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科爾沁沙地の中心地域における土壌の諸特性と水理パラメーターの簡易な推定法

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Academic year: 2021

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Title 科爾沁沙地の中心地域における土壌の諸特性と水理パラメーターの簡易な推定法( 内容の要旨 ) Author(s) 劉, 小燕 Report No.(Doctoral Degree) 博士(農学) 甲第316号 Issue Date 2004-03-15 Type 博士論文 Version URL http://hdl.handle.net/20.500.12099/2657 ※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏 名(本個)籍) 学 位 の 種'類 学 位 記 番.号 学位授与◆年月 日 学位授与の要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 貞 A 冨 劉 小 燕 (中華人民共和国) 博士(農学) 農博甲第316号 平成16年3月15日 学位規則第4粂第1項鼓当 連合農学研究科 生物環境科学専攻 岐阜大学 科爾沌沙地の中心地域における土壌の諸特性と水理 パラメーターの簡易な推定法 主査.岐阜大学 教 授 副査 岐阜大学 助教授 副査 信州大学 教 授 副査 静岡大学 教 授 副査 岐阜大学 教 授 夫 正 俊 智 無 季 直 和 正 谷 村 川 良 家 天 西 星 土 千 論 文 の 内 容 の 要 旨 本研究では,・中国内蒙古東部科爾払沙地の中心地域の不飽和水分地帯において,広い範囲の土 佐を代表する5地点から採取した総計g種の土壌議料に対する水分特性ならびに水野特性パラメー ターの簡易な試験痘行い,その結果を用いて非線形重由帰法により水分・水理特性の簡易な推定法 を提案するものである。また,この地域の広範な土壌特性を含む31地点において土壌調査と水分 特性曲線わ野外測定を行い,そのデータを用いて関数パラメーター回帰法により水分特性曲線め PTF(PedotranSferfuncti00$)の推定を行った。これらにより得られた結果は以下のように要 約される。 先ず毛奮上昇容水量は,採取土壌試料高さの増加に触、当然の結果として減少していったが,そ ・の変化の程度は土性によって異なった。一元飽和含水量と毛管上昇容水量との差の変化時牲は, そ甲逆鱒向となった。また,さまざまな土壌試料高さの飽和含水亀圃場容水量および有効間隙率 には,明確な区別はなかった。垂直方向に採取した土壌試料については,下部における乾燥密度お よび飽和含水量と間隙率との差は,上部と比較して大きくなったが,飽和透水係数の変化特性は乾 燥密度の場合と逆傾向となった。平均的には,科爾泌沙地における餌場容水量は酵23の含水量 に相当する。浸潤後に排水フラックスが日平均可能蒸発散量以下になるまでの時臥.は土壌によっ て異なり,粘土からシルト質ロームまでは増加するのに対し,シルト質ロームからローム質砂土ま ではわずかに上下に変動しつつ減少する傾向を示し」ローム質砂土から砂までは減少する。以上 9種の土壌試料に関して非線形重回帰法を適用したところ,土壌水分・水理特性パラメーターは, 土壌の理化学性の指標と非常に良好な回痛関係を有する妄とが確認された。

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ー34-■抑こ水分特性曲線の野外測定を行い,その概要を整理した。半乾昧地である本魂査地域では,土 壌断面を飽和させるIiど申充分寧水を得るのが困難であ●ったため,周辺の地面に50皿血程度の潅水 を行って,迅速な水分平衡の到達を図った。平衡に至るまでの水分分布の変化カ、ら,地表面付近は 主脱水過程に近いものの.下層土は主脱水過程と主吸水過程の中間的な水分特性を示すと推定され た。したがって,地表面付近め測定データは除外するのが望ましいことを指摘した。また,本方法 に一事り測定された水分頓蛙曲線は,単純化のためにヒステリシスを無祝して水文環境を検討する場 合に使用されるペきものであること,さらに水分特性曲線の野外測定に際◆して,潅水の代わりに降 雨を利用する場合には,遅れを伴って生じる地下水位の変化に特に注意すべきことを指摘した。な お,測定した水分特性曲線には,本調査地点(31か所)のどのような土衝こ対しても,哺-Ⅰ式

(ち轟軒)に空気臥債の補正を加えた修即(Ⅷ伽血ふ式相もよく準射ること

が分かった。 さらに,金ての調査地点の土壌を鴨加法で分類しゎ上で砂を外見上ゐ特徴からさらに2種類 に分けたと;ろ,合計9つの土壌型に分類された。そして,これらの土壌塑ごとに平均的な水分特 性曲線を求め,それに三つの近似な哺式を当てはめた。その結果修正哺式の適合性が最も良好 だっ瑚も 府-Ⅰ式と有効性にはとんど差は鬼られ前掛こパラメーターの多い修正祀鵡適 用する意味はあまり無いと考えられた。また嶋-Ⅱ式の適合性は若干劣るものの,単純化した式に よる解析的取り扱いには有効となり得ることを指摘した。各土壌型の水分特性曲線の符故について は・土壌型の粘土分の増加に伴って・飽和体替含水率色と残留体替含水率¢は共に増加した。ま た,砂土系とローム系では飽和近くで第1の湾曲部が見られたが.特にローム系でその度合いが大 きかった。従って,9つの土壌型の水分特性曲線にあてはめた沌-Ⅰ式のパラメーターについて検 討を行い,刑と乃の比であるgは算1の湾曲の度合もその境であ'るルは第2の湾曲の度合にそれ ぞれ関係すると見られた。そして,これらの土壌型た関して関数パラメータ回帰法を適用したとこ ろ,成一Ⅰ式と嶋-Ⅱ式の水分特性曲線のパラメーターは,土壌の理化学性の指標と非常に良好な 回帰関係を有することが確認された。特に嶋-Ⅰ式でγとょの回帰式を用いれは推定精度が向上 することが分かった。 以上土壌の基礎データとして粒皮分布,乾燥密度,有機物含有量などの情報が得られれは本 論文で挽示した各パ.ラメ一夕ーの董回帰式及び嶋-Ⅰ式あるいは哺一血式を利用した肝から, 本調査地域の任意地点中水分・水理特性パラメーターと水分特性曲線を推定できることが明らかと なった。号ゐ成果は,ヒステリシスを無視した単純な分析を行うことを前提にする,地域の水文環 境の予測や轟定にも利用可能であると考えられ今後はその有効性についても検証していく必要が ある。 ぬここで提示したような土壌特性の簡易な測定と推定及び叩に関する研宛手法は,土壌特 性の空間的な変動を伴う広域の水や物質の移動のシミュレーションに必要な基礎的情報も効率的 かつ合理的に提供するための実際的な方法として,今後とも益々軍要にギるものと考えられる。

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審 査 結 果 の 本研究では,中国内蒙古東部科爾絡沙地の中心地域の不飽和水分地帯において,広 い範囲の土性を代表する5地点から採取した総計9種の土壌試料に対する水分特性な らびに水理特性パラメーターの簡易な試験を行い,その結果を用いて非線形重回帰法 により水分・水理特性の簡易な推定法を提案するものである。同時に,この地域の広 野な土壌癖性を含む31地点において土壌調査と水分特性曲線の野外測定を翻1,その データを用いて関数パラメータ.一回帰法により水分特性曲線のPTF(Pedotransfer functions).の推定を行ちた。これらにより得られた結果は以下のように要約される。 毛管上昇容水量は・採取土壌試料高さの増加に伴い鱒少していっ担が,そめ変化の 程度は土佐によって異なった。また,さまざまな土壌試料高さに対する飽和含水量, 圃場容水量および有効間隙率には,明確な区別はなかった。平均的には,科爾払沙地 における歯場容水量はpF2・23の含水量に相当した。浸潤後に排水フラックスが日平均

可能蒸発教皇以下になるまでの時間は.土壌草よって異なる結果となった。以上9

種の土壌試料た関して非線形重回帰法を適用したところ,土壌水分・水理癌性パラメ ーターは・土壌の理化学性の指標と非常に良好な回帰関係を有することが確認されキ。 次た水分特性曲線の野外測定を行い,その概要を整理した。現地での潅水により水 分平衡に至るまでの水分分布の変化から,地表面付近は主脱水過程に近いものの,下 層土は主脱水過程と主吸水過程の中間的な水分特性を示すと推定された。また,本方 法により測定された水分特性曲線は,単純化鱒なめにヒステリシスを無視して水文環 境を検討する場合に使用されるペきものであること,さらに水分特性曲線の野外測定 に際して卜潅水の代わりに降雨を利用する場合には,遅れを伴って生じる地下水位の 変化に特に注意すべきことを指摘した。なお,全調査地点のどの土壌に対しても,修 正vG(vano弧血托m)式が最も●よく適合することが分かった。 さらに・全ての調査地点の土壌をUSDA法で分類レたところ,合計9つゃ土壌塑に分 類された。そして,これらの土壌塑ごとに平均的な水分特性曲線を求め,それに三つ の近似なVG式を当てはめた結果,最良の適合性を示した修正vG式と比べ,VG-Ⅰ式 の有効性ゐ高さと,適合性が若干劣るvG⊥Ⅱ式も単純化した式による解析的取り扱い には有効となり得ることを指摘した。そして,これらの土壌塾に関して関数パラメー タ」回帰法を適用したところ,VG-Ⅰ式と咋-Ⅱ式の水分特性曲線のパラメーターは, 土壌の理化学性の指標と非常に良好な回帰関係を有することが確認された。 以上,土壌の基礎データとして牡鹿分布,革燥密度,有機物含有量などの情報が得 られれば,本論文で提示した各パラメータの重回帰式及びvG-Ⅰ式あるいはvG-Ⅱ式 を利用したPⅣから,本訴査地域の年意地点の水分・水理特性パラメ⊥タと水分特性

曲線を推定できることが明らかとなった。その成果は,ヒステリシスを無視した単純

な分析を行うことを前捷にする,地域の水文環境の予測や推定にも利用可能であると 考えられ今後はその有効性にらいても検証していく必要があるといえる。 なお・土こで提示したような,土壌特性の簡易な測定と推定及びPTFに関する研究 手法は,土壌特性の空間的な変動を伴う広域の水や物質の移動のシミュレーションに 必要な基礎的情報を,効率的かつ合理的に提供するための実際的な方法として,今後 とも益々重要になるものと考えられる。

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-36-以上について,審査委貞全員一致で本論文が岐阜大学大学嘩連合農学研究科の学位 論文として十分価値あるものと認めた。 [学位論文の基礎となる学術論文] 1)劉小燕,西村直正,声谷孝夫,劉延璽(2003).科爾恥沙地の中心地域における土壌の水 分特性曲線の野外測定とそのパラメーターの簡易な推定法.土壌の物理性・95,41∼54. 2)劉小燕,天谷孝丸西村直正,劉廷璽(2004)・ヰ国科爾恥沙地の中心地域における土壌 特性とその簡易な推定法.日本砂丘学会誌,掲載予定.

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