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急性⼤動脈解離

監修:永井良三 ⾃治医科⼤学 圷 宏⼀ ⽇本医科⼤学付属病院 集中治療室

■トップページ

#56 概要 疾患のポイント: ⼤動脈解離とは、「⾎液が⼤動脈内膜の破綻部分から外膜⽅向に向かって⼊り込み、中膜のレ ベルで⼤動脈を⻑軸⽅向に引き裂きながら進⾏した結果([ID0601])、⼤動脈が2腔になった 状態」を指す。[ID0602] ⼤動脈解離を疑った場合、早急にCTを実施する。 急性期における死因の第1位は、圧倒的に⼼タンポナーデであるので、⼼エコーでいち早く確 認する。緊急⼿術の準備を急ぐ。 上⾏⼤動脈に解離が及んでいるものをStanford A型、それ以外をB型と定義する。 開存A型は、⼀般的には⼿術である。 診断:[ID0011][ID0701] ⾎液⽣化学検査、エコー、にて感度、特異度の⾼い検査はほとんどない。 Dダイマー測定が⾼感度(88〜100%)であり、本疾患の除外には有⽤であるが、確定診断は 造影CT検査による(感度100%、特異度98%、画像検査の感度特異度:[ID0616])。 ⼤動脈を構成する3層は内膜、中膜、外膜であり、⽯灰化は⼀般に内膜で起こることから、CT で⽯灰化内膜と外膜の間にスペースがあれば、そこが偽腔であり解離であることが確定でき る。[ID0604] CTにおける診断のコツは⽯灰化内膜の内側偏移であり、真性⼤動脈瘤の内膜の内側にある壁在 ⾎栓と鑑別が可能である。 解離の型: Stanford分類([ID0606])、DeBakey分類([ID0607])、偽腔の状態による分類 ([ID0608])などがある。 “閉塞A型”“開存B型”のように偽腔の状態とStanford分類との組み合わせで4つに分類して表現 することが多い。[ID0609][ID0610][ID0611][ID0612] ⼿術はエントリー(解離の⼊り⼝)を閉鎖することを主⽬的として⾏うので、エントリー部位 によって分類しているDeBakey分類も併⽤される。 緊急を要する急性⼤動脈解離: 下記の場合は緊急を要する。 ⼼タンポナーデ(低⾎圧、脈圧の減少、頚静脈弩張、収縮期の右⼼系の虚脱、右室の振り ⼦様運動など)を呈している ⼼タンポナーデではないのにショックとなっている(⼤動脈破裂疑い) 腹痛をともなう上腸間膜動脈の⾎流低下を認める(腸管虚⾎疑い) 下肢のチアノーゼ 予後:[ID0013] 本疾患の急性期死亡率はおよそ8.5%程度であり、急性⼼筋梗塞の死亡率6%程度をしのぐ。ま た急性期の診断率が43%との報告もあり、胸(背部)痛を主とする患者に対し、必ず本疾患を 鑑別の対象とすること。 ⼀般に重症度はA型>B型、開存>閉塞だが、症例の重症度は⽣じた合併症の重症度に依存する ので⼀概には⾔えない。⼀般論としては開存A型の予後は不良であり、合併症のない閉塞B型の 予後は良好である。 治療:[ID0014] 型分類に関わりなく安静、鎮痛、降圧が基本治療となる。 降圧と鎮痛が最重要。B型なら100〜120mmHg程度を⽬標に、A型であれば90〜100mmHg 程度を⽬標にして降圧する。鎮痛は、モルヒネ等を⽤いて積極的に⾏う。 型分類に応じて以下のように治療⽅針を⽴てる。 開存A型:緊急⼿術が原則 閉塞A型:⼤動脈径が50mm以上、あるいは偽腔径が11mm以上で準緊急-緊急で⼿術、 それ以外は症例に応じて個々に⼿術適応とタイミングを検討する。 B型:偽腔の開存閉塞を問わずに致死的合併症(⼤動脈破裂、腸管虚⾎、下肢虚⾎など)

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があれば緊急で侵襲的治療を選択、なければ保存的に治療 超急性期の降圧は静注薬で⾏い、ゆっくりと経⼝降圧薬を加えていく。過度の降圧による尿量 の低下に注意する。 臨床のポイント: 急性⼤動脈解離は、緊急疾患であり、Stanford A型は⼿術、B型は降圧療法による保存的対処 となることが⼀般的である。 評価・治療の進め⽅ ※選定されている評価・治療は⼀例です。症状・病態に応じて適宜変更してください。 ■胸背部痛を訴える患者に対するスクリーニング検査例 急性⼼筋梗塞、肺塞栓症を除外しつつ、急性⼤動脈解離の確定診断を⾏う。 ⼼電図 虚⾎性⼼疾患に関する所⾒:STの上昇、低下およびT波の陰転化 肺塞栓症に関する所⾒:右⼼負荷の所⾒=前胸部誘導におけるT波の陰転化、あるいはSⅠ、 QⅢ、TⅢなど ⼼エコー 上⾏⼤動脈に偽腔が確認できるか、⼼嚢液の貯留がないか、⼤動脈弁閉鎖不全があるか、バ ルサルバ径が拡張しているか。 動脈⾎液ガス検査 肺塞栓症に関連する所⾒:低酸素⾎症、低⼆酸化炭素⾎症 ⾎液所⾒ 虚⾎性⼼疾患に関連する所⾒:Trop T、H-FABP 急性⼤動脈解離に関連する所⾒:Dダイマーは除外診断に有⽤ CT検査 ⼤動脈解離に関連する所⾒:偽腔の確認、解離範囲、⼼タンポナーデの有無など 肺⾎栓塞栓症に関連する所⾒:⾎栓の確認、右室拡⼤ CT検査は最低でも単純・造影(早期相)、可能であれば造影(遅延相)も撮影する。⾎栓閉 塞型はむしろ単純CTのほうが診断しやすく、また偽腔の⾎栓がゲル状になっているような場 合には造影早期相では⾎栓閉塞型にみえても遅延相で濃染される開存型と診断されることが 多い。 実際の検査は、⼼電図→⼼エコー→トロポニンT、⾎液ガス、CT検査の順で⾏う。 ○ ペルジピンの持続静注射を疑った時点で開始する。収縮期100〜120mmHgを⽬標⾎圧とする。 1)⼼電図 2)⼼エコー 3)胸腹部CT(原則造影CT) 4)⾎液ガス検査 5)⼼筋トロポニンT ■急性⼤動脈解離の初期検査例 確定診断は造影CT検査による(感度100%、特異度98%、画像検査の感度特異度: [ID0616])。 ○ 急性⼤動脈解離を疑った患者では、造影CTのほか、下記検査を症状・病態に合わせて適宜⽤い る。 1)⾎圧、⾎圧の左右差、脈拍のチェック 2)動脈圧ラインを確保して持続的に⾎圧を測定 3)安静度:絶対安静 4)⼼筋トロポニンT 5)Dダイマー [ID0501] 6)⾎液ガス検査 7)CRP 8)CBC(WBC) 9)胸腹部CT(原則造影CT) 10)頭部CT(単純)

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最終更新⽇ : 2015年2⽉26⽇ <<ページ末尾:#searchDetails4.aspx?DiseaseID=56>> 薬剤情報を⾒る 薬剤情報を⾒る 11)胸部単純X線写真 12)⼼エコー 13)⼼電図 14)頚部エコー ■急性⼤動脈解離の初期治療例 原則は降圧、鎮痛、安静であり、集中治療室管理を⾏う。 降圧と鎮痛が最重要。B型なら100〜120mmHg程度を⽬標に、A型であれば90〜100mmHg程度 を⽬標にして降圧する。鎮痛は、モルヒネ等を⽤いて積極的に⾏う。 ○ 急性⼤動脈解離の初期治療として、下記を症状・病態に合わせて適宜⽤いる。 1)ペルジピン注射液 [25mg] 体重50kgなら2倍量に薄めて4mL/時から、増量して40mL/ 時まで、必要に応じて1mLずつ静注 2)モルヒネ塩酸塩注射液10mg「シオノギ」 [1%1mL] 1/2アンプルを静注、不⾜なら1/2 アンプル追加 追加情報ページへのリンク 急性⼤動脈解離に関する詳細情報 急性⼤動脈解離に関する評価・治療例(詳細) (2件) 初診から治療⽅針確定まで ⼊院中 急性⼤動脈解離に関するエビデンス・解説 (10件) 急性⼤動脈解離に関する画像 (25件) ※薬剤中分類、⽤法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独⾃に作成した薬剤情報であり、  著者により作成された情報ではありません。  尚、⽤法は添付⽂書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。

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急性⼤動脈解離

圷 宏⼀ ⽇本医科⼤学付属病院 集中治療室

■詳細情報

#56

病態・疫学・診察

疾患情報(疫学・病態) [ID0001] ⼤動脈解離とは、“⾎液が⼤動脈内膜の破綻部分から外膜⽅向に向かって⼊り込み、中膜のおよ そ外1/3のレベルで⼤動脈を⻑軸⽅向に引き裂きながら進⾏した結果([ID0601])、⼤動脈が 2腔になった状態”を指す。[ID0602] 本疾患の病態における問題点は、①破裂と②分枝⾎流障害である。 破裂は、急性期において胸腔内または腹腔内へ少なく、上⾏⼤動脈を覆っている⼼嚢への破 裂、すなわち⼼タンポナーデが多い。⼼タンポナーデは⾎⾏動態の急速な破綻を来し、急性期 の死因の第1位である[1]。[ID0603] 分枝⾎流障害に関しては、①偽腔による近位の真腔への圧排が遠位の⾎流を低下させること、 ②分岐部における⼤動脈の真腔が狭⼩化していること、③あるいは解離が分枝に直接及ぶこ と、などによって⽣じる。⼼筋虚⾎、脳虚⾎、上肢虚⾎、対⿇痺、腸管虚⾎、腎不全、下肢虚 ⾎などがあるが、特に腸管虚⾎は、⼿術症例における急性期死亡の重要な関与因⼦である [2]。 本疾患の急性期死亡率は8.5%程度であり、急性⼼筋梗塞の死亡率6%程度をしのぐ[3]。ま た、急性期の診断率が43%との報告もあり[4]、胸(背部)痛を主とする患者に対し、必ず本 疾患を鑑別の対象とすることが重要である。 問診、診察のポイント [ID0002] 問診のポイント 1.痛みに関しての詳細な質問 発症時刻(はっきりいつと⾔えるような突然発症か)、痛みの強度(⾮常に強い か)、痛みの質(引き裂かれるような痛みか、移動するか) 2.既往歴、家族歴 ⾼⾎圧が指摘されているか?(現在の内服、過去の指摘、最近の⾎圧) いびきをかくか? 睡眠時無呼吸といわれたことはないか? ⼤動脈疾患、突然死の家族歴はないか? 診察のポイント 1.⾎圧を左右の上肢で測定し、20mmHg以上の左右差がないか?(=腕頭動脈への解離 の波及はないか?) 2.下肢にチアノーゼが出ていないか? 両側⿏径部の触知は同様か?(=腸⾻領域への 解離の波及により真腔⾎流の減少がないか?)胸部聴診で拡張期雑⾳がないか? 脈圧の 拡⼤はないか?(=⼤動脈弁閉鎖不全がないか?) 3.頚静脈の怒張がないか? 脈圧は保たれているか?(=⼼タンポナーデはないか?) 4.意識障害の程度を把握(深昏睡か? TIAか? 意識混濁か? 今現在意識は清明であ るか?) 5.腹痛は出現していないか(=上腸間膜動脈への⾎流低下はないか?)

診断⽅針

0:想起 [ID0010] 胸(背)部痛の患者をみた場合には、本疾患を思い浮かべることが重要である。 すなわち、急性期死亡率の⾼い3⼤胸痛疾患として、急性⼼筋梗塞、肺⾎栓塞栓症(⼤動脈瘤 破裂、緊張性気胸も重要)とともに、本疾患を想起し鑑別することが必須である。 この3つがすべて除外できるまで患者を帰宅させないか、⾃らの施設で鑑別除外ができなけれ ば、専⾨病院に精査を依頼するべきである。 1:診断 [ID0011] エコー検査(⼼エコー、腹部エコー)で明らかに偽腔が認められれば確定診断に⾄るが、すべ ての症例で偽腔が確認できるわけではない。 ⾎液⽣化学検査も特異度の⾼い検査はない。Dダイマー測定が⾼感度(88〜100%)であり [5]、本疾患の除外には有⽤であるが、その感度は必ずしも100%ではなく、また、特異度は低

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いのでその利⽤には注意が必要である(すなわち、本検査が陰性なら5%程度のリスクで除外 が可能、陽性である場合には解離である可能性があることが⽰されているのみである)。 確定診断は造影CT検査による。⼤動脈を構成する3層は内膜、中膜、外膜であり、⽯灰化は⼀ 般に内膜で起こることから、CTで⽯灰化内膜と外膜の間にスペースがあれば、そこが偽腔であ り解離であることが確定できる([ID0604])。鑑別となるのは真性⼤動脈瘤の壁在⾎栓であ り、壁在⾎栓の外側に⽯灰化がある(=内膜と外膜の間にスペースがない:[ID0605])。 解離の型によって重症度および治療の⽅針が⼤幅に異なる。Stanford分類([ID0606])、 DeBakey分類([ID0607])、偽腔の状態による分類([ID0608])などがある。 “閉塞A型”“開存B型”のように、偽腔の状態とStanford分類との組み合わせで4つに分類して表 現することが多い([ID0609][ID0610][ID0611][ID0612])。 ⼿術はエントリー(解離の⼊り⼝)を閉鎖することを主⽬的として⾏うので、エントリー部位 によって分類しているDeBakey分類も併⽤される。 胸部単純X線写真では、カルシウムサイン(⼸部における内膜の⽯灰化の内側への偏移: [ID0613])の特異度は⾼く、縦隔の拡⼤(上⾏または下⾏⼤動脈の拡⼤:[ID0614])は特異 度が低いため、カルシウムサインは診断には有⽤であるが、感度はあまり⾼くない。 ⾎栓化偽腔は、発症直後を除いて亜急性期まで、単純CTでhigh densityを⽰し壁在⾎栓との鑑 別にきわめて有⽤であるため、⾎栓閉塞型の診断は、むしろ単純CTのほうが容易である ([ID0615])。したがって、造影CTのみならず、単純CTも施⾏することが望ましい。撮像範 囲は頚部から両側の⼤腿動脈より少し末梢までとする。 2:疾患の除外 [ID0012] 本疾患の除外はCTのみで可能である([ID0616])。それ以外の検査における除外は⼀定のリ スクを伴う。

治療⽅針

3:重症度・予後評価 [ID0013] 本疾患の急性期死亡率はおよそ8.5%程度であり、急性⼼筋梗塞の死亡率6%程度をしのぐ [3]。 解離の型によって重症度および治療の⽅針が⼤幅に異なる。Stanford分類([ID0606])、 DeBakey分類([ID0607])、偽腔の状態による分類([ID0608])などがある。 “閉塞A型”“開存B型”のように、偽腔の状態とStanford分類との組み合わせで4つに分類して表 現することが多い([ID0609][ID0610][ID0611][ID0612])。 ⼿術はエントリー(解離の⼊り⼝)を閉鎖することを主⽬的として⾏うので、エントリー部位 によって分類しているDeBakey分類も併⽤される。 ⼀般に重症度は、A型>B型、開存>閉塞だが、症例の重症度は⽣じた合併症の重症度に依存す るので⼀概には⾔えない。⼀般論としては開存A型の予後は不良であり、合併症のない閉塞B型 の予後は良好である。 未治療時の予後 A型であれば2⽇後の死亡率は48%。 B型の予後は?不明。 4:初期治療 [ID0014] 型分類にかかわりなく、安静、鎮痛、降圧が基本治療となる。 安静:外来から少なくとも⼊院までは絶対安静である。 鎮痛:痛みは降圧の妨げとなるので、塩酸モルヒネもしくはブプレノルフィンを呼吸抑制 に注意しながら緩除に静注する。⿇薬性鎮痛薬の鎮痛作⽤は確実だが、呼吸抑制および催 吐作⽤が強く、呼吸不全および嘔吐による⾎圧上昇を来すことがあり、注意が必要であ る。 降圧:収縮期⾎圧が、⼀時的にでも100〜120mmHg程度になるまでペルジピンⓇの静注 で降圧する。硝酸薬およびβ遮断薬も併⽤を考慮する。 ⼊院翌⽇から持続静注薬にかぶせる形で経⼝降圧薬を開始し、⾎圧が下がりすぎないよう に(100mHgを下回らないように)静注薬を減量していく。経⼝薬はβ遮断薬、カルシウ ム拮抗薬を優先して使⽤する。尿量が確保されて腎機能に問題がなければACE阻害薬も使 ⽤する [ID0501] [ID0502] [ID0503]。急性⼤動脈解離の治療において、特定薬剤の有 効性を⽰すエビデンスはない。腎機能に問題があるのであれば半減期の短い薬剤を選択 し、また分1の薬剤もあえて分2として使⽤して⾎中濃度がなるべく⼀定となるように⼼が ける。ニカルジピンは⾎管炎が必発なので早めに中⽌をするように⼼がけるべきである。 型分類に応じて、以下のように治療⽅針を⽴てる。

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開存A型:緊急⼿術が原則 閉塞A型:⼤動脈径が50mm以上、あるいは偽腔径が11mm以上で準緊急-緊急で⼿術、 それ以外は症例に応じて個々に⼿術適応とタイミングを検討する。 B型:偽腔の開存閉塞を問わずに、致死的合併症(⼤動脈破裂、腸管虚⾎、下肢虚⾎な ど)があれば緊急で侵襲的治療を選択、なければ保存的に治療 5:⼊院後の⽅針決定 [ID0015] 発症急性期において本疾患の診断が確定した場合には、本疾患の急性期死亡率が⾼いことか ら、タイプ分類を問わず⼊院治療が⼤原則である。 ⼿術ではなく保存的治療を選択した場合には初療室、救急外来において施⾏した降圧、鎮痛、 安静を⼊院後も継続していく。 急性期(発症から14⽇⽬まで)の降圧⽬標は100〜120mmHgとする。尿量の明らかな低下が 認められれば130mmHg程度まで降圧を緩めざるを得ないこともある。 ⼊院翌⽇から経⼝の降圧薬を開始する。脈拍数60/分以上であればβ遮断薬から開始し、ほか ACE阻害薬、Ca拮抗薬などを1剤ずつ加えていき、併せて静注降圧薬を漸減し早めに中⽌とす る。 マルファン症候群(MFS)が疑われる場合には、新Ghent基準[6]に従って診断を⾏い、希望 があれば遺伝⼦検査も⾏う。MFSにおける薬剤による⼤動脈径拡⼤の予防に関してエビデンス のあるものはlosartanとβ遮断薬であるが、最新の⼤規模研究ではlosartanとβ遮断薬は同等で あるとされている[7]。どのように薬剤を使うと最良の結果が得られるかは⼗分に明らかでは ないが、β遮断薬とlosartanを併⽤することが望ましいとする論⽂もある[8]。 発症から48時間の死亡率が⾼いため、この間を絶対安静、絶⾷とする。その後は、⽇本循環器 学会のガイドラインを参考にして安静度を徐々に上げていく[9]。不穏がひどい場合などはタ イプに応じて安静度アップを早める。 急性期の診療のポイントは、不穏にならないようにすることと、発症から5⽇前後まで増え続 ける胸⽔による呼吸不全の管理である。前者は⼊院後の数⽇のうちに睡眠導⼊薬を⽤いてでも 睡眠をとらせること、後者は臥床時間をなるべく短くして無気肺を減らす、⾮侵襲的陽圧呼吸 を⽤いる、胸⽔穿刺をする、などで挿管を回避する。 CTのフォローにおける⼊院中のチェックポイントは、⾎栓閉塞型と開存型で異なる。 ⾎栓閉塞型は再開通とULP(ulcer-like projection) の出現拡⼤に注意する([ID0616])。 特に遠位⼸部、横隔膜レベルにあるULPは拡⼤しやすい。⾎栓化した偽腔が真腔を圧排してい るケースは不安定であるので、注意が必要である。 開存型は部分開存型である場合に拡⼤傾向が強い[10]。 ⼀般的なCTの撮影は発症当⽇、(翌⽇、3⽇⽬、)1週間⽬、(2週間、)退院前である。必要 に応じてCT撮影は必要である。 退院後のフォローアップは、退院時の⼤動脈の状態に応じて臨機応変に⾏う。急性期の解離部 分の最⼤⼤動脈径が40mm以上である場合、ULPが⼊院中に拡⼤傾向がある場合、開存型で遠 位⼸部に拡⼤傾向のある偽腔がある場合、などは注意が必要である。⾎圧の管理は130〜 135mmHg程度を⽬標とする。 6:治療の中⽌ [ID0016] 急性期の治療の中⽌は、本疾患の急性期死亡率が⾼いことから考えても⼀般的にはあり得な い。降圧、安静は基本治療であり、急性期には必須である。⼿術適応ではあるが、患者に合併 症が多く、超⾼齢であり、家族が⼿術を望まない場合には⼿術を⾏わないこともある。 退院後は降圧治療が原則であり、治療の中⽌はない。 7:専⾨医相談のタイミング [ID0017] ⾃施設で厳格な全⾝管理ができないか、必要な⼿術が不可能である場合には可及的速やかな転 送を検討する。転送先の条件として、①⾎⾏動態の厳密な管理ができる集中治療室がある、② 緊急の⼿術に対応できる⼼臓⾎管外科医が常勤している、などである。 8:⼊院適応 [ID0018] 原則として⼊院治療を⾏う。 明らかに急性期ではないことが判明した場合のみ外来フォローとし、⾎圧の厳格なコントロー ルを⾏うが、CTなどで発⾒された解離が急性期でないことを確定することは困難であることも 多い。 9:治療⽅針の決定が難しい症例 [ID0019] “⼿術を施⾏するか否かの判断が難しい”ケースは、意識障害のあるA型解離、腹痛を訴える患

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者における腸管虚⾎が存在するか判断が難しい症例、超⾼齢で合併症の多い症例、などであ る。 10:原因疾患・合併疾患の評価 [ID0021] 閉塞型睡眠時無呼吸:⼤動脈解離の原因疾患として認知されており[11]、スクリーニングが必 要である。呼吸が⽌まっている、もしくは、いびきをかくと家族に⾔われたことのある患者、 肥満があり短頚の患者などは⼀般病棟でリハビリ中に1回は検査が必要であり、これを認めた 場合は夜間に持続的陽圧換気が治療として必要である。 若年発症(50歳未満)では家族歴を必ず確認することが必要であり、はっきりとした若年解離 の家族歴があれば遺伝性結合織障害(Marfan 症候群:[ID0617]、Loeys-Dietz症候群[12]、 ⾎管型Ehlers-Danlos症候群[13]ほか)を疑う。患者に求められれば、遺伝⼦検査の施⾏も考 慮する。 最も重要な基礎疾患は⾼⾎圧であり、前述のごとく⼊院中に厳格にコントロールする(⼊院後 の⽅針を決定する:[ID0015])。 イメージ [ID0601] ⼤動脈解離の発症、進⾏と偽腔の形成 エントリーから流⼊した⾎流は偽腔を形成しながら末梢側へ進⾏していく。ときとして中枢側へ進 ⾏することもある。 [ID0602] ⼤動脈解離の病態

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エントリーから流⼊した⾎液は中膜のレベルで⼤動脈を割きながら進⾏し、結果として偽腔を形成 する。よってflap(中隔)の構成成分は内膜と中膜の⼀部である。 1: ⽇本循環器学会編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(1998-1999年度合同研究班報 告)⼤動脈解離診療ガイドライン、p1251、⽇本循環器学会、2000 [ID0603] 急性⼤動脈解離の死因 1: 著者提供 [ID0604] ⼤動脈解離と⽯灰化内膜 解離は中膜レベルで⽣じるので、内膜と外膜の間に偽腔が存在する。したがって、⽯灰化内膜の外 側にスペースがあり、そこが偽腔である。 1: 著者提供

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[ID0605] 真性⼤動脈瘤と⽯灰化内膜 真正⼤動脈瘤では⽯灰化内膜の内側に壁在⾎栓がある。 [ID0606] Stanford 分類 解離の及ぶ範囲による分類である。 A型:上⾏⼤動脈に解離が及んでいる。 B型:上⾏⼤動脈に解離が及ばない。 [ID0607] DeBakey分類(エントリーの部位と解離の範囲の組み合わせによる分類)

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I型:上⾏⼤動脈にエントリーがあって、解離の範囲は⼸部以下に及ぶ。 Ⅱ型:上⾏⼤動脈にエントリーがあって、解離の範囲は上⾏⼤動脈に限局。 Ⅲa型:下⾏⼤動脈にエントリーがあって、解離の範囲は横隔膜を超えない。 Ⅲb型:下⾏⼤動脈にエントリーがあって、解離の範囲は横隔膜を超える。 [ID0608] 偽腔の状態による分類 偽腔の状態から、偽腔開存型、ULP型、偽腔閉塞型の3つに分類できる。 1: ⽇本循環器学会編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年度合同研究班報告)、⼤ 動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)、p10図7・図8、2011  [ID0609] ⼤動脈解離の4分類:閉塞A型

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上⾏⼤動脈に偽腔が存在し、かつ偽腔には⾎流がある。 1: 著者提供 [ID0610] ⼤動脈解離の4分類:閉塞A型 上⾏⼤動脈に偽腔が存在し、かつ偽腔には⾎流がない。 1: 著者提供 [ID0611] ⼤動脈解離の4分類:開存B型

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上⾏⼤動脈に偽腔が存在せず下⾏⼤動脈のみに解離が存在し、かつ偽腔には⾎流がある。 1: 著者提供 [ID0612] ⼤動脈解離の4分類: 閉塞B型 上⾏⼤動脈に偽腔が存在せず下⾏⼤動脈のみに解離が存在し、かつ偽腔には⾎流が認められない。 1: 著者提供 [ID0613] 胸部単純X線写真におけるカルシウムサイン

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⼤動脈⼸の⽯灰化のラインが内側に10mm以上シフトすることをカルシウムサインと呼んで、⼤動 脈⼸における解離の所⾒と考えられている。 1: 著者提供 [ID0614] 胸部単純X線写真における縦郭の拡⼤ 縦郭の拡⼤は⼤動脈解離を⽰唆する場合がある。 1: 著者提供 [ID0615] 単純CTにおける⾎栓化偽腔のhigh density

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発症直後を除いて亜急性期まで、⾎栓化偽腔は単純CTでhigh densityを⽰し、壁在⾎栓との鑑別 にきわめて有⽤であることより、⾎栓閉塞型の診断はむしろ単純CTのほうが容易である。 1: 著者提供 [ID0616] 急性⼤動脈解離の診断に関する各モダリティの診断能 急性⼤動脈解離の診断は、その⾼い感度・特異度からCTで⾏われることが多い。

1: Diagnostic accuracy of transesophageal echocardiography, helical computed tomography, and magnetic resonance imaging for suspected thoracic aortic dissection: systematic review and meta-analysis.

PMID 16831999 Arch Intern Med. 2006 Jul 10;166(13):1350-6. doi: ・・・

[ID0617]

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Ulcer-like projection(ULP)は、⾎管造影の際に⽤いられていた⽤語であるが、現在はCTでも⽤ いられるようになった。臨床的な意義としては、entryの名残ではないかと考えられており、経過 観察でULPが拡⼤して解離性⼤動脈瘤になることがあるので注意が必要である。 1: 著者提供 [ID0618] Marfan症候群にみられる特徴的⾝体所⾒ a:wrist sign 指と⼩指で⼿⾸をつかむと⽖の部分が完全に重なる。 b:thumb sign 親指をほかの4本の指で握るときに、親指の⽖が完全に外に出る。 1: 国⽴循環器病研究センター病院のホームページより [ID0619] ⼤動脈基部の拡張

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Marfan症候群にみられる所⾒として、⼤動脈基部の洋梨状の拡張がある。 1: 著者提供 ページ上部に戻る アルゴリズム [ID0701] 急性⼤動脈解離診断・治療のフローチャート 1: ⽇本循環器学会編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年度合同研究班報告)、⼤動脈 瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)、p16図14、2011 ページ上部に戻る 鑑別疾患

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循環器疾患  急性⼼筋梗塞  不安定狭⼼症  急性⼼筋・⼼膜炎  ⼤動脈弁狭窄症  ⼤動脈瘤破裂 呼吸器疾患  肺⾎栓塞栓症   胸膜炎  気胸 消化器疾患  逆流性⾷道炎  急性胃⼗⼆指腸潰瘍  ⾷道穿孔  胆⽯症  急性膵炎 その他  肋⾻⾻折  帯状疱疹  肋間神経痛 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. ページ上部に戻る エビデンス/解説 急性⼤動脈解離におけるβ遮断薬の有効性に関するエビデンス 詳しく⾒る 急性⼤動脈解離におけるACE阻害薬の有効性に関するエビデンス 詳しく⾒る 急性⼤動脈解離におけるCa拮抗薬の有効性に関するエビデンス 詳しく⾒る 急性⼤動脈解離診断・治療のアルゴリズム 詳しく⾒る 典型的症例集:症例1 70歳の⼥性、 突然の背部痛を主訴として来院。⾼⾎圧の既往あり。 詳しく⾒る 典型的症例集:症例2 35歳の男性、突然の移動する胸背部痛と⼀過性の右上肢の脱⼒を主訴として来院、⽗ が45歳で突然死、兄が37歳で突然死(いずれも詳細不明) 詳しく⾒る 疫学、予後に関するエビデンス 急性⼤動脈解離は致死的な疾患であり、特にA型解離の⾃然歴では死亡率は1時間 ごとに1%ずつ上昇するとされている[1]。 ⼤動脈解離全体の院内死亡率は8.5%である。

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8. 9. 10. ・症例くんでの検索(急性⼤動脈解離) (「症例くん」は⽇本内科学会地⽅会の症例報告の検索システムです。⽇本内科学会のID、パス ワードにてアクセスしてください。) 詳しく⾒る ⼤動脈解離の診断のための各種検査の感度と特異度: 慢性期も含めた⼤動脈解離の診断能はCT、径⾷道エコー、MRIそれぞれ⾼いが、急性 ⼤動脈解離の診断は⼀般的にはCTで⾏われることが多い。 詳しく⾒る ⼤動脈解離急性期におけるD-dimer検査の意義: カットオフ値を0.4〜0.5μg/mLとしたときの診断感度は88〜100%であった。 詳しく⾒る ガイドラインとしてはわが国で2011年に改訂された「⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療 ガイドライン」[3]がある。欧⽶のガイドラインとしては2010年に報告された 「ACCF/AHA guideline」[4]も重要である。 詳しく⾒る ページ上部に戻る ガイドライン 関連するガイドライン 【翻訳版】WHO⼼⾎管疾患予防ガイドライン [http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_d.pdf ⼤動脈瘤・⼤動脈 解離診療ガイドライン 2006年改訂版 【ダイジェスト・要約版】] [http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_takamoto_h.pdf ⼤動脈瘤・⼤動脈 解離診療ガイドライン 2011年改訂版] [http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2006_takamoto_h.pdf ⼤動脈瘤・⼤動脈 解離診療ガイドライン(2006年改訂版)] 症例検索 ページ上部に戻る 1: 村井達哉:⼤動脈解離と突然死:東京都監察医務院における1320剖検例の統計的研究. ⽇法医誌 1988;42:564-577.

2: Independent determinants of operative mortality for patients with aortic dissections. PMID 6235061 Circulation. 1984 Sep;70(3 Pt 2):I153-64.

3: 佐藤直樹ら:東京都CCUネットワーク活動状況報告.ICUとCCU 2011;35:827-829.

4: Diagnosis of acute thoracic aortic dissection in the emergency department. PMID 10674531 Am J Emerg Med. 2000 Jan;18(1):46-50.

5: D-dimer as the sole screening test for acute aortic dissection: a review of the literature. PMID 18819176 Ann Emerg Med. 2008 Oct;52(4):339-43.

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最終更新⽇ : 2015年2⽉26⽇

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6: The revised Ghent nosology for the Marfan syndrome.

PMID 20591885 J Med Genet. 2010 Jul;47(7):476-85. doi: 10.1136/jmg.20・・・

7: Atenolol versus losartan in children and young adults with Marfan's syndrome. PMID 25405392 N Engl J Med. 2014 Nov 27;371(22):2061-71. doi: 10.1056・・・

8: Losartan reduces aortic dilatation rate in adults with Marfan syndrome: a randomized controlled trial.

PMID 23999449 Eur Heart J. 2013 Dec;34(45):3491-500. doi: 10.1093/eur・・・

9: ⽇本循環器学会編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年度合同研究班報告)、⼤動脈瘤・⼤ 動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)、2011

10: Partial thrombosis of the false lumen in patients with acute type B aortic dissection. PMID 17652650 N Engl J Med. 2007 Jul 26;357(4):349-59. doi: 10.1056/N・・・

11: Obstructive sleep apnea and thoracic aorta dissection.

PMID 12904327 Am J Respir Crit Care Med. 2003 Dec 15;168(12):1528-31.・・・

12: Aneurysm syndromes caused by mutations in the TGF-beta receptor. PMID 16928994 N Engl J Med. 2006 Aug 24;355(8):788-98. doi: 10.1056/N・・・

13: Clinical and genetic features of Ehlers-Danlos syndrome type IV, the vascular type. PMID 10706896 N Engl J Med. 2000 Mar 9;342(10):673-80. doi: 10.1056/N・・・

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急性⼤動脈解離

圷 宏⼀ ⽇本医科⼤学付属病院 集中治療室

■エビデンス・解説

#56 推奨度 2oJ 推奨度 2oJ 推奨度 2oJ 急性⼤動脈解離におけるβ遮断薬の有効性に関するエビデンス 急性B型解離171例を、超急性期にβ遮断薬により脈拍数<60/分にコントロールした群と従来治療群に分けて慢性 期における解離関連事故を検討すると、脈拍数<60/分にコントロールした群(12.5%)が従来治療群

(36.0%)に⽐して有意に少なかった(odds ratio [OR]0.25、95%CI 0.08〜0.77、p<0.01)[1]。B型解離慢 性期の⼿術回避率はβ遮断薬投与群80% vs 他薬投与群67%(p=0.001)[2]。さらにβ遮断薬の抗炎症作⽤も報 告されている[3]。以上より、⼤動脈解離急性期には、ベータ遮断薬を使⽤することが推奨される。

1: Tight heart rate control reduces secondary adverse events in patients with type B acute aortic dissection.

PMID 18824750 Circulation. 2008 Sep 30;118(14 Suppl):S167-70. doi: 10.1161/CIRCULATI・・・

2: Chronic beta-blocker therapy improves outcome and reduces treatment costs in chronic type B aortic dissection.

PMID 11343940 Eur J Cardiothorac Surg. 2001 May;19(5):606-10.

3: Early use of beta-blockers attenuates systemic inflammatory response and lung oxygenation impairment after distal type acute aortic dissection.

PMID 18810582 Heart Vessels. 2008 Sep;23(5):334-40. doi: 10.1007/s00380-008-1048-7. ・・・ 急性⼤動脈解離におけるACE阻害薬の有効性に関するエビデンス 急性期に保存的治療を⾏って退院したB型解離78例の慢性期予後を、降圧薬による治療別に検討したところ、 ACE阻害薬の内服は、慢性期における解離関連事故を独⽴して減少させることが⽰された(OR 0.18、95%CI 0.04〜0.85、p=0.03)[1]。⼤動脈解離に関しての検討ではないが、ACE阻害薬を内服している患者では内服し ていない患者に⽐して腹部⼤動脈瘤破裂が少なかった(OR 0.82、95% CI 0.74〜0.90)という報告もある[2]。 エビデンスとしては不⼗分であるが、理論上はMMPの直接阻害薬であるACE阻害薬が⾎管リモデリングを抑制す ることが知られており、ACE阻害薬が臨床的に奏効する可能性は⼗分である。

1: Angiotensin-converting enzyme inhibitors reduce long-term aortic events in patients with acute type B aortic dissection.

PMID 18827369 Circ J. 2008 Nov;72(11):1758-61. Epub 2008 Sep 29.

2: Angiotensin-converting enzyme inhibitors and aortic rupture: a population-based case-control study.

PMID 16920471 Lancet. 2006 Aug 19;368(9536):659-65. doi: 10.1016/S0140-6736(06)69250・・・

急性⼤動脈解離におけるCa拮抗薬の有効性に関するエビデンス

1: エビデンス [ID0501] 1 / 10

2: エビデンス [ID0502] 2 / 10

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推奨度 1J

Ca拮抗薬は、内科的に治療されたB型解離の全死亡を改善したが、ACE阻害薬は全死亡を改善しなかった[1] [2]。その理論的な根拠はCa拮抗薬が中⼼動脈圧をもっとも低下させるためとしている。ここで重要なのはこの 検討のエンドポイントが全死亡であり、⼤動脈関連死ではないことである。ACE阻害薬との優劣に関しては明ら かではない。

1: Determinants of long-term mortality in patients with type B acute aortic dissection.

PMID 19197250 Am J Hypertens. 2009 Apr;22(4):371-7. doi: 10.1038/ajh.2009.5. Epub 20・・・

2: Type-selective benefits of medications in treatment of acute aortic dissection (from the International Registry of Acute Aortic Dissection [IRAD]).

PMID 21944678 Am J Cardiol. 2012 Jan 1;109(1):122-7. doi: 10.1016/j.amjcard.2011.08.・・・ 急性⼤動脈解離診断・治療のアルゴリズム 胸痛の患者に遭遇したら急性⼼筋梗塞/ 肺塞栓症/ 急性⼤動脈解離を念頭に置き、その鑑別を⾏う。急性⼼筋梗 塞と肺塞栓症が除外さ、急性⼤動脈解離が疑われればCT検査を施⾏する。急性⼤動脈解離と診断されれば Stanford分類でA型とB型に分類してその後の治療⽅針を決定する。急性⼤動脈が疑われていれば確定診断がつい ていなくても集中治療室でフォローする。 1: ⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版) [ID0701] 急性⼤動脈解離診断・治療のフローチャート 1: ⽇本循環器学会編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年度合同研究班報 告)、⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)、p16図14、2011 4: エビデンス [ID0504] 4 / 10

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典型的症例集:症例1 70歳の⼥性、 突然の背部痛を主訴として来院。⾼⾎圧の既往あり。 病 歴:70歳の⼥性、 突然の背部痛を主訴として来院。⾼⾎圧の既往あり 診 察:BP 186/90mmHg(右上肢)、182/88mmHg(左上肢) 診断テストとその結果: <⼼電図>明らかなST-T変化なし。  <⼼エコー図>上⾏⼤動脈径32mm、ARなし、LV 拡⼤なく壁運動正常で求⼼性左室肥⼤を認める、⼼嚢⽔な し、右⼼負荷所⾒なし。

<⾎液検査>Dダイマー 8.2μg/mL、⾎液ガス所⾒(3L nasal) pH 7.405、PaO 128、PCO 43、BE 2.0 <⼤⾎管CT>遠位⼸部から腹部⼤動脈(上腸間膜動脈レベル)まで造影されない偽腔が認められ、偽腔の⼀部に はULPを認めた。単純CTにみられる内膜の⽯灰化像の偏在は、解離の診断に⾮常に有⽤な所⾒といえる ([ID0661])。腹部分枝はすべて真腔から分岐している。肺動脈に明らかな⾎栓像は認めなかった。 治 療:カルシウム拮抗薬(ニカルピンⓇ 5mg/時)の持続静注とβ遮断薬(インデラルⓇ2mgを⽣⾷20mLに溶 解し、⾎圧と脈拍をみながら緩徐に静注)を開始 転 帰:CTで⾎栓閉塞型のStanford B型急性⼤動脈解離と診断し、緊急⼊院となり降圧治療および安静による内 科的保存治療を外来で開始した。厳格な降圧治療が必要であり、解離急性期におけるSIRS(全⾝性炎症反応症候 群)や臓器⾎流障害の監視および治療のため、集中治療室(ICU)に⼊室となった。 1: 著者提供 [ID0661] 閉塞B型解離のCT所⾒ a:下⾏⼤動脈に内膜の⽯灰化の内側への偏移を伴った閉塞した偽腔を認める。 b:⽮状断では閉塞した偽腔に数カ所のULPが認められた。 5: 症例 [ID0505] 5 / 10 2 2 急性B型解離の場合、臓器虚⾎や⼤動脈破裂がなければ内科的治療の適応であり、本症例も集中治療 室⼊室のうえ安静、降圧を中⼼とした保存治療を⾏った。

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典型的症例集:症例2 35歳の男性、突然の移動する胸背部痛と⼀過性の右上肢の脱⼒を主訴として来院、⽗が45歳で突 然死、兄が37歳で突然死(いずれも詳細不明) 病 歴:35歳の男性、突然の移動する胸背部痛と⼀過性の右上肢の脱⼒を主訴として来院、⽗が45歳で突然死、 兄が37歳で突然死(いずれも詳細不明) 診 察:BP 98/50mmHg(右上肢)、90/52 mmHg(左上肢)、102/-mmHg、胸⾻左第2肋間にlLevine 3/6 の拡張期雑⾳を聴取する。 診断テストとその結果: <⼼電図>Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、aVL、aVFのSTの軽度低下およびaVRのST軽度上昇、V5、V6のST低下およびV1〜V3で R波の減⾼を認める。 <⼼エコー図>上⾏⼤動脈径49mmと拡⼤、フラップ様エコーを認めた、偏⼼性ジェットを伴うAR 3/4度、LV 拡⼤なく明らかな局所的な壁運動低下なし、⼼嚢⽔なし、明らかな右⼼負荷所⾒なし。

<⾎液所⾒>Dダイマー 48μg/mL、トロポニンI 陰性、⾎液ガス所⾒(6L mask) pH 7.405、PaO 163、 PCO 38、BE 1.0 <胸部X線>CTR 70%と⼼拡⼤あり、両肺野とも透過性低下、縦隔拡⼤あり <頭部単純CT>明らかな梗塞を⽰す低吸収域や、脳浮腫および出⾎を⽰す⾼吸収域なし。 <⼤⾎管CT>上⾏基部から両総腸⾻動脈にかけて、開存型の解離腔を認める([ID0662])。右腕頭動脈基部 に、⼀部偽腔開存した解離腔を認める。最⼤動脈径は解離した上⾏⼤動脈で50mmであった。 治 療:ニカルピンの点滴を準備するとともに、ペンタゾシン15mgを点滴静注し疼痛を緩和 転 帰:CTで開存型のStanford A型急性⼤動脈解離と診断し、集中治療室に緊急⼊院となり、即⽇緊急⼿術と なった。 1: 著者提供 [ID0662] 開存A型解離のCT所⾒ 上⾏⼤動脈から下⾏⼤動脈にかけて、開存した偽腔が認められた。 6: 症例 [ID0506] 6 / 10 2 2 本症例は、偽腔開存型のStanford A型と診断した。開存A型解離は解離の死亡原因である⼼タンポ ナーデや⼤動脈破裂を⽣じやすく、原則的に緊急⼿術の適応となる。本症例において既往歴は特にな いが、35歳と若年であり、原因は不明であるが突然死の家族歴があり、マルファン症候群または類 縁疾患などの先天性結合織疾患を疑う。特徴的な⾝体所⾒は認めなかったが、⼼⾎管系の合併症のみ 発現する者もおり、⻑期の経過観察が必要となる。

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推奨度 1o 疫学、予後に関するエビデンス 急性⼤動脈解離は致死的な疾患であり、特にA型解離の⾃然歴では死亡率は1時間ごとに1% ずつ上昇するとされている[1]。 ⼤動脈解離全体の院内死亡率は8.5%である。 急性⼤動脈解離は致死的な疾患であり、特にA型解離の⾃然歴では死亡率は1時間ごとに1%ずつ上昇すると されている[1]。 ⼤動脈解離全体の院内死亡率は8.5%であり、急性⼼筋梗塞の6.5%を上回る[2]。 内科的に管理したB型解離の慢性期予後は、閉塞型が有意に良好である[3]。[ID0664] 閉塞B型の偽腔は半年で約50%は消失する[4]。 監察医務院のデータでは死因の85%以上を⼼タンポナーデが占めており、急性期に最も注意すべき病態は胸 腔内への破裂ではなく、⼼タンポナーデである[5]。また我々が診療の対象としているのは最低限度のバイタ ルが保たれている患者が多く、実際には本疾患でありながら病院へたどり着けずに、原因不明の突然死の原 因となっていることが予想される。 開存型は閉塞型に⽐べて予後が不良である。閉塞型は開存型に⽐べて⾼齢であることが知られており、それ が全死亡に⼀部寄与しているであろう。しかし、それのみならず、開存型で⼤動脈関連事故が多いこともよ く知られており、開存型であることが予後不良の原因の1つであると考えられている。 解離はなおるのか?: ⾎栓閉塞B型解離は半年後に約50%の偽腔が消失してもとの状態になる(=なおる)という報告がある[6]。 しかし、開存B型の開存偽腔もしくはA型術後の残存偽腔は時間経過によって偽腔が消失する可能性はきわめ て低く、むしろ拡⼤して解離性⼤動脈瘤となって侵襲的治療が必要になることがしばしばある。つまりもと の状態になることはほとんどない(=なおらない)

1: Dissecting aneurysm of the aorta: a review of 505 cases. PMID 13577293 Medicine (Baltimore). 1958 Sep;37(3):217-79.

2: 佐藤直樹ら:東京都CCUネットワーク活動状況報告.ICUとCCU 2011;35:827-829.

3: 2004-2005年度合同研究班報告:⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2006年改訂版). Circ J 2007; 70 (Suppl IV), 1569-1646.

4: Disappearance of aortic intramural hematoma and its significance to the prognosis.

PMID 11082395 Circulation. 2000 Nov 7;102(19 Suppl 3):III243-7.

5: 村井達哉:⼤動脈解離と突然死:東京都監察医務院における1320剖検例の統計的研究. ⽇法医誌 1988;42:564-577.

6: Disappearance of aortic intramural hematoma and its significance to the prognosis.

PMID 11082395 Circulation. 2000 Nov 7;102(19 Suppl 3):III243-7.

[ID0664] B型解離(偽腔開存型、⾎栓閉塞型)慢性期における全死亡回避率 ⼤動脈解離の診断のための各種検査の感度と特異度: 慢性期も含めた⼤動脈解離の診断能はCT、径⾷道エコー、MRIそれぞれ⾼いが、急性⼤動脈解離 の診断は⼀般的にはCTで⾏われることが多い。 7: エビデンス [ID0507] 7 / 10 8: エビデンス [ID0508] 8 / 10

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推奨度 1o

慢性期も含めた⼤動脈解離の診断能はCT、径⾷道エコー、MRIそれぞれ⾼いが、急性⼤動脈解離の診断は⼀般的 にはCTで⾏われることが多い。

1: Diagnostic accuracy of transesophageal echocardiography, helical computed tomography, and magnetic resonance imaging for suspected thoracic aortic dissection: systematic review and meta-analysis.

PMID 16831999 Arch Intern Med. 2006 Jul 10;166(13):1350-6. doi: 10.1001/archinte.166・・・

[ID0616]

急性⼤動脈解離の診断に関する各モダリティの診断能

急性⼤動脈解離の診断は、その⾼い感度・特異度からCTで⾏われることが多い。

1: Diagnostic accuracy of transesophageal echocardiography, helical computed tomography, and magnetic resonance imaging for suspected thoracic aortic dissection: systematic review and meta-analysis.

PMID 16831999 Arch Intern Med. 2006 Jul 10;166(13):1350-6. doi: 10.1001/archint・・・

⼤動脈解離急性期におけるD-dimer検査の意義:

カットオフ値を0.4〜0.5μg/mLとしたときの診断感度は88〜100%であった。

カットオフ値を0.4〜0.5μg/mLとしたときの診断感度は88〜100%であった。

1: D-dimer as the sole screening test for acute aortic dissection: a review of the literature.

PMID 18819176 Ann Emerg Med. 2008 Oct;52(4):339-43.

ガイドラインとしてはわが国で2011年に改訂された「⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライ ン」[3]がある。欧⽶のガイドラインとしては2010年に報告された「ACCF/AHA guideline」 [4]も重要である。 9: エビデンス [ID0509] 9 / 10 D-dimerの感度はカットオフ値によって100%でないことを認識していることが重要である。しか し、スクリーニング(=除外のため)の1つのツールとしては重要である。特異度は⾼くないので、 正常より⾼いことを⼤動脈解離の診断根拠にしてはならない。 10: エビデンス [ID0510] 10 / 10

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最終更新⽇ : 2015年2⽉26⽇

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動脈解離の全体像を知るための論⽂として、the International Registry of Acute Aortic

Dissection(IRAD)が最初に報告した論⽂[1]は重要である。国内のデータとしてはやや古いが、解離を開 存A型、閉塞A型、開存B型、閉塞B型の4つに分類して、その予後を検討した報告がある[2]。 ガイドラインとしてはわが国で2011年に改訂された「⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン」[3]があ る。欧⽶のガイドラインとしては2010年に報告された「ACCF/AHA guideline」[4]も重要である。 胸部外科学会の年次報告では⼤動脈疾患の⼿術件数は増加しており、かつ⼿術成績は確実に向上している [5]。 ⼿術適応で迷うのは⾎栓閉塞A型で、議論がある。ガイドライン[3]では最⼤短径50mm以上、偽腔径11mm 以上が⼿術適応だが、ほぼ全例に⼿術を施⾏する施設もあり、⼿術適応はいまだに議論のあるところであ る。基本的に閉塞A型は⼿術と考え、内科的に経過観察をする場合でも、いつでも⼿術が必要になると考え て厳格な経過観察をすることが妥当ではないかと考える。 内科治療に関しては標準的治療が確⽴されているとは⾔い難い。リハビリプログラムも⼿探りでつくられて おり、今後の改善が望まれる。薬剤選択もβ遮断薬、ACE阻害薬などが将来の⼤動脈イベントの抑制に有効で あることが期待されるが、エビデンスがまだ不⾜している。

1: The International Registry of Acute Aortic Dissection (IRAD): new insights into an old disease.

PMID 10685714 JAMA. 2000 Feb 16;283(7):897-903.

2: Long-term prognosis of acute aortic dissection with medical treatment: a survey of 263 unoperated patients.

PMID 11348035 Jpn Circ J. 2001 May;65(5):359-63.

3: ⽇本循環器学会編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年度合同研究班報告)、 ⼤動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)、2011

4: 2010 ACCF/AHA/AATS/ACR/ASA/SCA/SCAI/SIR/STS/SVM Guidelines for the diagnosis and management of patients with thoracic aortic disease. A Report of the American College of Cardiology Foundation/American Heart Association Task Force on Practice Guidelines, American Association for Thoracic Surgery, American College of Radiology,American Stroke Association, Society of Cardiovascular Anesthesiologists, Society for Cardiovascular Angiography and Interventions, Society of Interventional Radiology, Society of Thoracic Surgeons,and Society for Vascular Medicine.

PMID 20359588 J Am Coll Cardiol. 2010 Apr 6;55(14):e27-e129. doi: 10.1016/j.jacc.201・・・

5: Thoracic and cardiovascular surgery in Japan during 2008: annual report by The Japanese Association for Thoracic Surgery.

PMID 20628854 Gen Thorac Cardiovasc Surg. 2010 Jul;58(7):356-83. doi: 10.1007/s11748・・・

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急性⼤動脈解離

圷 宏⼀ ⽇本医科⼤学付属病院 集中治療室

■画像⼀覧

#56 出典欄記述⽅法 ※「作図にあたって参考にした⽂献」「さらに詳しく知るための参考資料」の場合は、出典と区別するために「参考⽂ 献:」とご記述いただけましたら幸いです。 ※画像出典表記についてご了承のお願い 先⽣に元図をご提供いただき、それを元に弊社にてイラストを描き起こしている場合は、エルゼビア作成のイラストとし て、出典を割愛させていただいている場合があります。その点ご了承のほどお願いいたします。 ※他社出版社発⾏物からの転載は、⾼額の場合や許諾が下りない場合は、掲載できない場合がありますので、ご了承くだ さい。 ※説明、出典のご記載を頂いている場合は空欄で結構です ①ガイドライン 【編者名】編:【ガイドライン名】【策定年度】年版、p【掲載】or【図版番号】、【発⾏元】、【出版年】 ②雑誌 著者名:表題. 雑誌名 発⾏年(⻄暦);巻(号):⾴-⾴. 〔例1〕⼭⽥⼀郎:中枢神経の構造的特徴.脳と神経 1998;45(7):12-15.

〔例2〕参考⽂献:Hauenstein EJ, Marvin RS, Snyder AL, et al.: Stress in parents of children with diabetes mellitus. Diabetes Care 1989; 12(1): 18-23. PMID: 2714163

③単⾏本

著者名: 表題. 編者名. 書名. 発⾏所所在地(⽇本の出版社の場合は不要):発⾏所,発⾏年(⻄暦);掲載⾴. 〔例1〕⼭⽥⼀郎: 脳と脊髄への⾎液供給. 吉⽥次郎編. 神経科学.エルゼビア・ジャパン, 2003;125.

〔例2〕参考⽂献:Kettenmann H, Ranson BR: Neuroglia. New York: Oxford University Press,1955; 154. ④その他 「××⼤学●●先⽣よりご提供」等、明記してください。 [ID0601]【画像⼀覧⾮表⽰】 ⼤動脈解離の発症、進⾏と偽腔の形成 エントリーから流⼊した⾎流は偽腔を形成しながら末梢側へ進⾏していく。ときとして中枢側へ進 ⾏することもある。

※説明、出典のご記載を頂いている場合は空欄で結構です

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説明

出典

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[ID0602] ⼤動脈解離の病態 エントリーから流⼊した⾎液は中膜のレベルで⼤動脈を割きながら進⾏し、結果として偽腔を形成 する。よってflap(中隔)の構成成分は内膜と中膜の⼀部である。 1: ⽇本循環器学会編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(1998-1999年度合同研究班報 告)⼤動脈解離診療ガイドライン、p1251、⽇本循環器学会、2000

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[ID0603] 急性⼤動脈解離の死因 1: 著者提供

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[ID0604] ⼤動脈解離と⽯灰化内膜 解離は中膜レベルで⽣じるので、内膜と外膜の間に偽腔が存在する。したがって、⽯灰化内膜の外 側にスペースがあり、そこが偽腔である。 1: 著者提供

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[ID0605] 真性⼤動脈瘤と⽯灰化内膜

(30)

真正⼤動脈瘤では⽯灰化内膜の内側に壁在⾎栓がある。

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[ID0606]【画像⼀覧⾮表⽰】 Stanford 分類 解離の及ぶ範囲による分類である。 A型:上⾏⼤動脈に解離が及んでいる。 B型:上⾏⼤動脈に解離が及ばない。

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(31)

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[ID0607] DeBakey分類(エントリーの部位と解離の範囲の組み合わせによる分類) I型:上⾏⼤動脈にエントリーがあって、解離の範囲は⼸部以下に及ぶ。 Ⅱ型:上⾏⼤動脈にエントリーがあって、解離の範囲は上⾏⼤動脈に限局。 Ⅲa型:下⾏⼤動脈にエントリーがあって、解離の範囲は横隔膜を超えない。 Ⅲb型:下⾏⼤動脈にエントリーがあって、解離の範囲は横隔膜を超える。

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[ID0608] 偽腔の状態による分類

(32)

偽腔の状態から、偽腔開存型、ULP型、偽腔閉塞型の3つに分類できる。 1: ⽇本循環器学会編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年度合同研究班報告)、⼤ 動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)、p10図7・図8、2011 

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[ID0609]【画像⼀覧⾮表⽰】 ⼤動脈解離の4分類:閉塞A型 上⾏⼤動脈に偽腔が存在し、かつ偽腔には⾎流がある。 1: 著者提供

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[ID0610] ⼤動脈解離の4分類:閉塞A型 上⾏⼤動脈に偽腔が存在し、かつ偽腔には⾎流がない。 1: 著者提供

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[ID0611] ⼤動脈解離の4分類:開存B型

(34)

上⾏⼤動脈に偽腔が存在せず下⾏⼤動脈のみに解離が存在し、かつ偽腔には⾎流がある。 1: 著者提供

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[ID0612] ⼤動脈解離の4分類: 閉塞B型 上⾏⼤動脈に偽腔が存在せず下⾏⼤動脈のみに解離が存在し、かつ偽腔には⾎流が認められない。 1: 著者提供

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[ID0613] 胸部単純X線写真におけるカルシウムサイン ⼤動脈⼸の⽯灰化のラインが内側に10mm以上シフトすることをカルシウムサインと呼んで、⼤動 脈⼸における解離の所⾒と考えられている。 1: 著者提供

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[ID0614] 胸部単純X線写真における縦郭の拡⼤

(36)

縦郭の拡⼤は⼤動脈解離を⽰唆する場合がある。 1: 著者提供

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[ID0615] 単純CTにおける⾎栓化偽腔のhigh density 発症直後を除いて亜急性期まで、⾎栓化偽腔は単純CTでhigh densityを⽰し、壁在⾎栓との鑑別 にきわめて有⽤であることより、⾎栓閉塞型の診断はむしろ単純CTのほうが容易である。 1: 著者提供

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[ID0616] 急性⼤動脈解離の診断に関する各モダリティの診断能 急性⼤動脈解離の診断は、その⾼い感度・特異度からCTで⾏われることが多い。

1: Diagnostic accuracy of transesophageal echocardiography, helical computed tomography, and magnetic resonance imaging for suspected thoracic aortic dissection: systematic review and meta-analysis.

PMID 16831999 Arch Intern Med. 2006 Jul 10;166(13):1350-6. doi: ・・・

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[ID0617] Ulcer-like projection

(38)

Ulcer-like projection(ULP)は、⾎管造影の際に⽤いられていた⽤語であるが、現在はCTでも⽤ いられるようになった。臨床的な意義としては、entryの名残ではないかと考えられており、経過 観察でULPが拡⼤して解離性⼤動脈瘤になることがあるので注意が必要である。 1: 著者提供

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[ID0618] Marfan症候群にみられる特徴的⾝体所⾒ a:wrist sign 指と⼩指で⼿⾸をつかむと⽖の部分が完全に重なる。 b:thumb sign 親指をほかの4本の指で握るときに、親指の⽖が完全に外に出る。 1: 国⽴循環器病研究センター病院のホームページより

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[ID0619] ⼤動脈基部の拡張 Marfan症候群にみられる所⾒として、⼤動脈基部の洋梨状の拡張がある。 1: 著者提供

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[ID0651] ⼤動脈解離の発症、進⾏と偽腔の形成

(40)

エントリーから流⼊した⾎流は偽腔を形成しながら末梢側へ進⾏していく。ときとして中枢側へ進 ⾏することもある。

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[ID0652] ⼤動脈解離の4つの型a:⼤動脈解離の4分類:開存A型b:⼤動脈解離の4分類:閉塞A型c:⼤動脈解離の4分類: 開存B型d:⼤動脈解離の4分類:閉塞B型

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(41)

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[ID0661] 閉塞B型解離のCT所⾒ a:下⾏⼤動脈に内膜の⽯灰化の内側への偏移を伴った閉塞した偽腔を認める。 b:⽮状断では閉塞した偽腔に数カ所のULPが認められた。

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[ID0662] 開存A型解離のCT所⾒

(42)

上⾏⼤動脈から下⾏⼤動脈にかけて、開存した偽腔が認められた。

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[ID0664] B型解離(偽腔開存型、⾎栓閉塞型)慢性期における全死亡回避率

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[ID0671] 造影CTで⾒た開存A型解離

(43)

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[ID0672] 3DCTで⾒た開存B型解離

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(44)

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[ID0673] Stanford分類 解離の及ぶ範囲による分類である。 A型:上⾏⼤動脈に解離が及んでいる→⼀般的には⼿術適応。 B型:上⾏⼤動脈に解離が及ばない→臓器虚⾎がなければ保存的にみる。

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[ID0701] 急性⼤動脈解離診断・治療のフローチャート

(45)

最終更新⽇ : 2015年2⽉26⽇ <<ページ末尾:#ImageList4.aspx?DiseaseID=56>> 1: ⽇本循環器学会編:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年度合同研究班報告)、⼤ 動脈瘤・⼤動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)、p16図14、2011

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急性⼤動脈解離

圷 宏⼀ ⽇本医科⼤学付属病院 集中治療室

■評価・治療例(詳細)

#56 初診から治療⽅針確定まで 対象患者・コメントを隠す/表⽰する ※下記は、⼀部を除き、執筆者が過去に診た20⼈の患者で2⼈以上に⾏った事を羅列して頂いています。実際の1⼈の患者に ⾏った内容は、下記の⼀部分であることを了解下さい。 評価⽅針 胸痛を来す患者に対して、3⼤胸痛疾患(急性⼼筋梗塞、肺塞栓症、急性⼤動脈解離)を鑑 別し、急性⼤動脈解離の診断を確定する。 急性⼤動脈解離の型分類と合併症の評価をして、その時点での病態を把握する。 バイタルサイン ⾎圧、⾎圧の左右差、脈拍のチェック 対象患者: ⼤動脈解離が疑われたすべての患者(推奨度1) コメント: ⾎圧が⾼くないか ショックではないか、左右差はないか 動脈圧ラインを確保して持続的に⾎圧を測定 対象患者: ⼤動脈解離と診断されたすべての患者(推奨度2) コメディカルへの依頼 安静度:絶対安静 対象患者: ⼤動脈解離と診断されたすべての患者(推奨度1) 検体検査 ⼼筋トロポニンT 対象患者: 胸背部痛を来したすべての患者(推奨度1) コメント: 急性冠症候群(ACS)の除外 Dダイマー [ID0501] 対象患者: ⼤動脈解離が疑われたすべての患者(推奨度2) コメント: ⼤動脈解離、肺塞栓症のスクリーニング ⾎液ガス検査 対象患者: ⼤動脈解離が疑われたすべての患者(推奨度2) コメント: 肺塞栓症との鑑別 CRP 対象患者: ⼤動脈解離が疑われたすべての患者(推奨度2) コメント: 他の胸痛疾患との鑑別 CBC(WBC) 対象患者: ⼤動脈解離が疑われたすべての患者(推奨度2) コメント: 他の胸痛疾患との鑑別 ⽣理・画像検査 胸腹部CT(原則造影CT) 対象患者: ⼤動脈解離が疑われたすべての患者(推奨度1) コメント: ⼤動脈解離の確定、肺動脈⾎栓塞栓症(PTE)の除外 頭部CT(単純) 対象患者: 意識障害をと伴うA型解離、緊急で⼿術をする患者(推奨度2) コメント: 全⾝状態が許せば

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胸部単純X線写真 対象患者: ⼤動脈解離が疑われたすべての患者(推奨度2) コメント: 縦郭の拡⼤、気胸の除外、⼤動脈瘤の除外 腹部単純X線写真 対象患者: 腹痛を訴えて腸管虚⾎を疑われる患者(推奨度1) コメント: ⼩腸ガス、イレウスの出現のチェック ⾎管造影検査 対象患者: ⼤動脈解離を疑った患者(推奨度3) 真腔が偽腔に圧排されており、臓器虚⾎が疑われる患者(推奨度1) コメント: いまや診断ツールとして⽤いられない。 ⼼エコー 対象患者: ⼤動脈解離が疑われたすべての患者(推奨度1) コメント: ⼼嚢液、ARの評価、ACSの除外、PTEの除外、⼼機能の評価 ⼼電図 対象患者: ⼤動脈解離が疑われたすべての患者(推奨度1) コメント:  AACSの除外、もしくは合併のチェック ABI 対象患者: 下肢虚⾎を疑う患者(推奨度2) 頚部エコー 対象患者: 意識障害を伴うA型解離、緊急で⼿術をする患者(推奨度2) コメント: ⼿術まで時間があれば 治療⽅針 降圧と鎮痛が最重要。B型なら100〜120mmHg程度を⽬標に、A型であれば90〜 100mmHg程度を⽬標にして降圧する。鎮痛は、モルヒネ等を⽤いて積極的に⾏う。 緊急⼿術の適応の有無を決定する。 この時点での内服はない。 薬 剤 Ca拮抗薬(ジヒドロピリジン系) ペルジピン注射液 [25mg] 体重50kgなら2倍量に薄めて4mL/時から、増量して40mL/時まで、必要に応じ て1mLずつ静注 対象患者: ⾎圧が120mmHg以上の患者(推奨度1) 硝酸薬 ミリスロール注[1mg] 原液 体重×0.012=0.1μg/kg/分で2μg/kg/分まで 対象患者: ペルジピン20mL/時までで⾎圧低下が不⾜なとき(推奨度2) β遮断薬(β ⾮選択性) インデラル注射液[2mg] 1アンプルと⽣⾷を合わせて10mLとして、5分でゆっくりと静注 対象患者: 脈拍数80/分以上の患者(推奨度2) コメント: 気管⽀喘息は禁忌 ⿇薬性鎮痛・鎮咳薬 モルヒネ塩酸塩注射液10mg「シオノギ」 [1%1mL] 1/2アンプルを静注、不⾜なら1/2アンプル追加 対象患者: 強い痛みを訴えているとき(推奨度2) コメント: 呼吸抑制に注意 弱オピオイド(⾮⿇薬) 1

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最終更新⽇ : 2015年2⽉26⽇ <<ページ末尾:#situationDetails6.aspx?DiseaseID=56&situationno=1>> レペタン注[0.2mg] 1/2アンプルを静注、不⾜なら1/2アンプル追加 対象患者: 強い痛みを訴えているとき(推奨度2) コメント: 呼吸抑制に注意 コンサルト A型解離が疑われた時点で胸部外科にコンサルト。必要があれば、インターベンション担当の放射線科医にも 連絡をする 対象患者: 1)⼼タンポナーデ(低⾎圧、脈圧の減少、頚静脈弩張、Kussmaul徴候=吸気時にみられる頚静脈弩 張の増悪、奇脈=収縮期⾎圧低下が10mmHg以上、頻拍、収縮期の右⼼系の虚脱、右室の振り⼦様 運動など)を呈している。 2)⼼タンポナーデではないのにショックとなっている。 3)腹痛を伴う上腸間膜動脈の⾎流低下を認める。 4)下肢のチアノーゼ 1-4)すべてのケースで早めに⼼臓⾎管外科医に連絡しておく(推奨度1) 3),4)のケースで放射線科・⾎管内治療担当医師に連絡しておく(推奨度2) 推奨度1:明らかに利益が害やコストよりも上回る。必ず⾏う必要があり得る⾏為。 推奨度2:害、コストよりも、利益が上回る可能性が⾼い。半数以上の状況で⾏われ得る⾏為。 推奨度3:利益よりも、害、コストが、上回る可能性が⾼い。半数以下の状況で⾏われ得る⾏為。 推奨度4:明らかに利益が害やコストよりも下回る。医学的に原則禁忌といわれている⾏為。 (詳細はこちら参照) ※薬剤中分類、⽤法、同効薬、診療報酬は、エルゼビアが独⾃に作成した薬剤情報であり、著者により作成された情報で はありません。  尚、⽤法は添付⽂書より、同効薬は、薬剤師監修のもとで作成しております。

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