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定点観測による不正アクセス分析システムの提案-ワーム攻撃による異常検出のためのネットワークログ分析手法

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第68回全国大会. 5E-4. 定点観測による不正アクセス分析システムの提案 1 ∼ワーム攻撃による異常検出のためのネットワークログ分析手法∼ 平井規郎 2. 鹿島理華 3. 東辰輔 4. 榊原裕之 5. 三菱電機株式会社. 1.. 藤井誠司 6. 北澤繁樹 7. 情報技術総合研究所 8. はじめに. 近年インターネットを経由した不正アクセス が増加しているが、特にワームによる被害は深 刻である。こうした不正アクセスによる被害を 最小限に抑えるためには、できるだけ早い時点 で攻撃を把握し、対策をたてる必要がある。ワ ームによる攻撃を検出する方法としては、ルー ルベースの相関分析による検出方法がよく知ら れているが、未知のワームを検出することは困 難である。 そこで本稿では、ネットワーク上のトラフィ ックを観測し、センサーデータマイニングの分 野 で 多 く 用 い ら れ る 特 異 値 分 解 ( 以 下 SVD : Singular Value Decomposition)を用いた主成分 分析を適用しその傾向の変化を捉えることで、 早期に不正アクセスを検出する手法を用いたシ ステムの提案を行う。. ①. 図 1:SVD の概念. 図 1 において横軸は身長、縦軸は体重をあら わしている。身長と体重の関係を散布図に描く と図 1 のように右肩上がりの関係になり身長の 2. 不正アクセス分析手法 増加によって体重も増加するという傾向にある ことがわかる。この傾向を説明するためには新 2.1. ワームの特徴 たに図 1 の線①で表した軸を考えればよい。こ ワームとしては 2003 年に発生した Blaster や のように変数を元のまま独立に扱うのではなく、 2004 年に発生した Sasser などがあるが、これら 「体の大きさ」のような総合的指標を導入する のワームに共通する特徴的な現象としてトラフ ことで、変数の特徴を容易に把握できるように ィック量の異常増加が挙げられる[1]。これはワ する手法が主成分分析であり SVD を用いて行う ームが新たな感染先を検索するために大量のス ことができる[2]。 キャンパケットを送信するためである。そこで、 単位時間(たとえば 1 時間)あたりにネットワ 正常時においてネットワーク上を流れるパケッ ーク上を流れるパケットのトラフィック量から、 トのトラフィック量などを記憶しておき、それ ある一定の長さ(たとえば 12 時間)の変化を 1 単 からはずれた状態を捉えて異常を判定すること 位時間ずつシフトしながら切り出し、それに対 により、早い時点での不正アクセスの検出が可 して SVD を適用し特徴量を抽出することで時系 能になると思われる。 列データを容易に比較することが可能になる。 2.2. SVD による分析. 3.. SVD を用いた分析とは、相関関係にあるいくつ かの要因を合成し、特徴量に変換して分析する ことである。 1 An Intrusion Detection System based on network stationary monitoring, - A network log analyzation method for detection worm attack. 2 Norio Hirai 3 Rika Kashima 4 Shinsuke Azuma 5 Hiroyuki Sakakibara 6 Seiji Fujii 7 Shigeki Kitazawa 8 MITSUBISHI ELECTRIC CORPORATION INFORMATION TECHNOLOGY R&D CENTER. 3.1.. 提案システム システム構成. 不正アクセス分析システムの全体構成は[3]に 紹介されており、この分析機能は異常検知機能 に該当するものである。図 2 に異常検知機能の 詳細機能概要を示し、各機能について説明する。. 3-341.

(2) 情報処理学会第68回全国大会. ら少し外れる場合には危険性が高いと判定し、 ×のようにさらに正常状態から外れた場合には 異常であると判定する。この点線の範囲を実シ ステム上でチューニングすることにより早期検 出が可能になる。. 図 2:機能概要図 ・ データ生成機能 定点観測装置により得られたパケットログ を時系列データに変換し、一定の長さでシ フトしながら切り出す機能。 ・ 特徴量抽出機能 データ生成機能により作成された行列に SVD を適用し、特徴量を抽出する機能。 ・ 異常判定機能 特徴量抽出機能により得られた新しいデー タの特徴量を正常時データの特徴量 DB と比 較し異常か否か判定する機能。 3.2.. 処理の流れ. 正常時に定点観測装置により収集されたパケ ットログデータは単位時間で集計され、時系列 データに変換される。データ生成機能はこのデ ータから決められた期間で時間をシフトしなが ら時系列データを切り出すことにより長さの決 まった時系列データの行列を作成する。次にこ の正常状態のデータに SVD を適用することによ り各時系列データの特徴量を正常状態の特徴量 として学習する。新しく収集した監視対象の時 系列データについても特徴量を抽出し、正常状 態の特徴量と比較する。このときパケットログ の時間的変化の傾向が正常状態と類似していれ ば、得られた特徴量も正常状態の特徴量の群と 距離的に接近しており、異常状態であれば大き く離れる。図 3 では各時系列データから得られ た特徴量が1つの点として表され、□が正常状 態で得られた特徴量の群である。今監視対象の データから得られた特徴量が●のように実線の 楕円内に存在する場合には正常状態に近いため 正常であると判定する。△のように正常状態か. 図 3:特徴量判定機能図. 4.. 評価. SVD によるワーム検出の妥当性を調査するため 実際のトラフィック量のデータを用いて評価し た。対象データとしては、インターネットに接 続した Firewall で半年間にわたって採取した破 棄パケットログを単位時間(1 時間)ごと、かつあ て先ポートごとに集計した時系列データを用い た。この時系列データから長さ 12 時間で切り出 したデータを作成し、これに SVD を適用し正常 時と異常時の傾向を比較した。その結果 2004 年 の 5 月に発生した Sasser ワームについて感染報 告が発表された 5 月 1 日(日本時間)[1]より以前 の 4 月 30 日に異常を検出することが可能である ことがわかった。また Sasser 以外でトラフィッ ク異常が報告された事例においても発表以前に 異常を検出することが可能であることがわかっ た。以上の結果からワームの検出手法として SVD を用いることは妥当であると判断した。. 5.. まとめ. 本稿では、SVD を使った主成分分析をネットワ ーク上の時系列データに適用することにより異 常の早期検出が可能になることを示した。 今後は提案した手法をシステムに実装し、実 際のデータを用いた評価を行うことにより、さ らに提案した手法の有効性を検証していく。 参考文献 [1] @Police, “http:// www.cyberpolice.go.jp” [2] 武藤眞介,“統計解析ハンドブック”,朝倉書店 [3] 榊原,藤井,北澤 他,“定点観測による不正アクセ ス分析システムの提案”, IPSJ 68 回全国大会予稿集. 3-342.

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参照

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