数学教育学会誌 2019/Vol.60/No.3・4
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数教
教育
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数教
教育
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後藤
藤
学
学
** 概要:日本においてICT が授業に導入されて相当の時間が経過しており,総合的に効果があると 認知されているが算数科においては途上である。本稿では,算数教育とテクノロジーに関 する研究動向を,①PC を活用して数学を創る,②数学的概念の理解をどう伸ばすのか,③ 授業における活用のタイミング・場面,④児童のどのような能力を伸ばすのか,⑤市販ソ フト・自作ソフトの使い方,⑥授業デザイン,授業設計のあり方,の6 点について整理し た。授業においては従来の学習過程に沿ったPC を活用した授業の評価方法に関する研究 が不足している。PC の利用によって児童のどのような能力を伸ばすのかは充分に明らかに はなっていない。今後の課題として,PC が算数教育に貢献するには,PC ではなく算数教 育からのPC 利用研究が望まれることを示した。 検索語: タブレット・コンピュータ,活用場面,自作ソフト,授業デザイン,数学の創造 Abstract: Abstract: In Japan, a considerable amount of time has passed since ICT wasintroduced into classes, and it has been perceived as comprehensively effective. However, its implementation is still underway for math classes. In this article, research trends on mathematics education and technology are arranged into the following six dimensions. 1) Creating mathematics using a PC, 2) how to improve the comprehension of mathematical concepts, 3) timing and setting of utilization in the class, 4) what kind of ability the child develops, 5) using commercial software and self-made software, and 6) lesson design. Methods of utilizing computers in accordance with conventional learning processes are being studied in order to incorporate them into classes. The abilities children develop through its use are presently unclear. I illustrated that for computers to be able to substantively contribute to math education, further research regarding their use is required.
Keywords: Tablet computer, application situation, self-made software, lesson design, creation of mathematics 11.. ははじじめめにに 2010 年に Apple 社の iPad が発売されて以来, 教育においてタブレット型コンピュータ(以下 TPC)への期待が急速に高まった。TPC はこれま でのデスクトップ型やラップトップ型パソコン (以下PC)とは違い,板状で 5-10 インチのディ スプレイである。表示されるキーを指やタッチペ ンで押したり指をスライドさせたりして文字入力 ができる。また手書き入力も可能である。また, 内蔵マイク,内・外の2 カ所に内蔵カメラがあり 静止画や動画を撮影することができる。さらに, インターネットに接続可能で従来のPC と同じよ うにWeb サイトの閲覧や送信,SNS などが利用 できる。 内蔵カメラを使って写真を撮り,それを見 * Manabu GOTO 相模女子大学 ながら教室で感想を書く,グループで発表場面の 動画を撮影して改善点を話し合う,児童の子機の 画面を大型提示装置で投影し他の児童に見せたり するなど,教室内における座学中心の学習環境が 大きく変わり,教師が従来型の授業過程とは違っ た,新しい学習過程を考えられるようになった。 日本におけるICT 活用の現状と課題は堀田・木 原(2008),松原・渋澤・小河(2014)によるレビュ ーがあるが,歴史的経緯や科目・学校種横断の研 究であり,精緻化され各教科の特性に合わせて適 応させるために詳細な研究が必要であると述べて いる。 鈴木・西山・芳賀・大川・村井(2015)は,TPC の活用が子どもたちの学びに対してどのような効 果をもたらしたか,実証的な研究成果が必ずしも 明らかになっておらず,検証の余地が残されてい ると指摘している。数学教育の立場からは,植竹 数学教育学会誌 2019/Vol.60/No.3・4 Survey
算数教育とテクノロジーに関する研究動向
-コンピュータは算数教育に貢献したか-
後藤 学
*(1994)がMS-Windowsに変わりつつある時期に 報告をしている。学習における思考過程に関する 研究は未知の部分が多いこと,研究の方法として 2つの実験群を対比した形で行うことが望ましい と述べている。 算数科の授業においては,TPCが児童の数学概 念の理解や数学的思考力の育成についてどの程度 効果があるのか明らかではない。また,算数の授 業は一般的に「導入・展開・まとめ」や「つかむ・ しらべる・まとめる・ひろげる(ふかめる)」など のように学習過程が明確であるが,どの学習段階 でTPCが有効であるのか,またTPCのどんな特性 が効果的なのかも明らかではない。 これまで,PCを使った教育実践の歴史は,PC の特徴は教育の何に役立つのか,PCに教育内容を いかにすり合わせるかというような,PCを中心と して教育を考える,いわばPCの可能性を探る研究 であった。しかし,教科教育の立場からは,以下 の横地(1983)が述べている4項目のような,数学教 育におけるPCの教育的意義を志向することがよ り本質的であると考えられる。 (1)パソコンは,現実的基礎数学の創造に大きな役 割を演じる。この創造は,当然,学習者の学び 取る教育内容(教育の数学)の創造を生み,そ れを現実的なものとする。更に,教育内容(教 育の数学)の再構成を呼ぶ。つまり,学修者の 学び取る教育内容を現実的で斬新なものに組み 変えていくであろう。 (2)パソコンは,よりよいソフトの開発とともに, 教育内容のかなりの部分で学習の主要な手段と なっていくであろう。 (3)学習者は,パソコン自体を活用するようになっ ていく。このことは,学習者自体が自分の生き 方に関連のある問題を数学的に解決することを 意味する。パソコンはそうした問題に有効な機 能を持っており,パソコンは子ども自身を,積 極的に数学を嗜む人間としていく。 (4)上記の点は,パソコン自体の用語や操作の教育 が学校で行われるべきだということを意味する。 本研究の目的は,PCが数学教育に導入されてか ら現代までの研究を概観し,算数教育におけるこ れまでのPC・TPCの活用に関する成果と課題を 明らかにして,これからの活用方法や研究の方向 性を提案することである。本稿で採り上げた研究 を総合すると,PCの教育利用に関する研究では, 以下の6つの検討課題があることが明らかになっ た。 ① PCを活用して数学を創る ② 数学的概念の理解をどう伸ばすのか ③ 授業における活用のタイミング・場面 ④ 児童のどのような能力を伸ばすのか ⑤ 市販ソフト・自作ソフトの使い方 ⑥ 授業デザイン,授業設計のあり方 そこで,算数教育においてこれらの課題がどの ように検討され,実践研究に取り組まれてきたか を視点として概観する。また,これまでPCは算数 教育に貢献してきたか否かについて考察すること で,その原因を明らかにし算数教育におけるPC 利用の課題をより鮮明にしていきたい。 22..PPCC をを活活用用ししてて数数学学をを創創るる 2.1 草創期の数学教育研究 PCが日本で普及し始めると同時に,数学教育に おける活用が研究され始めた。当時はアプリケー ションなどはなく,プログラミング言語のみだっ たため,自らプログラミングを行って意図した教 材を作っていた。そのため,自ら数学の内容を創 るという意識が非常に強かったと推測される。ま た,学習指導要領で規定されている内容にとらわ れず,創造的な数学教育を目指していることも特 徴である。 横地(1982)は,プログラム電卓やPCを使ってプ ログラミングを行い,数学概念の理解を促進させ る方法を紹介している。例えばローンやクレジッ トの支払い回数や金額など,数学の課題をプログ ラムを作ることを通して問題化し,それを数学で 解決できる形に変換し,プログラムを設計して最 終的には問題を解決して実用化まで進めている。 また,数学の授業が次のように変化していくこと を示唆している。 ① 電卓やパーソナル・コンピュータが授業に生 かされ授業の展開が変わる。 ② 教師はもとより,子どもや生徒が電卓やパー ソナル・コンピュータを活用し,自然や社会 の数学的諸問題に計画的に取り組むようにな る。 ③ 電卓やコンピュータの活用を前提にしての教 育課程や教育内容の再構成が試みられる。
④ コンピュータを活用して,子どもや生徒,そ れぞれの進度,それぞれの関心に応じた,個 人別,グループ別の学習や研究が進められる。 岡森(1987)は,実在の問題からPCを使って数学 を創ることを中心に,以下のことを研究している。 ・パソコンを子どもにどう教えるか(プログラミ ング教育)。 ・教具としてのパソコン利用とその限界。 ・既成の教育内容の中でのパソコン利用。 ・新しい教育内容の体系を創る中でのパソコン利 用。 ・教育内容に数学を近づけるためのパソコン利 用。 ・小さいひとつの算数・数学やお話のなかでのい わば身近な中でのパソコン利用によって価値 の実現を図る。 また,今後の課題として以下の事項を挙げてい る。 ・開発されたソフトの有効性に関する実証的研 究。 ・映像を介しての子どもの認知傾向の研究。 ・教育内容の質・配列に関する研究。 ・PCを用いた価値実現の研究。 ・手計算などによる時間の浪費を省き”数学す る”ということや,なぜ数学が必要か知らせ る。 ・PCを媒介とした形式陶冶と実質陶冶の接近。 ・離散数学,フラクタルなど数学の発展に伴う 教育におけるPC利用の研究。 ・数学教育の研究がPCの導入によってどう変わ るか。 また留意すべき点として,数学教育の現代化で 失敗した時と同じ間違いを繰り返さないようにと 述べた上で,次の注意点を挙げている。 ・現代数学もPCも上からの要請で教えること。 ・産業界からの要請と企業の介入。 ・教員養成の問題。 ・子どもの認識の質の変化をどう捉え,進める かといった視点。 ・実践を踏まえることの欠如。 ・教育内容の創造といった視点の欠如。 ・教育内容,教育方法の改良への曖昧さ。 ・認識論(現代化),認知論(情報化)の台頭。 ・プログラム学習に見られる機械的な授業と, PCによる機械的な授業。 ・現代数学をそのままかみ砕いて教えることと, PCに教科書をそのまま引き写すこと。 ・数学者や心理学者,そして教育学者の言うこ とをどう受け止めるか。 ・現代数学の進歩とPCの性能の進歩。 町田(1988a)は,BASICを使った教材の作り方 を解説している。特に小さな教材部品として関数, 図形,統計などの教材作成ツールが有用である。 町田(1988b)では,教材作成プログラミングに必要 な数学を解説し,グラフィクス・アニメやツール を利用した教材開発の方法を紹介している。町田 (1988c)では,PCと数学カリキュラム・アニメー ションを取り入れた授業の展開,シミュレーショ ンを利用した授業の組み方,PCを使った手作り模 型の製作を通して,授業における教師・生徒・PC の役割を検討している。また,数学の授業に使う ことができるプログラム・ソースをそれぞれ約60 本掲載している。例えば,バブルソート,因数分 解プログラム,最短経路問題,影の長さ,扇形の 面積を三角形に変える,などである。 2.2 現在にもたらす示唆 これらの研究では,PCを使った問題解決は多様 な活動を含んだ高次の過程であり,数学モデルの 開発,問題に合ったデータの生成,関係の分析, アルゴリズムの設計,プログラム作成といった過 程そのものである。また,生徒はそれを通して数 学的な本質をつかむことができることを意図して いる。さらに,研究は1980年代に取り組まれてい るが,数学教育におけるPCの位置づけから始まり, 数学教育のあり方,数学を指導する教員養成の問 題,生徒の数学的な認知など,現在の数学教育と PCの活用に留まらない多くの示唆を与えている。 33.. 数数学学的的概概念念のの理理解解ををどどうう伸伸ばばすすののかか 3.1 個別化・多様化を目指した活用の模索 PCの教育利用の研究が始まった頃は,BASIC などのプログラム言語で教材が作られ,PCはどん な学習に役立つか,一斉授業による学力の格差を 解消し,一人ひとりの個性の伸長や能力の向上を 図るにはどうすればよいのかという研究が盛んに 行われた。 高橋(1989)は,PCによってきまり・良さに気づ かせ授業に生かすことで,児童の操作活動や思考 (1994)がMS-Windowsに変わりつつある時期に 報告をしている。学習における思考過程に関する 研究は未知の部分が多いこと,研究の方法として 2つの実験群を対比した形で行うことが望ましい と述べている。 算数科の授業においては,TPCが児童の数学概 念の理解や数学的思考力の育成についてどの程度 効果があるのか明らかではない。また,算数の授 業は一般的に「導入・展開・まとめ」や「つかむ・ しらべる・まとめる・ひろげる(ふかめる)」など のように学習過程が明確であるが,どの学習段階 でTPCが有効であるのか,またTPCのどんな特性 が効果的なのかも明らかではない。 これまで,PCを使った教育実践の歴史は,PC の特徴は教育の何に役立つのか,PCに教育内容を いかにすり合わせるかというような,PCを中心と して教育を考える,いわばPCの可能性を探る研究 であった。しかし,教科教育の立場からは,以下 の横地(1983)が述べている4項目のような,数学教 育におけるPCの教育的意義を志向することがよ り本質的であると考えられる。 (1)パソコンは,現実的基礎数学の創造に大きな役 割を演じる。この創造は,当然,学習者の学び 取る教育内容(教育の数学)の創造を生み,そ れを現実的なものとする。更に,教育内容(教 育の数学)の再構成を呼ぶ。つまり,学修者の 学び取る教育内容を現実的で斬新なものに組み 変えていくであろう。 (2)パソコンは,よりよいソフトの開発とともに, 教育内容のかなりの部分で学習の主要な手段と なっていくであろう。 (3)学習者は,パソコン自体を活用するようになっ ていく。このことは,学習者自体が自分の生き 方に関連のある問題を数学的に解決することを 意味する。パソコンはそうした問題に有効な機 能を持っており,パソコンは子ども自身を,積 極的に数学を嗜む人間としていく。 (4)上記の点は,パソコン自体の用語や操作の教育 が学校で行われるべきだということを意味する。 本研究の目的は,PCが数学教育に導入されてか ら現代までの研究を概観し,算数教育におけるこ れまでのPC・TPCの活用に関する成果と課題を 明らかにして,これからの活用方法や研究の方向 性を提案することである。本稿で採り上げた研究 を総合すると,PCの教育利用に関する研究では, 以下の6つの検討課題があることが明らかになっ た。 ① PCを活用して数学を創る ② 数学的概念の理解をどう伸ばすのか ③ 授業における活用のタイミング・場面 ④ 児童のどのような能力を伸ばすのか ⑤ 市販ソフト・自作ソフトの使い方 ⑥ 授業デザイン,授業設計のあり方 そこで,算数教育においてこれらの課題がどの ように検討され,実践研究に取り組まれてきたか を視点として概観する。また,これまでPCは算数 教育に貢献してきたか否かについて考察すること で,その原因を明らかにし算数教育におけるPC 利用の課題をより鮮明にしていきたい。 22..PPCC をを活活用用ししてて数数学学をを創創るる 2.1 草創期の数学教育研究 PCが日本で普及し始めると同時に,数学教育に おける活用が研究され始めた。当時はアプリケー ションなどはなく,プログラミング言語のみだっ たため,自らプログラミングを行って意図した教 材を作っていた。そのため,自ら数学の内容を創 るという意識が非常に強かったと推測される。ま た,学習指導要領で規定されている内容にとらわ れず,創造的な数学教育を目指していることも特 徴である。 横地(1982)は,プログラム電卓やPCを使ってプ ログラミングを行い,数学概念の理解を促進させ る方法を紹介している。例えばローンやクレジッ トの支払い回数や金額など,数学の課題をプログ ラムを作ることを通して問題化し,それを数学で 解決できる形に変換し,プログラムを設計して最 終的には問題を解決して実用化まで進めている。 また,数学の授業が次のように変化していくこと を示唆している。 ① 電卓やパーソナル・コンピュータが授業に生 かされ授業の展開が変わる。 ② 教師はもとより,子どもや生徒が電卓やパー ソナル・コンピュータを活用し,自然や社会 の数学的諸問題に計画的に取り組むようにな る。 ③ 電卓やコンピュータの活用を前提にしての教 育課程や教育内容の再構成が試みられる。
を再構成できるような授業を行っている。またPC の使用場面として,課題把握,確認,再構成,検 証があり,PCを使用する目的を明確に示している。 越村・小澤(1991)は,個に応じた指導を行うた めにソフトを開発し,児童がフィードバックやヒ ントの検索を行うことで自己評価力を高める授業 を行っている。また,学習効果を明らかにするた めに,上・中・下位のグループに分け到達度を調 査している。 菅野ら(1992)は,算数科における児童の知識, 技能,考え方などを効果的に獲得させるために, PCの特性を生かした学習指導のあり方を探って いる。特に学習(認知)過程をモデル化し,算数 科の学習指導過程における学習(認知)モデルの 位置づけを明らかにし,モデルとPCの果たす役割 との関連について実証している。 小林・大里(1993)は,学習の個別化・多様化を 目指して開発したコースウェアを用いた授業を行 い,自作・既成CAI ソフトの修正利用,障害児学 級(現在は特別支援学級),促進学習での効果的な 利用を検討している。教師によるコースウェアの 自作によって指導過程を明確にして一斉授業と CAI の一体化を図り,個に応じた類型・複線化を 追求したソフトを有効に活用している。 菅野ら(1995)は,学習モデルに基づいた授業を 構成し,学習のどの部分でどのようにPC を活用 すると児童の知識の理解や考え方の取得に効果的 であるかを実践的に検証している。 3.2 CAI 研究の深化 これらの研究では,どこで何のためにPC を活 用するのかを,教師が明らかにしておくことが重 要であると度々指摘されている。また一斉学習の 下,個々の児童の学力をどのようにして上げるか という極めて切実な問題意識を持ち,明確な目的 に向かってソフトウェアの開発や学習内容が研究 されており,それが授業の指導過程を詳細に検討 することにつながっている。 44.. 授授業業ににおおけけるる活活用用ののタタイイミミンンググ・・場場面面 4.1 各指導過程における PC の使用方法 授業における活用場面・タイミングに関する研 究は,従来の算数科における「導入・展開・まと め」や「つかむ・しらべる・まとめる・ひろげる (ふかめる)」などの学習過程をもとに,どういっ た使われた方をしているか,また効果はどうかと いう研究が行われている。 高橋・高坂・前田・森谷・堀田(2014)は,韓国 の公立小学校で1 人 1 台情報端末の活用と授業過 程や授業形態の特徴を分析している。限られた授 業時間内で数多くの学習課題に取り組むために活 用されていること,一斉指導が多用されていて短 時間に数多くの学習課題がこなせていること,従 来の授業過程や授業形態を踏襲した授業が展開さ れていることを指摘している。 二石・上岡(2016)は,ICTを活用した場合とし ない場合にどのような活用方法と効果が考えられ るか,学習指導案を検討している。能動的な授業 参加を可能にするための活用場面やタイミング, 創意工夫が重要であると指摘している。 佐藤(2016)は,平面図形を概形で捉えている小 学校低学年がその構成要素をもとに図形概念を形 成していく過程において,ICTがどのように寄与 したのか授業分析を通して明らかにしている。ア ニメーション機能を利用して確認する場面では, 次の動きを予測しながら見ている児童もいて,情 報の共有化や思考の可視化が図られていると述べ ている。 中尾・井上・佐藤・堀田(2018)は,学習過程に 教授行動を対応させ効果的・効率的に行うための ICT活用の対応づけをしている。結果として課題 把握の段階では見せる,念入りに見る,課題追究 の段階では考える,課題解決の段階では考える, 見せるというICT活用が多くあったことを述べて いる。 名城(2018)は,算数科において具体物を用いた 操作を大切にしながら効率的・効果的なICT活用 場面を検討・改善し,協同的な学びの時間を生み 出す授業モデルを提案している。プレゼンテーシ ョンソフトによる課題提示場面では,関心・意欲, 集中力が高まり,電子黒板による拡大提示で交流 活動が活発になり言語活動が深まったとしている。 発表場面では,電子黒板にノートを投影して説明 を行い他の児童と比較しながら考えていて,思考 力を深め意欲的に発表させることにつながってい る。振り返りの場面では具体物操作を繰り返し再 現することで知識の定着が図られている,子ども 主体の協同的な学びの場面として設定することが できている,思考の共有化,思考の可視化,思考
の焦点化の使用場面が考えられると述べている。 4.2 指導過程のねらいに沿った使用 これらの研究から,算数の授業場面は次のよう に区分されそれぞれの場面においてPCの活用方 法が検討されてきたことが明らかになった。 導入:課題提示,課題把握 展開:課題追究・解決 まとめ:発表,確認 導入場面では,電子黒板で拡大して全員が一斉 に見ることができることによって情報の共有化が 図られ,展開場面では,電子黒板による拡大表示 と1人1台を可能にしたTPCの利用によって交流 学習が活発化し,思考の可視化によって他者との 比較が容易になり,思考力の深化につながる。ま とめの場面では,情報共有が短時間で可能になり, 学習内容の確認を繰り返し再現したりアニメーシ ョンで理解しやすく提示したりすることで思考の 焦点化が可能になる。このように,それぞれの場 面においてPCの働きが違っていることが明らか にされている。 55.. PPCC のの使使用用にによよっってて児児童童ののどどののよよううなな能能力力がが 伸 伸びびるるののかか 5.1 教科の特性から見たPCの活用方法の検討 算数科において身につけることが期待できるの は,数学的思考力,数学概念の知識・理解,数学 的な表現・計算などの処理である。PCの使用によ って,これらのどの能力が伸びるのか,その評価 方法も検討課題である。 佐藤(2016)は,図形に関する概念形成を促進す ることを意図した学習について,シミュレーショ ンソフトやアプリを活用した実践研究は数多く報 告されているが,小学2年の学習内容に絞って協 働学習を行った研究は見当たらないとしている。 奥木・古田(2012)は,ICT活用ハンドブック (CEC2007)が主張する知識・理解,関心・意欲, 思考力・判断力での効果の根拠が,児童の自己評 価のみを元にしていることが問題であることを指 摘している。ICTを使うことによって3観点のすべ てが高くなるわけではないこと,客観テストの結 果からはICTを用いない授業において「数学的な 考え方」の正答率が若干低い以外はほとんど差が 見られず,数学的な考え方におけるICT使用・不 使用の単純主効果に優位さが認められていて,数 学的な考え方を高める効果に関わる可能性がある と述べている。児童の自己評価では,知識・理解 が高まったと感じているが,それはテストの得点 に反映されておらず,児童が授業でわかったと感 じたことと実際に授業の内容が知識や理解として 身についているかどうかは区別されるべきである という指摘をしている。 梅田・山田・野崎・江島(2008)は,算数文章題 の解決過程において,文章の意味を理解しその内 容を統合する理解過程に難しさを伴う日本児童や, 外国人児童向けのマルチメディア教材を開発して いる。全体状況を示す導入部分,問題の会話型で の提示,ステップに分けた選択肢による解法の提 示,まとめの提示という構成である。この研究で は分散分析を行って検証しており,教材を使った 学習の効果が明確に示されている。マルチメディ ア教材で学習することによって,変換過程,統合 過程の理解や学習段階が明確になり,児童の理解 できていない点がはっきりするという効果がある としている。 5.2 PC 活用の有効性の検討 これらの研究から,自己評価や教師の主観的評 価ではなく,統計分析を使うなど客観的な評価が 望まれる。また,PCを使えば効果があるのか,数 学概念あるいは思考力・判断力に効果があるのか は明確ではない。PCの機能・特性とどの能力との 関係を検証するのかをそれぞれ設定した上での検 証が必要である。 66.. 市市販販ソソフフトト,,自自作作ソソフフトトのの使使いい方方 学習で使用するソフトウェアの選定は,授業の 指導過程を左右するため非常に重要である。本稿 で調査した研究はほとんどが自作ソフトであった が,デジタル教科書は授業者が内容をほとんど変 更できないという点において市販ソフトに含めて 検討する。 6.1 市販ソフト 堀田・高橋・青木・森下・山田・吉田・江山(2008) は,教科書に準拠した算数科のデジタルコンテン ツを開発し,紙ベースである教科書から提示用デ ジタルコンテンツへ移植する際のルールを同時に 検討している。今日の教科書はビジュアル化した 一方で説明不足であることを考慮し,教科書のレ イアウトをそのまま拡大することを基本としてい を再構成できるような授業を行っている。またPC の使用場面として,課題把握,確認,再構成,検 証があり,PCを使用する目的を明確に示している。 越村・小澤(1991)は,個に応じた指導を行うた めにソフトを開発し,児童がフィードバックやヒ ントの検索を行うことで自己評価力を高める授業 を行っている。また,学習効果を明らかにするた めに,上・中・下位のグループに分け到達度を調 査している。 菅野ら(1992)は,算数科における児童の知識, 技能,考え方などを効果的に獲得させるために, PCの特性を生かした学習指導のあり方を探って いる。特に学習(認知)過程をモデル化し,算数 科の学習指導過程における学習(認知)モデルの 位置づけを明らかにし,モデルとPCの果たす役割 との関連について実証している。 小林・大里(1993)は,学習の個別化・多様化を 目指して開発したコースウェアを用いた授業を行 い,自作・既成CAI ソフトの修正利用,障害児学 級(現在は特別支援学級),促進学習での効果的な 利用を検討している。教師によるコースウェアの 自作によって指導過程を明確にして一斉授業と CAI の一体化を図り,個に応じた類型・複線化を 追求したソフトを有効に活用している。 菅野ら(1995)は,学習モデルに基づいた授業を 構成し,学習のどの部分でどのようにPC を活用 すると児童の知識の理解や考え方の取得に効果的 であるかを実践的に検証している。 3.2 CAI 研究の深化 これらの研究では,どこで何のためにPC を活 用するのかを,教師が明らかにしておくことが重 要であると度々指摘されている。また一斉学習の 下,個々の児童の学力をどのようにして上げるか という極めて切実な問題意識を持ち,明確な目的 に向かってソフトウェアの開発や学習内容が研究 されており,それが授業の指導過程を詳細に検討 することにつながっている。 44.. 授授業業ににおおけけるる活活用用ののタタイイミミンンググ・・場場面面 4.1 各指導過程における PC の使用方法 授業における活用場面・タイミングに関する研 究は,従来の算数科における「導入・展開・まと め」や「つかむ・しらべる・まとめる・ひろげる (ふかめる)」などの学習過程をもとに,どういっ た使われた方をしているか,また効果はどうかと いう研究が行われている。 高橋・高坂・前田・森谷・堀田(2014)は,韓国 の公立小学校で1 人 1 台情報端末の活用と授業過 程や授業形態の特徴を分析している。限られた授 業時間内で数多くの学習課題に取り組むために活 用されていること,一斉指導が多用されていて短 時間に数多くの学習課題がこなせていること,従 来の授業過程や授業形態を踏襲した授業が展開さ れていることを指摘している。 二石・上岡(2016)は,ICTを活用した場合とし ない場合にどのような活用方法と効果が考えられ るか,学習指導案を検討している。能動的な授業 参加を可能にするための活用場面やタイミング, 創意工夫が重要であると指摘している。 佐藤(2016)は,平面図形を概形で捉えている小 学校低学年がその構成要素をもとに図形概念を形 成していく過程において,ICTがどのように寄与 したのか授業分析を通して明らかにしている。ア ニメーション機能を利用して確認する場面では, 次の動きを予測しながら見ている児童もいて,情 報の共有化や思考の可視化が図られていると述べ ている。 中尾・井上・佐藤・堀田(2018)は,学習過程に 教授行動を対応させ効果的・効率的に行うための ICT活用の対応づけをしている。結果として課題 把握の段階では見せる,念入りに見る,課題追究 の段階では考える,課題解決の段階では考える, 見せるというICT活用が多くあったことを述べて いる。 名城(2018)は,算数科において具体物を用いた 操作を大切にしながら効率的・効果的なICT活用 場面を検討・改善し,協同的な学びの時間を生み 出す授業モデルを提案している。プレゼンテーシ ョンソフトによる課題提示場面では,関心・意欲, 集中力が高まり,電子黒板による拡大提示で交流 活動が活発になり言語活動が深まったとしている。 発表場面では,電子黒板にノートを投影して説明 を行い他の児童と比較しながら考えていて,思考 力を深め意欲的に発表させることにつながってい る。振り返りの場面では具体物操作を繰り返し再 現することで知識の定着が図られている,子ども 主体の協同的な学びの場面として設定することが できている,思考の共有化,思考の可視化,思考
る。 波多野・中村・大森・山路(2012)は,算数科に おいて思考を促す場面において,電子教科書の即 時提示や自作資料の活用,視点の一元化などを意 図した授業設計を行っている。 現時点では児童用デジタル教科書は流通してい ないが,デジタル教科書の研究では,いかに紙の 教科書と整合性を図るかが重要であることが分か る。 6.2 Web 教材・プレゼンテーション型教材 後藤(2000)は,HTML言語を使った「4年 角」 の単元のWeb 教材を制作しその効果を検証した。 教材にはアニメーションを取り入れ,数学概念を イメージしやすくしている。 廣原・園屋(2007)は,プレゼンテーションソフ トを使って自作教材を作成している。主な機能は, 図を動かしたり学習の流れを再現したりするもの で,説明の補助に使っている。本研究では,面積 や量の変化をイメージ化することで分かりやすい 提示を目指している。また繰り返し見せられるこ とや修正が容易なことも利点として挙げている。 インターネットが普及し始めると同時期に Web教材は研究され始めている。HTMLの独自機 能で動画やアニメーション,対話が可能なコンテ ンツを容易に作ることができる。プレゼンテーシ ョンソフトを使った教材は,直感的な操作でアニ メーションや動画を再生するコンテンツを作るこ とが容易で,今後もその有効性が期待できる。 6.3 ソフトウェアの持つ機能 後藤(2010)は,教科書の指導内容を改善するた めに制作したWebコンテンツを使い,実験授業の 予備実験を行っている。映像や動画をコンテンツ に組み込んでも,それだけで理解したり立式した りすることは難しく,別の知識が必要であること, 映像や動画はアニメーションよりも自分で速度を 調節しながら見ることができる方がよいと述べて いる。 西原・益川(2014)は,3年「円と球」の単元で日 常世界にある図形を算数の世界における図形と関 連づけるために,タブレットPCで写真を撮ってそ こに考えを記入させる授業を行っている。ICTの 利点として,タッチペンで考えを記入したり画面 上に画像を掲載したりすることで,見やすい説明 資料をつくることができる可視性,動画や静止画 を自分なりの見方・考え方で撮影することによる イメージの共有化,静止画にタッチペンで記入す ることで自分なりの見方・考え方を伝えやすくす る独自性,画面上のワークシートに自分の考えを のせることで,複数の考えを短時間に比較したり 共有したりする比較・共有性,データをサーバー 上に保存しいつでも取り出せる時間を越える,と いう4つを示している。 丸山・森本・北澤・宮寺(2017)は,ICTを活用 した主体的な学びを引き出す動画教材の作成方法 を検討している。既存の動画教材をさらに編集し, それを支援する要素(この場合は学習を促すよう なテキスト)を組み込んでいる。評価は通常の動 画教材と作成した動画教材を使った群を設定し, 質問紙調査と事後テストで行っている。 上出・辰巳(2018)は,プログラミング言語 Scratchで作成した速さの教材を使ってその効果 を検証している。速さに子どもが実感を持つこと ができるようにする,物体が動く様子をアニメー ションで提示する,問題場面と子どもが体験して いることにつなげる,実際に動くものを比較する 状況を作る,などのことを意図している。Scratch で動画を作成しているため,従来のビデオ教材で はできない細かい設定ができるようになっていて, 生徒は電車が動く動画の場面から必要な情報を抽 出している。 藤本(2010)は,ICT活用による算数科の学びを 深める授業を実現することを意図して,Web上で 利用できるインタラクティブな学習支援システム を開発し,授業実践による有効性の検証を行って いる。開発にあたって課題をつかむ,考える,確 かめる,伝え合う,という4つの場面で授業を行 って児童の思考力を高めようとしている。このソ フトウェアの特徴は絵や文字,図形等を自由に動 かしたり編集したりできること,学習教材をWeb 画面上で表示,移動,作成,加工,保存が自由に できることである。活用場面を明確にした上で授 業実践を行うことでそれぞれの場面で効果が出て いると述べている。 これらの研究から,ソフトウェアの持つ機能と して,撮影した写真を表示して考えをタッチペン で書き込ませる,テキストを動画に組み込む,ア ニメーションを提示するというような,絵や文字, 図形等などを自由に動かしたり編集したりする機
能が使われていることが明らかになった。これら は受動的な学習ではなく,児童の何らかの活動を 伴う学習を誘発し能動的な学習に転換する働きが ある。 6.4 作成の意図・ねらい 重松・吉田・小島(2008)は,自作コンテンツが, よい算数のイメージや考える場を提示し,問題解 決における思考の手助けになったことを示してい る。特に,どこが「分かりにくい抽象的な概念や 思考のイメージ化が難しい」のか「実体験や見る ことが難しい」のか子どもの視点に立って分析す ること,子どもの思考のつまずきについて分析す ることがコンテンツの作成に重要であると述べて いる。また,算数科においては,考え方をイメー ジ化する思考過程が必要であり,デジタルコンテ ンツは学習内容の視覚化を図り,思考過程におけ る考え方の視点を分かりやすく示すことができる とも述べている。 この研究では,デジタル教材の機能として拡大 提示型,アニメーション型,対話型が考えられ, 性質としてイメージの共有化,考えを伝えること ができる独自性,他者との考えを比べたり共有し たりする比較・共有性,時間の制限を受けずにデ ータのやり取りができる即時性が示されている。 入谷(2015)は,Cindellera で開発した大学初年 級から小学校までの算数・数学ソフトの一例を示 し,特に小学校低学年における数の概念の形成と, それを援助するソフト開発について論じている。 小学校におけるソフト開発では,多くの繰り返し の練習を必要とする学習に向いていること,数値 だけを変えて出題することが効果があることを示 している。また,絵が出るようにすることで状況 を確認してから立式することができること,慣れ てきたら絵を消して文章だけで立式できることを 示している。Cindy script では教材をどのように 見せるかという所まで考えが及び深みが増す効果 があると述べている。 丸山・森本・宮寺(2015)は,構成的アプローチ を動画教材作成に取り入れ,その動画を用いた児 童生徒の主体的な学習の確立を目指した研究を行 っている。構成的アプローチの5 段階とは,意識 化(学習者が問題を自らの問題として意識する), 操作化(意識した問題を主体的な活動により解決 する),媒介化(問題の類似問題,少し発展した問 題,新たに生じた問題等の解決活動を行う),反省 化(解決方法を反省的に検討しより良い方法やそ の理由を考え,検討,協議する),協定化(合意事 項を明文化し協定とする)を指す。この研究では, 授業による検証は行われておらず,動画作成の要 件として学習者の主体的な学びによる算数・数学 学習を実現し,学習者の主体的な学びを支援・促 進する要素を組み込んだ動画教材の作成が重要で あると述べている。 上出・辰巳(2016)は,相似の定義とICT活用に ついて調査している。数学のICT教材を構想する 場合,その数学的概念の深い理解,数学的な背景 を踏まえた上での制作が必要で,ICT教材に適し た題材や場面を取捨選択する研究も必要であると 述べている。 6.5 デジタル教材を設計する留意点 これらの研究で共通することは,デジタル教材 の役割が意識され,自作教材作成の意図・ねらい がかなり明確である。また,自作教材は自由度が 高いため,思考に直接働きかけるイメージ化と, 体験的であること,インタラクティブ性,繰り返 し機能などの間接的な働きかけが可能である。い ずれにせよ,教材の作成にあたって細部にわたっ て教材設計をしっかりとしたものにしておくこと が重要である。 77.. 授授業業デデザザイインンののあありり方方 7.1 授業構成の方法 2000年代は,授業設計・授業デザイン研究にお ける課題を提起した研究が見られる。 余田(2001)は,グループウェアの一例としてス タディノートを紹介している。グループウェアと はネットワークを利用して学習者間の相互交渉を 高め学習や理解を促進・支援するソフトウェアで ある。特に算数では,他者からの情報で知識を構 築し,それを他者の知識と照らし合わせて検証す るコミュニケーションとディスカッションを支援 していると述べている。 石黒・高橋・堀田(2003)は,デジタルコンテン ツを効果的に活用するための授業設計とその実際 の授業,設計上の留意点について報告している。 コンテンツの選定にあたっては,授業のねらい, デジタルコンテンツの機能,子どもの実態に留意 することを指摘している。特に,デジタルコンテ る。 波多野・中村・大森・山路(2012)は,算数科に おいて思考を促す場面において,電子教科書の即 時提示や自作資料の活用,視点の一元化などを意 図した授業設計を行っている。 現時点では児童用デジタル教科書は流通してい ないが,デジタル教科書の研究では,いかに紙の 教科書と整合性を図るかが重要であることが分か る。 6.2 Web 教材・プレゼンテーション型教材 後藤(2000)は,HTML言語を使った「4年 角」 の単元のWeb 教材を制作しその効果を検証した。 教材にはアニメーションを取り入れ,数学概念を イメージしやすくしている。 廣原・園屋(2007)は,プレゼンテーションソフ トを使って自作教材を作成している。主な機能は, 図を動かしたり学習の流れを再現したりするもの で,説明の補助に使っている。本研究では,面積 や量の変化をイメージ化することで分かりやすい 提示を目指している。また繰り返し見せられるこ とや修正が容易なことも利点として挙げている。 インターネットが普及し始めると同時期に Web教材は研究され始めている。HTMLの独自機 能で動画やアニメーション,対話が可能なコンテ ンツを容易に作ることができる。プレゼンテーシ ョンソフトを使った教材は,直感的な操作でアニ メーションや動画を再生するコンテンツを作るこ とが容易で,今後もその有効性が期待できる。 6.3 ソフトウェアの持つ機能 後藤(2010)は,教科書の指導内容を改善するた めに制作したWebコンテンツを使い,実験授業の 予備実験を行っている。映像や動画をコンテンツ に組み込んでも,それだけで理解したり立式した りすることは難しく,別の知識が必要であること, 映像や動画はアニメーションよりも自分で速度を 調節しながら見ることができる方がよいと述べて いる。 西原・益川(2014)は,3年「円と球」の単元で日 常世界にある図形を算数の世界における図形と関 連づけるために,タブレットPCで写真を撮ってそ こに考えを記入させる授業を行っている。ICTの 利点として,タッチペンで考えを記入したり画面 上に画像を掲載したりすることで,見やすい説明 資料をつくることができる可視性,動画や静止画 を自分なりの見方・考え方で撮影することによる イメージの共有化,静止画にタッチペンで記入す ることで自分なりの見方・考え方を伝えやすくす る独自性,画面上のワークシートに自分の考えを のせることで,複数の考えを短時間に比較したり 共有したりする比較・共有性,データをサーバー 上に保存しいつでも取り出せる時間を越える,と いう4つを示している。 丸山・森本・北澤・宮寺(2017)は,ICTを活用 した主体的な学びを引き出す動画教材の作成方法 を検討している。既存の動画教材をさらに編集し, それを支援する要素(この場合は学習を促すよう なテキスト)を組み込んでいる。評価は通常の動 画教材と作成した動画教材を使った群を設定し, 質問紙調査と事後テストで行っている。 上出・辰巳(2018)は,プログラミング言語 Scratchで作成した速さの教材を使ってその効果 を検証している。速さに子どもが実感を持つこと ができるようにする,物体が動く様子をアニメー ションで提示する,問題場面と子どもが体験して いることにつなげる,実際に動くものを比較する 状況を作る,などのことを意図している。Scratch で動画を作成しているため,従来のビデオ教材で はできない細かい設定ができるようになっていて, 生徒は電車が動く動画の場面から必要な情報を抽 出している。 藤本(2010)は,ICT活用による算数科の学びを 深める授業を実現することを意図して,Web上で 利用できるインタラクティブな学習支援システム を開発し,授業実践による有効性の検証を行って いる。開発にあたって課題をつかむ,考える,確 かめる,伝え合う,という4つの場面で授業を行 って児童の思考力を高めようとしている。このソ フトウェアの特徴は絵や文字,図形等を自由に動 かしたり編集したりできること,学習教材をWeb 画面上で表示,移動,作成,加工,保存が自由に できることである。活用場面を明確にした上で授 業実践を行うことでそれぞれの場面で効果が出て いると述べている。 これらの研究から,ソフトウェアの持つ機能と して,撮影した写真を表示して考えをタッチペン で書き込ませる,テキストを動画に組み込む,ア ニメーションを提示するというような,絵や文字, 図形等などを自由に動かしたり編集したりする機
ンツの機能として技術の習得に対応する訓練,モ デルの提示,既習体験と関連させた考察として思 考を促す,体験を補う,課題意識の明確化として 望ましい体験の誘発を挙げている。 井上・五十嵐(2004)は,情報通信社会で生きる 児童生徒を育てるための学習指導形態を考察して いる。数学における活用はあまり進んでおらず, 教材化して使用するまでは至っていないこと,PC が教育現場に導入されて以来,生徒の数学的概念 がいかに変容するかということに焦点化した授業 研究が継続的に行われていないことを指摘してい る。 吉田(2012)は,学習指導計画にプレゼンテーシ ョンソフトで作成した教材やPDFによる自作の 学習プリント,フラッシュ教材をリンクさせ授業 全体での効果を検証している。この工夫により, 効果的に授業で活用することができるとしている。 三井(2016)は,小学2年の算数科で授業の冒頭に 自作の動画を視聴しそれを活かした授業をデザイ ンしている。動画を利用する利点を教える場面で は教師は図や映像を用いながら動的な説明が可能 となることを指摘している。授業の冒頭で,教え るべきことは動画を使って短時間で効率的に教え, グループ活動や知識を応用する場面としての演習 に多くの時間を割くことができることを指摘して いる。 これらの研究から,PCやTPCを授業で使うこ とを意図すれば,必ず授業設計や授業デザインを どのようにするかを検討する必要が生じることが 明らかになった。 7.2 反転授業 阿部・佐藤・稲垣(2017)は,5年の四角形と三角 形の面積の学習で,反転授業による学習の理解度 と学習への意識の変容を調査している。動画は指 導者用デジタル教科書の画面に筆者が書き込みな がら解説する内容である。反転授業を通じて動画 を視聴することは音声として内容を理解して前提 知識を習得したと考えられるとしている。 齋藤・佐藤・阿部・村上・稲垣(2018)は,LTE 通信が可能なタブレット端末を使用してクラウド ベースの反転授業を行っている。学習内容は6年 の順列と組み合わせである。自宅での動画の視聴 は,分からない部分を繰り返し確認できることが 理解のしやすさにつながっていると述べている。 児童に合った学習が一斉学習だけではないことが 分かり,反転授業がそれを提供していると言える と述べている。 反転授業は,2000年代にアメリカの高校・大学 で取り入れられた学習法である。日本においては 導入の動機も学習環境も全く異なるが,これまで にない新しい学習環境の試みとして今後も継続的 な研究が必要である。また,佐賀県武雄市では全 国に先駆けて実証研究が行われ,日常の授業も行 われている。 88.. 考考察察 8.1 6つの視点からの総括 本稿では,算数教育とテクノロジーに関する研 究動向を,①PCを活用して数学を創る,②数学的 概念の理解をどう伸ばすのか,③授業における活 用のタイミング・場面,④児童のどのような能力 を伸ばすのか,⑤市販ソフト・自作ソフトの使い 方,⑥授業デザイン・授業設計のあり方の6点に ついて整理してきた。 ①のPCを活用して数学を創ることについては, PCはいかに学習を支援するのかという,極めて本 質的で重要な課題が追究され続けている。それは 教科書の内容を含んでいるが,プログラミングを 通して数学を創り出す学習活動であり,最終的に は新しい教育内容を創り出すことに発展していく ことが明らかになった。 ②の数学的概念の理解をどう伸ばすのかについ ては,当時の教師が児童・生徒の数学的能力の格 差をなくすために,個々の理解に応じようとする 切実な願いを感じる。それが原動力となって多く の自作ソフトやコースウェアを開発し授業実践を 行っている。 これらの研究は,児童・生徒の知識・技能・考 え方を効果的に獲得させるための目標が極めて明 確で,学習(認知)過程をモデル化し,その位置 づけを明確にしてモデルとPCの果たす役割を実 証的に明らかにしている点が特徴的である。さら に,PCを使って児童・生徒の数学概念の理解や学 力向上を促すには,授業の指導過程を詳細に検討 していくことが同時に必要であることも示された。 ③の授業における活用のタイミング・場面につ いては,算数科で行われる指導過程を変えずに, 個々の学習場面でPCのどのような活用方法が考
えられるかが検討されてきた。それに伴って,各 学習場面でどのような学習を行いどんなことを達 成しようとするのかを明確にする必要性が生じて きた。ICT活用による学習成果は,依然として評 価の検討方法が確立されておらず,授業展開の詳 細についてミクロな視点からの分析も少ないこと が明らかになった。 ④の児童のどのような能力を伸ばすのかについ ては,明確な結論は出ていない。特に算数科で重 要な知識・理解と数学的思考力・判断力は,どち らが伸びるのかは研究によって様々である。これ らの課題を解決するためには,まずどのような能 力の伸びを測るのかという授業デザインを行い, それに対してPCの機能や特性をいくつか試して みる,という対照実験や統計的検定等を行い,よ り客観的な評価を行うことが必要である。また, 山本・山元・下古立(2017)が述べているように, 指導過程に評価を含めた授業デザインを行うこと も方法として有効であると考えられる。 ⑤の市販ソフト・自作ソフトの使い方について は,大半は自作ソフトによるものであった。Web 教材,プレゼンテーションソフトによる教材のい ずれにおいても,作成は少しずつ簡単になってい る。授業の目的やねらい,ソフトウェアに持たせ る役割や意図を明確にすることで,より効果的な ソフトウェアを作成できる反面,適切ではないコ ンテンツを安易に使ってしまうということも今後 留意していく必要がある。 ⑥の授業設計・授業デザインのあり方について は,従来型の学習過程にPCを取り入れていくのか, 反転授業のようにPC特有の機能を有効に使うこ とを意図して,これまでとは違った学習過程を考 えていくのかは大きく意見が分かれるところであ る。モデルになり得るような授業過程はあまりな いため,今後も継続的な研究が必要である。 8.2 今後の算数教育とPCの展望 8.2.1 PCは算数教育に貢献してきたか 調査の結果,MS-DOSとMS-Windowの時代で は様相が大きく異なっていることが明らかになっ た。MS-DOSの時代は,教材として使えるソフト ウェアが皆無だったため,教師が自作せざるを得 なかったが,かえって大胆で開拓的な研究を進め ることに発展していった。そして,教材制作の際 に導入されたのがCAIやCMIで,児童・生徒の理 解度をより深化させる学習活動につながったと考 えられる。 それに対して,MS-Windowsの時代には様々な アプリケーションソフトが広まり,教師自身がプ ログラムを組む必要がほとんどなくなったために, 研究の方向性が大きく広がることになった。その ため,大多数の研究が「テクノロジーは授業に使 えるのか」という,可能性に関する研究が占める 要因になったと考えられる。つまり,研究内容が 広がった分だけ研究の目標や効果の検証方法,あ るいは妥当性の吟味が浅くなっていることは否定 できず,現在の算数教育に大きな変化をもたらす までには至っていない。 8.2.2 今後の検討課題 第1に,本稿で調査した研究では,MS-Windows の時代になってからは,数学教育を土台とした分 析はほとんどされておらず,全てはPCに関するこ とである。第2に,本稿で調査した研究は,ほと んどが情報教育あるいは教育工学の研究者による もので,算数・数学の研究者によるPCを利用した 研究は少ないことが明らかになった。このことが, 算数の授業研究が算数の教育内容ではなく,PC が中心の研究になってしまった要因であると推測 される。MS-DOSの時代に盛んに研究されてきた 「PCで数学を創る」という研究には,近年はほと んど取り組まれていない。今後は,学習指導要領 や教科書を中心とした学習と,PCでプログラミン グをすることで数学そのものを理解したり,児 童・生徒がPCを使って数学を創り出すような発展 的な学習を並行して行う必要がある。 第3に,教員養成と組織的な研究の継続性につ いて述べる。最近の授業では,教科書に沿った指 導過程をとることがほとんどで,PCを使って数学 を作り出すような創造的な学習内容はほとんど見 られない。これは,数学教育を学んできている教 師が少ないことや,教科書の内容をこなすことで 精一杯という現場の事情がある。そのため,実践 研究を行っているのは時間的余裕を作り出すこと ができて数学的な研究視点を持っているか,PC の使用が得意である教師に限られているのが現状 である。岡森(1987)や町田(2001)が指摘している ように,数学教育を土台にした研究者や現場の教 師が,研究成果を発表しながら組織的にまとまっ た研究を進めていかなければ,その成果も拡散的 ンツの機能として技術の習得に対応する訓練,モ デルの提示,既習体験と関連させた考察として思 考を促す,体験を補う,課題意識の明確化として 望ましい体験の誘発を挙げている。 井上・五十嵐(2004)は,情報通信社会で生きる 児童生徒を育てるための学習指導形態を考察して いる。数学における活用はあまり進んでおらず, 教材化して使用するまでは至っていないこと,PC が教育現場に導入されて以来,生徒の数学的概念 がいかに変容するかということに焦点化した授業 研究が継続的に行われていないことを指摘してい る。 吉田(2012)は,学習指導計画にプレゼンテーシ ョンソフトで作成した教材やPDFによる自作の 学習プリント,フラッシュ教材をリンクさせ授業 全体での効果を検証している。この工夫により, 効果的に授業で活用することができるとしている。 三井(2016)は,小学2年の算数科で授業の冒頭に 自作の動画を視聴しそれを活かした授業をデザイ ンしている。動画を利用する利点を教える場面で は教師は図や映像を用いながら動的な説明が可能 となることを指摘している。授業の冒頭で,教え るべきことは動画を使って短時間で効率的に教え, グループ活動や知識を応用する場面としての演習 に多くの時間を割くことができることを指摘して いる。 これらの研究から,PCやTPCを授業で使うこ とを意図すれば,必ず授業設計や授業デザインを どのようにするかを検討する必要が生じることが 明らかになった。 7.2 反転授業 阿部・佐藤・稲垣(2017)は,5年の四角形と三角 形の面積の学習で,反転授業による学習の理解度 と学習への意識の変容を調査している。動画は指 導者用デジタル教科書の画面に筆者が書き込みな がら解説する内容である。反転授業を通じて動画 を視聴することは音声として内容を理解して前提 知識を習得したと考えられるとしている。 齋藤・佐藤・阿部・村上・稲垣(2018)は,LTE 通信が可能なタブレット端末を使用してクラウド ベースの反転授業を行っている。学習内容は6年 の順列と組み合わせである。自宅での動画の視聴 は,分からない部分を繰り返し確認できることが 理解のしやすさにつながっていると述べている。 児童に合った学習が一斉学習だけではないことが 分かり,反転授業がそれを提供していると言える と述べている。 反転授業は,2000年代にアメリカの高校・大学 で取り入れられた学習法である。日本においては 導入の動機も学習環境も全く異なるが,これまで にない新しい学習環境の試みとして今後も継続的 な研究が必要である。また,佐賀県武雄市では全 国に先駆けて実証研究が行われ,日常の授業も行 われている。 88.. 考考察察 8.1 6つの視点からの総括 本稿では,算数教育とテクノロジーに関する研 究動向を,①PCを活用して数学を創る,②数学的 概念の理解をどう伸ばすのか,③授業における活 用のタイミング・場面,④児童のどのような能力 を伸ばすのか,⑤市販ソフト・自作ソフトの使い 方,⑥授業デザイン・授業設計のあり方の6点に ついて整理してきた。 ①のPCを活用して数学を創ることについては, PCはいかに学習を支援するのかという,極めて本 質的で重要な課題が追究され続けている。それは 教科書の内容を含んでいるが,プログラミングを 通して数学を創り出す学習活動であり,最終的に は新しい教育内容を創り出すことに発展していく ことが明らかになった。 ②の数学的概念の理解をどう伸ばすのかについ ては,当時の教師が児童・生徒の数学的能力の格 差をなくすために,個々の理解に応じようとする 切実な願いを感じる。それが原動力となって多く の自作ソフトやコースウェアを開発し授業実践を 行っている。 これらの研究は,児童・生徒の知識・技能・考 え方を効果的に獲得させるための目標が極めて明 確で,学習(認知)過程をモデル化し,その位置 づけを明確にしてモデルとPCの果たす役割を実 証的に明らかにしている点が特徴的である。さら に,PCを使って児童・生徒の数学概念の理解や学 力向上を促すには,授業の指導過程を詳細に検討 していくことが同時に必要であることも示された。 ③の授業における活用のタイミング・場面につ いては,算数科で行われる指導過程を変えずに, 個々の学習場面でPCのどのような活用方法が考
になりPC利用の可能性に終始した研究から脱却 できないことが危惧される。 99.. 終終わわりりにに いまだにテクノロジーは授業に使えるのかとい う,可能性に関する研究が多く,数学教育におけ る研究の対象として重要である,概念のイメージ 化や数学的思考力の深化,対話型の機能に含まれ るシミュレーション,数学的モデリングといった トピックはほとんど検証されていない。また,整 理した6つの視点のうち③~⑥は,いずれも他の 研究と重複する点があるため,1つ1つをより分割 した切り離した研究が待たれる。 PCの教育利用を取り巻く課題は山積している。 今後は,算数教育における利用は有効であるとい う立場から出発し,よりミクロな視点における研 究を加速させる必要がある。 引 引用用・・参参考考文文献献 阿部太輔・佐藤靖泰・稲垣忠,算数科「量と測定」領域に おける反転授業による児童の変容,日本教育メディア 学会研究会予稿集,no.42,pp.9-12,2017. 石黒正美・高橋純・堀田龍也,デジタルコンテンツを活用 した授業を設計する際の留意点,日本教育工学会第19 回全国大会論文集,pp.339-340,2003. 井上雅喜・五十嵐美和子,情報通信社会における学習指導 とコンピュータ利用に関する研究(1)-数学教育にお けるコンピュータの利用の歴史的変遷とコンピュータ ソフトの実状-,数学教育学会誌,Vol.45,No1・2,2004. 入谷昭,Cinderellaによる算数・数学の教材開発(数学ソ フトウェアとその効果的教育利用に関する研究),数理 解析研究所講究録,第1951号,pp.40-48,2015. 植竹恒男,算数・数学科における学習用ソフトウェアとそ の活用に関する研究,日本数学教育学会誌第76巻第8 号,pp.38-44,1994. 上出吉則・辰巳丈夫,数学の相似概念をICT教材化するた めの基礎研究-数学教育における相似の定義の歴史的 変遷-,情報処理学会研究報告,Vol.2016-CE-134, No.9, pp.1-4,2016. 上出吉則・辰巳丈夫,Scratchで作成した教材としてのト レインシュミレーター-速さの問題での算数数学授業 実践例-,情報教育シンポジウム論文集,pp.37-44, 2018. 岡森博和編,算数教育とパソコン,第一法規出版,1987. 奥木芳明・古田貴久,算数の授業におけるICTの教育効果 の検討-児童同士の話し合い活動におけるICT-,群 馬大学教育実践研究,第29号,pp.93-101,2012. 小林柳子・大里朝彦,一人ひとりが生きる学習指導の研究 ―コンピュータ利用による学習の個別化・多様化―, 日本数学教育学会誌,第75号第10号,pp.8-13,1993. 後藤学,ハイパー・テキストを利用した教材開発の試み(1), 数学教育学会誌臨時増刊秋季例会発表論文集,pp.21 -23,2000. 後藤学,デジタル・コンテンツを利用した教材開発の試み (1)-ともなって変わる量の指導と評価-,数学教育学 会誌臨時増刊秋季例会発表論文集,pp.166-168,2010. 齋藤裕直・佐藤靖泰・阿部智・村上壮・稲垣忠,算数科に おける1人1台LTE端末を使用した反転・適応・動画制 作学習の実践,日本教育メディア学会研究会論集, No.44, pp.25-30,2018. 佐藤幸江,ICT活用を含み込んだ算数科学習指導の効果- 小学校第2学年単元「三角形と四角形」-,金沢星稜大 学人間科学研究,第9巻第3号,pp.19-24,2016. 重松敬一・吉田明史・小島源一郎,算数・数学教育におけ る問題解決学習の研究(11)-思考の手助けとしての ICT活用-,奈良教育大学教育実践総合センター研究 紀要17,pp.305-313,2008. 鈴木二正・西山由真・芳賀高洋・大川恵子・村井純,小学 校1年生におけるタブレット端末を活用した授業実践 と評価,情報処理学会論文誌,教育とコンピュータ, Vol.1, No.4, pp.21-37,2015. 菅野宏隆・蔵野正美・勝進亮次・斉藤規子・蓮見信夫・村 田守,コンピュータの積極的活用を目指した学習指導 の改善,日本数学教育学会誌,第74巻第4号, pp.31-35,1992. 菅野宏隆・家田晴行・蔵野正美・勝進亮次・斉藤規子・村 田守,清水克彦,山本康久,コンピュータの積極的活 用を目指した学習指導の改善,日本数学教育学会誌, 第77巻第4号,pp.16-20,1995. 越村慎治・小澤宏次,パソコン活用による学習の個別化の 研究,日本数学教育学会誌,第73巻第2号,pp.47-54, 1991. 高橋純・高坂貴宏・前田喜和・森谷和浩・堀田龍也,韓国 の公立小学校における1人1台の情報端末の導入初期段 階でのICT活用および授業過程・授業形態の特徴に関 する事例分析,日本教育工学会論文誌38(3)pp.317-327, 2014. 高橋光夫,パソコンを授業に生かすための試み,日本数学