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福島県西会津町奥川流域における中門造民家の残存状況及び防火性能に関する現状調査

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Academic year: 2021

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福島県西会津町奥川流域における中門造民家の

残存状況及び防火性能に関する現状調査

歴史都市防災論文集 Vol. 12(2018 年 7 月) 【論文】

A survey on the present condition of fire prevention efficiency of Chumon-zukuri in Okugawa

valley, Nishi-Aizu town, Fukushima Prefecture

平尾和洋

1

・小池潤

2

Kazuhiro Hirao, Jun Koike

立命館大学教授 理工学部建築都市デザイン学科(〒 525-8577 滋賀県草津市野路東 1-1-1)

Professor, Ritsumeikan University, Dept. of Architecture and Urban Design

株式会社 竹中工務店(〒 541-0053 大阪府中央区本町 4-1-13)

Takenaka Corporation, Inc.

Chumon-zukuri is a specific housing formats of the area with heavy snowfall in Tohoku region. Okugawa valley in the west of Fukushima prefecture is one of the distributional areas of Chumon-zukuri. However, the accurate residual status has not been clarified. The purpose of this study is to disclose its distributed condition by the field survey, and to propose the guidelines for prevention of fire damage of roofs, exterior walls and so on, based on quantitative analysis of the fire prevention efficiency.

Keywords :Okugawa valley districts,Chumon-zukuri, fire prevention efficiency

 今回の研究対象である福島県西会津町 ( 図1) は中門造民家の分布域に属している文 1)が、1969・75 年に 行われた文化財保護委員会による緊急民家調査時文 2)には対象外とされた地域である。1989 年になってよう やく西会津町史編纂委員会によって残存調査文 3)(以下「1989 年調査」)が実施され、当該地区民家の約7割 が中門造民家であることが明らかとなった。但し、この調査では詳細な分布までは明記されていない。  著者らが行った 2016 年度の予備調査では、未だ一定数の中門造民家が残存しているものの、1989 年調査 以降学術的調査が存在しない状態であった。また 2017 年度の残存調査 ( 後述 ) の結果、一部の家屋 ( 空き家 ) で荒廃がかなり進行し、図2に示すような屋根部倒壊 ・ 半壊事例が存在した。併せて目下進行している西会 津町の空き家増加を鑑みると、今後失われていくであろう中門造民家の記録を残すと共に、防災面から保存 指針を地元行政体に提言する時期に来ていると判断した。  近年、重要文化財クラスの民家については、2009 年 3 月の旧吉田邸(神奈川県大磯町)の火災事故をは じめとする被害が報告され、周辺の建造物火災を原因とする延焼に対しては極めて脆弱な傾向にあることが 指摘されている文 4)。また 2017 年 5 月には西会津町と同じく会津地域に属する福島県坂下町において、住宅 1.はじめに  本稿は、福島県西会津町奥川流域に分布する中門造民家の 2017 年度時 点の残存調査結果と、外壁 ( 壁素材 ・ 開口部等 ) の定量的調査 ( 以下「外 観調査」) を基にした防火面での脆弱 ・ 改善箇所を整理 ・ 提案した結果を 論ずるものである。 (1)研究の背景と目的  中門造民家とは、曲家や高八方造といった東北地方に固有な民家形式 のひとつで、土間前方に中門と呼ばれる馬屋兼通路を持つ L 字型平面の 民家のことを指している。一般的に中門は、豪雪地域において玄関を接 道部に向かって伸ばすことによって、雪かきの負担を減じ、利便性を向 上させるために発達したとされる。 図 2 空き家屋根倒壊注 1) 2014年5月 2014年5月 2017年8月20日2017年8月20日 ©2018 Google ©2018 Google 図 1 西会津町の位置 西会津町 西会津町 中門造民家分布域 中門造民家分布域 福島県 福島県 0 0 50km50km 100km100km N

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5 棟が全焼する延焼火災が起きている。西会津町の中門造民家についても、保全 ・ 防火対策の検討は緊急を 要する時期に来ていると考えられると共に、防火意匠注 2)の観点からの定量的研究は管見では見られない。  以上を背景として、本稿では①残存確認調査に基づき当該エリアの中門造の減少傾向を明らかにすること (2 章 )、②残存が確認できたサンプルの外壁素材等の定量的分析により、防火的脆弱 箇所を明らかにすること、③防火面での改善点を整理・提案すること ( 以上 3 章 )、 ④中門造民家が密集する 3 集落を選定し、民家配置に注目した延焼 ・ 類焼対策上の考 察を行うこと (4 章 )、以上を目的としている。 (2)研究の対象  研究の対象は、西会津町の中でも 1989 年調査時に中門造民家が最も多いとされた 奥川地区の 12 集落である注 4)(表1)。防火意匠調査については、残存が確認できた 中門造民家 46 件のうち、居住者の承諾が得られた 39 サンプル(以下「外観調査民家」 と呼称)を扱い、その評価では比較的観点から、当該地域と同じく豪雪地域である五 箇山相倉集落の既往調査データ文 5)(合掌民家 20 サンプル)を用いた。4 章では外観 調査民家の数に基づき真ヶ沢 ・ 梨平 ・ 極入集落 22 サンプルを対象とした。 2. 西会津奥川流域における中門造民家の残存状況 (1)確認調査の概要と中門造民家の残存現況  奥川流域の 15 集落について、中門造民家の残存確認を行い(調査日:2017 年 8 月 20 ~ 22 日 )、46 サンプルの残存が確認できた(表 2)。1989 年調査の残存数と比して、 18 年間で半数以下に減少している。 (2)中門造民家の居住状況と改変  46 サンプルの中門造民家の空き家率は 43.5%(図 3) であり、 2013 年の福島県の空き家率(11.0%)文 6)と比較すると約4倍、 つまり深刻な過疎化が進行していることがデータからも確認で きた。また、中門部分は改造が容易である文 7)ことから、図4 に示すような民家特性 ・ 歴史性に配慮しない増築事例が現れて きており、3 章で後述する中門妻上部の真壁漆喰に代表される 意匠的特徴が失われることにも懸念がある。 3. 残存中門造民家の外観調査と防火性能分析 (1) 防火意匠に係る外観調査の概要  既往の防火意匠研究文 8 ~ 10)と同様に、残存確認できた奥川 流域各集落 ( 図 5) の外観調査民家 39 サンプルについて外部目 視により確認できる部位調査を行った。具体的調査メニューは 表 3 外観調査チェック項目 表 1 中門造民家の地区    別残存数注 3) a. 奥川地区 西会津町全域 186 431 106 c. 新郷地区 33 d. 野沢地区 23 b. 群岡地区 83 e. 尾野本地区 b a c d e 10km 10km N 表 2 集落別の残存数 図 5 奥川流域集落の位置 図 4 中門の増改築 図 3 調査地域の空き家率 :空き家 :居住 奥 川 流 域 奥 川 流 域 福 島 県 福 島 県 43.5%(20) 43.5%(20) 56.5%(26)56.5%(26) 11.0% 11.0% 奥川地区 奥川 弥平四郎 弥平四郎 奥 川 極入 極入 下松 下松 道目 道目 向原 向原 新町 新町 塩 塩 中町 中町 小山 小山 真ヶ沢 真ヶ沢 梨平 梨平 上田 上田 小屋 小屋 井岡平 井岡平 宮野宮野 0 0 1km1km 3km3km 0 0 10km10km 30km30km N N ウラ 付属屋 オモテ 中門正面 中門カミ側 配 置 屋 根 (主 屋 ) 屋 根 ( 前 中 門 ) 屋 根 (付属屋 ) 外壁素材 主 中 門 建 具 (戸 ) 建 具 ( 窓 ) その他 □東ー西 □南東ー北西 □北ー南 □南西ー北東 □東ー西 □南東ー北西 □北ー南 □南西ー北東 □西ー東 □北西ー南東 □南ー北 □北東ー南西 □東ー西 □南東ー北西 □北ー南 □南西ー北東 □西ー東 □北西ー南東 □南ー北 □北東ー南西 主屋カミ側 □寄棟 □兜 □入母屋 □切妻 □切妻 主屋シモ側 □寄棟 □兜 □入母屋 □茅 □瓦 □トタン □スレート □垂木+野地板 □せがい □トタン □その他 形式 主 屋 中 門 主 屋 中 門 オモテ・カミ・ ウラ・シモ オモテ・カミ・ ウラ・シモ 中門正面・ 中門正面最上部・ 中門カミ側 中門正面・ 中門カミ側 中門正面・ 中門正面最上部・ 中門カミ側 オモテ・カミ・ ウラ・シモ カミーシモ 主屋の向き(桁行) オモテーウラ □オモテ側カミ部 □オモテ側中央部 □オモテ側シモ部 □ウラ側カミ部 □ウラ側中央部 □ウラ側シモ部 □シモ側 □カミ側 □オモテ側カミ部 □オモテ側中央部 □オモテ側シモ部 □ウラ側カミ部 □ウラ側中央部 □ウラ側シモ部 □シモ側 □カミ側 煙出し小屋根 □あり(防火対策あり) □あり(防火対策なし) □なし 屋根素材 軒裏 主屋カミ側 □寄棟 □兜 □入母屋 □切妻 □切妻 主屋シモ側 □寄棟 □兜 □入母屋 □茅 □瓦 □トタン □スレート □垂木+野地板 □せがい □トタン □その他 形式 位置 位置 煙出し小屋根 □あり(防火対策あり) □あり(防火対策なし) □なし 煙出し小屋根 □あり(防火対策あり) □あり(防火対策なし) □なし 屋根素材 □茅 □瓦 □トタン □スレート 屋根素材 軒裏 No. 1 3 2 □黄土真壁 □黄土大壁 □真壁漆喰調 □漆喰帳塗込 □下見板張 □木板張 □樹皮張 □トタン □サイディング □モルタル+リシン吹付 □その他 □黄土真壁 □黄土大壁 □真壁漆喰調 □漆喰帳塗込 □下見板張 □木板張 □樹皮張 □トタン □サイディング □モルタル+リシン吹付 □その他 □その他 □その他 □明り障子戸 □腰高障子戸 □板戸 □木枠ガラス戸 □腰高ガラス戸 □金属枠ガラス戸 □木製戸袋 □その他 □明り障子戸 □腰高障子戸 □板戸 □木枠ガラス戸 □腰高ガラス戸 □金属枠ガラス戸 □木製戸袋 □明り障子窓 □木枠ガラス窓 □金属枠ガラス窓 □通気口 □その他 □明り障子窓 □木枠ガラス窓 □金属枠ガラス窓 □通気口 □主屋屋根カミ側 □主屋屋根シモ側 □前中門 剥離 住居形態 □住居 □空き家 □不明 棟先開口 外壁、屋根に大きな剥離や亀裂がある 4 6 5 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16〜 23 〜 〜 24 30 31 38 39 40 41 外観調査チェック項目 中門正面 下部 中門正面 上部 オモテ 下部 オモテ 上部 中門正面 最上部 オモテ 中門正面 カ ミ モ 1989年 調 査 集 落 名 2017年調 査 3 3 1 0 6 4 ー 1 0 9 6 6 1 5 ー 0 2 0 8 下 松 道 目 向 原 新 町 塩 井 岡 平 中 町 小 山 ( 宮 野 ) 真 ヶ 沢 梨 平 上 田 ( 小 屋 ) 極 入 (弥平四郎 ) 3 (3) 1 (1) 3 (2) 7 (4) 2 (2) 1 (1) 3 (3) 2 (0) 0 5 (5) 7 (6) 1 (1) 0 11 (11) 0 計 ( 集落名 ):中門造民家の残存が      確認できなかった集落 ( 集落名 ):中門造民家の残存が      確認できなかった集落 2017年調査 ( )内は 外観調査民家のサンプル数 2017年調査 ( )内は 外観調査民家のサンプル数 46(39) 100

(3)

( ) 内はサンプル数 茅 トタン 桟瓦 茅 トタン 桟瓦 主 屋 屋 根 中 門 中 門 軒 裏 垂木+ 野地板 せがい その他 ( 可燃素材を 含む ) トタン 垂木+ 野地板 せがい その他 ( 可燃素材を 含む ) トタン 垂木+ 野地板 せがい その他 ( 可燃素材を 含む ) トタン 茅 トタン 桟瓦 主 屋 付 属 屋 屋根・軒裏素材 ※重複 13 サンプル ※重複 13 サンプル ※重複 11 サンプル ※重複 11 サンプル 88.4%(38) 88.4%(38) 6%(12) 6%(12) 28%(14) 28%(14) 16%(8) 16%(8) 44%(22) 44%(22) 34.6%(18) 34.6%(18) 15.4%(8) 15.4%(8) 36.5%(19) 36.5%(19) 13.5%(7) 13.5%(7) 付 属 屋 ※重複 4 サンプル ※重複 4 サンプル ② せ が い ③ 茅 の 露 出 ① 垂 木 + 野 地 板 ( 付 属 屋 ) ( 付 属 屋 ) 9.3%(4) 9.3%(4) 2.3%(1) 2.3%(1) 100%(39) 100%(39) 100%(39) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) ④ ト タ ン 図 6 屋根・軒裏素材の集計結果 ①写真撮影、②現地でのチェック項目の記入(前頁表3灰色部の No.5 ~ 7・10 ~ 12・14 ~ 40:7 アイテム 28 カテゴリー)、③その他特記事項の記述であり、部位名称は前頁表 3 最下部に示した。 (2)外観調査の結果分析  外観調査の結果を建築部位別に集計した結果注 5)、以下の a ~d)の4点が明らかになった。 a)主屋・中門・付属屋における屋根素材の不燃性と軒裏素材の可燃性  屋根素材と軒裏素材に関する分析結果を図 6 に示した。主屋・中門・付属屋は 39 サンプル全ての屋根が トタン葺きである。一方、軒裏については、主屋・中門・付属屋すべて 5 割以上で木質素材 ( トタン以外 ) が使用されていた。特に付属屋の軒裏は 88.4%が垂木+野地板を用いており(図 6 写真①)、極めて可燃性 の高い状況にある。同時に主屋・中門の約 3 割程度でせがい(写真②)が、2 割程度でその他 = 茅の露出 ( 写 真③ ) 等が見られることから、当該箇所は延焼危険性が特に高い部位と指摘できる。 b)外壁面における可燃素材の多さ  図 7・次頁図 8 にはオモテ・カミ・ウラ・シモ・中門正面 ( 最上部含 )・中門カミ側の壁面 ( 以下「6 壁面」) の素材について、上部・下部別に集計した結果を示した。オモテ上部と中門正面最上部では 7 割以上、カミ・ 中門カミ側の上部では 5 割程度の民家で何らかの可燃素材が使用されている。また、カミ下部の 3 割程度、 オモテ・ウラ・シモの下部の 2 割程度で、雪囲いとしてのポリカ波板の常設化(図 8 写真②)がなされてお り、これらも可燃素材である。一方、オモテ・カミ・中門正面・中門カミ側の下部壁面と、ウラ・シモ上下 については、主としてサイディングとトタン(図 8 写真③④)の不燃素材で構成されている。両者の使用割 合に注目すると上部 ・ 下部共に相対的に安価なトタンが勝るが、中門正面についてはサイディングが優位で ある ( 図 8 イ部 )。これは家格を示すとされる中門妻面の正面性 ・ 意匠性への配慮の結果であろう。  次頁図 9 は 6 壁面の可燃 ・ 不燃の別を上下壁で総計して比較した結果を示したものである ( 中門最上部は 図 7 壁面素材の集計結果(オモテ・カミ・ウラ・シモ) 計 計 下 見 板 張 木板張 その他 その他 ポリカ 波板 ポリカ 波板 トタン トタン サイデ ィング サイデ ィング モルタル ・リシン吹付 RCB 黄 土 漆 喰 漆 喰 大 壁 黄土 漆喰 可 燃 素 材 不 燃 素 材 0 50 50 50 0 50 50 0 50 50 0 50 100 100 100 100 100 [ カミ ] 壁面素材 [ オモテ ] [ ウラ ] [ シモ ] 壁 ( 上部 ) 壁 ( 下部 ) 壁 ( 上部 ) 壁 ( 下部 ) 壁 ( 上部 ) 壁 ( 下部 ) 壁 ( 下部 ) 壁 ( 上部 ) 0.0%(0) 0.0%(0) 1.9%(1)1.9%(1) 2.7%(2)2.7%(2) 1.9%(1) 1.9%(1) 1.9%(1) 1.9%(1) 1.7%(1)1.7%(1) 9.5%(7)9.5%(7) 3.0%(2)3.0%(2) 12.2%(10)12.2%(10) 1.4%(1) 1.4%(1) 1.4%(1) 1.4%(1) 9.8%(8)9.8%(8) 3.8%(2) 3.8%(2) 2.2%(1) 2.2%(1) 2.2%(1) 2.2%(1) 1.5%(1)1.5%(1) 35.6%(16) 35.6%(16) 37.7%(20)37.7%(20) 50.0%(29)50.0%(29) 40.5%(30)40.5%(30) 37.9%(25)37.9%(25) 28.0%(23)28.0%(23) 6.7%(3) 6.7%(3) 35.8%(19)35.8%(19) 15.5%(9)15.5%(9) 25.7%(19)25.7%(19) 15.2%(10)15.2%(10) 24.4%(20)24.4%(20) 6.7%(3) 6.7%(3) 13.2%(7)13.2%(7) 10.3%(6)10.3%(6) 14.9%(11)14.9%(11) 19.7%(13)19.7%(13) 20.7%(17)20.7%(17) 0.0%(0) 0.0%(0) 3.8%(2)3.8%(2) 0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0)0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 37.8%(17) 37.8%(17) 55.0% 55.0% 43.4%43.4% 37.9%37.9% 33.8%33.8% 37.9%37.9% 29.3%29.3% 71.7% 71.7% 36.2%36.2% 45.0% 45.0% 56.6%56.6% 62.1%62.1% 66.2%66.2% 62.1%62.1% 70.7%70.7% 28.3% 28.3% 63.8%63.8% 0.0%(0) 0.0%(0) 8.9%(4) 8.9%(4) 6.9%(4)6.9%(4) 6.1%(4)6.1%(4) 10.3%(6) 10.3%(6) 12.1%(8)12.1%(8) 5.2%(3) 5.2%(3) 4.1%(3)4.1%(3) 4.5%(3)4.5%(3) 4.9%(4)4.9%(4) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 8.7%(4) 8.7%(4) 0.0%(0) 0.0%(0) 50.0%(23) 50.0%(23) 0.0%(0) 0.0%(0) 2.2%(1) 2.2%(1) 13.0%(6) 13.0%(6) 13.0%(6) 13.0%(6) 17.0%(8) 17.0%(8) 19.1%(9) 19.1%(9) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 2.1%(1)2.1%(1) 2.1%(1) 2.1%(1) 0.0%(0) 0.0%(0) 4.3%(2) 4.3%(2) 8.5%(4)8.5%(4) 21.3%(10) 21.3%(10) 4.3%(2) 4.3%(2) 8.7%(4) 8.7%(4) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 25.5%(12) 25.5%(12) ( 重複 6 サンプル ) ( 重複 6 サンプル ) ( 重複 14 サンプル )( 重複 14 サンプル ) ( 重複 19 サンプル )( 重複 19 サンプル ) ( 重複 35 サンプル )( 重複 35 サンプル ) ( 重複 27 サンプル )( 重複 27 サンプル ) ( 重複 43 サンプル )( 重複 43 サンプル ) ( 重複 7 サンプル ) ( 重複 7 サンプル ) ( 重複 8 サンプル )( 重複 8 サンプル ) ※ 木枠 ※ 木枠 ※ 木枠 ※ 木枠 ※ 前面開口 ※ 前面開口 ※ 前面開口 ※ 前面開口 () 内はサンプル数

(4)

独立集計 )。これを見ると、 中門正面で少なくとも4割 が可燃状態にあり、平均6 割程度、中門正面最上部で は約 8 割近くが該当してい ることが確認できる。オモ テ・中門正面最上部で特に 真壁が多い上、誘目性の高 い中門正面では上部になる 程その該当割合が高くなっ ている ( 図 8 ロ部 )。図 8 右上写真①に示したような 「重ね梁と束・貫の構造材 を現しとして妻壁を美しい 構成とする」意匠は全国的 に珍しくはないが、当該地 域では中門正面壁の最上部に集中が見られる点が特徴的である。真壁漆喰調が中門正面壁以外に採用される 箇所に注目すると、オモテとカミ上部にも一定数見られる ( 図 7 ハ部 )。そこで航空写真を併用して道路か ら見える壁面(以下「可視壁面」)について集計した結果が図 10 である。中門正面最上部以外にオモテ ・ カ ミ面で可視壁面の半数以上が真壁となっている。離散的に建物が建つ当該地域ではウラを除くと全体的に壁 面の可視率は高いが、その中でも中門・オモテ・カミの 3 面が意匠的には意識され、かつここに真壁が設え られていることが伺える。このような意匠的伝統は地域性の観点から継承されるべきではあるが、相対的に 可燃危険性が高いため、後述 (4) 節ではこうした特性に配慮した防火対策提案を行いたい。 c)不燃素材中心の戸・窓 / 木格子の意匠性  戸と窓素材の集計結果を次頁図 11,12 に示した。まず戸の有無に着目すると、通路機能が中門に集まる民 家特性ゆえ、主屋部(オモテ・カミ・ウラ・シモ)では戸そのものが少なく(最大でオモテ5割程度)、中 門正面や中門カミ側に該当が多いことが確認できる。中門部の戸素材は金属枠ガラス戸と不燃素材中心であ るのに対し、オモテ・カミの木製戸袋が 2 ~ 3 割程度で可燃状態(細工の凝った装飾部位等:図 11 写真①) となっている点については、上述同様に意匠性を意識したものであろう。  窓については、中門カミ側を除いた 6 壁面で 8 割以上が窓を有している ( 図 12)。全体的傾向として金属 枠の不燃素材を使用しているが、全壁面とも1~3割程度で木枠ガラス窓となっている。また木格子を窓外 につける造作 ( 図 12 写真① ) は中門正面最上部に 1 割弱見られ、壁面と同様に正面意匠性を意識した結果 図 9 壁面別の可燃外壁素材割合 0 20 40 60 80 100 :真壁造[ 黄土真壁・漆喰真壁 ] :不燃素材 :全面開口部 ※ 各 壁 面 の 上 部・ 下 部 に 可 燃 素 材 が 存 在 す る 割 合 を 総 計 し 、   い ず れ か に 可 燃 素 材 が あ る 場 合 は 可 燃 素 材 と し て 集 計 し た 。 〈内訳〉上部壁面 :39 サンプル + 下部壁面 :39 サンプル =     妻壁のみ :39 サンプル 78 サンプル : 木製素材[ 下見板張・木板張等 ] () 内はサンプル数 オモテ ウラ シモ 中門 カミ側 中門 正面側 中 門 正 面 最 上 部 カミ 34.6%(27) 34.6%(27) 34.6%(27)34.6%(27) 2.6%(2)2.6%(2) 28.2%(22) 28.2%(22) 44.9%(27) 44.9%(27) 21.8%(17) 21.8%(17) 15.4%(12)15.4%(12) 12.8%(5) 12.8%(5)7.7%(3)7.7%(3) 12.8%(10) 12.8%(10) 28.2%(22) 28.2%(22) 34.6%(27) 34.6%(27) 30.8%(24) 30.8%(24) 21.8%(17) 21.8%(17) 25.6%(20) 25.6%(20) 14.1%(11)14.1%(11) 5.1%(2) 5.1%(2) 74.4%(29) 74.4%(29) 62.8%(49) 62.8%(49) 可 燃 素 材 外壁 不 燃 素 材 62.8%(49) 62.8%(49) 37.2%(29)37.2%(29) 37.2%(29) 37.2%(29) 57.7%(37) 57.7%(37) 42.3%(33)42.3%(33) 38.5%(30) 38.5%(30) 14.1%(11) 14.1%(11) 52.6%(37) 52.6%(37) 47.4%(37)47.4%(37) 52.6%(41) 52.6%(41) 47.4%(37)47.4%(37) 39.7%(31) 39.7%(31) 60.3%(47)60.3%(47) 79.5%(31) 79.5%(31) 20.5%(8)20.5%(8) 図 10 可視壁面における真壁の割合 オモテ ウラ シモ 中 門 カ ミ 側 中 門 正 面 側 カミ 可視 壁面数 真壁有り 真壁無し 72.7%(24) 72.7%(24) 54.5%(18) 54.5%(18) (3) (3) (3) (3) (3) (3) (3) (3) (5) (5) (22)(22) (11) (11) (2) (2) (2) (2) (6) (6) (14)(14) (26) (26) (19) (19) (8) (8) (18) (18) (15) (15) (9) (9) (6) (6) (13) (13) (15) (15) (21) (21) 39.1%(9) 39.1%(9) 23.5%(8) 23.5%(8) 45.7%(16) 45.7%(16) 77.1%(27) 77.1%(27) 41.9%(13) 41.9%(13) 33 33 33 33 23 23 34 34 35 35 35 35 31 31 可視壁面の判定: 便宜的に Google Earth の航空写真を基に、周辺道 路から可視・不可視を判定した(右図は模式図)。 ()内はサンプル数 ※ 可視壁面に真壁があれば「真壁有り」とし、そ の割合を算出した。 可視壁面 ( 破線 )可視壁面 ( 破線 ) 《例》サンプル No. 3 《例》サンプル No. 3 :黄土真壁 :真壁漆喰調 :真壁無し 図 8 壁面素材の集計結果(中門正面・中門カミ側) 真壁漆喰調 サイディング トタン 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 8.7%(4)8.7%(4) 0.0%(0) 0.0%(0) 3.9%(2)3.9%(2) 9.6%(5)9.6%(5) 13.7%(7) 13.7%(7) 4.4%(2) 4.4%(2) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 22.2%(10) 22.2%(10) 17.6%(9)17.6%(9) 25.0%(11)25.0%(11) 26.9%(14)26.9%(14) 28.9%(13) 28.9%(13) 41.2%(21)41.2%(21) 2.2%(1) 2.2%(1) 2.0%(1)2.0%(1) 2.3%(1)2.3%(1) 1.9%(1)1.9%(1) 2.3%(1) 2.3%(1) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 33.3%(15) 33.3%(15) 31.8%(14)31.8%(14) 8.9%(4) 8.9%(4) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0) 13.7%(7) 13.7%(7) 0.0%(0) 0.0%(0) 46.7% 46.7% 25.5%25.5% 78.6% 78.6% 54.5%54.5% 44.2%44.2% 55.8% 55.8% 45.5% 45.5% 53.3% 53.3% 74.5%74.5% 21.4% 21.4% ( 重複 6 サンプル ) ( 重複 6 サンプル ) ( 重複 12 サンプル )( 重複 12 サンプル ) ( 重複 5 サンプル )( 重複 5 サンプル ) ( 重複 13 サンプル )( 重複 13 サンプル ) ( 重複 3 サンプル ) ( 重複 3 サンプル ) 0 50 50 50 0 50 0 50 100 100 100 可 燃 素 材 不 燃 素 材 壁 ( 上部 ) 壁 ( 下部 ) 壁 ( 下部 ) 壁 ( 上部 ) [ 中門カミ側 ] [ 中門正面 ] ①① ②② ③ ③ ④④ 最上部 ※タ イ ル調 11.9%(5) 11.9%(5) 11.9%(5) 11.9%(5) 9.1%(4)9.1%(4) 2.4%(1) 2.4%(1) 15.9%(7)15.9%(7) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 4.8%(2) 4.8%(2) 4.8%(2) 4.8%(2) 6.8%(3)6.8%(3) 13.5%(7)13.5%(7) 6.8%(3) 6.8%(3) 21.2%(11)21.2%(11) 21.2%(11) 21.2%(11) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0) 57.1%(24) 57.1%(24) 7.1%(3) 7.1%(3) 5.8%(3)5.8%(3) ※タ イ ル調 シャッ タ ー 計 計 下 見 板 張 木板張 その他 その他 ポリカ 波板 ポリカ 波板 トタン トタン サイデ ィング サイデ ィング モルタル ・リシン吹付 RCB 黄 土 漆 喰 漆 喰 大 壁 黄土 漆喰 可 燃 素 材 不 燃 素 材 壁面素材 ※レンガ調タ イル ガラスブロッ ク ポリカ波板 () 内はサンプル数

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と考えられる。このように開口部に関しては、中門正面上部が意匠 性と木製可燃物が同時存在するポイントである。  図 13 には、戸 ・ 窓の開口部について、6 壁面別に集計し比較 ( 中 門正面最上部は独立集計 ) した結果を示した。各面とも可燃素材の 割合は 3 割前後となっており、この中ではオモテの可燃性が若干高 くなっている。 d)通気口多数のウラ・シモ / 約 3 割の未対策煙出し小屋根と剥離  次頁図 14 には、通気口、煙出し小屋根、剥離の有無等の集計結 果を示した。壁面通気口は風呂や台所の多いウラやシモに多く確認 できた。一方、軒周りに開口を持つサンプルは見られなかった。ま た、主屋棟の煙出し小屋根は約 3 割該当しており、その半数が防火 対策を講じていない。壁面部の剥離については約 36%のサンプル に見られ、総じて管理状態が万全ではないことが分かった。 図 11 戸素材の集計結果 2.6%(1) 2.6%(1) 4.7%(2) 4.7%(2) 7.0%(3) 7.0%(3) 7.0%(3) 7.0%(3) 2.6%(1) 2.6%(1) 14.0%(6)14.0%(6) 10.3%(4) 10.3%(4) 18.6%(8)18.6%(8) 20.5%(8) 20.5%(8) 64.1%(25) 64.1%(25) 48.8%(21)48.8%(21) 21.7%(10) 21.7%(10) 6.5%(3) 6.5%(3) 6.5%(3) 6.5%(3) 13.0%(6) 13.0%(6) 2.2%(1) 2.2%(1) 41.3%(19) 41.3%(19) 12.8%(5) 12.8%(5) 5.1%(2) 5.1%(2) 59.0%(23) 59.0%(23) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0) 2.6%(1) 2.6%(1) 2.6%(1) 2.6%(1) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 17.9%(7) 17.9%(7) 8.7%(4) 8.7%(4) 50.0%50.0% 28.3% 28.3% 76.9% 76.9% 84.6%84.6% 55.8%55.8% 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0)0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 2.6%(1) 2.6%(1) 9.3%(4) 9.3%(4) 9.3%(4) 9.3%(4) 9.3%(4) 9.3%(4) 2.3%(1) 2.3%(1) 2.3%(1) 2.3%(1) 67.4%(29) 67.4%(29) 7.7%(3) 7.7%(3) 5.1%(2) 5.1%(2) 5.1%(2) 5.1%(2) 15.4%(6) 15.4%(6) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 43.6%(17) 43.6%(17) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 20.5%(8) 20.5%(8) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 不 明 不 明 可 燃 不 燃 ガラス戸 ガラス戸 障 子 戸 障 子 戸 戸 素 材 戸 素 材 壁 面壁 面 戸 素 材 戸 素 材 壁 面壁 面 板 戸 板 戸 木 枠 木 枠 腰 高 腰 高 金 属 枠 金 属 枠 木 製 戸 袋 木 製 戸 袋 金 属 製 戸 袋 金 属 製 戸 袋 金 属 戸 金 属 戸 無 し 無 し 無 し 無 し ( 重複 7 サンプル ) ( 重複 7 サンプル ) ( 重複 4 サンプル ) ( 重複 4 サンプル ) ( 重複 4 サンプル ) ( 重複 4 サンプル ) [ 中門カミ側 ] [ 中門正面 ] [ カミ ] [ シモ ] [ オモテ ] [ ウラ ] 板 戸 木製戸袋 金 属 枠 ガ ラ ス 戸 不 明 不 明 可 燃 不 燃 ガラス戸 ガラス戸 障 子 戸 障 子 戸 板 戸 板 戸 木 枠 木 枠 腰 高 腰 高 金 属 枠 金 属 枠 木 製 戸 袋 木 製 戸 袋 金 属 製 戸 袋 金 属 製 戸 袋 金 属 戸 金 属 戸 0 50 1000 50 1000 0 50 1000 50 100 0 50 100 50 100 18.6% 18.6% 23.1% 23.1% 15.4% 15.4% 15.4%15.4% 11.6%11.6% 9.3% 9.3% 28.5%28.5% ① ① ② ② ③③木 枠 ガ ラ ス 戸 ④④ () 内はサンプル数 図 12 窓素材の集計結果 2.5%(1) 2.5%(1) 2.4%(1) 2.4%(1) 4.8%(2) 4.8%(2) 28.6%(12) 28.6%(12) 61.9%(26) 61.9%(26) 2.2%(1) 2.2%(1) 2.2%(1) 2.2%(1) 2.1%(1) 2.1%(1) 4.3%(2) 4.3%(2) 21.3%(10) 21.3%(10) 57.4%(27) 57.4%(27) 2.1%(1) 2.1%(1) 13.3%(6) 13.3%(6) 75.6%(34) 75.6%(34) 6.7%(3) 6.7%(3) 20.0%(8) 20.0%(8) 20.0%(8) 20.0%(8) 52.5%(21) 52.5%(21) 5.0%(2) 5.0%(2) 0.0%(0)0.0%(0) 12.8%(6) 12.8%(6) 4.8%(2) 4.8%(2) 4.8%(2) 4.8%(2) 11.9%(5) 11.9%(5) 10.3%(4)10.3%(4) 12.5%(5)12.5%(5) 76.2%(32) 76.2%(32) 51.3%(20) 51.3%(20) 27.5%(11)27.5%(11) 2.4%(1) 2.4%(1) 2.5%(1) 2.5%(1) 2.6%(1) 2.6%(1) 20.5%(8) 20.5%(8) 7.7%(3)7.7%(3) 47.5%(19) 47.5%(19) 10.0%(4) 10.0%(4) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 0.0%(0) 2.4%(1) 2.4%(1) 上部・下部 最上部 0.0%(0) 0.0%(0) 7.7%(3)7.7%(3) 0.0%(0)0.0%(0) 窓 素 材 窓 素 材 壁 面壁 面 窓 素 材 窓 素 材 壁 面 壁 面 ( 重複 1 サンプル ) ( 重複 1 サンプル ) ( 重複 2 サンプル )( 重複 2 サンプル ) ( 重複 3 サンプル ) ( 重複 3 サンプル ) ( 重複 8 サンプル )( 重複 8 サンプル ) [ 中門カミ側 ] [ 中門正面 ] [ カミ ] [ シモ ] [ オモテ ] [ ウラ ] 無 し 無 し 明 り 障 子 明 り 障 子 木枠ガラス 木枠ガラス 金属枠ガラス 金属枠ガラス 金属枠ガラス + 木質エレメント 金属枠ガラス + 木質エレメント 不 明 不 明 可 燃 可 燃 不 燃 不 燃 無 し 無 し 明 り 障 子 明 り 障 子 木枠ガラス 木枠ガラス 金属枠ガラス 金属枠ガラス 金属枠ガラス + 木質エレメント 金属枠ガラス + 木質エレメント 不 明 不 明 可 燃 可 燃 不 燃 不 燃 木 枠 ガ ラ ス 窓 金 属 枠 ガ ラ ス 窓 金属枠ガラス + 木質エレメント 0 50 1000 50 1000 50 1000 0 50 1000 50 1000 50 100 50 100 ① ① ② ② ③③ () 内はサンプル数 35.7% 35.7% 16.7% 16.7% 20.5%20.5% 15.0%15.0% 22.5% 22.5% 27.7%27.7% 17.8%17.8% 図 13 開口部の可燃素材割合 59.0%(23) 59.0%(23) 2.6%(1) 2.6%(1) 2.6%(1) 2.6%(1) 2.6%(1) 2.6%(1) 7.7%(3)7.7%(3) 7.7%(3) 7.7%(3) 7.7%(3)7.7%(3) 12.8%(5) 12.8%(5) 12.8%(5) 12.8%(5) 46.2%(18) 46.2%(18) 41.0%(16) 41.0%(16) 51.3%(20) 51.3%(20) 28.2%(11) 28.2%(11) 61.5%(24)61.5%(24) 69.2%(27) 69.2%(27) 69.2%(27) 69.2%(27) 79.5%(31) 79.5%(31) 5.1%(2) 5.1%(2) 30.8%(12) 30.8%(12) 51.3%(20) 51.3%(20) 15.4%(6)15.4%(6) 15.4%(6) 15.4%(6) 69.2%(27) 69.2%(27) 33.3%(13) 33.3%(13) 51.3%(20) 51.3%(20) 51.3%(20) 51.3%(20) 10.3%(4) 10.3%(4) 66.7%(26) 66.7%(26) 30.8%(12) 30.8%(12) 30.8%(12) 30.8%(12) 30.8%(12) 30.8%(12) 20.5%(8) 20.5%(8) 20.5%(8) 20.5%(8) 87.2%(34) 87.2%(34) :不燃素材 :不燃素材 :不明:不明 () 内はサンプル数 () 内はサンプル数 :無し :無し ※可燃素材がある場合は可燃素材として集計 (39 サンプル)※可燃素材がある場合は可燃素材として集計 (39 サンプル) : 木製素材[ 木枠ガラス窓・障子窓等 ] : 木製素材[ 木枠ガラス窓・障子窓等 ] : 不燃素材 + 木質エレメント[ 金属枠ガラス窓 + 木格子等 ] : 不燃素材 + 木質エレメント[ 金属枠ガラス窓 + 木格子等 ] 建具 (窓・戸) 0 20 40 60 80 100 可燃素材 不燃素材 オモテ ウラ シモ 中 門 正 面 最 上 部 中 門 カ ミ 側 中 門 正 面 側 カミ

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閉鎖または防火ダンパー付きに変更、③建具については金属製建具・雨戸など、不燃材を用いた建具への変 更、④真壁の外壁について、【壁部】は平成 28 年国土交通省告示第 541 号注 7)に基づき、塗厚さ 20mm 以上 の木ずり漆喰 ( 漆喰壁 ) または鉄網 + 藁入りモルタル ( 土壁 ) グレードに、【柱・梁部】は防火塗料の塗布 を行うことを提案する。【木質外壁 ( 下見板張・木板張 )】に関しては、告示第 541 号に準じ、厚さ 12mm 以 上の硬質木片セメント版 + 木板張等による補修を、【ポリカ波板の常設部分】はエキスパンドメタル等の不 燃素材に変更、仮設部分は難燃処理木材を用いた着脱式の雪囲いに変更が望まれる。以上が現状の意匠性を 変えない範囲での提案である。 (3)防火性能の評価と既往調査結果との比較考察  前節までの結果に基づき、防火性能の高低を 3 段階で相対評価し た結果を表 4 に示した。比較対象は西会津町と同様に豪雪地域に所 在する五箇山相倉集落の既往分析データである。可燃素材・開口部・ 剥離の割合によって〇:0 ~ 29%・△:30 ~ 49%・×:50% ~に区 分している。これを見ると、軒裏部の全般、オモテ・カミの外壁上部、 中門正面最上部、中門カミの外壁上部、通気口に特に脆弱部があり、 次にオモテ建具、外壁下部全般、剥離にも対策が望まれる。主屋と 中門別に集計した結果 ( 表 5) を見ると、西会津町では五箇山相倉 集落よりも脆弱部位は圧倒的に少ないが、中門よりも主屋の方が若 干危険性が高いことがわかる。 (4) 防火対策の提案  前節の結果・考察を基に、表 4 で△・×となった部位について防 火対策の提案を図 15 に示した(対策優先度:A → B → C)。具体的には、 ①軒裏部:第一に【野地板 + 垂木】に対して、A: 平成 16 年国土交 通省告示第 789 号注 6)に則り野地板の 30m 厚以上の徹底を行う、B: 防火塗料の塗布、C: トタン等の不燃材による被膜、第二に【せがい】 に対して、A: 防火塗料の塗布、B: 桁部の意匠性に配慮した鉄板被 膜を行う、第三に【茅の露出部分】に対してトタン等不燃材による 被膜の徹底、以上を提案したい。次に、②通気口については、孔の 表 4 西会津奥川地域と五箇山相倉集落の項目別比較評価表 表 5. 地域別各評価数 中門 中門 屋根素材 軒裏素材 通気口等 主屋 西会津 五箇山 西会津 五箇山 付属屋 付属屋 主屋 軒裏 通気口 棟先開口 煙出し小屋 主屋 中門正面 中門カミ側 上部 下部 下部 下部 下部 下部 カミ 項目 項目 外壁素材 上部 シモ 上部 オモテ 上部 ウラ 上部 最上部 上部 下部 中門正面 最上部 中門 カミ側 中門 正面側 剥離 建具素材 ( 戸 ) 建具素材 ( 窓 ) カミ シモ オモテ ウラ オモテ カミ ウラ シモ 正面側中門 カミ側中門 3 6 9 7 1 2 0 3 17 主屋 主屋 西会津 五箇山 中門 可 燃 素 材 の 割 合 50% 以 上 可 燃 素 材 の 割 合 30% 〜 49 % 可 燃 素 材 の 割 合 0% 〜 29 % 可 燃 素 材 割 合 調 査 箇 所 図 15 中門造民家に対する防火対策の提案 【オモテ】 【オモテ】 【中門正面】【中門正面】 【カミ】【カミ】 【中門カミ側】【中門カミ側】 【ウラ】【ウラ】 【シモ】【シモ】 防 火 対 策 の 模 式 図 軒 裏 ・ 通 気 口 外 壁 ・ 建 具 ①軒裏について 《 野地板+垂木 》A:野地板30mm厚以上の徹底、B:防火塗料の塗布、C:トタン等の被膜         《せがい》A:防火塗料の塗布、B:鉄板被膜、 《 茅の露出部分 》A:不燃材による被膜 ②通気口について  火の粉の侵入防止のため孔を塞ぐ。又は防火ダンパー付きに変更する。 防火ダンパー付き通気口 エキスパンドメタル エキスパンドメタル :防火対策必要箇所(評価△の部位) :防火対策必要箇所(評価△の部位) :防火対策必要箇所(評価×の部位):防火対策必要箇所(評価×の部位) ③建具 金属製建具・戸袋等の不燃材を用いた建具への変更 凡例 ※ 防火対策の優先度:A→B→C※ 防火対策の優先度:A→B→C ④外壁《 真壁造 》壁:塗厚さ20mm以上の木ずり漆喰(漆喰壁)または、鉄網+藁入りモルタル(土壁)の徹底、柱・梁:防火塗料の塗布    《 木質外壁 》厚さ12mm以上の硬質木片セメント版+木板張等による補修    《 ポリカ波板 》常設部分:エキスパンドメタル等の不燃素材に変更、仮設部分:難燃処理木材を用いた雪囲いに変更 《②の例》 《④の例》 《④の例》 図 14 その他の集計結果 :剥離有り :剥離無し :有り :無し :有り :無し :無し :有り(防火対策有) :有り(防火対策無) :無し :有り 100 100 50 50 0 0 壁 面 通 気 口 壁 面 別 割 合 軒 裏 通 気 口 軒 先 通 気 口 剥 離 煙 出 し 小 屋 根 35.9%(14) 35.9%(14) 100%(39) 100%(39) 100%(39) 100%(39) 15.4%(6) 15.4%(6) 12.8%(5) 12.8%(5) 28.2%(11) 28.2%(11) 71.8%(28) 71.8%(28) 71.8%(28) 71.8%(28) 64.1%(25) 64.1%(25) ()内はサンプル数 ()内はサンプル数 1.9%(1) 1.9%(1) 84.6%(33) 84.6%(33) 55.8%(29) 55.8%(29) 11.5%(6) 11.5%(6) 30.8%(16) 30.8%(16) 棟先 オ モ テ 3 9 サ ン プ ル 中 門 正 面 側 中 門 正 面 最 上 部 中 門 カ ミ 側 シモ カ ミ ウラ ① ①通気口 ③ ③煙出し小屋根 ④④剥離

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4. 奥川流域 3 集落における民家配置と延焼 ・ 類焼危険性の検証  最後に、仮に火災が発生した場合の延焼範囲について、外観民家調査 (2 章 ) でサンプルの多かった真ヶ沢・ 梨平・極入の 3 集落を対象に、当該地域の危険性について追加考察した知見を述べる。 (1) 各集落における民家の配置と延焼危険性の分析  延焼に係る分析は壁面や開口部からの燃え移りを想定とした簡易的検証のため、土地の高低差や樹木・石 垣等の環境物件は考慮せず、平面的な延焼範囲の検証とした。延焼範囲は浜田式注 8)を用いた強風時を仮定し、 風速は西会津町の最大瞬間風速 23.4m/s注 9)を使用、風向は各集落で最も頻度の高い西風注 10)とした。周囲 の建物への延焼に加え、周囲の建物からの類焼注 11)も考慮し、中門造 ( 真ケ沢 5/ 梨平 6/ 極入 11) のみなら ず、その他の周辺建物を含めた平面検討結果を図 16 に示す。延焼 ・ 類焼の可能性のない中門造は極入 B 地 区の1軒のみであり、さらに延焼範囲の重なりを見ると、特に周辺建物の粗密により危険性が異なることが 見て取れる。一軒あたりの平均延焼 ・ 類焼数を集落別に比較したデータ ( 図 17) で確認すると、中門造民家 周辺に建物が密集している梨平集落が最も高く、離散的な極入集落では低くなっている。また真ヶ沢集落は 中門造民家同士の延焼 ・ 類焼のない集落である。以上のように集落毎で配置粗密や周辺建物の建ち方を含め た検証を行うことで、危険性の特性 ・ 強弱の検討が可能となろう。 (2) 通気口に着目した類焼危険度の比較  高田文 12)は奈良県明日香村で発生した火災調査書類による延焼 ・ 類焼分析を行った結果、特に通気口を介 した類焼危険性に注意喚起している。そこで通気口の類焼危険度 ( 何軒の建物から類焼を受けるかを示す数 値 ) を比較した結果を表 6 に示した。全て1以上かつここでは真ケ沢の数字が梨平を若干上回っており、通 気口に全く類焼危険性のないサンプルは梨平の No.28, 極入の No.37・40( 図 16 参照 ) 3サンプルのみとなっ た。通気口については各集落とも緊急のチェック ・ 対策が望まれよう。 0 50m 100m 0 50m 100m 0 50m 100m 風側 風上 北東 No.36 (0・4・0・2) No.36 (0・4・0・2) No.37 (0・3・0・3) No.37 (0・3・0・3) No.38 (0・2・0・2) No.38 (0・2・0・2) No.39 (0・2・0・2) No.39 (0・2・0・2) No.41 (1・2・1・2) No.41 (1・2・1・2) No.42 (0・2・1・2) No.42 (0・2・1・2) No.45 (0・4・0・4) No.45 (0・4・0・4) No.44 (0・3・0・3) No.44 (0・3・0・3) No.43 (2・4・1・3) No.43 (2・4・1・3) No.40 (2・2・2・2) No.40 (2・2・2・2) No.40 (2・2・2・2) No.46 (0・0・0・0) No.46 (0・0・0・0) No.28 (0・2・0・2) No.28 (0・2・0・2) No.29 (1・6・1・6) No.29 (1・6・1・6) No.30 (2・3・2・4) No.30 (2・3・2・4) No.32 (2・3・2・3) No.32 (2・3・2・3) No.31 (2・3・2・3) No.31 (2・3・2・3) No.33 (1・4・1・4) No.33 (1・4・1・4) No.24 (0・5・0・5) No.24 (0・5・0・5) No.25 (0・6・0・5) No.25 (0・6・0・5) No.27 (0・5・0・7) No.27 (0・5・0・7) No.26 (0・1・0・1) No.26 (0・1・0・1) No.23 (0・3・0・3) No.23 (0・3・0・3) 30 20 10 北 南 環境省 HP「風況マップ」より作成 【 風 配 図 】 頻 度 % 北西 南東 南西 西 東 【 凡 例 】 :周辺建物の延焼範囲 :通気口(類焼の可能性 有) : 通気口(類焼の可能性 無) サンプル番号と延焼数・類焼数 :中門造民家 :中門造民家の延焼範囲 北東 30 20 10 北 南 環境省 HP「風況マップ」より作成 【 風 配 図 】 頻 度 % 北西 南東 南西 東 北東 30 20 10 北 南 環境省 HP「風況マップ」より作成 【 風 配 図 】 真 ヶ 沢 集 落 ( 5 サ ン プ ル ) ( 6 サ ン プ ル ) ( 1 1 サ ン プ ル )極 入 集 落 A A

A

A

B

B

B B 奥 川 梨 平 集 落 頻 度 % 北西 南東 南西 西 東 中門への延焼 中門からの類焼 周辺建物からの 類焼 周辺建物への 延焼 延焼距離 D(m) 風下:D=1.15(5+0.5v)=19.2 風上:D=1.15(5+0.2v)=12.5 風側:D=1.15(5+0.25v)=11.1 v=風速(m/s) 西会津町最大瞬間風速:23.4m/s 風向:西(最高風向頻度) 延焼範囲の算定 延焼範囲 風下 N N 図 16 真ヶ沢・梨平・極入集落における中門造民家の分布と延焼範囲 図 17 各集落の平均延焼数と平均類焼数 表 6 通気口の集落別類焼危険度 0 1 2 3 4 5 6 0 1 2 3 4 5 6 梨 平 平 均 延 焼 数 極 入 真 ヶ 沢 梨 平 平 均 類 焼 数 極 入 真 ヶ 沢 1.33 1.33 3.503.50 3.673.67 [5.0] [5.0] 1.33 1.33 4.0 4.0 4.24.2 [4.2] [4.2] 0.45 0.45 2.272.27 [2.72] [2.72] 2.55 2.55 [3.0] [3.0] [4.0] [4.0] [4.83] [4.83] 0.45 0.45 : 中門造民家から周辺建物への一軒あたりの平均延焼数: 中門造民家から中門造民家への一軒あたりの平均延焼数 : 周辺建物から中門造民家への一軒あたりの平均延焼数: 中門造民家から中門造民家への一軒あたりの平均類焼数 [] 内は平均数の合計 [] 内は平均数の合計 0 1.0 0 0 2 2 11 11 11 00 1.21.2 通気口の類焼危険度 通気口の類焼危険度 1.6 1.6 1.1 1.1 1 1 33 33 00 11 2 2 99 33 00 00 1 1 22 33 44 梨平 極入 真ヶ沢 軒の建物から類焼の 可能性のある通気口数を 個とする ( = 1~4 ) 通気口の類焼危険度∅=∑( × ( ))∑ ( ) ∅ ( ) ( )

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謝辞:本研究は私立大学等経常費補助金 ( 研究施設拠点形成、プロジェクト代表 : 大窪健之 ) により行われたものであ る。また、ヒアリングや資料提供に協力頂いた西会津町教育委員会の高久孝仁氏、喜多方市広域市町村圏組合消防本部 の塩田裕市氏をはじめ、調査協力頂いた各位に謝意を表します。 注釈 1) 出典:左(2014 年 5 月)は GoogleEarth( 閲覧日 2018 年 1 月 29 日 )。その他本稿写真は全て著者らによる。 2) 文 10) p.37 に 「 防火対策が時代の変遷とともに町並みを個性化する、記号性を持った景観エレメント ・ 建築部位となっ  たもの 」 と定義されており、本稿においても同様とする。 3) 文 3)より、地区ごとに集計し作成した。 4)2017 年調査で残存確認できなかった 3 集落は対象外。新町は 1989 年調査時に範囲制限等があった可能性がある。 5) 素材割合の集計については以下の通りとする。図 7・8・11・12:各壁面が有する素材の種類について集計 ( 重複有り )、  図 9・13:壁面や建具のいずれかに可燃素材が含まれれば、可燃素材として集計 ( 重複無し ) 6) 平成 16 年 7 月 7 日改正国土交通省告示第 789 号第 5 二号ハに記載 7) 平成 28 年 3 月 30 日改正国土交通省告示第 541 号第 1 一号ハ (3)( ⅱ )( ロ ) に記載 8) 文 11)で使用されている建物からの延焼範囲を風速に応じて求めることができる式の呼称である。 9) 気象庁 HP に公開されている西会津の「過去の気象データ」より、最も値の大きい 2012 年のデータを採用した。 10) 環境省 HP の「風況マップ(全国)」より 20 年間の風向(16 方位)別の風速出現頻度を基に算出した。 11) 広辞苑第 5 版より類焼は「よそから燃え移って焼けること」、延焼は「火事が燃え広がること」とし区別した。 文献 1) 坂田泉「民族建築大辞典」柏書房 ,2001.11,p.140 2) 福島県教育委員会「北海道・東北地方の民家〈3〉山形・福島 《日本の民家調査報告書集成》」東洋書林 ,1998.10,pp.1-45 3) 西会津町教育委員会「西会津町史第 6 巻 ( 上 ) 民俗」1991.3,p.322 4) 重要文化財建造物等に対応した防火対策のあり方に関する検討会「建造物等に対応した防火対策のあり方に関する検 討会報告書」2011,p.7 5) 平尾和洋 , 椙山雄大 , 川村真弘「五箇山相倉集落合掌造民家の消火・防火性能の現状調査」歴史都市防災論文集 vol.10,2016.7,pp.75-82 6) 総務省統計局「平成 25 年住宅・土地統計調査」http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/topics/topi861.htm 7) 杉本尚次「日本民家の研究 その地理学的考察」ミネルヴァ書房 ,2011.7,p.141 8) 平尾和洋 , 山本裕之「湖北地方における余呉型民家の防火性能の現状調査 , 奈良県明日香村飛鳥・奥山大字における 防火意匠の現状調査と火災調査書類による延焼分析」歴史都市防災論文集 vol.9,2015.7,pp.49-56 9) 金子佳弘 , 中辻浩介 , 向坊恭介 , 平尾和洋「丹後加悦重伝建地区における防火意匠の現状調査」歴史都市防災論文集 vol.7,2013.7,pp.131-138 10) 平尾和洋 , 岡田晃佳 , 中辻浩介 , 北山めぐみ , 藤木庸介 , 向坊恭介「名古屋市緑区有松地区における防火意匠の現状 調査」歴史都市防災論文集 vol.6,2012.7,pp.37-44 11) 浜田稔「火災の研究第Ⅰ巻」相模書房 ,1951,p.35 12) 高田駿平 , 平尾和洋 , 山本直彦「奈良県明日香村飛鳥・奥山大字における防火意匠の現状調査と火災調査書類による 延焼分析」歴史都市防災論文集 Vol.9,2015.7,pp.41-48 5. まとめ  本稿では、福島県西会津町の奥川流域の中門造民家について残存確認調査を行い、外観調査に基づく防火 性能の定量的な把握を行うと共に、五箇山相倉集落との比較考察を行い、今後の防火対策提案を示した。加 えて主要な 3 集落について、延焼 ・ 類焼範囲の分析を試みた。得られた知見は次の通りである。 1) 西会津町奥川流域の中門造民家は 1989 年の調査時に比して、18 年間で半数以下に減じており、今後も 減少することが考えられる。 2) 当該地域の中門造民家の特徴として、①雪国の特徴であるせがいを持つ点、②家格・正面性を意識した 壁面意匠の 2 点が挙げられるが、木部の露出により延焼危険性高いことがわかった。 3) 相倉集落に比して、西会津町の中門造は比較的防火性能が高い一方で、①軒裏素材、②オモテ・カミの 上部、中門正面最上部、中門カミ側の上部外壁素材、④通気口、以上に主たる脆弱性が指摘できる。 4) 奥川流域の中門造民家の防火的改善策として、①軒裏部は、【野地板 + 垂木】を野地板の 30m 厚以上の 徹底を行い、【せがい】は併せて防火塗料の塗布を、②通気口は孔の閉鎖または防火ダンパー付きに変更、 ③建具は金属製建具・雨戸など不燃建具への変更、④外壁【真壁部】は塗厚さ 20mm 以上の木ずり漆喰 ( 漆 喰壁 ) または鉄網 + 藁入りモルタル ( 土壁 ) の徹底と【柱部】の防火塗料塗布、【下見板 ・ 木板張】は 厚さ 12mm 以上の硬質木片セメント版下地追加、【ポリカ波板の雪囲い常設部】はエキスパンドメタル等 の不燃素材に、仮設部は難燃処理木材を用いた着脱式の雪囲いに変更、以上を提案した。 5) 延焼範囲の分析より、集落ごとの建物配置の粗密により延焼危険性が異なることを前提に、中門造民家 のみならず周辺建物を含めた集落全体での防火性能向上が重要である。また、類焼範囲内における通気 口の詳細チェックによる防火対策の重要性を指摘した。  本稿では、民家本体の外観調査結果の集計を基に包括的な可燃素材割合等の分析を行ったが、民家周辺に 放置された可燃物 ( 雪下ろし用のはしご , 雪囲い用の仮設枠残存材など ) の詳細な位置や、中門造民家以外 の周辺建物を含めた延焼 ・ 類焼関係の検証は追加分析の余地があり、これらは今後の課題である。

参照

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