• 検索結果がありません。

シラスマイクロバルーン製造装置の開発

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "シラスマイクロバルーン製造装置の開発"

Copied!
7
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

シラスマイクロバルーン製造装置の開発

著者

幡手 泰雄, 越牟田 聡, 上村 芳三, 平田 好洋, 伊

地知 和也

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

36

ページ

95-99

別言語のタイトル

Development of Manufacturing Apparatus for

Shirasu Microballoon

(2)
(3)

シラスマイクロバルーン製造装置の開発

幡 手 泰 雄 ・ 越 牟 田 聡 ・ 上 村 芳 三

平 田 好 洋 ・ 伊 地 知 和 也

(受理平成6年5月31日)

DevelopmentofManufacturingApparatusforShirasuMicroballoon

YasuoHATATE,SatoshiKOSHIMUTA,YoshimitsuUEMURA,

YoshihiroHIRATA,andKazuyalJICHI

S

h

i

r

a

s

u

i

s

o

n

e

o

f

t

h

e

v

o

l

c

a

n

i

c

e

j

e

c

t

i

o

l

i

s

f

r

o

m

t

h

e

v

o

l

c

a

n

o

o

n

M

t

S

a

k

u

r

a

j

i

m

a

a

n

d

i

t

i

s

d

i

s

t

r

i

b

u

t

e

d

w

i

d

e

l

y

a

r

o

u

n

d

s

o

u

t

h

e

r

K

y

u

s

h

u

S

h

i

r

a

s

u

i

s

a

n

a

t

t

r

a

c

t

i

v

e

r

a

w

m

a

t

e

r

i

d

u

c

t

s

h

a

v

e

b

e

e

n

d

e

v

e

l

o

p

e

d

f

r

o

m

i

t

s

u

c

h

a

s

S

h

i

r

a

s

u

p

o

r

o

u

s

g

l

a

s

s

z

e

o

l

i

t

e

S

h

i

r

a

s

u

o

p

a

l

a

n

d

S

h

i

r

a

s

u

balloon・

Inthisstudy,theobjectiveisthedevelopmentofaco、tinuousreactorforaShirasumicro‐

balloon,whichdiameterissmallerintwoordersofmagnitudethanthatoftheShirasubal‐

l

o

o

n

A

s

a

r

e

s

u

l

t

o

f

m

a

n

u

f

a

c

t

u

r

i

n

g

a

S

h

i

r

a

s

u

b

a

l

l

o

o

n

w

i

t

h

t

h

e

c

i

r

c

u

l

a

t

i

n

g

f

l

u

i

d

i

z

e

d

b

e

d

r

e

a

c

t

o

r

a

t

a

r

o

u

n

d

l

2

7

3

K

S

h

i

r

a

s

u

m

i

c

r

o

b

a

l

l

o

o

n

s

w

i

t

h

s

e

v

e

r

a

l

m

i

c

r

o

m

e

t

e

r

s

i

n

d

i

a

m

e

t

e

r

c

a

n

b

e

p

r

e

p

a

r

e

d

1 . 緒 言 シラスは南九州に広く分布し,厚い層(数m∼200 m)で堆積している火山噴出物である。大雨時には崖 崩れなどが起こり,人災も発生している。この膨大な 量のシラスを資源とし,様々な機能を付与させる試み がなされ,SPG,ゼオライト,シラスオパールなど 実用化されているものもかなり出てきている。 シラスを1273K前後で短時間加熱すると、シラス バルーン〃と呼ばれる径が数100mの球状の発泡体を 得る1.2)。発泡源は火山ガラス(シラス中の約8割) 内に存在する結晶水である。ツラスバルーン″は軽 量で,保温.断熱.耐火.遮音‘性に優れている4)。 本研究では,シラスバルーンより更に微小のツラ スマイクロバルーン"(数m)に着目し,最適な製造 装置の開発を目的とする。 2 . 実 験 2 1 回 転 式 電 気 炉 を 使 っ て の 実 験 回転式電気炉を使用し,シラスバルーン,またはシ ラスマイクロバルーンの基礎データを得ることにした。 2 . 1 . 1 試 料 シラスをふるいにより,210∼177/1,,177∼149畑, 149∼125#m,125∼10511,,105∼74#mに分級し,そ れをそのまま実験試料とした。 2.1.2実験装置及び操作方法 実験装置をFig.1に示す。本装置はシラスの滞留 時間を調整できるように炉の傾きを変えられ,また反 1:heater 4:moter 2:condenser 5:saucerofshirasu 3:reacter Fig、1シラスバルーン製造用回転式電気炉

(4)

Feed (ball 反応管内を通過する時間は,約15秒であった。 また,1273K,傾き30.における反応管内の温度分 布をFig.2に示す。なお温度は熱電対により測定し た。 2.2循環流動層を使っての実験 循環流動層型シラスマイクロバルーン製造装置を試作

し,シラスマイクロバルーンの調製特,性を評価した3)。

2 . 2 . 1 試 料 2.1で使用したシラスを粉砕(平均粒子径4.97#、) し,それを乾燥させて使用した。 2.2.2実験装置および操作方法 シラスマイクロバルーン製造装置は, ・空気十燃料ガスの流量を調節できる。 ・循環流動層の高さの調節により,シラスの加熱時間 を調節できる。 ・セラミック粒子はシラスとセラミックビーズとの相 互作用によるシラスの平均滞留時間の増加や,シラス の壁面への付着防止などの観点から使用した。 本装置の概略図をFig.3に示す。ライザー部分は 高さ1500mm,径は23mmとし,サイクロンには径70mm のものを用いた。シラス供給口下には循環粒子の落込 みを防ぐためにメッシュを取り付けた。最初の装置の 昇温のため熱電対下部に3機のジャケットヒーターを 備えた。Air供給ラインには,装置内でのLPG燃焼 のためのLPG供給ラインを設けてある。また材質は ステンレス(SUS304)である。 本装置の操作は,まず装置を外部に取り付けたジャ ケットヒーターにより昇温させる。次に層内にあらか じめ充填しておいたセラミック粒子をAirにより循 環させながら昇温させ,装置内の温度がLPGの燃焼 に可能なところまで上がったところでLPGの供給を 行い燃焼させる。装置の温度が目的温度に達したら, 。︵︶。 Iwai。 aIr 苧 alr フイーダーよりボールバルブを開閉してあらかじめ定 量したシラスを供給し,サイクロン出口で水と接触さ せ,シラス受け中に回収する。回収物において,水に 浮いたシラス(水中浮遊物も含む),沈んだシラスを 別々に回収し,乾燥させ秤量した。 2.2.3使用粒子 使用した循環粒子はセラミック粒子(成分;ZrO2 :95%,Y203:5%)で平均粒子径が500畑で,密度 は6.0×10-3kg/㎡であった。

3.実験結果及び考察

3.1回転式電気炉を使っての実験 1273K,1073Kにおける,それぞれの径の原料シラ

Fig.3循環流動層式シラスマイクロバルーン ・ 製 造 装 置

(5)

000 97 10009 1 2 7 3 K 20.31m/sec l5L76g 44.279 7.089 37.19貝 スから出来たシラスバルーンの収率をFig.4に示す。 1273Kにおいて,どの径でも8割近くの高い収率を 得ている。若干ではあるが,径が小さくなると収率が 下がっている。また'073Kにおいては,どの径にお いても全くといっていいほど発泡しなかった。これは 熱量不足が原因と考えられる。 径の小さいシラスを供給した場合,シラスが反応管 に付着してしまい,シラスマイクロバルーンを得るこ とが出来なかった。 3.2循環流動層を使っての実験 まず径の大きなシラスを投入してシラスバルーンの 調製を試みた。実‘験条件,収率,回収率をTablel に示す。またこの装置によって出来たシラスバルーン をFig.5(水に浮いたもの)に示す。 内部に小さな空気の部屋の様なものがたくさん出来 ているのが分かる。加熱時間がもう少し長ければこの 部屋がひとつになり,球形のシラスバルーンが出来る と推測される。すなわち加熱時間がもう少し長ければ, 完全なシラスバルーンが得られると思われる。 これらのことより,本装置は径の微小なシラスマイ クロバルーンの製造には適していると推測される。 次に微小の原料を投入したときの実験結果(実験条 件と回収率)をTable2∼4に示す。 00 亜 F : 鴬韻蝿晒 :戟 甲9 里 3 理 、 蝉諦箇

5

0

1

-

1

Fig.5シラスバルーン(浮遊物)の光学顕微鏡写真 Table2Experimentalconditionandresult (Shirasumicroballoon) 100 0.8 yieldO、29 yieldO、43 幡手・越牟田・上村・平田・伊地知:シラスマイクロバルーン製造装置の開発 6 0 8 0 1 0 0 1 2 0 1 4 0 ・ 1 6 0 1 8 0 diameterofShirasu[ノイml Fig、4シラスバルーンの収率 ceralnlc temperature linearvelocityinriser threwshirasu collectedshirasu (Shirasuballoon(float)) (Shirasuballoon(sink)) yieldO、48

6400

[ ■ ︺ 迫 一 ① ︷ 皇

OD2 qp ⑤ 。 、 。 5009 1473K 13.16m/sec 200.759 180.519 45.539 50.769 ceralnlc temperature linearvelocityinriser threwshirasu collectedshirasu (Shirasuballoon(float)) (Shirasuballoon(sink)) TablelExperimentalconditionandresult

(Shirasuballoon) Table3Experimentalconditionandresult(Shirasumicroballoon)

ceralnlc temperature linearvelocityinriser threwshirasu collectedshirasu (Shirasuballoon(float)) (Shirasuballoon(sink)) 5009 1 4 7 3 K 18.52m/sec 68.659 29.189 18.939 10.259

(6)

10仏m

トー計

Fig.6シラスマイクロバルーンの光学顕微鏡写真 それぞれの実験において,きれいな球形のシラスマ イクロバルーンを得ることが出来た。得られたシラス マイクロバルーンをFig.6に示す。すべての実験に おいて同様のシラスマイクロバルーンを得ることが出 来た。 しかしシラス,シラスマイクロバルーンともに微小 なためにうまく分別することが出来なかった。 セラミック粒子の有無によるシラスマイクロバルー ン収率への影響を調べようとしたが,セラミック粒子 がないときはシラスが管に付着してしまい,ほとんど のシラスを回収することが出来なかった。セラミック 粒子量による影響は確認することは出来なかった。ま たセラミック粒子量を増やすとガス迂を増やしても, 装置内温度はあまり上昇しなかった。ガス量を増やす 別しようとしたが出来なかった。 次に本装置における問題点を示す。 まずシラスの付着であるが,先に述べたようにセラ ミック粒子が循環していないところでは多くのシラス の付着がみられた。下の部分の付着は,シラスの供給 口をセラミック粒子の循環している部分に取り付けれ ば防げるであろう。 次にシラスの供給方法であるが,現在ポールバルブ により手動で供給している。将来的にこれを定量的に 供給できる装置にする必要がある。 セラミック粒子の循環において,本装置では音によっ てでしか確認することが出来ない。そこでダウンカマー 中で循環を確かにするための工夫(Air供給など)が 必要である。 また装置において,ライザー部分の曲がりが発生し ている。これは支える方法及び装置の材質(SUS304) が原因であり,耐熱温度の高い材質が必要である。 結 言 本装置によりシラスマイクロバルーンを製造するこ とが出来た。 しかし問題点としては, ・供給部分における連続的な供給 ・供給入口の場所変更 ・サイクロン出口から出てくる粒子の完全回収 ・セラミック粒子の確実な循環 ・シラスとシラスマイクロバルーンの分別方法 等である。 参 考 文 献 1)田添寛治;、、シラスバルーンの連続製造とその化 学成分",鹿児島大学応用化学料卒業論文(1973).

(7)

幡手・越牟田・上村・平田・伊地知:シラスマイクロバルーン製造装置の開発 99 2)中野伸彦・福里隆一;、シラス中空ガラスの製造 条件",鹿児島大学応用化学料卒業論文(1971). 3)化学工学協会編職初歩化学工学「新版」". 4)滝山栄一郎;、マイクロバルーン",粉体と工業7 月号(1973).

参照

関連したドキュメント

そのほか,2つのそれをもつ州が1つあった。そして,6都市がそれぞれ造

その次の段階は、研磨した面を下向きにして顕微鏡 観察用スライドグラスに同種のエポキシ樹脂で付着 させ、さらにこれを

図2に実験装置の概略を,表1に主な実験条件を示す.実

① 小惑星の観測・発見・登録・命名 (月光天文台において今日までに発見登録された 162 個の小惑星のうち 14 個に命名されています)

当初申請時において計画されている(又は基準年度より後の年度において既に実施さ

運航当時、 GPSはなく、 青函連絡船には、 レーダーを利用した独自開発の位置測定装置 が装備されていた。 しかし、

 (4)以上の如き現状に鑑み,これらの関係 を明らかにする目的を以て,私は雌雄において

られてきている力:,その距離としての性質につ