サービス付き高齢者住宅における「住まい」としての実態と機能に関する検討 -居宅サービス提供者からの実態把握と考察-
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(2) Ⅰ研究の背景と目的 1.背景 1)サービス付き高齢者向け住宅について 地域包括ケアシステムの構築にあたり、高齢者のニーズに応じた住まいの確保を目的と した「サービス付き高齢者向け住宅《通称、サ高住》」の設置が進められている。法的根拠 は高齢者の居住の安定確保に関する法律で、高齢者が住みやすく、借りやすいバリアフリー 住宅として、その数は急増しており全国に 6,031 か所(H28.2)が登録されている 1)。増加 の背景として、社会的ニーズに加え、設備費への補助金、設置者に規制、条件がない等が挙 げられる。 名称の通りサービス付で、基本のサービス(安否確認、生活相談)はサ高住職員が提供す る。それ以外の必要なサービスは、サ高住の有料サービスを利用する。サ高住の特徴的な点 は、あくまで「住む場」であり、介護保険については居住者自ら介護保険申請、サービス利 用の契約をする。入居一時金は不要で、家賃、共益費等を支払う。また、サ高住職員の資格、 配置人数は、老人福祉法等によらずその条件は緩やかと言える。 2)サービス付き高齢者向け住宅の問題 サ高住運営者は、介護施設、居宅介護支援事業所、居宅サービス事業所、病院等を同一法 人に有している場合が多い。入居者が介護保険サービスを利用する際には、利用のしやすさ から運営者が提供するサービスや居宅介護支援事業所を利用することが多い。これ自体に 問題はないが、同一法人の介護支援専門員がプランを作成する際、必要以上のサービスを入 れる、又は入居者に強く利用を勧める 2)、生活保護者を入居させ必要以上のサービス契約を するといったがことが報告されるようになった。これを受け、厚生労働省は集合住宅(サ高 住含む)が①介護サービス事業所と同一建物内、あるいは隣接敷地内にある場合は報酬を 10%減とする ②同一建物や隣接でなくても、集合住宅に 1 ヵ月当たり 20 人以上の利用者 がいれば報酬を 10%減とした。また、設置当初は「終の棲家」として期待されたが、介護 度が上がった場合、状態の悪化や認知症が進行した場合、退去を求めるケースも報告された。 しかし、この報告は一部のサ高住についてであり、サ高住運営者を対象にこの背景や報道 への意見を把握したものはない。報酬減算は経営に大きく関わるため、運営者に運営と経営 の実状とサ高住の現状を聞き取ることが必要である。 また、サ高住の情報収集として、簡易な方法はサ高住関連団体等がインターネット上に掲 載するサ高住の一覧や調査報告である。しかし、サ高住の家賃・共益費、サービス内容、サ ービス提供日等の平均や割合等の集計がないため、比較ができない、又は全体像が分かりに くい。また、これまでの報告は、サ高住運営者を対象にしており、他職種を対象とした調査 報告はない。 そこで本研究では、サ高住情報登録のデータベースを用いて全体像が把握できるようデータ の集約、サ高住運営者と介護支援専門員を対象に報告されている課題に対する意見、さらにサ 高住運営者へのインタビュー調査を行い、サ高住の実態把握と今後の課題を検討した。. 1.
(3) 2.目的 本研究では、サ高住運営者又は管理者(以下、サ高住管理者)と居宅介護支援事業所の介 護支援専門員を対象にサ高住の課題に関する意見を聞き、サ高住の質確保に関する示唆を 得た。 ※管理者と運営者が同一の場合、異なる場合があるが、ここでは管理者で記述する。 Ⅱ研究方法 1.対象と分析方法 1)既存情報の集約 ・既存情報:一般社団法人. すまいづくりまちづくりセンター連合会 「サービス付き高齢. 者向け住宅」情報提供システム https://www.satsuki-jutaku.jp/index.php の登 録情報(下図参照) 。 ・調査方法:登録情報のうち、サ高住の課題に関わる項目のデータを集約した。総登録件数 5,985(H27.9)ヵ所のうち、高齢者一人あたりのサ高住設置数が多い県、少ない県上位 各々3 県から無作為抽出で 50 件ずつ抽出。本研究者所属施設の所在県内サ高住 56 件を 加えた総計 409 件を分析対象とした。今回の分析で使用した項目は、以下の通りである。 調査項目. 内容. 住戸. 住戸数. 居住専用部分面. 建物階数. 専用部分設備. 夜間体制人員. 家賃、共益費. 積 職員. 職員職種. 職員資格. 日中体制人員. 状況把握(緊. 提供日. 提供時間. 提供形態. 急時対応含)・. 緊急時対応方. 緊急時対応提供. 緊急時対応提供. 通報先からの. 緊急対応サー. 生活相談. 法. 日. 時間. 到着時間. ビス対価(1 カ 月分). 食事. 提供形態. 提供日. 提供内容. 調理方法. 入浴、排せ. 提供形態. 提供日. 提供内容. 月額料金. 提供形態. 提供日. 提供内容. 月額料金. 提供形態. 提供日. 提供内容. 月額料金. 提供形態. 提供日. 提供内容. 月額料金. 提供形態. 業務内容. つ、食事等の 介護サービス 調理、洗濯、 清掃等の家事 サービス 健康管理サー ビス その他サービ ス 管理方式. 2. 月額料金.
(4) ・分析方法:記述統計(度数、平均値)にてデータを算出した。. ホーム > 登録住宅をさがす. 全国の都道府県等に登録された全てのサービス付き高齢者向け住宅が、オンライン で公開されています。. https://www.satsuki-jutaku.jp/search/index.php から引用. 2)アンケート調査 1)と同じく総登録件数 5,985(H27.9)ヵ所のうち、高齢者一人あたりのサ高住設置数が 多い県、少ない県上位各々4 県から無作為抽出で 1,800 ヵ所、居宅介護支援事業 700 ヵ所に アンケート用紙を郵送で配布し、報告されている課題(※)について選択による設問と自由 記述で意見を聞いた。回答者は、サ高住管理者、介護支援専門員とした。調査期間は平成 28 年 1 月~2 月とした。 ※課題は国土交通省「平成 27 年 4 月サービス付き高齢者向け住宅の整備等のあり方に関 3.
(5) する検討会」www.mlit.go.jp/common/001086990.pdf.を参考とした。 課題に関する質問と回答の選択肢は以下の通りとした。 回答方法は、選択式と自由記述(選択した回答の理由)で聞いた。以下は、サ高住管理者への質 問で、介護支援専門員では①の前に「サ高住の居宅サービス計画作成の経験有無」、⑦の後に、 「サ高住の評価の在り方」も聞いた。. ①囲い込み*がある *囲い込み:サ高住の運営事業者が、不要な介護保険サービスを提供したり、自社の介護サービス 利用を入居の条件にすること。 □ 課題だと思う. □実際にあるが課題とは思わない. □ そのような課題はない. ②必須サービスの「安否確認」「生活相談」について、サ高住により差がある □ 課題だと思う. □実際にあるが課題とは思わない. □ そのような課題はない. ③職員数が少ない傾向が見られる □ 課題だと思う. □実際にあるが課題とは思わない. □ そのような課題はない. ④一定の資格を有しない職員により必須サービスの提供を行う □ 課題だと思う. □ 実際にあるが課題とは思わない. □ そのような課題はない. ⑤看取りが必要になった場合の継続居住に課題(例:看取りになったら退去)が認められる □ 課題だと思う. □実際にあるが課題とは思わない. □ そのような課題はない. ⑥要介護度や認知症が重度化した場合の継続居住に課題(例:認知症になったら退去)が認められる □ 課題だと思う. □実際にあるが課題とは思わない. □ そのような課題はない. ⑦介護報酬の減算(例:介護サービス事業所と同一建物内、あるいは隣接敷地内にある場合は介護 報酬 10%減) □ 課題だと思う. □実際にあるが課題とは思わない. 4. □ そのような課題はない.
(6) 3)インタビュー調査 対象はサ高住管理者 2 名(両者とも自ら設置、運営もしている)で、調査方法は半構成的面 接法によりインタビューを行った。調査期間は平成 28 年 2 月とした。インタビュー内容を 全て記述し、本研究の目的である「サ高住の課題」について述べた箇所を抽出した。解釈が 難しい表現については、できる限り意味を変えないように言葉を補足した。また、会話が長 い場合は、意味を変えないよう句読点で句切り、記述した。 2.倫理的配慮 アンケート調査用紙、返信用封筒は無記名とし、所属施設名を聞く項目は設定しなかった。 アンケート調査の依頼文には調査の目的、目的外使用はしないこと、個人情報となる記述が あった場合は削除することを記載し、協力の意思がある場合のみ返信することとした。 インタビュー調査は、施設管理者に直接依頼し、同意を得た上で行った。IC レコーダー の録音についても対象に確認し、同意を得た。インタビューは対象所属施設内の部屋(研究 者と対象のみ)にて行った。半構成的面接で本人の語る内容に沿う聞き方とした。なお、本 研究は、研究者所属機関の倫理審査委員会の承認(臨認 23-107)を得て行った。 Ⅲ 結果 1.既存のデータベース情報の集約(記述統計) 結果は、表 1 から表 30 の通りであった(提示した項目、内容は引用したデータの一部で ある) 。. 5.
(7) 表1 住まいの状況①. N=409 n. 住宅戸数(戸) 2 . 居住部分の専用面積(m 最小) 居住部分の専用面積(m2最大) 建物の階数. 最小値. 最大値 5. 125. 30.67. 18.4. 409 409 409. 18.0 18.0 1. 42.1 91.4 12. 20.9 26.7 2.9. 4.6 10.2 1.6. N=409 n. %. 建物の構造(木造) 建物の構造(木造以外). 108 291. 26.4 74.6. 専用部分の設備完備※ 専用部分の設備一部. 297 112. 72.6 27.4. ※完備:各戸に便所、洗面、浴室、代度k路、就農全てを備えている. 表3 住まいに関わる費用 N=409 n 最小値 最大値 平均値 標準偏差 家賃 409 ¥15,000 ¥198,000 ¥63,334 ¥31,203 共益費 409 ¥0 ¥101,800 ¥19,810 ¥13,497 敷金 409 ¥0 ¥900,000 ¥132,971 ¥129,719. 表4 職員の職種、役割. 介護スタッフ 看護職員. 標準偏差. 409. 表2 住まいの状況②. サービス計画担当者. 平均値. N=409 n. %. 15. 2.2. 413. 61.4. 45. 6.7. 機能訓練指導員. 2. 0.3. 夜間担当(宿直). 13. 1.9. 生活支援相談員. 111. 16.5. 管理者又は責任者. 46. 6.8. 施設長. 11. 1.6. 事務員 ※兼務あり。. 17. 2.5. 6.
(8) 表5 職員の資格. N=409 n. %. ホームヘルパー(1級). 10. 1.4. ホームヘルパー(2級). 315. 42.9. 介護職員初任者研修修了者. 39. 5.3. 146. 19.9. 介護支援専門員. 38. 5.2. 看護師. 53. 7.2. 准看護師. 18. 2.5. 作業療法士. 1. 0.1. 理学療法士. 1. 0.1. 社会福祉士. 7. 1.0. 介護福祉士. 社会福祉主事. 12. 1.6. 1. 0.1. 34. 4.6. 資格なし 59 ※施設が雇用する全職員の職種で、 複数の資格保持者あり。 同一法人施設職員の記載がない場合は、 項目の「同一法人施設職員]には含めていない。. 8.0. 当法人内で一定期間の研修を受けた者 同一法人施設職員. 表6 状況把握および生活相談サービスの提供形態. N=409 n. サービス付き高齢者向け住宅提供事業者が自ら提供する. %. 320. 78.2. 委託する. 72. 17.6. 「自ら提供する」と「委託する」の併用. 17. 4.2. 表7 状況把握および生活相談サービスにおける職員の配置状況. N=379 n. %. 24時間常駐させている. 253. 61.9. 日中体制以外の時間帯は緊急通報サービス利用. 126. 30.8. ※契約する警備会社に通報が行く 表8 緊急通報からの到着時間. N=376 最小値. 通報先からの到着時間(分). 最大値 1. 平均値 30. 標準 偏差 3.45. 表9 状況把握および生活相談サービスの人員. 4.62 N=379. 最小値. 最大値. 平均値. 標準 偏差. 日中体制. 1. 16. 1.7. 1.8. 夜間体制. 0. 5. 0.9. 0.8. 表10 状況把握および生活相談サービスの月額費用. N=382 最小値. サービス提供対価. 最大値 ¥0. ※月額で設定されていない場合は、30日間利用した場合の想定金額. 7. ¥59,400. 平均値 ¥16,447. 標準 偏差 11972.6.
(9) 表11 食事の提供形態. N=393 n. %. サービス付き高齢者向け住宅提供事業者が自ら提供する. 181. 46.1. 委託する. 212. 53.9. 表12 食事の提供日. N=393 n. 365日対応. %. 392. 99.7. 1. 0.3. 次の期間を除く (日曜日、12月31日~1月3日). 表13 食事の提供内容. N=393. 度数. n. 3食提供. %. 282. 71.8. 昼食の食事は提供しない. 1. 0.2. 朝食・夕食の食事は提供しない. 1. 0.2. 朝食の食事は提供しない. 5. 1.3. 104. 26.5. 入居者が選択 表14 食事の月額費用. N=393 最小値. サービス(食事)提供対価. ¥18,000. 最大値 ¥70,000. 平均値. 標準偏差. ¥43,438. 7246.2. ※月額で設定されていない場合は、30日間利用した場合の想定金額. 表15 入浴、排せつ、食事などの介護サービスの提供形態. N=219. サービス付き高齢者向け住宅提供事業者が自ら提供する. n. %. 186. 84.9. 33. 15.1. 委託する ※入居者の希望により介護保険利用 表16 入浴、排せつ、食事などのサービスの提供日. N=218 n. 365日対応. %. 212. その他. 6. ・日曜日は提供しない ・入浴介護は日曜と1/1~1/3は提供していない ・入居者の希望による ※その他の内容は、引用データを転記 表17 入浴、排せつ、食事などのサービスの月額費用. N=156 最小値. 入浴、排せつ、食事などの提供対価. 最大値 ¥0. ※月額で設定されていない場合は、30日間利用した場合の想定金額 ※入居者の希望により介護保険利用. 8. ¥113,400. 平均値 ¥8,084. 標準 偏差 13359.2.
(10) 表18 調理、洗濯、清掃などのサービスの提供形態. N=228. サービス付き高齢者向け住宅提供事業者が自ら提供する. n. %. 198. 86.8. 30. 13.2. 委託する ※入居者の希望により介護保険利用 表19 調理、洗濯、清掃などのサービスの提供日. N=227. 365日対応 月・水・金曜日 その他. n. %. 214. 94.3. 1. 0.4. 12. 5.3. 次の期間を除く (8月13日~8月15日 12月30日~1月3日) 次の期間を除く (土・日・祝祭日・年末年始(12/30-1/4)) 次の期間を除く (日祝日) 次の期間を除く (日曜、祝日、年末年始) 次の期間を除く (日曜日、12月31日~1月3日) 次の期間を除く (日曜日、1月1日、1月2日) 次の期間を除く (年末・年始) ※その他の内容は、引用データを転記 表20 調理、洗濯、清掃などのサービスの月額費用. N=208. 度数. 最小値. サービス(調理、洗濯、清掃など)提供対価. 最大値 ¥0. 平均値. ¥32,400. 標準 偏差. ¥3,001. 4333.3. ※月額で設定されていない場合は、30日間利用した場合の想定金額 ※入居者の希望により介護保険利用. 表21 健康管理サービスの提供形態. N=246. サービス付き高齢者向け住宅提供事業者が自ら提供する. n. %. 207. 84.1. 39. 15.9. 委託する ※入居者の希望により介護保険利用 表22 健康管理サービスの提供日. N=246 n. 365日対応. %. 224. 一部の期間を除く (*). 21. 【*の内容】 年末年始. 2. 盆、年末年始. 1. クリニックの休診日. 1. 月~金 . 1. 土・日・祝祭日・年末年始. 10. 土日祝. 4. 土曜日、日曜日隔週、不在時も協力医療機関と連携. 1. 毎日17時~翌8時(緊急時は除く). 1. 表23 健康管理サービスの月額費用. N=98 最小値. サービス提供対価. 最大値 ¥0. ※月額で設定されていない場合は、30日間利用した場合の想定金額 ※入居者の希望により介護保険利用. 9. ¥900. 平均値 ¥30. 標準 偏差 143.8.
(11) 表24 健康管理サービスの内容. N=246 n. %. 血圧等の測定. 59. 24.0. 健康相談. 16. 6.5. 4. 1.6. 14. 5.7. 健康相談 / 血圧等の測定 / 通院等の付き添い. 44. 17.9. 健康相談 / 血圧等の測定 / 通院等の付き添い/ その他(*). 24. 9.8. 健康相談 / 血圧等の測定 / 定期検診. 7. 2.8. 健康相談 / 血圧等の測定 / 定期検診 / その他 (主治医の往診時の立会。トイレ介助時の尿便の確認). 1. 0.4. 健康相談 / 血圧等の測定 / 定期検診 / 通院等の付き添い. 51. 20.7. 健康相談 / 血圧等の測定 / 定期検診 / 通院等の付き添い / その他 (*). 12. 4.9. 健康相談 / 通院等の付き添い / その他 (専門機関の紹介(医療機関等)). 1. 0.4. 健康相談 / 通院等の付き添い / その他 (服薬確認、介護予防の為の運動支援). 1. 0.4. 通院等の付き添い. 8. 3.3. 通院等の付き添い / その他 (入院中のお世話サービス). 1. 0.4. 定期検診 / 通院等の付き添い. 1. 0.4. 1. 0.4. 1. 0.4. 健康相談 / その他 (*) 【*の内容】 ・ インスリン注射、胃ろう処置、喀痰吸引、IVH処置 ・ 介護予防体操・機能訓練の指導 ・ 服薬確認 ・ 訪問診療、訪問看護 健康相談 / 血圧等の測定 / その他(*) 【*の内容】 ・ 胃ろう・インスリン注射・吸痰の処置等 ・ 医療機関の紹介 ・ 管理栄養士による栄養相談 ・ 機能訓練による健康維持増進 ・ 筋力維持訓練、リハビリテーション等 ・ 緊急時対応 ・ 健康状態の確認、服薬の確認 ・ 健康体操、手指の訓練、運動機能の回復・増進 ・ 専門機関の紹介医療機関等. 【*の内容】 ・ お薬のサポート、協力医療機関による医療連携 ・ フットセラピーをサービスとして行う ・ 医療機関との連絡調整 ・ 検温測定、体重測定 ・ 口腔ケア等 ・ 爪切り/耳かき/洗面/口腔ケア ・ 提携医療機関・調剤薬局との連絡調整 ・ 提携医療機関への送迎 ・ 当社規定による看護師による看護業務 ・ 入院中のサービス ・ 必要な身体介護 ・ 服薬サポート、入退院時サポート ・ 服薬管理 ・ 服薬管理サービス ・ 服薬支援 ・ 容態の急変時、事故、けが等の処置、服薬管理. 【*の内容】 ・ 希望に基づく健康管理、ケアプランに基づく健康管理 ・ 口腔リハビリ、食事介護、排出介護、安否確認 ・ 食事栄養管理・服薬管理・緊急対応 ・ 服薬管理 ・ 予防接種やBMI管理他. その他 (インスリンの自己注射見守り) その他 (医療機関と相談の上、対応する) ※その他の内容は、引用データを転記. 10.
(12) 表25 その他サービスの提供形態. N=203 n. サービス付き高齢者向け住宅提供事業者が自ら提供する. %. 158. 77.8. 45. 22.2. 委託する ※介護保険では担いきれないサービスの提供 表26 その他サービスの提供日. N=203. 365日対応. n. %. 186. 91.6. 月~金曜日. 1. 0.5. 利用希望時. 1. 0.5. その他 (*). 15. 7.4. 【*の内容】 次の期間を除く (各機関・病院・理美容の休日を除く). 1. 次の期間を除く (年末年始). 2. 次の期間を除く (年末年始・日・祝日). 2. 次の期間を除く (各機関、病院、理美容等の休日). 2. 次の期間を除く (関係機関の休日). 1. 次の期間を除く (土・日・祝日・年末年始). 2. 次の期間を除く (土・日・祝日・イベント開催日等). 1. 次の期間を除く (土・日・祝日). 1. 次の期間を除く (日・祝日). 1. 次の期間を除く (日・祝日、年末年始). 1. 次の期間を除く (毎日15時~翌10時). 1. ※その他の内容は、引用データを転記 表27 その他サービスの月額費用. N=190 最小値. サービス提供対価. 最大値 ¥0. ※月額で設定されていない場合は、30日間利用した場合の想定金額 ※介護保険を利用しないサービス. 11. ¥109,620. N=190 平均値 ¥5,005. 標準 偏差 12029.2.
(13) 表28 その他サービスの提供内容 N=206 洗濯乾燥機使用 、カーテンリース 、寝具リース 、インターネット回線利用 、行事参加 、外出付添いサービス 薬管理サービス 、行事参加 、洗濯乾燥機使用 、カーテンリース 、寝具リース 、衣類クリーニング 、インターネット回線利用 、駐 車場使用 アクティビティーサービスの企画・運営・自治会の事務局の運営の補助、簡便な営繕作業など いきがいづくり スケジュール管理補助、タクシーコール、外出の付添、理美容事業者の紹介 フロントサービス(来訪者取次、電話取次、新聞・郵便・宅急便等取次) フロントサービス、レクレーションやアクティビティサービスの企画・運営。地域交流や自治会の事務局の運営や補助。簡便な営繕作業 など フロントサービス、代行(買い物代行、公租公課の納付代行等)、不在中居室管理、ゴミ収集等 フロントサービス・入退去時の送迎・外出時付添い・買い物代行・事務手続き代行・緊急時対応・身元引受人等への連絡・小口金銭管 理 リネンサービス、オムツ提供サービス、買物代行、遠足等各種行事への参加等 医療支援サービス 介護保険外サービス1000円/30分、配薬サービス 月額4860円 介護保険適用外サービス 冠婚葬祭や買い物の付添い(30分972円~) 介護保険適用外サービスの内容:薬の受け取り代行や買い物等で介護保険適用外のもの 外出、通院等の付添いサービス 外出の付き添い、買い物代行、リネン交換 機能訓練 居室の掃除・洗濯・ゴミ捨て・消耗品の取替え等 近隣指定店の買物代行、趣味・娯楽活動への同行、レクリエーションの実施 金銭管理 金銭等の管理、外出通院等の付添い代行サービス、ゴミ出しサービス 金銭等の管理、郵便物、宅配便の荷受受付、面会者への対応、外出等の付添い代行サービス 金銭保管、支払代行、行政届出代行 自立の為のサポート、不在時の来訪者、買い物等の送迎、不要な物販業者の排除等、対応宅急便や郵便物等の受取り等 寝具類(マットパット、シーツ、枕、枕カバー、毛布、布団)の貸出、居室追加ベッドの貸出 寝具類のレンタル 寝具類の賃貸および洗濯サービス等 代行(買い物、金銭・貯金管理)、理美容師による理美容サービス、入院中の見舞い訪問 代行、付添い、洗濯サービス 代行・同行 おむつ代等 ベッド貸出代 入退院時の支援 定期受診・緊急受診時の乗降介助(介護タクシー)・金銭管理(希望者のみ) 定期巡視・夜間対応 特別食提供(代替え食、特別な調理が必要等) 入所者の個人的な用事等の介助(新聞・郵便物の配布) 入所者の個人的な用事等の介助(買い物・娯楽等) 買物代行サービス、役所手続き代行サービス 病院の通院等の付添い、買物等、外出時の付添 不調時の居室への配下膳 服薬管理 郵便物受取代行 日常のゴミ出し 公共機関等の各種手続きサポート 他 役所等手続き、買い物等その他の代行・付添い・同行サービス、入退院時の同行付添いサービス、理美容取次サービス 郵便物代理受取、来訪者案内、タクシー手配、車椅子等への移乗介助、他小用手伝い等の生活支援及び、地域包括支援センター、ケ アマネ、利用介護事業所、ご家族等への連絡等。 郵便物宅配便等を不在時にお預かりします。来訪者の要件を確認し対応します。ゴミ出しのお手伝い。業者への依頼調整。簡単な修繕 作業等 来館者受付及び入居者への取次ぎ、各種業者取次ぎ及び手配、居室内小修繕・電球の交換等日常生活対応、手厚い人員配置による サービス等 ※内容は、引用データを転記、記載事項を一部抜粋 ※1行の内容がサ高住1施設で提供していること. 12.
(14) 表29 サービス付き高齢者向け住宅の管理の方法. N=409. 管理業務を委託 自ら管理. n. %. 29. 7.1. 380. 92.9. 表30 サービス付き高齢者向け住宅の委託業務の内容. N=29 n. %. 12. 41.4. 建物総合管理及び警備保安業務. 1. 3.4. 建物等の維持管理業務等敷地内および建物共用部分の清掃、営繕作業、その他共用部分の維持・管 理、. 4. 13.8. 入居者の募集・紹介及び対応、入居者が退去する場合の対応、空室の管理、清掃業務入居者募集業 務、契約締結業務、建物管理業務. 4. 13.8. 入居者の募集及び選定、賃貸借契約の締結及び更新、家賃・敷金及び共益費の受領並びに清算、入居 及び退去手続き. 8. 27.6. 入居者募集、運営全般、サービス管理、建物維持管理、契約業務. ※内容は、引用データを転記。. 表30 サービス付き高齢者向け住宅併設施設(サービス). N=694 n 24 1 8 28 22. 医療機関(医) 医療機関(歯) 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 小規模多機能型居宅介護事業所 訪問看護 ※%は、併設施設全数(694)に対する割合. 13. % 3.5 0.1 1.2 4.0 3.2.
(15) 2. アンケート調査(記述統計) サ高住 1,800 ヵ所配布のうち、153 ヵ所が宛て先不明であった。 回答者(サ高住管理者)の数は 336 名で、回収率は 20.0%であった(但し、返信の期限は H28.3.7 まで) 。 居宅介護支援事業所 700 ヵ所配布した。回答数者(介護支援専門員)の数は 199 名で回 収率は 28.4%であった(但し、返信の期限は H28.3.7 まで)。 結果は以下の通りであった。 1)これまで報告されている課題の捉え方 【サ高住管理者の回答】 ① 囲い込みがある. N=331. 回答. 件数. 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. 149. 全体(%) 44.3. 79. 23.5. 103. 30.7. ② 必須サービスの「安否確認」「生活相談」について、サ高住により差がある 回答. N=315 件数 152. 全体(%) 45.2. 2 実際にあるが課題とは思わない. 87. 25.9. 3 そのような課題はない. 76. 22.6. 1 課題だと思う. ③ 職員数が少ない傾向が見られる. N=329. 回答. 件数 200. 全体(%) 59.5. 2 実際にあるが課題とは思わない. 66. 19.6. 3 そのような課題はない. 63. 18.8. 1 課題だと思う. ④ 一定の資格を有しない職員により必須サービスの提供を行う. N=325. 回答. 件数. 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. 104. 全体(%) 31.0. 81. 24.1. 140. 41.7. ⑤ 看取りが必要になった場合の継続居住に課題(例:看取りになったら退去)が認められる 回答. N=326 件数. 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. 146. 全体(%) 43.5. 69. 20.5. 111. 33.0. ⑥ 要介護度や認知症が重度化した場合の継続居住に課題(例:認知症になったら退去)が認められる 回答. N=325 件数. 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. 141. 全体(%) 42.0. 82. 24.4. 102. 30.4. ⑦ 介護報酬の減算(例:介護サービス事業所と同一建物内、あるいは隣接敷地内にある場合は介護報酬10%減) 回答. N=328 件数. 1 賛成、又はやむを得ない 2 賛成、反対のどちらでもない 3 反対である. 14. 79. 全体(%) 23.5. 72. 21.4. 177. 52.7.
(16) 【介護支援専門員の回答】 サ高住にお住まいの方の「居宅サービス計画書作成のご経験」をお教えください。 回答 1 経験あり 2 経験なし. N=196 件数 全体(%) 122 61.3 74 37.2. ① 囲い込み 回答 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. N=194 件数 全体(%) 164 82.4 18 9.0 12 6.0. ② 必須サービスの「安否確認」「生活相談」がサ高住により差がある 回答 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. N=193 件数 全体(%) 157 78.9 21 10.6 15 7.5. ③ 入居者あたりの職員数が少ない傾向が見られる 回答 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. N=183 件数 全体(%) 149 74.9 22 11.1 17 8.5. ④ 一定の資格を有しない職員により必須サービスの提供を行う事業者が存在する 回答 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. N=177 件数 全体(%) 111 55.8 24 12.1 42 21.1. ⑤ 看取りが必要になった場合の継続居住に問題(例:看取りになったら退去)が認められる 回答 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. N=181 件数 全体(%) 119 59.8 36 18.1 26 13.1. ⑥ 要介護度や認知症が重度化した場合の継続居住に問題(例:認知症になったら退去)が認められる 回答 1 課題だと思う 2 実際にあるが課題とは思わない 3 そのような課題はない. N=188 件数 全体(%) 118 59.3 47 23.6 23 11.6. ⑦ サ高住に関わる介護報酬の減算 回答 1 賛成、又はやむを得ない 2 賛成、反対のどちらでもない 3 反対である. N=193 件数 全体(%) 115 57.8 56 28.1 22 11.1. 1 2 3 4. サ高住の評価基準 回答 住まいの前提条件 安心、安全の保障 生活上の自由の確保 入居者の尊厳の保障. 件数 20 46 39 53. 15. N=70 全体(%) 10.1 23.1 19.6 26.6.
(17) 2)これまで報告されている課題『囲い込み』 『職員数が少ない傾向』に対する意見 (自由記述による回答) 各課題について述べられていた意見の中で、今回は、介護報酬改定の一因となった「囲 い込み」とサ高住運営者の回答で課題ありの割合が最も多かった「職員数」の結果を示し た(一部抜粋、一部書き変えあり。 ) 。 ※囲い込み:サ高住の運営事業者が、不要な介護保険サービスを提供したり、自社の介 護サービス利用を入居の条件にすること。 囲い込みについて【サ高住管理者の回答】 入居者のニーズや利便性を考慮すると、同敷地内のサービスを併用することが、絶対的に安心である、という ことを第三者は知らなさすぎる。 本人の年金だけでは支払いができない。又、値下げしなければ入らない状況でもある。家賃等の値引する代わ りに介護保険を出来るだけ利用して収入を上げないと経営が成り立たない現状。一つの施設でサービス全般 をしていると連携とりやすい。 囲い込みにより、必要以上のサービス提供をしている事業所があるのも確かであり課題である。しかし、併設の サービスを利用することは、その方の状況がわかりやすく、その時の必要なサービスがスピーディーに組み込 む事が出来ている。併設の事業所でサービス提供する事が課題なのではなく、誰のためのサービスかという事 の意識の欠如が問題。 自施設は在宅で生活していた方で担当のケアマネージャーがいる方には継続して担当してもらっている。併設 の事業所の方が連携がとりやすい。適切なサービスを提供するのであれば囲い込みではないと考える。 我々の地域においても最近連立気味で、サ高住だけでなく、介護施設全体での高齢者の取り合いになり益々 課題が表面化しそうに思える。 入居者の介護度や身心状態に関連すると思う。軽度者は、自由に外出、生活され、介護サービスも自分で選択 されている。しかし、重度の方は、不要なサービスどころか、事業所が限度額を超えない様苦慮している。 一般論として適切な介護保険サービスの提供がなされていれば自社の介護サービス利用でも、"囲い込み"と 呼ぶべきではないと思われる。一方、経営的には自社の介護サービスを整備し適切な介護保険サービスを運 用しなければ、家賃収入等のみでは、サ高住はなり立たないのも実情であろう。 介護報酬の引き下げが、囲い込みを含む、様々な不適切運営を助長していると思う。必要なのは「住まいとケ ア(介護)の分離」であり、介護サービスの利用は自社であれ、外部であれ、ゆき届いているとはいい難い。 現状不要なサービスを実施しないよう努めているが、逆にプラン上にないサービスの提供等の増大への対応が 困難。 必ずしもそうではないのに、一部の事業者のせいでサ高住全体がそうだと思われている事に問題がある。. 16.
(18) 囲い込みについて【介護支援専門員の回答】 介護保険サービスを計画するに当り、第 3 者が分かる様な支援のあり方が必要である。 利用者が望んでおり、多くの方に関わってもらうのではなく特定の慣れた支援者に支援してもらいたいと思って いる。 毎日デイサービス、入浴の必要のない人にも限度額ギリギリまでサービス利用をせまる事業者もあるとのこと。 本来の自立支援プランには程遠く「行くところがない」ためどうしようもない」という家族の現実がある。 サ高住で、生活するためには、建物内にあるケアがタイムリーに必要で、本来の自立している人はサ高住には 入居しないから。 全日お世話が必要であるため不要な保険サービスはなく、それ以上にサービスを提供しており足りないぐらい と思う。 全く問題ないとは思わないが、それがサ高住開設のメリットであり、サービスの質を担保してくれるのであれば 問題はないと思う。 現状ほとんどの施設で、不必要なプランがある。ケアマネも、実情を把握できない。サービスについて意見を言 えば退居しなければならないようなところもあると聞く。 不要な介護サービスはケアマネが判断すべき。 自社の介護サービスの方が柔軟に対応、連絡がスムーズな 場合もある。 本当に、良いサービスを提供されているのか見えない。 入居者がサービスを選べない事については課題だと思うが、そうしなければ、サ高住の経営が出来ない事が一 番の課題だと思う。 利用者による選択がなされず、不必要なサービス提供が行われる可能性がある 質の悪い住宅もあり、何でもプランに位置付けようとする。生活相談員が常勤しているとは限らず、たらい回しさ れている感がある。 計画書・利用票にサービスが位置づけられているが、実際のサービス内容とはかなり差が出ている様に感じて いる。 限度額いっぱいまでサービスを組みこまなければ運営できない。そもそも上限までの利用を前提に人員配置や 事業を計画している。 住宅の運営上ある程度は仕方ないとは思う(自社のサービス利用について) しかし、時間の調整がつかない 時は、他の事業所を使わせてほしい。 申し込みの時は、サービス利用は自由ですと説明あるが、入居すると、ケアマネージャーを変更され、サービス を限度額いっぱい利用する様に強要されるケースがあった。 入居時に詳細説明を確認できるキーパーソンが不在なケースは、十分な内容を把握、納得ないままに入居に 至ることが多いと感じる。 安否確認や最小限の身体介護や家事援助はサ高住が提供するサービスとして含めるべきだと思う。そうしない と無闇に介護報酬が膨らむことになる。. 17.
(19) 職員数ついて【サ高住管理者の回答】 実際の人員基準があいまい。 サ高住の職員配置の基準を介護施設と同等程度にするか検討は必要と思う。 収益を考えると、少なくても仕方ない。 部屋数に応じた職員数で対応中。夜間や緊急時に不足する。 施設によっては夜間職員がいないところもあると聞いたことがあるが、それが事実なら安心・安全とはいえない。 職員の確保と定着が課題で、施設を渡り歩く職員も多くみられる 訪問介護の職員が、夜勤もしているので、現在職員数は不足していないが、今後、施設の増加により職員不足が懸 念される。 重労働にもかかわらず賃金が少ない。 実際には認知症入居者も生活されていたり、急な病院受診の対応などもあり見守り体制人員確保をしっかりしてお く必要があると思う。 低額な賃金で排泄の世話や、身体介護がある。夜間も徘徊とか、認知症の方の対応あるのに無給。 サ高住運営の適性は「住まい」として評価されるべきであり、介護は必要な人的配置はケアの課題として検討すべ きである。 職員が足りない訳ではないが、必要とされる時間が重なっている為、早朝・夜間に不足気味。 日中よりも夜間の職員が求人してもなかなか応募がない。報酬次第と思うが。 運営法人本体の特長においても介護職員の獲得に苦労している。 金額の発生しない所に職員をあてても営利である以上、経営圧迫にしかならない。むしろ増やす事でサービス低下 につながる。 サ高住に限らず介護の世界は人手が足りない。24 時間 365 日の対応はかなり厳しい。入居者に1番迷惑がかかる ことになる。 人件費や収入面からも最低人数は算出されてしまう。多ければ赤字となり、運営不能ともなる。 他業種に人材が流れている。介護職の社会的地位や収入処遇の向上、改善が国家的規模で取り組む必要があ る。 現在の入居者様のケアの対応に問題はないが、ケアの提供時間が増える事で介護スケジュールが過密となり、職 員のストレス、利用者様からのクレームに発展すると思われる。 配置基準が少なくても良いためであり、基準上は問題ないが、サービスとしては高齢者の不安解消にはほど遠い。 入居者さんの介護度が軽いときと重いときとでは状況が大きくかわる。自立、支援が多い場合1人で充分である。 国の考え、政策に問題がある。. 18.
(20) 職員数について【介護支援専門員の回答】 介護保険法と違って職員(資格、定数)等基準がない為、と考えるが本人の安全が心配される。 サ高住で働いている人も大変だと思う。管理者の方は、人が休めば出ていかなくてはならず寝ずに休まずに働いて いる。人の確保が大変。 介護度や状況にも幅があり、きめ細やかな対応とはいかないようだ。ただ費用とのバランスを考えた時にあまり職 員が多く入居費用が高額になると利用できなくなるのも事実。 認知症もサ高住で支えるというが、現実には不可能にちかい。 ヘルパーぐらいは、職員でまかなえる様にしてはどうか。 日中はデイの利用者が多く、むしろ、夜間の見守りの方が必要だと思うが、少ない。 職員が少なければ事故のリスクが高まるので課題だと思う。 入居時は軽度の人が多いが、今後、寝たきりや徘徊などの対応が、この人数でしていけるとは思えない。1人しか 日中職員がいないため、外出をさせることができない。 夜間も介護職員が対応しているところと、そうでないところがある。 課題だとは思うが、基準がないので少ないとは言えない 施設によるが、職員の過重労働や事故の防止が難しい状況になる。 介護職員の離職が高く入職率が低い現状ではしかたがないのでは。施設を増やす事より職員の処遇改善が先なの ではと思う。 職員数もだが質も問題。職員によって大きなサービスの差がある。ケアマネによってもサービスに大きな差がある。 規程通りの職員数で対応困難な介護度の方を入居させている。 事業所によると思うが介護の手間がかかる(認知症の行動障害など)利用者が増えると、対応が大変になりスタッ フの離職も増えるのではないか。 給与が安いから働き手がいないのは必然である。 対応しきれない部分があると思われる 看取り等が不安 サ高住が増えたことによって、既存のサービスを担っていたスタッフがちらばる結果となっていてどこも人手不足。. 3)サ高住の今後の課題 サ高住管理者に自由記述で課題を聞いた。類似した内容が見られたが、その理由は回答者 によって違いがみられた。今回は回答者の思いを歪曲しないよう、可能な限り原文のまま 記述した。 サ高住は住宅であるが、大半のご本人やご家族様は施設のように思われている。最初の説明が肝 心であるように感じる。 家族や利用者が、施設と勘違いしている。やってもらわなくては損という考えの利用者が多い。 住居と介護サービスが一帯化している分サービスの分別が難しくなると思います。(重度化すると余 計に) 今後、高齢化社会でサ高住がこのまま存続(現在の形で)出来るとは思えない。. 19.
(21) 介護度が重度になる程、本人にとって必要なサービスは多くなってくるが、(起床・就寝・排泄・食事 介助等)限度額の範囲内では難しい為、ほとんどの方に対して、サービスにて対応している。サービ スが多くなり過ぎている。 入居者のサービスに対する考え(要求)と、施設側での提供できるサービスに差がある。どこまで要 求に答えたら良いのか、問題がある。 単なるアパートではなく、高齢者への心配りのゆき届く支援が出来る様、建設当初だけではなく、そ の後の運営上にも行政からの助成等、必要と思う。 今年度よりサ高住にも有料老人ホームの規定が一部適用されることになり重要事項説明書等、重 複する書類や定期報告先も増えるため行政の管理方法もひとつに統一して欲しい 良い施設、悪い施設の差があまりにも多すぎる。 サ高住単体での利益を出せればよいが、そうすれば賃料で上げざるを得ないが、そうすればターゲ ットは減り、サ高住そもそもの理念とはかけ離れていく。現状では介護保険で、利益も出していくし かない所がほとんどだと思います。 "サ高住"という施設はたくさんあるがその施設によって違う部分が沢山あると思うので意見交換の 場や研修などがあるとより良い環境を提供できるのではないかと思う。 今後は囲い込みに対しての指導が厳しくなると思います。ただ、囲い込みをしないと運営できない施 設も多いと思うので今後運営が難しくなってくる業者も出て来ると思います。 かかえこみと言えば聞こえ悪いですが、サービスの質がそれによって上がる事も大いにあり得ると 思いますが、何故そういう形にもっていこうと思えないのか不思議でしかたないです。国はこの業界 をつぶしたいのでしょうか? サ高住は、開設時には、自立の方々の入居先と言う考えでいましたが、介護報酬の改定もあり現状 は介護度の高い方を受け入れしなくては、経営が難しい状況となっている。 介護職員の処遇改善を本質的に国の制度として行い、良い人材が育成できる様にする必要があ る。 サ高サービスの内容を施設とかん違いしている方々が多いが、職員も施設のようなサービスをして しまうという悩みもある。 サ高住を「施設」の代わりととらえ、介護そのものがかかえる問題に直視しない世論や報道のありか たに問題があると感じます。高齢者の7~9割が、施設や病院では介護をうけたくないと、内心感じ ており、「住まいとケアの分離」こそが課題。そのうえで介護そのものが抱える問題(人材不足、社会 保障費の増大、ケアの質の向上、不適切サービスの是正など)を、社会全体で担う将来像が必要で す。「施設にあずけてしまえばなんとかなる。」という発想がそもそも不適切。 どこからどこまでが介護のスタッフで、住宅の人員も確保しないといけないので、線引きがむつかし い。居室数の少ないサ高住では、現実、宿直者は1名で、訪問介護のニーズがでたときに、住宅に1 人専従者を確保しないといけないので、訪問介護の算定ができないのは、おかしいと思う。 サ高住の運営は、ガイドラインが少なく、あまりにも自由な運営。1つ1つが特色を活かして運営して いる。が実際管理者であっても介護職とあまり変わりはない。そして入居者や家族は、どれ位施設. 20.
(22) や病院に近い存在であるかを求めてくる。その間に立ちサ高住とは何であるのか考えさせられる 日々です。 サ高住はそれぞれが対象とする、利用者に違いをもたせることは良いと思う。誰でも受け入れる必 要があり、最期までというのであれば、「特養」をもっと作れば良い。囲い込みが問題・問題と言われ ているが、騒ぎすぎ。運営を考えると当然そうなると思いませんか?強要するのは問題だとは思う が。利用者にとってもメリットが多い。要は事業所がプライドを持って良いサービスを提供できている か集中減算なんでばからしい。 本来のサ高住の形態で運営できるのは高額な家賃設定が可能な都市部であって地方では介護付 有料老人ホームの形態でなければ経営は困難です。現に●県内のサ高住は全てが介護保険事業 所を有しており平成 27 年度より、県指針は、全てのサ高住に対して介護付を有料老人ホームと全く 同じ内容に変更されました。 入居を希望する人がサ高住と有料老人ホームの違いを十分に理解していない。サ高住の特質やデ メリットを正しく説明できるケアマネが少ないのではないか。 生活支援の利用の仕方が曖昧である 場所が存在する。 自由な器である以上、サービスの質に差が出るのは仕方ないこと。住宅の性格を形作り、画一的に ならない様にするには妥当。実施指導は早急にしてほしい。基準違反はたくさんあると思います。 多種の疾患の方が入っているので、同様(均一)のサービス提供が難しい。 住宅と言いながら国は施設のような管理を強く求める。「施設」という所が嫌だと思い入居されている 方ばかりだが、少しずつ自由やプライバシーを奪ってしまっている気がする。施設ほど介ゴ保険を使 わない施設に今後なるだけではないか。サ高住のあり方、サ高住の方向性は国が具体的に指示し て欲しい。 施設ではないが入居される方、ご家族の意識は施設と一緒の方がほとんどである。その結果、無料 サービスが増える。細い料金設定しにくい。理解して頂きにくい。特定施設を増やしてほしい。特定 施設にかわりたい。その方が入居者さまにやさしいと思う。 サ付と有料老人ホーム等で差が不明確なため過度な期待を入居者様から受ける傾向がある。 ケアマネージャーもサ高住とはどういう所なのか理解不足 何でもやってくれるのがあたり前と考え ている人が多い。家族も、なかなか足を運んでくれない。「忙しいから」ほっといていいのか? と思う 事がたまにある。 本体のサ高住の形として運営しているところは少ないと思います。補助金が出るからと始めたところ ばかりだと思います。サ高住は、自宅であって自宅近いものであり、権利は本人にあります 自由に 外出が出来き、独居の時より偏食が無くなり、栄養が取れる事により体調も良くなり同年代世代の方 と会話が生まれコニミュケーションが出来る事により心身共に元気になり、1日でも長く現状を維持し 元気になってもらいいかに介護サービスを使わずに健やかに暮らす場所です。サ高住を介護施設 にしている他事業所は理解に苦しむところがあります。 サ高住が重度化してきていて、施設化している。入院させてくれない。施設数がたりない。要介護3 以上じゃないと入れないため、在宅困難者はサ高住に入居する。入居者の重度化を招き介護スタッ. 21.
(23) フ増えない中兼務で何とかしのいでいるのが実情。同一建物、同一敷地だからとの理由で減算され るが利用者にかかわる手間は同じだけある。実情をみないで決めている介護報酬そのものが問題 である。 サ高住の家賃、管理費、会費の合計は月 15 万前後が多く、年金収入だけでは入居できない人が 多い。サ高住の拡充を政策としてすすめたいならば、家賃補助が必要。 住宅として低廉な価格とサービスの質を両立させる事は、併設事業所の顧客獲得を目的の一つと しない限り難しい面もある。法人内事業所との密な連携や、ケアパッケージにて良質なサービスの 提供に努めたいと考えるのは事業者としては至極自然な考えではなかろうか。大切な事は、安定的 な事業性とサービスの質を確保する事と考える。 今現在もサ高住は増えている状況ではあるが、お住まいいただく方々の事を考えながら建築してい るのだろうか。終の住みかとして6畳一間を選びたいのだろうか。高住法上 18 ㎡が最低基準となっ ているが、それが入居を希望される方のスタンダードなのか疑問を感じる。 介護報酬改定の度に単価が下げられる。サ高住そのものは介護報酬とは無関係であるが、同法人 内の介護事業所の経営に影響があり、介護職員の不足、給与面で、少なからずサ高住にも影響が 及んでいます。 自立の方から、要介護5の方まで、すべての方々に対応する施設を運営していくためには、住宅型 有料老人ホームも同様でありますが、現行制度内では、かなり困難であると感じます。出来高制の 居宅サービスを利用すると、CM のアセスメントが、在宅での計画に近いものとなり、家族のシャドー ワークを、施設スタッフに強いる傾向が強くなったり、包括型サービス(定期巡回型など)を導入する よう依頼しても、消極的であったりと、なかなか、上手くいかないことが多いと感じます。 母体が医療機関や大企業の場合は、良い点もあるが経営面が重要視されていて、利用者の立場に 立っていない事が多くある。 訪問介護事業所併設している為、プラン料が減算になるという事が納得できない。利用者は併設の 訪問介護だから安心して利用を決めている。 減算の額が増えていく程、質の向上はなくなるであろう。適切なサービスを提供できている施設に加 算は無理にしろ、評価し、介護職員のモチベーション上げが必要である。 このままでは、介護事業は確実に衰退し、法令を守らない事業者が増加する。全国レベルでの強い 団体設立が急務。 高齢者が安心して、人生の最後を迎えることのできる施設でありたい。現場の状態も知らずに、一 律に、減算したり、停止命令を出すのはおかしい。国の法律、地方自治体の体制が高齢者が安心し て、その人らしく過ごせる場所をうばっている。財源に限りがあるのは理解できるが、きちんと現場を 見て意見に耳をかたむけてほしい。 サ高住の職員には、処遇改善手当がないので昇格やボーナスも少なく辞める人も多いです。 立ち位置が中途半端。老人ホームでもないし、グループホームでもない。といっても普通の老人住 宅でもない。単独では介護保険の収入も見込めない。矛盾だらけの施設です。. 22.
(24) 特養、老健、有料、サ高住、在宅、…利用者の選択肢が増えてはいるが、どれも介護保険を使用 し、24h 見守るといったケースが主で、「差」が生じていない。事業者、そして施策、メディア等による 消費者への周知等、残されている課題は多い。 介護の現状から国民の負担が増えることが本当にいいのか悪いのか国からちゃんと国民に説明、 問いかけをしていない。こんなうやむやな状況で現場に頑張ってやれという方が無理。 要支援の方は入居できない、又は別途生活支援費(高額)徴収するところが多い。年金収入だけで は今後、入居できない人が増えることが予想されます。 サ高住がたくさん増える中で、個別に問い合わせや見学をしないとサービス(ソフト面)が見えてこな い。 介護施設の様に加算がある訳ではないので、満足度を上げる、コストは管理者か入居者が負担、こ れのみです。職員を増やし、終のすまいとして最期まで…でも入居費用は高額です。社会福祉士、 介護福祉士、看護師常勤、あらゆる方面からの生活相談できます…でも高額。サ高住の課題はそ の存在が中途半端な部分ではないでしょうか。 サ高住のサービスが何なのかもっとわかりやすく、周知する必要があると思います。中には、特養 や老健みたいに何でもやってくれると勘違いしている人もいるので。 世間でのサ高住の認識と実際で働いてる現場での温度差があるように思う。少し前のサ高住では 自立した入居者が多く、独居では心配な為の入居であったが現在は特養や老健に入れない、また は待ちの重度な方も多く入居されている。職員のスキルも必要となってくる。 一部の利益追求事業者を見て、全ての事業者を判断しないでほしい。現実は、「利用者重視」の事 業所ほど運営が苦しくなっています。サ高住は、国交省管轄・厚労省管轄部分の線引きがあやふや で、かつ、矛盾がある。現場がふりまわされている。 様々な業種の方が、参入してきています。 施設の数は増え、国としては思った通りなのでしょうが …介護の世界で今一番やるべき事は、「教育システムの確立」。現在のやり方では不十分です。介 護の質という観点から見れば、国のやっている事は、逆行している様に思えます。 一定以上、真面目に運営している住宅型は特定施設と思われるようにならないものかと思っており ます。 運営が難しい為、資金的な安定をはからないと囲い込みのようなことがおきてしまうのでは ないかと思います。 サ高住もいろんなタイプがあると思うが例えばA型(自立又は支援1程度)B型(支援2~介護2程 度)C型(介護3以上)などどの程度まで自施設にてフォローできるのか、区分をつけた方が消費者 側からも判かりやすくて良いと思うし入居した後にこんなはずでは…という事が少なくなるのではな いでしょうか。 医療度が上がっても、また、認知症が進行したり、看取り対応できない事業所があるように聞くが、 サ高住だからこそやるべき事だと考えてます。 一般の老人ホームの枠内に入ったため、部屋の移動等は、特にご利用者様の要望等なければ、効 率化のために変更できれば良いが現状困難。住居としてどの程度までの取扱いが必要か明確にな れば良いと思う。. 23.
(25) 利用者様(入居者)家族、ケアマネ、他の方々が施設とサ高住の違いを説明するも理解して頂けず 施設同様のサービスを要求される事が多い。サ高住と施設の違いを世見にも認識していただきた い。 サ高住はこれからの高齢者の方が安心して生活できるとても良い住宅だと思う。ただ経営上は一括 の介護報酬ではないので運営上はとてもきびしい。地方では高額だと入居がむりなので低額にしな ければならない。(実際に包括が入り、要支援の方のサービスを決めていかれても、その中での生 活には無理がある。包括のケアマネにそういう所も言ってもも解ってもらえない。) もう少し、サ高住の制度を入居者含め家族、ケアマネージャー、医療関係者などが勉強してほしい。 基本は住宅であり、なんでもしてくれる施設ではない。 各サ高住の質の差は、仕方ないこと。 しかし、入居させてもしっかりと支援していない所は、もっと 指導が入るべき。 施設形態として、サ高と類似している施設も多くあり、それぞれの特徴が明確にされていない現状で ある。利用する側から見て、より理解しやすい施設形態の確立、運営が求められると考えます。 なるべく自費発生せず支援費で対応できるよう調整したり、経済的に負担のかからないように配慮し ながらどこでも対応している。 サ高住を無理に住宅扱いにしている為、運営上支障がでている。そ のため徹退せざるを得ず、職員や入居者に不安を与える。再度、有り方の検討、現場の声を拾って 頂きたい 様々な業種の方が、参入してきています。 施設の数は増え、国としては思った通りなのでしょうが …介護の世界で今一番やるべき事は、「教育システムの確立」。現在のやり方では不十分です。介 護の質という観点から見れば、国のやっている事は、逆行している様に思えます。 一定以上、真面目に運営している住宅型は特定施設と思われるようにならないものかと思っており ます。 運営が難しい為、資金的な安定をはからないと囲い込みのようなことがおきてしまうのでは ないかと思います。 少ない年金で入居料そして併設している小規模多機能の利用料などを考えると高いお金は頂けな い。すると、経営にかかわることになる。そして人員も確保したくても経費となるのでやりたいサービ スが出来ない。 医療と介護の格差が大きすぎる。介護を目指す若者が失望しない為の、収益性、成長性を確保でき るよう介護保険自体を見直す必要がある。今のままでは、やりがいを求める環境にない。. 24.
(26) 3.インタビュー調査 対象は、サ高住管理者 2 名(両者とも自ら設置、運営をしている) 。インタビュー内容を 全て記述し、本研究の目的である「サ高住の課題」について述べた箇所を抽出した。. 【サ高住の運営とサービスの質】 経済的に考えれば、小さい部屋で入居者をたくさん入れるほうが良い。しかし、それをしたら QOL 低下になる。こ れも管理者の考え方1つ。 衣食住だけが整っていれば良いという問題ではない。しかし、サ高住はこのあたりが良く決められない中で開始 した。 生活保護の人を集めているサ高住があり、批判されているが、そういった施設がないと、入れない人がいるのも 現実。 介護度が高いから収益が増えるというのは安易な見方。実際に職員が対応するので、大変である。 サ高住はたくさんの基準がないのでとてもシンプル。だからこそ管理者の考え方が大きく影響する。 いろいろなレベルの方がいるので医療スタッフがいないと大変。やはり医療スタッフは必要。 配置基準は日中に1人、夜1人 24 時間ずっと1人いればいいという基準。看取りを考えるとその人数では出来な い。かといって持ち出しでは経営は出来ない。良心的にやればやるほど潰れていく。 サ高住の評価で有資格者が何人いる、マンパワーは何対何で配置してるいといった評価になってしまうと、肝心 な実際にどういうケアをしているかの評価にはつながらない。 生活面を評価することが必要。どういう暮らしをしているかということは施設側がどういうサービスを提供している かの裏返しになるはず。. 【囲い込み】 同一法人に窓口になる居宅介護支援事業所があると、直接ケアマネから説明ができるので、サ高住の説明も伝 えやすい。 併設していれば、情報共有がしやすく、スタッフが兼務できて、経営的にも効率的である。入居者も顔見知りのス タッフがいると安心する。これは、メリットだと思う。 家族は事情があって、サ高住に預かってもらいたいがある。預かってもらいたいが故に同一法人のサービス利 用について何か言う事は無いのではないか。. 【看取りと認知症のかたの暮らし】 入居者の栄養状態が悪くなっていく中で、このままサ高住で暮らすことの是非は分からない。終の棲家といって も実際に最期までいることが良いかどうかは分からない。 認知症に関してはある程度進んだ場合、これ以上この環境でいらしたら危険と思った時には移ることを勧める。 サ高住では、この環境でこの資源を使ってもう駄目となった時が退去の基準になる。 最期は一人一人違うわけで重度の認知症になるのか、疾患の増悪になるのか分からない。サ高住で個々に合. 25.
(27) わせて対応するのは難しい。一方で家族は特養の感覚で見て欲しいという。 病院と一緒で認知症の方が多くなれば、職員も大変になってくる。自分のサ高住の力量でどこまで出来るかを考 えなければならない。. 【暮らしぶり】 他県から来てなじまないからと退去した人がいた。また認知症のため(徘徊がひどかった)家族が申し訳ないと思 い、退去したケースも。寝たきりのほうが、住み続けられるのかもしれない。 入居の条件が 60 歳以上で、元気な人もいる。入居者に認知症の方がいて興奮した姿をみたりすると、同じ料金払 ってなぜこのような人たちと一緒にいなければいけないのかといった苦情もある。 入居者と家族がサ高住の目的を理解しているかが、生活の質に影響する。入居する際にこちらがどれだけ説明を するか、入居者が理解をするかが重要である。 町内会費は払っているため、地域のお祭りや老人クラブに参加することは可。 地域の人たちからすればサ高住の入居者はよそ者。一戸建てに住んでいて近所付き合いをするのと違って、入 居者がご近所付き合いをする、地域活動に参加することは現実的ではない。. Ⅳ 考察および今後の課題 1.本研究の特色 本研究は、サ高住のデータベースの集約、サ高住管理者と介護支援専門員を対象としたサ高 住の課題に関するアンケート調査、サ高住管理者へのインタビュー調査を行い、サ高住の実態 とその背景を把握し、質確保の課題を検討した。これまでの報告は、サ高住を対象にサービス 内容、職員数等を聞いたアンケート調査が主で、課題と言われている囲い込み等の実状や背景 を聞き取ったものはない。背景を把握せず一部分をクローズアップすると、実態に見合わない 見解や解決策が講じられることになる。今回の調査方法による報告は、これまでになく大変貴 重な情報と課題を提示できたと考える。 2. 本研究から考えられる今後の検討課題: 『サービス付き高齢者向け住宅同士の差別化とサ高住 の役割の明確化』について サ高住は、高齢者が安心して生活することを目的に設置された住宅である。都道府県単位で 認可・登録をする。原則 25 ㎡以上(共有スペースがある場合は 18 ㎡以上)の床面積とバリア フリー化が義務付けられており、安否確認と生活相談を必須サービスとして提供している。介 護施設等とは異なり、目的は「住まい」の確保で、職員の配置数、資格等については介護施設 のような条件はない(※) 。 ※例 社会福祉法人、医療法人、指定居宅サービス事業所等の職員または医師、看護師、介護 福祉士、社会福祉士、介護支援専門員、ヘルパー2級以上の資格を有する者が少なくとも日中 常駐し、サービスを提供する。常駐しない時間帯は、緊急通報システムにより対応。. 26.
(28) サ高住設置当初は、 「住まいの確保」が目的で、自立又は軽度の要介護レベルの入居者が生活 し、必要な部分だけサービス(サ高住が提供する有料サービス、介護保険のサービス)を利用 するというコンセプトであった。収益は賃料だけではなく、同一法人のサービスの利用による 介護報酬も見込まれていた。 既存データの集約で「入浴、排せつ、食事、清掃等」 「健康管理サービス」 「その他のサービ ス(介護保険以外) 」等が 365 日提供され、日常生活の細かい部分まで対応していることが分か った。サ高住職員のマンパワーが無ければ生活の維持が難しいことが示された。 サ高住管理者に聞いた課題の背景(自由記述回答)では、現在の人員体制で 24 時間 365 日サ ービスを提供することの厳しさ、職員不足、職員の賃金の低さ、サ高住の基準の少なさ(曖昧 さ) 、サ高住同士の質の差、家族や他職種のサ高住の不十分な理解、同一法人の介護サービス利 用の評価の在り方、介護報酬減算の影響等があった。職員不足の背景は、サ高住職員によるサ ービス提供のニーズが高まっているためと考えられる。サ高住の運営スタイルは様々で、全て には共通しないが、サ高住職員数が設置基準の数で、同一法人に介護施設や居宅サービス事業 所が無ければ、サービスの質と量の保持、経営維持が難しい状況が推測される。経営のリスク として、介護報酬のマイナス改定、入居者の介護度の悪化、職員不足と人件費高騰等が報告さ れており 3)、経営面でも課題を有していることが分かった。 以上の結果と本研究の目的から「サ高住の差別化とサ高住の役割の再考」を検討課題に据 え、今後の対応策について述べる。 まず、インタビューとアンケートから、サ高住が本来の「住まい」の役割を維持するのは難 しくなっていることが分かった。地域包括ケアシステムに描かれていたサ高住は、介護が必要 になれば、居宅サービスや定期巡回・随時対応型訪問介護看護等を利用し 24 時間体制でケアを 受け、高齢者が地域で生活を継続することを可能にする集合住宅であった。あくまで、自宅と 同じ生活をするという前提からスタートした。 ところが、サ高住の生活支援や有料サービスと介護サービスをフルに利用し、施設と同じケ ア体制で生活していることが示された。定期巡回・随時対応型訪問介護看護を行う施設と連携 していたのは 1.2%で、現実との乖離があった。 アンケートで、囲い込みや必要以上のサービス提供の存在を述べる回答があったが、大半の サ高住は、入居者のニーズ(重度介護、医療的ケア、家族からの依頼)が増える中、 「必要時に サービスを提供」ではなく「常時提供」状態になっていた。サ高住によっては、自立又は軽度 の介護レベルを想定し、人件費、サービス内容、建物内の構造を設定しており、対応に苦慮し ていることが考えられた。 サ高住だけではないが、職員数を増やせば収益に影響をおよぼす。インタビューでは持ち出 しをしている状況やサ高住の職員と同一法人職員の兼務で人件費の効率化を図っている等が聞 かれた。夜間は警備会社と契約していても駆けつける職員は必要で、寝たきりの方が多い場合 は、職員による見守りが必要になる。介護支援専門員からは「認知症もサ高住で支えるという が、現実には不可能にちかい」 、 「ヘルパーぐらいは、職員でまかなえる様にしてはどうか」 「介 護度や状況にも幅があり、きめ細やかな対応とはいかないようだ。ただ費用とのバランスを考 27.
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