Title
Edaravone Reduces the Myocardial Infarct Size and Improves
Cardiac Function and Remodeling in Rabbits( 内容の要旨
(Summary) )
Author(s)
小野木, 浩人
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)甲 第685号
Issue Date
2006-10-17
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/23068
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。
氏名(本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 小 野 木 浩 人(岐阜県) 博 士(医学) 甲第 685 号 平成18 年10 月 27 日 学位規則第4条第1項該当
Edaravone Reduces MycocardiaL[nfarct Size and[mproves Cardiac Function and Remodelingin Rabbits
審 査 委 員(主査)教授 藤 原 久 義 (主査)教授 竹 村 博 文 教授 小 澤 修 論文内容の要旨 心筋梗塞による心筋障害は虚血時とともに、再潜流時にも起こることが報告され、これは再潜流障 害と呼ばれている。虚血再港流時には大量のフリーラジカルが産出され、これが心筋障害に関与して いると考えられている。しかしながら、現在まで抗酸化物質の虚血再潜流時の心筋保護作用には賛否 様々な報告がなされている。多くのフリーラジカルスカベンジャーの中で、強力なハイドロキシラジ に抑制効果を有するといわれる3-methyl-1-Phenyl-2-PyraZOlin-5-One(Edaravone)は脳梗塞治療に有 効とされ臨床応用されており、近年、Edaravoneが虚血再濯流後の心筋梗塞サイズを縮小させるとい う報告も多い。しかし、詳細な心筋保護のメカニズム及び亜急性期の左心機能、左室リモデリングの 改善効果は明らかでない。 そこで、今研究の目的は、 ①虚血再潜流直前にEdaravoneを投与し、48時間後及び14日後の心筋梗塞サイズが縮小するか。 ②Edaravoneは亜急性期(再潜流14日後)の左心機能および左室リモデリングを改善するか。 ③再潜流後の心筋細胞内においてEdaravoneはハイドロキシラジカル、スーパ∵オキサイドを減少さ せるか。 ④側副血行路を持たないウサギ再潜流モデルにおいて、一酸化窒素(NO)はEdaravoneの梗塞サイ ズ縮小効果に影響を与えているのか、について検討した。 対象と方法 プロトコール1 30分間の虚血後、48時間の再濯流ウサギモデルを使用した。Edaravone群(n=10)では再濯流10分 前にEdaravoneを3mg/Kg静注し、Control群(n=10)ではSalineを静注した。Edaravone+L-NAME 群(n=5)ではEdaravone静注10分前にL-NAME(NOS阻害剤)を10mg/Kg静注した。また、L-NAME 群(n=5)では再濯流20分前にL-NAMEを10mg/Kg静注した。再港流後の48時間後に心臓を摘出し、 危険領域はエバンスブルー染色で、梗塞領域はTTC染色で判定した。梗塞サイズは、危険領域(AAR) に対する梗塞領域(IS)を百分率にて求めた。解析にはANOVAを用いた。 プロトコール2 Control群、Edaravone群の2群間において14日間の再潜流ウサギモデルを使用し、術前後に心エ コー評価を行い、プロトコール1と同様に比較検討した。 プロトコール3 ハイドロキシラジカルの代謝産物である心筋問質内2,3-DHBAをmicrorodialysisprobeにて採取し、 HPLCを用いて測定。Control群、Edaravone群、Edaravone+L-NAME群の3群間で比較検討した。
-15-プロトコール4 虚血再潜流モデルをOCT compoundsにて処理。その後、心筋内スーパーオキサイドの指標となる dihydroethidium染色を行い、Control群、Edaravone群、Edaravone+L-NAME群の3群間で比較 検討した。 結果 虚血後再潜流直前のEdaravone投与は、心筋梗塞サイズを縮小させた。この効果は、L-NAMEの 前投与により消失した。 Edaravoneは、亜急性期(14日後)の左心機能および左室リモデリングを改善した。 Edaravoneは、ハイドロキシラジカルの指標である2,3-DHBAを減少、スーパーオキサイドの指標 であるdihydroethidiumも減弱させた。 上記の効果もL-NAMEの前投与により消失した。 考察 今研究においてEdaravoneは、虚血再潜流ウサギモデルの心筋梗塞サイズの縮小作用、左心機能お よび左室リモデリングの改善効果を有することが証明された。また、細胞障害性を有するハイドロキ シラジカルやスーパーオキサイドも減弱させた。この効果はEdaravoneが1ipophilicであり細胞親和 性が高いこと、Edaravoneがアラキドン酸カスケードに対して強い抑制効果を有するため、スーパー オキサイド、鉄依存性脂質過酸化反応やハイドロキシラジカルの減弱を来たすことなどが要因と考え られた。 また、スーパーオキサイドはSOD存在下にNOとすばやく反応するが、Edaravoneがスーパーオ キサイドを抑制したため、NOが相対的に活性化され、心筋保護効果を得られたものと考えられた。す でにNO 自身のハイドロキシラジカルやスーパーオキサイドの抑制作用は報告されており、今回 L-NAME(NO阻害剤)投与にてEdaravoneの心筋保護効果が消失したことにより上記Edaravone の効果はNOの存在下において発現するものと考えられた。 結語 ウサギ心筋梗塞モデルにおいて、再潜流直前のEdaravone投与はNOの存在下にOxyradicalを減 少させることにより心筋梗塞サイズを縮小し、左心機能、左室リモデリングを改善する。よって、こ の効果にはNOと0Ⅹyradicalのcross-talkが関与すると考えられた。 論文審査の結果の要旨 申請者 小野木浩人は、ウサギ心筋梗塞モデルにおいて、再湾流直前のEdaravone投与が0Ⅹyradical を減少させ、心筋梗塞サイズを縮′卜し、左心機能、左室リモデリングを改善し、この効果にはNOが 関与していることを明らかにした。この知見は、循環病態学の発展に少なからず寄与するものと認め る。