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外来職員の麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、水痘に対する免疫獲得状況 : 「院内保管記録」と「今回の血清抗体価測定結果・質問紙調査結果」との比較によるワクチン接種プログラム構築に向けた検討

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Academic year: 2021

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原 著 名 古 屋 市 立 大 学 看 護 学 部 紀 要 第15巻2016

外 来 職 員 の麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 に対 す る免 疫 獲 得 状 況

一 「院内保管記録」と 「今回 の血清抗体価測定結果 ・質問紙調査結果」

との比 較 に よ る ワク チ ン接 種 プ ログ ラム構 築 に 向 け た検 討 一

脇 本 寛 子1),矢 野 久 子1),青 山 恵 美2), 堀 田 法 子1),鈴 木 幹 三1) 1)名 古屋市立 大学 看護学 部 2)総 合大雄会病院感染対策課 要 約 目 的:麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 の 抗 体 検 査 歴 と ワ クチ ン接 種 歴 につ いて 、 院 内 に保 管 され て い る記 録 (以 下 、 院 内 保 管 記 録)と 質 問 紙 調 査 の結 果 お よ び免 疫 獲 得 状 況 の結 果 を併 せ て 解 析 し、 ワ ク チ ン接 種 プ ロ グ ラ ムの 構 築 に向 けた 今 後 の 課 題 を 明 らか にす る。 方 法:A県 内1病 院 の 外 来 職 員102人 を 対 象 と した 。 院 内 保 管 記 録 に よ る抗 体 検 査 歴 と ワ クチ ン接 種 歴 を 情 報 収 集 し、 抗 体 検 査 歴 や 予 防 接 種 歴 な どの 質 問 紙 調 査 と血 清IgG抗 体 価 を 測 定 した 。 結 果:今 回 の 抗 体 測 定 によ る抗 体 陽 性 者 は、 麻 疹98人 、 風 疹99人 、 流 行 性 耳 下 腺 炎96人 、 水 痘94人 で あ り、 風 疹 は、 院 内 保 管 記 録 よ り今 回 の抗 体 測 定 結 果 の方 が、 抗 体 陽性 者 の割 合 が 有 意 に増 加 した(p<0.01)。 院 内 保 管 記 録 に お い て 抗 体 検 査 結 果 が 抗 体 陰 性 お よび 判 定 保 留 と判 定 され て い る者 の う ち、 ワ クチ ン接 種 歴 が 確 認 で きた 者 は、 麻 疹3人 中1人 、 風 疹16人 中16人 、 流 行 性 耳 下 腺 炎32人 中6人 、 水 痘7人 中0人 で あ った 。 抗 体 検 査 歴 「有 」 の 院 内 保 管 記 録 と質 問 紙 調 査 の一 致 率 は、 麻 疹71.6%、 風 疹78.4%、 流 行 性 耳 下 腺 炎62.7%、 水 痘59.8%で あ っ た。 結 論:風 疹 は、 ワ クチ ン接 種 で き る よ う に積 極 的 に関 わ った 結 果 、 ワ クチ ン接 種 対 象 者 に対 して ワ クチ ン接 種 を 行 い 、 抗 体 陽 性 に繋 が って い る こと が 明 らか とな っ た。 風 疹 以 外 の3疾 患 に 対 して も ワ ク チ ン接 種 の 推 奨 を 強 化 す る こ と、 抗 体 検 査 歴 や ワ クチ ン接 種 歴 につ い て 個 人 で 正 し く認 識 で き る よ う に教 育 す る こ とな どが 明 らか とな った 。 キ ー ワ ー ド:抗 体 、 麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 1.諸 言 2013年4月 に 予 防 接 種 法 が 改 正 され 、 予 防 接 種 施 策 の 総 合 的 か っ 計 画 的 な 推 進 を 図 るた め 、 予 防 接 種 基 本 法 を 策定 しな け れ ば な らな い と明記 され た1)。 これ を受 けて、 2014年3月 に 厚 生 労 働 省 よ り、 予 防 接 種 に関 す る基 本 的 な 計 画 が 告 示 され 、 こ こで は、 「予 防接 種 ・ワ ク チ ンで 防 げ る疾 患 は予 防 す る こ と」 が 基 本 的 な 理 念 と され て い る2)。麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 な ど は、 ワ ク チ ン接 種 で 予 防 可 能 な 疾 患 で あ り、 ワ クチ ン接 種 に よ る 感 染 対 策 が 基 本 で あ る。 我 が 国 で は、 平 成15年 度 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 補 助 金 分 担 研 究 報 告 書 「医 療 施 設 にお け る 院 内 感 染(病 院 感 染)防 止 に つ い て」3)によ り、 医療 関 係 者 を は じめ 病 院 内 で 業 務 を 請 け負 う職 種 等 は、 抗 体 検 査 を 行 う と と も に、 率 先 して ワ クチ ン接 種 す る こ とが 望 ま し い と 明 記 さ れ た 。2009年 に は 日 本 環 境 感 染 学 会 か ら 「院 内 感 染 対 策 と し て の ワ ク チ ン ガ イ ド ラ イ ン第1版 」4) の 提 示 が な さ れ 、2014年 に 改 訂5)さ れ 、 医 療 施 設 に お い て 積 極 的 に ワ ク チ ン接 種 プ ロ グ ラ ム が 導 入 さ れ つ つ あ る。 改 訂 さ れ た ガ イ ド ラ イ ン5)で は 、 抗 体 検 査 結 果 と ワ ク チ ン接 種 の 記 録 は 、 本 人 お よ び 医 療 機 関 が 保 管 して お く こ と を 必 要 と し て い る。 我 々 の 現 在 ま で の 報 告6)で は 、 ワ ク チ ン 接 種 プ ロ グ ラ ム が 整 備 さ れ る 前 の 時 期 に2病 院 324人 を 対 象 と し た 質 問 紙 調 査 に お い て 、 抗 体 検 査 歴 を 「不 明 」 と 回 答 した 者 は 、4疾 患(麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘)全 体 で み る と37.3%∼43.8%、 ワ ク チ ン接 種 歴 を 「不 明 」 と 回 答 し た 者 は39.2%∼50.9%に も 上 り、 正 し く把 握 さ れ て い な か っ た 。 こ れ ら の 結 果 か ら、 記 録 と して 抗 体 検 査 歴 と そ の 結 果 、 ワ ク チ ン接 種 歴 を 正 し く保 管 す る こ と が 、 ワ ク チ ン接 種 プ ロ グ ラ ム の 構 築 に

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向 けた 課 題 の 一 つ と して 明 らか とな った 。 今 回 は、 ワ ク チ ン接 種 プ ロ グ ラ ムが 整 備 され て い る病 院 にお い て 、 麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 の 抗 体 検 査 歴 と ワ クチ ン接 種 歴 に つ い て 、 院 内 に保 管 され て い る記 録(以 下 、 院 内 保 管 記 録)と 質 問 紙 調 査 の 結 果 お よび 免 疫 獲 得 状 況 の 結 果 を 併 せ て 解 析 し、 ワ クチ ン接 種 プ ロ グ ラ ムの 構 築 に 向 けた 今 後 の 課 題 を 明 らか にす る こ とを 目的 と した 。 Ⅱ.研 究 方 法 1.研 究 対 象 者 、 調 査 期 間 、 研 究 実 施 施 設 の 概 要 1)研 究 対 象 者 、 調 査 期 間 研 究 対 象 者 は、A県 内 に あ る1病 院 の 外 来 職 員107 人 で あ る。 外 来 職 員107人 に対 して 口 頭 と文 書 で研 究 依 頼 を 行 い、 文 書 に よ る 同意 を得 た 。 こ の う ち5人 (同 意 が 得 られ な か っ た者 、 採 血 が 日程 上 不 能 で あ っ た 者)を 除 外 し、102人 を分 析 対 象 と した。 医 療 職 と は、 医 療 に関 す る国 家 資 格 を 有 す る医 師 、 看 護 師 、 薬 剤 師 、 臨 床 検 査 技 師 、 診 療 放 射 線 技 師 、 歯 科 医 師、 歯 科衛 生 士 、 歯科 技 工 士 、理 学 療 法 士 と した。 非 医 療 職 と は、 医 療 に関 す る国 家 資 格 を 有 さな い 受 付 職員 、 清 掃 職 員、 看 護 助手 、 事 務 職 員、 保 育 士 と した。 医 療 関 係 者 と は、 事 務 職 、 医 療 職 、 学 生 を 含 め て 、 受 診 患 者 と接 触 す る可 能 性 の あ る常 勤 、 非 常 勤 、 派 遣 、 アル バ イ ト、 実 習 生 、 指 導 教 官 等 の す べ て を 含 む もの とす る5)。 調 査 期 間 は2013年12月 か ら2014年3月 迄 で あ る。 2)研 究 実 施 施 設 の 概 要 本 研 究 を 実 施 した 病 院 の ワ クチ ン接 種 プ ロ グ ラ ムの 概 要 を 以 下 に 記 す 。 (1)抗 体 検 査 と ワ クチ ン接 種 2007年 よ り、 産 科 と小 児 科 に配 属 され る職 員 を 対 象 に 採 用 時 に、4疾 患(麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘)の 抗 体 検 査 を 実 施 し、 抗 体 陰 性 者 と判 定 保 留 者 に対 して は ワ クチ ン接 種 を 実 施 して い る。 2012年 か らの 風 疹 の 大 流 行 を う け、2013年6月 に全 職 員 を 対 象 と し(但 し、2007年 よ り実 施 して い る該 当 者 を除 く)、4疾 患 の抗 体 検 査 を実 施 し、 風 疹 の み 抗 体 陰 性 者 と判 定 保 留 者 に対 して ワ クチ ン接 種 を 実 施 した 。 抗 体 検 査 は、EIA法 に よ り実 施 され 、 測 定結 果 の判 定 は、 添 付 文書 に基 づ き判 定(抗 体 陰性 、 判 定 保 留 、 抗 体 陽 性)さ れ て い た 。 費 用 は全 て 、 病 院 の 負 担 と して 実 施 して い る。 (2)抗 体 検 査 と ワ クチ ン接 種 の 記 録 の 保 管 方 法 抗 体 検 査 と ワ クチ ン接 種 の 記 録 は、 個 人 と病 院 (感 染 対 策 課 と人 事 労 務 課 の2部 署)で 保 管 して い る。 個人 の保 管 方 法 は、紙 媒体 で保 管 す る方 法 を と っ て お り 、2012年 以 降 は 電 子 カ ル テ に お い て も閲 覧 で き る よ う に 整 備 した 。 2.院 内 保 管 記 録 によ る 抗 体 検 査 歴 、 ワ クチ ン接 種 歴 院 内 保 管 記 録 か ら、 麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 の 抗 体 検 査 歴(実 施 年 月 日 とそ の 結 果)と ワ クチ ン接 種 歴(実 施 年 月 日)に つ いて 、 後 方 視 的 に情 報 を 収 集 し た 。 実 施 年 月 日 につ いて は、 抗 体 検 査 歴 と ワ クチ ン接 種 歴 共 に、 現 在 か ら遡 り、 直 近 に実 施 され た 実 施 年 月 日を 情 報 収 集 の 対 象 と した 。 3.質 問 紙 調 査 独 自 に作 成 した 質 問 紙 調 査 を 行 った 。 質 問 紙 調 査 の 項 目 は、 職 種 、 年 齢 、 性 別 、 雇 用 形 態 、 麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 そ れ ぞ れ の 抗 体 検 査 歴 、 ワ クチ ン接 種 歴 に関 す る内 容 と した 。 抗 体 検 査 歴 は選 択 式 で 「あ り」、 「な し」、 「不 明 」 と した 。 ワ ク チ ン接 種 歴 は選 択 式 で 「受 け た」、 「受 けな か った」、 「不 明」 と した。 ワ クチ ン 接 種 歴 の質 問 項 目 に お い て 、 「受 け た」 と回 答 した 場 合 は、 ワク チ ン接種 の時 期 と回数 を記 入 式 で 回答 を求 め た。 4.血 清 抗 体 価 測 定 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 のIgG抗 体 価 は 、 バ イ ダ ス ア ッセ イ キ ッ トRUB IgG/ム ン プ スIgG/VZV IgG (シ ス メ ッ ク ス ・ ビ オ メ リ ュ ー 社)を 用 い て 酵 素 免 疫 蛍 光 法(enzyme linked fluorescent assay:ELFA法) に よ り 測 定 した 。 麻 疹 の み 、 バ イ ダ ス ア ッ セ イ キ ッ ト麻 疹IgGが 販 売 休 止 と な っ た た め 、 ウ イ ル ス 抗 体EIA「 生 研 」 麻 疹IgG(デ ン カ 生 研)を 用 い て 酵 素 免 疫 測 定 法 (Enzyme Immunoassay:EIA法)に よ り測 定 し た 。 測 定 機 器 は 、VIDASも し く はmini-VIDAS(シ ス メ ッ ク ス ・ ビオ メ リ ュ ー 社)を 用 い た 。 血 清 抗 体 価 測 定(以 下 、 抗 体 測 定)の 結 果 の 判 定 は、 添 付 文 書7∼10)に基 づ き、 以 下 の 通 り と し た 。ELFA法 に よ る 測 定 は 、 風 疹(IU/ mlの は 【陰 性:10IU/ml未 満 、 判 定 保 留:10IU/ml以 上 15IU/ml未 満 、 陽 性:15IU/ml以 上 】、 流 行 性 耳 下 腺 炎 (抗 体 価)は 【陰 性:0.35未 満 、 判 定 保 留:0.35以 上0.50 未 満 、 陽 性:0.50以 上 】 、 水 痘(抗 体 価)は 【陰 性: 0.60未 満 、 判 定 保 留:0,60以 上0.90未 満 、 陽 性:0.90以 上 】 と し た 。EIA法 に よ る 麻 疹 の 判 定 は 、 検 体 の 吸 光 度 か ら ブ ラ ン ク の 吸 光 度 を 差 し引 い た 吸 光 度 をaと し 、 弱 陽 性 コ ン ト ロ ー ル の 吸 光 度 をbと し、 【陰 性:a÷b <0.5、 判 定 保 留:0.5≦a÷b<1。0、 陽 性:a÷b≧ 1.0】と し た 。 5.分 析 方 法 院 内 保 管 記 録 の 結 果 、 質 問 紙 調 査 の 結 果 、 血 清 抗 体 価

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検 査 の 判 定 結 果(抗 体 陰 性 、 判 定 保 留 、 抗 体 陽 性)を 照 合 し、SPSS.ver19を 用 い て 併 せ て 解 析 し た 。 各 項 目 の 記 述 統 計 を 行 い 、2群 比 較 はFisher's exact testを 用 い 、p<0.05を 有 意 差 あ り と し た 。 6.倫 理 的 配 慮 名古 屋市 立 大 学 看 護 学 部 研 究 倫 理 委 員 会(ID:13015) の 承 認 と病 院 長 の 許 可 を 得 て 実 施 した 。 研 究 対 象 者 に は 口 頭 と文 書 で 説 明 し、 文 書 で 同 意 を 得 た 。 院 内 保 管 記 録 の 開 示 、 質 問 紙 調 査 、 採 血 によ る抗 体 測 定 の 全 て に同 意 した 者 を 分 析 対 象 と した 。 抗 体 測 定 の 結 果 は、 研 究 対 象 者 本 人 以 外 が 閲 覧 で きな い よ う に厳 封 し研 究 対 象 者 に返 送 した 。 皿.結 果 1.研 究 対 象 者 の 属 性(表1) 対 象102人 の 平 均 年 齢 は39.2±9.7歳(範 囲:24∼62歳) で あ っ た 。 性 別 は 、 男 性25人(24.5%)、 女 性77人 (75.5%)で あ っ た 。 医 療 職73人 、 非 医 療 職29人 で あ っ た 。 職 種 の 内 訳 は 、 医 療 職73人(看 護 師28人 、 医 師10人 、 薬 剤 師9人 、 臨 床 検 査 技 師7人 、 診 療 放 射 線 技 師7人 な ど)、 非 医 療 職29人(看 護 助 手15人 、 事 務 職 員13人 、 保 育 士1人)で あ っ た 。 2.抗 体 陽 性 者 一 院 内 保 管 記 録 と今 回 の 抗 体 測 定 結 果 の 比 較 一(表2) 麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 の 抗 体 測 定 結 果 に つ い て 、 院 内 保 管 記 録 と今 回 の 抗 体 測 定 結 果 を 表2に 示 した。 院 内保 管記 録 の抗体 陽 性者 は、麻 疹99人(97.1%)、 風 疹86人(84.3%)、 流 行 性 耳 下 腺 炎70人(68.6%)、 水 痘95人(93.1%)で あ った 。 今 回 の抗 体 測 定 に よ る抗 体 陽 性 者 は、 麻 疹98人(96.1%)、 風 疹99人(97.1%)、 流 行 性 耳 下 腺 炎96人(94.1%)、 水 痘94人(92.2%)で あ っ た 。 抗 体 陽 性 者 と抗 体 陰 性 者 の 割 合 につ いて 、 院 内 保 管 記 録 と今 回 の 抗 体 測 定 結 果 を 比 較 す る と、 風 疹 は、 院 内 保 管 記 録 よ り今 回 の 抗 体 測 定 結 果 の 方 が 、 抗 体 陽 性 者 の 割 合 が 有 意 に増 加 した(p<0.01)。 麻 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 は、 同 等 で あ った 。 3.院 内 保 管 記 録 にお ける 「抗 体 陰 性 お よ び 判 定 保 留 」 の 者 の ワ クチ ン接 種 歴 と今 回 の 抗 体 測 定 結 果 (表3) 院 内 保 管 記 録 にお いて 抗 体 検 査 結 果 が 抗 体 陰 性 お よ び 判 定 保 留 と判 定 され て い る者 を 対 象 に、 抗 体 検 査 後 に ワ クチ ン接 種 が 実 施 され て い るか を み た 。 院 内 保 管 記 録 に お い て 抗 体 検 査 結 果 が 抗 体 陰 性 お よ び判 定 保 留 と判 定 さ れ て い る者 の う ち、 院 内 保 管 記 録 にお いて ワ クチ ン接 種 歴 が 確 認 で き た者(ワ クチ ン接 種 歴 「有 」)は 、 麻 疹3 人 中1人(33.3%)、 風 疹16人 中16人(100%)、 流 行 性 耳 下 腺 炎32人 中6人(18.8%)、 水 痘7人 中0人(0%) で あ った 。 さ らに、 この ワ クチ ン接 種 歴 「有 」 の う ち、 今 回 の 抗 体 測 定 結 果 が 抗 体 陽 性 で あ った の は、 麻 疹1人 中1人(100%)、 風 疹16人 中15人(93,8%)、 流 行 性 耳 下 腺 炎6人 中4人(66.7%)で あ っ た。 判 定 保 留 は風 疹 16人 中1人(6.3%)、 流 行 性 耳 下 腺 炎6人 中1人(16.7 %)、 抗 体 陰 性 は 流 行 性 耳 下 腺 炎6人 中1人(16.7%) で あ った 。 風 疹 で ワ クチ ン接 種 を 実 施 した に も関 わ らず 判 定 保 留 で あ っ た1人 は 、 質 問 紙 調 査 に お い て 、 「妊 娠 中 に抗 体 陰 性 と判 明 し産 後 に ワ クチ ン接 種 を 行 った 。 そ の 後 、 職 場 で 抗 体 検 査 を 行 い判 定 保 留 と判 明 し2回 目の

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ワ ク チ ン接 種 を 行 っ た。」 と記 載 さ れ て い た 。 流 行 性 耳 下 腺 炎 に お い て 判 定 保 留 で あ った1人 と抗 体 陰 性 で あ っ た1人 は、 い ず れ も質 問 紙 調 査 にお い て ワ クチ ン接 種 歴 は 「不 明 」 と回 答 して い た 。 4.院 内 保 管 記 録 が 「抗 体 陽 性 」 で 今 回 の 抗 体 測 定 結 果 が 「抗 体 陰 性 お よ び 判 定 保 留 」 の 者 の 抗 体 検 査 歴 と ワク チ ン接 種 歴(表4) 院 内 保 管 記 録 にお い て 抗 体 検 査 結 果 が 「抗 体 陽 性 」 で あ った 者 の うち 、 今 回 の 抗 体 測 定 結 果 が 「抗 体 陰 性 お よ び 判 定 保 留 」 と判 定 され て い る者 の 抗 体 検 査 歴 と ワ クチ ン接 種 歴 を 表4に 示 した 。 院 内 保 管 記 録 が 「抗 体 陽 性 」 で 今 回 の 抗 体 測 定 結 果 が 「抗 体 陰 性 お よび 判 定 保 留 」 で あ った者 は、 麻疹2人 、 風疹1人 、 流行 性 耳 下 腺 炎2人 、 水 痘5人 、 延 べ10人(重 複2人)で あ った 。 この8人 の 年 齢 は24歳 か ら50歳 、 職 種 は看 護 師2人 、 薬 剤 師2人 、 准 看 護 師1人 、 診 療 放 射 線 技 師1人 、 看 護 助 手1人 、 事 務職 員1人 、 雇用 形 態 は常 勤5人 、 非 常勤3人 で あ った。 院 内 保 管 記 録 にお いて 抗 体 検 査 実 施 年 月 日を 確 認 し、 前 回 の 抗 体 検 査 か ら今 回 の 抗 体 測 定 まで の 期 間 を 算 出 す る と、5か 月 か ら6年 の 期 間 で あ った 。 ワ クチ ン接 種 歴 に お いて は、 院 内 保 管 記 録 で は全 員 が ワ クチ ン接 種 歴 の 記 載 はな く、 質 問 紙 調 査 で は2人 が ワ クチ ン接 種 歴 「有 」 と回 答 して い た 。 この2人 の ワ クチ ン接 種 の 時 期 と回 数 は、 一 人 は23年 前 に1回 、 も う一 人 は時 期 と回 数 と もに 不 明 で あ った 。 5.院 内 保 管 記 録 と質 問 紙 調 査 の 比 較 一 抗 体 検 査 歴 と ワ クチ ン接 種 歴 一(表5) 院 内保 管記 録 と質 問 紙調 査 にお いて、 抗体 検 査歴 「有 」、 ワ クチ ン接 種 歴 「有 」 の 人 数 と割 合 を 表5に 示 した 。 抗 体 検 査 歴 「有 」 は、 院 内 保 管 記 録 で は、 麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 の 全 て にお いて102人 中102人 全 員 で あ った 。 質 問 紙 調 査 で は、 麻 疹73人 、 風 疹80人 、 流 行 性

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耳 下 腺 炎64人 、 水 痘61人 で あ っ た 。 院 内 保 管 記 録 と 質 問 紙 調 査 の 一 致 率(質 問 紙 調 査 の 人 数/院 内 保 管 記 録 の 人 数 ×100)は 、 麻 疹71.6%、 風 疹78.4%、 流 行 性 耳 下 腺 炎62.7%、 水 痘59.8%で あ っ た 。 ワ ク チ ン 接 種 歴 「有 」 は 、 院 内 保 管 記 録 で は 、 麻 疹11人 、 風 疹16人 、 流 行 性 耳 下 腺 炎6人 、 水 痘0人 で あ っ た 。 こ の う ち 、 質 問 紙 調 査 に お い て も ワ ク チ ン接 種 歴 「有 」 と 回 答 した の は 、 麻 疹 11人 中4人 、 風 疹16人 中13人 、 流 行 性 耳 下 腺 炎6人 中2 人 で あ り、 一 致 率 は 、 麻 疹36.4%、 風 疹81.3%、 流 行 性 耳 下 腺 炎33.3%で あ っ た 。 Ⅳ.考 察 本 研 究 は、 院 内 保 管 記 録 お よび 抗 体 測 定 と質 問 紙 調 査 を 併 せ て 解 析 した こ とが 特 徴 で あ る。 院 内 保 管 記 録 と抗 体 測 定 に よ り、 免 疫 獲 得 状 況 、 抗 体 検 査 歴 、 ワ クチ ン接 種 歴 を 併 せ て 解 析 す る こ とで 、 ワ クチ ン接 種 プ ロ グ ラ ム の 構 築 に 向 けた 課 題 を 明 らか にす る こ とを 試 み た 。 院 内 保 管 記 録 と今 回 の 抗 体 測 定 結 果 の 比 較 で は、 風 疹 に お い て抗 体 陽 性 者 の割 合 が 有 意 に増 加 して い た(P< 0.01)。 ま た 、 風 疹 は、 院 内 保 管 記 録 に お い て 抗 体 陰 性 お よ び 判 定 保 留 と判 定 され た16人 全 員 が 、 抗 体 検 査 結 果 に 基 づ い て ワ クチ ン接 種 を 実 施 して い た 。 これ は、 研 究 実 施 施 設 に お い て 、2013年6月 に全 職 員 を 対 象 と し(但 し、2007年 よ り実 施 して い る該 当者 を 除 く)、4疾 患 の 抗 体 検 査 を 実 施 した 。 さ らに、 風 疹 の み 抗 体 陰 性 者 と判 定 保 留 者 に 対 して ワ クチ ン接 種 を 実 施 して お り、 本 研 究 は これ らの 対 応 を 実 施 され た 後 の2013年12月 か ら2014年 3月 に か けて 調 査 を 実 施 した こ と に よ る もの と考 え る。 ワ クチ ン接 種 対 象 者 に対 して 、 ワ クチ ン接 種 で き る よ う に 積 極 的 に 関 わ った 結 果 、 ワ クチ ン接 種 対 象 者 が ワ クチ ン接 種 を 行 い 、 抗 体 陽 性 に繋 が って い る こ とが 明 らか と な った 。 しか し、 風 疹 以 外 の3疾 患(麻 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘)の ワ クチ ン接 種 率 は、 麻 疹33.3%、 流 行 性 耳 下 腺 炎18.8%、 水 痘0%と 低 率 で あ った。 萩 谷他11)は、 2011年 に関 連 施 設 を含 め た 全 職 員984人 を 対 象 と し抗 体 価 測 定 を 行 い 、 ワ クチ ン接 種 対 象 者 にお け る ワ クチ ン接 種 率 は、 麻 疹81.9%、 風 疹76.9%、 流 行 性 耳 下 腺 炎76.2 %、 水 痘60.0%と 報 告 して い る。 市 川 他12)は、2006年4 月 か ら2009年12月 まで に職 員 、 委 託 業 者 、 実 習 生 の 合 計 1,524人 を対 象 と し抗 体 価 測 定 を 行 い、 ワ クチ ン接 種 対 象 者 に お け る ワ ク チ ン接 種 率 は 、 麻 疹100%、 風 疹98.0 %、 流 行 性 耳 下 腺 炎75.8%、 水 痘100%と 報 告 して い る。 本 研 究 で の ワ クチ ン接 種 率 は これ らの 報 告 と比 較 す る と 低 率 で あ った 。 この 要 因 と して 、 萩 谷 他11)や市 川他12)は、 4疾 患 全 て に対 して ワ ク チ ン接 種 を積 極 的 に推 奨 して い た こ とが あ る。 ま た 、 萩 谷 他11)はワ ク チ ンの 同 時 接 種 と な る職 員 が 多 か った こ とか ら、 副 反 応 出 現 時 に は医 薬 品 副 作 用 被 害 救 済 制 度 に よ り救 済 措 置 が 検 討 され る可 能 性 が あ る こ とを 確 認 した 上 で 、 院 内 コ ンセ ンサ ス と して ワ クチ ン同 時 接 種 を 認 め 、 抗 体 検 査 の 全 額 と ワ ク チ ン接 種 費 用 の 半 額 を 病 院 負 担 で 実 施 した こ とで 高 い ワ クチ ン接 種 率 で 実 施 で きた と報 告 して い る。 市 川 他12)は、 流 行 性 耳 下 腺 炎 の ワ クチ ン接 種 率 が 麻 疹 、 風 疹 、 水 痘 の ワ クチ ン接 種 率 よ り明 らか に低 率 で あ り、 疾 患 に よ る ワ ク チ ン 接 種 率 が 異 な る こ とを 指 摘 して い る。 ワ クチ ン接 種 で 予 防 可 能 な 疾 患 は、 ワ クチ ン接 種 不 適 応 者 で な けれ ば ワ ク チ ン接 種 に よ る感 染 対 策 が 基 本 で あ る。 本 研 究 を 実 施 し た 病 院 で は、 風 疹 に対 して は積 極 的 に推 奨 し、 抗 体 検 査 お よび ワ クチ ン接 種 の 全 額 を 病 院 負 担 と して 実 施 し、 予 防 接 種 率100%を 達 成 す る こ とが で き て い た 。 一 方 、 風 疹 以 外 の3疾 患(麻 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘)の ワ ク チ ン接 種 率 は低 率 で あ り、 ワ クチ ン接 種 プ ロ グ ラ ムの 構 築 に向 けた 課 題 と して 、 風 疹 以 外 の3疾 患(麻 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘)に 対 して も、 ワ クチ ン接 種 の 推 奨 を 強 化 す る必 要 が あ る。 「医 療 関 係 者 の た め の ワ ク チ ン ガ イ ド ラ イ ン第2 版 」5)では、1歳 以 上 で2回 の ワ クチ ン接 種 の 記 録 が あ れ ば、 個 人 と医療 機 関 で 記録 を保 管 して 終了 と して い る。 本 研 究 の 結 果 を み る と、 院 内 保 管 記 録 が 「抗 体 陽 性 」 で あ った に も関 わ らず 、 今 回 の 抗 体 測 定 結 果 が 「抗 体 陰 性 お よび 判 定 保 留 」 で あ った 者 が 延 べ10人 で あ った 。 これ ら延 べ10人 の ワ クチ ン接 種 歴 を み る と院 内 保 管 記 録 で は

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ワ クチ ン接 種 歴 はな く、 質 問 紙 調 査 にお い て ワ クチ ン接 種歴 「有 」 と回答 したの は2人 のみ で あ った。 これ らは、 接 種 後 の 年 数 の 経 過 で 免 疫 が 不 十 分 とな る二 次 性 ワ クチ

ン不 全(secondary vaccine failure)13)と推 察 す る。 延 べ10人 全 て に お い て 、2回 の ワ クチ ン接 種 の 記 録 を 確 認 す る こ とが で きず 、 抗 体 検 査 で 抗 体 陽 性 で あ って も、 抗 体 陰 性 お よ び 判 定 保 留 とな る こ とが 改 め て 明 らか とな っ た 。 ワ クチ ン接 種 が2回 実 施 で き るよ う に ワ クチ ン接 種 プ ロ グ ラ ムを 整 備 す る こ とが 必 要 で あ る。 一 方 、 風 疹 に お い て 、 院 内 保 管 記 録 で 「抗 体 陰 性 お よび 判 定 保 留 」 で あ った た め 、 ワ クチ ン接 種 を 実 施 した に も関 わ らず 、 今 回 の 抗 体 測 定 結 果 で 判 定 保 留 で あ った1人 は、 記 録 に よ る確 認 で はな い が 、 質 問 紙 調 査 によ る記 載 か ら、 院 内 保 管 記 録 と併 せ て2回 の ワ クチ ン接 種 が 実 施 され た 可 能 性 が 極 め て 高 い 。 しか しな が ら、 今 回 の 抗 体 測 定 結 果 は判 定 保 留 で あ り、 免 疫 獲 得 に は至 らな か った 。 これ は、 ワ クチ ン接 種 後 に 免 疫 獲 得 が で きな い 一 次 性 ワ クチ ン不 全 (primary vaccine failure)13)と考 え られ る。 一 次 性 ワ クチ ン不 全 や 上述 の二 次 性 ワ クチ ン不 全 が あ る こ とか ら、 ワ クチ ン接 種 歴 を 根 拠 に免 疫 獲 得 を 判 断 す る こ と に は問 題 が あ る と の指 摘 が あ る14)。ワ ク チ ン接 種 に 関 して は、 医 療 機 関 とい う集 団 で の 免 疫 を 高 め る こ とが 基 本 的 な 概 念 で あ り5)、ワ ク チ ン接 種 が2回 記 録 で 確 認 で きれ ば 対 応 は終 了 と して い る。 個 人 にお け る感 染 予 防 策 とい う観 点 か ら は、 ワ クチ ン不 全 の 場 合 もあ り、 感 染 症 発 生 時 は 就 業 場 所 を 考 慮 す るな どの 対 応 が 必 要 と考 え る。 よ り適 切 な 対 応 に 繋 げ るた め に は、 ワ クチ ン接 種 後 に抗 体 検 査 を 実 施 し、 免 疫 獲 得 状 況 を 確 認 す る こ と も考 慮 す る必 要 が あ る と思 わ れ るが 、 今 後 の 議 論 が 待 た れ る。 まず は、 2回 の ワ クチ ン接 種 を 確 実 に行 い 、 記 録 と して 保 管 す る こ とが 優 先 して 取 り組 む べ き課 題 と考 え る。 次 に 、 院 内 保 管 記 録 と質 問 紙 調 査 にお い て 、 抗 体 検 査 歴 「有 」、 ワ クチ ン接 種 歴 「有 」 の人 数 と割 合 を み た。 質 問 紙 調 査 は、 い わ ゆ る 自己 申 告 で あ り、 院 内 保 管 記 録 と比 較 す る こ とで 自分 自身 の 状 況 を どれ だ け正 し く認 識 して い るか を確 認 した。 その結 果 、 抗 体 検査 歴 「有 」 は、 院 内 保 管 記 録 と質 問紙 調 査 結 果 と の一 致 率 は、 麻 疹71.6 %、 風 疹78.4%、 流 行 性 耳 下 腺 炎62.7%、 水 痘59.8%で あ った。 ワ ク チ ン接 種 歴 「有 」 の一 致 率 は、 麻 疹36.4%、 風 疹81.3%、 流行 性 耳 下 腺 炎33.3%で あ った。 抗 体 検 査 、 ワ クチ ン接 種 の い ず れ にお い て も風 疹 の 一 致 率 が 最 も高 く、 疾 患 に よ り一 致 率 が 異 な って い た 。 抗 体 検 査 は、 一 度 の 採 血 で4疾 患 の 抗 体 検 査 を 実 施 して い るの だ が、 風 疹 の 大 流 行 を 受 けて2013年 に抗 体 検 査 が 実 施 され た た め か、 風 疹 の 抗 体 検 査 を 行 って い た とい う認 識 はあ る もの の 、 そ の 他 の 疾 患 につ い て は認 識 が 低 くな って い る と推 察 す る。 母 子 健 康 手 帳 の 記 録 に よ り予 防 接 種 歴 お よび 罹 患 歴 を 確 認 し、 免 疫 獲 得 状 況 を照 合 した報 告15)や、 質 問 紙 調 査 と免 疫 獲 得 状 況 とを 照 合 した報 告6)は あ るが 、 本 研 究 の よ う に抗 体 検 査 歴 と ワ クチ ン接 種 歴 にお いて 院 内 保 管 記 録 と質 問 紙 調 査 を 照 合 した 報 告 は見 当 た らな い。 本 研 究 に よ り、4疾 患 全 体 で の 一 致 率 は、 抗 体 検 査 歴 は 59.8%∼78.4%、 ワ ク チ ン接 種 歴 は33.3%∼81.3%で あ り、 風 疹 を 除 くと低 率 と言 わ ざ るを え な い現 状 が 明 らか とな った 。 抗 体 検 査 歴 と ワ クチ ン接 種 歴 の 記 録 は、 本 人 お よび 医 療 機 関 が 保 管 して お くこ とが 求 め られ て お り、 本 研 究 の 実 施 施 設 で は個 人 と病 院 で 保 管 して お り体 制 が 整 備 され て い る。2012年 か ら個 人 で の 記 録 保 管 方 法 と し て 、 紙 媒 体 と併 せ て 、 電 子 カル テで 閲 覧 で き る よ う に整 備 した 。 この よ う に記 録 保 管 方 法 が 整 備 され て い る病 院 にお い て も、 抗 体 検 査 歴 や ワ クチ ン接 種 歴 は、 個 人 で 正 し く認 識 され て い な い こ とが 明 らか とな った 。 医 療 機 関 で 感 染 症 が 発 生 した 場 合 に は、 記 録 に基 づ いて 感 染 対 策 の 対 応 が な され る。 医 療 関 係 者 は、 医 療 機 関 の 記 録 保 管 に頼 るの で はな く、 自己 の 抗 体 検 査 歴 や ワ クチ ン接 種 歴 を 正 し く認 識 し、 自己 管 理 の も と に正 し く行 動 す る こ と が しか るべ き と考 え る。 今 後 の 課 題 と して 、 抗 体 検 査 や ワ クチ ン接 種 を 推 奨 す るだ けで な く、 抗 体 検 査 歴 や ワ ク チ ン接 種 歴 につ いて 、 個 人 で 正 し く認 識 で き る よ う に教 育 す る必 要 が あ る と考 え る。 本 研 究 は、 院 内 保 管 記 録 と抗 体 測 定 に よ り、 免 疫 獲 得 状 況 、 抗 体 検 査 歴 、 ワ クチ ン接 種 歴 を 併 せ て 解 析 す る こ とで 、 ワ クチ ン接 種 プ ロ グ ラ ムの 構 築 に向 けた 課 題 を 明 らか にす る こ とを 試 み た 。 院 内 保 管 記 録 と抗 体 測 定 に よ り、 免 疫 獲 得 状 況 につ いて 添 付 文 書 に基 づ き判 定(抗 体 陰 性 、 判 定 保 留 、 抗 体 陽 性)を 行 った が 、 血 清 抗 体 価 測 定 の検 査 方 法 が 一 部 異 な っ て い た。 日本 環 境 感 染 学 会 「医療 関係 者 の た め の ワ クチ ンガ イ ドラ イ ン第2版 」5)で は、 各 メ ー カー に 問 い合 わ せ て欲 しい と記 載 され て お り、 各 検 査 方 法 の 添 付 文 書 に基 づ く判 定 が 妥 当 と判 断 した。 抗 体 検 査 方 法 に は複 数 の 検 査 方 法 が あ り、 さ らに同 一 の 検 査 方 法 で も測 定 キ ッ トに よ り感 度 と特 異 度 が 異 な る。 本 研 究 で 抗 体 陽 性 と分 類 され た 事 例 で も他 の 検 査 方 法 や 他 の 測 定 キ ッ トで は判 定 保 留 や 抗 体 陰 性 と分 類 され る事 例 が 含 まれ る可 能 性 が あ り、 本 研 究 の 限 界 で あ る。 V.結 語 風 疹 は、 院 内 保 管 記 録 にお いて 抗 体 陰 性 お よ び判 定 保 留 と判 定 され た16人 全 員 が 、 抗 体 検 査 結 果 に基 づ いて ワ クチ ン接 種 を 実 施 して いた 。 ワ クチ ン接 種 で き る よ う に 積 極 的 に関 わ った 結 果 、 ワ クチ ン接 種 該 当 者 が ワ クチ ン 接種 を行 い、抗 体 陽性 に繋 が って い る こ とが 明 らか とな っ た 。 ワ クチ ン接 種 プ ロ グ ラ ムの 構 築 に向 けた 今 後 の 課 題 と

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して、 風 疹 以 外 の3疾 患(麻 疹 、 流 行 性耳 下 腺 炎 、水 痘) に 対 して も ワ クチ ン接 種 の 推 奨 を 強 化 す る こ と、 ワ クチ ン接 種 が2回 実 施 で き るよ う に ワ クチ ン接 種 プ ロ グ ラ ム を 整 備 す る こ と、 抗 体 検 査 歴 や ワ クチ ン接 種 歴 につ い て 個 人 で 正 し く認 識 で き るよ う に教 育 す る こ とが 明 らか と な った 。 謝 辞 本 研 究 の 御 指 導 と御 協 力 を 頂 き ま した 人 間 環 境 大 学 看 護 学 部 市 川 誠 一 先 生 に感 謝 い た します 。 本 論 文 の 要 旨 は、 第18回 日本 ワ クチ ン学 会(2014年 、 福 岡)に お い て 発 表 した 。 本研 究 は、 日本学 術振 興 会科 学研 究費 ・基 盤 研究(C)・ 外 来 機 能 の 強 化 によ る医 療 関 連 感 染 予 防 の た め の 連 携 シ ス テ ム の 開 発 と 評 価(代 表 矢 野 久 子)・ 課 題 番 号 24593225の 助 成 を 受 けた 。 利 益 相 反:申 告 す べ き もの な し。 文 献 1)予 防 接 種 法 改 正 法:平 成25年4月1日. http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/ 3S23HO068.html(20150827). 2)厚 生 労 働 省 告 示 第121号:予 防 接 種 に 関 す る 基 本 的 な 計 画 、 平 成26年3月28日. 3)大 久 保 憲:平 成15年 度 厚 生 労 働 科 学 研 究 費 補 助 金 (厚 生 労 働 科 学 特 別 研 究 事 業)分 担 研 究 報 告 書 国 、 自 治 体 を 含 め た 院 内 感 染 対 策 全 般 の 制 度 設 計 に 関 す る 緊 急 特 別 研 究 「医 療 施 設 に お け る 院 内 感 染(病 院 感 染)の 防 止 に つ い て 」、2004. http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/02/ tp0202-1a.html(20150706). 4)日 本 環 境 感 染 学 会:第1版 院 内 感 染 対 策 と し て の ワ ク チ ン ガ イ ド ラ イ ン、 環 境 感 染 誌 、24(Supp-lement),s1-11,2009. 5)日 本 環 境 感 染 学 会:医 療 関 係 者 の た め の ワ ク チ ン ガ イ ド ラ イ ン 第2版 、 環 境 感 染 誌 、29(Sup-element III)、s1-14、2014. 6)脇 本 寛 子 、 矢 野 久 子 、 堀 田 法 子 、 市 川 誠 一 、 鈴 木 幹 三:外 来 職 員 に お け る 麻 疹 、 風 疹 、 流 行 性 耳 下 腺 炎 、 水 痘 に 対 す る 免 疫 獲 得 状 況 と そ の 解 析 、 名 古 屋 市 立 大 学 看 護 学 部 紀 要 、14、35-42、2015. 7)風 疹 ウ イ ル ス 免 疫 グ ロ ブ リ ンG抗 体 キ ッ ト、 バ イ ダ ス ア ッ セ イ キ ッ トRUBIgG、 シ ス メ ッ ク ス ・ ビオ メ リ ュ ー 株 式 会 社 、 第2版 、2010. 8)ム ン プ ス ウ イ ル ス 免 疫 グ ロ ブ リ ンG抗 体 キ ッ ト、 バ イ ダ ス ア ッ セ イ キ ッ トム ン プ スIgG 、 シス メ ッ ク ス ・ ビオ メ リ ュ ー 株 式 会 社 、 第2版 、2010. 9)水 痘 ・帯 状 庖 疹 ウ イ ル ス 免 疫 グ ロ ブ リ ンG抗 体 キ ッ ト、 バ イ ダ ス ア ッセ イ キ ッ トVZVIgG、 シ ス メ ッ ク ス ・ ビオ メ リ ュ ー 株 式 会 社 、 第2版 、2010. 10)麻 疹 ウ イ ル ス 免 疫 グ ロ ブ リ ンG抗 体 キ ッ ト、 ウ イ ル ス 抗 体EIA「 生 研 」 麻 疹IgG:デ ン カ 生 研 、 第 4版 、2012. 11)萩 谷 英 大 、 國 米 由 美:短 期 間 で 完 遂 した 流 行 性 ウ イ ル ス 疾 患 に 対 す る 全 職 員 対 象 の 予 防 ワ ク チ ン接 種 活 動 、 環 境 感 染 誌 、27(2)、405-411、2012. 12)市 川 ゆ か り 、 平 岡 康 子 、 堀 田 裕:ワ ク チ ン プ ロ グ ラ ム を 中 心 と した 職 業 感 染 防 止 活 動 の 報 告 、 環 境 感 染 、26(2)、94-97、2011. 13)国 立 感 染 症 研 究 所 感 染 症 情 報 セ ン タ ー:医 療 機 関 で の 麻 疹 対 応 ガ イ ドラ イ ン(第 四 版)、2013. 14)一 戸 貞 人 、 小 川 知 子:学 校 教 職 員 に お け る 麻 疹 の 罹 患 歴 、 接 種 歴 、 抗 体 保 有 状 況 、 お よ び 効 果 的 ワ ク チ ン 接 種 方 式 の 検 討 、 感 染 症 誌 、85(3)、263-267、2011. 15)杉 山 智 江 、 小 林 八 代 枝 、 霜 田 敏 子:看 護 学 生 に お け る 麻 疹 、 風 疹 、 ム ンプ ス 、 水 痘 の 抗 体 保 有 状 況 と 予 防 接 種 歴 お よ び 罹 患 歴 の 実 態-母 子 健 康 手 帳 の 記 録 を 基 に-、 小 児 保 健 研 究 、65(4)、556-561、 2006.

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Antibodies

against

Measles,

Rubella,

Mumps

and Varicella

among

Hospital

Outpatient

Department

Health-Care

Personnel

:

Establishment

of a vaccination

program

based

on a comparison

of

"hospital

records"

and

"the

results

of the

present

seroprevalence

survey

and

questionnaire

survey"

Hiroko WAKIMOTO1), Hisako YANO1), Emi AOYAMA2), Noriko HOTTA1), & Kanzo SUZUKI1)

1) Nagoya City University, School of Nursing

2) Daiyukai General Hospital, Department of Infection Control

Abstract

Objective : This study aimed to clarify future issues for the development of a vaccination program by analyzing the acquisition of immunity against viral diseases among health-care personnel working in a hos-pital outpatient department and comparing hospital records with the results of a seroprevalence survey and questionnaire survey completed by the personnel.

Methods : Subjects were 102 outpatient staff. Hospital records and questionnaires were collected regard-ing history of antibody testregard-ing for measles, rubella, mumps, and varicella and history of vaccinations, and IgG antibody titers for measles, rubella, mumps, and varicella were measured by enzyme-linked fluorescent assay.

Results : The number of participants with positive IgG antibodies against measles, rubella, mumps and varicella on the present antibody tests were 98, 99, 96 and 99, respectively.The proportion of individuals who were seropositive for rubella increased significantly(p < 0.01). The number of individuals whose vaccination history could be confirmed based on (the most recent) hospital records among those whose antibody test re-sults were either negative or equivocal according to (the most recent) hospital records was 1 of 3 for measles, 16 of 16 for rubella, 6 of 32 for mumps, and 0 of 7 for varicella.

Conclusions : The seropositivity rate for rubella was thought to have increased due to the fact that infec-tion control nurses actively facilitated vaccinainfec-tions based on the antibody test results. Vaccinainfec-tions were not performed for measles, mumps, or varicella despite the need for vaccinations. Measures for promoting vaccinations based on antibody test results are necessary for all diseases. Individuals did not have an accu-rate awareness of their antibody test history, indicating the need to establish a system for self-management.

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