洗剤の商品学的研究 (2) ――品質評価の再検討―
―
著者
斎藤 晋一
雑誌名
東北学院大学論集. 経済学
号
73
ページ
35-53
発行年
1977-03-30
URL
http://id.nii.ac.jp/1204/00024254/
洗剤の商品学的研究(2)
一 品 質 評 価 の 再 検 討
一 日 次 1. は じ め に 2.
一
般的評価 3. 物理化学的評価 4. 感覚的評価 5. 心理的評価 6. むすび1.
は じ め に
斉
藤
晋
-筆 者 は 先 に「
洗剤の商品学的研究(1)」
' l )に お い て , 商 品 を 生 産 ・ 流 通 ・ 消費の全過程について研究しょう と す る「
正統的立場」
に た ち,
商品学の 研究主題である「
品 質」
を ば「
あ る 商 品 を そ の 商 品 た ら し め る も の」
で あ る と 考 え , 存 在 論 的 に把 握 す る 立 場 に た ち , また, 従来の品質の研究に お い て は , 個別商品研究 ( 解 説 ) か ら 総 括 理 論へ
と 直 結 す る 飛 躍 と 各 論 に お け る 系 統 化 , 理 論 化 の 研 究 の 欠 除 が 指 摘 で き る と し て , 商 品 の 理 論 的 把 握 と そ の 方 法 論 を 実 証 的 に 確 立 す る こ と を 期 し , と く に洗剤の研究を試み た。
す な わ ち, 品 質 の 評 価l21に お い て は ,一
般的評価・
物理化学的評価・感 五 覚的評価・
心 理 的 評 価 の 4 つ に 分 け て 実 証 的 分 析 を 試 み た と こ ろ , 今日の 寡占市場に お け る 洗 剤 間 の 品 質 の う ち , 実在的品質l3)に は 差 異 が 認 め ら れ な い。
ただ観念的品質(41 (心理的品質・「第三次品質」
) の 差 異 が 認 め ら れ る の み で あ る。
すなわち, 消費者は観念的品質だけを評価し, それが洗剤の l流剤の商品学的研究(2) すべてを評価していると思いこんでいることを示唆した
。
さて本稿では,洗剤の商品学的研究,
と く に 品 質 の 評 価 について再検討 を行い, そ れ に要する洗剤の実験,調査l51を前回(6lと同様,同じ分析方法 に よ り 試 み る。
がしかし, 研究の対象である洗剤を前回と同じ既存商品で ある普通タイプ合成洗剤と「
石油シ3 ツク」
以後に「90
円 も お と く」 , 「
低 りん化」
な ど の キ ャ ッ チ フ レーズ(7lで市場に出回つた新商品である濃縮タ イプ合成洗剤との二つとする。
さ ら に,商品学において「
同種実在的品質 の等しい商品間に在つては,
その需要供給の均衡関係は等しぃのであるか ら,
そこに価格差が生じた場合には観念的品質の評価」
el と 見 な す 仮 説 を 洗剤でもって検証をしてみる。
また,
近年合成洗剤の安全性の問題でよく マス・コ
ミなどに取り上げられている天然油脂洗剤である粉石けんについ ても若千検討してみたい。
2
.一
般的評価
最 寄 り 品 で あ る 洗 た く 洗剤一
以下洗た く 洗剤を洗剤と述べる一
は,
, 自宅から一
番近い 店 も し く は 値 段 の よ考
t
い 店 か ら 購 入 す る こ と が 考 え ら れ る。
今回の調査でも同様スー パース ト ア が 最 も 多 く63. 0 % , つ い で
一
般・j、
売店(30.3%) , 生 協 ( 1 5 . 8 %) ,
および藥局(8.5 %
) と な っ て い るo t また,
現在使用中の洗剤の種類では,
今 日 主 流 を な し て い る と こ ろ の 合 1 成洗剤が'「4.
5 %
で一
番多く,
粉石けんが29.
7 % ,
お よ び 固 型 石 け ん が18
.2%
に な っ て い る。
しかし, 全国12
新聞市場調査研究会の「
'7
5 Joints
Brand
Research
」
に よ る と , 木 編・
化織用合成洗剤の市場占換率のデー '=
'美
タ で は,1975
年で98.
4 %
( 仙 台 ) と な っ て い る。
それを今回のデータと比 ぺ て み る と 大 変 大 き な ひ ら き が み ら れ る。
そこで, 現在使用している洗剤 の プ ラ ン ド を 調 ぺ る と, 実 際 に 粉 石 け ん を 使 用 し て い る 世 帯 は,
わずか 3. 6 %
に過ぎなぃ。 すなわち,
この点を考慮すると約25%の人は,
合成洗 剤 を 粉 石 け ん で あ る と 勘 違 い を し て 使 用 し て い る こ と に な る。
2沈剤の商品学的研究(2) また
,
洗剤のーケ月間における平均使用量並びに費用では,
図 1 の 如 く に な る。
そ れ か ら す る と一
世帯平均家族3.
3人 (今回の世帯人数より求め た ) に対し, 平均使用量は約1.
6kg
と な り , 平均費用は350円となる。
そ 国一
l 沈 剤 l ヶ月間ア),平均使用量と費用 こ で,
一
世帯の洗剤の使用量を一
ケ月平均約1.
6kg
で あ る と して, 市販合 成洗剤2.
65kg入を740円
( 大 手 メ ー カ一
洗剤) として計算すると一
ケ月450
円 と な り , また2
.
65kg入を250円 ( 中 小 メ ーカ一
特売洗剤) と す る と一
ケ 月150円となる。
また, 洗 剤 の メ ー カ ー お よ び プ ラ ン ド 別 市 場 占 換 率 ( 第 1~10
位 ) を み る と, 次 の 如 く に な そ o 昭和50・
51年 沈剤の市場占n
率 ( 第 l~
10位) 昭和50年 ( l ) スーパーザプx k (花王石l量l) (2) プ ル ー ダ イ ヤ ( ラ イ オ ン 油 脂 ) (3) ニ ュ ービーズ(花王石l量l) (4) ホ ワ イ ト ス パ ー ク ( ラ イ オ ン 油 脂 ) (4) ビ ン キ ー ( ラ イ オ ン 油 脂 ) (6) ダ ッ シ ュ ( ラ イ オ ン 油 脂 ) (7) ホ ワ イ ト ヮ ン ダ フ ル ( 花 王 石 最 ) (7) 全温度チァー ( P & Gサ ン ホ ー ム ) (7) モ ノ ゲ ン ユ=
( P & Gサ ン ホ ー ム )a
0 プ ル ー チ ャ イ ム ( ラ イ オ ン 油 脂 ) 的 ァ ク ロ ン ( ラ イ オ ン 油 脂 )︶
%
︵
1 0 3 1 1 3 7 7 7 2 2 6 7 0 9 9 7 6 6 6 4 4 2 l 1 3_
七洗剤の商品学的研究 (2) 昭和51年 ( l ) プ ル ー ダ イ ヤ ( ラ イ オ ン 油 l 言 ) (2) 全温度チァー ( P & Gサ ン ホ ー ム ) (3) モ ノ ゲ ンュ
=
( P & Gサ ン ホ ー ム ) (4) ピンキー ( ラ イ オ ン 油 脂 ) (4) スーパーザプx k ( 花 王 石 始 ) (6) プ ル ー チ ャ イ ム ( ラ イ オ ン 油 脂 ) (7) ホ ワ イ ト ス パー ク ( ラ イ オ ン 油 脂 ) (8) コー プ セ フ タ ー (日本生活協同組合) (8)=
ユービーズ(花王石最)a
0 ダ ッ シ ュ ( ラ イ オ ン 油 脂 ) 15.
3 ( % ) ll.
8 10.4 9.
0 9.
0 8.
3 6.
9 6.
3 6.
3 5.
6 昭和50年では上位をすべて大手メーカーの商品で占めている。
昭和51年で は前年と同様ではあるが,
日本生活協同組合のコ ープセフターが上位に入 っているのが日立つ。
と こ ろ で , 昭和50年と51年の間で順位の若千の移行 が み ら れ る が,
こ れ は「
石 油 シ ョ ツク」
と 環 境 汚 染 に よ る 公 書 間 題 な ど の 影 響 に よ り,
「
省資源」 , 「
程 縮 タ イ プ」 , お よ び「
低 り ん 化」
な ど を キ ャ ッ チ フ レ ー ズ とした新商品の出現に よ る こ と が 考 え ら れ る。
次に, 洗 剤 の ラ イ フ・
サ イ ク ル が 年々短縮されてきている力i,
その品質 価 格 イ メ ー ジ についてみると,
品 質 イ メ ー ジ で は,
昨年と比ぺて品質は「
変 わ ら な い」
と思つている消費者が77.
6 % ,
「
良 く な っ た」
と す る の が15
.
3 % , 逆 に
「悪くなった」
と す る の が 3.
0 %
い る。
価 格 イ メ ー ジ で は,
, 昨年と比ぺ価格は「
高 く な っ た」
と 思 つている消費者が79.
4%
,
逆に「
安 く な っ た」
と す る の が0 . 6 %
い る。
すなわち, 昨年の洗剤と比ぺてみる と , 品質は変らないが,
価 格 は 高 く な っ た と 思つている消費者は過半数以 上 い る こ と に な る。
=
: 八 また,
洗剤の一
つである合成洗剤のイメージでは,
「
不安で絶対に使用 しない」
とする消費者は今回いないが,
「
不安であるが使用している」
が47
.
9 %
い る。
その逆に「
安心して使用している」
と す る 人 は19
. 4 %
い る。
また, 「
ど ち ら と も わ か ら な い」
が32
.
1 %
で あ る。
そ こ で,
合成洗剤のイ メ ー ジ で は,
非観的・
楽観的なみかたをして使用している消費者はほl「半流剤の商品学的研究(2) 々の割合になっている
。
と こ ろ で , これからの洗剤に一
番望むことでは,
安全性面すなわち「
安 心 し て 使 用 で き る も の」
が68
. 2 %
と一
番多く,
つい で「
汚 れ が 落 ち る も の」
と「
仕 上 が り が ソ フ ト の も の」
の性能面が22
.
8 % ,
「
価格の安いもの」
が7.2%
と な っ て い る。
以 上 よ り,
前回と比ぺ市場占換率の順位などで多少変化がみられるが, やはり今日の洗剤は合成洗剤が主流をなしている。
また,
消費者の多くは,
大 手 メ ーカーの洗剤は良いと価値判断をしている。
しかし, その洗剤の安 全性面になると, 消費者の約半数は不安な気持で洗剤を使用しており, ま た, それがこれからの洗剤となると約7割の人が安心して使用できるもの を望んでいる。
と こ ろ で,
よ く マ ス・ コ
ミなどで安全性面です«。れている 洗剤として粉石けんが話題になっているが, 今回の調査で粉石けんの利用 者が少いのには意外である。
3
.
物理化学的評価
商品の品質のう ち自然科学的に測定され, 計 量 す る こ と に よ り客観的に 数値化されるものが客観的品質(「
第 l 次 品 質」
) で あ る。
それには商品の 構造形態,重量,
容 量 , お よ び 性 能 な ど と,
きず,有書成分, および爽雑 物 な ど の マ イ ナ ス 因 子 が 考 え ら れ るl9)。
と こ ろ で , 洗剤の客観的品質と考 え ら れ る も の に 洗 浮・効 率 , 粒 度, P H ,
および表面張力などの物理的因子 と,界面活性剤相当分量,全りん酸塩量, 水分量, および炭酸塩量などの 化学的因子がある。
今回は,洗剤の客観的品質のうち, と く に 水 分 量 , 全 り ん 酸 量 , 發 光 增 白剤の確認, および洗浄効率の4つを取上げ実験'oをし, そ の 結 果 よ り 考?
-察してみる。
なお,
その実験結果を表lに示す。
まず, 水 分 か ら み て い く と,
合成洗剤では濃縮タイプの新ザプと新ニュ ービ
ーズの2つが, 日 本エ
業規格「
衣料用合成洗剤」
の水分(加熱減量法) 規定「16%
以下」
より若干上 つているのが目立つ。
また,洗剤の種類別で 5Mo
.
沈剤の商品学的研究国 表一 l 実 験 結 果 目l
1院浮効率l
水 分l
りん酸塩 % % 量光剤 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 l4 l5 l6 l7 l8 1 9 如 スーパーザプx k ニュービーズ ポビンズ ホ ワ イ ト ヮ ン ダ フ ル ピンキー プ ル ー チ ャ イ ム プ ル ー ダ イ ヤ ホ ワ イ ト ス パ ー ク ダ ッシ ュ. 全温度チアー ニ3.ーオール ニ; iー プ ラ ス ア ル コ カ ラ ー ニツ サ ン ラ プ ニ3.ーアポロ ニ ュ ー プ ル ー ソ フ ト ニ ュ ー・
ー プ セ フ タ ー ア ッ ト ホ ー ム J.
H o m e ビ ュ ー テ ィ ダィェ一=
ユ ー ソ フ ト 3 3 l 7 8 6 2 6 3 6 8 1 7 l 4 8 5 3 3 1 2 3 2 2 2 l 25 26 2 5 2 3 2 5 2 6 2 5 2 2 2 t 2 2 24 2 0 2 5 2 l 2 3 24 2 3 10・4 12.
8 10.
2 11・9 l 0.
6 9.
2 8.
7 8.
l 8・8 l 0.
6 l0・l 8.
4 8.
2 4.
0 5.
8 8.
0 l 0.
7 3.
4 3.
6 4.
l 9.3 12.
3 16.
6 13.
7 l 0.
4 12.
2 8・2 9・0 l0・6 l5.l l l.
8 7.
4 10・l 6.
5 3.
3 9.
4 7.
6 5.
9 2・9 7.
l 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇 〇x
〇 〇 〇 21 2 2 2 3 24 2 5 2 6 2 7 2 8 2 9 3 0 3 l 3 2 3 3 新ザプ 新ニ,.
ービーズ 新ポピンズ 新 ワ ン ダ フ ル ビンキ一
25 プルーチャイム25 プルーダイヤ25 スパーク25 ダッシュ25 新オール 程厚パ'
l'
新 ア ポ ロ ダイェ
一
新 ソ フ ト 5 4 8 6 9 6 9 0 5 8 l 7 5 21 2 2 1 8 1 9 24 2 5 2 4 2 7 2 2 2 l 2 3 l9 l 8 16.
7 13.
8 16.
4 13.
4 5.
3 6.
5 7.
l 8.
l 8・5 5.
5 8.
5 7.
l 6.
5 15.
3 16.
6 19.
6 17.
2 12.l l2・5 l 0.
7 l0・5 l0・9 l 0.
5 ll.
7 1l・9 l l.
2。。。
。
。
o
。
o
8
四 〇 6 3 4 3 5 3 6 3 7器
4 0 4 1 4 2 4 3一
花王月星粉石けん 花王洗たく粉石けん ラ イ オ ン 粉 石 け ん ニ ツ サ ン 粉 石 け ん ミ ョ シ コナ石けん ミョシ改良粉石けん みなさま粉末せっけん 3 9 9 1 0 3 9・
3 9 S 4 3 4 7 4 2 4 6 3 3 : 備考)登光剤で.
〇は確認された,x は確認されず 4 6 0 8 3 9 9^
2 4 8 8 8 1 7 9 1 4 I M X X X X X X X-沈剤の商品学的研究(2) は
,
粉石けんが合成洗剤より水分の含有量が多くなっている。
と こ ろ で , 前回と今回のデータで多少の差が認められるが,
その原因としては実験の 時 期 ( 前 回 は 7 月 で , 今 回 は 4 月 で あ る ) が 異 つ て い た こ と で あ る と 思 わ れ る。
次に,
り ん 酸 塩 ( PgO s と し て ) を み る と , 前述の日本工業規格lu1では「 8
~20%」
と 規 定 さ れ て い る。
それと今回のデータを見比べると, 規定の20%
を 越 え て い る 洗 剤 は ま っ た く な く,
その逆に8%
以下のものが普通 タ イ プ の 洗 剤 に み ら れ る。
そこで, こ の デ ー タ を 普 通 タ イ プ と 濃 縮 タ イ プ に分け単純に平均すると, 普 通 タ イ プ は9. 5 % ,
濃 糖 タ イ プ は13
.
6 %
と な る。
しかし, それを洗たく使用時においてのりん酸塩量として計算すると,
l リ ッ ト ル 当 り 普 通 タ イ プ ( 1.
4g/
.
e
) で 0 .
1 1 3 グ ラ ム , 濃 縮 タ イ プ ( 0 . 8 3g/
.e
) で0.
1 1 3 グ ラ ム と な り,
先の結果と逆になっている。
また, 新商品である濃縮タイプ洗剤について, メ ー カ一
別 に み る と , 花 王石l鐵の洗剤だけが,
他 社 と 比 べ り ん 酸 塩 量 が l リ ッ ト ル に 対 し 0 .143グ ラ ム と 多 く な っ て い る。
p二0S(%
) 花 王 石 l最l 17.
2'
ラ イ オ ン 油 脂 11.5・
第-
石 最 11.
9 日 本 油 脂 11.7 ダ イェ
-
11.
2 P & G サ ン ホ ー ム 10.5 ※各種プランドを単純平均した 標準使用量(g/.e
) 0.83 0・83 0.
83 0・83 0.
83 0・83 p二0i (g/・e
) 0.
143 0・095 0・099 0.
097 0.
093 0.
087 次に,
螢光剤の確認では,
合成洗剤の二 ユ ー コ ー プ セ フ タ ー , それに粉 石けんのすぺてにおいて量光剤が確認されなかった。
その蛋光剤は,
太陽2
光線(紫外線)の下で發光を発し, 衣 服 な ど の 織 維 を よ り 白 く 感 じ さ せ る もので, 仕上がり効果をあげるすなわち性能向上を日的と して使われてい るo 次 に,
洗浄効率をみると,
普通タイプ洗剤ではビ
ンキーが26.8 % ,
ダ ッ 7洗剤の商品学的研究(2) シュが26
.
3
%
と高い値を示し, その逆にニューアポロが20.
4 %
,
二 ユ ーコ
ー プ セ フ タ ー が21
.
5 %
と 低 い 値 を 示 し て い る。
また,
組縮タイプ洗剤では スパーク25
が27
.
0 %
と高い値を示しタ'イェ
一
新 ソ フ トが18.5%と 低 い 値 を 示 し て い る。
さらに粉石けんでは花王洗たく粉石けんが47.
9 % ,
ニツサン 粉石けんが47.1 %
と高い値を示し, みなさま粉末せっけんが33.
9 %
と 低 い 値 を 示 し て い る。
と こ ろ で,
前 回 と 今 回 と の 間 に デ ー タ の 値 に 大 き な ひ ら き が み ら れ る が , これは人工汚染が異つて い る た め で あ る。
そこで.
従来 の洗浄効果, ビルタ'一
効 果 , 汚 染 布 等 の 研 究 を 参 考 と し , 今 回 の デ ー タ を 考 察 す る な ら ば 合 成 洗 剤 の 普 通 タ イ プ と 演 縮 タ イ プ の プ ラ ン ド 間 に 多 少 の 差 は 認 め ら れ る にしても, そ れ は 誤 差 の 範 囲 と 考 え ら れ 有 意 と 認 め ら れ る 差 異 は み ら れ な い。 し か し , 粉 石 け ん と 普 通 ・ i段 縮 タ イ プ 洗 剤 を 比 ぺ る と , 粉 石 け ん の ほ う が 若 干 洗 浄 力 が よ い こ と に な る。
以上の実験結果から, 今日の寡占市場における「
商品としての洗剤」
と み る な ら ば,
各成分において多少の差は認められるが, その総合的成果で あ る と こ ろ の 洗 浄 力 で は,
有意tl2lと 考 え ら れ る 差 異 は み ら れ な い。
結局, 今 日 に お け る 洗 剤 の 客 観 的 品 質 に は 差 異 が 認 め ら れ な い と い う 結 論 に な るo4.
感覚的評価 品 質 の う ち , 客観的品質を「
感覚的に 把 握 さ れ た 諸 結 果 に よ っ て 得 ら れ た も の」
が 主 観 的 品 質 (「
第二次品質」
) で あ る。 そ の 主 観 的 品 質 の 評 価 は ,一
般 的 に 官 能 試 験 に よ り 行 わ れ て い る。
し か し , 客 観 的 品 質 の 評 価 と は 異 な る。
す な わ ち , 判定者の先入観, 経験, 環境および比較方法などの 四 二 諸 条 件 の 差 に よ り , 正 し く 判 定 す る こ と は 困 難 で あ る。
だ が 訓 練 し だ い,
, ま た は そ の よ う な デ ー タ で も 集 積 し て い く こ と に よ り,
か な り よ い 結 果 を 得 る こ と が で き る a3。
以上の点を踏え, 任意に購入した市販洗剤を前回と同様, 同じ方法で使 用 テ ス ト を 実 施 し た。
試 料 と し て , H ( 全 温 度 チ ア ー一
P & G
サ ン ホ ー 8l
a
li剤の商品学的研究(2) ム ) , P ( ニ ュ ービ
ー ズ一
花王石鹹), J ( タ ' ッ シ ュ ー ラ イ オ ン 油 脂 )E
( ニ ューオ ー ル ーP & G
サ ン ホーム ) , R (=
ユ ーコ
ープ セ フ タ ー一
日 本 生 活 協 同 組 合 ) , G ( 新 ニ ュ ービ
ー ズ 一花 王 石 館 ) , F ( ダ ッ シ ュ 2 5 ー ラ イ オ ン 油 脂 ) , Q ( 新 オ ー ル ーP & G
サ ン ホーム ) , U ( 新 ア ポ ロ一
第一
石銭),I
(花王月星粉石けん一
花王石鹹), K ( ラ イ オ ン 粉 石 け ん ー ラ イ オ ン 油 脂 ), T ( ソ ロ モ ン一
白洋合),
お よ びM ( エ
ースー ( A ) 表一
2 自宅使用沈剤・ 試料洗剤の項日別評価結果、
項日 試料、
、、
溶 け 具 合 泡 立 ち す す ぎ 汚具 れ合 の 落 ち 香 ソ フ ト 性 静用 電 防 止 作 布 地 の 状 態 ヒ フ の 状 態 再作 汚用 染 防 止 り 自宅使用洗剤 H P J I K T M 十52.0 十41.
l 十3 l.
:3 十34.
8 十11.7 十6.
:8 十43.;3-
32.5 十54.
1l
十 西.
l
十3 l.
4
十32.
l:
十 8.
l 十40.2十19.
2l
十l 7 .1l
-
10.4l-
l.,
十22.
0l
十26.
6十l 4.3l
十7.9l
十4.:
十3 l.
9l
十23.
11十l 9.
7l
-
9.
8-
1.
l ・l
l
-
9.
7l
十26.
8'十 7.
3-
34.
5-
6.
l 十30.
7l
十21.
9:
十l 7.
4l
-
41.
5:
十 4.:
十37.2
l
十27.8l十21.-
2.
9十 2.
1-
33.4l
十27.8l
-
10.8
-
40.
0l
0-
2.
4 十 3.
5 十 5.6 0-
7.
1 十8.
2 0 十 3.
9 十4.
7-
2.
7 十 3.8 十 l.
0 十3.
0 十 2.
8 十 5.
8-
g.
l 十16.
(ll
十 5.
‘ 十9.
十3.
, 十6.
十 4.
l l 十8.8:十 2.
ll
十 5.
8十1.
‘
l
十4.
0十 8.
l 十 6.
0十4.‘
-
6.1 0 自 ( B ) E R G F Q U 0.
8l
十12.9l
十 l 8.
5l
十 7.
8 4.
7:
十 7.
5l
十 8.
8l
十 2.9 7.
9十l l.
31
十 5.
0l
十 5.
8 4.
0l
十 8.
11
十l4.
6十10.
6 2.
0j十 2.
01十6.0-
2.
2 2.
十 9.
81
十2.
5l
十 8.
3 3.
9十 6.
1l-
4.
9i十 l.
3 2.
0十 7.
51
十 3.
6l
l
十 8.
5 0l
十14.
3十10.
7l
十2.
1、-、
項日l
溶l
泡 、 1 け、
、 j 具 立 試料 ・、1
合 ちi
宅而
一
表
商:
司
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7.
i
P 十32.
91
十36.
1l
J 十36.
2;
十17.
8l
す す ぎ 汚 具 香 ll
:
ソ れ 合 l : フ のl
l
落,
ト ち1
り1
性 静用 電 防 止 作 布 地 の 状 態 ヒ フ の 状 態 再作 汚用 染 防 止 十22.
4l
十35.
7十26.
5l
-
18.
61
-
0.
8 十231j十22.3十3.
5十2,l.
4,-
l 4.
7 十34.
5l
十
15.
0l-
10.
;;
;
十1.
21
'
:
.
9 十12.l 十 7.
l 十l l.
il
十 l 8.
5 十 8.
8 十 5.
0 十 7.
8 十 2.9 十 5.
8沈剤の商品学的研究(2)
一
東北油脂)を使用した。
それらの洗剤は,
合成洗剤の普通タイプ(既存 商 品 ) と 機 縮 タ イ プ ( 新 商 品 ) , および粉石けんである。
まず, 自宅使用洗剤 (市場占換率を参照) と試料洗剤の評価結果を項日 別に指数化したのが, 表2ooである。
これを項目別にみると「
溶け具合」
のll
A)では,
合成洗剤の方が粉石けんよりも「
良 い」
と す る 割 合 が 多 く な っ て い る。
しかし, 粉石けんのTが,
試料洗剤の中で一
番よい評価をされて いるのが日立つ。
また,
t
B)では, 全 般 的 に「
良 い」
と す る 割 合 が 多 く な っ て い る。「
泡立ち」
では, I
とMの粉石けんそれに合成洗剤のR が「
悪い」
と す る 割 合 が 多 く な っ て い る。
しかし, その泡立ちは洗浄力とは無関係で あ り,
この点からだけみるならば, 逆に洗たくでのすすぎが速く手間が省 け る の で 便 利 な 洗 剤 と い う こ と が で き る。
「
すすき'」
では,
すべてが「
良 い」
と す る 割 合 が 多 く な っ て い る が , 先 の 泡 立 ち で 結 果 が 悪 か っ たI , M,
お よ びR
は, 自 宅 使 用 洗 剤 よ り も よ い 結 果 に な っ て い る。
次に,
洗剤の生 命 と も 言 え る「
汚れの落ち具合」
では,
と く に 粉 石 け ん の Mと合成洗剤の 濃 結 タ イ プ ( 新 商 品 ) の す べ て が「
惡い」
と す る 割 合 が 多 く な っ て い る の が日立つ。
しかし, 前述の物理化学的評価からするならば,
合 成 洗 剤 ( 弱 ア ル カ リ 性 洗 剤 ) の洗i
争効率では有意と認められる差異がなかったし, 粉 石 け ん で は 合 成 洗 剤 よ り 洗 静 効 率 が わ ず か に よ い と い う 結 果 に な っ て い る。
そこで, ここでは濃縮タイプ洗剤だけの原因を考えると, 今 ま で 調 査 し て い て よ く 耳 に す る 言 葉 に「
試料洗剤の量(標準使用量で配布している) は 家 で 使 用 し て い る 量 よ り も 少 な い一
一
」
が あ る。
こ の こ と は 洗 た く の 際,
洗剤をいちいち計量せずに目分量でもって使用していることが考えら れ る。
と く に 程 糖 タ イ プ 洗 剤 は 既 存 洗 剤 ( 普 通 タ イ プ ) よ り,使用量が少器
な く て す む。
す な わ ち,このような量的な原因で程結タイプ洗剤の判定結 果 が で た と 思 わ れ る。
また,
そ の こ と について言い回しを変えると, 洗剤 の使用量を多くすれば,
それに連れて洗浄力が増すと消費者は考えている と も と れ る。
次 に「
香 り」
では,自宅使用洗剤と「
香りの洗剤」
の キ ャ ッ チ フ レ ー ズ 10、
洗剤の商品学的研究(2) で販売されている
P
が,
前回と同様,
よ い 結 果 に な っ て い る。
その他の項 日では,
さほど差はみられないが,
「
ソ フ ト 性」
でU
が一
50
.
1
と「
惡い」
とする割合が多くなっているのが日立つ程度である。
次 に,
各項の総合判定であるところの総合順結果をみると,
表 3 の 如 く な る。
そ れ を わ か り や す く す る た め に 指 数 化 す る と,
次 の よ う に な る。
( A ) 表一3 総 合 順 位 結 果 (%
)x
1 位 2 位 3 位 4 位 i 5 位 l 計 自宅使用沈剤 H P J I K T M 43.
0 18.
4 20.
3 17.
4 9.
8 12.
5 38.
8 5.
6 26.8 22.
4 26.
1 23.
3 11.
5 12.
5 l 6.
7 16.
7 15.
1 14.
3 21.
7 2 l.
7 2A.
6 25.
0 l 6.
7 l l.
ll
基
;
要
・i
8.
1 20.
4 1 l.
6 15.
9 34.
4 25.
0 5.
6 33.
3 l00 l00 l00 100 100 100 100 100 ( B ) (%
)x
l 位 2 位 3 位 4 位 5 位 計 白宅使用沈剤 P j E R G F Q U 40.
8 19.
6 6.
8 24.
0 8.
0 26.0 14.
0 6.
l 9.
l 28.
9 23.
9 25.
0 20.
0 2'l.
0 l 2.
0 l 4.
0 l 8.
2 9.
1 l 0.
5 l 7.
4 25.
0 24.
0 l 6.
0 20.
0 26.
0 27.
3 2 l.
2 5.
3 2 l.
7 l 5.
9 24.
0 24.
0 l 8.
0 26.
0 33.
2 30.
3 l 4.
5 17.
4 27.
3 8.0 28.
0 24.
0 20.
0 15.
2 30.
3 100 100 100 l00 l00 100 100 l00 l00 lA) 自宅使用流剤 H P J 十l89.
6 十 93.
6 十l26.
2 十104.
6 1 位 5 位 3 位 4 位 11 四 五四 六 (0) I K T
M
自宅使用洗剤 P J E l;
0 E Q U 洗剤の商品学的研究(2) 十 42.
6 十 62.
5 十160.
8 十 28.
0 2 6 l 0 0 0 0 8 4 7 6 0 6 6 8 2 8 6 0 9 8 7 2 6 6一
n
1 1 l 十 十 十 十 十 十 十 十 十 7 位 6 位 2 位 8 位 位 位 位 位 位 位 位 位 位 1 3 6 2 8 4 5 7 9 と こ ろ で.
毎回,
自宅使用洗剤は第l位の判定をうけている。
しかも.
先の評価結果をみると,
と く に「
溶け具合」,
「
泡立ち」,
「
香 り」,
「
ヒ フの状態」
ぉ よ び「
汚れの落ち具合 (試料Eだ け が 十1
.
1上回つている)」
はすべての試料洗剤と比べてよい判定をされているのが気付く。
そこで, 総合順位の判定基準が,
自宅使用洗剤および評価項目の「
溶け 具合」
,
「
泡立ち」,
「
香 り」,
「
ヒフの状態」,
「
汚れの落ち具合」
で あ る 表一4 同一
人物による同一
プ ラ ン ド 押 価 (; 二 3.
ービーズ・
ダ ッ シ ュ )、
、、
、 項目 試料、
溶 け 具 合 泡 立 ち す す ぎ 汚具 れ合 の 落 ち 香 ソ フ ト 性 静用 電 防 止 作 布 地 の 状 態 t: フ の 状 態 再作 汚用 染 防 止 り 自宅使用の ニュービー ズ 試料の=
3.ービー ズ 十63.
t 十33.
4 十54.
5 十33.
3 十16.
6 十16.
6 十25.
0 十 7.
4 十53.
t
十 8.
.
0-
g.
1-
9.
1 0 0 0 十l 6.
7 十16.
7-
12.
5 0 自宅使用の ダ ッ シ ュ 試料の ダ ッ シ ュ 十16.
1l 十33.
;3 十50.
0 0 0 十14.
3 0-
l 4.
3 十33.
'-
28.
l 十l 6.
7 0一
的.
11l-
l 6.
7o
l
o
lo
l
o
0 0洗制の商品学的研究(2) と 仮 定 す る と
,
前述の試料流剤の順位結果が納得できる。
た だ し こ れ は,
判定者が主観的品質を正しく評価している場合である。
と こ ろ で , 今回も同一
人 物 に よ る 同一
プ ラ ン ド の 評 価 が 行 わ れ て お り,
その評価結果指数を表4に示す。
その各項目の指数を単純に集計すると,
次 の よ う に な る。
ニ ュ ービ
ーズ 自宅使用洗剤 十208
.
6
試料洗剤 十106
.
6
タ'ッシュ 自宅使用洗剤 十83
.
4
試料洗剤-
12.0
前 回 と 同 様 , プ ラ ン ド の 分 つ て い る す な わ ち 自宅で使用してぃる方が「
良 い」
結 果 に な っ て ぃ る。
と い う こ と は , 先 の 総 合 判 定 に お い て「
良 い」
結 果になっている理由が理解できる。
その点を考慮すると,
洗剤の主観的品 質には多少の差はみられるが, 有意と認められる差異はなぃと い う 結 論 に 達 す る。
5.心理学評価
すでに述 ぺ た よ う に,
消費者は大手メ ー カ ー の 洗 剤 は 良 い も の で あ る と して購入してぃる。
と こ ろ が , その流剤の実在的品質にl;t
有 意 と 認 め ら れ る 差 異 は な く , ただ感覚的評価のところでプランドが品質の良否の判定に 大 き な 影 響 力 を 及 l 「 す こ と が 判 明 し た。
す な わ ち, 同一
プ ラ ン ド に お い て,一
方 の プ ラ ン ド を 覆 い か く したとき現われた差が, いわゆる観念的品 四 質の評価である。
七 と こ ろ で , 星宮啓教投が「
商品学においては価格を品質評価と見做し得 る と す る な ら ば」 ,
もし商品の実在的品質に 差 異 が な く , そ の 市 場 価 格 に 差 が 見 ら れ る な ら ば ,「
こ の 価 格 差 こ そ 第 31l1l
l1品 質 の 評 価 に l l か な ら な い」
と し て ぃ る'
lS'。
そ こ で , 洗 剤 に お い て も 実 際 そ う で あ る の か , ま た , 前 回 13沈剤の商品学的研究(2) と同様
,
その観念的品質が消費者にいかに評価されているのかをもこれ か ら み て い き た い。
表 5 弱 ア ル カ リ 性 沈 剤 ( 普 通 タ イ プ ) 弱 ア ル カ リ 性 沈 剤 ( 演 縮 タ イ プ ) メ-
カ-
l
( プ ラ ン ド 数 )1
円/9 円/.e
花 王 石 l峯l (4) ラ イ オ ン 油 脂 ( 5 ) P & Gサンホーム(4) ミ ョ シ 油 脂 C 0 0 P エ ン ド -ジ ャ ス コ ダ ィ :,
-0.
27 0.
26 0.
23 0.
2 l 0.
22 0.
18 0.17 0.
l 8 0.
38 0.
37 0.
35 0.
36 0.
29 0.
25 0.
29 0.
25 メ-
カ -( プ ラ ン ド 数 ) 円 / f 円/.e
花 王 石 船 (4) ラ イ オ ン 油 脂 ( 5 ) P & Gサ ン ホ ー ム 日 本 油 脂 第-
石 船 ダ イェ
-平 均 0.
38 0.
35 0.
33 0.
30 0.
2 l 0.
28 0.
3 l 0.
29 0.
27 0.
25 0.
17 0.
23 0.
3 ll
0.
25 備考)花王・ラ イ オ ン・
P&Gに関して は単純平均した価格である。
価格は昭和5l年3月現在とする。
まず, 洗剤の市場価格 ( わ か り や す く す る た め,
今回対象と した試料洗 剤の市場価格をグラム当りおよび標準使用量当りで求めてみた) は,
表 5 の 如 く な る。
す な わ ち , 大 手 メ ー カ ー の 洗 剤 ( と く に 二 大 メ ー カ ー ) は 高 価 格 に な っ て い る。
し
かし,
その高価格の洗剤を多くの消費者は好んで購 入 し て い る。
' そこで,
まず,
現在使用している洗剤の選択理由からみていくと,
「
広 告・
宣 伝 に よ る」
と す る の が 最 も 多 く50
.
1 % ,
また「
友人に す す め ら れ て」
が7
.
2 %
で,
広告・
宣伝・ロコ
ミ に よ り 洗 剤 を 選 択 し て い る の が 全 体 の 約 6 割 い る こ と に な る。
また,
洗剤の性能につ い て だ け み る と ,「
汚 四 八 れ が よ く 落 ち る も の」
が45.
0 %
と一
番多く,
その他に「
仕 上 が り の ソ フ ト な も の」
(8.
1
%
) ,
「
すすざの簡単なもの」
(7.
4%
) , お よ び「
香 り の よ い もの」
(6
.
4 %
) が 上 位 に 位 置 し て い る。
す な わ ち,
洗 剤 の 性 能 の う ち W a n t s 面 よ り は Needs面のほうを購入基準として考えている。
それは 洗 剤 の 購 入 す る 際 に 考 慮 し た 順 位 結 果 ( 表 6 参 照 ) を み て も は っ き り す流剤の商品学的研究(2) 表
一
6 流剤を購入する際に考成した順位 ''' l-
1 100 l 3 6 j l00l
l38 100 133 l00 る。
なお,
わ か り や す く す る た め に 指 数 に す る と 次 の よ う に な る。
l 位 洗 浄 性 十l22
.
5
2 位 安 全 性 十45
.
9
3 位 価 格 十36.
1
4 位 仕 上 が‘
) 十4
.
6
また,
洗剤の解入にあたり一
番重要視した情報源では,
「
テレビ広告」
とするのが52.
4 %
で一
番 多 く , つ い で「
友人のすすめ」
が11.
5 % ,
「
新聞 広告」
が4.
4 % , 「
雑誌広告」
が3
.
5 % ,
「
ポ ス タ ー」
が3. 0 % , お よ び
「
ラ ジオ広告」
が0
.
3 %
と な っ て い る。
しかし,「
その他」
とするのが21.
2 %
となっており店内行動(店員のすすめ, 大量陳列), チ ラ シ な ど の 理 由 が 考 え ら れ る。
また,
広告媒体別による新剤の広告・
宣伝の見聞き状態をみ る と,
表 7 に な る。
そ れ を 指 数 で 表 わ す と 次 の よ う に な る。
表一
7 媒体別による沈剤の広告・
直伝の見聞き状態 9、
、 、-
、 媒 体 テ-
、 i -項 日-
実数 、、l レ ビ1
ラ ジ オl
新 聞1
継 誌1
考
l'ター・
の 他%
%
実数%
実数j %
l
実数%
l
実数 よ く 見l
期きする 見間きする ときどき見聞する あ ま り 見 間 き し な い ほ と ん ど 見 間 き し な い l12 18 2 l 2 0 7 l.
8 l l.
5 l 5.
4 1.
3 0 4l 3.
7 31
2.
8 l 21
ll.
0 26l 23.
8 641
58.
7 ' l 241 l 9.
8 1 l 2 14j
l l.
6l
18 43l
的.
5 i 4 6 2 7 理.
3l
26 l 3 1 0 ・ 8 l l 9g
・g
l 4.
9 38.
0 2 l.
5 15.
7 9 I 8.
.
l 5 l 1 41
.
,
1 おl 四..
業
l
器
.
1
計l
l5l 100l
1091
100l
l 2 ll
100 12l 100 106l
l l00 6 l 5 四 九洗剤の商品学的研究(2) テ レ
ビ
十165
.
3
新 聞 十 7.
3
雑 誌-
18
.
2
ポ ス タ ー・
その他-
46.
2
ラ ジ オ-
131
.
1
す な わ ち, テ レ ビ で の 洗 剤 の C Mは , 他 の 媒 体 に比べて大変よく見られて い る。
それは前述の洗剤の選択理由で分るように大きな影響力を持つてい るo ま た , 洗 剤 の 知 名 度 ( 第 l ~ 1 0位 ) を み る と , や l1t
り 大 手 メーカーが上 位 を 独 占 し て い る。
それは大手メ ー カ ー が 広 告・
宣伝に巨額の金を投じて い るllo こ と で も 理 解 で き る。
Blt
和50年 l.
ザ プ 2.
全温度チァー 3.
ピンキー 4.
ス パ ー ク 5. プ ル ー ダ イ ヤ ー 6.
プ ル ー チ ・、
イ ム 7.
ホ ヮ イ ト ヮ ン ダ フ ル 8.
=
ユ ービーズ 9.
モノ ゲ ン ユ ニ 10.
ダッシ_
a l 0.
ポビンズ 87.
3 ( %) 7 1 6 0 4 1 3 2 4 4n
6 6 6 3 6 3 5 9 4 9 4 7 4 4 4 2 4 2 昭和51年 l.
ザ プ 2. 全温度チアー 3.
ビンキー 4.
=
ユ.ービー ズ 5.
プ ル ー ダ イ ヤ ー 6.
ポ ビ ン ズ 6. プ ル ー チ ャ イ ム 8.
ダ ッシュ 9.
ス パ ー ク l 0.
モ ノ ゲ ン ユ ニ 72.
2 (%
) 67.
4a .
6 57.
6 53.
5 5 l.
4 51.
4 50.
7 50.
0 45.
l そこで, 洗剤の知名度順位と前述の市場占拠率順位との関係 (相関係数r = 0
.
7 4 9 ) を み た の が , 図 2 で あ る。
す な わ ち,洗剤の知名度順位が下 1i 〇 が っ て い く と,
そ れ に つ れ て 市 場 占 拠 率 順 位 も 下 が っ て い く こ と が 考 え ら れ る。
だ が,
ここでは新商品などの普及に関する間題点lt省略する。
以 上 よ り , 今 日 の 寡 占 市 場 に お け る 洗 剤 の 品 質 の う ち 観 念 的 品 質 が , 広 告・
宣伝・
口コミ な ど に よ っ て 形 成 さ れ,
般 も 重 要 視 さ れ て い る。
また,, そ の 観 念 的 品 質 は 市 場 価 格 差 と し て 現 わ れ る こ と に な る。
il
・
i 0 l 9 l l・
-5 : -l : 一 M 洗剤の商品学的研究t
2) 国一2 洗剤の知名度順位と市場占3
e
二率願位との関係 ▲I M IS0・Sl ll A・ll・C 'l'ft f M そ'
、a'
'l・、
;:二tl l・
'
11tlll l、
16
.
む す
び
以上,
l
e
t
剤の品質評価の再検討においても, 前回と同様,
既存洗剤と新 洗剤の品質のうち,
実在的品質(客観的・
主観的品質)には有意と認めら れ る 差 異 は な く,
観念的品質の差異が認められるだけである。
その観念的・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・ ・
品質こそは消費者にとって最も重要視されている。
否それを重要視させら れ一
消費者はこの点について無意識的一
て い る こ と が 明 ら か に さ れ た o また,
洗 剤 の 各 種 メ ー カ ーの プ ラ ン ド 間 に お け る 価 格 差 こ そ,
ま さ に 観 念 的 品 質 (「
第三次品質」
) の 評 価 に ほ か な ら な い こ と が 実 証 さ れ た も の と 五 い え る o しかしながら,品質評価を論ずる場合「
評価」
の基礎については,
当然 消費者の価値判断を踏まえた行動科学の理論による解明を必要とするが,
, それは別の機会にゆずりたい。
17洗剤の商品学的研究 (2) 注 ( l ) 斉藤晋
一
東北学院大学論集経済学 第69号 昭和50年。 (2) 評 価 と は , E v a l u a t i o n で は な く V a l u a t i o n で 「 価 値 が あ る か ど う か 」 を 指 す と い う 基 本 的 な も の が 先 づ 問 わ れ な l ナ れ ば な ら な い と 考 え る 。 そ れ に は 当 然基; 準 と な る も の が な け れ ば な ら な い。次に価値が当然間題となる。
と こ ろ で.
そ の 価 値 を ど う 把 握 す る か で は , その価値を対象自体(客体) に 有 る と す る 唯 物 論 と 評 価 側 ( 主 体 ) に 有 る と す る 観 念 論 が あ る が, 例えば「豚に真珠」お よ び 「労働の加わ った も の だ け が峰;
い」 と 考 え 併 せ る と, ど ち ら か一
方 だ け を 切 り 捨 て る こ と は 到 底 で き な い。
そ こ で 客 体 , 主 体 の 係 わ り の 中 に 価 値 が 生 れ る と い う 総合的な価値意識の理論をぱ, 経済的価値においても成立すると考えるのである。 (参照 見田宗介著『価値意識の理論』弘文堂)また.
品;英は 「 評 価 さ る べ く 形 成 」 さ れ た と 考 え る こ と が で き る。
そ こ で, 消費者はとくにその使用に当つて品 質は使用価値的に価f
直 判 断 ( 価 値 意 識 対 品 質 ) に よ っ て 評 価 さ れ る ( 参 照 是宮 啓著『近代商品学入門』邦光轉房) (3) 品質を存存論的立場にた, ちその構造を把握するとき客観的にしか把握で きない側面を客観的品質.
:i1観的(感覚的)にしか把握できない側面を主観的品 質 と い い , とくに観念的品質に対して実在的品質という。 (4) まずはじめに「洗剤の商品学的研究ll)」で触れなかったが.
観念的品質に ついての雄者の考えを述べれば, 今日の寡,
」 市 場 に お い て , 「ある商品をその商 品 た ら し め る」 すべてのものを実在的品質の側面だけで把握することはむずかし く, 観 念 的 品 質 の 側 面 の 把 握 を 必 要 と な る。
す な わ ち , 「Marketing Research を行なって消費者の欲求を知り.
Product P l a n n i n g に よ っ て こ れ を 体 現 し ,, Advertisementによって欲求に a p p e a 1 す る よ う に さ れ た 商 品」の出現による。 す な わ ち.
Brand な ど を 額 い か く す と 消 え さ る 品 質 的 側 面 で あ る。
(参照 星 宮啓 前掲需P.23~24)なお,存在論的立場にたっ と き, 観念論に対立する語は.
実在論である。 しかし, 有るものの存在意義を問う場合は.
観:
念論に対立する語 は唯物論である。 (参照 出 ・ 古 在 編 『 哲 学 用 語 辞 典 』 青 木 書 店 ) (5) 調査期間は.
昭 和 5 0 年 7 月 中 句 よ り 8 月 下 旬 ま で ( 但 し , 洗 剤 の 市 場 占 拠 率.
知名度, および使用テストにっいては,(A)昭和50年,(B)昭和5l年の7月中旬よ り 8 月 下t
ilと す る ) この調査は本学の商品学実習の授業の一
環として受講者が調 査 員 と な り 調 査 し た も の で あ る 。 標本抽出は任意による。 なぉ調査方法は使用テ ストに時間を要するので留置調査法を実施した。
(A)・(B)共に.
200世帯を対象と し (A)の回収率は82.5%, ( B ) の 回 収 率 は 7 2 . 0 %で あ る。
(6) 斉藤晋一
「洗l
l1
の商品学的研究(l)」の論文を指す。以後.
本稿での「前回」 と は す べ て 前 述 の 論 文 の こ と で あ る 。 (7) 観 ; 合 的 品 質 は 広 告 ・ 宣 伝 ・ P l t ・ 口 コ ミ な ど に よ っ て 形 成 さ れ る の で あ る が , Catchphraseは広告の一
つ で あ り.
短い文句で消費者にその商品の特質を1i
i 強 い イ メージ で う えっけ る の で あ る 。 こ れ も 時 代 に よ る 変 化 を 示 し , 洗剤の場合-
の よ う に.
と く に 実 在 的 品 質 に 差 異 が な い 商 品 で は.
Catchphraseが重要な商 品 差 別 化 の 政 策 と な り 得 る。
( 例.
洗 浄 力 ・ す す ぎ が 簡 単一
白 さ・香 り →無公 書'・'商資源など) (8) 星宮啓著『近代商品学入門』邦光書房 昭和44年 P57 (91 星宮啓 前掲書 P23 (10l 試 料 は 昭 和 5 1 年 3 月 ~ 4 月 仙 台 市 内 の ス ー パ ー ス ト ァ よ り 任 意 に 購 入 し た。 実験方法は.
J I S K3362-
1970合成洗剤試験方法による。 但 し , 洗 浄 効 率 は洗剤の商品学的研究 (2) 油化学協会法による人工汚染布 (日華化学工業の市販品) を用い, ランドロ メー タ一試験機で行つ た。 (