3.3 自治体業務
3.3.2 道路情報基盤によるオープンデータの共有化
多くの自治体が、オープンデータとして情報を公開するようになったが、その公開方法は、
自治体ごとで異なったものとなっており、利用するためには、各自治体の公開方法に対応す る必要があり、その利用は容易ではない。
そこで、各自治体が、道路情報基盤を利用して公開することで、オープンデータの利用を 容易にすることが可能となる。
各自治体のオープンデータの公開における道路情報基盤の利用を検討する。
(1) (1) (1)
(1)
各管理主体が管理する情報の共有各管理主体が管理する情報の共有各管理主体が管理する情報の共有各管理主体が管理する情報の共有各自治体は、各所に観測所を設置し、雨量等の情報を収集し、公開する。
各観測所の位置は、住所や緯度経度で公開されているので、それらの位置情報に、
オーソリティテーブル(区間
ID
、参照点ID
)による位置情報を追加する。図46. 観測点の情報の公開(その1)
図47. 観測点の情報の公開(その2)
各観測点の位置情報が、道路情報基盤(オーソリティテーブル)で公開されること で、利用者は、各観測所の情報を一つの地図データ上にマッシュアップすることで、
その地区のリアルタイムな状況を把握することが可能となる。
図48. 観測点情報のマッシュアップ
(2)
(2) (2)
(2)
施設情報の共有施設情報の共有施設情報の共有施設情報の共有多くの自治体は、管理する施設の情報を、各ホームページで公開している。
そこで、公開する際、その位置情報に、オーソリティテーブル(区間
ID
、参照点ID
)による位置情報を追加する。図49. 施設情報の公開
オーソリティテーブルでは、道路上の位置を定義するため、各施設の入り口となる 道路上の位置を正確に表現することが可能となる。
また、コンビニ、
GS
等の施設は、道路を通行する上で目印となるが、各自治体が 整備する地図にはこのような施設は整備されておらず、もし、民間が整備するこれら の施設情報を、道路情報基盤で共通化することができれば、民間から提供される施設 情報を、自治体の地図に容易に取り込むことができるようになる。図50. 施設情報の共有化
さらに、災害発生時には、これらの施設の多くは避難所や支援拠点となるため、平 時から官民が施設情報を共有化していることは、災害時の対応に大きな効果を発揮す ることになる。
第 第 第
第
4
章章章章2014 年度に向けて 年度に向けて 年度に向けて 年度に向けて
道路情報基盤が利用するオーソリティテーブル、オーソリティマップの整備が進み、その 利用が可能となった。
そこで、
2014
年度は、道路情報の具体的な利用に向け、下記活動を進めることにする。(1) (1) (1)
(1)
オーソリティテーブルの対象道路の拡大オーソリティテーブルの対象道路の拡大オーソリティテーブルの対象道路の拡大オーソリティテーブルの対象道路の拡大現在、オーソリティテーブルは、県道以上の
20
万km
が整備されている。しかし、地域交通での利用、災害情報の共通化を考えた場合、最低でも、
DRM
基本道路39
万km
のオーソリティテーブルが必要となる。そこで、オーソリティテーブルの
DRM
基本道路39
万km
への拡大に向けた活動を 進めることにする。(2) (2) (2)
(2)
オープンデータ、ビッグデータでの利用オープンデータ、ビッグデータでの利用オープンデータ、ビッグデータでの利用オープンデータ、ビッグデータでの利用官が公開するオープンデータ、民間が収集するビッグデータの利用を促進するため には、道路情報基盤の利用が重要となる。
①
①①
①道路情報道路情報道路情報道路情報
道路の管理者単位で公開される道路情報(観測地点情報、ライブカメラ情報も含 む)を、道路情報基盤で公開することで、総合的な道路情報の利用が可能となる。
②
②②
②地域交通情報地域交通情報地域交通情報地域交通情報
地域交通の情報を、道路情報基盤を利用して公開することで、各地域交通の連携 が可能となり、利用者の利便性を向上させることになる。加えて、民間によるサ ービスは、さらに利用者の利便性を向上させることになる。
③
③③
③災害災害災害災害情報情報情報情報
官民がそれぞれ収集する災害情報を、道路情報基盤を利用して共有化することで、
災害対応能力を向上させることができる。
そこで、オープンデータ、ビッグデータを、道路情報基盤を利用して共有化する仕 組みを検討することとする。
(3) (3) (3)
(3)
自動運転での利用自動運転での利用自動運転での利用自動運転での利用自動運転を実用化するためには、走行する道路の最新情報が必要となる。
車両の周辺の状況は車載センサが検出し、交差点に接近する車両や横断歩道を歩い ている歩行者の情報は、協調システムにより提供されるが、走行する道路には、車が 走行する上での様々な障害も存在する。
したがって、自動運転を具体化させるためには、各道路の管理者が収集・管理する 情報や、プローブ技術で収集する情報をリアルタイムに連携させる仕組みが必要とな る。
そこで、道路情報基盤を利用してそれぞれの情報をリアルタイムに連携させる方法 を検討することにする。
(4) (4) (4)
(4)
地域地域地域地域ITS ITS ITS ITS
情報センターの利用情報センターの利用情報センターの利用情報センターの利用全ての関係者(官民)が道路情報基盤を利用することで、道路に関する様々な情報 の共有化が可能となり、住民に新たな安全・安心、利便を提供することが可能となる。
そのためには、各関係者の情報を集め、公開する仕組みが必要であり、
ITS Japan
が検討を進める、地域地域地域地域ITS ITS ITS ITS
情報センター情報センター情報センター情報センターの仕組みは、その候補となる。図51. 地域ITS情報センター
そこで、地域
ITS
情報センターにおける道路情報基盤の利用についても検討するこ とにする。第 第 第
第
5
章章章章最後に 最後に 最後に 最後に
自動車の歴史は、
1768
年にフランスのキュニョーの発明した砲車(蒸気自動車)から始 まり、1885
年にダイムラーとベンツが内燃機関を搭載した自動車の販売を開始したことで、大きく普及し、今では、自動車の無い生活を想像することは難しくなっている。
ダイムラーとベンツの自動車から
120
年を経過した今、自動車は新たな変革期を迎えよ うとしている。①①①
① 電動化:電動化:電動化:電動化:内燃機関からモーターへ内燃機関からモーターへ内燃機関からモーターへ内燃機関からモーターへ
②
②②
② 自動化:自動化:自動化:自動化:人人人の人ののの運転から自動運転へ運転から自動運転へ運転から自動運転へ運転から自動運転へ
③
③③
③ 情報化:クラウドの利用情報化:クラウドの利用情報化:クラウドの利用情報化:クラウドの利用
これらの変革により、自動車は安全でスマートな移動手段に進化することになる。
また、昨今のオープンデータ・ビッグデータの利用の動きにより、これまで、行政の仕組 みの中、民間のビジネスの中に蓄積されていた情報は、誰でも利用することができるように なる。
さらに、道路は移動のための共有空間であり、道路に関する情報を共有化することができ れば、人々の移動は、さらに、効率的で便利なものとなる。
また、平時の道路情報の共有化の仕組みは、災害時の災害情報の共有化を可能とし、災害 時の対応能力を高めることになる。
道路情報を共有化する仕組みは、安全で安心で便利な社会を構築するためには、重要なも のであり、今後、委員会では、道路情報基盤の利用を加速化させる活動を進めることにする。
尚、本報告書作成にあたり、下記作業グループメンバーの多大なご支援があったことを、
最後に記すことにする。(敬称略)
石田稔(一般財団法人日本デジタル道路地図協会)
市川博一(パシフィックコンサルタンツ㈱)
市川龍平(㈱パスコ)
今井龍一(国土交通省国土技術政策総合研究所)
大伴真吾(朝日航洋㈱)
金木大輔(パシフィックコンサルタンツ㈱)
末久博行(朝日航洋㈱)
土居原健(一般財団法人日本デジタル道路地図協会)
富沢正之(㈱日立製作所)
中尾和浩(インクリメント
P
㈱)中條覚 (㈱三菱総合研究所)
早川玲理(㈱三菱総合研究所)
深田雅之(国土交通省国土技術政策総合研究所)
古野豊起(㈱ゼンリン)
本田勝也(㈱パスコ)
松井晋 (国土交通省国土技術政策総合研究所)
松下忠司(住友電工システムソリューション㈱)
作業会の開催日
第
1
回2013
年8
月27
日(木)14
:00
~17
:00
第2
回2013
年9
月25
日(水)14
:00
~17
:00
第3
回2013
年10
月24
日(木)14
:00
~17
:00
第4
回2013
年11
月28
日(木)14
:00
~17
:00
第5
回2013
年12
月26
日(木)14
:00
~17
:00
第6
回2014
年1
月30
日(木)14
:00
~17
:00
第7
回2014
年2
月19
日(水)14
:00
~17
:00
第8
回2014
年3
月27
日(木)14
:00
~17
:00
委員会名簿 委員会名簿 委員会名簿 委員会名簿
ITS Japan
道路情報基盤活用委員会-
2013
年度 委員名簿(組織名五十音順)-委員長 : 浜田 隆彦 株式会社デンソー 情報通信事業部 情報通信技術企画室 担当課長
委員 : 田中 善治 朝日航洋株式会社 空間情報事業本部 東京空情支社 副支社長
委員 : 大伴 真吾 朝日航洋株式会社 空間情報事業本部 システム開発研究センター センター長 委員 :
末久 博行 朝日航洋株式会社 空間情報事業本部
計測コンサルタント部 ITSグループ グループリーダ 委員 :
森 一夫 アジア航測株式会社 営業統括部 顧問
委員 :
大貫 宏靖 市光工業株式会社 開発本部 研究開発部
P2P3 プロジェクトチーム プロジェクトリーダー 委員 :
樋川 祐一 インクリメント P 株式会社 コンテンツ部 次長
委員 :
田中 淳 株式会社オリエンタルコンサルタンツ SC事業本部 関東支店 都市地域創生事業部門 交通技術部 部長 委員 :
竹平 誠治 株式会社オリエンタルコンサルタンツ SC事業本部 関東支店 都市地域創生事業部門 交通技術部 担当次長 委員 : 山口 章平 株式会社建設技術研究所 東京本社 情報部
一級技師
委員 : 山口 大輔 株式会社建設技術研究所 道路交通部 グループリーダ
委員 :
松林 豊 国際航業株式会社 企画部事業開発グループ 事業開発担当チーフ
委員 :
佐々木 洋一 国際航業株式会社 東日本事業本部 第三技術部 行政支援 2 グループ 技師
委員 : 松下 忠司 住友電工システムソリューション株式会社
ソリューション事業本部 モバイルシステム事業部 営業部 主席