第6学年国語科学習指導案
指導者 〇〇 〇〇 1 単元名 筆者のものの見方を捉え、自分の考えをまとめよう 教材名 『鳥獣戯画』を読む(高畑 勲 光村図書6年) 2 単元設定の理由 ○ 対象学年の児童は、5年生の「天気を予想する」や「想像力のスイッチを入れよう」の 単元で、筆者の主張を読み取り、要旨を書く活動は行ったが、筆者のものの見方を捉えた 上で、自分の考えをまとめるまでには至っていない。また、情報活用の面では、半数以上 の児童が、パソコンやスマートフォンなどの情報機器を家庭や個人で所有しており、イン ターネット検索を使って調べたい情報を見付けることができる児童も多い。しかし、複数 の Web ページ画面から必要な情報を読み取ることや集めた情報の共通点を見付けて分類 する等の情報を整理すること、文章の情報を根拠に自分の考えを作ることに課題がある ことが情報活用能力調査から明らかになっている。そのため、本単元では、「鳥獣戯画」 や本教材の筆者についてインターネット検索を用いた複数の Web ページからの情報収集 を行うことや、読み取ったことの共通点を見付けて分類を行わせることで、収集・整理し た情報を基に筆者や自分の鳥獣戯画の見方を捉え、鑑賞文にまとめさせる学習活動を行 わせ、国語科の読む能力とともに児童の情報活用能力を高めたい。 ○ 本単元では、文章や資料から必要な情報を集め、絵と文章の情報を関連付けて筆者の考 えを捉えたり、表現の工夫を分類したりして、絵や文章から取り出した情報を基に自分の 考えをつくることをねらいとしている。本教材の「『鳥獣戯画』を読む」は、漫画の祖と いわれる国宝絵巻物の「鳥獣戯画」の一場面の絵を取り上げて、解説や評価している説明 的な文章である。本教材は、絵と文章の異なる情報を照らし合わせたり、文章から取り出 した言葉が事実か解釈かを読み取るために、共通点を見付けて整理させたりすることで、 筆者のものの見方を捉えることができる教材である。また、筆者から読み手への呼びかけ があり、その呼びかけに答えるために、絵から多くの情報を取り出すことや、その情報を 整理すること、整理した情報を根拠にして、自分の考えをつくることのできる教材である。 ○ 本単元の指導に当たっては、「収集」の段階では、本単元で活用する情報の事前収集を 行わせる。そのために、インターネット検索した情報をワークシートに記入させたり、「鳥 獣戯画」を見て気付いたこと、想像したことを付箋に書き出させたりする。「整理」の段 階では、筆者の考えや表現方法を読み取らせる。教材文の文章と絵を照らし合わせ、読み 取った文章が事実なのか筆者の解釈なのかを判断させたり、表現の工夫を書き出して表 現方法別に班で分類させたりする。「表現」の段階では、自分の考えをつくり交流させる。 「鳥獣戯画」の三匹の応援蛙に焦点を当てて、絵から情報を収集し、筆者の絵の着目点を 基に分類させる。そして、整理した情報から自分の考えの根拠となる情報を選ばせ、「鳥 獣戯画」の見方を文章で表して、全体で交流させる。3 目標 ○ 文章や資料から必要な情報を集め、絵と文章の情報を関連付けて筆者の考えを捉え たり、表現の工夫を分類したりして、絵や文章から取り出した情報を基に自分の考えを 作る。 4 評価規準 収 集 ・ 教材文から調べたい言葉を選び、インターネット検索で必要な情報を調べ、分 かったことを短い言葉で取り出すことができる。 ・ 文章から、絵について書いてある言葉を取り出すことができる。 整 理 ・ 読み取ったこと(評価する言葉や表現の工夫等)を分類することができる。 表 現 ・ 収集した情報から根拠となる情報を選び、根拠となる情報を基に鑑賞文を書く ことができる。 ・ 「整理する段階」で、収集、整理した表現の工夫や評価の言葉を使って、鑑賞 文を書くことができる。 5 計画(総時間7時間) 段階 配時 学習活動 主な手立て 収 集 1 1 ○ 筆者や「鳥獣戯画」につ いての情報をインターネッ ト検索で調べる。 ○ 「鳥獣戯画」の絵を見て、 気付いたことや感じたこと をまとめ、筆者の見方や感 じ方と比べる。 ・ インターネット検索をする言葉を決定さ せるために、範読を聞きながら、調べたい キーワードに印を付けさせる。 ・ 複数の Web ページを比較しながら必要な 情報を取り出せるように、事前に Web ペー ジのブックマークを行う。 ・ 絵の細かい情報を収集して、分類できる ようにするために、タブレットに兎と蛙が 相撲を取っている挿絵を提示し、収集した 情報を付箋に書き出させる。 ・ 筆者と自分の絵の見方を比べさせるため に、教材文の「蛙と兎の行動を表す言葉」 に着目させ、情報を収集させる。
整 理 1 1 1 ○ 筆者の「鳥獣戯画」の見 方を絵と文章を照らし合わ せながら読み取る。 ○ 筆者の「鳥獣戯画」や絵 巻物の評価を読み取る。 ○ 考えを効果的に伝えるた めの表現や構成の工夫を読 み取る。 ・ 絵の情報と文章の情報を結び付けること ができるように、絵について書かれている 言葉を付箋に書き出させ、付箋の言葉と対 応する絵の部分を囲ませたり、絵に付箋を 貼らせたりする。 ・ 似た内容の情報を分類できるように、分 類の視点(動き、表情、色、形、大きさ) を提示する。 ・ 絵や絵巻物に対する筆者の評価を表す言 葉を分類させるため、分類の視点(『鳥獣戯 画』・絵巻物・ほめる言葉・想像したことや 感じたことを伝える言葉)を提示する。 ・ インターネット検索した情報と教材文か ら読み取った情報を結びつけることがで きるように、「自由な心を持っていたに違 いない」の文章に着目させ、筆者が想像し た対象を考えさせる。 ・ 筆者の表現の工夫を分類させるために、 分類の視点(書き出しの工夫・文末表現・ 読み手への呼びかけ)を提示する。 ・ 文末表現の中にも、体言止めや強調の表 現があることを捉えさせるため、文末表現 に分類した付箋を似ている表現で仲間分 けさせる。 表 現 2 ○ 「鳥獣戯画」の絵につい て、自分の考えをまとめ、伝 え合う。 ・ 絵の細かい情報を収集することができる ように、タブレットに三匹の応援蛙の挿絵 を提示し、収集した情報を付箋に書き出さ せる。 ・ 分類したものに名前を付けることができ るように、同じ内容の付箋を集めさせ、線 で囲ませる。 ・ 三匹の応援蛙について収集・整理した情 報を生かして鑑賞文が書けるように、キー ワードにしたい付箋を複数枚選ばせる。
6 本時(6・7/7時間) 平成 29 年〇月〇日(〇) 6年〇組1・2校時 7 主眼 三匹の応援蛙から見つけたことや想像したことを収集、分類する活動を通して、取り出し た情報を基に自分の絵の見方を文章で表すことができる。 8 準備物 付箋、個人シート、分類シート、「鳥獣戯画」を拡大した掲示物、タブレット、実物投影 機 9 本時の展開 学習活動 指導上の留意点(評価規準◆) 導 入 展 開 1 筆者の呼びかけに対してできることを 話し合う。 2 応援蛙の絵を見て、見付けたことや想 像したことを話し合い、鑑賞文を書く。 (1) 見付けたことや想像したことを個人 で付箋に書き出す。 【収集】 【予想される児童の反応】 ・真ん中の蛙は、大きく口を開けて手を上 げている。大笑いしている。 ・右の蛙は、兎を投げ飛ばした蛙のまねを しているみたいだ。 ・左の蛙は、手を地面についている。笑い疲 れたみたいだ。 (2) 絵の着目点を基に、付箋を分類し、 分類したものの名前を付ける。【整理】 【予想される児童の反応】 ・前に学習した絵の見方の分類の視点で付 箋を分けてみよう。 ・三匹の応援蛙それぞれについての気分だ から、右、真ん中、左の蛙のそれぞれで付 箋を分けてみよう。 ○ 鑑賞文を書くという課題を設定させるため、 「今度は君たちが考える番だ。」という呼びかけ の文章に着目させ、何ができるかを考えさせる。 ○ 表現する段階での鑑賞文と比較させるために、 三匹の応援蛙の気分について書かせる。 ○ 絵の細かい部分から情報を取り出すことがで きるように、タブレットに三匹の応援蛙の絵を提 示し、児童が絵を拡大して見ることができるよう にする。 ○ これまでの学習を生かして、情報を収集できる ように、3時間目に学習した絵の着目点を提示す る。 ○ 自分たちで分類したものにタイトル付けがで きるように、同じ仲間の付箋を線で囲ませる。 ○ 分類のタイトル付けができるように、事前にタ ブレットに前時までの分類シートを取り込み、提 示する。 ○ 三匹の応援蛙について収集・整理した情報を生 かして鑑賞文が書けるように、キーワードにした い付箋を数枚選ばせる。 応援蛙は、どういう気分を表しているのかを読み、鑑賞文を書こう。
終 末 (3) 三匹の応援蛙についての鑑賞文(200 字程度)を書く。 【表現】 【予想される児童の反応】(205 字) 3 鑑賞文を発表し合い、三匹の応援蛙の 気分を話し合う。 ○ これまでの学習を生かして、鑑賞文が書けるよ うに、4時間目で選んだ評価を表す言葉や5時間 目で選んだ使いたい表現の工夫に着目させる。 ◆ 収集、整理した情報を基に絵の見方についての 文章を書くことができる。 ○ 三匹の応援蛙は、楽しんでいるが、それぞれの 蛙は、異なる気分を表していることに気付かせる ため、動きや線の違いに着目させる。 ○ 次の単元の「この絵、わたしはこう見る」でも、 本単元で学んだ絵の見方や表現の工夫が生かせ ることに気付かせるため、次で学習する内容を提 示する。 三匹の応援蛙の動きや表情、線の太さなどの描き方の工夫に着目し、それぞれの 気分を想像することで、鑑賞文に生かすことができる。 真ん中の蛙は、兎が勢いよく投げ飛ばされた のを見て、顔を上に向けて、口を大きく開けて 大笑いしている。そして、笑いつかれて座って いる。まるで、「あー。おもしろい。」という声 が聞こえてきそうな表情である。おなかの線が 太いので、大笑いしている様子が分かる。また、 右足が曲がっていることや左足を投げ出して いることから、大笑いしてしりもちをついたこ とが分かるね。動きがあっておもしろい。まる で人間のようで、実にすばらしい。