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一降雪時における積雪の堆積過程について

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Academic year: 2021

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(1)Title. 一降雪時における積雪の堆積過程について. Author(s). 油川, 英明. Citation. 北海道教育大学紀要. 第二部. A, 数学・物理学・化学・工学編, 38(1) : 57-63. Issue Date. 1987-10. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6136. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部C) 第3 8巻 第1号. 昭和6 2年1 0月. lof Hokkai 1 do Un iver i ion l Journa i I C) VO tyofEducat s on (Sect ,38 , No.l. oc tober ,1987. ・一降雪時における積雪の堆積過程について 油. 川. 英. 明. (北海道教育大学岩見沢分校物理学教室). on the Accu]mulation Process of snow at a. l snowfal .. Hideaki ABURAKAWA i Phys l l caILaboratory zawa Co ege .lwami Hokka ido Un ivers i ion ty ofEducat lwami zawa 068. Abstract. 頓′ imedPer iodofPrec iPi ion eobserved variouschanges ofsnow depth over at tat .These ionofafew nomald i i i f b i l d maybeexpressedbyanequat t t t t t sr u on unc onsreae o accumulation rate ,. Theepuation wastes lofsnow dur ing ・ tedforeveryfal thewintermonsoonseasonofl986 ,. ind a methodto ion processeso fsnow byus ingthe and we wereabl etof ・analyzetheaccumulat ion. equat. 1y the method to intens Wr i 1 as we 1 1 as to sn ty ofsnowfa1 e wereabl e to app th ow dep . , Consequent ly when i d i f f i l i ly the intens t was i i h l b t t tb cut to measure d rect o w e m e a e y g , ・ ,. imatei tf i est l rom theincrease ofsnow depth wh ch was duetothesnowfal .. By meansofth i l ionsus ingse l frecordersofsnow tofobservat smethodandf rom theresu lat ion process o depth h f d t h h i c c umu t inthe・ f igure as a a o r e v e me a s u r e r s n o a e w e a s own s , imens lgraph oft iona ime three d i ion t ,pos ,and rate of accumulation,. 1. は. じ. め. に. 雪の堆積に関してこれまでの調査・研究の多くはその空間的分布量や堆積期間などが主な課題と 2 3 ) ) )や都市域における積雪4 5 ) } あるい されてきた. 例えば北海道においては, 石狩平野の積雪分布1 ’ . ’ , }などに関する研究があげられるが これらはし は山岳積雪の高度分布6 )ずれも積雪過程について ま , 7) (5.

(3) . 58. ′. 油. 川. 英. 明. で言及しているものではなくその結果に関する現象の解明 が主要である. これは研究の目的にも因 るわけであるが, 雪の堆積過程を時間的な変動現象として把握することは積雪の研究においても必. 要とされることであろう, また, このことは積雪と降雪の現象を有機的に結 びつけることを意味し, 例えば雪の堆積過程から降雪現象を分析してゆくことができるならば, 比較的容易な積雪の調 査に よっ て降雪に関する有益な知見 が得られるものと考えられる. さらに, 積雪の堆積過程の問題は積雪の災害等において も重要なことであると考えられる. つま り, 同量の積雪であっ ても短期間における積雪であれ ば災害となりうる可能性が大きいのは当然な ことである. すなわち, 積雪災害の因子としてその量に加え堆積過程から導かれる因子 をふくめな. ければならないであろう, このことは, 特に都市域の積雪災害や雪崩な どの現象究明に必要なこと と考えられる. この場合一般的には降雪強度をその因子としているが, その測定の困難さは調 査の時間や場所 を. 任意に選択することに対して障害となっている. 前述のように積雪の調査はこれに比して容易であ ることから, 堆積過程に基いた因子の方 が利用 しやすいということになるであろう.. これらのことから,降雪時における雪の堆積過程を調査,検討することは有意義なことと考えられ 986-87年の冬期間全般にわたり北海 道の多雪地域とされている岩見沢にお い る.その緒として,1 て積雪の観測を行なった.これまでの調査等も含めて以下にそれらの解析結果 を報告するものであ る.. 2. 観. 測. 方. 法. 一 降雪時における雪の堆積過程の観測は, 積雪深を一定 の時間間隔で連続測定し, その中から降 りおこなわれた. 積雪深の測定は, 野外の平地に設 雪時における新積雪深の値を読み取る方法によ・ 置した雪尺を屋内のテレ ビカメラにより撮影を行ない, それを ビデオテープに収録した後, 再映し 0分毎に て ビデオモニターにより雪尺の目盛りを読み取る ものである.テレ ビカメラによる収録は1. 86年12月末より1987 5秒間の間欠撮影によるもので, 19 ,年2月末まで連続して行なわれた. 観測場所は北海道教育大学岩見沢分校講内の 一地点に設定された一 夜間の撮影も可能とするため に, 雪尺は市販の蛍光灯管(長さ120cm)に目盛りを書き込み, それを支柱に固定したものである.. 観測期間中は着雪や破損による障害もなく昼夜同等に観測 を行なうことができた. ●から終わりまで, 雪面の上昇が顕著な例について行な モニターによる読み取りは一 降雪の始まり. わ れ, 吹雪などによる雪面の急増減 の場合は除外された. これは, 吹雪を伴う堆積が単なる降雪と ) 今回のような観 積雪の関係ではなく風の強い作用による雪面のはく離, 堆積という複雑な現象で7 , 測方法では解析が困難なためである, また, 雪尺目盛りの読み取り精度は, 降雪時であるため雪尺. の周りの窪みに関しては配慮の必要がなく, 収録のための ビデオシステムの目盛り分解能に負うと ころが大きい. 今回の読み取りではモニター画面印刷機器の使用な どによりmm単位の判別が可能 で あ っ た.. 3, 解. 析. 結. 果. 図1は今回の観測において 一降雪時の積雪深増に関する時系列の一例を示したものである. 図中 8) (5.

(4) . . 一降雪時における積雪の堆積過程について. 59. の○印が観測値である. (a)~(d)までそれぞれ異なっ た変動を 9 lwan1lzawa 9 9 9 . 示しているが, この中で基本となっ ているものは(a)に見られる e(%) 9 9 , 増加形態である. (a)について, 積雪深の増加が始まっ た時から 9 終了した時まで, 積雪深比(e)と時間(t)の関係を正規確率紙に 示したものが図2で, このグラフはほぼ直線とみなすことができ. 9 0. . . 5 る. すなわち, (a)の場合は時間に関する積雪深変動が正規分布 9 0 9 として近似できるということである, 図2よりその分布を決定す ・ る中位値と標準偏差を求めることができるわけである. しかし, 全て図1(a)のようであるとはかぎらず, (b)のように2つの分 5 o 布が連続している場合もあり1つの確率紙だけではそ れぞれの係 数を求めることができない例が多い, 特に(d)の場合について, これをそのまま(a)と同様に確率紙に各値をプロッ トすれば図3. に示したようになる, これは, 第一近似としては1つの直線を仮 定するわけであるが, この時には4つの異なる直線 で示すことが. 1 柵 .. 図2. ところで, 分布関数の係数は次のようにして求められる, 一般. ( a ). 50. 積雪深の増加率(No.680 ). NQ597. t(min) 0,. 50. 100. { c }. 日( ) c m .”. .-- 30 ‐o-- ‐ 〆。′ . o . ′ 。ノ 20 ,. t(min). *. . によ り 堆 積 過 程 が 示 さ れ る こ と を 知 る こ と が でき る.. 3 NQ6 E 0. / 。. ,. 図2, 図3の場合と同様にして, 図1の(b) (c)を確率紙に , プロッ トするならば, (b)の場合は2式, (c)では3式の分布式. ,. . g/. 、. 日( c m). . 1 0 5. できる. つまり(d)は複数の正規分布により構成されて いること が 示 唆 さ れ る,. NQ680. t(mm). 100. 100. 200. 300. d ( }. lo NQ828. t(min) 100. 200. 10. t (min). 0. 300. 100. 図- -降雪時の積雪深増加 9) (5. 200.

(5) . . 60. r油. 川. 英. 明. に中位値をm, 標準偏差をdとして変数tに関する正規分布の関数F(t)は密度関数をf(×)とし .. て. .. ・. ー 仰 く t <の. (1). ●. t. F( )=/f )dx, t. ) f(x)=(1/ ノマネd)・exp(-x2/2 t- m)/d x=(. ( 2 ). ( 3 ) 999 ,. ・. と表わさ れる. また, 標準正規分布関数G(u)とその密度関 ・. 数 g(P)に つ い て. G( )-÷= 陸 )d u. ≧0. ー. N Q828. lwami Zawa. 95. 犯. G◎ キ,一★( ,十a u+ 剛2十 卸3+ 榔4十 卸5十 卸 が6 ,. 1 ( 4 ) g の 関係式およ び近似式が存在 し, これらにより分布 関数 F 01. (t)の 近 似 式 を求 め る な ら ば. 200. ,00. 0. 図3. ) 積 雪深の増加率(No,828. (c) u . 4. i『 ぬm. r 6. / ノ / ‘ o. \ \ \ 5o. u(c. t (min) ioo. 4. mmin). ・. n ソ U 804 NQ 2. 0. 0. 0 1 0. も。 2. ノi \* \ 静) ,. 8 -u qin) u(cm/IQh 8 - NQ82. 150. b ( ). ▲ 4. 4. i. ) u( 霊感rn. 2. ー ‐. o ー. / ( , ′\ 〈. o. 図4 降雪による雪面の上昇速度 0) (6. r\ な . ノ / lo0. / \ し . . \ . ・ 200. 3 oo.

(6) . . 一降雪時における積雪の堆積過程について t - m < 0 では. s十a 諭 祁 F◎ →( 1十岬十晒2十岬3+婚4桜 s t - m ≧ 0 では. 6 F◎ キ ト ★( 1十a s十 晒2+ 婚3十 岬4+ 郷5+a # 1 ,. t-m yd l F1(. 61. 表 - 解析事例セル数と 新積雪深 ( cm) No . 731 , IZ, 742 111155. 惣 積雪深 2. 2,4 2. 9,4 2i 3,4.. 喜 - 一. 1-1196 111215. 1: 400 1. 828. 11 473. 圃 i 毒繕警鐘 書 冨蟻善 謙三 端 美嚢 - ・ー 塵 麗 が 得 ら れ る. こ こ で,a,~ a6は G(u)の 近 似 式 を 求 め る た め に 定 め ら れ ・ 9 11 9821 ,. 1. 305. 1. 670. 1. 340. 1. 299. 2 10 2 .. 曇 i 副 蹴墨騰鷲冨 驚 驚喜翻1 -,キー 1. 705, 1 1457. 2 6.0 21 5.2 …. 11 597 2・ 680. ように最小二乗法によっ て求められるわけである,. グラフのN0,は解析のための便宜的な番号である,. 312 6, 6 . 111 2, oi. 4ギ2I,oi. 212387. 2. 2. 892. 2. 3.3… 7.4‘ 5.3. 21 804. 2. 7.2. 2. する雪面の上昇速度の関係式が得られることになり, それらを図4に示 す. 図の(a)~(d)は図1のそれぞれに対応したグラ フである, (c)や(d)においては複数の関係 式が重ね合わせられた状態を示しており, 現象的にはグラフのピークを含む部分がそれぞれ1つの. 関数に対応しているわけである, 今, 1つの関数で表わされる部分を便宜的にセルと呼称するなら ば, それは図のピーク の数に等しいことになる すなわち, (a)~(d)の雪の堆積過程においては , それぞれ1~4個のセルにより構成されていると表現される.一般に,積雪による災害は堆積量(H) が大きいほど, またセルの ピークが先鋭なほど(dの値が小さ いほど) , 発生の可能性が大きいもの と考えられる, このようなことから, 積雪災害の1つの指標としてH/dに関係した値を利用する ことも一 考の余地があるであろう,. 次に, 表1は観測期間中に得られた堆積例をまとめて示したものである, 吹雪を判わず雪面の上 昇が顕著であったものがこの期では24例ほどあっ たということである, 表のN0,は図1な どと同 様に便宜的な解析番号である. これら全てが図・ 1と同じように分布曲線と良い一致がみられた. 表. から明らかなように, このなかで最も多い事例 はセル数が2の場合である, また, セル数の増加と ともにその間に堆積した雪の深さ (積雪深) も多くなる傾向を示している. これをグラフに表わし .とは困難であるが このグラフでは たものが図・ 5である● , 観測事例が十分ではないので断定するこ , 1) (6.

(7) . 62. 油. 川. 英. 明. 平均の積雪 (H) がセル数 (n) の 二乗に比例 して増加しているよう である.. 4, 分布 関 数の摘 用 例 につ いて 一降雪時における雪の堆積過程が時間に関する正規分布関数 (あるいはその複合式) として仮定 されるならば, 積雪の原因である降雪現象において もそのような傾向が予測されるであろう. 具体 的には降雪強度の時間的変化 が, 積雪の場合における雪面の上昇速度の時間的変化に類似 したグラ )から フを示すのではないかということである. 図6はその一例として, 降雪強度に関する研究報告8 の データを, 積雪の場合と同様に分布式に あてはめたものである. 図の(a)は降雪強度の時間変化 から求めた降雪量(RR)と時間(t)の関係で, 点線で示された分布曲線と良い 一致を示している, また,(b)は(a)で求められた分布関数による降雪強度のグラフで,3つの時間関数により成り立っ ており, これらを和合 したものが降雪強度を示すわけである, このような降雪の特性は雪雲の形成 条件や形態に由来するもの と推測される. 降雪量分布は積雪の圧 密過程により直接的には積雪深分布に置換されるものではないが, 前述の. ように同じ形態の分布関数に従うことから, これらの傾向は大きく異なるものではないであろう, 積雪深と降雪量について定量的な関係が得られるならば積雪深分布から降雪強度 が算定できること になる. 積雪深の測定が比較的容易であるこ とから, このような方法は有用であると考えられる, )により積雪深を多点観測 した結果により, 降雪時の堆積過程を1つの分布 式 図7は自記積雪深計9 に仮定し, その結果得られた雪面上昇の速さを距離及 び時間に関して三次元表示したものである,. (a)は石狩湾から北西-南東方向に観測点を配置 した時の結果で, (b)はそれと直交する方向によ る例である. いずれも時間的, 場所的に積雪の堆 積 状 態 が 容 易 に 把 握 さ れ 得 る,. 、. (a). RR ( = 皿). / / / 。. 18 r R( h m U m/h) ハ. へ d. o. / ≦ / /. 0. 1. 2. ^ U 3. 4. 図5 平均積雪深(H)とセル数(n)の関係. ・ ・. .. っ ” ′ T i. ・ ′ . ・′ 、 tー 18・. 19. r. 20h. 図6 降雪量(RR)と降雪強度(R)の時間変化 2) (6.

(8) . 一降雪時における積雪の堆積過程について 5 . お. わ. り. 63. に. 一 降雪時における雪の堆績過程は, 吹. 雪を判う場合を除き時間に関する正規分 布関数, あるいはその複合関数により表 わ す こ と が で き る. こ の こ と は, 1986 年. ~87年の冬期全般にわたり実証された.. また, 今回の観測においては一降雪時に お いて雪面上 昇の速さ にはいく つかの. cm/h. ピークが存在し, そのピーク数が多いほ ど堆積量が大き い傾向がみられた.. 降雪強度の時間変化に関しても積雪の. 場合と同様の分布関数があて はまり, 堆. 積過程から降雪量の算定を得る可能性が 示唆された.. 最後に, 今回の観測及び資料の解析に あたり本分校の総合教育研究室の若葉博 助教授より多大な援助を得た. 体育研究 室の方々に は観測に際し種々の便宜をは かっ ていただいた. また, 観測機材に関. して小倉哲雄技官より貴重な示唆を受け た.. 本報告をまとめる にあたり, 北大抵温. 科学研究所気象部門の成瀬廉二助教授よ. ok m. り助言 と励ま しの あっ た こと を明記す る, ここに併記し感謝の意を表する,. 浦臼. 石狩湾. 図7 自記積雪深計による観測結果の解析例 文. 献. 1) 菊地勝弘他:北海道大学地球物理学研究 報告27 ( 1 972 ) P, 1 2) 遠藤八十一 他:低温科学 物理編 34 ( 19 ) P. 133 76 3) 秋田屋英次他:低温科学 物理編 35 ( 19 77 ) P. 105 4) 成瀬康二他:低温科学 物理編 3 6( 1978 ) P. 13 9. 5) 油川英明他:低温科学 物理編 36( 1 97 ) P, 155 8 ibut ionsf 6) Yamada,T,: Contr i t tute of Low rom thelns 31 (1982 ) p. 1. Temperature Science ser ies A no, .. ibut ionsf i 7) Kobayashi tute of Low t r rom thelns ,S.:Cont 29 (1979 ) P, 1. 8) 藤吉康他志:低温科学 物理編 42( ) P, 147 1 983 9) 油川英明:低温科学 物理編 3 8( 1 979 ) P, 73 3) (6. Temperature Sc i ence seris A no,.

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