2歳児の心理学(III)
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(2) . 1 1 1 ) 2歳児の心理学 (. 藤. 友. 雄. 瞳. 1 ( )は 両親による子どもの 行動観察記録を資料として 一人の女児の0歳児期の心身 藤友( 1 ) 980 , , 2 ( } 藤友( ( 3 } 藤友( 4 ( 〉は 同様の方法によ の発達について研究した. また, 藤友 ( ) 1982 1 98 3 ) ) 19 83 , , , 5 ( ) ( 6 } り, 同じ女児の1歳児期について, さらに, 藤友( ) , 藤友( 1 985 ) は, 2歳0か月~2歳5 1 985 か月について, その心身の発達について研究した. 本研究は, 前記( IX2 ) ( 3 ) ( 4 ) ( ( 5 ) 6 )の研究の続編とし て, 2歳6か月~2歳8か月の心身の発達について, 考察を加えることを目的とする. ( ) 2歳6か月 30 1 9 80年3月 30 日 (2・6・1) 運動靴をはこうとして, 「はけれない」と言う. 玩具の財布を自分のズボンのポケッ トに入れよう として, 「はいれない」 とも言っ ている. 可能の助動詞 「れる」 を誤用している. 絵本 「てぶくる」 (福音館書店刊) を読んでもらうことを好む. 3月31日 (2・6・2) ひろき君の家の引越を 見る. 母親に, 「ひろき君は遠い所へ行くのよ」と言われても, ぴんと来な い様 子. そ し て, 「ひ ろ ち や ん, ライ ダー の っ て, どこ い っ た の」 と 言 う. 母 親 が, 「ひ ろ き 君,. バイ バイ って行っ たでしょ う」 と言うと, 真保は, 「あ~ん, きこえない, きこえない」 と言う . 4月1日 (2・6・3) 湿疹を痛がるの で, 皮膚科に行く. 近くまで来ると,「さとうせんせいとこいかない, まるいさん とこいくの」 と ぐずる. しかし, 院内に入れば平気 で, 自分で 「ここいたいの」 と先生に言う. 真保に鼻水が出ると, 父親が丹前のたもとからハンカチを出して拭いてやる. 今日は, それを真 似して, 母親がく しやみすると, 自分のはんてんのたもとからハンカチを出して, 母親の鼻を拭 いて あ げ た.. 4月 2 日 (2・6・4) 昨日の夜中, 真保は, 「ホッ トケーキやいて」「ホットケーキよ」 と言いぐずった. 昼食に, 母親 が 「何食べたい」 と聞いたところ, 「ホッ トケーキ」 , 母親が 「まほちゃ ん好きなのね」 と言うと, 「まほちゃん,よるホッ トケーキよ~って,いったでしょう」と言う,母親がびっくりして,「えっ, まほちゃ ん覚えているの, どうして言っ たの」 と聞くと, 「まほちゃ んね, おなかすいてたのよ」 と答えた. その時の気分だけでぐずっているわけ ではないよう だ. 父親がトイ レに行こうとすると, 「シーシーおなかのなか」 と言う. 「じ ゃ ん け ん ボン」 で遅 れ る こ と なく, グー, チ ョ キ, パ 」 を 出 せ る ,. 31.
(3) . 藤 友 雄 噂. 4月 3 日 (2 . 6 . 5) トイ レ は, 尿 の 時 に は, 自 分 で ス リ ッ パ を は き, パ ン ツ を 下 げ て, 自 分 でや る が, 便 の 時 に は,. 「おおきくなったら」 と言い, 母親に抱かれてやる. わらじ虫を見つけると, 「あ~けむし」 と言って騒ぐが, 自分でチリ紙 でとることができる. テ レ ビ で, ホ テ ルサ ン パ レ ス の C M が は い る と, 「パ パ い っ た の」 と 聞く.. 父親が寝ようとすると, 「あしたはやくおきて」 と言う. 「きのうや っ た」 とも言っている. 時間 関係を表現 できるようになっ ている. 4月 4 日 (2 . 6 . 6) 鏡を見ている真保に, 母親が 「何しているの」 と尋ねると, 「まほちゃん, かがみ, みているの」 「ゴムや って」 と言う. 入浴の際に, ズボン, ブラウス, ベスト, カーデェ ガンと, 衣服を全部自分で脱ぐことができた. 4月 5 日 (2・6・7) 朝 食の時, 「このさかなどうやってつく っ たの」 , 切り干し大根を見て,「これどうやってつく った の」 , 花や着ている物など身近にある物を見ては, 「なにいる」 と尋ねる. 好奇心が旺盛だ. とん びが飛ん でいるのを見て, 「あ~とんびよ」 と言う, ひろちゃんの家の前を通ると, 「ひろちや んは, どうしたの, どこいっ たの」と聞く, 母親が「ふ るべよ」 と答えると, 「あ~みえないよ, じてんしゃ どこ」 と言う. 生協 で, 「おだんごとこいこう」 と言う. 酒まん じゅうは, まだできていなかっ た. すると, 「あ ~ん, みえないよ, どうしたの」 と聞く. 母親が「後で買いにこよう」 と答えると, 「あ~ん, お だんごよ」 と言い続ける. 和菓子店に行き, 田舎まんじゅ うを買 って満足する. 風邪のため内科に出かけたが, 真保は, 「たかはしせんせいとこ, いかないの」 と言っていたが, 医院に着くと, 「まほちゃ んが, やってくる」 と言って, 診察室に 入ろうとしてしまう. 4月 6 日 (2・6・8) 「はるになっ たから」 と言って, 靴下を脱いではこう としない. 4月 7 日 (2 . 6 . 9) 電話に出たがる. 父親の大学の学生を相手に, 「うん」「まほ」「あそびにきてね」「バイ バイ」 な どと 言 っ て い る.. 家の前の小学校は入学式だっ た. 正門前では, 新1年生に交通安全の バッ ヂを配布していたが, 真保は鳩, ともえちゃんは熊の バッ ヂをつけてもらった. 家に帰っ てから,「まほちゃんつけても ら っ た の, お に い ち ゃ ん も つ け て た の, く る ま き を つ け て ね っ て, ま ほ ち ゃ ん, こ れ, と も え ち ゃ. ん, くまさんの」 と嬉しそうに話していた. 4月 8 日 (2 ・ 6 ・10) 3 :30~ 5 :30 , と も え ち ゃ ん の 家 に 遊 びに 行 く. 帰 っ て か ら, 母 親 が, 「と も え ち ゃ ん の 家 で, バ ッ グの 取 り 合 い っ こ し た の」 と 聞 く と, 「う ん, ま ほ ち ゃ ん, と っ ち や っ た の, と も え ち ゃ ん,. ないちや ったの」と言う. 「どう して取っ ちや ったの」と聞くと, 「バッ クすきだから」「それから, お か し た べ て, コ ー ヒ ー の ん だ の」 と 話 し て い た.. 生協 で買物をしている時に, 「パパのにくまんかう」 と言う. 母親が幼稚園教諭をしていた時の教え子の小学生の男の子が遊びに来た. 真保は, 「こんにちわ」 とあいさつをして, 一緒に 菓子や果物を食べる. その子が帰った後,「おにいちゃんとおんなじで しょ う」 とジャケッ トを見せたので, 母親が, 「同じね, 青いのね, 2つとも」 と言うと, 「そう そう, あおいの, おんなじね」 と言う. 32.
(4) . 2歳児の心理学( 1 1 1 ). 4月 9 日 (2 . 6 .11) ひろき君 と電話で話した.「うん」「はい」とか言っ てたが 切っ てから 「ふるべいこう ひるちゃ , , , んとこよ」 と言う. 思い出したみたいだ . ボールを投げて 取る遊びをしていたの で, 母親が「じようずね」と言うと 「パパにおしえてもらっ , たの」 と言う. テレビのチャンネ ルをまわして遊ぶ. 画面に何も でなかっ たり 動かなくなると 「たかはしせん , , せいになおしてもらおうかな」 と, 内科 医の名 を口にする . 4月1 0 日 (2 . 6 .12) デ パ ー トに 出 か け た エ レ ク ト ー ン 演 奏 を や っ て い た C M の 曲 が 流 れ る と 「あ ~ キ ン デ キ . ャ ィ ャ . , ン ディ, と も え ち ゃ ん の だ」 「レ モ ン ジ ュ ー ス レ モ ン ジ ュ ー ス」と 言 っ て 体 を 動 か し て 喜 ん で , , いた,. CMの焼きそば弁当をホリタ で見つけた 「あっ たあっ た」「せいきょ うさん ないんですよっ て . , いっ たね」「ホリタさん, あるんだね, よかっ た」 と喜ん で言う . 4月11日 (2・6・13 ) 5 日振りに, 父親が出張から戻って来た 真保は大喜 びで抱きついて来る 土産の和 菓子の中の . , 昆布を, 「ほね」と尋ねる. 油をぬった父親の野球用 グロー ブに手 でさわりながら 「なんだかく っ , つくよ」 と言う.. 4月12日 (2・6・14 ) 母親とふ ざけながら, 「まほちゃんはきれい」「ママはきれいじゃ ない」 と言う 肩車のことを , . 「あたま でおんぶして」 と言う. 自分で考えた表現をしている . 4月1 3日 (2・6・15 ) 15:00~16:40. 父 親 と 2 人 で散 歩 し た. 3 ~ 4 Km の道のり 途中2 0分くらい喫茶店 で休ん ,. だ, 最 後 の 0,5km を「ねむたい」と言って 父親に抱かれただけ で あとは歩き通した そして , , . ,. 家に戻ると眠っ てしまっ た. 父親が爪を切った後, 目で靴下を捜していると, 新聞紙の下にあった父親の靴下を手にして 「く , っしたさがしてるの」 と言って, 手渡してく れた. 他人の行動観 察ができている . ふすまを開けようとしたが, 開かなかった. すると, 「ママあげて あかない」 と言う , . 真保は, 父親に, 「まほちゃんなにしてる」 と尋ね 「リン ゴたべ てる」 「パパなにしてる」 と尋 , , ねて, 「ソファ ーに座っている」 などと答えさせて喜んでいる クイ ズ遊びをしている . . 夜7:0 0過 ぎに, ひろき君から電話がかかって来た 嬉しそうに話していた 別に忘れてしまっ . . たわけ ではないようだ. しかし, ひろき君が居たア パートに遊びに出かけることはない もう居 . な い こ と は知 っ て い る よ う だ .. 2つ入っ たチューイ ンガムを手にしていた真保は, 「はんぶんずつね」と言って 1つを半分にし , て, 父親と母親に渡し, 残り1つを自分で食べた 量に対する概念がかなりついてきている . , 4月14 日 (2 . 6 .16) サッカーボールのことを, 「カ ッターボール」 と言う たんすの中にしまっていた洋服を出すと , , 「はるになっ たから, どこでかっ たの」 と尋ねる . 昼間, 母親にしかられた場面の逆をやる. 真保「あかしやさんにいく って いってごらん」 母親 , , 「あかしやさんに行く」 「 真保 あかしやさん しま てるんでし う っ ょ , , 、 あしたよ」 , 真保 「ガム たべたいっ て, いっ てごらん」 , 母親「ガムたべたい」 , 真保「おなかいたくなる でしょう」 , 真保 「ないてごらん」 「 母親 え~ん ガムたべたいよ 真保 「 」 さ たべ き 「あ たでし 真保 う 」 っ , , ょ , , , 33.
(5) . 藤 友 雄 嘩. かしやさんいく って, いって ごらん」 , 真保「ひとり でいってらっ しや , 母 親「あかしやさんいく」 む た いよ」 て ご ら ん, ね む た い よ ~ て」 , 真 保, 「は い」 , 母 親「だ っ こ, ね , 真保「だ っ こ っ て い っ. ようだ. い, はい, ねんねよ~」 , 母親の役割には強い興 味がある 4月15 日 (2 . 6 .17) 「だして, ひっ こめて」 と自分 で言い ながら, その通りに足を出したり, ひっ こめたりしながら ブランコをこぐ. ことばと行動が密接に結びついている. ) 4月1 6日 (2・6・18 「だいっきらい」 チ 「 チーズキ 菓子 ャッ 」をともえちゃんの家に 持っ て行ったが, ともえちゃ んが, と言って口に入れたのを出した. その話を帰っ てから して, 自分も口に入れて,「これ, だいっき らい」 と言 って外に出した. 真似をするよう だ. 母親が「かわいいわね」と言うと, 「ゴムしてないでしょ う」と言う. 母親が, 仕事をしていると, 「どうやってつく ったの」 と聞き, 説明が 「ママ なにや ってるの」 , ホッ トケーキなどを作ると, 終ると, 「あっ そう」 と言い, できあがった物をテーブルへ持って行き, 「おまちどうさま」 と言 フ.. ) 9 4月1 7日 (2・6・1 穴をのぞいたり, 黒っ ぽい物, 夕方などの 暗い状態などを, 「くらい」と言う. 紺色のカーデエ ガ 「これくらくないでしょ」と言 ンのことを, 「これくらい でしょ」 , 白色のカーデエ ガンのことを, つ.. 「 画用紙に描いた絵をちぎり, 「おたんじようびの」と言い, サイ ドボー ドの所に置く. 母親が, お たんじょ う びのな~に」 と聞くと, 「おたんじよう びにき たときにあ げるでしょ う」 と言った. せ 遊びに来る 小学生が喜ぶものだから, 真保は, 「おっ ぱい」と言う. 「1. 2, 3のおっ ぱい」「 ~ の お っ ぱい」 と も 言 う.. 4月1 8 日 (2 . 6 .20) 絵を見 やなせたか し作, 絵本「あんばんま ん」(フレー ベ ル館)の あんばんまんが空を飛んでいる て, 「おちないの, どうして」 と聞く. 現実的視点から疑問を発している. 買物からの帰り道, 疲れてくる と, 「あ~ん, まほちゃ んのおう ちみえないよ, あれ~, どこ」と 言う. 近くへ来る と, 「あ~, まほちゃんちみ えた」と言う. バ トミン トンのラケッ トで, 羽根球 を1人で3回くらい打てる. 相手が母 親であれば, 4回ま で打てる. 9 日 (2 . 6 .21) 4月1 パ パ の と こ ろ へ い く, 父 親 が 眠 っ て い る 間 に 出 か け て し ま う と, 起 き て か ら「パ パ どこ い っ た の, パ パ み え な い よ ~」 と 言 い, し ば ら く 泣く.. 庭のクロ ッカス がしおれて倒 れているのを見て, 「おはなしん じや っ たね」と言う. ねこやな ぎの 芽が落ちている と, 「あっ, かわいそう, ぽいってしてね」 と言う.. 「ま ~ ち ゃ ん, 公 園 で遊 ん で い た 男 の 子 が 舌 を か ん で し ま っ た. う が い を さ せ て い る と, 真 保 は,. おうちに かえればいいのに ね」 と言う. 外や風呂場などで, おしっ こをしたがらなく なっ た. 外出中, 母親が, 「シーシーする」と聞く と, 「がまんする, だいじょ うぶ, あるく」などと言い, 家やデパートまでがまんするように なっ た. 4月 20 日 (2 . 6 .22) 開店セー ルをしている生協 へ, 親子3人で出か けた. ラーメンを食べていると, 「パパ, ママ, ど な う, おいしい」 と尋ね, 「ゆのかわへいこう」 と言う. 父親は先に帰っ たが, 「パパ どこ, みえ い, パパのとこいく~」と人 ごみの中で言う. そして, 混雑した所に行くと, 「あ~ん, くらいよ 34.
(6) . 2歳 児の心理学( 1 1 1 ). ~」「おうちかえろう」 を連発する. 帰ってから, 母親が 「きようどこへ行っ たの」 と聞くと , , 「ゆのかわ」「ウルトラマンのうたしたでしょう」 と言う . 両親の間だけ で会話をしていると, 真保は怒って, 台所に閉じこもり 板ぶすまを閉め てしまう , . 仲間外れにされたように感じるようだ. 4月 21 日 (2 .6.23) サイ ドボー ドのしようゆびんを指さして, 「これは あらいばでしょう」 コーヒーカ ッ プのこと , , を 「こ れ, こ こ に あ るよ, あ っ ち で しょ う」 ティ ー セ ッ トの こ と を 「こ れ は あ ら い ぱ で しょ , , ,. う」 と言う. 細かい所に気づいている 場所を気にする . . 「ママなにがすき」 と聞く. 「くだもの」 と答えると 「ふ~ん」「まほちゃん おだんご」 「パパ , , ,. ビー ル すき で しょ う, ま ほ ち ゃ ん, お お き く な っ た ら の む ん だ か ら」 そ し て ウイ ス キ ー の こ , , と を 「パ パ こ う や っ て の ん で か ら い っ て い っ た で しょ う」 と 言 う , . 4月 22 日 (2 . 6 .24). 買物に出かける時, 玄関でちゃんと待っていたので 母親がほめてあげると 「かく れんぼして , , , ま っ て た の, どう ろ, ブー ブ ー く る か ら」 と 言 う .. 4月 23 日 (2・6・25 ) 遊びに来ている歳上の子のことばを真似したり 影響を受けたりしている 「お~い こい」「や , , . るか」「こいよ」「おう」「まほちゃんのおかあさん」「あかしやさんのおばさん」「あかずきんちゃ んのおばあちゃん」 などと言っ ている. 4月 24 日 (2 . 6 .26) 豆御飯を炊いた. えんどう豆のすじを母親が取ると 真保が割っ て豆を取り出す作業をした 2 0 , . 0 g全部やってくれた. 指を使う 作業も できるようになっている . 父親の帰りが遅いと, 「まほちゃ んのパパはやくかえるといいね」 と言う . テ レ ビの 「ケ ン ち ゃ ん と チ ャ コ ち や ん」 で, チ ャ コ ち や ん が け ん か の 場 面 で 足 でけ る の を 見 た 真. 保は, 「えいっ, えいっ」と言いながら, 父親を足でける テレビの影響は大きいよう だ テレビ , , の子ども番組が終ると, チャ ンネルをぐる ぐるまわして,「なにもやっ てないね けそうね」と言っ , て, スイ ッ チを切る. コント, 対談, 劇映画, 殴り合い, クローズア ッ プ 能 歌舞伎な どの画 , , 面が出ると, 「こわいね, くらいよ」 と言って, 消すか, 他にまわす . 4月 25 日 (2・6・27 ) 町会費を集めに行っ たところ, 3軒が留守だっ た, 真保は, 3軒目の家で 「あ~あ せっ かくき , , たのにね」 と言う. 4月 26 日 (2・6・2 ) 8 1 2:30~1 4:3 0 , 母親と五稜郭 公園に遊びに行く. 堀のこいを見るのに, 橋の上に立って, 下を のぞくのをこわがり, 「おおきくなっ たら」と言って, 母親に抱かれて見る 高い所にいる人を見 . て, 「だいじょ うぶかな, あそこ」 自分より小さい子が歩 いているのを見て , , 「あかちゃん, かわ ブ活 いいね」 クラ 動の練習をしてい 「 る人を見て ボールなげしている ね」「はしってる. がんばっ , , て」 「 犬を見て ワンワン こや たね 」 と足を上げる こいのぼりを見て っ , , , . , 「あっ, あかちゃん もいる, おもしろいね, おとがする」 と言う . 4月 27 日 (2・6・29 ) 小学生の自転車の後の荷台に乗せ てもらっ たが, ちよっ としたはずみ で 車輪に足首をはさみ , , すり傷をつく っ てしまった. 泣きながら, 小学生の女の子に 「ばか-」を連発する 家に帰って , . からは, 「おおきくなってから, のるんだもん」 と言う , 35.
(7) . 藤 友 雄 噂. 4月 28 日 (2 . 6 .30) ドーナツ作り をした. 母親が練った種をまる めて小さいのを作り, 「これく らい」 と聞いていた. 2歳6か月 児は, 言語では, 時間関係を表現できるように なっている. また, 「あたまでおんぶし て」 のように, 大人が通常用いない表現を, 自分 で考えて表現したり している. 好奇心が旺盛で, 種々の質問をする, テレビのCMの真似をしたり, 宣伝されている商品を買いたがったり, 足でけ る場面をそのまま真似したり など, その影響は 大きい. 運動動作では, 3 km 前後の距離を歩ける よ う に な っ て い る. バ ト ミ ン ト ン の ラ ケ ッ ト で, 羽 根 球 を 3 ~ 4 回 打 つ こ と が でき る. え ん どう 豆. のさやを割って, 豆を取り出す手の指による作業ができ ている.. ) 2歳7か月 ( 31 4月 29 日 (2・7・0) 両親と一緒に タイ ヤ公園に 出かけた. 初めての 所なの で, 最初は緊張して余り遊ばなかったが, そのう ちになれて1人で良く 遊んだ. 母親によると, 始めは遊び場と, 遊びを観察 しているのだ そうだ. 4月 30 日 (2 . 7 . 1) 母親がスカーフ をしていると, 真保は, 「ママは, く びになに してるの」と尋ねる. 母 親が「スカ ー フ よ」と 答え る と,「と も え ち ゃ ん の お か あ さ ん は, ブ レ ス レ ッ ト して る の っ て, と も え ち ゃ ん い っ. てたね」 「ママは, ブレスレッ トいっするの」と聞く. 「夏になっ たらするのよ」と答 えると, 「ふ ~ん」 と言う. 5 月 1 日 (2 . 7 . 2). 畳の間に落した腕 時計のピンをひろおうと, 台所からつまよう じ2本を持って来て, ほじくっ て い た.. 夜8:0 0近く, 卒業生から電話があり, 父親は出かけることに なっ た. 真保は,「まほちゃ んもい く」と大騒 ぎ, 出かけた後も, 「パパのところにいく」と言い泣く. 祖母の所に 気をまぎれさせる ために電話したが涙声で, 「パパが, いないの, いないよ」 と泣く. 父親は, もう戻って来ない. 自分は残されて しまったというような恐怖感でもあるのだろうか. 5月 2 日 (2・7・3) 外でともえちゃんと遊んだ後, お昼になり, それぞれの家に戻ろうとすると,「ともえちゃんのう ちにいく」 と ぐずる. ともえちゃ んのお母さんが, 「おひるね したらあそびま しょ う」 と言うと, 「は~い」 と言っ て, 手を振って別 れた. 両親が2人の間だけの会話をしていると, 真保は, 両手を上げて, 「やめなさい」と言う. 自分が 仲間外れに されたように感じるようだ. 5月 3 日 (2・7・4) コー ヒ ー ミ ル で, コ ー ヒ ー 豆 を ひ く.「あ ~ ま だ か た い ね ~ あ ~ や わ ら か く な っ た」と 言 い な が ら.. 「きゆうり をきる」と言うの で, 母 親が手をそえて, 包丁 で切 っ た. 1本を乱切りして皿に入れ, 自分 で 食べ て しま っ た.. 5月 4 日 (2・7・5) ひろき君母子 が来た. 電話ごっこでは, 真保 が, 「もしもし, わたしささきよ」「あそびにいらっ 36.
(8) . 1 1 1 ) 2歳児の心理学(. しやい」「あっ そう じゃ バイ バイ」などと しやベリだしたの で ひろき君は驚いて 「はい」「バ , , , イ バイ」 と答えていた. 庭で猫 が虫をつかまえ食べているのを見て 「まほちゃ んちにあそびにお いで ちらか ているけ っ , , れど」「だっ こしてあげるから, だっ こしてあげるから」「にや~にや~っ ていってごらん」「ばか , ねこさんおいで, あげてあげようか」 「あそびにおいでもいいんだよ」「ねえ~ママ ねこさんあ , そびにおい でもいいんだよね~」「ちよっと ちよ っと きてよ」「やっ ぱりおいで」 と懸命にア , , プロ ー チ す る . 5月 5 日 (2. 7 .6). 父親の土産のせんべいの入った缶を手にして 「いいにおいがする」 と言う , ,. 母 親 が 父 親 の 物 を つ く ろ っ て い る と 「パ パ や っ て お い て く ださ い っ て い た の」と 尋 ね る 会 っ , , .. 話部分を挿入して話している . 2 ~ 3 日前に, 母親が 「温度計 大学へもっ て行ったら」と父親に言 た 真保は 今日その温 , っ . , , 度計を見て「あ~パパこ のなんじ, だいがく にも っていかなかっ たの」と聞く 母親が 「これは , , , おうちに置いておいていいん ですっ て」と言うと 「ふ~ん パパいいのかな」と言う 目盛から , , . の連想なのか, 温度 計をなんじ(時計)と表現している 両親のかわしている何げない会話 でも . , 分 か っ て いる よ う だ ,. 5月 6 日 (2・7・ 7) 自分の両の掌で, 自分の両 眼をおお って 「パパ ママ みえる みえないでしょ う」と言う 自 , , , , . 分が見えなければ, 相手も 見えないと思うようだ . 自分がやっていることを 見てもらいたい時には 「あらいものやめておい で」「せんたく しない で , みて」 と言う. 遊ん でいる時に, 「おおきいふうせんあるね」「あっ ちいさいふうせ んは」「はい ママおおきいお , かし」「まほちゃ ん, ちいさいおかし」 と大小をつけて話をしている . 5月 7 日 (2・7・8) 家の前の公園の滑り台で, 滑る方から 登り始め 上ま で登り着く 自分 でも驚き もう1度や , , . , る. 皆んながほめ ると上機嫌になり, ともえちゃんが真似をしてやり始めると 「あっ そうそう , , あしをひらいて, てをもってやるのよ がんばってね」 と声をかける , . 5月 8 日 (2 . 7 . 9) ス ー パー マ ー ケ ッ トに, 自 転 に 乗 り こ い でい く 店 に 着 く と 母 親 に 「お か しの と こ でま て る っ . , ,. から, いっていいよ」 と言い, 菓子を選び始める . 3:3 0~4:30 , ともえちゃんの家に遊びに行く, 母親同志が話をしていると, 押し入れに入っ た りして遊ぶ. 「ともえちゃ ん, いっ しょ にねんねしよう」 「どう ぞ おちゃのんでください」 など , と言う. J 5月 9 日 (2・7・10 ) 母親と, 歯にふっ そを塗っ てもらうために保健所に出かけた 「ちくりしないよ」と出入口の方へ . 行く, 母親が「ちくりしないの」と言い聞かせても 「かえるから おかしのとこいくよ バイ バ , , , イ」と言う. 結局診察室 でも泣いてぐずり塗ることはできなかっ た 「いやだよ」と言う 母親が . . 「どう して泣いたの」 と聞くと, 「かいじゅうがいたの」「いたいよ」 と言う 保健所は注射と一 . 緒に記憶されており, 鬼門のようだ , 5月10日 (2・7・11 ) 母親の誕生日, 父親がケーキとカーネーショ ンを手に帰宅すると 「だれのおたんじょ う び パパ」 , , 37.
(9) . 藤 友 雄 願. と聞く. まゆみちゃ ん (3歳) が遊 びに来た. 外でバトミントンを始めたが, うまく でき ない. 「ひとり じゃ できないよ」 「ママやっ て」 と言う. ) 5月 11 日 (2 . 7 .12. 「ともえちゃ ん, あそびにきて」「すこしだけね~いいでしょ う」「いくらないてもだっ こしませ んよ」 「ママおっ こちないでね」 と言う. 5月12 日 (2 . 7 .13) 母親と一緒に, 「ブン ブンのおはなし」 (小学館・テレビ絵本シリー ズ) を買って来た. テレビで 馴 れ 親 しん でい る キ ャ ラ ク タ ー の ブ ン ブ ン, つ ね き ち, ご じ ゃ え も ん に 気 を ひ か れ る の か, 「ブ ン. してる」 など言いながら, 熱心に見ている. ブンなに もってる」 「つねきちなに・ ) 3日 (2・7・14 5月1 絵本「ブンブン のおはなし」を母 親が読ん で聞かせ, 「つねき ちはどこかな」などと問いかけると, 「こんどは, まほちゃんよんであげるから」「ママ, ブン ブン どこかな」 と言う. 病院に, はしかの 予防接種に出かける. 待合室では, 赤ちゃ んを見て, 「かわいいね」 「おっ ぱい のんでるよ」と言っ ていたが, 診察室では, 「ばか, ばか, おおきく なっ たらやるか な」と言い暴 れる. 注射には恐怖感を持っている, 5月 14 日 (2 . 7 .15). q C以上になると, 「ママ, あたまがく るしい」 昨日の予防接種の ためか, 38℃前後の熱を出す. 38 と 訴 え る.. ) 5日 (2・7・16 5月1 窓の所に腰かけ, 「おひさまみているの」「おは なさんこんにちわ, ねんねしてんの」 などと話し かけながら外の景 色を見ている. アルミサッ シの 窓の鍵を開けられるようになった. 5月16 日 (2 ・ 7 ・17) ともえちゃ ん母子とともに, 五稜郭公園に出か けた.堀の鯉にともえちゃんと2人で, 夢中に なっ て パ ンく ず を 投 げ て い た. 「お お き の い る ね, あ ~, ち い ち ゃ い の も い っ ぱ い」 「あ れ ~ こ っ ち あ. んまりいないね」「さむいからか な」 などと言いながら, 真保の生活と両 親の生活がぶっ つかることがある. 父親が早朝野球に出かけるために, 母親が夜 の9:00頃布団に 入ると, 「ねないで, ねないで」 と言って騒 ぐ. 早朝には逆に母親に, 「おき な い で, おき ない で」 「おふとんでねんねして」と騒 ぐ. とにかく, 自分の生活を主張する. 気分は 変りやすく, どんなに騒いでも短時間 で機嫌がなおると声を出して笑う. 7 日 (2 ・ 7 ・18) 5月1 スー パーマーケ ッ トのショ ーケースの留 金部分 で手の指の爪をちょっとはいでしまっ た. 店の人 がショ ーケースにつっ こんでいた指を外してくれたが, しばらくは泣かずにいたが, 突然 「テー プつけて, ママはやく」と大声 で言い泣き出す. テー プをはっ てあげる と, けろりとして, 「おか しのとこいくか」 と言う. 五稜郭祭の パレー ドを見る. 仮装の人や 馬に興味を示し, 「まほも, おまつりのとこいくよ」と言 い, 行列に加わりたい様子だった. ) 5月18日 (2・7・19 けた. ジンギス汗鍋をガスコンロ の上に乗せ, 肉などを焼きなが 園に桜見に出か 族 家 で五稜郭公 ら食べる. 真保は, 「あ~, おたん じょ うびみたい」 と言い, ウイ ンナ ーなどを食べた. ) 5月 19 日 (2 . 7 .20. 親がカメラを持ち 出すと, 真保は, せがんで自分がカメラを持ち, シャッターを押していた, 38.
(10) . 2歳児の心理学( 1 1 1 ). 「あっ, そうそう」 などと, ひとりごとを言 いながらブロ ックで車を作っ た . 5月 20 日 (2 . 7 .21) ともえちゃ んと一緒に砂場 での砂遊びを好む, バケツに砂を入れ 「ちよっ と おかいものにいっ , , てきます」 などと言っている. 5月 21 日 (2 . 7 .22) 「ミルクティ」 のことを, 「ミルクチイ」 と言って愛飲している . 中指と薬指の間につまよう じをはさんで, 「たばこ」と言っ て 吸う まねをする 見立てを行って , . いる, 両親ともたばこを吸わないため, 家では見ていないのだが それでも真似をする , , 夕方, 自分用の椅子を頭の上に持ち上げて投げた 父親が 「危い 投げるんじゃ ない」 と真保を . , しかると, 真保はうつむいていたが, 母親の居た台所に立てこもり 板ぶすまを自分 でしめた , , 居間にいた父親がニュ ースを見るために, テレビをつけると 台所から出て来て 蛍光灯スタン , , ドと テ レ ビの コ ー ドの コ ン セ ン ト 2 つ を引 き 抜 い た も と は しか ら れ る と 泣 き 出 し て い た が . , ,. 近頃は, 相手が父親 でも対抗しようとする . 5月 22 日 (2・7・2 ) 3. 庭にちょ うちょ が飛んで来た. 真保はす ぐに見つけ 「あっ ちょ うちょ きれいよ」と言い 後 , , , , を追いかける. 散歩の途中, ありが死んだはえを運ん でいるのを見て 「ありさん なにしてるの , , , ちからあわせ て」「かわいいね」 と言い, しゃ がみ込み1 0分ほど見ていた. 虫は好きなようだ. 砂場で人の使っている物を, 「かして」 と言っ て借りることができない 「あ~ん」 と言って そ , , の側に立っているだけのことが多い. 母親が,「どうして かしてって言わなかっ たの」と聞くと , , 「はずかしいんだもん」 と答えていた 集団遊びでの対人交渉はまだスムー ズにはいかない . . 5月 23 日 (2・7・24 ) 「ともえちゃんとこいく」 「ちょっ とだけ, すこ しだけ」 と言う 母親が 「 , 12時, お昼だから, . お昼寝すん でから遊びましょ う」と言い聞かせた 昼寝から起きるとすぐに 「ともえちゃんのと . , こいくよ」 と言い出かけた. 眠っ ても忘れないようだ. 5月 24 日 (2 . 7 .25) デパートの玩具売場 で, お店屋さんごっこを始める 「はい, なにがほしいですか」「あ~ないん , ですよね」「さがしておきますから」「これ, いいでしょ う」「はい 3 , 00えんです」と言っ て遊ぶ. 小学生の女の子2人が遊 びに来た, 真保は, 母親に, 「おは じきのおか ね」と言いに来る 母親が , . 「あや こちゃんにかしてっ て言ってごらんなさい」 と言っ たところ 「かして」 と言って借りた , , 5月 25 日 (2・7・26 ) ともえちゃんが, 「おとうさん, ラケッ トしにいったのよ」「まほちゃんのおとうさんは」 と聞く と, 真保は, 「あのね, おしごとじゃ なくて, おにいさんとやきゅう してるの じてんしゃのっ て , いかなかっ たのね, おべんとうもね」 と答えていた, 夕食の時, 母親が魚と御飯を別々 に真保の口にはこんでいると 「あ~こう じゃ ないの ごはんと , , こ, お さ か な い っ ぱ い の せ て, こ う や っ て た べ る の あ ~ でき な い よ お お き く な っ て か ら ね」 , ,. と言う, 母親が, 「誰に教えても らっ たの」 と聞くと, 「あのね パパ このまえ こうやっ てた , , , べてた でしょ う」と言う. 母親が骨を皿の隅の方に寄せていると 「あ~ これもこうや って た , , , べ るんでしょ う. パパやるでしょ う ほねこうやって」と言う 母親が 「真保ちゃんは まだ で , . , , きないわ, ほね, いたいいたいするからね」と言うと, 「じゃ おおきくなったら」と言う 人の , . 動作をよく観察している.. 39.
(11) . 藤 友 雄 輝. 5月 26 日 (2 . 7 .27) 朝7:3 0頃から起き, 「すなばいく」 を連発する. 母親が 「雨降っているから, きょ うはだめよ」 と言ってもきかない. 「だいじょうぶ, いくよ」と言い外に出たが, 雨で冷たく 感じたのかあきら めた. 風雨 で, 桜の花びらが散るのを見て, 「おはなどう したの」「かぜとあめがいっ ぱいふいた り, ふっ ているから, ちら~ってちってしまうのね」 「あ~またおちちやっ たね」 と言う. 台所の敷物を見て, 「これね, ともえちゃんちにもあるの, ピンクいろなの」 と言う, 2. 7 .28) 5月 27 日 ( ゼリーの型抜きが上手に できた. 母親が, 「まほも できたね」 と言うと, 「うさ ぎさんもしてあげ る」 と言って, やっ たが失敗すると, 「あ~あ, もうやだ, どうしたの」 と言う. 母親がやると, できた. 「ほら, できたでしょ う」と言うと, 真保は, 「や っ ぱりママや って, おおきくなっ たら」 と言う. 家の前の公園のジャ ン グルジムを, 3段ま で昇り, 腰かけることができ た. 降りることはできな い, 嬉しかっ たのか, 「できたね」 と喜んで, 「もう1かいやるね」 と言い挑戦して いた, 庭や玄関先に, わらじ虫などが集団でいると, 「あ~むし, ママやっつけて」と言うが, 1ぴき し か居なか ったり, 赤ちゃんだったりすると, 「かわいいね, どこいくのか な」と見ていることもあ る. 4 日振りに出 張から戻っ た父親に, 「おとう さん, だっ こして」と言った. 従来は, 「パパ」と言っ て い た の だカゞ ,. 5月 28 日 (2 . 7 .29) 朝食の時に, 父親の背におぶさっ て来る, 父親が, 「おもたいね」と言う と. 真保は, 「かるいね」 「おもたく ないのはかるい」 と言う. ことばをことばで説明している. ことばに対する洞察が進 ん でい る. 家 の 前 の 公 園 で 遊 ん で い る 時 に, 「ブ ラ ン コ た っ た ら, だめ だ ね」 「じて ん し ゃ, こ こ. だめ」 におくん だね」 , 遊覧 バスの所で, , 人のいない方に砂を投げながら, 「こうや ってもいい, 「おしてあげるから」 , 5時の サイレンが鳴ると, , 「どうろでたらだめだね, ブー ブーくるから」 ブ ている時に ランコに乗 自分が 「ウ~ウ~なっ たら, かえるから」 と言う. っ , 別の子が 「乗ら せて」と来ると譲っていた. 自分 でも, 「じゅ んばんだね」と言っ て, 遊具の順 番を待つこともす るようになっている. 集団遊びもできるよう になって来ている. 夕方, ともえちゃんの家に, 父親の 土産のせんべいを届けに行っ た, 渡した後,「ともえちゃんの おせんべ い, まほちゃんは」 と悲しそうな顔をする. 自分のが無くなっ たように感じたようだ. 2歳7か月 児は, 言語では, 会話部分を挿入して話したり, 大小の区別をして表現したり, こと ばをことばで説明 したりする. 自分の両の掌で, 自分の両 眼をおお って, 「パパ, ママ, みえる, み えないでしょ う」 と言うことに示されているように, 自分 が見えなければ, 相手も見えないと考え るような自己中心的な認識の仕方をしている. 公園の遊び場面 では, 遊具を譲っ たり, 順番を待っ た り して の 遊 び 方 も でき る よ う に な っ て い る. ま た, ジ ヤ ン グ ル ジ ム の 3 段 ま で 昇 り, 腰 か け る こ. とは できるが, 降りることはでき ない. 生活場面 では, 自分の生活を主張し, 気分は変りやすく, どんなに騒いでも短時間で機嫌がなおると声を出して笑う. もとは, しかられる と泣き出していた が, 相手が父親でも対抗するように なっている.. 40.
(12) . 2歳児の心理学(m). ( ) 2歳8か月 32 5月 30 日 (2 . 8 . 1) ブランコに乗る時に, 後にさがりはずみをつけて乗る要領を覚えた 母親には離れているように 。 言う。 自分1人 で乗れるようになっ たのが嬉しいようだ。 5月 31 日 (2 . 8 . 2) ともえちゃんと庭の花に水をやる。 「おしっ こ, うんこ」などと, ふ ざけながらやる。 猫が庭の木 に登るのを見て, 「おっこちないかな」「がんばって」「おさるさんもの ぼれるね」 と言う。 舗装道路では, かなりのスピー ドを出して自転車に乗っている。 6月1日 (2・8・3) 両親と一緒に,ノミスに1時間半乗って, ひろき君宅に遊びに行っ た。山の中をバスが走るのにびっ くりしたのか, 「おうちかえる」「おりる」 を連発して いたが, ひろき君宅に着くと, 大喜 びで楽 しそうに遊んでいた。 6月 2 日 (2 . 8 . 4) 小学校の女の子3人が遊びに来た。 赤ちゃん扱いされるのをいやがり, 「だっ こしてあげるよ」な どと言われると, 「あっ ちいけ, いやだもん」 と言う。 昼つんだタンポポが, 夜しぼんでいるのを見つけて,「おみずあげなくちゃ」と言い水をかけたが , 変化しないものだから, 「あれ~さかない」「しぼんでる」 と言う。 6月 3 日 (2 . 8 .5) 買物の帰りに,タンポポを見つけ,「タンポポとってくるから,ちよっとまっててね」「はいママもっ ててよ」と言う。 夜になっ て, 「ママ, タンポポしぼんだでしょ う, おみずあげるからだして」と . 買物をしている時, 「おとうさん, おみかん好きでしょ う。 ないから買わないとかわいそう でしょ う」と母親が言うと, 「おとうさん, おみかんは~って, いうものね。 それじゃ, おちゃ ある。 ビー ルは, おとうさんいう でしょ う」と聞く。 母親が, 「お茶とビールはお家にあるから大丈夫」と答 えると, 「おべんとうのおかずは」 と聞く。 母親が, 「ホリタさんで買 ったでしょう」 と言うと , 「あっ, そうか」と言う。 父親の歯ブラシを買う時は, 真保は, 「おとうさんのはぶらしバラバラ に な っ た の。 ま ほ ち ゃ ん も, パ ン ダち や ん の バ ラ バ ラ に な っ た の マ マ の は」と 尋 ね る 家 に 戻 っ 。 ,. てから, 買って来た歯 ブラシを手に, 「おとうさんのは ブラシだしてあげるから」そして, 古い歯 ブラシに対しては, 「はい, あら, これすてたらいいでしょう」 と言う 。 6月 4 日 (2・8・6) はたきを持って, 庭をかけまわり,.「はしれ, はしれ」 などと歌う。 父親の姿が少しでも見えなくなると,「おとうさんは, まほちゃんのおとうさんは」と言っ て捜す。 6月 5 日 (2・8・7) 歌無伎の弁慶の顔写真を見て, 「これはこわいね」 と言う, 隈どりした顔がこわいようだ。 「おとうさんうたって, まほちゃんおどるから」 と言う。 父親がロシア民謡を歌うと 自分の振 , り付け で踊る。 終りの部分は, ポーズをとる。 夜, 両親と一緒にシャ ボン玉遊びをした。 真保は強く 吹き過 ぎて, 小さなシャ ボンしか作れない。 父親の作る大きなシャ ボン玉を手でこわして喜んでいた。. 41.
(13) . 藤 友 雄 嘩. 6月 6 日 (2 . 8 .8) 母親と五稜郭公園に出か ける。 藤の花を見て, 「わあーきれい, ごはんみたいね」 と言う。 「こう えんいこう」「ブランコにのろか ら, いい」 「じゅ んばんね」 と言う。 6月 7 日 「2・8・9) 家でともえちゃ んと遊ぶ。 すぐに真保が 「ねんねしょうね」 と言い, ソフ ァ ーに2人で寝て, ひ ざかけをかけろ。 母親がのぞくと, 真保 「のぞかない で, みないで」 と言う。 真保は 「まほがお かあさんね。 ともえちゃん, あかちゃん。 いい」 。 真保 「ねんねしなさい, い 。 ともえ 「いいよ」 「 びょうきにな 真保 ねてなさい 「 れちや た 」 ともえ いこだから」 つか っ ちゃうからね。 は っ 。 , 。 い, いいこ」 といっ たやりとりをする。 おやつには, 別々 の皿にスナ ッ ク菓子を出したが, 真保 は, 「はい, 1つちょ うだいね」「1つあげるから, 3つちょう だい」 などと言っ て, ともえちゃ んの分をとっ てしまうものだから, ともえちゃんは泣き出してしまった。 母親が真保をしかると, 怒っ てふすまをしめて隣室に立てこもってしまっ た。 少しして,「もう, かしわのしょうがっこう にひとり でいってくるから」 と言い, 出て来て玄関に行き靴をはく。 ともえちゃんも 「いく」 と 言い, 一緒に出かけろ。 自分の家で遊ぶ時は, 相手が1歳上でも自分の方が強く なるようだ。 ) 6月 9 日 (2 . 8 .11 庭の草花に水をやっ たりして水遊びをしている。 今日は雨が降っ ていたので, 母親が 「ぬれるで しょ う」 と言うと, 「ま どでやればいいでしょ うね」 と言い, じょうろで花に水をやっていたが, そのうち窓に腰かけ, 自分の足にかけて遊ん でいた。 ぬれると, 「ふかなくちゃ ね」 などと言い, 目分でタオルを取りに行きふいていた。 6月1 0 日 (2 . 8 .12) シャ ボン玉を吹く 要領を覚えてきた。 庭で, 母親が隣家の 主婦と話していると, つまらないのか, 「すなばいこう」「だっこ」「ひとりで い こう か な」 な どと 言 い, 母 親 の エ プ ロ ン を引 っ ぱ る。. ブランコ乗りに夢中になっていろ。 立ち乗り で, ひ ざを少し曲げて乗れるようになっ た。 ) 6月 1 1日 (2・8・13 朝 食の 時, す で に 終 っ て ソ フ ァ ー に 座 っ て い た 父 親 の 所 に, 「お と う さ ん に」と 言 っ て, こ ん に ゃ. くを箸に突き差して持って来た。 父親が, 「お父さんは, もうおなかいっ ぱいだから, お母さんに ね」 と言っ たら, 箸を床に投げ出して, 怒っ て部屋の隅に行き座りこんだ, 拒否されたように感 じた よ う だ。. あめを食べた後, 真保は, 「コーヒーのまなくちゃ」「は ブラシもしなくちゃ」と言い歯をみがく。 ) 4 6月12日 (2・8・1 朝, 母親が, 「どの靴はいて 行きますか」 と聞く。 父親が, 「長靴」 と答えたのをきいていた真保 は, 「お と う さ ん な が ぐつ だ っ て, は れ て い る の に ね, ま ほ は, お か い も の ち い さ い う ん どう ぐつ. はいていくのにね」 と言う。 買物に行く途中, いぼたのせん定作業をしていた人を見て,「おとうさん, きりす ぎだね, いぼた」 「あれぐらいでいいんでしょ う」 と言う。 家の前の公園に行く, 「きょ うは, あめふってないから, ゆうらんバスも, ブランコもぬれてない ね」 と言う。 ブランコは立ち乗りの状態でも, 後から押しても平気になっ た。 6月13 日 (2 . 8 .15) 歳上の子 と砂場 でシャベ ルの取り合いをし, 真保はあきらめ, 「もう, おうちかえろん だから, か えろう」 と家の方に走り出す。 道路にしゃがみ, 「かえろんだから, もう」 と泣き出した。 42.
(14) . 2歳児の心理学(m). 4 日 (2 . 8 .16 ) 6月1 ジヤン グルジムのまわりをかけているうちに転んでけがを した。 家に連れて帰り, 傷の手当をす る, 「あ ~ もう, がま ん でき な い。 な ん に も つ け な い でい いよ, テ ー プ い た い よ, お く す り も, お. みずもいいの」「あ~ちが, いっ ぱいでてきちやっ た」「あるけないよ。 ママもうさわらないで。 ま だ ち が でる よ。 い た い よ ~, が ま ん で き な い」 「お っ ぱ い, だ っ こ よ」 「マ マ が い な い よ。 マ. マのばかやろう」 と大騒ぎ、 魚の骨のことを, 「はね」 と言う。 自分 では, 「ほね」 と言っているつもりのようだ。 ) 6月15 日 (2 . 8 .17 ひろき君が遊びに来ることになっていた。 別の子が遊びに来ると,「あのね, きょうひろきくんく るか ら ね, ね。 バ イ バ イ」 と 言 っ て い た。. 絵本「ブン ブンのおはなし」を 一部暗唱している。 絵を見て, 「どうろをわたるときは, いつもお かあさんとてをつないで」「ぼくは, しっ ぽをふまれると, ちからがでるんだぞ」などと言っ てい る。. ) 6月16日 (2・8・18 朝, 珍しく着替えるからと, 自分からパジャ マを脱ぎ始めた。 前ボタンのワンピースについては, 「これはオー バー でしょう」と言い着ない。ズボンをはかせようとすると,「ひらひらしないでしょ う。 おねえちゃんになっ たからスカート」 と, 着る物にも自己主張をする。 クリーニング店に行く途中, また転んだ。「テー プいたいでしょ う」「ちがでたよ」「いたいよ, か わいいまほちゃんがいたいいたいしたよ」「あ~あるけない」「だっこよ」「かわいそう でしょう」 と泣きながら言う。 父親と電話で話す。 父親が, 「誰がお話しているの」 と尋ねると, 「おとうさん」 と言う。 ) 6月1 7日 (2・8・1 9 玩具のプラスチッ ク製のリン グを指輪にして,「なんのゆびにはめてる」「ぜんぶはめてかわいい」 などと言う. ) 6月18 日 (2 . 8.20 朝食で, 焼魚を食べながら, 「ほねだれさんすき」と言う. 父親が, 「ねこさん」と言うと, 「あた り」 と言う. 「ほね」 と言えた. 自分のことを, 「おねえちゃん」 と言っ ている. 「もう赤ちゃ んじゃ ない」 という気持のよう だ. ) 6月19日 (2・8・21 シ ャ ボン 玉 の こ と を, 「パ ジ ョ ン ジ ャ マ」 と 言 う.. 小児科の前を通ると, 「ここおいしゃさん」「まほちゃんは, おねえちゃんだから, いかないの」 「あかちゃんときいった, いたくなかっ た」 と聞く. 「ひとりでブランコとこいくからね」 と公園に出かける. しかし, 公園に着くと, 「ママどこよ」 と母を呼び, 行くと, 「おねえちゃん, ブランコにのってるの」 と言い, 行こうとしない. 母親の庭の手入れの手伝いをする, ぶつかると, 「ごめんなさい」と言う, 虫がたくさん出て来る とびっくりして,「またでてきたらおしえてね」と言う.「まほちゃ んも5こだけね」「あと1こね」 「あと2こだけよ」「これでおわりね」 と庭の花をつみ, 輪 ゴムでとめて花束を作る. 6月 20 日 (2・ 8 ・22) 小学生など4人が遊びに来た. 真保は,「あやこちやん, いっ しょ に, かみやるから」「まゆみちゃ ん, ちよっ とおいで」「かみや ってあげましょうか」「ゴムしたらかわいいでしょ う」 , 指輪を手に して, 「これあげるからね」 などと言い, 自分の主体性を確保しながら遊ぶ, . 43.
(15) . 藤 友 雄 嘩. 6月 21 日 (2 . 8 .23) 「子どもの歌」 をテー プで流すと, 音楽に合わせて体を動かす. 拍手がある所では, 終りのポー ズをきめて, 両親にも拍手をさせる. ) 6月 22 日 (2・8・24 父親の大学の学生夫婦が, 赤ちゃんを連れて3人で来た. 帰っ たあと, 「あかちゃん, あるけない んだね」「こうや って, たってたね」 などと話す. 6月 23 日 (2 . 8 .25) 「ママき なくても できる, ひとりでできる」と プラスチッ ク製の玩具のリン グを外して いく. 「マ マ, こなくても」 の意. ) 6月 24 日 (2・8・26 近くの菓子店に1人で出かけて, 好きなチョ コレートクッキーを買 って来る. 「はい, おっり」と 母親に渡して得意顔. 母 親とお店屋さん ごっ こをする. 真保「なにがいいですか」 , 真保「そ , 母親「リン ゴとにんじん」 れから, なにがいいですか」 , , 真保 「はい, 350えんになります」 , 母親 「だいこんときゅうり」 真保 「 母親 「はい, 3 はい, どうもありがとう ございました, あっ, ふくろにいれま 50円です」 , しょ うか」 , 母親 「はい, おねがいします」 , ホッチギスを要求して真保 「とめるもの, パンチす る, あ, それそれ, はい, またどう ぞ」 , 笛を吹いて, 「ふえがちょっ とおとしても, どう ぞ, つ かっ てもいいんですよ」 「手のひらを太陽に」の歌をよく歌っている. ニルスの 歌が流れると, 「まほちゃん, ニルスわか らないの」 と言う. 「カラスなぜなくの, カラスの勝手でしょ う」 の歌を歌い, 「がっこう でおし えてもらったの」「おかあさんは, がっ こう でなにをおしえてもらったの」 と聞く. 6月 25 日 (2 . 8 .27) トイレを自分でやり, 「おかあさん, できたよ, ぬれなかっ た」 , 母親が, 「えらいわね」と言うと, 「だって, おねえちゃんになっ たんですもの」 と言う. ) 6月 26 日 (2・8・28 デパートに出かける. 乗物に乗り,「おかねいれないと, う ごかない, う ごかさなくちゃ,ね, ね」 , 母親が買物していると, 「もうおうちかえろう」 「うん, うん, かわいいから, それでいいでしょ う」 と言う. ) 6月 27 日 (2 . 8 .29 「山口さんちのっとむくん」「バナナが1本ありました」「セン チャリカ」「おもちゃのチャ チャ チャ」 などの歌を完全ではないが歌えるようになっ た. 両親が荷物の整理をしていると, 「てつだってあげようか」「ちょっと, おはなとってくるから」 などと言う. 夕食で魚を食べている時に, 真保は, 「このほねだれがすき」 と尋ねる. 母親が「ねこさん」 と答 えると, 真保は, 「どうや って, たべるの」 と聞く. 母親が 「口でこうやって」 と動作で示すと, 真保は,「ちがう でしょ う, てでもってたべるんでしょ う, ちよ っとま って」と言って, 絵本を持 っ て来て, 「ほらね, てでもっ ているでしょ う」 と言う. ) 6月 28 日 (2・8・30 母親と一緒に昼寝のために横になるが, 「おかあさん, おき なさい」と言って起きてしまっ た. 母 親が寝たふりをしていると, 小さな声で, 「おんぶして」と言う. そして, そのうちに泣き出した. 母 親 が「どう して な い て い る の」と 尋 ね る と, 「だ っ て, お ん ぶ し て っ て, ま ほ ち ゃ ん い っ た の に, 44.
(16) . 1 1 1 ) 2歳児の心理学(. おかあさん, ねんねしちやっ たんだもん」 と言う. 明確に理由が言えている. 2歳8か月児は, 言語では, 絵本の文章を一部暗唱できる. より完全な文章で, 理由を明確に言 うことができるようになっている. 歌を歌ったり, 歌に合わせて踊るのを好む, 自分のことを, 「お ねえちゃん」と言い, 「もう赤ちゃんじゃ ない」という意識が強く, 遊び場面でも人から指示される よりも, 自分の主体性を確保して遊ぶことを欲っ している. 買物にも, 1人で出かけたりしている. ブランコが上手になり, 立ち乗りもうまくなっている.. 文. 献. 9 80年 3頁 北海道教育大学紀要 (第一部C) 第30巻第2号 1 ( 1 )藤友雄陣 「0歳児の心理学」351-38 ) 9 82年 1 」2 07一2 2 4頁 北海道教育大学紀要 (第一部C) 第33巻第1号 1 ( 2 )藤友雄岬 「1歳児の心理学( ) 3巻第2号 1 9 83年 ( 3 )藤友雄嘩 「1歳児の心理学( 」7 1 1 9-9 5頁 北海道教育大学紀要 (第一部C) 第3 D 4 )藤友雄嘩 「1歳児の心理学( 98 3年 ( ー I 」97-110頁 北海道教育大学紀要 (第一部C) 第34巻第1号 1 ) 5巻第2号 1 985年 1 」7 1-8 ( 5 )藤友雄噂 「2歳児の心理学( 5頁 北海道教育大学紀要 (第一部C) 第3 ( 6 )藤友雄瞳 「2歳児の心理学( ) 」5 n 3一6 7頁 北海道教育大学紀要 (第一部C) 第36巻第1号 1985年. (本学助教授・函館分校). 45.
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