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ラット実験的緑内障眼におけるN-メチル-D-アスパラギン酸受容体阻害薬の神経保護作用の検討

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Academic year: 2021

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Title

ラット実験的緑内障眼におけるN-メチル-D-アスパラギン酸

受容体阻害薬の神経保護作用の検討( 内容の要旨(Summary)

)

Author(s)

谷, 照斌

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(医学)甲 第458号

Issue Date

2001-03-24

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/14654

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番.号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 谷 照 嘩(中国) 博 士(医学) 甲第 458 号 平成13 年 3 月 24 日 学位規則第4条第1項該当

ラット実験的鱒内障眼における町メチルーD一アスパラギン酸受容体阻害薬の

神経保護作用の検討 (主査)教授 山 也 (副査)教授 坂 井 昇 教授 松 俊 彦 論文内.容の要旨 近年,中枢神経系の循環障害あるいは変性疾患に対する細胞死や細胞変性にかかわる種々の過程が明らかにさ 松庵られた新しい知見に基づく治療法が臨床応用されつつある。眼科領域においても循痍障害や視神経の横械

的嘩毎により生ずる網膜神経系の細胞死の過程右修飾し,視翻的維持■や回復を計る試みが始まっている。緑内

障中華療として,現在,主に眼圧下降療法が行われているが,末期症例,正常眼圧緑内障などを中心として十分ヽ

寧晦圧下降にもかかわらず,緑内障性視神経症の進行を停止させることのできない症例が存在する。最近の研究

で亘/緑内障の網膜神経節細胞の障害過程の一つとして,グルタミン酸などの神経伝達物琴の関与の検討が行わ

れている。NMDA受容体の阻害薬の一つであるdizocilpineは,イオンチャンネルの由奮によりNMDA受容体を 完全に遮断し,また,チャンネル内の滞留時間が約1.5時間と長いたや,向精神作用が著しい。同様にNMDA受 容体阻害薬であるmemantineはチャンネル遮断における半減期は中等度であり,抗パ⊥キンソ.ン病撃として鹿 用きれている。今回,我々は緑内障におモナる神経保護作用を検討するためにラット実験的緑内障眼を作製し,

meヰ年中in阜串よ?dizocilpineの網膜神経節細胞障害に対する神経保護作用について検討を行った0)

〔対象と方法〕

翠車には,甲istar系白色ラット30匹を,対照群,memantine投与群およびdizocilpine投与群に各10匹を使用

しちqL前処置と}して,PneumatOnOmeterを相い両眼圧測定後,右眼前房を30ゲージ針で穿刺し前房水を吸引し た。:_千野後,約30.FLlの35%墨汁を注入した。墨汁注入4日後,腹腔内にmemantine投与群ではmemantine30mg /KgBWを,dizocilpine投与群ではMK-80130mg/KgBWを,対照群では1.8mlの対照液を投与した。その後直 ちに,右眼に対し隅角光凝固を施行した。光凝固条件は,凝固出力150∼250mW,凝固径150∼20d〝m,凝固時 間0.2秒とした。隅角光凝固5日後に右眼眼圧上昇を確認した準,3%fastbluel.5FLlを頭骨面から深さAmmの 両側上丘内にそれぞれ注入した。Fastblue注入3日後,4%ホルマリン溶液(pH7.4)による全身潅流固定後, 直ちに両眼坪摘出を行って,網膜伸展標本を作製した。逆行性に標識された網膜神経節細胞を蛍光顕微鏡と蛍光 フィん.タ Tを使用し,視神経乳頭縁から1mm離れた由位を視野の中心とし,上下,耳および鼻側の4か所を50 倍で碍影しキ。蛍光顕微鏡写真をパソコンに取り込んだ後・画像解析ソフトNIHImaざel・61を用いて標識細胞 数を冬ウン卜した。網膜神経節細胞標識率を緑内障眼における標識神経節細胞数と対照眼の標識神経節細胞数の 比としそ算出した。 〔結 果〕 術前ラット対照群正常眼における眼圧〔平均値±標準偏差〕は11.8±1.8-mmHgであった。また,隅角光凝固 5日後に測定した眼圧は,対照群では19二7±2.2mmHg,memantine投与群では21.3±0.8mmHg,dizocilpine 投与群では19.4±1.4mm日gであり,3群間で有意差はなかった(p=0.4636;クラスカル・ワーリス検定)。

(3)

ー19-上丘からのfast blueを使用した逆行性染色で標識された網膜神経節細胞数〔平均値±標準偏差〕は,対照群 では緑内障眼959.4±210.6個/成 対無限1320.2±233.5個/nd,>memAntine投与群では緑内障眼1005.4±191.2 個/nJ.対照眼1233.9±273.0個/戒dizocilpine投与群では緑内障眼1034.6±113.9伺/nJ,対照眼1192.6±97.3 個/扇であった。網膜神経節細胞標識率〔平均値±標準偏差〕は,対照群では73.1吏7.7%,ム血antine投与群 では81.9±7.4%,dizocilpine投与群では88.0±9.8%であり,3群間で有意差があった(p=0.0017;ANOVA)。 また,両薬物投与群とも対照群との問に統計学的有意差があった(memantine疫与群‥P=d.0248,1dizocilpine

投与群‥p=0.0064;Fisi。r・sPi.sDめ多重良療):

〔考 按〕 今回,我々はNMDA受容体阻害薬であるmemantineあるいはdizocilpineの使用により,ラット実験的緑内障 眼における網膜神経節細胞障害が抑制されることを示した。我々はPneumatonometerを眼圧測定に使用したが, この眼圧計は比較的正確な値を示すと報告されている。今回使用した実験緑内障は,他の実験的緑内障眼と比較 して眼内の炎症が少ない,目標眼圧により隅角光凝固の程度を調節することができるなどの利点を有している。 光凝固5日後の右眼眼圧は19・4∼21・3mIpHgであり,術前嘩と比較して約1・7倍の値を示した。またGarcia-Val甲ZpelaうJ,Selles-Nav訂rOらの手法を基に逆行性染申を行い,隅角光鱒固後眼庄上昇の網膜神経節細胞へ

の影響を網尉申展標本を用い検討したこ逆行性染色を利用し網疇神経節細胞を評価する手法は,ラJトにお†、て

実験的緑内障眼をlよじめノ,網膜虚血▲視神経功酪視神経再生など様々なモデルにおl.、て広く利用されている。

また,NeⅦfeldは細胞死に至る細胞甲状態につl十て分類しているが,蛍光色素申iどのレベノレの細胞まで標識でき

るかについては今のところ不明である。また,光凝固8日後の対照群では,緑内藤眼において対照胞と比較して 73・1兎の網膜神経節細胞標識率があった。我々と同様な手法を用いて検討したGarcia-Valenzサ占1aらの報告で机 上強膜静脈焼灼による娘庄上昇後1週で,対照眼と比較し約96%の網膜神経節細胞標識率着みている。一方, Selles-NavarrOらは収縮期動脈圧レベルを超える眼庄上昇たよる60分間の虚血後1過で,対照眼と比較し63%の 網膜神経節細胞標識率をみている。 今回の結果,ふemantihe投与群は8.8%,dizocilpine投与群は1.4.9%と有意な網膜神経節細胞標識率の増加が あった。このことから,NMDA受容体阻害薬は実験的緑内障眼による緬膜神轟節細胞障害に対して神経保護作 用を有しており,また同時に隅角光凝固により誘導された眼圧上昇による網膜神経節細胞障害のうち,少なくと も,一部はNMDA受容体を介した障害であることが推定された。さらⅠ;,NMDA受容体阻害薬の神経保護作用 の強いdizodpineにより高い標識率の増加をみたことは:,NMDA受容体阻害薬の神経保護作用の程度を反映し ていると推定される。また,memantineおよびdizocilpineが対照群と比較し,眼圧に影響を及ぼすことなく網膜 神画獅田胞障軍を改善させたことから,今回の籍果は眼圧下降を介さない緑内障治療ゐ可能性を示すものと考え られる。 論文審査の結果の要旨 申請者 谷照斌は,すでに知られているラット眼圧上昇モデルに改良を加え,眼内侵襲がより少なく,かづ, 再現性の高いラ?ト実験的緑内障の作製に成功した。さらにこの実験モデルを用いて2種類のN-メチルーD-アス パラギン酸受容体由害薬が眼庄上昇による網膜神経節細胞の細胞死に対して抑制効果を有す急ことを示した。こ の知見は,眼庄下降によらない庵内障治療に道を開くものであり,緑内障治療学の進歩に少なからず寄与するも のと思われる。 〔主論文公表誌〕 ラット実験的緑内障眼古宇おけるN`-メチルーD-アスパラギン酸受容体阻害薬ゐ神経保革作用ゐ検討 2000年 日本眼科学会雑誌104(1)‥11∼16

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参照

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