ITS Japan
道路情報基盤活用委員会
2013 年度活動報告書
2014 年 5 月
特定非営利活動法人
ITS Japan
道路情報基盤活用委員会
目
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第 第 第 第1111章章章章 はじめにはじめにはじめにはじめに ... ---- 3 ... 3 3 3 ---- 第 第 第 第2222章章章章 2012201220122012年度までの活動年度までの活動年度までの活動年度までの活動 ... ---- 5 ... 5 5 5 ---- 2.1 道路情報基盤の提案 ... -5 -2.2 道路情報基盤の整備 ... -6 -2.2.1 オーソリティテーブル ... - 9 - 2.2.2 オーソリティマップ ... - 11 - 2.3 道路情報基盤の利用 ... -15 -第 第 第 第3333章章章章 2013201320132013年度の活動年度の活動年度の活動年度の活動 ... ---- 17 ... 17 17 17 ---- 3.1ITSサービス ... -17 -3.1.1 自動運転 ... - 17 - 3.1.2 マルチモーダル ... - 30 - 3.1.3 災害対応 ... - 34 - 3.2 道路管理... -38 -3.2.1 道路管理者が公開する情報 ... - 38 - 3.2.2 情報の共有化による効果 ... - 42 - 3.3 自治体業務 ... -45 -3.3.1 オープンデータを推進する自治体 ... - 47 - 3.3.2 道路情報基盤によるオープンデータの共有化 ... - 49 - 第 第 第 第4444章章章章 2014201420142014年度に向けて年度に向けて年度に向けて年度に向けて... ... ---- 53 ... 53 53 53 ---- 第 第 第 第5555章章章章 最後に最後に最後に最後に... ... ---- 55 55 55 55 ---- 委員会名簿 委員会名簿 委員会名簿 委員会名簿 ... ---- 58 58 58 58 ----第
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はじめに
はじめに
はじめに
はじめに
ITS Japan では、ITSサービスが利用する道路情報の共有化の仕組みとして、道路情報基道路情報基道路情報基道路情報基 盤 盤 盤 盤の普及を進めてきた。 そんな中、2011 年 3 月に発生した東日本大震災は、官民が情報を共有化することが重要 であることが明らかになった。しかし、道路を実際に管理するのは、様々な行政や関係機関 であり、管理する情報はそれぞれの方法で管理されている。一方で、民間も、プローブ技術 を利用することで、道路情報を直接収集することが可能となった。しかし、収集した情報は、 それぞれの仕組みで管理されるため、その共有化(相互利用)は、容易ではない。 道路情報を共有化する際に大きな障害となるのは、その情報の位置。欧米では、ストリー トアドレスにより、住所から道路上の位置を容易に特定することができるが、街区方式の住 所を採用する日本では、住所だけでは、道路上の位置を特定することはできない。 そこで、2013 年度は、道路情報基盤道路情報基盤道路情報基盤を利用した官民による道路情報の共有化の具体的な道路情報基盤 事例を検討することにした。 一方で、2013年度は、新たな時代に向けた活動が具体化した年でもあった。 2012年5月に、米ネバダ州で、Google Carの公道走行の許可が下りたことで、自動運転 の開発が一気に加速化し、自動車各社は、2020年の実用化を目指し、開発を進めている。 政府も、2013 年6月に閣議決定した、世界最先端世界最先端世界最先端世界最先端ITITITIT国家創造宣言国家創造宣言国家創造宣言国家創造宣言において、「世界で最「世界で最「世界で最「世界で最 も安全 で環境にやさ しく経済 的な道路交通 社会の実 現」 も安全 で環境にやさ しく経済 的な道路交通 社会の実 現」 も安全 で環境にやさ しく経済 的な道路交通 社会の実 現」 も安全 で環境にやさ しく経済 的な道路交通 社会の実 現」 に向けた工程表を明らかにした。 国土交通省は、この工程表を進めるため「オートパイロットシステムに関する検討会」にお いて、具体的な検討を進めている。 自動運転の実用化に際しては、走行する道路の最新の情報を容易に入手できる仕組みが必 要であり、道路情報基盤道路情報基盤道路情報基盤道路情報基盤の役割は重要となる。 また、2013 年度は、オープンデータとビッグデータがクローズアップされた年でもあっ た。政府は、2012 年の 7 月に電子行政オープンデータ戦略電子行政オープンデータ戦略電子行政オープンデータ戦略電子行政オープンデータ戦略を策定し、行政の透明性を高め る手段として、公共データの公開を進めることを決定した。この決定を受け、各自治体にお いても管理するデータの公開をめぐる様々な議論が行われ、一部の自治体からデータの公開 が進められることになった。 一方で、スマホを始めとして、インターネットに接続されるデバイスが生み出すデータは、
ビッグデータとなり、IT 各社は、ビッグデータをビジネスの柱にした新たなビジネス戦略 の展開を開始した年でもあった。
これらの環境の変化は、道路情報基盤の役割が、ITS サービスのための情報基盤から社会 を支える情報基盤に変化しつつあることを示しており、道路情報基盤の整備、利用を促進す る必要がある。
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2012
年度までの活動
年度までの活動
年度までの活動
年度までの活動
先ずは、道路情報基盤の2012年度までの活動を総括することにする。2.1
道路情報基盤の提案道路情報基盤の提案道路情報基盤の提案道路情報基盤の提案 ITS サービスの一つであるカーナビは、目的地までの走行経路を探索し、利用者に、走行 経路を車の移動と共に案内するサービスである。そこで、カーナビが利用する地図データの 要件は、 目的地までの道路ネットワーク情報が正しく整備されていること(正確性) 目的地までの道路ネットワーク情報が正しく整備されていること(正確性) 目的地までの道路ネットワーク情報が正しく整備されていること(正確性) 目的地までの道路ネットワーク情報が正しく整備されていること(正確性) であった。 しかし、新たな ITS サービスである走行支援サービスでは、利用者がクルマを運転する 際に、運転を支援する様々な情報を提供するサービスである。したがって、利用する地図デ ータ(道路情報)の要件は、 走行する可能性のある道路の道路情報が網羅されていること(網羅性) 走行する可能性のある道路の道路情報が網羅されていること(網羅性) 走行する可能性のある道路の道路情報が網羅されていること(網羅性) 走行する可能性のある道路の道路情報が網羅されていること(網羅性) 提供する道路情報の間違いがないこと(正確性) 提供する道路情報の間違いがないこと(正確性) 提供する道路情報の間違いがないこと(正確性) 提供する道路情報の間違いがないこと(正確性) 最新の道路情報が提供されていること(鮮度) 最新の道路情報が提供されていること(鮮度) 最新の道路情報が提供されていること(鮮度) 最新の道路情報が提供されていること(鮮度) となる。 カーナビが利用する地図データ( 道 路ネ ットワ ーク道 路ネ ットワ ーク道 路ネ ットワ ーク道 路ネ ットワ ーク )は、事業者が、現地に赴き、一々 道路の状況を確認することで、その正確性を確保してきた。しかし、その手法では、走行支 援サービスが利用する地図データの要件を満たすことができない。 そこで、各道路情報を管理する管理者が道路情報を公開し、利用者が利用する仕組みが必 要となる。ITS Japanでは、その仕組みとして、道路情報基盤道路情報基盤道路情報基盤を提案し、その利用を促進す道路情報基盤 るための検討を進めてきた。図1. 道路情報基盤
2.2
道路情報基盤の整備道路情報基盤の整備道路情報基盤の整備道路情報基盤の整備行政機関が公開する様々な道路情報は、その位置情報として、多くの場合、住所が利用さ れている。
これらの道路情報を利用するためには、住所から道路上の位置を特定する必要がある。 欧米の場合、住所は、道路を基準としたストリートアドレスであるため、住所から道路上 の位置を特定することは容易であるが、
図3. White House (1600 Pennsylvania Ave NW, Washington, DC 20500)の位置
日本の住所は、土地を基準とした街区住所であるため、住所から道路上の位置を特定する ことは容易ではない。
図4. 国会議事堂(東京都千代田区永田町1-7-1)の位置
その結果、欧米では、住所を知るだけで、その施設の入口が、どの道路のどこの位置にあ るかを知ることができるが、
日本では、その施設がどの道路に面しているかを知るためには、各住所の位置情報と、道 路との関係を明らかにすることができる地図が必要となる。 図6. 西麻布 六本木通り そこで、道路情報基盤では、欧米のストリートアドレスのように、道路上の位置を容易に 特定する手法として開発された、道路の区間道路の区間道路の区間道路の区間ID方式方式方式方式を利用することにする。 2.2.1 オーソリティテーブルオーソリティテーブルオーソリティテーブルオーソリティテーブル (1) (1)(1) (1)道路の区間道路の区間道路の区間道路の区間IDIDIDID方式方式方式方式 道路の区間 ID 方式では、道路の位置を特定するため、交差点で挟まれる道路区間にユニ ークでパーマネントなID(区間ID)を設定し、管理する。 各交差点にもユニークでパーマネントな ID(参照点 ID)を設定することで、道路上の位 置を特定する場合の基準点とする。
図7. 道路の区間ID方式 (2) (2)(2) (2)オーソリティテーブルオーソリティテーブルオーソリティテーブルオーソリティテーブル 道路区間 ID、参照点 ID は、オーソリティテーブルとして、日本デジタル道路地図協会 (DRM協会)にて整備され、管理されている。 現在、県道以上の道路(約20万km)の整備が完了し、そのオーソリティテーブルは、 DRM協会のホームページ〔http://www.drm.jp/etc/roadsection.html〕で公開されており、誰 でも、ダウンロードが可能となっている。
図8. オーソリティテーブルの整備 道路管理者は、道路を管理する際、距離標を基準とすることが多く、また、道路の管理は 行政単位で行われるため、オーソリティテーブルでは、距離標、行政界にも参照点(参照点 ID)を設定し、道路管理者の利用を支援する。 図9. 参照点 2.2.2 オーソリティマップオーソリティマップオーソリティマップオーソリティマップ オーソリティテーブルを利用することで、道路上の位置は、区間IDと参照点IDで共有化 することができ、道路上の位置情報の相互利用が可能となる。 しかし、交通事故の多くは、車や歩行者の動線が交差する交差点、分合流部で発生する。
図10. 交通事故の発生状況(警察庁) オーソリティテーブルでは、交差点、分合流部は、一つの参照点として表現するため、交 差点、分合流点内の移動体の位置を表現することはできない。 図11. 交差点を追加する移動体の位置 そこで、オーソリティテーブルとは別に、交差点、分合流部の詳細な位置情報を交換でき る仕組みが必要となる。 (1) (1)(1)
(1)Local Dynamic MapLocal Dynamic MapLocal Dynamic MapLocal Dynamic Map((((LDMLDMLDMLDM))))
欧州では、協調システムにおいて、交通事故等の道路の障害情報や、道路上を走行 する車両の位置情報を管理する仕組みとして、Local Dynamic Map(LDM)の検討が、 ETSI(European Telecommunications Standards Institute)で行われている。
図12. Local Dynamic Map (LDM) LDMでは、4つのレイヤに分けて、それぞれの情報が管理される。 第 第第 第1111層:地図データ(交差点の地図、属性)層:地図データ(交差点の地図、属性)層:地図データ(交差点の地図、属性)層:地図データ(交差点の地図、属性) 第 第第 第2222層:地図データに含まれない静的情報(属性)層:地図データに含まれない静的情報(属性) 層:地図データに含まれない静的情報(属性)層:地図データに含まれない静的情報(属性) 第 第第 第3333層:動的情報(交通、気象)層:動的情報(交通、気象) 層:動的情報(交通、気象)層:動的情報(交通、気象) 第 第第 第4444層:移動体情報(車、人、自転車、動物)層:移動体情報(車、人、自転車、動物) 層:移動体情報(車、人、自転車、動物)層:移動体情報(車、人、自転車、動物) LDMでは、各道路情報を第1層の共通の地図上に集めることで、各情報の相互関 係を把握することができるようになる。 しかし、道路情報を第1層の地図上に集めるためには、各情報の位置と第1層の地 図との正確な位置関係が必要であり、ETSI の仕様書では、その位置参照方式として、 OpenLR、AGORA-Cを利用するとあるが、その詳細は明らかでない。 ETSI TR 102 863 V1.1.1 http://www.etsi.org/deliver/etsi_tr/102800_102899/102863/01.01.01_60/tr_102 863v010101p.pdf (2) (2)(2) (2)オーソリティマップオーソリティマップオーソリティマップオーソリティマップ 交差点や分合流部における移動体の正確な位置情報を交換するためには、LDMの
ように、共通な詳細地図上で、それぞれの詳細位置を交換できる仕組みが必要となる。 委員会では、共通な詳細地図をオーソリティマップと定義し、その具体化が検討さ れた。 交差点や分合流部における移動体の正確な位置を交換するためには、オーソリティ マップには、下記の要件が必要となる。 精度が十分であること(精度) 精度が十分であること(精度) 精度が十分であること(精度) 精度が十分であること(精度) 情報の交換が必要となる交差点、分合流部の地図データが整備されている 情報の交換が必要となる交差点、分合流部の地図データが整備されている 情報の交換が必要となる交差点、分合流部の地図データが整備されている 情報の交換が必要となる交差点、分合流部の地図データが整備されている こと(網羅性) こと(網羅性) こと(網羅性) こと(網羅性) 常に最新のデータに更新されていること(鮮度) 常に最新のデータに更新されていること(鮮度) 常に最新のデータに更新されていること(鮮度) 常に最新のデータに更新されていること(鮮度) 誰でもが容易に利用できること(公共性) 誰でもが容易に利用できること(公共性) 誰でもが容易に利用できること(公共性) 誰でもが容易に利用できること(公共性) 現在、オーソリティマップとして利用することが可能な地図データとしては、下記 が想定される。 基盤地図情報(国土地理院) 道路基盤地図情報(国土交通省) デジタル道路地図(DRM協会) オープンストリートマップ そこで、これらの地図データについて、オーソリティマップとしての適否を検討す る。 地図データセット 地図データセット 地図データセット 地図データセット 管理組織管理組織管理組織管理組織 オーソリティマップの要件オーソリティマップの要件オーソリティマップの要件オーソリティマップの要件 精度 精度 精度 精度 網羅性網羅性網羅性網羅性 鮮度鮮度鮮度鮮度 公共性公共性公共性公共性 基盤地図情報 国土地理院 ○ ○ △ ※1 ◎ 道路基盤地図情報 国土交通省 ◎ ※2 △ ※3 ○ ※4 ◎ デジタル道路地図 DRM協会 △ ○ ○ △ ※5 OpenStreetMap(OSM) OSM財団 △ △ △ ◎ ※ 1:更新スケジュール(大規模な変化の場合) 高速道路・一般国道:供用と同時に更新、提供 都市高速道路:供用後、3か月以内に更新、提供 その他の道路:情報提供があったものについて、
供用後、6か月以内に更新、提供 ※ 2:1/500~1/1000の精度と道路内の30地物を整備。 ※ 3:現在、整備が完了しているのは、高速道路の全線と直轄国道約7,000km のみ。 ※ 4:道路工事ともに更新される仕組み。 ※ 5:利用には、ライセンス料が必要。 表1. オーソリティマップとしての適否の評価 委員会では、上記結果より、精度、鮮度、公共性が確保でき、交通事故が多発する 直轄国道以上の道路の整備がすでに完了している道路道路道路基盤地図道路基盤地図基盤地図基盤地図情報情報情報情報を、道路情報基盤 のオーソリティマップとして利用することにした。
2.3
道路情報基盤の利用道路情報基盤の利用道路情報基盤の利用道路情報基盤の利用 委員会では、道路・交通管理者、行政機関、民間事業者が整備する道路情報を共有 化するための仕組みとして、道路情報基盤の利用を提案した。 その後、道路情報基盤で利用するオーソリティテーブルオーソリティテーブルオーソリティテーブルオーソリティテーブル、オーソリティマップオーソリティマップオーソリティマップオーソリティマップの整 備が進んだことで、道路情報基盤の利用が可能となった。 図13. 道路情報基盤さらに、東日本大震災の経験を通じて、災害時には官民による情報の共有化の重要 となるが、災害時の情報の共通化を可能とするためには、平時において、官民が情報 を交換していることが重要であることも明らかになった。 道路情報基盤の仕組みは、ITSサービスに利用するための道路情報だけでなく、道 路上の様々な情報の共有化にも効果を発揮する仕組みであり、ITSサービスを行う民 間事業者だけでなく、道路上の情報を扱う全ての関係者が、道路情報基盤を利用する ことで、災害時の情報交換が容易となり、大きな効果を発揮するものと思われる。
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2013
年度の活動
年度の活動
年度の活動
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2013 年度は、道路情報基盤の具体的な利用方法を検討することにし、道路情報基盤の利 用シーンとして ITSサービスサービスサービスサービス 道路管理 道路管理 道路管理 道路管理 自治体業務 自治体業務 自治体業務 自治体業務 での利用を検討することにした。3.1
ITSサービスサービスサービスサービス 当初、委員会が新たな ITS サービスとして想定してきた走行支援サービスは、自動運転 へと、その可能性が拡大した。 また、少子高齢化は、地方における様々な課題を明らかにし、特に地域交通の破綻は深刻 な問題となっている。 さらに、東日本大震災を境に、活動期に入った日本列島は、地球の温暖化による異常気象 も加わり、災害への対応は、急務となっている。 そこで、委員会では、それぞれの課題における道路情報基盤の役割と利用方法を検討する ことになった。 3.1.1 自動自動自動自動運転運転運転運転 自動運転への取組は自動車各社による開発だけでなく、国レベルでも様々な検討が開始さ れている。 (1) (1)(1) (1)国土交通省「オートパイロットシステムに関する検討会」国土交通省「オートパイロットシステムに関する検討会」国土交通省「オートパイロットシステムに関する検討会」国土交通省「オートパイロットシステムに関する検討会」 2013年6月、政府は、「世界最先端IT国家創造宣言」の中で、取組の一つとして 「世界で最も安全で環境にやさしく経済的な道路交通社会の実現」を定め、その工程表 の中で、2020年代中には、自動走行システムの試用の開始を掲げた。 この宣言を受け、国土交通省は、「オートパイロットシステムに関する検討会」にお いて、自動運転に向けての取組を検討し、その目標を定めた。【達成目標】 ○ 2020年代初頭まで 高速道路本線上(混雑時の最適走行を除く)における高度な運転支援システムによ る連続走行 ○ 2020年代初頭以降 分合流部、渋滞多発箇所等における混雑時の最適走行を含む高速道路本線及び連結 路における高度な運転支援システムによる連続走行 「オートパイロットシステムに関する検討会」では、自動走行を具体化するために は、道路側の支援が必要であると分析している。 図14. 自動走行における道路側の支援が必要な事項 これらの道路側の支援が必要な事項に対しては、以下に述べる対応が考えられる。
①
①
①
①
同一車線内の連続走行
同一車線内の連続走行
同一車線内の連続走行
同一車線内の連続走行
《車両側において対応困難な事項》 GPS遮蔽区間等では、走行置特定置精度の確保ができない。 急カーブ箇所や縦断勾配の変化によっては走行予定位置が確定できない。
《道路側の支援》 GPS遮蔽区間等での位置情報の提供 GPS の近代化、各国による測位衛星の打ち上げに加え、2018 年には、 準天頂衛星が 4 機体制となり、測位衛星が利用できない箇所は、今と比 べると大幅に減少することになり、ビル街を通過する都市高速等でも、 測位率は向上することになる。 図15. 準天頂衛星利用 高架道路の下やトンネル等の測位衛星の電波が遮断する箇所での対策と して、測位衛星の遮断区間にインテリジェント距離標を整備し、各距離 標の通過を検出することで、道路上の正確な位置を判定するアイデアも ある。
図16. インテリジェント距離標 カーブの曲率や縦断勾配等の道路構造データの提供 各道路の管理者は、道路の更新作業が完了した時点で、その更新情報を、 道路情報基盤(オーソリティテーブル)を利用して公開する。 更新情報は、自動車メーカーのテレマティクスセンターに蓄積され、走行 する道路の最新情報として利用者に提供される。
②
②
②
②
車線変更を伴う走行
車線変更を伴う走行
車線変更を伴う走行
車線変更を伴う走行
《車両側において対応困難な事項》 余裕を持って車線変更・速度調整等を行うための前方の走行規制等の動的情 報が収集できない。 《道路側の支援》 前方の規制情報等の詳細な動的情報の提供 道路・交通管理者、行政機関は、管理する道路の障害情報を、道路情報 基盤(オーソリティテーブル)を利用して公開する。 自動車メーカーのテレマティクスセンターは、これらの障害情報に、利 用者の位置情報(プローブ情報)を加え、走行する道路の最新の障害情
報として利用者に提供する。
③
③
③
③
分合流、渋滞多発箇所等の最適な走行
分合流、渋滞多発箇所等の最適な走行
分合流、渋滞多発箇所等の最適な走行
分合流、渋滞多発箇所等の最適な走行
《車両側において対応困難な事項》 混雑時における車線変更支援が困難である。 合流部における余裕を持った合流車両の検知及び円滑な合流調整ができない。 分流部における前方の渋滞状況等が把握できない。 渋滞多発箇所における交通流の円滑化に資する車線変更や速度調整ができな い。 《道路側の支援》 分流先の渋滞状況の検知及び情報提供 合流車両の検知及び走行位置情報の提供 道路に設置されたセンサ等により、分合流部を走行する車両の詳細位置を、 道路情報基盤(オーソリティテーブル)を利用して公開する。 検出された各車両の位置情報は、路車間通信(ITS 無線)を通じて、車に 提供される。 車線毎の交通流と交通量を検知し、渋滞が発生しにくい車線、車間距離・速 度を車両へ提供 自動車メーカーのテレマティクスセンターは、利用者のプローブ情報と、 各道路の道路・交通管理者が、道理情報基盤(オーソリティテーブル)に て公開する最新の渋滞情報、障害情報に加え、道路交通に影響を及ぼす気 象情報、イベント情報等を利用し、各道路の車線ごとの移動時間(平均車 速)から、利用者にとって最適なルートを算出し提供する。 (2) (2)(2) (2) 自動運転と道路情報自動運転と道路情報自動運転と道路情報自動運転と道路情報 自動運転では、車載センサ、カメラが道路の状況、周囲の危険を検知し、走行する ことになる。 しかし、車載センサ、カメラが検知できる範囲には限界があり、車載システムが検 出できない危険には、道路側の支援(協調システム)が必要となる。 また、走行道路の詳細情報(静的情報)や、走行する道路上に発生した様々な障害
情報(動的情報)は、自動走行の制御をする上で必要な情報となる。 自動運転を実用化するためには、これらの情報の連携が必要となる。
図17. 自動運転のセンシング
センシング センシングセンシング
センシング ITSITSITSITS技術技術技術技術 利用できる情報利用できる情報利用できる情報利用できる情報 ① 車 両 に 接 近 す る危険 車載システム 車載のカメラ、レーダーにより、車両の周辺状 況を検知する。 接近する車両 接近する歩行者 ② 車 両 が 遭 遇 す る危険 協調システム 協 調 シ ス テ ム で は 、 交 差 点 や 分 合 流 部 に お い て、対向車や歩行者の情報が提供される。 交差点を曲がった先の横断歩道の歩行者や、遮 蔽物(塀や樹木)で遮られた場所で一旦停車す る非優先道路の車や、大型車両の陰を走行する 車は、車載センサ、カメラで検出することは難 しく、自動運転を実用化するためには、これら の車両や歩行者の存在を検出し、車両に提供す る協調システムの利用は、必須となる。 ③ 走 行 す る 道 路 の情報 道路情報 走行する道路の詳細形状(静的情報) 曲率 勾配 車線情報
は 、 自 動 走 行 を 制 御 す る 上 で 重 要 な 情 報 で あ り、正確で最新の情報が必要。 ま た 、 走 行 す る 道 路 上 に 発 生 す る 様 々 な 事 象 (動的情報) 通行規制(通行規制、制限速度規制) 渋滞 道路状況(浸水、凍結、積雪) 気象状況(雨、雪、風、視程不良) 落下物 は、自動運転の障害となるため、これも、正確 で最新の情報の提供が重要となる。 表2. 自動運転のセンシング 自動運転の様々なシーンにおいて、道路情報基盤を利用した情報の共有化の方法を 検討する。 ① ①① ① 車載システム車載システム車載システム車載システム • 周辺車両周辺車両の位置周辺車両周辺車両の位置の位置の位置 自動運転の車載システムは、自車及び自車の周辺を走行する車両の位置を検 出する。 図18. 車載システムが検出する他車の位置 各車載システムが検出した自車と周辺車両の位置を、道路情報基盤(オーソ リティテーブル)で共有化することで、各車載システムが検出できない周辺 車両の存在を知ることができる。
図19. 道路情報基盤による周辺車両の位置の管理 ② ②② ② 協調システム協調システム協調システム協調システム • 非優先道路非優先道路に停車する非優先道路非優先道路に停車するに停車するに停車する車車車車 非優先道路に一時停車する車両は、路上に設置された車両検知器で検出され、 路車間通信を通じて優先道路を走行する車両に提供される。 図20. 非優先道路で停車する車の位置
非優先道路の車両の検出情報のみで、優先道路を走行する車両に、その存在 を知らせることはできるが、非優先道路との交差点の位置情報を、道路情報 基盤(オーソリティテーブル)で公開することで、停止車両までの正確な距 離を知ることができる。 さらに、受信した情報を周辺の車両に車車間通信で提供することで、路車間 通信の情報を直接受信できない位置を走行する車両も、非優先道路で停止す る車両の存在とその正確な位置を知ることが出来る。 図21. 道路情報基盤による非優先道路車両の位置の管理 • 交差点交差点や分合流部交差点交差点や分合流部や分合流部や分合流部における移動体の位置における移動体の位置における移動体の位置における移動体の位置 交差点や分合流部においては、様々な移動体(車両、歩行者)の動線が交差 するため、各移動体の交差点上における正確な位置が必要となる。
図22. 交差点における移動体の位置の検出 各 移動体の 位置は、 それ ぞれのシ ステムで 管理 されるた め、各移 動体 の位 置 関係を把 握する ために は、各シ ステム で管理 されてい る各移 動体の 位置 を道路情報基盤(オーソリティマップ)上に展開する必要がある。 たとえば、下記のシーンの場合、 図23. 道路情報基盤による交差点における車両、歩行者の位置の管理 各移動体の位置は、 車両 車両 車両 車両:車載システム(GPS、車載センサ、地図)が走行位置を推定
により検出されるが、各位置は、それぞれのシステムで管理されるため、 その相対関係を把握することは難しい。 そこで、各位置を道路情報基盤(オーソリティマップ)上で共有化するこ とで、その相対関係を把握することが可能となる。 車両の走行位置 車両の走行位置 車両の走行位置 車両の走行位置:::: オーソリティマップ上の停止線の通過を車載カメラ等で判定するこ とで、走行位置とオーソリティマップとの位置関係を明らかにする ことができる。 停止線の位置は、(x0-Δx1 , y0+Δy1)となる。 その後の車両の位置は、((((x0x0x0x0----ΔΔΔΔx1x1x1x1++++ΔΔΔΔx2 , y0x2 , y0x2 , y0x2 , y0++Δ++ΔΔΔy1y1y1y1+Δ+++ΔΔΔy2y2y2y2))))となる。 歩行者の位置 歩行者の位置 歩行者の位置 歩行者の位置:::: 横断歩道上の歩行者を検出するインフラは道路に設置されるため、 オーソリティマップ上の位置は明らかである。したがって、インフ ラが検出する歩行者の位置も明らかである。
歩行者の位置は、((((x0x0x0x0----ΔΔΔΔx3,y0x3,y0x3,y0x3,y0++++ΔΔΔΔy3y3y3y3))))となる。
車両と歩行者の距離: 車両と歩行者の距離: 車両と歩行者の距離: 車両と歩行者の距離: 車両と歩行者のオーソリティマップ上の位置が明らかになったこと で、その相対関係を推定することが可能となる。 車両と歩行者間の距離は、 (- (- (- (- ++++ ---- )))) ++(++((( y1+y1+y1+y1+ ---- )))) となる。 ③ ③③ ③ 道路情報道路情報道路情報道路情報 • 道路構造データ道路構造データ道路構造データ道路構造データ 道路の構造データ(勾配、曲率)は、道路上に設置されたキロポストで管理 される。
図24. 道路構造の位置 キロポストで管理された道路構造データを、道路情報基盤(オーソリティテ ーブル)で公開することで、各道路区間の道路構造データとしての利用が可 能となる。 図25. 道路情報基盤による道路構造の位置の管理 • 道路上の動的情報道路上の動的情報道路上の動的情報道路上の動的情報 道路管理者が管理する動的情報も、キロポストを利用して管理されるケース が多い。
図26. 道路上の動的情報の位置
各道路管理者が管理する動的情報を、道路情報基盤(オーソリティテーブル) を利用して公開することで、各道路区間における道路状況を正確に把握利用 することが可能となる。
3.1.2 マルチモーダルマルチモーダルマルチモーダルマルチモーダル 少子高齢化は、地方の過疎化を加速化させ、地方の公共交通の利用者は、年々減少を続け ている。 図28. 乗合バスの利用者の推移 その結果、今まで地域交通を担ってきた民間事業者の経営は悪化し、赤字の大きい路線か ら廃止せざるを得なくなった。 多くの自治体は、住民の移動手段を維持するため、自ら地域交通を運行するが、 図29. コミュニティバス導入自治体の推移 その多くは赤字であり、大きな負担となっている。
図30. コミュニティバスの運送コスト 赤字を減らすための様々な取組も行われている。 ① ①① ①つつじバス(鯖江市)つつじバス(鯖江市)つつじバス(鯖江市)つつじバス(鯖江市) 利用者を増やすためには、利用者が地域交通を利用することに、価値を実感でき ることが重要となる。 そこで、鯖江市(つつじバス)では、利用者に下記のようなインセンティブを提 供することで利用者の増加に効果を発揮している。 買物無料券 65歳以上の運転免許証自主返納者に1年間の無料乗車券 記念利用券 ② ②② ②元気バス(三重県玉城町)元気バス(三重県玉城町)元気バス(三重県玉城町)元気バス(三重県玉城町) バスの利用効率を上げる(空気バスを減らす)ための手段として、オンデマンド バスを採用する自治体が多くなっている。しかし、オンデマンド化による課題も 多い。 利用するためには、一々予約が必要 渋滞による運行スケジュールが維持できない そこで、三重県玉城町の取組(元気バス)では、その課題に対し、下記の取組を 進めている。
タッチパネルによる予約 携帯電話、スマートフォンによる予約 ゆとり時間を用いた予約確定 しかし、これらの地域交通を利用する利用者の多くは、自家用車等の移動手段を確保でき ない高齢者や学生であり、利用者を増加させることは容易ではない。 もし、地域交通に自家用車のような利便性を確保することができれば、その利用は進むも のと思われる。 そのためには、バス停の位置情報、バスの正確な走行位置情報、バス路線の渋滞予測等の 情報を利用したオンデマンドなサービスが有効であり、道路情報基盤を利用した、これらの 情報の共有化の方法を検討することにする。 (1) (1)(1) (1)バス路線、バス路線、バス路線、バス路線、バス停の位置情報バス停の位置情報バス停の位置情報バス停の位置情報 交通事業者の多くは、運行するバスの路線、バス停の位置、時刻表をホームページ 等で公開している。また、それらのバスを利用するための情報サービスも提供されて いる。 現在、インターネット上に見ることができるバスの利用サービスは下記である。 ①九州のバス時刻表 ①九州のバス時刻表①九州のバス時刻表 ①九州のバス時刻表(http://qbus.jp/time/) 西鉄バスが中心となり、九州のバス事業者と連携し、九州の総合バスルート・時 刻検索サービスを行う。 ②路線図ドットコム ②路線図ドットコム②路線図ドットコム ②路線図ドットコム(http://www.rosenzu.com/) 東海地方の総合的な鉄道・バス路線図を提供 個人グループ「公共交通利用促進ネットワーク」が制作 ③ふくいのりのりマップ ③ふくいのりのりマップ③ふくいのりのりマップ ③ふくいのりのりマップ(http://www20.tok2.com/home/nori2map/) 福井県内全ての鉄道・路線バス・コミュニティバスの路線図を提供 NPO法人ふくい路面電車とまちづくりの会が制作 ④ ④④
④Bus Service MapBus Service MapBus Service MapBus Service Map(http://www.geocities.jp/busservicemap/) 全国のバス路線図を提供
(2) (2)(2) (2)バスの走行位置情報バスの走行位置情報バスの走行位置情報バスの走行位置情報 さらに、バスに車載機を搭載し、バスの実際の走行位置を管理し、その位置情報サ ービスを提供する事業者も多い。 ①とよたおいでんバス ①とよたおいでんバス①とよたおいでんバス ①とよたおいでんバス(豊田市、http://busget.jp/c/portal/index?sid=7) 各バスのリアルタイムの走行位置情報をホームページ上で公開する。 しかし、これらの情報は、ホームページ上で公開されているだけのものも多く、その二次 利用は進んでいない。そこで、各バス事業者が、これらの情報を、道路情報基盤を利用して 公開することで、情報の共有化が可能となり、移動支援サービスが可能となる。 図31. 道路情報基盤によるバス停位置の連携 バスの運行は、鉄道とは違い、その運行は道路の渋滞状況に左右される。 そこで、道路情報基盤を利用して、これらのバスの運行情報と自動車メーカーが収集する プローブ情報を共有化することで、各バスのバス停への正確な到着を予測することができる ようになり、様々な利用サービスの提供が可能となる。 しかし、プローブ情報を利用するには、高度な技術とノウハウが必要であり、バス事業者 (特に、地域バスを運行する自治体)にとっては、ハードルが高い。そこで、道路情報基盤 を利用して情報を公開し、民間事業者が参入することで、利便性の高い移動支援サービスの 提供を可能とすることが可能となる。
図32. 官民による地域交通サービス 3.1.3 災害対応災害対応災害対応災害対応 東日本大震災では、関係者による災害情報の提供だけでなく、市民からの情報が被災地の 支援に大きな効果を発揮した。その中で、ITS Japanが公開した通行通行通行通行実績実績実績実績、通行止情報通行止情報通行止情報は、通行止情報 官民が情報を共有化することで大きな効果を発揮した。 そこで、災害情報を連携させる仕組みとして道路情報基盤の利用を検討することにする。 災害発生時(特に大規模災害時)は、少ない情報をいかに有効利用できるかが災害対応力 を決めることとなり、そのポイントは以下となる。 官民の情報の連携 官民の情報の連携 官民の情報の連携 官民の情報の連携 災害時は、官民それぞれが入手した情報を共有化できる仕組みが必要となる。 特に、災害情報を共有化するためには、災害情報の道路上の位置を共有化でき る仕組みが必要となる。 情報の時系列管理 情報の時系列管理 情報の時系列管理 情報の時系列管理 災害情報は、時間と共に変化する。したがって、災害情報を利用するために は、その情報がいつの情報であるかも重要となる。 災害情報を利用するためには、時系列の情報管理の仕組みが必要となる。
平時の利用 平時の利用 平時の利用 平時の利用 災害のための特別な仕組みは、突然の災害時、正常に動作しないことが多い。 また、普段と異なるシステムは、その操作に戸惑うことにもなる。 災害時の動作を確実なものとするためには、そのシステムが平時に使い慣れた ものであることが重要であり、平時のシステムが災害時に利用できるような仕 組みが必要となる。 それぞれのポイントについて、道路情報基盤の利用を検討することにする。 (1) (1)(1) (1)官民の情報の連携官民の情報の連携官民の情報の連携官民の情報の連携 各災害情報を、道路情報基盤を利用して公開することで、その位置は、道路上の位 置として一義的に特定することが可能となり、各災害情報は、直接、各システムに取 り込まれ、リアルタイムに利用することが可能となる。 図33. 道路情報基盤による通行実績情報の公開 (2) (2)(2) (2)情報の時系列管理情報の時系列管理情報の時系列管理情報の時系列管理 たとえば、下記のような通行実績の情報が提供された場合、
図34. ある日の通行実績 各車両の通行実績情報を、道路情報基盤を利用して公開することで、各道路区間の 通行実績を時系列に管理することが可能となる。 図35. 各道路の通行実績の経過 さらに、その後、新たな通行実績が収集された場合でも、情報を追加するだけで、 その変化を知ることができる。
図36. 新たな通行実績情報 図37. 通行実績情報の蓄積 (3) (3)(3) (3)平時の利用平時の利用平時の利用平時の利用 道路情報基盤は、ITSサービスだけでなく、道路上に発生する様々な情報を管理・ 相互利用する際にも利用可能である。 もし、道路を管理する道路管理者や自治体が日頃の業務で、道路情報基盤を利用し ていれば、災害時に、災害情報の相互利用を迅速に行うことが可能となる。 また、大規模災害時は、被災地域を非被災地域が支援することになり、各自治体が
道路情報基盤を利用することで、災害時、被災地域から上がってくる災害情報を、非 被災自治体の担当者は、容易に利用することが出来、被災地域への支援をスムーズに 行うことが可能となる。
3.2
道路管理道路管理道路管理道路管理 道路は、道路種別により、その管理は異なる。 道路の種類 道路の種類道路の種類 道路の種類 延長距離延長距離延長距離延長距離 道路管理者道路管理者道路管理者道路管理者 費用負担費用負担費用負担費用負担 管理組織管理組織管理組織管理組織 高速自動車国道 9,267km 国土交通大臣 高速道路会社 (国、都道府県 (政令市)) 高速道路会社 一般国道 直轄国道 (指定区間) 26,354km 国土交通大臣 国 都道府県 (政令市) 地方整備局 国道事務所 道路管理課 道路河川管理課 補助国道 (指定区間外) 41,073km 都府県 (政令市) 国 都府県 (政令市) 地方整備局 国道事務所 道路管理課 道路河川管理課 都道府県道 142,408km 都道府県 (政令市) 都道府県 (政令市) 道路管理課 道路河川管理課 市町村道 1,054,516km 市町村 市町村 道路管理課 道路河川管理課 ((((平成平成平成平成24242424年年年年 表3. 道路の管理 3.2.1 道路管理者が公開する情報道路管理者が公開する情報道路管理者が公開する情報道路管理者が公開する情報 各道路管理者は、管理する道路の情報を、それぞれの仕組みで公開する。 たとえば、国土交通省が公開する交通規制・道路気象 (http://www.mlit.go.jp/road/roadinfo/)では、各地方整備局が公開する交通規制・道路気象 情報を見ることができるが、各地方整備局ごとで公開される情報は必ずしも同じではない。 道路延長距離は、平成24年4月1日現在北海道開 北海道開 北海道開 北海道開 発局 発局 発局 発局 東北地方 東北地方東北地方 東北地方 整備局 整備局 整備局 整備局 関東地方 関東地方関東地方 関東地方 整備局 整備局 整備局 整備局 北陸地方 北陸地方北陸地方 北陸地方 整備局 整備局 整備局 整備局 中部地方 中部地方中部地方 中部地方 整備局 整備局 整備局 整備局 近畿地方 近畿地方近畿地方 近畿地方 整備局 整備局 整備局 整備局 中国地方 中国地方中国地方 中国地方 整備局 整備局整備局 整備局 四国地方 四国地方四国地方 四国地方 整備局 整備局整備局 整備局 九州地方 九州地方 九州地方 九州地方 整備局 整備局整備局 整備局 沖縄総合 沖縄総合沖縄総合 沖縄総合 事務局 事務局事務局 事務局 本日の 規制 通行止め・閉鎖 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 大型通行止め ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ チェーン必要 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ チェーン携行 ○ 車線規制 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 片側交互通行 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 対面通行 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 入り口規制 ○ 工事・作業 ○ 事故・故障車 ○ その他 ○ 工事の お知らせ 通行止め・閉鎖 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 大型通行止め ○ ○ ○ ○ ○ 車線規制 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 片側交互通行 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 対面通行 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 工事・作業 ○ チェーン必要 ○ 道路気 象情報 雨 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 雪 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 風 ○ ○ ○ ○ ○ 路面 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 視界 ○ ○ ○ ○ 波 ○ 観測点 ○
表
4.
国土交通省 交通規制・道路気象のホームページで公開される道路情報各道路管理者のホームページで公開される情報を整理すると、下記となる。 分類 分類分類 分類 情報情報情報情報 概要概要概要概要 道路を維持するための情報 道路の構造情報 曲率 勾配 レーン 道路工事による通行規制情報 気象状況により通行規制情報 雨量規制 路面凍結 視程不良 期間閉鎖情報 冬期閉鎖 道路の障害による閉鎖 道路を管理するための情報 観測点の情報 気温、路温 降雨量、積雪深 風向、風速 監視カメラ 除雪情報 除雪作業の情報 表5. 多くの道路管理者が公開する道路情報 これらの情報は、各道路管理者のホームページで公開されているだけであり、利用するた めには、各道路管理者のホームページを一々参照する必要がある。 そこで、これらの情報を、道路情報基盤を利用して公開することで、その利用は容易とな る。
図38. 道路情報基盤を利用した道路情報の公開
図39. 道路管理者が公開する道路情報の利用
その結果、各道路管理者が公開する道路情報は、マッシュアップが可能となり、管理単位 であった情報は地域単位の情報となり、その利用価値は拡大する。
図40. 道路情報のマッシュアップ 3.2.2 情報の共有化による効果情報の共有化による効果情報の共有化による効果情報の共有化による効果 さらに、道路情報が共有化されることで、道路情報は新たな価値を生むことにもなる。 (1) (1)(1) (1)道路管理道路管理道路管理道路管理での利用での利用での利用での利用 道路上に発生した重大事故は、統計処理されて、事故多発地点として情報公開され ている。
図41. 交通事故多発地点情報 ハインリッヒの法則によると、重大な1件の事故の背後には、29件の何らかの事故 と、300件のヒアリ・ハットと数千件のハザードが潜んでいると言われており、 図42. ハインンリッヒの法則 もし、ヒアリ・ハット情報を抽出することができれば、重大事故が発生する前に、 何らかの対策を講ずることができる。 そこで、 事故が発生した交差点 自動車メーカーがプローブ情報から多くのドライバーがヒアリ・ハットを経験 した交差点 を道路情報基盤で共有化することで、適切な対策を講じることが可能となる。 道路管理者:注意看板の設置、道路の改良 自動車メーカー:利用者への注意喚起 (2) (2)(2) (2)住民情報の利用住民情報の利用住民情報の利用住民情報の利用 日本の道路の大半は市町村道路であるが、各市町村道路を管理する地方自治体の予 算には限りがあり、各道路の補修は、順次進められることになる。 しかし、突発的に発生した道路の損傷の中には、事故に繋がるケースもあり、管理 する道路状況を知ることは、道路管理者にとって重要な情報である。 英国では、道路の異常を、市民が情報を提供する仕組みを作り、道路管理を効率的 に実施している(FixMyStreet、http://www.fixmystreet.com/)。
図43. FixMyStreet FixMyStreetでは、 市民は、道路上の異常を発見すると、FxMyStreetのホームページに、異常箇 所の情報と、その位置情報を投稿する。 道路管理者は、投稿された情報を確認し、対策の可否を検討し、その経緯を適 時入力する。 住民は、ホームページを見ることで、行政の対応状況を知ることができる。 FixMyStreetの仕組みにより、行政は、道路の異常をリアルタイムに把握すること が出来、迅速で効率的な道路管理を進めることができる。 その際、重要となるのは、住民から提供される情報がどの道路の情報なのかである。 欧米では、ほとんどの道路にストリート名が設定されているため、投稿者は、投稿 情報にストリート名称を記載することができ、行政は、その情報がどの道路の情報か を容易に判断することができる。それに対し、日本では、道路名称が整備されていな いため、投稿者は、どの道路の情報か提供することは出来ないため、行政は、投稿情 報が、どの道路の情報かを特定する作業が必要となる。 そこで、住民からの投稿情報を、道路情報基盤を利用して管理することで、 どの道路の情報か(誰が管理する情報か)
他の投稿情報との関係 を明らかにすることが出来、道路の維持管理を効率的に進めることができる。 また、道路は、様々な管理者により管理されており、道路情報基盤を利用して投稿 情報を管理することで、各道路管理者間で情報の共有化が可能となり、効率的な維持 管理が可能となる。
3.3
自治体自治体自治体自治体業務業務業務業務 2013年6 月、政府は、世界最先端世界最先端世界最先端世界最先端ITITITIT国家創造宣言国家創造宣言国家創造宣言国家創造宣言において、「産業・新サービスの創出「産業・新サービスの創出「産業・新サービスの創出「産業・新サービスの創出 と全 産業の成 長を促進する 社会の実 現」 と全 産業の成 長を促進する 社会の実 現」 と全 産業の成 長を促進する 社会の実 現」 と全 産業の成 長を促進する 社会の実 現」 の戦略として、オープンデータの推進を掲げ、そ の工程表を示した。 公共データのオープンデータ化の目的、方個性、具体的な取組については、2012 年 7 月 4 日に、高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部が、「電子行政オープンデータ戦略」「電子行政オープンデータ戦略」「電子行政オープンデータ戦略」「電子行政オープンデータ戦略」 として示している。 図44. 電子行政オープンデータ戦略「電子行政オープンデータ戦略」では、オープンデータ戦略の意義・目的を、 ① ①① ① 行政の透明性の向上、行政への国民からの信頼性の向上行政の透明性の向上、行政への国民からの信頼性の向上行政の透明性の向上、行政への国民からの信頼性の向上行政の透明性の向上、行政への国民からの信頼性の向上 ② ②② ② 公共サービスの迅速かつ効率的な提供、ニーズや価値観の多様化等への対応公共サービスの迅速かつ効率的な提供、ニーズや価値観の多様化等への対応公共サービスの迅速かつ効率的な提供、ニーズや価値観の多様化等への対応公共サービスの迅速かつ効率的な提供、ニーズや価値観の多様化等への対応 ③ ③③ ③ 経済活性化、国・地方公共団体の業務効率化、高度化経済活性化、国・地方公共団体の業務効率化、高度化経済活性化、国・地方公共団体の業務効率化、高度化経済活性化、国・地方公共団体の業務効率化、高度化 としている。 また、公共データをオープンデータとするための基本原則として、 ① ①① ① 政府自ら積極的に公共データを公開すること政府自ら積極的に公共データを公開すること政府自ら積極的に公共データを公開すること政府自ら積極的に公共データを公開すること ② ②② ② 機械判読可能で二次利用が容易な形式で公開すること機械判読可能で二次利用が容易な形式で公開すること機械判読可能で二次利用が容易な形式で公開すること機械判読可能で二次利用が容易な形式で公開すること ③ ③③ ③ 営利目的、非営利目的を問わず活用を促進すること営利目的、非営利目的を問わず活用を促進すること営利目的、非営利目的を問わず活用を促進すること営利目的、非営利目的を問わず活用を促進すること ④ 取組可能な公共データから速やかに公開等の具体的な取組に着手し、成果を確実に蓄取組可能な公共データから速やかに公開等の具体的な取組に着手し、成果を確実に蓄取組可能な公共データから速やかに公開等の具体的な取組に着手し、成果を確実に蓄取組可能な公共データから速やかに公開等の具体的な取組に着手し、成果を確実に蓄 積していくこと 積していくこと積していくこと 積していくこと と定めている。 日本の道路の大半は、各自治体が管理する市町村道であるため、「電子行政オープンデー タ戦略」の決定は、道路情報の網羅性、正確性、網羅性を確保するための重要な施策となる。 図45. 道路種別ごとの道路延長
3.3.1 オープンデータを推進する自治体オープンデータを推進する自治体オープンデータを推進する自治体オープンデータを推進する自治体 多くの自治体は、自治体が自治体業務を進める上で得られた情報を各自治体のホームペー ジで公開する。しかし、その公開方法は様々であり、自治体のホームページから必要な情報 を見つけるのは容易ではない。 各自治体がホームページで公開する情報を整理すると、以下となる。 分類 分類分類 分類 オープンデータオープンデータオープンデータオープンデータ 概要概要概要概要 道路情報 静的情報 整備計画 道路構造 規制情報 管理する道路の詳細情報 管 理 図 面 を 閲 覧 対 象 と し て 公 開するケースが多い 動的情報 工事情報 気象情報 障害情報 道 路 上 に 発 生 す る 様 々 な 障 害 情報 規 制 情 報 と し て 提 供 さ れ る が 規 制 を 判 断 す る た め の 観 測 情 報も公開される 公共施設情報 役所 学校 病院 避難所 各 自 治 体 が 管 理 、 運 営 す る 各 施設の情報が公開される。 災 害 時 は 、 こ れ ら の 施 設 は 、 避 難 所 と な る た め 、 公 共 施 設 情 報 は 、 災 害 時 に も 重 要 な 情 報となる 地域情報 地域交通 バ ス 路 線 ・ バ ス 停 情報 バ ス ロ ケ ー シ ョ ン 情報 各 自 治 体 が 運 営 す る 地 域 バ ス の情報が公開される バ ス ロ ケ ー シ ョ ン シ ス テ ム を 利 用 す る こ と で 、 バ ス の 運 行 位置を公開する自治体もある ハザード情報 安全施設情報 各 種 災 害 時 の 危 険 箇 所 の 情 報 や 安 全 施 設 の 情 報 が 公 開 さ れ る 住民情報 住民基本情報 住 民 の 基 本 情 報 に は 、 個 人 情 報 が 含 ま れ る た め 、 公 開 さ れ ない し か し 、 大 規 模 災 害 時 に は 、
住 民 の 安 否 を 確 認 す る た め の 重 要 な 情 報 で あ り 、 災 害 時 の 利用を検討する必要がある 支援情報 バリアフリー情報 要介護者情報 要 介 護 者 の 支 援 情 報 も 、 個 人 情報となる し か し 、 大 規 模 災 害 時 は 、 迅 速 な 要 介 護 者 の 支 援 を す る た め に は 必 要 な 情 報 で あ り 、 災 害 時 の 利 用 を 検 討 す る 必 要 が ある 表6. 自治体が公開する情報(オープンデータ) これらの情報を、オープンデータとして利用可能な形で公開する自治体もある。 データシティ鯖江(鯖江市) データシティ鯖江(鯖江市)データシティ鯖江(鯖江市) データシティ鯖江(鯖江市)http://www.city.sabae.fukui.jp/pageview.html?id=11552 ホームページで公開する情報を多方面で利用できるXML,RDFで積極的に公開す ることで、その利用を可能とする。 公開するデータは、 統計情報(人口、気温) 施設情報(トイレ、避難所、AED、駐車場) 観光情報 文化関係(文化財) 地図 つつじバス情報 WiFi設置情報 室蘭オープンデータ(室蘭市) 室蘭オープンデータ(室蘭市)室蘭オープンデータ(室蘭市) 室蘭オープンデータ(室蘭市)http://www.city.muroran.lg.jp/main/org2260/odlib.php 市が保有する様々なデータのうち、個人情報など公開できないものを除くデータに ついて、2次利用可能な形で積極的に公開する。 公開するデータは、 地図(都市計画図) 安全(AED)
災害警戒区域、がけ崩れ危険区域、土石流危険区域) 生活(ごみ袋販売店) ふじのくにオープンデータ(静岡県) ふじのくにオープンデータ(静岡県)ふじのくにオープンデータ(静岡県) ふじのくにオープンデータ(静岡県)http://open-data.pref.shizuoka.jp/ 公共データの公開環境を整備し、実際に公開を進めることで、行政の透明性の向上 を図るとともに、公開データを利活用したビジネスが展開される環境を整え、オープ ンデータによる経済活性化の促進を図る。 公開するデータは、 施設情報(都市公園、学校、循環バス、公共施設、市役所・町役場、港、県の 施設) 観光・見どころ情報(東海自然歩道、観光マップ、文化財マップ、水産物・農 作物直売所、富士山自然休養林、富士山ビューポイント、みずべ100選、ロケ 地ガイド、パワースポット、河川周辺のみどころ、親水公園、道の駅) 都市計画関係(屋外広告物規制、駐車場整備地区、土地区画整理、市街地再開 発、都市計画、流域下水道、地区計画、風致計画、特定街区、高度利用地区、 特定用途地区、市街化区域・市街化調整区域、都市計画区域) 防災情報(避難地・避難所、ライブカメラ、水位・雨量観測所、地震計設置箇 所、災害拠点病院、自衛隊活動拠点、緊急消防隊活動拠点、一般廃棄物償却施 設、医療品等備蓄センター・赤十字血液センター、医療搬送拠点、し尿処理施 設、ボーリング柱状図、表層地質図、竜巻・突風発生地点、気象観測点、安政 東海地震想定津波浸水域) その他(道路照明灯、横断歩道橋、行政界) 3.3.2 道路情報基盤によるオープンデータの共有化道路情報基盤によるオープンデータの共有化道路情報基盤によるオープンデータの共有化道路情報基盤によるオープンデータの共有化 多くの自治体が、オープンデータとして情報を公開するようになったが、その公開方法は、 自治体ごとで異なったものとなっており、利用するためには、各自治体の公開方法に対応す る必要があり、その利用は容易ではない。 そこで、各自治体が、道路情報基盤を利用して公開することで、オープンデータの利用を 容易にすることが可能となる。 各自治体のオープンデータの公開における道路情報基盤の利用を検討する。
(1) (1)(1) (1)各管理主体が管理する情報の共有各管理主体が管理する情報の共有各管理主体が管理する情報の共有各管理主体が管理する情報の共有 各自治体は、各所に観測所を設置し、雨量等の情報を収集し、公開する。 各観測所の位置は、住所や緯度経度で公開されているので、それらの位置情報に、 オーソリティテーブル(区間ID、参照点ID)による位置情報を追加する。 図46. 観測点の情報の公開(その1) 図47. 観測点の情報の公開(その2)
各観測点の位置情報が、道路情報基盤(オーソリティテーブル)で公開されること で、利用者は、各観測所の情報を一つの地図データ上にマッシュアップすることで、 その地区のリアルタイムな状況を把握することが可能となる。 図48. 観測点情報のマッシュアップ (2) (2)(2) (2)施設情報の共有施設情報の共有施設情報の共有施設情報の共有 多くの自治体は、管理する施設の情報を、各ホームページで公開している。 そこで、公開する際、その位置情報に、オーソリティテーブル(区間ID、参照点 ID)による位置情報を追加する。
図49. 施設情報の公開 オーソリティテーブルでは、道路上の位置を定義するため、各施設の入り口となる 道路上の位置を正確に表現することが可能となる。 また、コンビニ、GS等の施設は、道路を通行する上で目印となるが、各自治体が 整備する地図にはこのような施設は整備されておらず、もし、民間が整備するこれら の施設情報を、道路情報基盤で共通化することができれば、民間から提供される施設 情報を、自治体の地図に容易に取り込むことができるようになる。 図50. 施設情報の共有化 さらに、災害発生時には、これらの施設の多くは避難所や支援拠点となるため、平 時から官民が施設情報を共有化していることは、災害時の対応に大きな効果を発揮す ることになる。
第
第
第
第
4
章
章
章
章
2014
年度に向けて
年度に向けて
年度に向けて
年度に向けて
道路情報基盤が利用するオーソリティテーブル、オーソリティマップの整備が進み、その 利用が可能となった。 そこで、2014年度は、道路情報の具体的な利用に向け、下記活動を進めることにする。 (1) (1)(1) (1)オーソリティテーブルの対象道路の拡大オーソリティテーブルの対象道路の拡大オーソリティテーブルの対象道路の拡大オーソリティテーブルの対象道路の拡大 現在、オーソリティテーブルは、県道以上の 20 万 km が整備されている。しかし、 地域交通での利用、災害情報の共通化を考えた場合、最低でも、DRM基本道路39万 kmのオーソリティテーブルが必要となる。 そこで、オーソリティテーブルのDRM基本道路39万kmへの拡大に向けた活動を 進めることにする。 (2) (2)(2) (2)オープンデータ、ビッグデータでの利用オープンデータ、ビッグデータでの利用オープンデータ、ビッグデータでの利用オープンデータ、ビッグデータでの利用 官が公開するオープンデータ、民間が収集するビッグデータの利用を促進するため には、道路情報基盤の利用が重要となる。 ① ①① ①道路情報道路情報道路情報道路情報 道路の管理者単位で公開される道路情報(観測地点情報、ライブカメラ情報も含 む)を、道路情報基盤で公開することで、総合的な道路情報の利用が可能となる。 ② ②② ②地域交通情報地域交通情報地域交通情報地域交通情報 地域交通の情報を、道路情報基盤を利用して公開することで、各地域交通の連携 が可能となり、利用者の利便性を向上させることになる。加えて、民間によるサ ービスは、さらに利用者の利便性を向上させることになる。 ③ ③③ ③災害災害災害災害情報情報情報情報 官民がそれぞれ収集する災害情報を、道路情報基盤を利用して共有化することで、 災害対応能力を向上させることができる。 そこで、オープンデータ、ビッグデータを、道路情報基盤を利用して共有化する仕 組みを検討することとする。(3) (3)(3) (3)自動運転での利用自動運転での利用自動運転での利用自動運転での利用 自動運転を実用化するためには、走行する道路の最新情報が必要となる。 車両の周辺の状況は車載センサが検出し、交差点に接近する車両や横断歩道を歩い ている歩行者の情報は、協調システムにより提供されるが、走行する道路には、車が 走行する上での様々な障害も存在する。 したがって、自動運転を具体化させるためには、各道路の管理者が収集・管理する 情報や、プローブ技術で収集する情報をリアルタイムに連携させる仕組みが必要とな る。 そこで、道路情報基盤を利用してそれぞれの情報をリアルタイムに連携させる方法 を検討することにする。 (4) (4)(4)
(4)地域地域地域地域ITSITSITSITS情報センターの利用情報センターの利用情報センターの利用情報センターの利用
全ての関係者(官民)が道路情報基盤を利用することで、道路に関する様々な情報 の共有化が可能となり、住民に新たな安全・安心、利便を提供することが可能となる。
そのためには、各関係者の情報を集め、公開する仕組みが必要であり、ITS Japan が検討を進める、地域地域地域地域ITSITSITSITS情報センター情報センター情報センター情報センターの仕組みは、その候補となる。
図51. 地域ITS情報センター
そこで、地域ITS情報センターにおける道路情報基盤の利用についても検討するこ とにする。