香川大学農学部学術報告
第3報 火山灰土壌における桃樹の
早期落葉に関する研究
高 馬 進， 内 藤 隆 三穴
（u．）Studies on the early defoliation of peach tr・eeS
on voIcanic ash soil
Susumu K百MA and RyuiiNAI而
416 1．研 究 目 的 最近洪積層火山灰土地帯に挑戦嗜が普及するにつれ，前報のような崇ぼく地帯特肴の不利な症状が現われている． 中でも早期落葉は枝条の肥大を抑制し，固体を衰弱せしめることが甚しい…すなわち早春葵身にL淡緑色のジ・ユ・ズ玉状 産紋が現れ，集録は水没状と．なり，また褐色の小艶点を生じ，点々と小孔をあけて落莫を始めるい この弓削こは穿孔病 も現れている． 最近殺菌，殻虫剤が進歩したのに，なお防除困確なものが残っている・．かようなものに対してほ島博士も級合的防 除を力説していられるが，蟹潜も巣養的観点からそれぞれの土壌で起り易い障害を究明したいと考え・る・ 2一．研究材料とその方法 研究（i），1956年7月3日およぴ4日に病害（穿孔病その他）の多い因みのわ地区と病害の殆んど認められないみ すゞ地区および西春近地区（天竜川沿岸の水田地帯）に磯根ざれた6−−−8年生の白桃および大久保跳の約30cmの新 梢の基部から7−8節目の集50枚を採収して供試すると共に，潰径01：3∼0い5mmの根15本を採収してその中間部をと り乾燥して分析に．供したい 窒素はケルダ′−ル沫により，隣はデ・ユボスク比色討を用いてBellandDaisy法の比色法によった”加里は廟硝酸 コバルトナトリウム法の過マンガン醸加星瀧定旗によった．CaとMgはEDTA（Versenate）試薬による方法（土 盛肥料学会誌Vol．25No・5および61955参照）によった． 研究（ii）火山灰土区，火山灰土十堆肥500匁区，火山灰土＋堆肥1貫区，川砂区，川砂＋堆肥500匁！丞−，水田土盛 区の6区とし，1区7鉢を用いた‖植木鉢ほ．1万分の10アーリレの菜焼鉢を恥、，1年生の大久保桃筒を4月3馴こ定 植した．．火山灰土は松江滞忌部開拓地の未耕地（原野）の下層部の土を用いた．水田土盛は盛大近傍の粘質盛土，川 砂は能儀郡伯太川の下流のもの，堆肥はよく慣熟したものを削、た…肥料は1本当り硫安70g，硫加25g，過石45gを 莞植と同時に施し，追肥として6月中旬に硫安25g，硫加10g，過石15gを施したい 堆肥混用区ほ植付前に堆肥と土蜂 とをよく混和した．．植付後の潅水ほ乾燥期に・は2−一3日おきに・注いだ． 桃箇ほ2→3芽を残して勢除し，植付簡と上部との露盈を測定した．その露盤は第1表の通りである“ 契験中の管壬酌ま．潅水の外薬剤撒布（ソイド）2回，4月24日に1穿を残して摘芽し，5月18日に／変栓を立てた…土 盛pHを此色旗で測定した結果は第2表の通りである、． 第2表 Pot内土壌のpH（．Tune20） Pot内土盛の区別
山山〝砂砂田
火火 川川水
灰 土 区 5 5 ︻つ 5 ロJ 5 つ山 2 つん 6 6 ︵︾ 灰土＋堆肥500匁区 ＋堆肥1貫匁区 区 ＋堆肥500匁区 土 区第11巻 通巻第29毎（1959） 417
第1東 根何時の大さ（ApIi13，1956）
香川大学蟄学部学術報賃 418 3．研 究 結 果 研究（i）伊那市内の洪積台地に・おける病害の多い西みのわ地区，健康樹の多いみすゞ地区と水田地層の西春近地 区の白桃および大久保桃の集および棍の体内成分を分析した結果は第3表の通りである 第3襲 伊那市内の洪積台地における病害区と健康区および水団区の桃の葵および 根の体内成分（．July3．1956）
水分％‡乾物％ ∼ 灰分％lN ％l p％lx％lCa％IMg％
白 桃 西みのわ みす ゞ 西春近 大久保 酉みのわ みす ゞ 西春近 1．62† 0．62 白 桃 西みのわ みす ゞ 西春近 大久保 西みのわ みす ゞ 西春近 根 37…1 弓 1、82 西みのわ地区ほ病笥多発地 みすゞ 〝 健隣地 西春近 〃 水田地帯で健康地 （注） これ等3地区の桃の落葉状態を7月：3日および4日に30−50cmに伸長した新梢について調べた結果は第4表の通 りである 概して落葉が多かったのほ西みのわ洪積 第4表 伊那谷の3地！茎㌢こおける跳樹の落葉状況（．Tuly3．．4，1956）新補数 重 西みのわlみす ゞi西春近 台地の桃であった．
1．．4扱 これ等各地区の桃樹の体内成分を調べる 白 桃 大 久 保 と，葉の水分含畳は両品種黄みサーゞ区が高 いが，根でほ最も低いい葉の灰分含最は 両品種共みすゞ区が最も低いが，観では屈も高い．NおよびP含盈は菓および棍共に・西み．のわ地区の両晶穣が最も似 い，．集内Ⅹ舎監は白桃では西みのわ区が最も高いが，大久保でほ屈も低い．限でも葉と同様に叫う岩の傾向が見えない． CaもRと．同様西みのわ区の案内Ca合盈は両区の中間にあるが，棍では西みのわ！さ一■の白桃が最も低いのに，大久保で ほ3区−」1最も高かった．次にMgの葉内含意は両品種共病害の多い西みのね矧茎が最低であり，限においても匡様で ある．以上の結果から，N，PおよびMg含盟ほ薬，棋共に病害の多い西みのわ区が償いノ 研究（ii） 川 新楷伸長畳 新柏の伸長盈は第5教並びに窮1図の通りで，土壌の相違によって相当生長藍に差を生じている．8月■1二旬にほ 第5表 桃（大久保）簡木1樹当りの級伸長盈cm（1956）ユ0／Ⅶl 20 Jl／Ⅶ110 l 20 】フ／Ⅷ
火山灰土＋堆肥500匁区 〝 十堆肥1貫匁区火 山 灰 土 区
川砂＋堆肥500匁区 川 i沙 き薫 水 田 土 壌 ！メ 559小1 571い1 264．0 ．222“3 1008 608．4 l 1 8 3 1 7 ∩︶ 8 6 巳J つ山419 火山灰土旗区ほ水田士族区の約半分の伸長に止ったが，川 砂区より追かに優っている‖ また堆肥施用の火山灰土壌区 は水田士族区守こ匹敵する生長盈を示したが，堆肥施用盈の 差により伸長意は殆ど認められなかった 然るにJ‖妙区でほ．，堆肥施禍の効果は著しく，特に．乾燥 期である7月に．ほ明らかな差異を・示している… 火山灰土単 用区は晩伸び現象を示して−いるが，堆肥を多月弓するにつ れ，晩伸びを・おさえている 第11巻 通巻第29写（1959） 甲紛 70 60 50 40 30 20 10 第1図 桃1樹当りの絵伸長盈（．1956） 主幹のみの伸長盈を見ても，第6襲および第2図の 如く新梢の級伸長盈と似た伸長経過を示している． 桓）樹体発育藍 固体の発育盈に・ついては第7表に示す如く，地上部 生体露ほ漸禰伸長農と略同様の傾向であるが，地下部 生体霞では各処理区間の差が少くなっている… 特に．川 砂区は地下部のカが蚤く，堆肥施間区が触兼備憾より
布㌘20寿1020ノ福1020庵（月日）
鞄2図 桃1年生竃の皇帝の伸長藍（1漆：当り平均） 第6表 桃1年生簡垂幹の伸長盈（1凍当平均）cm （−1956）1／V】101 20 11／Ⅶ】10
20 f l／Ⅶ110
；…：二≡璽≡…＼芸 火山灰土十堆肥500匁 〝 ＋堆肥1貫区 火 山 灰 土 区 侶■砂十堆肥5qO匁区 川 砂 区 水 田 土 壌 区 1 2 6 6 6 8 2 5 2 4 1 7 〇 〇 9 7 5 9 1 1⊥ 41．4L 523 喜三：ニ≡声 第7表 樹体の生育患および花芽歩合（12月15日）（1956） 地上部 伸長盈 体 霞（∋ ¶Ⅶ．．】＿ 」粗上部全生体蚤l癖 径
地上部 生体篭 確上下部 生体喜： （1）割g典2個体掘上げ調奄した （3）全芽数に対する花芽数を・％で示した （2）主枝の基部より2cm上部を測定した香川大学農学部学術報彗 420 軽い．これ等の結果，堆肥施用の効果も火山灰土俵では認められるが，川砂でほ認められなかった T㌧R率ほ最小が川砂区．で，次は火山灰土区水田土壌区で，堆肥加用区ほそれぞれの間にはさまれている MJ花芽歩合 花芽歩合は第7表のように，水田士族区が最も高く，川砂区，火山灰士族区が低い… 堆肥施用の効果ほ火山灰土， 川砂いずれの場合も部署で，火山灰土盛では堆肥の藍に．比例して多くなっている 回 早期落葉 早期異常落敷こついて調べた断に・よると，5月下旬頃より火山灰土痍区のみ貴校の基部の薬に輩褐肇の水浸状の変 色部が先ず集線に現れ，次第に内方に発達して症状の激しい下藁から順次落下して7月上旬には写呉のように下部の 集は殆ど落葉した （火山灰土壌区）落葉 （水田土嚢藩）健全 第3図 火山灰土盛区の早期落葵状態（．Jdy6，1956） これ等変色葉は険親したが病菌は認められなかった‖ この早期落葉の調査結果ほ第8表の通りで，火山灰土盤を用 いた3区には全て現れたが，水田土壌，川砂にほ全然現れなかった小 また堆肥の施用でやや軽減されたh 第8表 早期異常落英数 （7個体平均）（1956） ＼ ￣
こ二讐新手㌫に完
処理区「＼＼、
第4図 火山灰土壌区の水没状の其（6月19日） 左端は水田土壌区（健全） 左から2枚日から火山灰土壌区（病状） 糾 集内成分合致 火山灰土劇g．と水田土旗区の病的症状の現れる前の薬を採取して，分析に供した結果は第9表の通りで，火山灰土 壌区は水田土壌区忙比して灰分，Ca，Mgの舎監が著しく少く，特にCa，Mgが低い・・更に堆肥施用の結果N以外の 成分・はいずれも増加している“第11巻 通巻第29号（1959） 421 第9表 葵内成分乾物％（．Tlme21，1956）
＼ 成 分
処理区 ＼＼＼＼
乾物％灰 分i N
第2匝iの7月下旬の分析は第1何の分朋と略同様である．水田土嚢区でほNが減少し，Rが増加している… Ca， Mgの差ほ第1回と殆ど同じである・堆肥施用により川砂区ほNが増加しているのに，火山灰土区は減少している 堆肥施榊こより前回と隋様その他の成分は増加している 第10黄 葉内成分乾物％（Tuly2フ，1956） 乾物％ N I P 火 山 灰 士 旗 火山灰土盛＋堆肥500匁 火山灰土痍十堆肥1放 水 田 土 盛 川 砂 川砂 十 堆肥500匁 M 樹体内成分合致 雛11表の如く，薬と異り火山灰土壌区と水田土壌区でほいずれの成分も大差なく，Caのみが火山灰土壌で低い∴薬 で朗著な差を京したMg含盈が枝で全く同じ値である．．川砂両区．は前2著よりCa以外の成分が一・股に高いり堆肥施用 の場合も，業のように麒著な影響が昇られない…棍では枝とやや異り，火山灰土壌区の各成分は水用土壊区よりかな り低い．特にMgは半分に過ぎない．堆肥施用の影響は枝の場合より明らかで火山灰土，川砂両区の各成分共増加し ている． 第11表 樹体内成分舎監（乾物％）（1956）部位l処
理 区 i乾 物！灰 分【 N I p 】 Ⅹ l ca
火 山 灰 土 壌 火山灰土壌＋堆肥500匁 火山灰土壌＋・堆肥1農 水 田 土 壌 川 砂 川 砂 ＋ 堆肥500匁 6 6 7 6 ﹁′▲ 7 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 杖 火 山 灰 土 盛 火山灰土壌十堆肥500匁 火山灰土盛＋堆肥1農 水 田 士 族 川 】沙 川砂 ＋堆肥500匁 3 ︻−J ︻〇 6 5 ︻︼J O O O O O O O O O O O O 棍 （ト）土壌分析 莫分析の組果，境内Ca，丸Jg含品が火山灰土盛の各区共著しく低かったので，掘上げ解体拍後土壌を探讃して置換 性墟基の含蒐を・調べた結果は第12表の通りである‖香川大学麒学部学術報鷺 422 第12表 土 壊 調 査 威 厳（，ran．1957） 火山灰土壌は灼熱減蟄，全Nが水田土壌の約2倍で，有機物含盈の等しく多いこと／を示している“置換性塩基では 火山灰土壌区はCa，Mg，R共に水田土壌区より少い．川砂区のCaは火山灰土壌区よりやや低いが，Mgほ約3倍の 値を示している．従って，火山灰土盛ほ他の2者に戯べ，Ⅳほが少く且つ苦土欠乏症発現と関係深いMg雄の比率も 低いことを示している… 3，考 察 長野県伊那市の両洪機台地に鹿育せる桃樹で早期落莫を起す鞄遅と．然らざる地馴こついて，薬および択の成分含意 を調べた祈，N，P，Mgは病的症状多発の西みのわ矧茎■のカが健康なみすゞ地区より，その合致が低い慣向を示し ているが，KおよびCaではその傾向が明らかでないい こ．のことほ第2朝潮柏と択を分析した結束からも推察される“ かように圃場詞奄のみでは明らかでないので，これを・明らかにするため，これと平行して米桝の火山灰土盛を用い て，これに桃苗を定植しで前記洪穣台地の桃樹と同様の症状を発現するか否かを調べ，その影響を比較したり 火山灰土壌に生育した桃幼樹は伸長盈，生体蚤共に川砂区より優っていたが，水田土盛区より劣った．火山灰土壌 区∴の生育の劣ったのほ新相基部の巽が局部的に水浸状変色を潔して，早期蕗資することが密接な原因と考え．られる… この点長野県と時間様な症状と認められたが，長野県の西みのわ区は更軒こ細菌性穿孔病が加わっている… この水浸様 症状ほ外観的に嘗土欠乏症状と似ている…（第4区惨照）。2桓Iの境分析の総菜から，火山灰土盛は水田土俵に比べ， N含盈が高く，Ca，Mg舎監が著しく低い一．特にMgほ各成分合患の低い川砂区ーより避に低いことが認められた．． 桃の葉内Ca，Mg含螢で欠乏症を示す橿寝は佐藤民（1955）によると，Ca，026∼0‖24％Mg Oい14％としている． BoYNTON氏（1947）ほりんごで，WAuACE氏（1940）はりんご，すくりでMg含藍の限界は0．25％としている小′こ れ等の点から今回のMg含畳014％は欠乏症の視れる含藍であることが伺えるまたCaO‖41∼0．44％も好適含患より 低い． 杉山氏（1952），徳永民（1956）によると，土嚢の置換性Mgが0．5meより低い場合ほMg欠乏症発現の危険性があ るし，更にMgと桔抗作用のあるⅩ含盈と．の比率に・よっても影響されるこが認められている．（BoYNTON1947，CAIN 1948）すなわち火山灰土壌の置換性Mgは0．14m．e．，Mg／Kほ水田土壌で115川砂2小00，に対し0．16と著しく低い．か ようにMg含量の絶対量，Mg／Kの比いずれもMg欠乏症発現の条件を備えている， 以上のように火山灰土壌区の早期落兵現象はMgの欠乏によって起るが，Caの不足は更にこの現象を助長するもの と考えられる従来火山灰土壌では強酸性で有効燐壁の少いことが強調され，石灰と．燐駿の施用が相当行われている が，太実験の結果より苦土も相当施用する必要が認められる． 堆肥施用の効果は，川砂区と同様火山灰土壌1丞でも若しかったが，長野県の水浸状症や穿孔病の少かったみすゞ地 区でも，多蕊の有機物を施用し且つ深桝したもので，排水可良と共に上述の症状が少なかったものと認められる．併 し今回の試験 こ堆肥雄司！茎で1買施用区でも，早紺落贋ほかなり軽戴されながらなお現れている点から，堆肥のみで は不足が感じられ，苦土，石灰等の補給は病害軽減の効果を更に高めるものと考えられるい 4．．摘 要 「iJ長野県伊那市近傍の洪積台地で病害の多い酉みのわ地怪と少いみすゞ他室および全然病害の認められない水 田他藩■（西春近二）の桃英の成分を調べた折，病害多発区（酉みのわ】ヌL）はN，PおよびMg含虫が他区より少い．根 部におけるこれ等含澄も≡葉と桓丁様西みのわ地！扇が著しく少い， ぐii）火山灰土盛における桃の早期蕗薬の原因を調べる儲的で，火山灰土盛，火山灰土盛＋堆肥500匁，火山灰土
第11巻：通巻第29琴（1959） 423 旗＋堆肥1盟，水田土壌，川砂，川砂＋堆肥500匁，の6区を設け桃幼樹を栽培し，生育，英内成分，土盛内成分等 を比較した ■ （iii）火山灰土嚢区の生育ほ川砂区より優ったが，水矧茎■より著しく軋った‖火山灰土壌＋堆肥区ほ共に水田土攣 区に略等しい生育を示した （iv）火山灰土壌各区の薬ほ水浸状変色を来し，6月上旬より著しい早期落魔を認めたが，長野県西みのわ地区の ように穿孔病をともなわなかった∩ 水田土旗区及び川砂区にはこの水浸ようの症状は全然認められなかった． （Ⅴ）柴分析の結果，火山灰土盛は水田土嚢に比しN舎監が高く，Ca，Mgが著しく低く，特にMgは0．14％で，各 成分含患の低い川砂区より低かった． （vi）生育終了後の土壌調査の結果，火山灰土盛区は水田土盛区に比し，置換性Ca，Ma，共に的1／20で，川砂区 に比すと，Mgのみが低いことが認められた （vii）以上の結果から，火山灰土壌地帯の桃の早期落莫はCa，Mgの不足，特にMgの欠乏によるもので，穿孔病の 存在する地帯では樹の衰弱のため，更にこの病害が加菰する危険性があるい有機物の施悶によりその発生を軽淑でき るが，抑庄することほできなかった．これ等の取扱いと同時にCa，Mgの併悶が大切である 5，用 引 文 献 （丁）浅見与七；果樹栽増汎論，（土壌肥料編）1951 （2）同 上；米国における最近の果樹試験から 農業 及園芸，27（8），947（1952） （3）BoYNrON D；SoilSci63；53 58（194フ） 匪）CAIN GC；PTOC…Amer．，Soc。Hort．Sci．51：1−−− 12，（1948一） （5）石塚竃胡，早川康夫；土肥誌25控）：145153（1954） （6）佐藤公一・；藤技研報告E“No4，14S＝216（1955） （7）杉山療儀：岩田正利，八代仁夫；園芸語21（3）：161 164（1952） （8）SMIT王IP．F小，TAYLOR G．A；Proc，Amer．Soc Ho工t・Sci60；33 41（1952） （9）WALLACE，T；Jour“PomoIHortSci18；261一 274（1940）
（1Q）WEHUNT R PuRVIS E；SoilSci，77（3）；215 −218（1954） 〔：附一〕なお木実験（火山灰土壌における桃樹の早期落 集に関する研究）の追求を1957年更に行った結果，苦土 欠乏に起因することを餞記したので，第2報として袋業 及園芸33巻12号に速報し，更に島根腰科：大学研究報告第 7弓（昭和34年3月）に詳報した Rるs u．mる
（工）Studies on EcologicalCharacters of Peach Top on Diluviユ1Uplユnd of VoIcmicAshSoilascompared with AlluvialSoilof Heavy Loam．By Susumu K8MA and Akio MIKOSHIBA
1）FoIknowing ecologicalcharaCterS Of a peach tree on diluvialuplこand temperatureand physical PrOPerties of soilgrowth of a cur工ent Shoot，Chemicalcompo3itions and specificgravitiesoftissuepowder Of aleaf and a shoot，development of a fruit，and sugaT tO aCidratio of a fruitⅥereinvestigated
2）Atemperaturein the soilwasalTr）OSt COnStant at the depthof30cm，but alittlehigh temperature WaS SurVeyed at the depth oflm of the diluvialuplandin September
3）Soilmoisture contents at the30cm and50cm depth onthe diluvialupland were much higher than
thoseof thealluvialsoil”Provisionaland realspecific gravities of the diluviヨ1upland were smaller thanthose of theal1uvialsoilandthetotalporosityofthe soilin the diluvialupland was ratherlarger
than the alluvialsoi1
4）一AlineargrowthofapeachcurTent Shootonthediluvialsoilwaslongerthanthat of the alluvial
SOilandthe stopof the current shoot growth waslate．but thedia／neter O士the currentshootwaslarger On the alluvね1soilthan the diluvialupland
香川大学遊学部学術報償
424
5）The water contentinaleaf wasloweron the diluvialupland than the alluvialsoiland on the otheI hand thatin a current shoot was higher on the djluvialupland than the other fromlateJuly to middle
August but fromlate August to early Oc七Oberthat of the alluvialsoilbecame higher than the other The nitrogen an／ithe total＄uger COnter）．t and the specific gravity of tissue powdeIOf aleaf and a Current Shoot were higher on the diluvjalupland than the alluvialsoil，．The development of a fTuit and Sugar tO aCid ratio were smalle工On the diluvialupland than the other
（Ⅱ）StudiesonGrowthConditionsandChemicalCompositionsof Diseasedand Non・Diseased主）eachTrees
ontheDiluvialUpland“By SusumuK6MA andMasaakiNAKAYAMA
（1）Decompositions of peach trees of tworegion＄ WeIe CarIied out；One WaS free血Om Se王政0−disease and the other wasinうured greatly
（2）Middle roots，1arge roots and fibrous TOOtS tO七otalroots ratios werelower on the diseased peach tIee than the healthy peach tree，and especially the fibrous工00t ratio waslowestin the three
（3）The propoItions of roots which spIead horizontally tolong distances were fewer on the diseased ppach tree thanthe healthy one
（4）Proportions oflarge，middle and fibrous roots entered belowlOOcm depth weIe higher on diseased Hakuto peach tTee thanthe healthy one，butit was reve工Sein Okubo peach tree
（5）The totalcarbohydrateand thel；OtalnitIOgen COntent Of the diseased peach tree werelowin the current shoot and highin the rootin comparison with the healthy peach tree，but the phosphorous
contentsin the cuIrent＄hoot and the root werelowerin the diseased peach tree than the other
（6）Physicalproperties of the soilon which the diseased peach tree was growlng were wo工Se thanthe ムeal也y one
（Ⅱ）StudiesOntheEarlyDefo）iationofPeachTreesonVoIcanicAshSoilBy SusumuK6MAandRyuji
NAIT∂
（1）Chemicalcompositionsofleavesoftheser30uSlyinjuredpeachtrees at NishinrirM）W針kuandslightly injuIed peachtrees at Misu2＝u−kuofIna cityon diluvialuplandandthenoiniured peach trees a七the
paddy soilIegion wereinvestigated
N，Pand M竺COntentSinaleaf werelowinse＝iouslyinjuredpeach tIeeS thantheother・These contents
in the root were remarkablylowin NishiTr］inowa region
（2）Forinvestigationof the originof early defoliationin the peach o工ChardsonvoIcanic ash soil，yOung peach trees werepl3ntedinthe experi｝nentaユpユOtS Which were naTnedasfollows；VOIcanic ash soil（Ⅴ A S）voIcつnic ash soil＋compostl．8フ5kg（Ⅴ。AS＋Co二Ⅵ‥1．875），VOIcanicash soil十compost3．フ51唱（Ⅴ AS＋Conh3．75），paddy soil（P，S），river sand（R S”），and riveISand＋compostlい875kg（R Sl＋Com 1875）and c3mp3red their growth chemic3】colつPOSjtions of theleafand the soil
（3）Fromtheview p3intsofthecurrent shoot growth andthetotalweight ofatree，Ⅴ”A”SいWaS better
thanR S．but worsethanP”S．andboth plotsof V．ASaddedcompost wezenearly similarwithPlS 佳）In each plot of voユcつnic ash so汀 抽e olde工1eaves began to dropea＝1yinJune andthis early
defoliation spread progressively towaIds the upperleaves．howeveIits symptom could not be noticedin
PS．．and R S，and Senko−disease was not noticedin each plot
第11巻 通巻第29号（1959） 425
M，g WereeXCeedingiylowerthanthatofP．，S，，eSPeCially丸触content（0。14％ondrymatter
low and waslower thanthat of R．S
（6）Results of the soilanalysis after the growing season showed that contents of replaceable Ca and MginV‖A．Swereabout twentiethas comparedwith PいS・andonly Mg contentinV・・A・S”WaSlower
than that of RS
（7）As theresult＄Of these studies，itissuggestedthat early defoliationof peachtreesinV‖A”S・is
causedbythedeficienciesofCaandMg，eSPeCiallythatofMgandtheSenko−diseaseaggravates exceedingly the weakne＄＄Of peach tr9eS forit＄preValence
The compost addedinthesoilcouldlighten the early defoliatio王1〉but could not be controlledl王n additionto the compost∴Mg and Camust necessarily be fertilized
