 5 日登記 (注)所有権以外の権利に関する登記を抹消する。 (記録例の出典:「不動産登記記録例集(財団、立木、船舶、夫婦財産登記含む)」法院行政処 2013 年刊」) [仮訳者注:以下は「法律新聞」研究論壇に掲載の論文です。] 研究論壇 不動産の所有権を放棄した場合の登記手続-大法院の指針94 年 4 月 20 日登記例規第 816 号を中心に 入力:1995-10-05 法律新聞 2444 号 法律新聞社 不動産の所有権をあきらめた場合登記手続-大法院の指針(94 年 4 月 20 日、登記例規第 816 号)を中心に 田桂元 韓国登記法学会長 ============ 14 面============ 不動産の所有権を放棄した場合の登記手続に関する指針(95 年 4 月 20 日登記例規第 816

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3 / 6 号) 1.建物または、土地の所有権を放棄した場合、その所有権を放棄した者は単独でそれにと もなう登記を申請できず、民法第252 条第 2 項によってその所有権を取得する国家と共 同で所有権放棄を原因とした所有権移転登記を申請しなければならない。ただし上の登 記を申請する場合に登記上利害関係がある第三者がいる時には申請書にその者の承諾 書または、これに対し対抗できる裁判の謄本を添付しなければならない。 2.上の登記の申請がある場合に登記官は職権で所有権以外の権利に関する登記を抹消し なければならない。 3.不動産の所有権放棄を原因とした登記記録例(注)は次のとおりである(記載例省略)。 一.放棄によって不動産の所有権は消滅するのか。 私たちの民法はこれに関して規定したものはない。しかしこれを否認する見解はなくて、 学説中多数の見解は所有権の放棄は相手方のない単独行為として放棄の意思表示(物権行 為)とその登記によって所有権が消滅すると見ている。するとその登記はどのようにするべ きか。現行不動産登記法(以下法という)には放棄による所有権消滅の登記手続に関して全 く規定したものはない。ここでその登記はどのような種類を選択するべきで、その手続は どうするのかの問題が生ずる。この問題に関する登記事務指針を提示しているものがこの 例規である。 1.先に登記の種類に関して検討してみれば、「放棄」は登記事項に関する法第 2 条の所有 権などの「設定・保存・移転・変更・処分の制限または消滅」中、「消滅」に該当するもの であるから一応抹消の登記をしなければならなくてまた、その登記をすることで所有権が 消滅するものであるから当該登記用紙を閉鎖することが実体法上の権利変動の過程に相応 したものと考えることができる。しかし通常登記の種類は実体法上の権利変動の形態によ り決められることであるので権利設定の場合には設定登記、権利消滅の場合には抹消登記 をすることになるものであるが、登記制度は公示制度である点で公示制度の目的に照らし て登記の種類を実体法上の権利変動の形態に対応させることが不適当だと認める時には公 示制度自体の目的により決められるものである(原始取得である収用や仮登記不動産に関 しては移転登記によることを当然の前提としている法第115 條の規定や、原始取得である 時効取得の登記を移転登記によること等から見ればこの点は疑問の余地がない)ことを考 えればこのように速断することはできない。 2.放棄した不動産の所有権は消滅してその不動産は無主のものになるのであるがこの場 合の所有権の消滅は土地の埋没や建物の滅失によるそれのように見ることはできない。そ れは所有権の放棄によってその不動産は無主のものとなって無主の不動産は国有になるの

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4 / 6 であるから(民法 252②)従来所有者と国家との間には法律上の原因はなかったとしても所 有権それ自体に関してみるならば従来所有者から国家に移される(主体の変更)点において は承継取得の場合と似るためである。すなわち、所有権を放棄した無主の不動産を国家が 原始取得するにしてもこの場合の原始取得は公有水面の埋立や建物の新築のように不動産 が新しく生成されたことによったものではなく既存の不動産に関して国有になるまでは明 確に従来所有者の所有権が存在していたのである。 3.登記に公信力がない現行登記制度下では登記が権利変動の過程を如実ヒ反映するのも その機能の一つというなら、このような登記簿の履歴書的である機能面でも放棄した不動 産の所有権は一度消滅した後に無主のものとなって無主の不動産が国有になるのはその登 記の有無とは無関係なことであっても放棄した所有権の登記を抹消するということは公示 制度の目的に適合したものと見るのには難しい。 4.それだけでなく放棄した所有権の登記が保存登記である場合にはその抹消登記によっ て直ちに当該登記用紙を閉鎖できるものであるがその登記が移転登記である場合にはこれ を抹消するといって当該登記用紙を閉鎖できるものではない。すなわち、現存登記を抹消 した場合には直前順位の所有権登記が回復されることなので当該登記用紙を閉鎖するため にはは転々移転した所有権登記を順位番号の逆順で順次抹消した後に最後に保存登記を抹 消しなければならないことである。もし転々移転ある所有権の登記名義人中に死亡者でも あるならばその相続人を探知しなければならずまた登記名義人の単独申請によってその所 有権登記を抹消できることでもないものであるからその手続の煩雑性は放棄による登記の 実行不能状態まで陥るようになるだろう。 5.次に放棄による登記手続に関して検討したところ、現行法が共同申請の原則を明らかに している以上単独申請の例外をむやみに許容するものではない。放棄による所有権消滅の 登記を抹消登記によるにしてもその登記が保存登記ではない以上登記法記載の形式でみて 登記権利者と登記義務者が厳格に存在して、前述した通り抹消登記によることが適合しな いならば移転登記によるほかはないことであり、移転登記はまさに共同申請の原則が適用 される典型的である登記であるからこの場合に単独申請を認めるということは上のような 現行法体系では突出ある例外を許容することになる。現行法が登記権利者と登記義務者が 存在する登記手続において単独申請の例外を認めるのは登記原因成立の真正性が客観的に 保障されてまた登記義務者の協力を期待する難しい事情がある場合やその登記目的の特殊 性と登記権利者・義務者の利益を較量して衡平を期しようとする場合(判決による登記・土 地収用の登記・登記義務者行方不明の場合の抵当権などの抹消登記・仮登記等)に限るので 立法論としてもこの場合に単独申請の例外を許容することは難しいだろう。

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5 / 6 6.また、一方、放棄も法律行為である以上信義則または公序良俗や社会秩序に違反すれば 無効ということであるにも関わらずその登記を放棄した者の単独申請によるようにする場 合にはこのような無効の原因に基づく登記を防止することも難しくなる。すなわち、所有 者責任を免じるために崩壊直前の建物や危険物が埋蔵された土地の所有権を放棄すること によってその放棄行為が無効な場合にも登記をすることになる不合理な結果を発生させる ことになる。これは登記制度の目的に反することである。したがって抛棄による所有権消 滅の登記は放棄した者の単独申請によることではないだろう。 7.このように見る時にこの例規第 1 項本文の指針は極めて妥当なものであり、まだこの 登記手続に関する先例や参考にするほどの判例が一度もなかった点でこの例規制定の意義 はとても大きいと言わざるを得ない。 二.制限物権が設定された不動産、その所有権の帰属に関して争訴中の不動産または処分 制限の登記等がなされた不動産の所有権も放棄できるか。民法にはこれに関する規定はな いが法律行為である放棄の本質で見れば、第三者の権利の目的である地上権等はその第三 者の同意なしはこれを消滅させることができないという民法第371 条第 2 項の規定をみて これを否定しなければならないことは自明なことである。それでこの例規は第1 項に但書 を付け加えてこの場合の登記方式を第2 項で提示した他に第 3 項ではその登記の記載例を 例示していると考えられる。 1.しかしこの見解に関しては疑問を抱かざるをえない。 「登記上利害関係ある第三者」、すなわち登記上利害関係人というのは登記手続法上の概 念で変更(更正)登記、抹消登記または(抹消)回復登記においてのみ問題になることであり、 移転登記にはこれを介入させる余地がない概念である。所有権放棄による国家名義での移 転登記がその実質は所有権消滅の登記として抹消登記のような効力を認められるとしても 登記の形式上これはあくまでも移転登記には違わないので真正名義回復を原因とする所有 権移転登記にあってと同じく登記上利害関係人ということは考える余地がないことである (抵当権等の登記名義人の法律上の運命はこの場合とは異なることになるが)。一方申請主 義の原則が支配する登記手続において登記機関がその職権として登記を実行できるのは自 身の過誤で発生した登記の錯誤、遺漏を是正する場合(職権更正登記)または治癒不能の無 効の登記として迅速にこれを除去する必要がある場合(職権抹消登記)等に限られてその例 外を認めているものであるから、手続法に職権登記の規定がない場合にはこれと同一視で きる特別な事情がある場合(仮登記に基づく本登記時に中間処分の登記を処置する場合等) に限定しなければならないものであって、この場合と同様にその義務者の登記申請に特別 な障害があるとも見られない場合にまでむやみにその例外を認めることは違うだろう。し かも登記上利害関係人が問題になる変更登記、抹消登記、回復登記においても承諾ある者

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6 / 6 名義の登記を除去することは抹消登記の場合に限り(法 172②)、変更登記、回復登記にお いてはその登記の記載方式自体によって承諾した者名義の登記が相対的に劣後だというこ とを公示するに終わるものである。 2.また、関連制限物権の登記名義人等をこの例規で言う登記上利害関係人と観念してその 承諾書等が提出された場合に限り放棄による移転登記をするということと同時にその名義 の登記を除去することで結果的には制限物権等の登記をあらかじめ抹消した後に放棄によ る登記をする場合と同じになるにしてもこれと同一に処理できないケースが発生する点で 実際上でもこのような処理は不合理である。すなわち、所有権の帰属に関する争訟が係属 中である不動産または破産手続・和議手続や会社整理手続で保全処分等がなされた不動産 の所有権は放棄できないということだが、予告登記やそういう処分制限の登記がなされた 場合にもこの時には登記上利害関係人と見る者がない場合やあっても登記簿上その者が現 れないので上のような処理は不可能である。 3.このように見るときにこの例規は所有権を放棄した場合にはその放棄者と国家が共同 で国有での移転登記を申請しなければならない趣旨を明らかにしながらも登記上利害関係 ある第三者の承諾云々とまた、その承諾者名義の登記を職権抹消しなければならないとい う点で不当であり、現行法上の登記手続の基本構造に反するものではないかという疑問ま で生じることになる。この点でこの例規第1 項但書以下の規定と第 2 項(第 3 項の記載例 中登記用紙乙区の記載例を含む)の指針は再検討が要望される。不動産の所有権放棄による 登記手続に関してはこの例規第1 項本文に「所有権以外の権利に関する登記や処分制限な どの登記がある不動産に関しては放棄による所有権移転登記を申請することはできない」 という内容の但書を追加することで足り、またそれがどれくらい簡明であるかと考える物 足りなさが残る。 【出典】韓国/法律新聞 https://www.lawtimes.co.kr/legal-info/Research-Forum-View.aspx?serial=1237

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