大学生の健康行動と意識に関する研究 その1-食・運動習慣について-
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第2部C) 第4 6巻 第2号. 平成8年2月. . lof Hokkaido Un i i &iucat i lowコ IC) Vo l ty of】 na ve r s on(Seαi on l .46 .2 ,No. .. -. 大学生の健康行動と意識に関する研究. その1. - 食・運動 習慣 について -. -. 佐々木. 胤. 則・板. 橋. あゆみ・富. 田. 勤. 北海道教育大学札幌校 教育保健研究室. Study ‐. he on t. Heal th Behavior and Consciousness of. University Studentsin sapporo Partl , Foodlntake and Phys icaI Exercise H : t abi s-. Tanenor i SASAK1 Awm iITABASH1, Tsutomu TOMITA , Depanヒmentof Heal ion,Sapporo Campus th Educat. Hokka ido University ofEducat ion. abstract. Wr e ca ーぱi ed out a survey by questiomlaire in Sapporo on 廿i l th beha頃or and consciousness of547 e hea ty s uiuversi tudent le s i lexercise‐ eand242fema ca ,305 mal ,aboutfoodintakeand phys. Regard 巨 ロ ロgfoodintake lmos l lfemal ta tばeet imesperdayand wi i lance estookfoodt thnut r entba ,a ,butfew l 1 ゴ ロng i id so‐ Concer ma es d n decrease in salt and e×tra intake e×cE海s calciujm to prevent h]n)e忙ension and is studentsanswered せま osteoporos r lefut h i ey were not wo lけied aboutthisfort t ロ re , ,yett ey d d nothaveadequate. intake 1 ゴ ロngphys i lexercise, we obse l foft ca t i lometersa day and one lved せl atha ‐ Concer em walkedu1 ・der3 ki , inf ivehadせl i l qdhal fofせl l rownautomobi e t化l i es idnotintendtoexerc em fe eylackede×erc i se eyd ‐ Aj se ,but甘l lnore . Thesef ind ingssugges tせl l ionstar theducat ingine lementaryschooltoavoidapos at weneedhea t ior i t ty er iseases i th metabol wi cd ‐. 1. は じ め に. 現代の日本は 「飽食の時代」 と呼ばれ, 食物が満ちあふれている 人々は自分の好みに応じた食生活を営 . むこ と ができる 反面, エネ ル ギー の 過剰 摂 取 による 肥 満や 栄養の偏 り による 疾 病 も 顕在 化 して きて いる , .. また, 交通機関の整備やモータリゼーショ ンの発達 家事・労働作業の機械化 省力化により日常生活の身 , , 体活動量が低下し, 普通の生活者には慢性的な運動不足が生じるようになってきている . 栄養素摂取の偏りや運動不足が関与しているとされる成人病が死因の大部分を占めている今日 成長期か , らこのような環境で育ったものにとって, 日常の栄養摂取状況や運動を含む身体活動状況が将来の健康を左 右する因子としてさらに重要になってくると推測される 大学生を含む青年層は活動的で 他の年齢層と比 . , 較して有疾病率の低い集団であるため, 自身の健康への関心はけっ して高いとは言えないが 大学生がと っ , ている健康に関わる行動, あるいは抱いている意識は 将来の健康状況を予想する貴重な資料となる また , . , それらは学校教育を含む大学入学前に受 けてきた様々な情報によって形成されていると捉えられ 学校にお , 5) (2.
(3) . 94. 佐々木 胤則・板橋あゆみ・富田. 勤. ける健康教育の改善に有用な情報となる. 本研究は, 大学生を対象に; 食・生活習慣やダイエッ トに対する意識, 成人病予防に係わる栄養素摂取の 態度について, さらに現在の運動状況と将来の心構えなどを, 自記筆・質問紙法のアンケート調査で若年者 の健康に関する行動と意識の一端を明らかにし, 健康行動につながる健康教育を模索するものである. なお, その2においては, 青年期においてもっ とも注意が必要とされる疾病の性行為感染症 (STD) に 対する知識と意識について報告する.. 1 1 対象およ び方法 1. 調査対象 札幌市内および近郊の4年制大学で講義を担当 している教官を通じて協力を依頼し, 基本事項の回答に欠 落の なか っ た男 子305名, 女 子242名, 合計547名 の 学生 を対 象 と した. 対 象 とな っ た学生の 年 齢 は, 男 子18~25 才, 平均20‐2才, 女 子18~26才, 平均19‐8才 であ っ た.. 2. 調査方法および内容 19 2月にかけて, 各大学の協力を依頼した担当教官の講義終了直後に調査票を配布し, その 94年7月から1 場 で記 入・ 回答 後, 回収 し・た.. 調査票は, 無記名で性, 年齢, 身長, 体重を基本事項とし, 「食事と栄養に関する事項」 と「運動に関する 事項」 から構成した. それぞれの内容は, 「食事と栄養に関する事項」 として①食習慣②ダイエッ ト③塩分摂 取量④カルシウム摂取量についての1 1項目, 「運動に関する事項」として①運動習慣②日常運動意識③体力増 進意識についての6項目とした (参考資料1) . 3. 解析方法 まず, 基本事項の集計を行った後, 各項目の選択肢別の頻度を求めた. 次に, 複数回答可とした項目以外 は4つの選択肢から1つを選ぶ方法を取り, それぞれの選択肢に健康行動および意識上望ましい順に各々 4 点・3点・2点・1点を与えて得点化し, 総合得点および項目間の相関関係を求めた. また, 男女別, 22を 境 と したBM I別 に集計 を行 い, 性差 ・ 体型 の差 につ いて は z2法 による 検 定 を行 っ た.. m. 結. 果. 1. アンケートの基礎集計 1) 食事と栄養に関する事項 ( 1 ) 食習慣に関する事項 栄養のバランスを考慮 した食事, 食事時間の規則性, 食べ物の好き嫌い, インスタント食品, 菓子類の摂 取 につ いて の 回 答 を図 1 に示す. 栄養 の バ ラ ンス を考 えて 食 事を 取 っ て いる もの は, 6‐0% にす ぎず, 6割 以 上の もの が, 十 分考慮 した食 事 を して いな か っ た. 食 事の 規則 性 につ いて は, 4 人 に 一 人 が規則 的 に取り, 4割 が規則 的 にと っ て い ない こ 「 とが示さ れた が, 食べ 物の 好 き嫌 い, い わゆ る偏 食 につ いて は, 「多い」 , 多い 方 である」の合 計 は17%弱 で あ っ た. ‐「イ ンス タ ン ト食 品を食べ ます か」 お よ び 「ス ナ ッ ク ・ケ ー キ類 を食べ ます か」 との 質 問 に対 して 「いい 6) (2.
(4) . 95. 大学生の健康行動と意 、談に関する研究 その1. 「 え 全く」 と応え た 者 はそ れ ぞれ7‐7%, 5‐5% にす ぎなく, 3, 4割 の もの が 「多い」 , 多い 方 である」 であ. ると応えた.. Q 栄養のバランスを考えて食事をしていますか? ‐ A. Q. いいえ全く. 少しだけ 34 7 ‐ -. 28 2 ‐. おおむね 31 1 ‐ -. はいいっも 6 0 ‐ .. 三食 を規則 正 しく 取 っ て いま す か?. Q 食べ物の好き嫌いがありますか?. At 多 謝9い 6 8 9 宛隷芙 ‐ Q. A. 少しだけ ・4 3 7 … ‐. 、 ミミ団 凌嫉褒纂ミミ、 いいえ全く 39 6 ‐. イ ンスタ ン ト食 品 を食 べ ます か?. ミ だ駁義鱒糠髪 ヌ嬢※ 嘉彦 … 毒彰 嬢※鱒鯵6し 、 に7 、. 65 1 -. Q スナック, ケーキ類を食べますか? A. 少しだけ. 多し¥凝 ぁる /. 多い 7 9 ‐. {. 図1. 592. 食習慣に関する質問の回答 (%). ( 2 ) ダイ エ ッ トに関す る 事項 「今ま で に ダイ エ ッ トの 経験 があり ま す か」 という 質 問 に対 して は 61 1% が 「い い え 全く と応え ダ 」 , . , イ エ ッ トの 経験 を持つ も の は4割 弱 であ っ た. ダイ エ ッ ト経 験の 内訳 は, 「はい 何回 も」11 5% 「3~ 4回」 ‐ , 7‐1%, 「1 ~ 2 回」 20‐3% であ っ た. ダイ エ ッ トの 実 行 方法 に関 して 「以 下の ダイ エ ッ トで実 行する と した ら どれ を選 びます か ?. 経 験の ある. 人 は行 っ たもの を 選択 して く ださ い (複数 回答 可)」 と の 質 問 に対 して は多い 順 に 「運 動 量 を増 や す」326人 , 「食 事の 量 を減 らす」 260人 「特別 なメ ニ ュ ー をつく る 80人 「食 事の 回数 を減 らす 67人 「そ の 他 37 」 」 」 , , , 「 「 人, ダイ エ ッ ト食 品を用 いる」 20人, 薬 を用 い る」 10人 であ っ た 図 2 に男 女 別 の 内訳 を示す . .. ( 3 ) 栄養に関する事項 塩分の摂取上の注意, カルシウム摂取の奨励, コレステロールの基礎知識等に関する回答を図3 に示す. 食塩摂取上の注意として「1日の塩分摂取量をl og 以下にすることを考えて食事をしていますか」との質問 に対 して は 「おおむ ね」 9‐7%, 「はい いつ も」 1.6% という 割 合 であり, 「お おむ ね」 と 「はいいつ も」 をあ わせ て 1割 を僅 か に超 える だ けで, 9割 弱 があ ま り考 慮 して い ない こ と が示さ れ た . カ ル シウ ム 摂 取 状況 と して 「必要 とさ れる 1日600mg のカ ル シウム を摂 取 できて い ます か」 という 質 問 に 「 対 して は「い い え 全く」 「 , 少 しだ け」 という の が7割 を 占め, ほむ寵満たさ れて いる とさ れる 「お おむ ね」 , は いいつ も」 は3割 であ っ た. ま た, カ ル シウム 摂 取意 識 につ いて 「骨粗 雑 症の 予 防の ため に意 識 してカ ル シ ウム を と っ て い きま す か」 と の質 問 に対 して は 「取 っ て いく」 と応 え たの は11 9% であ っ た . . コ レス テ ロ ー ル に関する知 識 につ いて 「コ レス テ ロール の働 き につ いて知 っ て い ます か」 という 質 問 に対 7) (2.
(5) . 96. 佐々 木. 胤則・ ・板 橋 あ ゆ み ・富 田. 勤. して は r知 っ て いる」 と 応え たもの は5 %以 下 であ っ た.. . 日 … 浅薄 ,. . . . 1 繊細 … ,. 回 女子. . . . 艶 1 ー謝. 事 一 十の量. . 食事回数. その他 ー 特別メ 運動量 ーー ニュ ◆ 薬 の利 用 タ 在外食品. 図2. ダイエッ トを行うとした時の方法. ー Y ノ. ′. Q 塩分摂取量を考慮して食事をしていますか?. A鰻雲 霞雫編雷ミ 姦ミ露饗霊額副 ミ ミ ミ 隷 一. --------- -J. ー ーーーーー----. . . Q 必要量のカルシウムを摂取できていますか?. ー-. - - 、-- - [‐- 手ー. r-. 二 」. Q 予防のために意識してカルシウムを取っていきますか?. 1 - 」 ミ警謙瀬霧髪姿傷房艶彊謙遜繕裏 ド. 珊夢ンた少渓琴一77 翼建議〉 き総轄蓑態 .一t涼 感 t謹 A, Q. コ レステ ロ ー ル の働き につ いて知 っ て いま す か?. ≧ ぎ 際塞 露墓 霞鞭塾浅i霧露髪需留錫国 園 図3. 栄養素摂取に関する質問の回答 (%). 2) 運動に関する事項 ) 運動習慣に関する事項 ( 1 体を動かすことに関した, 定期的な運動, 一日の歩く距離, 自家用車の利用状況を図4に示す. 運動として 「定期的に (授業を除く) 運動 を して い ます か」 との 質 問 に対 して は, 6割 の もの が 「して い ない」 と応え, 「一日 に距 離 に して ど のく らい歩 きます か」 との質 問 に対 して は; 8割 の もの が3 km 以下で あ っ た. ま た, 自家用 車 につ いて は対 象 者の22% が, す で に恒常 的 に利 用 して い るこ と が示さ れた. ・. 8) (2.
(6) . 97. 大学生の健康行動と意識に関する研究 その1. Q、 定期的に運動をしていますか. (授業を除く) ? -. Y. ‐. - M --. n - ,. . A 尽 \ ・飛 ぶ. してぃ ぃ ▲ 、 も ぎ\ : ・ ・き\ 運 謙 ミミ 薄 墨 , . 687・ ≦. 「ー ー ー. 一 日 に どのく らい歩 きま す か?. Q. 〆灘ミ覗き 」 …巽 雨露三愛璽馨Z ZZ鱗難ト 「 一.-”- ” -- -ザ. Q. ー】ー -- -- -. :. レジャー以外に自家用車を利用しますか?. 寒 帯も》 響い媒と 墓誌蝕ミ無精漆飛無飛需 はいいつも 、219 ‐. A. 図4. Q. ことが多い 1も1. いいえ全く \ 419. 運動習慣に関する質問の回答 (%). 2 階 か ら4 階へ, エ レベ 「 タ ーと 階段 の どち らを使 いま す か?. 淋サ A いつも帆 ず/だいか /. \M ″ ^ 〈 へ 、‐ ミいか階段. 362. lo 6 ‐. Q. ときどき 、221 ‐. 41 3 ‐. ミョ M 紙 段 無糟. 運動 不 足 を感 じる こと が あり ま す か? 4 y, × x十 x ¥ ×× 、、、いい r r ′ 7rY ¥ r へx◇×ヱ ・いえ全く し / ことが多い///′ どき V 〆○×◇xv とき ◇ 〆ゼ ′ 、 はいいつも \ f ′ \ ^ ′ / へ ^ ^ ^ へ 〈 \ / \ 8 II 2N ト \\ ゞ ↓ / 27 \ 25 6 \\ 4 / // 友 x × ×35 ス ‐ ‐ ‐ ‐. Q. 体力維持のための運動を続けられますか?. . A. 、いえ全. おおむね. 少しだけ. はい強く. 図5 運動意識に関する質問の回答 (%) 2 ( ) 日常の運動意識に関する事項. エレベーターと階段の選択状況, 運動不足感, 体力増進意識についての回答を図5に示す. 体 を動 か す意 志 に関 して, 「2 階か ら4 階へ 行く と した らエ レベ ータ ー と 階段の ど ち らを使います か」とい う 質 問 に対 して は, エ レベ ータ ー利 用 派, 階段利 用 派の割 合 は半数 ずつ であり, 「いつ も 階段」を利 用 す る と 応 え たも の は1割 であ っ た. 運 動不足 の 自 覚 と して, 「運 動 不足 を感 じるこ と があり ま す か」 との質 問 に は 「いい え 全く」 と応 え た もの は11‐2% で, 大部 分 の もの が運 動 不足 を感 じて いる こ とが示さ れ, 体力 維持 認識 につ いて も 「体力 維持の た , めの 運 動 を続 ける 自 信 があ りま す か」 との質 問 に, 「はい 強く」 と応え たも の は12 4% であ っ た ‐ .. 2. 基礎集計に基づく解析 1) 食事・栄養に関する事項 1 ) 食習慣に関する事項 ( 男女別に関しては全ての項目に有意な差がみられた.女子に比べて男子は食事の栄養バランスに無関心で, 欠食・偏 食 が多く, イ ンス タ ン ト食 品・ 暗好 品を多く と っ て い る という 傾 向 が認 め ら れ た . 9) (2.
(7) . 98. 佐々 木. 胤則 ・ 板 橋あ ゆ み・ 富 田. 勤. 2 ( ) ダイエットに関する事項 男女別に関してはダイエット経験の項目に有意な差が認められた. 女子は全体の6割以上が3回以上のダ イ エ ッ トを 試 みて おり, 男 子 は8割 が全く ダイ エ ッ トを行 っ たこ と がなか っ た. ダイ エ ッ ト法 につ いて は,. 図2のように女子が主として食事の量を減らすのに対して, 男子は運動量を増やすという手段を取ることが 示された. BMI別では, 有意ではなかっ たが, 22以上の者より22未満の者の方が多く の ダイエット法を経 験 して い た.. ( 3 ) 栄養に関する事項 男女 別 に関 して は全て の 項 目 に有 意 な差 が認め ら れた. 男 子 は塩 分や コ レス テロー ル, カ ル シウム とい っ. た栄養の摂取に対して関心が薄く, 進んで取り入れようという意識が高 ぐないことが認められた. 女子は男 子と比べて栄養に関する知識や意識は高かった. B M I別 で はカ ル シウム に関す る 2項目において有意な差が認められた. 2 2以上の者の方がカルシウムを よく摂 取 して お り, 予 防の ための意 識 が高 か っ た.. 2) 運動に関する事項 ( 1 ) 運動習慣に関する事項 男女別では定期的運動と運動不足の項で有意な差が認められた. 男子に比べて女子は定期的な運動をして いなく, 運動不足を感じることが多いという傾向がみられた. 特に, 女子は運動不足を全く感じない者は1 割にも満たなかった. BMI別でも同項目に有意な差が認められ, 22未満の者は6割以上が定期的な運動を して い なく, 9割 以上 が運 動不 足 を感 じて い た. ( 2 ) 日常の運動意識に関する事項. 男女別で両項目に有意な差が認められた. 女子の半数が全く自家用車を利用していないのに対し, 男子の 約 半 数 が頻繁 に使用 して おり, 階段 とエ レベ ータ ー があ っ た場 合, いつ も 階段 を使う と応え た もの は男 子 よ り女 子 に多か っ た.. ( 3 ) 体力維持意識に関する事項 男女間に有意な差が認められた. 体力維持のための運動を続ける自信を強く持っていると回答したものは 18.0% と男 子 に多く, 女 子 で は5.4% に しか満 た な か っ た.. 3) 総合得点と項目間の相関 各項目の回答に対して与えた点数の総合得点は64点満点となり, 対象者の平均得点は38. 6点であった. そ のうち栄養得点は4 0点満点で平均24 4 ‐2点, 運動得点は24点満点で平均1 ‐2点であった. 男女別, 22を境とし たBMI別の成績を表1示す.. 得点化したときの男女別, BMI別 平均得点. 表1. 与 男 (n 女 (n BM (n. 点. 子 = 305) 子 = 242) 122 以 上 ) = 158. B M 工22 未 満 (n. ) = 389. 栄養項目. 運動項目. 40. 24. 64. 23‐2. 14‐4. 37‐6. 25.I. 14.0. 39.1. 24.I. 14‐4. 38‐5. 24.4. 14‐1. 38.5. 0) (3. 総. 計.
(8) . 大学生の健康行動と意識に関する研究 その1. 99. 総合得点は男子37 ‐6点, 女子39 ‐6点と, 女子が高得点を示し, 男女別の栄養得点は女子の方が男子より高 く, 運動 得点 は男 子 の 方 が若 干女 子 より 高か っ た が, いず れ も有 意 な差 で はなか っ た. ま た, BMI別 にも. られなかった. なお, 大きく: 分けた事項内の項目間に有意な相関が認められたが, 総合得点に有意差は, 認め・ 大きく分けた事項外の項目と相関が認められた項目はなかった‐. W. 考. 察. 得点に関しては, 10 0点満点に換算すると総合・栄養・運動ともに約60点というほぼ予想された結果であっ )で鳥居 たが, 知識や意識を問う項目では比較的低得点であった. 大学生の保健知識の習得状況に関する研究2 らは, 大学生はマスコミや生活から情報を得ており病気と予防に関して概念的には理解しているが, 栄養に 「 関する 知 識 は 乏 しい. ま た, 石 河 は, 、 今日 の状 況 にお いて 知 的 理解」 な しに, 運 動不足 を解消 する こ と は 2 ) こ の よう な報 告 を基 に そ れぞ れの項 目 に添 っ て 考 察 を展開す る できない と して いる2 , . .. 1. 食事・栄養に関する事項について 1) 食習慣に関する事項 ( 1 ) 食 事の 栄養 バ ラ ンス 若 い 頃か らの 過食や偏 食 による 栄養の ア ン バ ラ ンス は様々 な因子 を伴 っ て, 老 人 になる ま で になん らかの. ) 本調査で栄養バランスを考えて食事をしていると答えた者 病気をもたらし老化を早めると言われている3 . は 「はい いつ も」 「お おむね」 をあ わせ て も37.1% に しか す ぎず, 半 数以 上 の者 が 「少 しだ け」 「い いえ 全く」. と答えていた. これから栄養のアンバランスが長期にわたるとすれば, 将来を健康に生活し, 豊かな長寿を 全う する こ と は難 しい と 想わ れる. 栄養の ア ン バ ラ ンス の要 因 と して は外食 する機 会の増 加 があ げられる.. )によると最も外食頻度が高いと 今回対象となった大学生は20歳前後であるが, この年齢層は国民栄養調査4 さ れて いる. さ ら に, こ の年 代 は簡 便さ を好 むこ と と, 外食 を交 際の手 段 と して利 用 して いる こ と が 理由 と して あ げら れる. こ の項 目 で は, 男 女 の 回 答 に有 意 な差 がみ られ, 食 事の 栄養 バ ラ ンス を 「お おむ ね」 ま た は 「いつ も」 考 えて いる 者 が半 数を 占める女 子 に対 して, 男 子 で は 「少 し」 ま た は 「全く 考 えて い な い」 者 が7割 を越 して い た. こ れ は, 女 子 は少 な か らず 料 理 をつく る側 に立 つ こ とが 多か っ た り, 美 容上 のこ と を気 に して 栄 養 バ ラ ンス を考 える が, 男 子 で は他 人 がつ く る 物 を食べ る だ け, ま た調 理する こ と自体 をめん どう と して 手軽 な イ ンス タ ン ト食 品や 惣菜 に頼る こ とが多い ため と考 え られ た.. 2 ( ) 食事の規則性 「 三 食規則 的 にと っ て いな い者, つ まり 欠 食の ある 者 は 「少 しだ け」 , いい え 全く」 あわせて42.6% であ っ. た. 朝・唇・夕のどの食事を欠いているかは定かではないが, 多くの研究報告で指摘されるように朝食が省 かれているのではないかと推測された. また, 得点では, 男子の方が有意に低得点であり, 女子の方に3食 規則 正 しく と る こ とが ほぼ習 慣 と な っ て い る の に対 し, 男 子 にそ の よう な傾 向は 全く み られ なか っ た 朝 食 .. } を自分で用意するということが, 男子ではあまりないという研究報告もあり8 , 男子は朝昼兼食としている者 が多い可能性も考えられた. また, 欠食に密接に関わる要素としては睡眠の不規則性があげられ, 大学生で は睡眠パタ. } ンが一定 して い ない もの が多 い と 報告 さ れて いる7 .. )では, 高校以上の学生が最も欠食率が高いとされている 益子が朝食抜きでクレペリン検査 国民栄養調査4 . } 規則正しく食事・就寝・ を行う実験をしたところ,精神面での集中力や意欲の低下が観察されたとしている5 . 起床することで心身の活動が保障され, 生活リズムが維持されるが, 食事の規則性が生体のリズム形成に深 1) (3.
(9) . 100. 佐々 木. 胤則・ 板 橋 あ ゆ み・ 富 田. 勤. ) こ の項 目 で は 男 子 に食 事の 重要性 の 認識 が求 め られた く 関与 して いる とさ れて いる6 , . .. 3 ( ) 偏食傾向 「 「 食べ物 に好 き嫌い が 「多 い」 , 多い 方 である」 と 答 え た者 は16‐7% しかい なか っ た. 学 童期 に は 好 き嫌 い はい けませ ん. 残 さ ず 食べま しょう ノ」 と教 え られる. 発育 も 停止 を迎 える大 学生 にと っ て 食べ物 の好 き ) 食 物 がふん だん に存在 す る 嫌 い は, 病 的 な偏 食 でない 限りそ れ ほど重 視する 問題 で はない といわ れて いる9 . 現 代 で は, た とえ 嫌 い で食 べ ら れない もの があ っ て も, そ れ に代 替する も の が食べ ら れるの な ら栄養 素 が極 端 に偏 る こ と はない. こ こ で偏 食傾 向の み られる16‐7% の ものも, 病 的 な, という よ り はむ しろ 食物 に対 す る 好 み が は っ きり して い る とい っ た 方が妥 当 か も しれない.. 男女間には前項と同様, 顕著な差が認められており, 男子に好き嫌いの多いものが高い傾向が認められた. 女 子 は嫌 いな もの があ っ て も 「食べ られ ない ほど で はない」 という よう な食 物 に対 して 寛容 な認識 を持 っ て 「嫌 い なもの は嫌い」 と い う は っ きり と した意志 を示 し 行 動 する という 現 れと捉 える こ と いる が, 男 子 は・ ,. ‐いう報告もあ もできる. また, 男子は女子よりも自分の意志をあくまでも押し通すという傾向がみられると 0 ) 食物 に対 して もそ の よう な傾 向 が当て はま っ て いる とい える り1 , . 4 ( ) イ ンスタ ント食 品及 び噌好 品 イ ンスタ ン ト食 品, ス ナ ッ ク ・ケ ー キ 類の 噌好 品 を全く と らない と答え た者 は1割 にも 満た なか っ た. こ れ らの 食物 はす で に大 学生 の 食生 活の 一部 と して 定着 して いる 様 子 がう か がえ た. ま た, イ ンスタ ン ト食 品 を 比較 的多く と っ て いる 者 は男 子 で36.4%, 女 子 で15.7% と, 男 子の方 が2倍以 上 も多 か っ た. 、 女 子 は3食 規則 正 しく と り 栄養 の バ ラ ンス も考 えて いる が, 男 子 で は 「腹の 空い た とき に手軽 に食 べ られる物」 という 認 識か らイ ンス タ ント食 品の利 用 率 が高 いの で はない か と推測 さ れ たニ. ′ことに便利であるが 数種の添 イ ンスタント食品は時間も手間も省けて, 一時的に空腹感を満たすにはま , ) そ れだ けに依 存 するの は不適 当 である ・継 加 物 が入 っ て いる場 合が多く, 栄養価 も決 して 高 い と はい え▲ず9 , . 続 的 に と っ て いけば, 消化器に障害をきたす恐れもある. 安易にインスタント食品を口にすることは避け,. あくまで臨時・非常の場合の食手段としてとることを心がける必要がある. ス ナ ッ ク ・ケ ーキ類 の 間食 が多い 方 である と応 え たもの は有 意 に女 子 に多か っ た. 女 子の 5人 に1 人 はス ) ス ナ ッ ク・ケ ナ ッ ク・菓 子類 をよ、く 食 べて お り, 男 子よ り も間食 を 多く とる傾 向 がある という 報告 もある3 .. ーキ類は食べなくてはならないものではなく, 心理的な欲求を満たす暗好品的役割をはたしている場合が多 い‐ しか し, ロ に入れ, 体 内 に吸収さ れ れ ばそ れ は 日の食事の一部であり, 必要な栄養所要量に換算され 1 ) 時 に は そ れだ けで一 食 分の必要 なエネ ル ギー を満 た して しまう 物 もある 多食 して しまう と る の である1 , , . .. 糖や油脂・食塩またはカロリーの過剰摂取に陥り栄養バランスの点で問題となる. 暗好品も食事の一部 であ るという概念を持ち, とりすぎに注意する必要がある. 2) ダイエッ トに関する事項 ノ ダイ エ ッ トを 1回以 上 経験 して い る もの は全体 の4割 であ っ た ′1 回以 上行 っ た という こ と は 一 度の ダ , .. イエッ トでは成果が得られなく, 大部分は失敗に失敗を重ねて何度も試みたものと思われる. いずれにして もそ の根底 に はやせ 願 望 がある と考 え ら れる. ま た, 男 女 別 では, 全く ダイ エ ッ トの 経験 がない もの が8割. を占める男子に対して, 一度以上の経験を持つ女子が逆に8割いるという有意な差が認められた. ダイ エ ッ トの 方法 は 「食 事の 量 を減 らす」 「運 動量 を増 や す」 とい っ た 常識 的 なもの が圧倒 的 に多く, 手 軽 に行 える もの をコ ツコ ツ と行う 努力 の 姿 勢 がみ ら れた. 中 に は薬 に頼 っ たり, 水 しか飲 ま ない とい っ た過 激. な手段を選ぶ者がいたことも無視す ・ることはできない. どのような薬品にも副作用が指摘されている.・また ある一種類の食品しかとらないというこ とは, 栄養素不足に起因する何らかの障害も懸念される. ダイエッ 2) (3.
(10) . 大学生の健康行動と意識に関する研究 その1. 101. トの方法として男子は, 運動重視面から選んだが, 女子は食事面から選んでいた. 女子は, 食事の量や質が 体型に強く関わっている, もしくは, 運動量を増やすよりは食事を改善する方が行いやすいと考えている傾 向にあると思われた. 本調 査 で は, BM I が22以 上の 者 よ り22以 下の者 の 方 が多く の ダイ エ ッ ト法 を経 験 して お り 比較 的やせ , て い る者 の 方 が多く の ダイ エ ッ ト法 を 試みて い る傾 向 にあ っ た こ れ は, ダイ エ ッ トの 必 要 の ない 者の 方 が . やせ 志 向 が高 い という こ とを示 して いる が, B MI が低 い者 ほど 「目の 疲れ」 「胃痛」 な ど の 自 覚症状 を訴 え. る率が高いという報告もあり1 の , やせ志向を動機とする不健全なライフスタイルの間接的な影響とみられて いる. 特 に, 現代 で はマスメ ディ アの 影響 で 「や せて いるイ コ ール スタイ ル がよ い」 という 風潮 があり 芸 , 能 界や フ ァ ッ ンョ ン界 な どを みて も たいて いの登 場 人 物 がス ラ リ とやせ て おり. , 一般人 の憧れとやせ願望を 助 長 してい る. 特 に女 子 は大 半 の者 が自分 を 「太 っ て い る」 と 思い 減量を必要と考えている 希望する体 , . 重は低く設定されている場合が多く,現体重より平均4 kg の 減量 を望 ん でいる という 報告 もあり, こ の傾 向 2 ) は低 年 齢 化 して いる とさ れて いる1 .. 肥満度をはかる体脂肪率や種々の身体指数から, 明らかに健康を害する恐れのある者は体重を減らす方法 の一つとしてダイエッ トが必要であるが, 大部分の人には必要とされなく, 自己の誤った判 断で過度な減量 行動を取るのは危険である‐ 体型を自分の理想に近づけようとする行動は大人の場合不健康を招きやすい . 仮に実行するとするなら, 食生活を検討し運動を取り入れるような方法をとるべきである その前提として . 3 ) 福永が提唱しているように1 ′ 肥満の定義や判断基準など正しい情報 が普及されることが 草ほ れる. , 3) 栄養に関する事項 ( 1 ) 食 塩の摂 取 塩 分の摂 取 量 を考 慮 して の 食 事 につ いて 「いい え 全く」 「少 しだ け」 「おお む ね」 「はい いつ も」 の 順 に , , , そ れぞ れ1・ 2・ 3 ・ 4点 を与 えて 集 計 した結 果 平均 点 が1 43点 とな り こ れま での 成 績 と は比べ られ な , ‐ ,. いほどの低得点 であっ た. また, 男子の8割が塩分摂取に無頓着と捉えられたのに対し 女子は約半数がい , くらか考えて塩分を摂取していたが, 大部分の者が塩分の過剰摂取量が高血圧や動脈硬化の原因となるとい う こ と に関心 を持 っ て い な いこ とを 示 してい た . 平成 3年 の 国民 栄 養調 査 による と, わ が国 の平均 一 人 当 たりの 食塩摂 取 量 は12 9g であ っ た ヒトの 1日の ‐ . ナ トリ ウム 必 要 量 は1 g 程度 である の で実 に10倍以 上 をと っ て い るこ とになる 現在 目標摂 取量 が1 日lo , . 5 ) 昭 和62年 に11 7g に な っ た の を ピーク g 以 下 とさ れて いる の は現 実 と の 妥協 に よ り生 ま れ た 値 であ る が1 , ‐. ) 食塩摂取の割合は調味料のしょうゆや味噌が高く 濃い味付けの家庭で育 た若者は に再び漸増している4 っ . , 一生にわたって薄味のものになじめず, 高血圧や動脈硬化 胃ガンなどの危険因子持つことになるが 意識 , , 的 に食習 慣 を変 える こ と によ っ て 防 ぐこ と がで きる と鬼 頭 は指摘 して い る1 5 ) 低 塩食 品 を利 用 したり 食 事の . ,. 際には減塩を試みるなどの心がけが必要である. ( 2 ) カ ル シウム摂 取状 況 8 1日 あ たり のカ ル シウム 所要 量 は6oomg(牛 乳6oocc 分)1 }とさ れて いる が そ の 必 要 量を摂 取 できて いる , と した もの は 「はい い つ も」 と 「お おむ ね」 をあわせ て31 o% であ り 「少 しだ け 「いい え全く と したも 」 . 」 ,. のが7割であっ た. わが国の食物中のカルシウム含量は少なく 不足傾向に陥りやすいので カルシウム吸 , , 収効率の優れた牛乳や小魚等を積極的に取り入れることが塑ほ れるているが 「意識してとっていく」と答え , た者は11‐9%で, 残りの者には高い意識がみられなかった 藤沢が大学生を対象に志向寿命の調査を行った ‐ ところ, 健康に対して消極的であり, 長寿社会への不安から剰那主義的な不摂生な生活をしており 老醜拒 , 0 ) 意識を問うこの質問に積極性が認められないのは以上 否による短命志向傾向がみられたと報告している2 . 3) (3.
(11) . 102. 佐々 木. 胤則・ 板 橋あ ゆ み・ 富 田. 勤. のよう な大学生気質が関連しているとも考えられた. 0代後半から20代にかけて最大骨量に達する. それ以降骨密度は維持 骨密度は小児期 ~思春期に増加 し, 1 されるが, 4 0代後半から骨量は減少 しはじめ80代までに最大骨量の25~35%の骨量を失うとされている. す なわち, 最大骨量に達する年代の大学生にとって, 現在のカルシウム摂取状況が将来の骨の強度を左右する ことにつながる. 寝たきり老人の多くが患っている骨粗雑症は, 予備群も含めて全国に一千万人以上もいる 9 } といわれており1 , 摂取または代謝機能の低下によるカルシウム不足が大きな要因として取り上げられてい る. 特に, 女子は日常からカルシウムの摂取量を増やす必要がある. 理由として骨粗簸症には閉経後の女性 ホル モ ンの 減少 が大 きく 関与 して いる とい わ れて いる か ら である. 男 子 に比べ れ ばそ れだ けリス ク も高 い と い える. 閉経 後 に ホルモ ンが 減少 して も, 若 いう ち か らカ ル シウム を十 分摂 取 して 骨の 密度 を 高めて お け ば, そ の 分リス ク も低 下する. 最 近 で はマスメ ディ ア による 骨粗 髭症 の情 報 も普及 しつ つ ある の で, こ れか らの カ ル シウ ム 摂 取状 況 の 変化 が期 待 さ れる. ま た, 女 子 は前項 でカ ル シウ ム を「いつ もと っ て いる」5‐0%, 「い い え全く」 23‐1% であ っ たの が, 「意 識 して と っ て いく」 13‐2%, 「いい え 全く」 18.6% と推 移 して いる こ と. から, 現状を素直に受けとめることによる改善の意欲がう かがえた. 3 ( ) コ レス テ ロ ール に関 する知 識 コ レス テ ロー ル に関する知 識の有 無 を尋 ね た質 問 であ っ た が, 「知 っ て いる」 と答 え た者 は4.4% しか お ら ず9割 以上 の者 がよく 知 ら ない という こ と であ っ た. 血中コ レス テ ロール 値 は加齢 と とも に上 昇 する とさ れる が, 近 年 で は20才 ~40才代 の 若年層 に著 しい高 値. 傾向があるといわれている. これは若年層の食事の西欧化, つまり, 油脂や動物性蛋白質を多く使った料理 7 ) を頻繁 に摂 取 して いる こ と が大 きく 影響 して いる と指摘 さ れて いる1 . コ レス テロ ール はス テ ロイ ド系 ホルモ ン (副 腎皮質 ホル モ ン・ 性 ホルモ ン) の原 料 であ り, 細胞膜 等 の 重. 要な成分であり, 成長期には欠かせない物質である. しかし, 人では通常の需要量のほとんどを体内で合成 できる. 食 品中 のコ レス テロ ー ル は他 の脂 質 とと も に消 化吸収さ れ, 血 しょう 中の リ ポ タ ン パ ク 質の一つ(キ lが正 常値 である が, 調 節 機能 の低 下 ロ ミク ロ ン)・に取 り込ま れる. 血中コ レス テ ロ ール は130~230mg / d l以 上 で高 コ レス テ ロール 血 症 とさ れる) 血管 内壁 に沈 着 し, 230mg / d によ っ て この 値 を大 きく 上 回る と (. ひいて は心筋梗塞・脳梗塞につながるアテローム性動脈硬化症 (糊状硬化症) をきたすとされている. 従っ 6 ) 目安 と して て 血中コ レス テ ロ ー ル の上 昇を 防 ぐため に1日 の摂 取量 を300mg に抑 える べ き である とさ れ1 ,. は鶏卵の卵黄1個である. 2. 運動に関する事項について 1) 運動習慣に関する事項 授業を除き定期的運動を している者は4割であったが, その内容も問う べきであった. 大部分は部活動や サ ーク ル活 動, 民 間のス ポー ツサ ーク ル等, での 運 動 と考 え られた. 男 女 を比較 する と, 43‐3%の男 子 が定. 期的に運動しているが, 女子は34 ‐3%の者しか運動 していなく, 運動に関しては女子の方が消極的な傾向が 認め ら れた.. 一般的に, 大学の部活動では女子よりも男子の方が, 野球, サッカー, ラグビー等, 体育系の部に所属す る もの が多く, 女 子 はテニ ス や バ ドミ ント ン, バ レー ボール とい っ た部 に所属 す る 者 が大部 分 で あ る. 大 学. の体育系クラ ブは男子のみで構成されるものが多く, 女子しかいない体育系クラブというものは少ないのが 現実である. 運動を好む女子が少ないから部が成立しないのか, 選択の余地が少ないから女子が運動に対し て消極的なのかここでは確認できないが,女子が運動を したいと思いたった時に気軽にできるような設備や, ス ポー ツ施 設の増 加 が望1ま れる. 4) (3.
(12) . 行 動 と 意 識 に 関 する 研 究 その1 大学生の健康行動と意識に関する研究 その1 子 の. 103. 歩くことは, 運動経験に関わらず, 最も安全で自然な運動であり, 更に特別な器具や施設がなくても実行 3 } 健康 の ため に推奨 さ れて いる 1日 1 万歩 可 能 な手軽 な運 動 である. 平均 的 な大 人 の 歩幅 は約70cm であ り2 ,. という 値に換算すると約7 km の距 離になる. 本調 査 で は, 「1日5 km 以上歩く」と答えている者は全体で 4‐8%, 男 子 で6.9%, 女 子 において は2.1% しかい なか っ た 質 問 か ら は ま とま っ た距 離を 目安 と して 答え . ,. た可能性がある. 屋内を単純に移動するだけでも歩数計を装着していれば歩数としてカウ ントされることか ら, 実 際の 歩行距 離 はもう 少 し長い・こ と が推 察さ れる しか し 大部 分の もの が3 km 以 下 しかま とま っ た . , 距 離 を歩いて い ない という こ と ば健康 上問題 である と 思われる ′体重増加にはエネルギーよりも歩数の変化. .. 3 } 日 常 か ら歩行 を運 動 と認 識 し 意 識 的 に歩行 数 を増 や すべ き である の影 響 が強 い という 報告 もある2 . , . 歩く こ とを必然 的 に減 ら して しまう こ と に自 家用 車 の利 用 がある レジ ャ ー以 外の 自家用 車 の利用 につ い . て, 全く 使わ ない者 が41‐9% であり, いつ も利 用 する も の は男 子 が30 5% 女 子 で11 2% であ っ た 一部 の ‐ , ‐ .. 学生は通学時間・費用の節約のために自動車を通学手段として用いているという報告もある2 4 )が,自家用車を 用いれば歩くことばほとんどなくなってしまう 確かに自家用車は時間と経費の節約にも役立ち便利である . が, 運動を増やすという 面から, 安易に自家用車を使うことば戒める必要がある . 現代生 活 において は, エ レベータ ー が運 動 の機 会 を奪 っ て いる場 合 もある 2 階か ら4 階へ の エ レベ ータ .. ーの利用について, 全体的にエレベーター派と階段派に二分された このケースでは 体を動かすという面 . , , 節電という面, 時間の節約という面から階段の利用が望{ましいにもかかわらず 階段の利用は半数であった , . 利 便性 よりも, 無 理の ない範 囲 では, 自 ら 階段 を 選 ぶこ とを奨励 した い .. 2) 体力増進意識 全く運動不足を感じない者は全体で1割程度で, 女子においては1割をきっていた 体力維持のための運 . 動を続 ける 自 信のあ る 者, す なわ ち 体力 増 進 意 識 が強い 者 は全 体 で11 9% 女 子 で5 4% 男 子 で18 0% であ ‐ , ‐ , . っ た. こ れは運 動不足 を 全く 感 じて い ない という 回 答 と ほぼ 「 致 して お り, 現在 の体力 を見 据 え た上 で出 し. た回答であるうと思われる. 現在の状況に自信がなければ これから強く 体力増進意識を持っていくべきで , あると考えるが, その様な意識は認められずここでも健康に対する認識の低さがうかがえた 運動不足を自 . 覚する者が多いのに対して体力増進意識を強く持つ者が少ないという結果は 大学生に 「わかってはいるが , そ れ ほ ど気 にとめる こ と でも ない」 とい う 感 覚 がある もの と思 わ れ た . 運 動不足 はな ぜ起 こ りや す い の であろう か そ の 理由 を石 河 は次の よう に説明 して いる2 2 ) 我々 の 体 に は生 . .. まれつき脳幹の視床下部に空腹中枢と満腹中枢とからなる食物摂取の中枢が存在している この中枢がうま . く作動する結果, 1日3度という ような食事習慣が確立されている これに対して運動を推進するような中 . 枢が我々の体に は備わっていないため, 運動不足状態になっても運動しようという衝動が起こらないのであ る. このため大部分のものが運動不足のままでいるの である また 運動の本能を持たない我々が運動を実 , . 施 する の は 「知 的 理解」 であ る とも言 っ て い る 運 動 が先述 の よう なメ リ ッ トを持 つ こ とを認 識 し 理性 で . , らを運 自 動 に向 ける必 要 がある とい, う こ と である. 「したい と き に しよう」という 考 え で はい つ ま でも運 動 に. 自らを向けることばできない. 理性を発動し, 選択の余地があるときは あえて体を動かす方を選ぶと同時 , 、 に, 各 自の 自由 時間 の一部 を運 動 に割 り当て る こ とを具 体的 に計画 して いく こ と が必 要 とな てく る っ . 運 動 は我々 が毎日 を健康 に暮 ら して いく 上 で栄養 ととも に重要 とさ れて い る もの である 運動 が我々 の 健 .. 1 )は多大であり 肥満・心筋梗塞・糖尿病・骨粗髭症など様々な疾病の予防と治癒促進 康にもたらすメ リット2 , , 体力 の 強 化, 老 化 防止 な ど数 え上 げれ ば尽 き ない ほ ど である もちろ んメ リ ッ トがあ れ ばデメ リ トも あ り ッ . ,. その中には突然死や骨折などの外科的障害がある これは主に行き過ぎた運動や緊張のゆるみが原因で起こ . る場合が多い. 運動不足傾向の高い青年集団ではメリットの方を重視すべきである . 5) (3.
(13) . 104. 佐々木 胤則・板橋あゆみ・富田. V. ま. と. 勤. め. 大学生の健康行動と意識がどのようであるのか, また男女によって傾向に差があるのか, 更にその様な行 動と意識の差異をもたらす要因を日常の生活習慣を基に考察し, 現在, 更に将来なすべきことを模索した. 食 習慣に関 して は, ほぼ偏 食せ ず に3食 を規則 正 しく と っ て いる が栄養 の バ ラ ンス につ いて はあま り考 え て い なく, ス ナ ッ ク ・ケ ー キ類 を 多く と っ て いる という 傾 向 がみ られた. ま た, 全て の 項 目 に顕著 な男 女差. が認められ, 女子に比べて男子の食晋隣は乱れており, 改善の必要が示された. 全 体 でみる と ダイ エ ッ トを行 っ たこ との ない 者 が6割 であ っ た が, 女 子 は6割 以 上 の 者 が多少 な り とも ダ. イエッ トの経験を持ち, その方法は食事の量・質を変える, 運動量を増やすといった内容であった. 男子は たが,行う とすれば運動を中心とした方法をとる とのことであった. 8割の者に全くダイエッ ト経験がなかっ、 栄養 に関 して は, 食 塩, カ ル シウム, コ レス テ ロー ル に対 す る知 識 が 乏 しく, 摂 取 にお ける 注意, 意 識 も. 低かっ た. 特に男子は栄養には無関心な傾向が認められた. 成人病予防のための動機付けと知識の普及が求 め られた.. 運動については, 運動不足を感じていながらも歩くことが少なく, 運動の習慣も定着してお らず, 移動機 器に頼る傾向がう かがえ, 将来のための体力増進意識も低かっ た. 運動に対して本能を持たない大部分の人 には, 知的理解を伴った運動不足解消が必要とされた. 以上のことから, 大学生の食・運動習慣と意識は決して良好とはいえず, それらが形成される以前の保健 教育, 成人病予防のために現在必要とされる行動, 予防の為の意識の醸成などに関する情報提供のあり方に 改善される余地があることが示された.. 参考文献・参考図書 8 2 9 5 6一9 7号, 8 1) 久松一恵:健康生活に関する大学生の問題意識と行動, 保健の科学2 ,1 5, 228一238 N L 3 3 学校保健研究 状況に関する研究 o o v 鳥居央子他:大学生の保健知識の習得 ) 2 , 1991 , , , 9 9 3 9-9 7 5号, 7 3) 滝沢三千代:青年の健康意識に関する研究, 東京経済大学人文自然科学論集第9 ,1 9 9 4 4) 厚生省保健医療局:国民栄養の現状 「平成5年版」 ,1 0 5一1 1 5号, 8 爽讐 5) 益子詔次:朝食の有無が血中エネルギー基質及び学習に及ぼす影 , 1986 , 宇都宮大学教養部研究報告第9 i i t hy コintroduct ionto biologicalr th中s ed Kingdom,1977 asgow,Un shopbr 6) D‐S‐Saw・ders : AI ggs ,G1 ,Bi. 8号,9 5- 7)岡本昌也他:住居及び交通手段の違いによる大学生の健康意識の差異と健康習慣, 愛知工業大学研, 究 報告第2 103 , 1993 l 35 8) 善福正夫 他: 体育を専攻する大 学生の食生活 に関する研 究, 学校 保健研究, vo , 1993 . , No12 , 586一598. 9 8 4 9) 大塚正八郎:学生の健康学, 大修館書店, 1 5一5 0 5号, 1 )石川英夫:現代若者気質-社会的場面における青年の行動パターン-, 東京経済大学人文自然科学論集 第9 1 0 , 1993 { l 3 3 vo ) 青山英康:栄養指導と健康教育の課題, 学校保健研究,′ 1 1 , 1991 ‐ , No6, 252‐254 9 9 9 4 1 1回日本学校保健学会講演集, 4 ・1 2 ) 佐々木埼狽り他:若年者におけるダイエッ ト行動と意識, 第4 1 γ. l 3 5 3 ) 福永茂他:女子大学生の体重認識, 学校保健研究, vo 1 , 1993 . , No8, 396‐404 ) 小島和申易他:若年女子の体 重 と自覚症状, 日本公衛誌, 第41巻, 126一130 14 , 1994. 9 9 3 ) 鬼頭昭三:青年期の健康科学, 放送大学教育振興会, 1 1 5 9 9 0 第4巻 9-56 中京大学研究所紀要 広田公一:運動と動脈硬化 ) 1 6 ,1 ,4 , , 9 8 3 7 ) 後藤雄一郎:動脈硬化と栄養, 新栄養学読本, 1 1 9 8 8 ) 四訂食品成分表, 女子栄養大学出版, 1 1 8 ) 読売新 聞12版, 1994 19 . 12 ‐ 16. 6) (3.
(14) . 大学生の健康行動と意識に関する研究 その1. ) 藤沢邦彦:大学生の健康に関わる経験と志向寿命, 学校保健研究, vo 2 0 l 3 5 , 1993 ‐ , No l, 40-45 2 1 ) 池上晴夫:健康面からみた運動の功罪, 筑波大学体育科学系紀要, 第1 3‐3 7巻, 2 9 9 4 0 ,1 2 2 ) 石河利寛:運動不足はなぜ起こりやすいかラ 中京大学体育研究所紀要, 第3巻, 1~2, 1 9 8 9 23 ) 前田清他:減量とその 維持 にお ける摂 取エネ ル ギー及 び一日歩数の関与, 日本 公衛誌, 第39巻, 319一325 , 1992 24 ) 佐藤基治:大 学生の交通行動, 福 岡大 学人文論叢, 第25巻, 759一780 , 1993. (37). 105.
(15) . 106. 佐々 木. 胤則 ・ 板 橋 あ ゆ み・ 富 田. 勤. 健康行動と意識に関する アンケー ト. 、. 資料1. プ ライ バシーは責任を持 っ て 守りますの で該当する記号, 項目に○ま たは記 入願います。. 北海道教育大学 札幌校 教育保健研究室 性別 (男・女). 年齢. 才. 身長. cm. kg. 体重. l 食事と栄養に関する事項 1) あなたは, 栄養の バラ ンス を考 えて食事を していますか? d. いいえ全く b. おおむね C. 少 しだけ a. はいいつも 2) あなたは, 三食 (朝, 昼, 晩) 規則 正 しく 取っ て いますか? d. いいえ全く b. おおむね C. 少 しだけ a. はいいつも 3) あなたは, 食べ物 に対 して好き嫌い が多いと思 いますか? b. 多い方 である C. 少 しだけ a. 多い か? ) あなたは イ ント食品を食べます ンスタ 4 , c‐ ときと ぎ b. 多い方 である a‐ 多い 5) あなたは, スナ ッ ク, ケーキ類を食べます か? b. 多い方である c. とき どき a. 多い. d. いいえ全く d. いいえ 全く d. いいえ全く. 6) 今までに ダイ エ ッ トの経験 がありますか? d. いいえ全く b‐ 3, 4回 C. 1, 2回 a. はい何回も 7) 以下の ダイ エ ッ トで実行すると したらどれを選 びますか? 経験のある方は行 っ たものを選択 してく ださい。 (複数可) a‐ 食事の量を減 らす b‐ 食事の回数を減らす C. 特別なメ ニ ュ ーをつくる d. ダイエ ッ ト食品を用いる e. 運動量を増やす f. 薬を用いる ) g. その他 ( 8)現在, 一日の塩分の摂 取量は, log 以下 にすることが璽≧ま しい とさ れています。 あなたは, その点 について考 えた食事のと り方を していますか? d. いいえ全く b. おおむね c. 少 しだけ a. はいいつも 9) コ レステロール は動脈硬 化と関連 している とさ れています。 コ レス テロールの働 き につ いて知 っ ています か? d. 全く知 らない b. だいたい C. 少 しだ け a. 知 っ ている 10 ) 寝たきり老人の大半は骨がモロく なる症状 で病 み, この病気 は青年期のカルシウ ム摂 取量と深く係わる とさ れています。 A) あなたは必要量 の6oomg /日 (牛 乳3本分) を摂取 できている と思いますか? d. いいえ 全く b. おおむね C. 少 しだ け a. はいいつも B) あなたは, 予 防のために意識 してカ ルシウム を取っ て いきますか? b. おおむね. a‐ 取 っ ていく. d. いいえ全く. c. 少 しだ け. 虹 運動に関する事項 1) 定期的 (授業を除く) に何か運動をしていますか? a. はい. b. していない. 2) 運動不足を感じることがありますか? d‐ いいえ全く. b. こと が多い C‐ とき どき a. はいいつ も 3) 一日に距離に して どのく らい歩きますか? a. l km 以下. 〕 〔 b. 1~3 k 1 I. d‐ 5 km 以上. C. 3~5 km. 4) あなたは, レジャー以外に自家用車を利用しますか? d. いいえ全く b‐ こ と が多い C. とき どき a. はいいつ も らを使いますか? したらあなたはどち ら4 階に行くと エ レベータと階段があり 2階か 5) , a. いつもエ レベーター. b. だいたいエ レベーター. C. だい たい階段. d. いつ も階段. 6) 現代社会は, 身体を頻繁に使う作業が減り, その分運動を意識的に行う必要があるとされています。 体力維持のための運 動を続ける自信がありますか? a. はい強く. b. おおむね. c. 少 しだ け. d‐ いいえ全く. 以下, 省略. (38).
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