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金融自由化と郵便貯金(2)
一郵貯論争の回顧と展望一
有 馬 敏 則
1 はじめに ff郵貯論争の背景 皿 民間金融機関と郵政省との主要な論点(以上239号) W 金融制度改革と郵貯(以下241号) V小口預金:金利自由化と郵貯 IV 金融制度改革と郵貯 1。郵便貯金事業の経営形態の検討 (1)郵政事業の公社化 郵便貯金残高の増大とともに,近年,民間金融機関や自民党内部から郵便貯 金事業の「分割・民営化」の主張が強まっている。また昭和58年3月14日の臨 調最終答申〔69〕や昭和61年4月28日の行革審推進小委員会報告〔!62〕でも 「今後いずれ金融自由化は必至であるが,それがいかなる態様で進むにせよ貯 金金利および預託金利が適切なルールの下に決定され,少なくとも郵便貯金が 自由化を阻害することにならないよう配慮されなければならない。そして金融 自由化の展望が得られた段階においては,郵便貯金事業の経営形態の在り方に ついても再検討すべき」であるとしている。 このような郵便貯金事業の経営形態の見直しは,最近高まったものではな く,昭和40年代にも検討された。すなわち昭和43年10月,郵政審議会は「郵政 事業の経営形態を公社化することの是非について」郵政大臣から諮問を受け, 昭和44年9月「郵政事業公社化に関する答申原案」 〔5〕をまとめた。この原 案では「郵政事業の経営形態を公社化することは,これを機として経営の合理20 彦根論叢第241号 化,国民に対するサービスの向上を推進するという真剣な決意をもって,あら ゆる努力が傾注されるならば,その効果をあげるのに役立つ方策として採用に 価する」と述べられている。 郵政事業の公社化について,全国銀行協会連合会は「郵便貯金・簡易保険事 業をも含めて郵政事業の公社化が推進されるならば,官業の民業圧迫は一段目 激化し,金融界に無用の摩擦と混乱を生ぜしめることになろう。海外主要諸国 の例を徴しても郵便貯金事業が公社形態で運営されているところはなく,また 計画されてもいない」と強く反対をした。 また「答申原案」〔5〕に対し,当時の大蔵省理財局総務課長岩瀬義郎〔6〕 は,①「国民のための金庫」としての郵貯と「国民のための保険」としての簡 保事業の存在意義を考えれば,そもそも郵貯,簡保事業は国営であるべきで, 企業採算性を重んじる公樹こはなじまない,②民間金融機関の発達等により, 郵貯,簡保事業の存在意義はしだいに変容してきているので,これを公社化す ると,民間との競合をいまよりいっそう強め,本来の目的である民業補完のわ くを逸脱するおそれがある,③そもそも金融機関は,国民経済に郭ける資金の 適正な配分のため,他の業務を兼ねないことが望ましい,④企業性発揮のため 公社が与信業務を行うことになると,それは,庶民の零細な貯蓄のみを行うと いう郵便貯金制度の趣旨に反する,⑤公社による資金の自主運用は,財政資金 ユお の一元的・統一的運用を阻害し,資金の適正な配分が確保できなくなると反対 した。 このような状況下で最終答申をまとめるには至らず,「公社化の結論を出す ことに疑義があり,なお慎重に検討すべき問題であるとの意見があった」とい う付帯意見をつけざるをえなかった。そして昭和44年10月22日,当時の河本敏 夫郵政大臣は,郵政審議会の審議経過と答申内容を説明するとともに,反対意 見を考慮しながら慎重に公社化を検討したいということで佐藤首相の了承を え,公社化構想は挫折することとなった。 12)岩瀬〔6〕pp.32−36.
金融自由化と郵便貯金 (2) 21 12)欧米主要国での郵便貯金制度の再検討 日本で公社案が問題になっていた昭和43年(1968年)から昭和44年(1969年) 当時,欧米の主要諸国でも同じ問題がとりあげられ,イギリス,アメリカでま ず郵便公社が発足し,西ドイツでは強力な管理委員会が全権を握る制度を採用 するなど,多くの国々で金融制度全般の見直しが行われた。 また郵便貯金制度も1960年代から活発に再検討され,次の4方向に進んでい った。まず第1は廃止型である。1966年アメリカで,1968年カナダで郵便貯金 制度そのものが廃止された。アメリカでは1910年に郵便貯金制度が創設された が,銀行家の強い反対を抑えるため,政府は利子をほぼ一貫して2%の低水準 に決定した。そのため約20年間は,郵便貯金は小額にすぎなかった。1930年代 の恐慌で銀行倒産があいつぎ,1930年から1933年にかけて安全性の高い郵便貯 金残高は,約7倍に増大した。しかし,「連邦預金保険会社(Federa正DepQsit Insurance Corporation, FDIC)」の設立で,民間の銀行預金に政府の保険が掛 けられるとともに,安全性は郵便貯金だけのものではなくなり,郵便貯金は停 滞することとなった。1940年代後半,民間金融機関金利の急落により,相対的 に有利となった郵便貯金の増大の時期があったものの,その後民間金融機関金 利の上昇とともに,郵便貯金は衰退し,ついに1966年廃止されてしまったので ある。これは郵便貯金が顧客のニーズに合った金利や商品を,長期間全く提供 しなかったため,顧客から見放され,再活性化も図られなかったためである。 第2の方向はイギリスや西ドイツ等の官庁直営型である。イギリスでは1971 年(昭和46年)から郵便貯蓄銀行を国民貯蓄銀行と改名し,監督官庁を郵政省 から大蔵省へ移管し,金融の一元化を図っている。また西ドイツの郵便貯蓄銀 行は1939年(昭和14年)戦費調達のため創設され,郵便電気通信省の直営方式 となっている。そして1962年以来,郵便貯金業務も信用組織法の規制を受ける ようになり,経済省,ブンデスバンク等の金融当局の規制・監督を受け,中央 銀行の支払準備制度も適用されている。 第3の方向はスウェーデン,オーストリア,ノルウェー,スペイン等の国有 銀行転化型である。スウェーデン,オーストリアなど社会民主主義政党が長期
22 彦根論叢第241号 問政権をとっていた国,または最近政権をとった国では,民問金融機関との競 争助長や同質化推進等と関連し,郵便貯金を一つの国有銀行に転化させ,結果 として個人貸出業務等へも進出させるようにしている。これは,郵便振替制度 が歴史的に定着していたことや,郵便貯金が国庫資金の出納を独占的に行って いたことが,郵便局を利用する制度を残した大きな要因であるとされている。 第4の方向は,民営化型である。オランダの老年貯金事業は,1881年開始さ れ,1954年法人格が与えられた。そして1986年1月から民営化され,株式会社 に改組されて企業からの預金受入れや貸出しも認可された。それに引き続いて 郵便貯蓄銀行の証券業務や海外業務への進出も意図されている。オランダの今 回の措置は,行政改革の一環でも,民間金融機関の郵便貯金封じ込めの結果で もなく,郵便貯蓄銀行自身が民間金融機関とのイコール・フッテングを求めて エの 下した決断であるとされている。 (3) 日本における郵貯民営化論 日本における郵便貯金民営化賛成論は,日本経済調査協議会がr官業と民業 の役割分担』〔68〕で言及したように「そもそも官業の民営化とは,その事業 自体が国家独占になっており,将来的にも存続が必要であるが,現行の経営形 態では非効率・非能率であるため,民間と同じ原理で経営してゆこうという試 み」と,上田〔171〕のように「官業,なかでも郵便貯金は効率のよい経営をし ており,郵便貯金は民間金融機関が主張する分割・民営化要求に応ずる必要は 13) スウェーデンでは1969年,すべての金融機関の同質化が図られ,1974年,国による 二重投資を避ける目的等でスウェーーデン信用銀行と合併が行われ,同国最大の国有商 業銀行たる郵便信用銀行が出現した。またオーストリアの郵便貯蓄銀行は1969年.独 立の機関となり,政府の国庫取引を独占している。その後1979年新銀行法が成立し, 各種金融機関の同質化が図られている。そしてスペインでは1978年の金融制度改革で 金利自由化と同質化が進み,郵便貯蓄金庫は民間銀行と同様な業務が行えるようにな つた。さらにノルウェーでは郵便貯蓄銀行が1950年創設され,全金融機関に対する信 用規制が行われているが,地方での郵便貯金の役割が重要視されている。 詳しくは,公的金融と民間金融に関する海外調査報告〔40〕pp.46−53,黒沢〔79〕 pp.10(}一106,森本〔158〕pp.15−18,を参照されたい。 14)杉江〔194〕PP.32−33.
金融自由化と郵便貯金 (2) 23 ない。しかし国民への金融サービス面での利益や便益を確保し,さらに大きく 増進させるためには,郵便貯金がどうしても多種多様な金融業務を自由,活発 に行って全金融機関の競争を高度なものにする必要があり,……郵便貯金が現 実にそうしうる唯一の道は民営化なので,こういう意味でその民営化は是非な ヨの さるべきだ」というオランダ型民営化の2つに大別される。 また官業と民業のあり方という観点からすれば,2つの意見に分類される。 第1の意見は民間金融機関がとくに強く主張しているもので,官業は「民業の 補完」に厳しく限定されるべきである。なぜなら市場経済は,パレート最適を 自動的に達成するわけではなく,「市場の失敗」という問題をかかえている。 したがって公共部門の主要な役割は,この市場の失敗を補正することにある。 この立場からすれぽ,民間金融機関のサービスや店舗配置が充実してきた現段 階では,官業たる郵便貯金事業の歴史的存在意義はなくなりつつあり,縮小す るか,分割・民営化すべきであるというもので,代表的意見として〔49〕,〔57〕, 〔136〕,〔158〕,等々がある。 第2の意見は,郵政省がとくに強く主張しているもので官業たる公的金融制 度の役割は民業の補完にとどまるのではなく,民業に対し先導的・牽制的・下 支え的役割を積極的に果たすべきであるというものである。この背後には,民 間金融機関はいわゆる「護送船団方式」行政によって過保護iの状態にあり,そ の役割を十分果たしておらず,将来もあまり多くを期待できないという認識が ある。そして郵便貯金システムの先導的・牽制的・下支え的役割として,とく に個人の貯金,借入れ,送金・決済活動を包括したパーソナル・ファイナン スの分野をあげている。代表的意見として〔24〕,〔32〕,〔48〕,〔55〕,〔60〕, 〔122〕,〔189〕,等々多数がある。第2の意見では,分割・民営化はすべきでな いという認識が強い。 (4)郵政省の分割・民営化への態度 「郵便貯金が民間金融機関とアンイコール・プッディングの状況で自由化し たり,(後述するように)郵便貯金の自主運用をするとなると,国営である必 15)上田〔171〕pp.48−54.
24 彦根論叢第241号 要はなく,分割・民営化すべきである」という主張に対する郵政省の反論は次 のようなものである。 ①金融機関は業態により,それぞれ異なった特徴をもっており,機械的なイ コール・フッテソグの主張は誤りである。どこかの業態が特別に有利・不利と ならないようトータル・バランスに配慮することが,大蔵省・郵政省の基本認 識となっている。 ②郵便貯金事業は郵便貯金法第1条にあるように,国民に対しあまねく公平 に簡易で確実な貯蓄手程の提供という重要な使命をもっている。また個人金融 サービスをあらゆる地域,あらゆる所得階層の人々に提供する使命は,営利を 目的とした民間金融機関には限界があり,国営・非営利の郵便貯金事業の存在 が不可欠である。なぜなら,個人金融サービスは小口性に伴う高コスト性等の 特徴をもっており,国営・非営利でかつ専ら個人を対象とする郵便貯金事業が この分野で果たす役割は極めて大きいものがある。 ③郵便貯金が上述のような使命の下にサービスを提供していくためには,そ れなりの基盤や仕組みが必要である。現在指摘されている納税不要等のメリッ トは,郵便貯金の特性を支えていくために欠くことができない。 ④金融自由化が今後いっそう進展するとともに,民間金融機関は不採算地域 から店舗の撤退を図ったり,小口預金者に対する預払方法,手数料微収等の差 別的取り扱いを行うおそれがある。そこで個人金融分野における下支え的存在 として,有効需要を維持・促進し,全国あまねく公平に個人金融サービスを提 供し,国民生活の安定・向上に資するシステムがさらに必要となる。したがっ て国民の利益を増進する上で,国営・非営利による郵便貯金事業の役割は,ま すます増大する。 ⑤全国各地の郵便局を通じて集められた資金は,現在,財政投融資を通じ社 会資本の充実・国民生活の向上等に重要な役割を果たしている。このような公 共部門への資金供給を長;期安定的に行う上で,国営・非営利の郵便貯金事業の 意義は極めて大きいといえる。 ⑥21世紀を展望して大規模社会資本の整備や高度技術開発推進の必要性が増
金融自由化と郵便貯金 (2) 25 大しているものの,これらの分野は収益性が低く,またリスクも大きいため, 市場メカニズムが十分に働きにくい。そこで,これらの分野に資金供給を行う 国営・非営利の郵便貯金事業の役割は,いっそう重要となる。 ⑦臨調最終答申〔69〕でも,「当面,現行の国営形態を維持するものとし, 三事業一一体としての運営の利点を生かしつつ,それぞれの事業の改革の方向を 示すことにした」と述べられているように,人的・物的資源を有効に活用した 効率的運営を行っていくため,三事業一体としての利点を生かすことのできる 現行の国営形態を維持していく必要がある。 (5)郵便貯金事業の民営化に対する問題点 国際的な金融自由化の流れのなかで,郵便貯金事業が現状のままで良いとは 誰しも考えていない。利用者の立場や国民の立場から改革すべき点もいくつか 存在する。しかし「民営化」という経営形態にまで掘り下げた郵便貯金の問題 を議論するとき,なぜ民営化が必然となるのか,どのような民営化を期待する のか,民間金融機関側からの説得的議論は,あまり行われていない。 仮に郵便貯金事業を民営化した場合,次のような問題点が生ずる。 ①財政投融資の原資として郵便貯金に依存することができなくなる。財政投 融資の役割は低下しつつあるものの,まだその使命を終えたわけではない。厚 生省も財政投融資の原資となっている厚生年金や国民年金の自主運用を主張し ており,財政投融資の原資をどこに求めるかの問題が生じてくる。 ②郵便貯金の自主運罵が行われるようになると,予算・決算の単年度主義の 検討,自主運用を失敗した場合,国民ヘツケを回すことのない経営責任の明確 化等々,機構・組織の大幅な再編成が必要となる。 ③小口預金金利の下支え機能が失われる可能性が強い。金利が自由化されて も,小口預金は大口預金のように活発な裁定が働くとは思われない。したがっ て郵便貯金が分割・民営化により,小口預金金利の下支え機能を失うようにな ると,大口と小口の金利格差はますます拡大し,所得分配の不公平が現在以上 に強まる可能性がある。 ④郵便貯金は巨大化しており,そのまま民営化すると,金融制度に弊害が生
26 彦根論叢 第241号 じる危険性がある。すなわち郵便貯金がそのまま民営化されれぽ,市場占有率 の高さからも充分な競争が確保される保証はない。競争のプラスの効果を引き 出すため,地域分割が考えられるが,その基準作成も大問題である。さらに地 域分割して民営化するにしても,余りに巨大な規模の銀行出現により,金融秩 序の点から問題がないか疑問である。 ⑤郵便局舎では郵便貯金の他に,郵便,保険業務を一緒に行っており,郵便 貯金だけを切り離して民営化することは,物理的に困難である。また郵便・簡 易保険・郵便貯金と三事業一体で行っている郵政事業をすべて民営化する場 合,現在の「兼業禁止」との兼ね合いをどのように解決するか,郵便貯金のみ を民営化する場合,効率面からも問題はないかといった点も検討する必要がで てくる。 このように郵便貯金を民営化するにあたって解決しなければならない問題点 は山積している。他方,民営化されれば上田〔171〕が主張するように,商品開 発,サービスの提供能力が一段と高まるであろうという期待も考えられる。郵 便貯金事業の経営形態の在り方については,行革審推進小委員会報告〔162〕で も指摘されているように,金融自由化の進展のなかで,後述する財政投融資の 在り方とともに,総合的に再検討されるべきであるといえるだろう。 2.非課税貯蓄制度の検討 (1)利子非課税制度の歴史 日本の利子課税および非課税制度が明確になったのは,大正9年(1920年) 8月前されている。それ以前は,明治32年以来公社債利子の源泉分離課税があ ったものの,銀行預金等はたてまえ課税,実質非課税であったとみられる。大 正9年の改正では,郵便貯金,銀行貯蓄預金,産業組合貯金の利子の非課税を 明記するとともに銀行預金利子に源泉分離課税を導入した。そして利子非課税 制度は昭和16年(1941年)の国民貯蓄組合法まで,分離課税は昭和15年の総合 および分離課税を選択する制度改正まで続いた。しかしこの体系では,普通銀 行の預金についての非課税はない。これは当時,普通銀行と貯蓄銀行の分業が
確立しており,1口10円未満 の小口預金は郵便貯金ととも に貯蓄銀行の分野とされてい たためである。 昭和16年の国民貯蓄組合法 により,国民貯蓄組合が斡旋 する貯蓄は,普通銀行を含め 利子非課税となり,この制度 が昭和38年(1963年)の少額 貯蓄非課税制度(マル優)移 行まで紆余曲折を重ねながら 16) 続いていった。 とくに第2次大戦後の復興 過程での貯蓄増強の重要性か ら,昭和20年代末より利子課 税そのものが優遇された。第 8表に示されているように, 昭和30年と31年には利子が全 面的に免税されたため,非課 税制度への問題意識も相対的 に薄れていた。しかし,昭和 30年代後半から利子課税強化 の方向が打ち出されるととも に,非課税制度の乱用が問題 視されてきた。 国民貯蓄組合から昭和38年 前 金融自由化と郵便貯金 ② 27 第8表 利子課税方式の変遷と家計貯蓄率の推移 利子課税方式 家計貯蓄率 昭和30年 非課税 13.4% 31 〃 13.7 32 r長期→非課税くし短期→10%源泉分離 15.6 33 〃 15.0 34 10%源泉分離 16.7 35 〃 17.4 36 〃 19.2 37 〃 18.6 38 5%源泉分離 18.0
90123456789012345678903444444444455555555556
!1 10%源泉分離 1! 15%源泉分離 !t !1 !! 20%源泉選択 (一般分15%) m 25%源泉選択 (一般分15%) /1 !1 30%源泉選圭尺 (一般分15%) !1 35%源泉選択 (一回分20%) !! !1 1! !1 !! /! !1 4ムー−門D8ρりQσnり54q︶557
1111111
8 2 4
7聾 n6 0 1 1 り臼28 2
39臼 ∩D ウ︼9臼 ワ耐8 8
1 0
∩4 9日29∩OFO310
878nOρ06ρ0
11ーエー11
〈出所〉『金融ジャーナル』1986年7月,p.30, その他より作成。 の少額貯蓄非課税制度(マル優)への移行も乱用防止のためであった。しかし 16)吉岡〔72〕pp.16−20,佐藤〔76〕pp.36−40,千田〔170〕pp.2−4,参照。28 彦根論叢第241号 税務署の名寄せ能力の不備から,意図的あるいは意図せざる非課税限度超過や ユリ ニ重申告が発生した。このような限界のあるマル優のもとでも,預金者はより 規制の緩い非課税貯蓄への選好に向かった。これには第8表に示されているよ うに,昭和40年代に源泉税率が漸次引き上げられ,昭和46年から源泉選択制度 に移行した影響も大きいといえる。 そして課税貯蓄から非課税貯蓄に,さらに非課税貯蓄のなかでマル優から郵 便貯金へのシフトが生じたのである。これは第9表に示されているが,マル優 の伸びよりも郵便貯金の伸びが大きいことからも類推することができるであろ う。とくに金利の天井感とグリーン・カード(少額貯蓄等利用者カード)騒動 のあった昭和55年度には,郵便貯金やゼロ・クーポン債へのシフトが葺きかっ 第9表非課税貯蓄残高 (単位・億円) 少額貯蓄葬課税制度 少額公債 勤労者財産 納観準
轍
簿易保 残 高 個人貯蓄c高に占 年月 (マノ甥 c 高 預貯金・ M 託 有価証券 特別非課 ナ制度(特 D)残高 形成促進魏 x(財形)残 ai郵便局 オ分を除く) 備預金 c高 財形 険(財形) c 高 合 計 める非課 ナ貯蓄額 フ割合鍋 50.3 444,147 420,021 24.1 4,095 4,465 916 194.27 一 一 647,901 50.3 51.3 552,147 520,866 31,282 7,297 7,975 1,173 245β27 0 一 814,219 52.7 52.3 652,8〔胃 6且4,186 38.6 15,46i 12,777 L3〔γ7 305,212 85 一 987,564 54.7 53.3 744,339 お9,745 44,594 22,874 19,154 1,210377,224 晒 61,164,807 55.4 54.3 859,732 808,872 50, 29,199 26.57 L316449, 獅 11 L336,748 56.5 55.3 957,9舘 903,487 54,482 42,187 34,7. L6玉3 519,073 661 17 1,555,657 56.7 56.3 1,α17,940 1,02重,227 56,713 58.3 43ρ1 1,486 619.4 894 22 1,800,360 58.5 57.3 L198,827 1,135,257 63.57 73,795 54,469 L6◎8 695.6 1,365 292,022,357 58.8 58.3 1β27,917 L243,202 84,715 86,盆65 63, L872 780.97 L937 酸2,260,882 59.4 59.3 1,418,161 1,3D9,545 108.61 95, 73,815 L870 862,932 2,550 752,452,759 58.4 60.3 L551,882 1,4蟹},417 13L465 103,957 84.7 2,177 940,421 3,181 132 2β83,3㈱ 58.2 〈出所〉日銀調査統計局『統計便覧」より作成、 17) マル優制度は当初,1人1種類1店舗に限定されていたが,昭和42年から多種類, 多店舗が認められた。このことがマル優乱用の元凶となったという論者もいるが,程 度の差の問題であろう。金融自由化と郵便貯金 (2) 29 たことは周知のところである。 グリーン・カード制度は,利子所得課税を総合課税の方向に進めようとした ものであり,本人確認と非課税貯蓄の限度管理の適正化によるマル優制度の改 革により不正利用を防止しようとするものであった。しかし昭和55年にグリー ン・カード制度導入の法律改正が行われていらい,この制度に対する反対が強 く,実施延期の措置がとられた。そして政府税制調査会における利子配当特別 部会の審議を経て,昭和60年度税制改正でグリーン・カード制度は実施されな いまま廃止されることとなった。このときの税制調査会の答申は「一定額の元 本から生ずる利子の低率分離課税方式を導入することが望ましい」と述べた が,この答申は自民党に受け入れられず,マル優限度額を厳正に守らせるため の適正化措置に落着き,昭和61年1月から実施された。 (2)利子非課税制度の再検討 郵便貯金利子非課税およびマル優制度や特別マル優などすべての利子非課税 措置問題は一応終止符を打ったかにみえたが,昭和61年4月7日,「国際協調 のための経済構造調整研究会報告」〔151〕で「税制については,公平・公正・ 簡素・活力・選択に加え,国際的見地から見直すべきである。上記の原則に照 らし,貯蓄優遇制度については非課税貯蓄制度の廃止を含め,これを抜本的に 見直す必要がある」との提言がなされ,さらに昭和61年4月28日の行革審推進 小委員会報告〔162〕でも「非課税貯蓄制度について積極的な見直しを行う」と 述べられるなど,非課税貯蓄制度についての論議が再燃した。 そして昭和61年10月23日の「政府税制調査会答申案」では,非課税貯蓄制度 を見直し,新たに導入すべき制度として,第1順位=一律分離課税方式,第2 13) 順位=確定申告不要制度,第3順位=低率分離課税方式にランク付けして3案 を提示し,さらに論議が高まってきた。 18) 3案の概要は次のとおりである。①一律分離課税方式は,すべての預貯金利子に一 定の税率で源泉徴収して課税するものである。簡素,中立,効率の点ですぐれている が,税率が35%の源泉分離課税率以下だと金持ち優遇になる恐れもある。②確定申告 不要制度は,年間の受取利子が一定額までなら源泉徴収し,確定申告は不要とする制 度。超過額は総合課税か源泉分離課税の選択をする。しかし支払調書の名寄せが困難
30 彦根論叢 第241号 ③ 利子非課税制度廃止論への郵政省・民間金融機関側の反論 最近主張されている利子非課税制度廃止論には,いくつかの論拠があるが, その主要な論点は次のようなものである。 第1は日本の家計貯蓄率は,国際的にみても高水準で,それが貯蓄超過をも たらし対外不均衡の原因となっており,大幅な対外貿易黒字を是正するために も高貯蓄率を支えている貯蓄優遇税制,とくに利子非課税制度を廃止すべきで ある。 第2は利子非課税制度の不正利用が生じており,結果として金持ち優遇とな っている。不公平を是正するためにも利子非課税制度を廃止すべきである。 第3は利子所得は不労所得であるから担税力があり,減税財源確保のため利 子非課税制度を廃止すべきである。 第4はもはや貯蓄を優遇してまで保護する時代は終ったので,これを積毬的 に奨励する必要はない,というようなものである。 このような利子非課税制度廃止論に対して,郵政省,民間金融機関とも強く 反論している。まず第1の論点に対しては,①(民間部門の貯蓄一投資)=(経 常収支黒字+政府財政赤字)という関係式から,民間部門の貯蓄超過が経常収 支黒字をもたらすという議論は誤りである。これは恒等式であり,貯蓄超過が 経常収支黒字の拡大を招くという因果関係として捉えることはできない。②家 計貯蓄率と経常収支の過去の動向をみても,第5図に示されているように,両 者は関係のない動きを示している。また日本の貯蓄率は最近低下傾向にあり, ここ数年の大幅な経常収支黒字を説明することはできない。⑧海外からの批判 は貯蓄率そのもの,まして貯蓄税制を批判したものではなく,貯蓄が国内投資 に向けられていないことへの批判である。政府税制調査会のかつての立場は, マクロ的な貯蓄水準は多様な要因で決まるので,利子非課税制度と総体として の貯蓄水準の間に,明確な相関関係を見出しえないというものであった。これ である。③低率分離課税方式は,一定の預貯金額まで低率で課税し,超過額ぱ総合課 税か源泉分離課税の選択をする。元本の限度管理が困難で,厳格に実施しようとすれ ば,金融機関の負担が増大することになる。
金融自由化と郵便貯金 (2) 31 第5図 家計貯蓄率と経常収支 (百万ドル) 40000 30000 20000 10000 o
日
(rdo) 24 22 20 18 一loeoe 経常収支 16 14 −20000 45 47 49 51 53 55 57 59(年度) 〈出所〉『国民経済計算年報』等より作成。 は逆に貯蓄税制の変更では貯蓄率の低下,対外不均衡是正の効果を期待できな いということを意味している。 第2の論点については,①不正利用排除のためには本人確認や限度額管理を 厳格に行えばよい。これを理由に非課税制度を廃止することは,大部分の真面 目な利用者を犠牲にする大衆課税にほかならない。第10表に最近5年間の利子 非課税一度の利用状況が示されているが,1件あたりの利用額はまだ限度額と はかけはなれている。しかも不正利用している場合は,金額が限度いっぱいに の 達していると思われるので,「悪用」人数はマル優利用者の3%以下であろう。 不正利用者は捕捉されやすい銀行預金,とくに確認の厳しくなったマル優は避 ける傾向にある。非課税制度を廃止しても,これらの資金は地下に流出してし 19) 徳田〔195〕pp,20−24.32 彦根論叢 第241号 r①非課税貯蓄申告書数(貯蓄証書枚数)等
期表利子非課税繊の最近畔の利畑鼠麟齪繕事鷲薯撫在高)
ノ 年 銀行その他の金 Z機関扱い分 証券会社 オい分 少額公債 財多 i郵便貯金 ェを除く) 1 郵 便 貯 金 56{ 18,857万件P,031,537億円 @ 547千円 471万口 S6,403傭円 @985千円 45G万口 T8,396億円 P,298千円 1,122万件 S3,018億円 @384千円 28,891万枚(冊) U19,498憶円 @ 214千円 57{ 20,162万件P,148β26億円 @ 569千円 5⑪2万口 T0,501億円 P,006千円 564万口 V3,796憶円 P,307千円 1,261万件 T2,469臆円 @416千円 3L80G万枚(冊> U95,629癒円 @ 219チ円 58{ 21,726万件P,264,068億円 @ 582千円 604万口 U3,850憶円 P,067千円 581万ロ W6,265億円 k486千円 1,412万件 U3,806憶円 @452千円 34,679万放(冊) V80,97蹄円 @ 225千円 59{ 22,671万件P,339,838慮円 @ 594千円 761万口 V8,322億円 P,029千円 649万口 X5,9G6億円 k478千円 1,541万件 V3,815徳円 @479千円 37,285万枚儒) W62,932慮円 @ 231千円 ・・{ 23,877万件 P,455,801億円 @ 609千円 919野口 X6,081億円 P,045千円 693万口 P03,957億円 @1,500千円 1,680万件 W4,740億円 @504千円 39,416万枚(冊) X40,421億円 @ 239千円 (注) 1. 少額貯蓄,少額公債,財形貯蓄は大蔵省および日本証券業協会調べ,・郵便貯金は郵政省 調べによる。 2. 少額貯蓄の銀行その他の金融機関扱い分,財形貯蓄および郵便貯金は毎年3月末現在, 少額貯蓄の証券.会社扱い分および少額公債は毎月6月末現在のものである。なお,59年お よび60年の少額公債には,銀行その他の金融機関扱い分を含む。 3.郵便貯金の場合は,通帳数と預入れのつど発行される貯金証書の枚数の合計であり,旧 外地貯金,戦災貯金等を除いたもの。 〈出所〉大蔵省資料,r金融財政事情』昭和61年5月5日, p.35. まい,把握できるものではない。③本制度の利用者は年々上昇しており,とく ヱの にマル優や郵便貯金の単独利用は,むしろ低所得者層ほど多い。 第3の論点については,①日本の貯蓄の.実態からすれぼ,病気や不時の出費 に備えたり,または老後のために乏しい中からあえて貯蓄する場合が少なくな い。高齢化社会の急速な進展のなかで定年退職者の退職金の貯蓄は,担税力が 大きいとはいえ.ない。②日本の現行税制は,所得税というより支出税の性格が 強.い。したがって受取利子についても支出税体系の課税法をとるのが望まし い。また利子課税と大型間接税の導入とは,課税ベースの選択に関して密接な 関係がある。大型間接税は消費課税であるから,これを採用するなら利子課税 20)井上〔186)pp.35−37.金融自由化と郵便貯金 (2) 33 つ は軽減が必要である。③行財政改革が不十分な現状では,支出面も含めた財政 収支全体の再検討がまず優先されるべきであり,キャピタルゲイン課税や節税 商品への課税強化,さらにいわゆる「クロヨン」と呼ばれる所得の捕捉率の不 公平の是正といった税収構造の全体的な改革案が求められるべきで,それに先 行して,利子非課税制度といった特定分野のみに財源を求めるのは本末転倒で ある。 第4の論点については,①国民の自助努力を支援していくことが必要であ り,急速な高齢化社会への移行とともに今後,貯蓄の重要性はいっそう増大す る。②裁量的貯蓄率は,低所得層や高齢層ほど低く,金融資産の蓄積格差も拡 大しつつあるので,これらの層への貯蓄優遇政策の存続は社会的公平確保の面 からも必要である。③欧米諸国にも貯蓄優遇制度がある,等々である。 (4)利子非課税制度廃止の問題点 このような非課税貯蓄制度の見直しに対して,郵政省は郵便貯金の存在の根 幹にふれるものとして強く反対をし,郵政審議会も昭和61年10月16日「郵便貯 金やマル優などの非課税制度堅持」を盛り込んだ答申〔202〕を提出した。 また全国銀行協会連合会も昭和6!年!0月17日に,大蔵省がマル優見直し案と して提示した,①総合課税,②一律分離課税,③確定申告不要制度,④低率分 離課税の野禽に対し,「いずれも利子税制が満たすべき条件を満たしていない。 マル優を存続すべきだ」との統一見解をまとめた。また全銀協見解は,利子課 税に必要な条件として「郵便貯金などの各金融資産の問で課税上のバランスを 確保する」「資金シフトなどの金融混乱を引き起こさない」等をあげている。 このように郵政省,民間金融機関ともに利子非課税制度の存続を求め,廃止 の是非を含めどのような決着になるか,昭和6!年11月末の現段階では,不明確 である。仮に廃止されるにしても,新たにどのような制度を導入するかも離間 である。昭和61年10月28日の政府税制調査会の答申案では,第1順位に一律 分離課税方式をランクしているが,この案が最:有力とみるのは早計のようであ る。ただ民間金融機関のなかからも,限度管理強化による負担増などのために 21)野口〔150〕pp.18−22.
34 彦根論叢第241号 マル優廃止もやむをえないとする意見も強まりつつある。 ところで地方銀行や相互銀行,信用金庫など中小金融機関の間には,一律分 離方式になると郵便貯金の限度額が引き上げられ,資金が郵便貯金にシフトす るとの見方が強まっている。また信託銀行も一律分離方式は有力な資金調達源 のビッグの有利さを失わせると反対に傾いており,都市銀行でも少数だった低 率分離方式や確定申告不要制度支持派が増加しているようである。しかしいず れの課税にしても,ビッグやワイドは預託後5年経過しないと利子税を課税さ れない。さらに定額貯金への利子課税は10年後になり,相当の金額が貸付信託 や郵便貯金に流出する可能性がある。 ところで利子非課税制度廃止問題を検討する場合,マル優問題郵便貯金問 題のほかに,財形貯蓄非課税制度(マル財),少額公債非課税制度(マル特), 年金への課税をどのように考えるかといった点も避けて通ることはできない。 利子非課税制度存廃の是非については,今後の日本経済にとって貯蓄の意義 をどのように位置づけるかという観点から検討すべきである。貯蓄は投資を通 じて経済成長の原動力となるものであり,いかなる時代においても貯蓄の重要 性は不変である。また高齢化の進行とともに,国民の自助努力による貯蓄がま すます重要になってくる。いったん貯蓄率を下げてしまえば,アメリカの例に みられるように,元の水準に戻そうとしても,それは手遅れになる可能性が強 いのである。したがって長期的観点から,日本経済の将来を展望した判断が望 まれるところである。 V 小口預金金利自由化と郵貯 1.金融自由化に対応した郵便貯金資金運用の在り方 (1)郵便貯金資金の流れと財政投融資 第2図(『彦根論叢』第239号,p.10)に示されているように郵便貯金資金 は,現在,日常の払戻しおよび預金担保貸付に必要な資金のほかは,すべて資 金運用部に預託しなければならない。資金運用部資金残高に占める郵便貯金資 22) 『日本経済新聞』昭和6!年10月17日,10月24日,10月31日。
金融自由化と郵便貯金 ② 35 金預託金(郵便振替預託金を含む)の比率は,昭和50年度末56.5%,51年度 57.9%,52年度59.2%,53年度59,8%,54年度60,2%,55年度60.2%,56年度 60.2%,57年度60.2%,58年度6!.0%,59年度60.9%,60年度60. 6%となって いる。そして資金運用部資金残高は,昭和61年7月末で!71兆5,537億円となっ ており,そのうち郵便貯金資金預託金は104兆4,961億円に達している。 さらに資金運用部資金は,簡易保険・郵便年金資金,産業投資特別会計資金, 政府保証債および政府保証借入れ資金等とともに「財政投融資」の原資となり, 年度
認2930354045505152535455565758鴉6061
第11表 財政投融資 (A)+(B) 3,228 2,820 3,219 6,669 16,0.e6 36,099 97,300 116,!90 135,382 148,876 183,327 206,799 229,897 237,888 244,029 247,CS6 258,580 Ml,551 財政投融資の規模の推移(当初計画) (単位二億円.%)一一
国債引受
財政投融資爾
伸び率 ㈹ 伸び率 計画個 一 3,2露8 曽 「12.6 一 一 2,820 △12.6 14.1 『 一 3,219 1淫.1 13.9 一 一 6,069 13.9 20.9 一 一 16,2◎6 倉0.9 16.2 300 αo 35,799 16.3 !6.6 4,200 αo 93,100 17.5 19.4 10,000 13a.1 106,190 14.1 16.5 10,◎00 o.o 1%,382 18.1 1o.g 23.1 1208 11.2 3.5 2.6 1.2 4.7 5.0 ㈱.尢島括括o㎜㈱
5 μ0 5 5 7 6 0 012333355
皆 減 皆 増 66.7 40.O o.0 5.7 A2.7 38.9 0.o 148,876 168,327 181,79{} 194,897 2C2,888 207,029 211,066 208,5ee 221,551 13.7 13.1 8.0 7.2 4.1 2.O log Al.2 6.2 (注) 資金運用部資金による国債引受けは,昭和40年度に補正予算に基づき887億円引 き受けて以来行われてきている。 〈出所〉『図説・財政投融資』昭和61年版,p.200. 23)財政投融資原資(フロー)に占める郵便貯金の割合は,昭和53年度51、7%,昭和54 年度37,1%,昭和55年度43.4%,昭和56年度32.2%,昭和57年度34.4%.昭年58年度36 彦根論叢 第241号 財政投融資計画によって運用されている。 第1!表は財政投融資の規模の推移を示したものである。昭和28年度に財政投 融資が発足したが,昭和30年代から40年代にかけて,原資では郵便貯金の大幅 な増加,昭和36年度の国民皆年金体制の整備にともなう年金資金の増大,運用 では高度成長にともなう住宅,道路,鉄道等の社会資本整備のための資金需要 が高まり,財政投融資の規模が大幅に拡大した。昭和50年代前半には財政投融 資は,積極的な財政政策の一翼を担ったが,昭和50年月央から財投機関の事業 内容の見直しにともない,財政投融資計画の規摸は抑制されてきた。 (2)財政投融資が抱える問題点 財政投融資見直しのきっかけになったのは第12表にみられるように,昭和52 年度から昭和54年度にかけて多額の不用額が発生したためであった。不用額は 昭和59年度に再び多額にのぼったが,繰越額と不用額を合計した未消化額は, 第12表 財政投融資実行状況 (単位:億円,%)
A
B
C
D
年度 当初計画 末消イヒ類顧
繰越類
不用類
地方公共団体㎜
⑪㈲ 48 69,248 16,688 8,776 24.1 15,193 21.9 1,495 2.2 49 79,234 16,260 10,061 20.5 15,503 19.6 757 1.0 50 93,100 18,107 12,290 19.4 17,080 18.3 1,027 1.1 51 106,190 20,516 11,225 19.3 18,865 17.8 1,651 1.6 52 125,382 31β06 17,025 25.4 26,493 21.1 5,313 4.2 53 148,876 47,883 22,067 32.2 32,4182L8
15,465 10.4 54 168,327 36,740 20,526 21.6 29,456 17.5 7,284 4.3 55 181,799 34,248 24,309 17.6 32,190 16.5 2,058 1.1 56 194,897 34,248 24,309 17.6 32,190 16.5 2,058 1.1 57 202,888 35,844 25,701 17.7 33,547 16.6 2,297 1.1 58 207,029 36,159 26,039 17.5 33,942 16.4 2,217 1.1 59 211,066 49,164 28,861 23.3 35,700 16.9 13,464 6.4 〈出所〉大蔵省『財政金融統計月報』より作成。 33.3%,昭和59年度28.5%,昭和60年度(実績見込)29.6%,昭和6!年度(当初計画) 25.8%である。金融自由化と郵便貯金 (2) 37 毎年度当初計画の20%前後に達しており,昭和60年度も多額の未消化・不用額 が発生している。 このような状況下で財政投融資は,次のような問題点をかかえている。 ①財投機関の政策金利は低金利として歓迎されたが,現在では民間金融機関 との差異がなくなりつつある。 ②民聞金融の利鞘が大きかった時代は,公的金融も低利融資をしながら,相 対的に高い金利を預金者に払うことが可能であったが,現在では困離である。 ③財政投融資計画は増分主義で行われやすく,効率的な資金配分が行えな い。未消化分はその結果である。 ④近年,資金需要の低下や金融自由化の進展といったように金融環境が大き く変化しているにもかかわらず,財政投融資が対応できないのは,財政投融資 の原資の大部分を資金運用部に集中し,財政当局が統合運用していることに本 質的問題点がある。 ⑤資金運用部による統合運用は,資金運用部に預託される資金量と,財政投 融資で需要される資金:量が一致しないため,未消化額や不用額が構造的に発生 しやすい。 ⑥資金運用部資金の短期運用は,余裕資金の一時的運用という本来の短期運 用とは別の形で安易に行われ,量的にも拡大している。短期貸付けのなかに は,一般会計負担分の肩代わりがある。同様なことは長期貸付けについても指 摘することができる。 ⑦資金運用部資金で国債引受けを行うと,国債の発行主体と引受主体が同一 となり,国債発行に歯止めがきかなくなる。 このような財政投融資の抱える問題を解決するためには,公的金融システム の再編成を行わざるをえない。公的金融システムの特色として,最初の資金調 達(入口)と最後の資金運用(出口)が分断されていることを指摘することが できる。このような状況では,コスト意識,効率性の追求,市場メカニズムの 活用が十分に行われにくいといえるだろう。
38 彦根論叢第241号 (3)郵便貯金資金の自主運用 このように公的金融システム自体の改革が必要とされているが,郵便貯金資 金についても,従来の資金運用部への全額預託による大蔵省の統合運用を改善 し,郵便貯金資金の郵政省による自主運用ないし直接運用を加味し,それとと もに,預託金利の市場実勢化を行うことによって,より有利に運用し,利用者 サービスの向上を図る提案が,〔47〕,〔48〕,〔50〕,〔55〕,〔89〕,〔122〕,〔193〕 〔202〕,等々でなされている。 上述の諸提案によると,この新システムのもとでは,財投機関は主に財投機 関債を発行することにより,市場から資金調達を行い,郵便貯金資金はその消 化に参加することになる。また政策的に低金利で貸出しが必要な財投機関にし ては,一般会計から利子補給をすることも考慮している。 さらに郵便貯金資金の自主運用先として,国債,地方債,財投機関債,世銀 債,アジア開銀債などの内外公共債を中心に考えている。 したがって郵便貯金資金の自主運用と財投機関債による財投機関の資金調達 は,①資金の調達と運用を効率的・一体的に行うことができる,②市場メカニ ズムを活用することができるという点で,現行の公的金融システムの欠点を是 正し,金融自由化に積極的かつ的確に対応するものであるといえるだろう。 ㈲ 郵便貯金資金の自主運用に対する民間金融機関の反論 このような郵便貯金の自主運用に対する民間金融機関の反対論は,次のよう なものである。 ①財政投融資における未消化等の問題は,郵便貯金による過剰な資金吸収の 結果であり,郵便貯金への資金集中の抑制が先決である。 ②自主運用とくに個人金融や住宅金融分野への進出は,貸出審査部門,貸出 金回収部門,担保管理部門等を新たに必要とし,機構の拡大や人員・経費の増 大を余儀なくされ,行政改革に逆行する。 ③国債や地方債等への運用es ,単に運用主体が財政当局から郵政省に変るだ けのことである。国全体からみれば,メリットはあまり期待でぎない。郵便貯 金による国債の直接引受けの効果は疑問である。
金融自由化と郵便貯金 (2) 39 ④自主運用は財政政策や金融政策の二元化をもたらし,有効性を減殺するだ けでなく徒らに混乱を増す。 ⑤郵便貯金資金が既発債を市場で購入するようになると,巨大な機関投資家 が出現し,その動向が市場を大きく左右するようになる。 ⑥自主運用は民間金融機関との不必要な競合・摩擦を拡大する。 このように民間金融機関側や大蔵省からの反対論はあるものの,郵便貯金資 金の自主運用は世界的流れである。また金融自由化のもとで小口預金金利自由 化に積極的かつ的確に対応し,小口預金者が市場実勢に見合った利子を受けと ることができるようにするとともに,郵便貯金事業の健全な経営を図るために も,郵便貯金資金の自主運用は是非必要であるといえるだろう。 2.小口預金金利自由化への郵便貯金の対応 (1)小口預金の定義 小口預金の範囲について金融問題研究会報告〔172〕では,1,000万円以下と 300万円以下の考え方が併記されている。いずれにしても預金金利自由化の対 象とする小口預金の範囲の決定にあたっては,郵便貯金やマル優など非課税貯 蓄額が,預貯金残高の50%以上を占めており,また各種預貯金や生命保険:等の 一一一・リを含めた貯蓄保有額が300万円未満の世帯が30%以上あることを考慮して, 金融諸情勢を勘案しながら検討していく必要があるといえる。 (2)小口預金金利自由化の意義 小口預金金利が自由化され,適切な競争が行われることの意義としては,次 のような点をあげることができる。 ①市場での自由な競争により金利が決定されるため,金融仲介コストも削減 され,効率的資源配分が促進される。 ②金融機関の経営の効率化が図られるとともに,金融の国際化に対応できる 金融機関の育成が可能となる。 ③小P預金者の大宗を占める一般家計も,市場金利を反映した金利を享受で きるようになり,預金者が本来得られるはずの利益が受けられるようになる。
40 彦根論叢 第241号 ④金融商品の多様化が,よりいっそう促進され,預金者のニーズに答えた商 品提供がなされる。 ⑤金融システムに発生するディスインターミディエーショソの回避により, 金融機関にとっても安定的資金調達が図られる。 ⑥金融機関にとっても規制金利下では,預金獲得のため,とくに手数料分野 等において金利によらない競争が行われてきたが,自由化により金利設定にお ける金融機関の自主的判断の余地が拡大する。 ⑦小口預金金利の自由化を含めた金融の自由化は,内外の資本移動,各経済 部門の資金調達・運用手段の多様化を促進し,日本経済の活性化が図られると ともに,日本の金融市場の国際的地位を高め,国際化の要請にも応えることに なる。 ⑧ 小口預金金利自由化の影の側面 このような小口預金金利自由化の積極的意義ととも,次のような「影」の面 も存在する。 ①金融機関の資金調達で大きな比重を占めている小口預金金利が,市場金利 を反映して変動することにより,金融機関の金利変動リスクが増大し,個別金 融機関の経営の失敗が経営破綻に結びつく可能性が増大する。 ②各種サービスのうち,これまで無料またはコスト割れの価格で提供されて きたものについて,コストに見合った手数料徴収が行われたり,最低預入額の 設定をするなど,一部の預金高がアクセスできない状況がつくり出される可能 性がある。 ③小口預金者は,情報コストが大口預金者に比べて相対的に大きいため,十 分な情報が得られないまま,金融機関が提示した金利を受け入れやすく,結果 として小ロ預金者が大口預金者より不利な状況に置かれやすい。 ④金融機関が不採算店舗廃止等により経営合理化を進める結果,不採算地域 の金融サービスが低下する事態が予想される。 ㈲ 小口預金金利自由化と郵便貯金の役割 金融自由化にともなう上述の「影の面」を少しでも減少させ,「光の面」を
金融自由化と郵便貯金 (2) 41 積極的に推進していくため,あまねく公平に個人金融サービスを提供する使命 を有する郵便貯金の役割は,今後ますます増大するものと考えられる。 これに対し民間金融機関は,「小口預金金利自由化に当っては,……官業と しての郵便貯金について,金利,税制,手数料その他民間金融機関とのトータ ル・バランスが図られることが必要である。また定額貯金等の郵便貯金の商品 性の見直しや一定のルールに基づき市中金利に追随し弾力的に金利が決定され ユの ることが必要である」と主張している。 郵政省はこれに対し, 「トータル・バランスとは,郵便貯金と民間金融機関 について,すべての競争条件を単純に同一にするという意味ではなく,それぞ れの特色を生かしながら,総合的なバランスを図るということである」と反論 し「郵便貯金の商品性の問題の検討については,定額貯金だけを取り上げるの ではなく,金融自由化の進展等の金融【青勢の大きな変化や,預金者・国民のニ ーズの多様化等の時代の要請に対応していく観点から郵便貯金全体の商品性の 在り方について総合的に検討する」としている。 このように民間金融機関,郵政省とも論争は現在も進行中で当面結論がでそ うにはない状態である。しかし国民経済的観点からすれば,小口預金者が金利 自由化のメリットを享受することができるようにするとともに完全金利自由化 の円滑な実施を図ることが急務である。そのためシこは金融問題研究会〔172〕や 郵便貯金に関する調査研究会報告〔193〕,郵政審議会報告〔202〕で提言されて いるように,完全金利自由化の過渡期の商品として「市場金利連動型預金」を導; 入する必要がある。その意味からも大蔵省・郵政省等関係省庁は,国民経済的 観点に立って,具体的実施スケジュールを早急に策定して明示すべきである。 〔付記〕 本稿執筆の動機は,本年5月から6月にかけて, 「日本の金融資本市場の自由化と日米 間の貿易不均衡に記する討議」のため渡米した際 日本の金融自由化に郵便貯金がどのよ うな影響をおよぼしているかについて質問が相次いだため,改めて自分なりの見解をまと めておこうということからであった。訪米の機会を与えていただいたアメリカ合衆国政府 に誌上を借りて感謝の意を表する次第である。 24)金融問題研究会報告〔172〕
42 彦根論叢第241号 〔参 考 文 献〕 (1) Federal Deposit lnsurance Corporation, 1984 Annual RePort, May 15, 1985. (2) Japan Postal Savings Bureau Ministry of Posts and Telecommunications, Postal Banking Serwice, Annual Statistical RePort, APril 1983一一March 1984, 1984. (3) 一, Financial Deregulation in Japan; How does the Postal Savings Serwice intend to cope xvith the Financial Deregulation, Nov. 1985. 〔4〕郵政省(1968年)『郵政百年史資料(第15巻)』吉川弘文堂,昭和43年3月。 〔5〕公社化特別委員会答申起草小委員会(1969年)「郵政事業公社化に関する答申原案」 昭和44年9月16日。 〔6〕岩瀬義郎(1969年)「公社化は郵政事業の近代化をもたらすか」『金融財政事情』 昭和44年10月13日。 〔7〕鶴岡寛編(1969年)『郵便貯金のはなし』金融財政事情研究会,昭和44年11月。 〔8〕郵政省(1970年)『郵政百年史資料(第1巻)』吉川弘交潮,昭和45年3月。 〔9〕 金融制度調査会(1970年)『一般民間金融機関のあり方等について』昭和45年7月。 〔10〕郵政省(1971年)『郵政百年史資料(第30巻)』吉川弘文堂,昭和46年3月。 〔11〕前田豊(1973年)「欧米諸国にみる預金金自由化の経験」『金融ジャーナル』1973 年2月。 〔12〕三和銀行調査部(1973年)「都市銀行からみた郵便貯金急伸の要因」『金融ジャーナ ル,1973年秋季増刊号』1973年9月。 〔!3〕矢島保男(1973年)「郵便の預金者アンケートーなぜ預金者は郵便局を選ぶか」 『金融ジャーナル,1973年秋季増刊号』1973年9月。 〔14〕奥田孝一一(1975年)「郵貯百年の足どりと位置づけ」『金融ジャーナル』1975年10月。 〔15〕江崎洋吾(1975年目「欧米にみる郵貯制度とわが国の方向」『金融ジャーナル』1975 年10月。 〔16〕小野寺弘夫(1975年)「郵便はこうして伸びてきた」『金融ジャーナル』1975年10月。 〔17〕森本哲夫(1975年)「郵貯の役割とサービスの方向」『金融ジャーナル』1975年10月。 (18〕波多 尚(1975年)「郵政公社案とその今日的意義」「金融ジャーナル』1975年10月。 〔!9〕 関 博志(1975年)「大蔵・郵政二元行政の功罪」『金融ジャーナル』1975年10月。 〔20〕金融制度調査会(1976年)『欧米主要国の金利自由化』時事通信社,昭和51年7月。 〔21〕郵政省貯金局(1978年)『為替貯金事業百年史』郵便貯金振興会,昭和53年3月。 〔22〕金融問題研究会(1978年)『経済社会環境の変化に対応した今後における金融機関 のあり方に凝する報告書』昭和53年5月。 〔23〕金融問題研究会編(1978年)『今後における我が国の金融機関のあり方』金融財政 事情研究会,昭和53年6月。 〔24〕郵便貯金に関する調査研究会(1978年9月2日)『パーソナル・ファイナンスの充 実発展と郵便貯金』昭和53年9月。
金融自由化と郵便貯金 (2)43 (25〕 郵便貯金に関する調査研究会(1978年9月2日.)『日本人の貯蓄行動・貯蓄意識と 郵便貯金』昭和53年9月。 〔26〕 日本経済調査協議会(1978年)『国債の大量発行と金利の自由化』昭和53年11月。 〔27〕金融制度調査会(1979年)『普通銀行のあり方と銀行制度の改正について』昭和54 年6月。 〔28〕三木谷良一(1979年)「米英の金利自由化とわが国の方向」『金融ジャーナル』1979 年11月。 〔29〕元木恭三(1979年)「一段と進む金利の自由化」『金融ジャーナル』1979年11月。 〔30〕鞠子公男(1979年)「西ドイッー金利全面自由化とその影響」『金融ジャーナル』 1979年11月。 〔31〕野口悠紀雄(1979年)「財政投融資計画解体のすすめ」『エコノミス}』昭和54年12 月11日。 〔32〕郵便貯金に関する調査研究会(1980年9月6日)『パーソナル・ファイナンスの充 実に対応した金融システムと郵便貯金の機能』昭和55年9月。 〔33〕 田村 茂(!980年)「望まれる国民経済的観点からの郵貯論議」『金融ジャーナル』 1980年!!月。 〔34〕高橋 享(1980年)「郵貯の今日的役割と国民の選択」『金融ジャーナル』1980年11 月。 〔35〕武田隆夫(!980年)「郵便貯金と財政投融資 郵貯資金運用のあり方を見直す」 『金融ジャーナル』1980年1!月。 〔36〕中村哲太郎(1980年)「郵貯特別会計とコスト意識」『金融ジャーナル』1980年11月。 〔37〕瀬戸山孝一(/580年)「郵貯をめぐる諸問題一望まれる金融秩序の維持」『金融ジ ャーナル」1980年11月。 〔38〕井上 薫(1980年)「官業の拡大志向に重大な疑問」『金融ジャーナル』1980年11月。 〔39〕 日本銀行(1981年2月)「預貯金金利についての基本的考え方」『金融財政事情』昭 和56年3月2日。 〔40〕全国銀行協会連合会(1981年2月)「欧米主要国の郵便貯金制度一公的金融と民 間金融に関する海外調査報告」『金融財政事清』昭和56年3月2日。 〔41〕 荒瀬真幸(1981年)「金利一元化は統制経済の思想にほかならない」『金融財政事情』 昭和56年3月9日。 〔42〕 新保智(1981年)「郵貯資金の効率的運用策を提言する 財投機関への資金配分 を見直し,郵貯の直接運用を」『金融財政事惰』昭和56年4月27日。 〔43〕館龍一郎(198/年)「郵貯金利の弾力的運用を」『日本経済新聞』昭和56年5月11日。 〔44〕郵政省(!981年)『郵便貯金をめぐる見解に対する郵政省の考え方』昭和56年6月。 〔45〕 西山干明(/98!年)「預貯金金利決定の二元方式が国民経済におよぼす影響」『金融 ジャーナル』1981年6月。
44 彦根論叢 第241号 〔46〕原 司郎(1981年)「預貯金金利決定一元化論への疑問」『金融ジャーナル』1981年 6月。 〔47〕政策構想フォーーラム(1981年7月7日)『金融システムの活性化を求めて一“郵貯 問題”解決の途一』昭和56年7月。 〔48〕郵政審議会(198!年7月17日)『郵便貯金の今後果たすべき役割に関する中間答申』。 〔49〕公的金融と民間金融のあり方に関する研究会(1981年7月22日)『公的金融と民間 金融のあり方について(中間報告)』昭和56年7月。 〔50) 現代総合研究集団(1981年7月23日)『郵便貯金制度の改革のために」昭和56年7 月。 〔51)金融システム研究会(1981年7月23日)『今後の金融システムの在り方一紙高価 題の発生を契機として一』昭和56年7月。 〔52〕 田村 茂(1981年)「郵貯の肥大化が金融政策に与える影響」「金融ジャーナル』 1981年8月。 〔53〕 田村達也(1981年)「金融政策の機動性と金利の弾力化」『金融ジャーナル』1981年 8月。 〔54〕荒瀬真幸(1981年)「見直し迫られゐ統制的・非効率金融システム」『金融ジャーナ ル』1981年8月。 〔55〕郵便貯金に関する調査研究会(1981年8月8日)『公的部門の金融活動のあり方と 郵便貯金の役割』昭和56年8月。 〔56〕貝塚啓明(1981年)「金融における官業と民業」『季刊・現代経済』No.45,!981年 11月。 〔57〕 内閣官房内閣審議室監修(1981年8月20日)『金融の分野における官業の在り方』一 懇談会報告並びに関連資料』金融財政事情研究会,昭和56年11月26日。 〔58〕 全銀協制度問題研究会(1982年)「郵貯自振は国営総合銀行への第一歩一歯止め をかけなければ日本経済は窮地に陥る」「金融財政事情』昭和57年5月3日。 〔59〕坂田 淳(1982年)「全銀協の『郵貯自振』批判へ反論する一サービスの追求は 争いの具ではない」『金融財政事情』昭和57年5月24日。 〔60)郵政審議会(1982年)『郵便貯金の今後果たすべき役割に関する答申』昭和57年6 月23日。 〔61〕 全国銀行協会連合会他(1982年)『郵便貯金に関する私どもの考え方一郵政審議 会答申への疑問』昭和57年8月。 〔62〕 全国銀行協会連合会心(1982年)『郵政審議会答申に対する私どもの考え方』昭和 57年8月。 〔63)荒木義朗(1982年)「郵貯の肥大化は自由主義経済の崩壊を招く」『金融ジャーナル』 1982年8月。 〔64〕堀家文吉郎(1982年)「銀行・郵貯は不毛の論戦やめて,目標を社会変化への共同
金融自由化と郵便貯金 (2) 45 の対応に向けよ」『金融ジャーナル』1982年8月。 〔65〕土用 清(1982年)「郵貯問題の基本原則を閣議決定せよ」『金融ジャーナル』1982 年8月。 〔66〕楠田修司(1982年)「郵便貯金サービスの今後の方向一二営利の個人金融専門機 関が必要不可欠」『金融ジャーナル』!982年8月。 〔67〕皆藤 実(1982年)「郵貯の拡大論理への疑問」『金蓬ジャーナル』1982年8月。 〔68〕 日本経済調査協議会(1983年)『官業と民業の役割分担』昭和58年3月。 〔69〕 『臨時行政改革推進審議会最終答申』昭和58年3月14日。 〔70〕佐々木伸虞(1983年)「一万六千局に達した郵貯オンライン」『金融財政事情』昭和 58年3月28日。 〔71)金融制度調査会小委員会(1983年)『金融自由化の現状と今後のあワ方』昭和58年 4月20日。 〔72〕吉岡 明(1983年)「マル優廃止論の背景と問題点一民間と郵貯の実態的公平の 確保が焦点」『金融財政事情』昭和58年4月25日。 〔73)伊東政吉・江口英一編(1983年)『アメリカの金融革命』有斐閣,昭和58年8月。 〔74〕 郵政省(1983年9月!6日)「郵便貯金に関する調査研究会報告」『金融財政事情』昭 和58年9月26日目 〔75〕全銀協制度問題研究会(1983年)「『郵貯研報告書』に対する民間側の疑問」『金融 財政事清』昭和58年10月3日。 〔76〕佐藤進(1983年)「利子課税制度はいかにあるべきか」『金融財政事情』昭和58年 10月17日。 〔77〕公的金融と民間金融のあり方に関する研究会(1983年10月24日)「公的金融と民間 金融のあり方について」『金融財政事情』昭和58年10月3!日。 〔78〕吉野昌甫(1983年)「『公的・民間金融のあり方に関する研究会報告』の考え方」『金 融財政事情』昭和58年11月14日。 〔79〕 黒沢義孝(1983年)「欧米にみる公的金融の実態と『見直し論』の周辺」『週刊・東 洋経済』近経シリーズNo・68,昭和58年1!月18日。 〔80〕館野忠男(!983年中「郵貯資金の自主運用は世界の潮流」『金融財政事情』昭和58年 12月12日。 〔8!〕加藤 寛・山同陽一(1984年)『郵貯は崩壊する』ダイヤモンド社,昭和59年1月。 〔82〕 山田 春(1984年)「利子課税の見直しは郵貯との権衡が条件」『金融財政事情』昭 和59年4月30日。 〔83〕 田代信成(1984年)「小口預貯金を遅らせる理由はない一いわれなき郵便貯金t’wa 害”論」『金融財政事情』昭和59年5月14日。 〔84〕 日米円・ドル委員会(!984年5月30日)「日米円・ドル委員会作業部会報告書」『金 融財政事情』昭和59年6月8日。
46 彦根論叢 rg 241;号 〔85〕 大蔵省(1984年5月30日)「金融の自由化及び円の国際化についての現状と展望」 r金融と銀行』昭和59年8月16日。 〔86〕金融制度調査会小委員会(1984年6月5日)「金融の国際化の現状と今後の対応」 『国際金融』昭和59年7月1日。 〔87〕 郵便貯金経営問題研究会(1984年)『郵貯と経営一郵便貯金の視点』郵政貯金振 興会,昭和59年6月。 〔88) 全銀協制度問題研究会(1984年)「郵貯は金利自由化の障害になっている」『金融財 政事情』昭和59年7月16月。 〔89)郵便貯金に関する調査研究会(1984年8月10日)「預貯金金利の自由化に関する郵 三盛報告」『金融財政事情』昭和59年8月20日。 〔90〕 原 司郎(1984年)「小口預貯金金利自由化の早期実現を提言」『金融財政事情』昭 和59年8月20日。 〔9!〕鈴木澗夫(1984年)「金融革新と金融システムの変化」『金融財政事情』昭和59年8 月20日。 〔92) 日本経済薪聞連載(1984年)「改革待ったなし一政府系金融機関1昭和59年8月 21日∼8月27日。 〔93〕呉 文二・島謹三(1984年)『金利自由化』有斐閣,1984年8月。 〔94〕 山口晴久(1984年)「自由化で預金環境はどう変わるか」『金融論政事惰』昭和59年 9月10日。 〔95〕 経済企画庁官(1984年)「進展する金融の自由化・国際化」『経済白書(昭和59年版』 第4章,昭和59年9月25日。 〔96〕貯蓄増強中央委員会(!984年)「昭和59年『貯蓄に関する世論調査』」『金融財政事 情』昭和59年10月15日。 〔97〕 中島将隆(1984年)「小口預金金利の規制は銀行分業主義の崩壊を招く」『金融財政 事情』昭和59年10月29日。 〔98〕寺西重郎(1984年)「均衡・規制金利格差と金利自由化」『経済研究』第35巻4号, 昭和59年10月。 〔99〕全銀協制度問題研究会(1984年)「郵便貯金の自主運用は認められない」『金融財政 事情』昭和59年11月12日。 (100〕全銀協他(1984年)『郵便貯金に関するる私どもの考え方』昭和59年11月。 〔101〕 ソフトノミックス・フォローアップ研究会報告書(1984年)「金融革新と金融シス テムの将来』大蔵省印刷局J昭和59年12月。 〔102)桜井義雄(1984年)「選択を迫られる肥大化郵貯」『金融ジャーナル』!984年12月。 〔103〕 金融財政事情研究会(1985年)「個人世帯の金融機関利用動向調査(上)(下)」『金融 財政事情』昭和60年2月4日,2月1!日。 (104) 鵜飼 克(1985年)「預金利子課税制度見直しの総括と展望」『金融財政事情』昭和