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明治学園高等学校予稿集原稿.pdf

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Academic year: 2021

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(1)

内陸活断層型地震と防災に関する高校生意識調査

゜川﨑教史・山下日和・浦上航一(明治学園中学校・高等学校)

The survey of high school students,

attitudes towards about earthquakes along active faults.

Norifumi Kawasaki, Hiyori Yamashita, Koichi Urakami

(Meiji Gakuen junior and senior high school)

Ⅰ はじめに 日本は、4 枚のプレートが衝突する地域に位置しており、地殻運動が激しく、地震大国とい われている。2016 年熊本地震や 2011 年東北地方太平洋沖地震のように震度 7 を超える地震が 近年発生しており、甚大な被害をもたらしている。先日、南海トラフ地震を予知できるという 前提が不可能であるという報道があったように、地震などの自然災害はいつ発生するかわから ない。また、自然災害は人知を超えたものであり、地震そのものを防ぐことはできない。しか し、地震が発生した時のことを想定し、被害を可能な限り減らすことは、私たち高校生にもで きる。もし被害を減らすことができれば、失われる人命や復興にかかる時間が減少できる。 従来、内閣府や各自治体は、「防災に関するアンケート調査」、「防災に関するアンケート」な どの地震に対する意識調査が行われていたが、これらは成人を対象としており、高校生を対象 としたものではなかった。地震の防災・減災のためには、成人だけでなく、すべての人が地震 発生時に行動できることが求められる。したがって、従来の成人対象のアンケートだけではな く、高校生への意識調査が必要であると考えた。そこで、高校生が地震に対してどのくらい知 識・関心を持っているのか、防災についてどのように考えているのかを明らかにするために、 アンケート調査を行った。 Ⅱ 調査方法 内閣府の「防災に関するアンケート調査」を参考として、全25 問のアンケートを作成した。 明治学園高等学校(北九州市)、熊本マリスト学園高等学校(熊本市)、桜の聖母学院高等学校 (福島市)の3校の約1000 人を対象とし、アンケート調査を実施し、集計、考察を行った。 調査項目 本アンケートは大きく分けて3つの観点で構成されている。 1.知識:高校生がどのくらい地震や津波の知識を持っているかを調査する。 2.関心:高校生がどのくらい地震や津波に関心を持っているかを調査する。 3.防災:高校生としてできる防災対策を行えているか、また考えているかを調査する。 Ⅲ 調査結果 「活断層」という言葉は、明治学園(以下、明治)99%、熊本マリスト学園(以下、マリス ト)99%、桜の聖母学院(以下、桜の聖母)91%と、ほとんどの人が聞いたことがあった。し かし、明治、マリストは「知っていて、かつ説明できる人」の割合が桜の聖母よりも高い。そ れに対して、桜の聖母は「知っているが説明できない人」の割合が比較的高い。

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明治学園 熊本マリスト学園 桜の聖母学院 18 % 76 % 6% 図1 『Q2.活断層とは何ですか。』という質問に対する調査結果 1.活断層という言葉を知っていて説明できる 2.活断層という言葉は知っているが説明できない 3.知らない Ⅳ 考察 3校間で意識の差が表れた主な原因は、地震や津波を受けた経験である。特に、居住地域で 大地震を経験した2校では、準備や対策をとっており、知識も正しく身についている生徒が多 かった。一方、明治は、大地震を身近で経験がしていないため、他の2校に比べて特に防災に 対する意識に関して、積極的でなかった。しかし一方、大地震を経験した2校の生徒は、大き な自然災害を生き抜いたということが過信につながっており、明治は経験がないので地震に対 して緊張感をもっていた。地震は、いつ起こるか分からないので、絶対の安心は存在しないと いうことを再認識する必要があり、地震に向けた意識を高校生がもっと培う必要があると考え られる。 3校に共通していたこととして、地震後の対策、特に避難経路の確保についてはかなり不十 分であったことが読み取れた。さらに、学校での教育、SNS など、有益な情報を十分に活用で きていないことも明らかとなった。これらを利用するには、学校でのポスター掲示、SNS を利 用して生徒の側から情報発信などを行うなどの活動が重要である。このことによって、情報発 信者、利用者ともに理解を深めることができ、全体としての防災・減災につながる。また、高 校生より年下の人も理解できるよう、低学年向けの情報も発信すべきであり、高校生がその主 体になることで防災・減災に大きく寄与できると考えている。東日本大震災では、危機感の欠 如も被害拡大の一つの原因になったと報道されている。一方で、小学生や中学生が日ごろの教 育を活かして、市民を安全な場所へ誘導した事例もあった。成人だけではなく、高校生・中学 生・小学生など全員がいつ起こるか分からないということを認識し、意識を高め、防災に励む べきである。 Ⅴ 今後の展望 今回、政府の提案した災害対策、特にハザードマップなどが活用できていない現状が確認で きた。今後は、他の地域に対してもアンケート調査を実施し、分析を行うとともに、SNS など、 近代の技術を活用して、より多くの人々に、防災意識が根付くよう、高校生でもできる方策を 提案していきたいと考えている。

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小倉東断層に沿う地域の建築物の耐震構造に基づくハザードマップ

゜鳥巣耕平・佐野華香・工藤和歌子(明治学園中学校・高等学校)

Creation of New Hazard Map based on the strength of buildings

against earthquakes along the Kokura-higashi fault in Kitakyushu.

Kohei Torisu, Hanaka Sano, Wakako Kudo

(Meiji Gakuen junior and senior high school)

Ⅰ はじめに 1995 年 1 月 17 日に発生した阪神・淡路大震災は近年の内陸直下型地震の代表例といえる。 この地震による死亡原因で最も大きな理由は「家屋、家具類等の倒壊による圧迫死」であり、 その割合は全体の約90%(地震発生から一時間後)を占めている。建物被害だけで見ても、全半 壊家屋は合わせて約 20 万棟に及ぶ。したがって、断層に沿う地域についての建築物を調査し 危険度評価をすることは防災・減災という観点から大きな意義をもつと考えられる。 北九州地域には、小倉北区から小倉南区にかけて分布する「小倉東断層」が存在し、その距 離は約13km に及ぶ。もし、この活断層が活動した場合、北九州を中心として阪神・淡路大震 災と同様に内陸直下型地震が起きてしまい、その周辺の地域で甚大な被害が生じる可能性があ る。その被害予想は、政府によって建物の全半壊三万棟、死者 1000 人を超える大地震になる と想定されている。そこで、小倉東断層に沿う地域の建築様式及び建築年代について調査を行 った。 Ⅱ 調査方法 国土地理院のホームページにある『重ねるハザードマップ』から小倉東断層の位置を確認 し、地図に記載した。その後、断層から幅 10m の建築物について、建物の構造と築年数に着 目し、目視による、調査を行った。 分類方法 耐震基準の改正に基づいて、以下の 3 段階に分類し、実施した。 主構造…木造・S造(鉄骨)・RC造(鉄筋コンクリート) 築年数…2000 年以降、1981 年~2000 年、1981 年以前 木造 新耐震基準の耐震性について改正があった 2000 年以降の建物を A、 新耐震基準となった 1981 年~2000 年を B 1981 年以前の旧耐震基準の建物については C と評価した。 S造・RC造 1981 年以降の新耐震基準の建物をを A、 1981 年以前の旧耐震基準の建物を C と評価した。 Ⅲ 調査結果 全体的に現行の耐震基準を満たす2000 年以降に建てられた建物が少なく、1981 年から 2000 年の間に建てられた建物が多いことがわかる。また、断層沿いの石田町~上石田地区と最南地 域の市丸~呼野呼野地区では、旧耐震基準の建物の割合が高くなっている。

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0% 50% 100% 上 富 野 神 幸 町 下 富 野 大 畠 足原 黒原 霧が 丘 東 水 町 若 園 石田 町 下 石 田 上 石 田 石 田 南 志 井 母原 新道 寺 市 丸 呼野 図1 地区別-築年数別の割合 2000年 以降 1981~ 2000年 1981年 以前 0% 50% 100% 上 富 野 神 幸 町 下 富 野 大 畠 足 原 黒原 霧 が 丘 東 水 町 若 園 石 田 町 下 石 田 上 石 田 石 田 南 志 井 母 原 新 道 寺 市 丸 呼 野 図2 地区別-構造別の割合 木造 S造 RC造 Ⅳ 考察 バブル期やベビーブームが影響した結果、1981 年から 2000 年までに建築された建物が多い と考えられ、小倉東断層に沿う地域での耐震化が進んでおらず、新しい耐震基準に基づく建築 物が少ないことが分かった。北九州地域では、自然災害といえば土砂災害などが認識されるこ とが多く、活断層の存在がまだまだ認知されていないと考えられる。地震の被害を減らすため に大事なことは、その地域で起こりえる自然災害を想定し準備をすることが重要である。また、 兵庫県南部地震時における北淡町(当時)では、従来から地域行事等に参加することで相互に 助け合うコミュニティーが形成されていた。その結果、行方不明者の迅速な救助に繋がった。 北九州地域でも、活断層の存在を認識したうえで、家族や周りの人とのコミュニケーションを 持ち、日頃から災害時の動きや避難場所の位置を把握しておくことや防災グッズ、非常食の準 備を進めることが防災・減災のためには重要である。 Ⅴ 今後の展望 北九州地域には、小倉東断層のほか、福智山断層が若松区から八幡西区にかけて存在して いる。そこで、小倉東断層で行った手法を用いて、福智山断層沿いに分布する建築物の危険 度評価を行い、ハザードマップを作成する予定である。また、この結果を、北九州地域に住 む人々に伝えることができるように高校生としてできる取り組みを考えていきたい。

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福岡県内の活断層沿いに分布する公共財に関する研究

゜入江早亮・金﨑達也・緒形健斗(明治学園中学校・高等学校)

Survey of public property along active faults in Fukuoka prefecture

Sosuke Irie, Tatsuya Kanezaki, Taketo Ogata

(Meiji Gakuen junior and senior high school)

Ⅰ はじめに 2016 年熊本地震が発生し震度 7 の揺れを記録した。この地震によって、南阿蘇村では、阿 蘇大橋の崩落など交通手段が遮断されて人々の生活に大きな影響を与えたが、先日阿蘇長陽 大橋が開通し、交通の利便性が取り戻されてきた。阿蘇長陽大橋の開通により、熊本市内か ら南阿蘇村まで迂回せずに行くことが可能になり、約 30 分短縮された。このように交通は市 民にとって欠かせないものであり、活断層の位置と道路などの位置関係を調べることは、減 災という観点から意義がある。 これまで北九州市の防災について調べてきた。その活動の中で小倉東断層の上にある建物 を調査した結果、断層線上に公共財が数多くあった。公共財が活断層上に存在するというこ とは、その活断層上を震源とする地震が発生したときに公共財に大きな被害をもたらし、付 近にいる人々が被害に巻き込まれる可能性があることを意味する。そこで、福岡県内に認め られる活断層に沿った地域にどのような公共財があるのか調査することにした。 Ⅱ 研究方法 国土地理院のホームページにある『重ねるハザードマップ』で断層から約100 メートルの 範囲内にある公共財を調査した。調査した公共財は、小中学校などの学校、郵便局や消防署 などの施設、国道や高速道路などの交通網である。 Ⅲ 調査結果 断層名 小中学校 高等学校 特別支援 学校 郵便局 消防署 警察署 高速道路 国道 鉄道 その他 合計 小倉東断層 8 0 0 0 1 0 0 1 1 0 11 福智山断層帯 6 2 0 4 0 2 1 3 4 1 23 警固断層 23 5 0 12 1 0 1 3 5 7 57 西山断層 2 0 0 0 0 0 1 5 3 0 11 宇美断層 5 1 1 0 0 0 2 2 5 1 17 水縄断層 3 1 1 1 0 0 1 1 1 0 9 合計 47 9 2 17 2 2 6 15 19 9 128

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今回調査した活断層上の建物のうち、小中学校が圧倒的に多いことが分かる。また警固断層は福岡市周 辺を通っていることもあり、活断層上に公共財が数多くある。他の断層は公共財の数は、ほぼ変わらない。 Ⅳ 考察 今回調査した活断層上には、公共財のうち学校がほぼ半数を占めているので、もし活断層が動いたとき 多くの児童・生徒が被害にあうことが予測できる。またその学校が避難所に指定されていることが多く、 自然災害発生時に避難所として利用しているときに、もし活断層が動いた場合、多くの被害が重なる可能 性がある。さらに活断層に沿って走っている鉄道路線や高速道路もあり、人々の交通に大きな影響をもた らし、福岡県内の経済活動及び人々の生活に多大な影響をもたらすことが想定できる。したがって、鉄道 や道路なども含めて、活断層上にある公共財については自治体としてしっかりと把握する必要があり、住 民に対して、伝えていく必要性がある。その地域に居住する高校生は、自らそのことを調査し、防災・減 災のために行動することが求められる。 Ⅴ 今後の展望 今回は福岡県内の活断層の上の公共財について調査したが、今後は九州地方の活断層に調査 範囲を広げ、断層沿いの公共財の種類や数について調べ、九州内に潜む危険性を調査する予 定である。また、高校生として、同年代の人々や地域の人々に、今回の調査結果について伝 える方策を考えていきたい。

参照

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