自己表現と学校適応感に関する一考察
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(2) 目を収集し,20項目の自己表現回避傾向尺度. 点を目的変数とした重回帰分析、及び,各変数. を構成し、4件法で回答を求めた。. の下位尺度得点を説明変数と目的変数とする. 2)学校適応感尺度 古市玉木(1994)の学. 重回帰分析を行った。その結果,学校適応感の. 校享受感尺度,河村(1999)の学校生活満足度尺. 「外圧へのセルフコントロール」と「自分らしさ. 度(高校生用)と中高校生用スクール・モラール. の探求」は自己表現や自己主張の影響を受けな. 尺度から収集した50項目によって構成し,4. いが,全体的には自己表現行動レベルが高いほ. 件法で回答を求めた。. ど,また,自己表現回避傾向が低いほど.学校. 3)自己表現行動レベルの測定 被調査者の. 適応感が高まっていた。従って自己表現・自己. 日常生活の中での自己表現の度合いを測定す. 主張の度合いの高い生徒は高い学校適応感を. るために,具体的な8つの場面を設定して,3. 感じているという仮説は検証されたと言える。. 件法で回答を求めた。. 3.「身体表現」の授業体験によるTコース生. 結果と考察. と普通科生の差異の検討. 1.各尺度の因子分析. 「身体表現」の授業体験の影響をみるため,. 自己表現回避傾向尺度20項目について因子. Tコース生と普通科生の授業前後における自. 分析(主因子法・Varimax回転)を行った結果,. 己表現行動レベル,自己表現回避傾向と学校適. 固有値の推移と解釈可能性から3因子解(「表現. 応感の差を,それぞれの下位尺度における授業. 行動における消極性」「拒絶の困難」「表現1こ対. 前後の得点変化を従属変数として,所属(コー. する怖じ気」)を採用した。. スか普通科か)を独立変数,授業前の各下位尺. 学校適応感尺度50項目についても因子分析. 度得点を共変量とする共分散分析を行った。そ. (主因子法・Varimax回転)を行った結果,固有. の結果、自己表現回避傾向「表現行動における. 値の推移と解釈可能性から6因子解(「楽しさの. 消極性」と自己表現行動レベルおよび「他者と. 実感」rクラスでの存在感」r友人とのコミュニケ. のコミュニケーションによる安心感」を除くす. ーションによる安心感」r教師とのコミュニケ. べての学校適応感の下位尺度において所属の. ーションによる安心感」r外圧に対するセルフ. 主効果が有意となり、授業が終了した2月下旬. コントロール」r自分らしさの探求」)を採用した。. では,Tコース生は普通科生に比べて「表現行. その上で,第3因子と第4因子を「他者との. 動1こおける消極性」が低下し,自己表現行動レ. コミュニケーションによる安心感として合算. ベルが向上し,学校適応感の多くの側面もまた,. し,これら5因子を学校適応感の下位尺度とし. 普通科生よりも上昇していた。こ才しらの結果か. て分析に用いるものとした。. ら,「身体表現」の授業の効果として,自己表. 2.自己表現行動レベルと自己表現回避傾向,. 現回避傾向が抑制され,学校適応感を高めるこ. 学校適応感との関連. とが可能になるという予測は概ね支持され,ま. 自己表現や自己主張が学校適応感1こ及ぼす. た,授業そのものの効果として学校適応感の向. 影響を検討するために,自己表現回避傾向尺度. 上が認められた。. 項目の合計得点と自己表現行動レベル(8項目. 主任指導教官 淺川潔司. の合計得点)を説明変数,学校適応感の合計得. 指導教官 秋光恵子. 一89一.
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