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小学校における体育授業と学級経営の関係に関する研究
一 教 師 行 動 の 比 較 分 析 を 通 し て 一
教科。領域教育専攻
生活@健康系コース
保健体育
安 西 純 平
1.緒言
現行の小学校学習指導要領にはp 体育科の目
標として,
r
楽しく明るい生活を営む態度を育て
る」ことが掲げられてし喝.これは,小学校教
育における体育科の果たす究極的な目標でありフ
体育科の中で9 子どもたちの学校生活,学級生
活そのものを豊かなものに改善していこうとい
う意味が込められていると解釈できる.
教科指導と生活指導との関係は,特に小学校
の場合3学級担任が全教科の指導にあたるため?
その関係がし1っそう強くなる.なかでもフ運動
学習が中心となる体育授業は,座学を中心とす
る知的教科以上にその関係が強くなると仮定す
ることができるe
学級経営,体育授業いずれにおいても9 目標を
具現化するにあたりpそれを主となって営む学級
担任の教師行動が大きく!影響することは明白で
ある.そこで,本研究では 4年生 6学級の児
童と学級担任を対象として,体育授業と学級経
営の関係性を再検討しフよりよい体育授業と学
級経営の実現に必要な教師行動について検討す
ることを目的とした.
II. 方法
1学期の始めと終わりにスクール。モラー
ル aテスト
(SMT)
及び体育授業評価を実施
し。学級の状態を明らかにした上で,その変容
をもたらした要因を探った.分析の手続きとし
てフリーダーシップ行動測定尺度により, 6名
の教師の Plv1式指導類型を分類し9 児童に影響
を及ぼすためにrj動かせている背景となる勢力資
指 導 教 員 藤 田 雅 文
源を分析した.また,各教師の体育授業と学級
活動の観察記録から9 教師行動の傾向を明らか
にした.
調査の概要は以下の通りである.
(1)対象
愛媛県内の公立のM小学校と E小学校の 4年
生6クヲス, 172名及びその学級担任 6名
(2)期間
2013 年 4 月中旬 ~7 月中旬
(3)調査内容
①スクーノ1/.モラール@テスト
②教師のリーダーシップ行動測定
(芝)教師の勢力資源測定
④児童による診断的・総括的体育授業評価
⑤体育授業の観察記録
(亙)学級活動の朝@終わりの会の観察記録
亜.結果と考察
l旬各種調査の関係性の結果
G
学級の
SMT
と体育授業評価からタ児童の
体育授業に対する認識と学級に対する認識に正
の相関関係が確認された.また,児童が教師の
P, M両指導行動を最も強く認知するPM-3認
知群の児童の
SMT
得点が,他の認知群と比較
して有意に高いことが明らかになった,このこ
とは,児童のスクールeモラーノレの向上を考え
る時3 児童個々に対し
5
齢、M機能の認知をも
たらす指導行動を前提に,強し ¥P機能の認知を
もたらす指導行動が有効であることを意味する。
児童の体育授業評価の向上を考える持も同様の
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授業評価を高める一要因になっていると考えら
れる.また,
D
教諭の「表現の仕方」を吟味す
るとP 分析的発問のほとんどに「双向性」があ
ことが言えることが示唆された.
児童のスクール・モラールと有意な正の予測
子として「教師の魅力Jが認められ,勢力資源
札技能面での矯正的フィードパックの多くは
4類型のうちー「教師の魅力」の勢力資源をより
「伝達性」があり,技能面の肯定的フィードパ
強く認知する I型 及 びH型の児童群のスクー
ックには「共感性」が伴っていると評価するこ
ノレ@モラールが有意に高いことが明らかになっ
フィードパック行動の出現頻度と
とができた。
したがって9 教育場面において9 児童が教
師に対して「教師の魅力」の勢力資源を強く付
アこ.
D教諭のフィードパック
その表現の仕方から,
宇
、
-れが体育授業評価を高めている要因であること
行動は弓量,質ともに充実したものであり,
与している場合,教師の指導自体に抵抗が少な
し教育される側である児童のスクール aモラ
ールは高くなることが考えられる.同様に9 体 が示唆された
3.学級活動の教師の指導行動分析
育授業評価についても「教師の魅力Jが彰響し
D教
論は,生活指導に多くの時間を費やしていた.
また号賞賛や話合い活動の時間量も他の学級と
D学級の朝。終わりの会に注目すると,
ていると考えられる.
PIVI式指導類型と勢力資源、の2要因
さらに,
比較して多い.体育授業だけに限らず,他の場
面においても児童に対し,生活指導に力を注ぎP
また日々の児童の行動に賞賛を豊富に与え,児
P M型でかつI型と H
型の児童たちのスクーノl--..モヲーノレ及び体育授
業評価が?他の類型の児童たちと比較して高い
でアプロ一千した場合ー
結果になっていた.
章の主体性を大切にしながら指導をしているa
このように,教師の指導行動。態度を量的側
面 (PM式指導類型) ーリ刈 力
や 資
体 撫
育 )
授 学級経営と体育授業における指導が分化せず,
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それらを包摂した形で指導を行》っていると考え
から捉え引
られる.
業評価を検討した結果p それらを有意に高める
lV.結論
教師の指導行動。態度にはタイプがあることが
スクー/レ eモラールに有意な正の変容をもた
らしたD教諭の生活指導。学習指導の在り方は,
今後,我々が指標とするべき教師行動になり得
ると考える.指導には,教え込むべきことは教
スクール@モラールや体育授業評価
を高めるためには,教育実践において9 教師自
身の魅力を高めラ児童の心情に配慮する行動と
目標達成を促す行動の両者のリーダーシップを
判明した.
しつける必要のある場合はこれを徹底
させるとし五う理知的な厳しさや統制が必要であ
え込みー
強く発揮する必要がある.
2.体育授業の教師の指導行動分析
最も高い S M T得点を得ている D教諭に焦 また一方でp 共感的に子どもを肯定し,自
あるし斗立自治を尊重して指導す
る.
主性や自発也
D教諭は分析的発問,技能
点を当てたところ9
一見矛盾す
ることが必要である.このように9
ック9 励ましを頻繁に
面での肯定的フィー
哩教育
V
-実践での教師の指導態度であるべきであり
れが教師の実践的力量ということに
る二面的な指導原理を調和させること
D教諭は.
自身の勢力資源を背景iこ7児童たちから,発問3
フィードパックp 励ましといった教師行動を好
行っていることが明らかトこなったe
可 。
それが児童の体育
意的に受け入れられているー