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周産期母子医療センターにおける特別養子縁組への支援の現状

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Academic year: 2021

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論文要旨 【目的】本研究は、周産期母子医療センターで勤務する助産師・看護師を対象に、養育意思 のない又は特別養子縁組を希望する妊産褥婦への支援経験と病棟における支援体制の現状 を明らかにすることを目的とした。 【方法】本研究は、日本全国にある周産期母子医療センター406 カ所に勤務する助産師・看 護師に対して、無記名自己記入式質問紙法を用いた横断的量的記述的研究である。1,063 人 に質問紙を配布し、511 人から回収し(回収率 48.1%)、492 人を有効回答とした。質問紙 は養育意思のない又は特別養子縁組を希望する妊産褥婦への支援(養育困難、特別養子縁組 を希望する、児童虐待事例への対応・支援)、特別養子縁組に関連した知識、特別養子縁組 に関する態度、対象者の基本属性で構成した。また、管理者には病棟での特別養子縁組に対 する体制についても調査した。本研究は聖路加国際大学研究倫理審査委員会の承認【18-A008】を得て実施した。 【結果】病院において特別養子縁組を希望したいと相談を受けた経験のある者は 149 人 (30.3%)であり、特別養子縁組を予定している実親への支援経験のある者は 272 人(55.3%)、 子どもの施設入所が決まっている褥婦・子どもへの支援経験のある者は 381 人(77.4%)であ った。特別養子縁組に関連した知識について群間の差を検討したところ、すでに養育の意思 のないことがわかっている妊産褥婦への支援の有無において差がみられた。特別養子縁組 に関連した知識全項目の得点平均は15.4 点(SD=3.4)であり、得点範囲は 0 点から 20 点、 全体の正答率は79.8%であった。児童虐待の知識得点平均は 7.8 点(SD=1.8)で得点範囲は 0 点から 10 点であった、特別養子縁組の知識得点平均は 7.7 点(SD=2.2)であり得点範囲は 0 点から 10 点であった。児童虐待の知識得点と特別養子縁組の知識得点について、Pearson の積率相関係数はr=0.6 で正の相関がみられた(p=0.001)。 特別養子縁組に関対する態度について用いた尺度の因子分析を行ったところ、4 因子が抽 出され、【母性神話】、【特別養子縁組制度への肯定感】、【子どもの養育環境の重要】、【実親 への共感】と命名した。特別養子縁組に関する態度尺度の Cronbachα係数は 0.70 であった。 【結論】出産後に特別養子縁組を予定している実親への支援経験のある者は、272 人(55.3%) であった。一方、特別養子縁組を希望したいと相談された経験のある者は 149 人(30.3%) と少なかった。また、特別養子縁組について学ぶ機会のあった者は看護・助産基礎教育で 76 人(15.4%)、看護・助産基礎教育以外で 113 人(23.2%)であり少ないことが明らかとなった。

参照

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