出向が50 歳代社員に
与えた心理的影響
学 校 教 育 学 専 攻
臨床 心 理学コース
M08072D
岩 永 健
《 目 次 》
I .研 究 の 背 景と目的 ………
…1
(1)雇 晉 晴勢
(1)非 正 社 員 の 増加
(1)出 向 社員 の増加
1 1 1II. 対 象と方 法 ………3
(1) 質 問 項 目 3
(2) 尺 度 3
① 自尊 心尺 度 3
②Locus of Co
nt
ro1(LOC)尺 度 3
③ バ ーンアウト(燃 えつ き症 候群)尺度 4
2.「 出 向 内 示 を 受 け た 時 の 気 持 ち」 に お ける「 憤 慨」 と他 の 気 持 ち の 関 係 … … … …13 3. バ ー ン ア ウト尺 度 の 因 子 分 析 … … … …… 13 4.「銀 行 の 支 店 で 仕 事 をし てい で 出 向 者 ” であ ると感 じる 時 は ど ん な 時 で す か」 に 対 す る回 答 の 因 子 分 析 … … … ……16 5.「 銀 行 で 仕 事 をし て い で 出 向 者 ”であ ると感 じ るときは ど んな 時 で す か」 と LOC 得 点・ バ ー ン ア ウト尺 度EE 得 点・ DP得 点 との 関 係 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥17 6.「出 向 は 禍・ 福 い ず れ ととらえ た か」 を 規 定 す る 要 因 … … … …20 7. EE( 情 緒 的 消 耗 感) に 影 響 を 与 え る要 因 … … … ……24 Ⅳ. 考 察 … … … …… 25 謝 辞 29 資 料 30 自由記述 : ①「仕事が時間的に規則正しくなって」、 ②「出 向は禍・福い ずれか ?」 ③「出向に関する総合的意見」 文 献 33 質 問紙および調査協力依頼書見本 巻末ある企 業 で は 入 社 以 来約30 年 間 勤務してきた 正 社員 数 十名(50 歳 代) が 企 業 の 経 営 効 率化 のた め 異 業 種 の1 企 業 に 順 次 出 向を 命じられ、 そ れ までとは 違 う仕 事 内 容と職場 環 境に 卞 みや か に適 応しなけ れ ばならな いとい う事 態 が 生じた。 本 研 究 は そこで 見られた 唐突 なライフイベ ントの 展 開を 被 験者 たち がどのように 受 け止 め 、「中年 期の 危 機」 を乗り越えようとし たかを調 査 分 析す るもの である。 I 。研 究 の 背 景 と 目 的 1.背 景 (1) 雇 用 情 勢 「」本 経 済 は 前 世 紀 末の い わ ゆるパズ ル 崩 壊 後 、「失 わ れた10 年(さらには20 年)」 とい わ れる混 迷 期を経 験し、 民 間 企業 は そ の 間未 曾 有 の 危機 を 乗り越える べくあらゆる生き残り策 に 奔 走してきた、 脆 弱 な 企 業 体質 強 化 の 主 要 施 策 の 一 つ は 人 件 費 の 削 減 で、 か つ ての 高 度 成 長 期 以 降“経 済大 国 ”を 支 えるもの として 一 時 は 他 国 から賞 賛を 得た 「 日本 的 労 使 関 係」 の 基盤 である終 身 雇 用 が 見 直され始 め た。 (2) 非 正 社 員(注1)の 増 加 企 業 はこぞっ て早 期 退 職 優 遇 制 度 の 導 入 や アウトソーシング による人 員 整 理 に 乗り出し 、正 社員 の 比 率を 減らそう とし始 めた。 全 労 働 者 に 占める非 正 社 員 の比 率は1994 年:22.8% (981.47 万 人)から2007 年:37.8% (1478.75 万 人)と大きく増 加し てい る(独 立 行政 法人 労 働政 策 研 究・研 修 機 構 、2006, 2010) 。 そ れら非 正 社 員 は 派 遣 労働 者 や 契 約 社 員 、臨時 的 雇 用者 お よび 一 般 にパ ートタイマ ー、 フリー ター な どと呼 ば れ る人 たちを 含 み、 彼らの 置 か れ てい るさまざ まな 状 況 がクロ ー ズアップ され てきた 。正 社員 に比 べ劣 位な 賃 金 や 労 働 条 件、 お よび 社 会 保 障 制 度 の未 整 備な どで、 い わ ゆる格 差 社 会 にお ける「経 済 的 弱 者」とい うことば も使 われ るように なっ た。 (3) 出 向 社 員 の 増 加 一 方、 正 社員 七人 事制 度の 見直しや 時 間 外 労働 の 削 減など で実 質 上の 賃 金 カットを余 儀なくされるな ど、 厳しい 状 況 に お か れ るようになった 。そ のような 雇 肝 時勢 下 で、 企 業 に残っ た 正 社員 と、 上 記 で 取り上 げ た 非 正 社員 の 挟 間 に 、 出 向 社員 とい う身 分 が 存在し、 増 加し てい るという事 実 はこれまであ まり注 目され て二な かった。 ここでい う出 向 社 員とは「 他 企 業より出 向契 約 に 基づ き出 向してきている者 。出 向 元 に 籍を置い てい るかどうか は 問 わない」( 独 立 行政 法 人 労働 政 策 研 究・ 研修 機 構。2006):, つ まり、そ れ まで一 企業(出 向 元)に 就 職し勤 続してきたもの が辞 令 により別の 企 業(出 向 先)にて 就 業 す るもの で、 双企 業 間の 出 向契 約 により、出 向 元・ 出 向先 企 業 双 方 にとっ て基 本 的 に 人 件 費 削 減 につ な がる、 1994 年 に30 万3554 人 であっ た 出 向 社員 は2003 年に は60 万5283 人と倍 増し てい る(い ず れも男 子、 以 下同 じ)。 注1: 一般 に正 規社員 及び 非正 規社員 と呼ば れることが多 い が、独 立 行政 法 人労働政 策 研究・研 修機構 が「正 社員 」「非正 社員 」の言 葉を使 用しているのに 準じた
また 出 向 社員 の 年 齢を 見ると2007 年 にお い て、 全 出 向 社員 数 に 占める割 合が50 歳 代 は41.3% と、30 歳 代、40 歳 代 の そ れぞ れ19.5% 、26.6%を 大きく上 回り、またそ れ ぞ れ の 年 代 にお ける勤 労 者 数 に 占 める出 向比 率も50 歳 代 の14.1% が、30歳 第、 40歳 代 の そ れぞ れ、6.3%、3.0% に比 べ突 出してい る。 これ は 戦 後の ベビ ー ブ ー ムに生 まれた 団 塊の 世 代 が 順 次60 歳 定 年を 迎え人 生 終盤 のライフステ ージ を構 築 する の と時 期を 同じくする。 2。 目 的 以 上 は( 独) 労 働 政 策 研 究・ 研 修 機 構 デ ー タか らの 考 察 で あ る が 、出 向 に 関 卞 る 先 行 研 究 は 驚くほ ど 少 な い 。 国 立 情 報 学 研 究 所(NII) に よる 論 文 情 報 ナ ビ ゲ ー タ ー(CiNii) で の キ ー ワ ード 検 索 に よると、 そ れ ぞ れ「 フリー ター」 1、052 件 、「派 遣 労 働 者」678 件 に 対 し 、「出 向 社 員」 は わ ず か に21 件 で あ っ た(2010 年11 月24[] 現 在) 。 二の ことは、 前 二 者 が い わ ゆ る格 差 社 会 に お け る 経 済 的 弱 者 とし て 社 会 的 関 心 が 持 た れ て い る の に 対 し 、出 向 社 員 は、 他 企 業 に 異 動し て は い る も の の 正 社 員 の 身 分 で あり 続 け、 そ の 簧 腟( 所 得・ 社 会 保 障・ 労 組 加 入 等) に 顕 著 な 劣 化 は 無 く比 較 安 定 的 で 経 済 的 弱 者 とは い えな い とい う認 識 に よるところ が 大 き い と考 えら れ る 。 し かし、 経 済 的 に「 弱 者」 とは 言 え な い に せ よ、50 歳 代 の 出 向 は 、当 該 者 に とり、30 有 余 年 働 き慣 れ た 職 場 か らの 思 い が け な い 離 脱 と見 知 ら ぬ 他 企 業 へ の“ 行 っ た きり”(片 道 切 符) を 意 味し、 本 人 の 当 惑 は 大 きく、まさに 唐 突 に 訪 れ た 「 中 年 の 危 機」 と呼 ぶ に ふ さ わし く、ストレ ス度 は 相 当 に 高 い と思 わ れる 。
一 方 、「中 年 期 の 発 達 課 題」 や「 中 年 期 危 機」 に 関 ず る 先 行 研 究{ijung, C. G、Erikson, E.H、Levinson, D.J に 遡 る ま でも な く、現 代 で も 広 範 か つ 多 数 存 在し、 ア イ デ ン ティテ ィや 自 尊 感 情 とい っ た 包 括 的 な 自 己 概 念 を 用 い た 研 究 が 中 心 に 行 わ れ てき た 。 成 人 期 の 発 達 が 総 体 的 な 人 格 の 成 熟 過 程 とし て 位 置 付 け ら れ て い ることか ら、 こ の ような 包 括 的 自 己 概 念 を 基 本 に 置 く研 究 動 向 の 隆 盛 ば 肯 わ れ る。 し か し、 成 人 期 の 発 達 は 多 くの 機 能 領 域 で 個 別 に 展 開 す るとい う特 徴 を もつ た め 、 包 括 的 自 己 概 念 を 用 い た 研 究 は 自 己 概 念 の 発 達 過 程 を 詳 細 に とら え ら れる とは 言 い が た い( 若 本2007) 。反 対 に 実 際 に 具 体 的 な 一 つ の ラ イフ イ ベ ントの 経 験 を 通 じ て 得ら れ る 発 達 過 程 を 見 るこ とは、 成 人 期 ライフ サ イクル に お ける 発 達 の 個 別 的 な 展 開 を 考 え ることで 意 義 の あ ることと考 えら れ る 。す な わ ち 、中 年 期 に 遭 遇し た あ る一 つ の ライフ イベ ン トとい うライフ サ イクル の 中 に お ける 個 別 壯 と、 そ の 同 一 体 験 下 に お け る 数 十 人 そ れ ぞ れ の 心 理 状 況 とい う2 重 の 意 味 で の 個 別 性 で あ る 。 具 体 的 に は、 パ ズ ル 経 済 崩 壊 後 の 厳し い 企 業 経 済 の もと、 あ る 大 手 都 市 百 貨 店 の 正 社 員 数 士 名 がここ 数 年 の 間 に、 メガ バ ン クと称 さ れ る都 市 銀 行 の 一 つ に、 そ の 関 連 会 社 へ の 出 向 を 通じ て 各 支 店 の『 ロビ ー ご 案 内 係 』とし て 勤 務 す る に 到 っ た 心 の 軌 跡 を 心 理 学 的 方 法 で 調 査 分 析し ようとす るも の であ る(注2) 。 な お 、こ の 出 向 元 企 業 は 今 か ら 十 数 年 前 に 経 営 再 建 策 の ー つ とし て 早 期 優 遇 退 職 を 募 り数 百 人 の 人 員 削 減 を 行 っ た が、 そ の 後 もさらな る 経 営 効 率 化 を 押 し 進 め て お り、当 該 出 向 もそ の 一 環 と考 えら れ る。 現 在 こ の 出 向 形 態 は 他 の 大 手 銀 行 数 行 に 広 がり、 延 べ 人 数 で は 全 社 で100人 近 い 規 模 とな っ て い る 。 (注2) 平成15 年以 前からも当該 出向先 には 他 企業 から数十 名の 出向者 が勤 務してい たが、製 造・運輸 関連 企業 出身 者 が多く、小売 企業
n 。対 象 と 方 法 1.対 象 ある都 市 百貨 店(2008 年12 月 現 在正 社員 数 三 千 数 百人、 平均 年齢42.5 才)の 正 社員 で、2004 年 1 月以 降2008 年11 月までに、 順 次、 あ る都 市銀 行 の 関 連 会 社 に 出 向を 命じられ、 そ の 関 連 会 社の 請で負業 務 である各 支店 の『ご案 内 係 』とし て勤 務 するもの63 名 である(2008 年12 月現 在) 。全 員50 歳 代 に 出 向 するが、 うち13 名 は 順 次出 向 元 百 貨 店 での 定 年(60 歳)を迎 え 、出 向 先 企 業と本 人 の 双方 の 意 思 に 基 づき出 向 先 企業 に 転籍をし、 そこでの 嘱 託 社員 と し て 1 年契 約 更新 のもと継 続し て勤 務してい る。 2.方 法 下記 項 目の 質 問紙を 上 記 対象 者 に 配 布し回 収した 。配 布 時 期は2008 年12 月で、 研 修 で 被 験 者 が集 合 す る場 に お い て 口頭 による主 旨 説 明 の上、 調 査 へ の 同 意・ 協力 を 求め た。 (1) 質 問 項 目 下記 項 目で 、14 項 目 、56 設 問 の 質 問を 用意し 四肢 選 択(「そ のとおり」∼「 全く違う」)を 中心 に 空 欄 書 込 みお よび 自 由記 述 欄を設 け た。 ・出 向 時 の 年齢・ 勤務 年 数 ・ 出 向 直 前 の勤 務 部 署・ 職 階 ・出 向 内 示を受 けたときの 気 持ち ・ 内 示後 受 け 入 れ まで の葛 藤 の 有 無 ・他 者 へ の 相 談 の有 無 お よび そ の 効 用 ・ 最 終 的 に受 入 れ た 決断 理 由 ・出 向者 であることを感じるとき ・ 出 向の身 分の 受 け 止 め方 ・出 向 元 へ の 思い、 郷 愁 の 有 無 ・ 出 向を「 禍・ 福」い ず れと捉えるか ・自由記 述 (2) 尺 度 個 人の 精神 的 健 康に は ストレッサ ー をどのようにとらえるかとい う認 知 的 評 価 が重 要な 影 響を 及ぼし、 認 知 的 評 価 は 先 行条 件 の影 響 を受 けるとされる。先 行 条 件 に は 個 人 のパ ーソナリティ特性 や 社 会・ 経 済 的状 況、 文 化な どが含 まれ 、中 でもパ ーソナリティ特 性 は 認 知 的評 価 に 影 響を 及 ぼ 寸 重 要 な 要 因とされる(木 村・ 久 野・ 市井、2007) 。認 知 的 評 価 に 影 響を 及 ぼ 卞 パ ー ソナリティ特 肬の 中に、 ロー カス・オブ・ コントロ ー ルと自尊 感 情がある が、 本 研 究 に お い ては、 個 々 人 の『 出 向 』に対 す る認 知 的評 価の 指 標 としてこの 二 つ に 対 ずる尺 度と、出 向 後 の 状況 を分 析 する 手 がかりとし てバ ーン アウト尺 度の 3つ を 用い た。 ① 自尊 感 情 尺 度 Rosenberg(l965) の 自 尊感 情 尺 度を 採 用した。こ の 尺 度 では 他 者との 比 較 による優 越感 や 劣 等感 では なく、 自身 で 自己 の 尊 重 や 価 値を 評 価 す る程 度 のことを 自 尊感 情ととらえてい る点 が 今回 の 研 究 に ふ さわしい と考 え 用 い た。10 項 目を 山本・ 松 井・ 山 城(1082) が 邦 訳したものを 使 用し、 各 項 目に つ い て5 段 階(1: あ ては まらない ∼5: あ ては まない) での 評 定を 求 めた。
②Locus of Control (LOC) 尺 度
自 分 の 行 動 とそ の 結 果 に 付 随 す る 強 化( 原 因) が 随 伴し てい る か どうか に つ い て、 そ れ が 随 伴 す ると認 知 し 、自 分 の 能 力 や 技 能 に よっ て 強 化 がコントロ ー ル され て い るとい う信 念 を「 内 的 統 制(Internal Control ),反 対 に 行 動 と強 化 が 随 伴し な い と認 知 し 、強 化 が 運 や 他 者 な ど の 外 的 要 因 に よっ て コントロ ー ル さ れ て い るとい う信 念 を「 外 的 統 制(External Contro1)」とい い、 こ の 内 的 一 外 的 統 制 のことを ロ ー カ ス・オ ブ・ コントロ ー ル と呼 ぶ 。Internal 項 目 は 、「そ う思 う」を4点 、「そ う思 わ な い」 を1 点 とし、 反 対 にExternal 項 目 は「 そ う思 う」を1 点 。「そう思 わ な い」」 を4点 とし て、 そ の 項 目 の 得 点 とす る 。全 項 目 の 合 計 点を 算 出し 得 点 が 高 い ほ ど、Internal 傾 向 が 強 くな る。
③ バ ー ン ア ウト(燃 え つ き 症 候 群)尺 度:
Maslach Burnout Inventory (MBI) 1992 改 訂 版 を 使 用し た 。
バ ー ン ア ウトとは そ の 個 人 が 自 分 の コ ー ピ ン グ 能 力 を 超 え た か ど で 持 続 的 な ストレ スを 受 け 九 時、 そ れ にうまく 対 処 で き な い た め に 、そ れ まで 張 りつ め て い た 緊 張 が ゆる み 、意 欲 や 野 心 な ど が 衰 退 し、 疲 れ 果 て て し まう心 身 の 症 状 で あ る 。本 尺 度 は 久 保・ 田 尾(1992) がMaslach Burnout Inventory(MBI 1981) を 改 定 し た も の で 「 情 緒 的 消 耗 感 :EE」「 脱 人 格 化:DP」「 個 人 的 達 成 感:PA」 の 3因 子 か ら 構 成 さ れ、 バ ー ン ア ウトを 多 面 的 に 測 定 し ようとす る 特 徴 が あ る 。 Ⅲ . 結 果 1.質 問 紙 集 計 (1)[出 向 開 始 以 前]( ←1.1 ∼1. 3) 被 験 者 に、 以 前の 出 向 経 験 の 有 無、 今 回の 出向 時 年 齢、 出 向 直 前 の 勤 務 部 署・ お よび 職 階、 通 算 勤 務 年 数 に つ い て質 問した。 結 果は 出 向時 平 均 年 齢は55 歳 5 か 月 で勤 続30 年 超 が96 % だった。 そ れまでに 出 向 経 験ありは45 % だ が、 大 半 は 出 向 元 関 連 会 社 でい わ ば グル ー プ 内 へ の“往 復 切符 ”の 異 動 であった 。出 向 元 での 勤 務 の 最 後は 営 業 職(外 商 を含 む)70% で、 非 管理 職 掌 が90 % たっ た。 表−1 厂1 表 ―1. 2 表 ―1. 3
今 回 の 出 向 時 は 何 歳 でした か
人
%
51 歳 ∼53 歳13
23.2
54 歳 ∼56 歳21
37.5
57 歳 ∼59 歳22
39.3
計
56
100
出 向 直 前 の 部 署
人
%
店 営 業
27
48.2
店 外 商
13
23.2
店 その 他
7
12.5
本 社
2
3.6
そ の 他
7
12.5
計
56
100
そ の時 の 職階
人
%
マネジャー
6
10.7
スタッフ
36
64.3
販売 職
13
23.2
その 他
1
1.8
計
56
100
(2)[ 出 向 内 示 を 受 け た 時 の 気 持 ち]( 図 一1) 最 初 に 出 向 内 示 を 受 け 九 時 の 気 持 ち8 項 に 対 し, そ れ ぞ れ 一 番 近 い もの の 回 答 を 求 め た ,四 肢 選 択 の うち 肯 定 的 回 答(「 そ の とお り」,「だ い ぶ 近 い」) が50 % を 超 える 質 問 項 目 は 多 い 順 に ,「ショック・驚 い た」 ,「偕 賍」,「あ きら め」 , 「 悲し み」,「 不 安」 で あ っ た 。一 方 で「 絶 望 的 状 況 か」 とい う問 い に は 否 定 的 回 答(「 全 然 違 う」,「あ まりそ うで な い 感 じ」) が72 % あり「安 堵・ ほ っ とし た」 や「 新 鮮・ 挑 戦 的 だ っ た か」 に 対し ても 否 定 的 回 答 が80 %を 超 え た 。⑧あ きら め・つ い に 来た か ⑦ 絶 望 的・お 先真 っ暗 ⑥ 新 鮮 一挑 戦 的 ⑤ 安堵・ ほっとし た ④ 悲しみ・ 情 け ない ③ 不 安・ 勤 まる か ? ②憤 慨・い きど おり ① シ ョック・ お ど ろ い た O% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% ① ショック・ おどろい た ② 憤 慨・い きどおり ③ 不 安・ 勤 まる か ? ④悲し み・ 情け ない ⑤ 安 堵・ ほっとした ⑥ 新 鮮・ 挑 戦 的 ⑦ 絶 望 的・ お 先真 っ暗 ⑧あきら め・ つ いに 来 た か 口 ぜ ん ぜ ん 違う 1 3 5 4 35 26 10 9 ● あまりそうでない 10 15 19 18 14 19 30 10 囗 だい ぶ 近 い 13 15 21 18 5 10 8 22 ● そ のとおり 32 23 11 16 2 1 8 15 図 1 出 向 内 示を 受 けた 時 の 気 持ち 次 に 、そ の 気 持 ち を 口 頭 表 現 す る とど の ような 言 葉 に な る か に つ い て 自 由 記 述 を 求 め た 。 項 目 別 に 記 述 例 を 挙 げ る が 、記 述 全 体 は まとめ て 表 に て 本 稿 最 後 に 掲 げ て お く。 ① 「シ ョック・お どろ い た 」: ・え えそ ん な に 急 に 言 わ れ ても … 。定 年 ま で あ と10 年 もあ る の に ‥・。 ・予 想 もし て い な か っ た の で 少し 驚 い た が そ れ もこ の 際 まあい い か と思 い 意 外 とショックは 小 さか っ た 。 ・ 自 分 の 想 定 より半 年 から 1 年 早く来 た 。 ② 「 憤 慨・い きど お り」: ・定 年 再 雇 用 の 言肋 ヽと思 っ てい た らい きなり出 向 し て ほし い とは どうい うことや ! ・ な ん とい うことだ 、馬 鹿 に す るな 。 ③ 「 不 安 ・勤 まる か ? 」: ・ 勤 まる か な あ 、まあ 何 とか な ると腹 をくくるし か な い
・不 安は ある が12 人 の 先 輩もい るし す で に出 向してい るし今 の職 場 よりまし だろう。 ④「 悲し み・ 情けない」: ・自 分は 組 織 の 中 でいらな い 人 間 だったの か、 あなた の 仕 事 は アル バ イトでもできるよと言 わ れた み たい 。 ・よりによってな ん でまた 自 分 が … 。屈辱 的・ 情 けない 。 ⑤「 安 堵・ほっとし た」: ・ 長く同じ 仕 事 で多 少 マンネリ気 味だった ので 出 向 があっ てもい い かな と思ってい た 。 ・出 向 元 では 後 方 の仕 事 ばっ かりであまりやる 気はな かっ た。 ⑥「 新 鮮・ 挑 戦 的」: ・新 たな人 生 の 蓄積 だ 。 ・ 新しい 職場 に 早くなじん でこなし てい きたい 。 ・新 天 地 で一 から頑 張るか ! 生 活 パターン が変 わってもい い か 。 ・どうせ 自分 の力 を出 せ ない の なら、 組 織 にとどまるより自 分 の 経 験を活 かし 出 向を前 向きに 考えようと思った。 ⑦「 絶望 的・ お 先 真っ 暗」: ・ 無 情 。 ・出 向させ られた ので そっ としてお い てほしい 。 ⑧「あきらめ・ つい にきたか」: ・ 来るべ き時 が来た 。 ・ や っぱり自 分 にも来た か。しやあない なあ。 ・現実とし て受 け止 め 頑 張るし かない な 。 上 記 以 外 に、 そ れ まで の 出 向 元 会 社に お ける自身 の 貢 献 を正 当 に評 価し てくれた のかという会 社 人 事 に対 す る不 満 、そ れ に 起 因 す る「 な ぜ 自 分 が 出 向 対 象 に なっ た の か」 とい う鬱 屈 感 が そ れ ぞ れ 複 数 回 答 で 示 さ れ た 。 一 方で 、「効 率化 の 会 社 の 姿 勢 が わか ってい たの で 、出るもつらい が残るもつらい」とい う冷 静 な 姿 勢 や に れ で 定 年 まで 片手 で ぶら下 がり退 職 金をもらう」という割り切っ た記 述も 見られ た。 また 質 問 項 目「絶 望 的・ お 先 真っ 暗」に 対して は 、否 定 的 回答 が72 % だ ったように 、自 由 記 述 でそ れをさら に具 体 的 に心 情 表 現したもの は 無かっ た 。 (3)[ 出 向 受 け 入 れ ま で の 相 談 の 有 無]( 表2 −1 ∼4) 出 向 受 け 入 れ まで の 間 、「誰 か に 相 談した か」 、また「 そ れ は ど のような 方 法 でした か」 、「相 談 せ ず に 一 人 で 決 心した の ならそ の 理 由 は ?」 に つ い て 回 答 を求 め た 。 「 出 向 内示 の 場 での 返 事を 求 めら れた の でや む を 得ず 受 け 入 れ た」(回 答数31)・「 誰 に 胼 目談 せ ず 一 人 で 決 心した」 (同15)。 後 者 のうち9 人(60 %)は「 どうせ 斷れな い から相 談しても無 駄と思っ た」。と回 答し てい る。一 方 で 相談 をした 者 は「い いアド バイスをもらえた わけ では ない が、 相談 す ることで 気持 ちの 整 理 につ な がった」 が56 %あった 。
表2-1 出向 受 入 れ まで の 間、 誰 かに 相 談しました か ?( 重 複 解 答 可:人) ①そ の 場 で受 け 入 れ の 可 否を求 めら れた の で、 受 入 れ の 返 事をし た。 31 ② だれ にも 相談 せず 一 人で 決 心 15 ③ 受 入 れる つもりな ので 相 談で はな< 報 告をし た。 13 ④ 家 族に 相 談をし た。 10 ⑤ 会 社 外 の 知 人 に 相 談した。 6 ⑥ 当 時 の 上 司・ 同 僚 に 相 談した。 5 ⑦ 以 前 の 上 司・ 知 人 に 相 談した。 1 表 2-2 上記①②の回答で、お一人で決心したのはどうしてでしょう? ①どうせ断れないから相談しても無駄と思った。 63.6% ②誰かに相談しようとは思わなかった。 27.3% ③適当な相談相手がいなかった。 0.0% ④その他 9.1% 表 2- 4 9. (2) 上 記 ④ ∼ ⑥ で、 相 談 し た 結 果 は ? ① い い アド バ イスをもら え た わ け で は な い が、 相 談 す ることで 気 持 ち の 整 理 に つ な が った 。 56.3% ② 相 談し た が あ ま り役 に は 立 だ な かっ た 。 18.8% ③ 相 手 がこ れ ま で どお りの 態 度 で 接し てくれ た の がう れし か った 。 12.5% ④ 相 手 がこ れ ま で どお りの 態 度 で 接してくれ た の が 意 外 に 思 え た 。 6.3% ⑤ 相 手 がこ れ ま で とは 違 う態 度 であ る の を 感 じた 。 6.3% ⑥ 相 談し て いい アド バ イスをもらうことが で きた 。 0.0% 表 2-3 上 記 ⑤ ⑥ の 回 答 でど の ように 相 談 し ました か ? ①直 接 会 って 66.7% ② 電 話 で 22.2% ③ 手 紙 で 5.6% ④ そ の 他 0.0% (4)[出 向 受 け 入 れ に 至 っ た 気 持 ち]( 図一2) 出 向受 入 れ に 至っ た気 持 ちを8 項 目に わ たり質 問した。「断 れ ば そ の 後 の 処 遇 が 心 配」と「年 齢 的 にも仕 方 がない か」 の 2 つ にお い て 肯 定的 回 答 がそ れ ぞ れ73 %、61%あり、「現 行 の 職場 に残るよりはい い かもし れない と思っ た」 は 42% た っ た 。「勤 務 先 が 都 市 銀 行 で 安 心 だ っ た」 ・「心 機 一 転 新し い 経 験 をし て み よう」は 各37 % で あ っ た 。 IUU% 90% 80 % 70 % 60 % 50% 40% 30 % 20 % 10% O %
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圜| 断 れば その 後の 処 遇力七 聶枩 った 現行 の職 場に 残る艮い い ヵ兔し れないと思ったり 心 機一転 、、りりチし い 経 験をしよう 勤務 勤 ゛名の 通った 銀行 て 安心だ った 年収 が 大きく戡ること がな さ そうだ からまあいい か 年齢 的 こもし か た がない かなという5じ 行ってみないとよいとこ ろ かどうかわ から ない ので アド バイスを 求めた 人 の意 見に 従った 口全 然遘う ●あ まりそうてな・ 口だ いぶ 近い ●そ のとおり 6 9 15 26 15 18 16 7 口 ↑8 13 S 17 18 17 4 20 13 20 3 9 13 28 6 12 24 15 4 箆 13 7 1 図2 出 向 受 け 入 れ に至った 気 持ち㈲[ 出 向 の 身 分 に つ い て ど う 感 じ ま す か ?]( 図一3) 7項 目に わたり質 問した、コ 数 値 責任 がなくなり」や「 上 下のラインからは ず れて」 気楽 だ、 に対 ず る肯 定 的 回答 がそ れ ぞ れ73 %、66 %あった 。一 方 で 、「以 前より人間 関 係 に 気を遣 わず に 済む」 は33 %であった。反 面「 今 までとは 違うと 割り切っ たの で 何とも思 わない 儿 の は60 % であっ た。 (6)[ 出 向 者 で あ る と 感 じ る 時 は ど ん な と き で す か ?1( ←3、 4) 4肢 選 択 で は なく、11 項 目 の うち 該 当 す るもの を 選 ば せ た( 複 数 回 答 可) 上 で 最 後 に 自 由 記 述 を 求 め た 。 「 業 務 に 対 ず る 指 揮 命 令 権 がな い」・「銀 行 の 食 堂 で 正 行 員 の ように 割 引 が な い」 ・「ほ とん ど の 行 員 が 自 分 より年 下 で ある」 が 上 位 を 占 め た 。 一 方 で「 特 に 出 向 者 で あ る と意 識 す るこ とは な い 儿5 位 を 占 め た 。自 由 記 述 で は「 お 客 様 の た め 良 か れ と思 っ てし た ことに 対し、 ここ は 百 貨 店 で は な い と言 わ れ た とき」 や「 バ リバ リ仕 事 をし て い る 行 員 を 見るとさ び しくな る」 が 印 象 的 で あ っ た 。 (7)[異 業 種 間 の 出 向 に 関 し] (0 ―4) 「 小 売 業 と金 融 業 は 違い 戸 惑う」に 対 ず る肯 定 的 回 答 は74 % で 、一 方「 顧 客 サ ービ スとい う面 では 共 通 す る」で は 71 %であった 。また「 会 社 人とし ての 経 験 は 出 向しても役 立つ」 に対 ず る肯 定的 回答 は73 % で、 一 方「 会 社 人経 験 は 企業 が 違うと役 に 立だない」 に対 す る否 定 的 回答 は77 %であり、お 互 いを 裏 付けるものとなっ ている。 (8)[出 向 元 と の 関 係1( 図 一 5) 「 出 向 元 会 社」や「 組 合」 から社 内 報 や 組 合 報を送っ てくれるの はありかた い」 に対 する肯 定 的 回答 がい ず れも50 % 台 であった。「出向 元 のことは 早く忘 れ たい」 が29 % 。半 面 、「できれ ば 出 向 元 へ 帰りたい」 は28 % であった。 忘 れ たく もな い が 帰りたくもな い 心 理 状 況 がうか がえる。 (9)[出 向 者同 士 の 連 帯] 各 支 店 に 分 散した 出 向 者 同 士 の 自 主 的な つ な がりがこの 出 向 制 度 開 始 後、自然 発生 的 に 組 織され“ 曙 倶 楽 部 ”(仮 名)と命 名され てい るが「そ の 組織 の 自主 的 つ な がりを大 事 にした い」 に 対 ずる肯 定 的 回答 が84 %を 占 め組 織 的 連 帯 感を 求 める一 方、 そ れ以 外 の「 むしろ有 志 の 付き合い を大 事 にしたい 儿 肯 定的 回 答 が69 % であった 。 (10)[ そ の 他、 仕 事 が 前 より時 間 的 に 規 則 正しくなっ た の で]( ←5、 図一6) 以 前 の 百 貨 店 勤 務 の 時 の 勤 務 時 開 けシ フト制 や 平 日の 交代 休 暇 制 など比 較 的 不 規 則 なもの であっ た が、銀 行 支 店 で の 勤務 は 勤務 時 間 休「」とも規 則 正しいものとなった 。そ の 結 果 、自己 啓 発 の 実 施や 家 族友 人 関 係 の 豊か さに つ い ての 動 向を質 問し たが、 い ず れも否 定 的 回答 が 約70 % を 占め た。 た だし 自 由記 述を 求 めたところ、 各 自そ れぞ れの 取り組 み 内容 が紹 介され ていた の で一 部 を表 にし、 列挙し たもの は 資 料とし て本 槓 最 後 に 掲げ てお くづ 表 −5、 資 料 −1)
図3 出向 の 身 分に つい てどう感じま す か
表3 銀 行 の 支 店 で 仕 事をしてい て「出 向 者」 であ ると感じる の はど んな 時 です か ?
① 業 務 に対 す る指 揮 命 令 権 が 無 い 。 34 ② 食 堂 の 昼 定 食で, 正 行 員 のように 会 社 補 助( 割 引) が 無い 。 25 ③ 役 席 職を 含め ほとんどの 行 員 が 自 分より年 下であ る。 24 ④ 朝・ 夕 会 に 自 分は 参 加す る必 要 が 無 いことが 多い 。 22 ⑤ 特 に出 向 者 であ ると意 識す ることは 無い 。 19 ⑥ 肩 書きが 無くなり名 前 で呼 ば れる ように なった。 16 ⑦ 行 員に 朝 の 挨 拶 をしても相 手 にそっけ なくさ れることが ある 。 15 ⑧ 自 分 は 人 事 異 動とは 無 縁 になった 。 11 ⑨ 役 席 職 の 異 動 があ るとま た初 め から人 間 関 係をやり直さ ね ばならない 。 10 ⑩職 場 の 頑張 り会や 慰 労 会に お 呼 び が か からな いことがある 。 6 非 行 員の 組 合 集会 を横 目 で 通り過ぎるとき 6表 4 【 自 由 記 述: 上 記 出 向 者 で あ る と 感 じる と き 】
・銀 行 側からは「ご 案内 係 = 何でも屋」の イメージを持たれる。 ・今まで行ってきた仕 事と比 較してプライドを傷つ けられた。 ・各 種の 情 報が 届 かず 。行 員との 会話 の内 容も限 定される。 ・バリバリ仕事をしている人を見るとさみしい 気 持ちに。 ・清掃 中 にい やな 顔を する若い 行 員 がいる。 ・お 客 様 への サービ スで良しと思って行 動したが 、役職 から「ここは百 貨 店ではない」とい われた時 一朝の 挨 拶をして反 応がないと悲しくなる。 ・何か 上 目で見ている感じで「この人 」( 自 分)を落伍 者み たい に接 する。 ・ご 案 内 係という仕事 で銀行 のものでない 意 識 が強く、出 向という意識 はあまり無い。 ・何か の 書 類に勤 務先を書く場 合、出向 元・ 銀行・出 向 先と迷うことがある。会社 人 経豺は 企 業が 違うと役 立だ ない 会 社 人として の経 験は 出 向しても 役立 つ 顧客 サービ スという面で は 共通 する面 が多 い 小 売業 と全融 業は 全 然違うので 戸 惑う 置土∧ ∧ ○ 二 二圜 圖 牆 §§§l 皿 皿 l皿 皿 | ミ | | ㎜ ㎜ l 口 厂 二寸 言 二 二二 九 二 言言卜皿 譛朧 國 圖
圜
l l l l ㎜ ㎜ 匯:] 二:ニニ ゾニゾ∵二万二万二:二:ゾニダゾ皿 皿圜
皿 ㎜ 皿匚
○∧ ○ ◇○
圖
圖 圖 §§§皿 | l | O% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 小 売 業と金 融 業 は 全 然 違うの で戸 惑 う 顧客 サ ービ スという 面 で は共 通する 面 が 多い 会 社 人とし ての 経 験 は 出 向しても役 立 つ 会 社 人 経 験 は 企 業 が違うと役 立 たな い 口 全然 違う 1 4 3 17 ・ あ まりそうでない 13 12 12 25 囗 だい ぶ 近 い 18 21 22 12 ●そ のとおり 23 18 18 2 図4 異業 種 間 の 出 向 に 関し図5 出 向元との関係
自 己 啓 発 をしてい る 家 族・ 友 人 関 係 が 豊 か になった 飲 酒 の 機 会 が 増 えた 趣 味 の 時 間 が 増え た O% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 趣味の時間が増えた 飲酒の機会が増えた 家族・友人関係が豊かに なった 自己啓発をしている 囗全然違う ●あまりそうでない 囗だいぶ近い ●そのとおり 6 22 16 11 18 20 10 8 12 27 12 4 14 26 8 7 図6 仕事 が 時間 的 に 規 則 正しくなって
表−5「 仕事 が時間的 に規則 正しくなって」の 自由記 述
・普 通 のサ ラリーマン の 休 み になつだ のがうれしい。 出 向 仲 間 との交 流も深 め たい 。 ・出 向 元 で の同 僚との 連 絡 が 途 切 れ 自 分と会 社 はなん だったろうと考 えることが 多くなっ た。 一会 社 帰りに スポ ーツジ ムの 利用 回 数が 増え た。 ・帰 宅 時 間 が 早くなり家 で 飲む ようになり家 族 と食 事 が 取ら れるように なった 。 ・週 末 が 休 み な ので ぶらつと一 人 旅 ができる ように なった。 ・家 族 全 員 で夕 食が 時 間 通り食 べ られる ように なり、 その 日あった 出 来 事 が 話 題 になり話を する 機会 が 増 え た。 ・規 則 正しい 休 み なの で週 末 の休 み はリラックスできるようになった 。 ・ 飲 む 機 会 が 増え た理 由 は 仕事 を覚 える のに 時 間 が か か ることとミスをしたときに 不 安を 和らげる ため 。 ・ 帰りの 時 間 が 早い ので 飲む 機会 が 増え た。 ・ 趣 味 が 無い ので「 何 か 趣 味を 作りたい」 と思う時 間 が 増え た。(11)[ 出 向 を 禍 ・ 福 い ず れ と と ら え る か](図一7) 質 問 紙 陂後 の 質 問に 、今 回 の 出 向を禍・福い ず れと考えるかを 聞い た。そ の 結果 、「や はり出向 は 禍 たった」7人: 13 % 、「禍もあ れ ば 福もありだった」35 人:62 % 、「出 向は 福 となった」6 人:11 %を得 た。 この最 後 の 質 問 択 肢 に対し56 名 のうち 、8名 は 無 回答(14%) であった が 、そのうち7 名 は 出 向後10 か月 未 満 でその 中の3 名 は「まだ 経 験 が浅く禍・福 は わからない」 との回 答 であった。 不明また は無 回答 福 となっ た 11% や は り禍 だっ た 禍も あ れ ば 福 もあ り 、 だっ た 62% 図 7 出 向 は 禍 ・福 い ず れ か ? 「 出 向は 禍・福い ず れか」 の 質 問 に 対 する 自由 記 述 のうち代 表 的 なもの をそ れぞ れ挙 げ てみ ると以 下 の通りである。 回答 を列 挙した 表 は資 料 として 本稿 最 後 に掲 げ ておく(資 料 一一2)。 ①「や はり出 向 は禍 であった 。」 ・ 通 院 のた め の有 給 休 暇も気を使うし 、(百貨 店 時 代 にあっ た)10 囗連 休 制 度もなくなり好 きな 旅 行 にも行 けない 。 ・百 貨 店 での 定 年 まであと1年 で の 出 向 で、全力 で勤 め 上 げるつもりだっ たの に 、なぜ ?と悩 む 日々 。 ・できれ ば 出 向 はしない ほうがい い。仕 事・ 人・ライフスタイル す べ てが 変 わる。 ②「 禍もあり福もありだった。」 ・ 今 まで のように 自 由に 行 動 できなくなった が、異なった職 種 に 従 事 できた。 ・禍 は 朝 が早く立ち仕 事 がつ らい 、平 田 こ休 めないこと。福は 厳しい カ レマから解 放され たこと。 ・ 禍 は 今までの キャリア が出 向 によってマ イナスになったこと、福は 規則 正しく休 め計 画 的 にスケジュー ル が 立つこ と。
③「福 であった」 ・地 域 社 会 での ボラン ティア・スポ ー ツ交 流・子 供会 への 参 画を 通じ て知 人友 人 が 増え、 家 族 全 員 で 日 常を楽し め るようになっ た。 ・精 神 的 に は つらい が減 量 になった。 ・当 初 は 自 分 に 向い ていない と悩 んだ が一 年ぐらい で わかりだし 自 分で 仕 事を 見つ けスケジュー ル 化し、 改 革卞 る姿 勢 になった 。 2 。「出 向 内 示 を 受 け た 時 の 気 持 ち」 に お け る「 憤 慨・ い きど お り」と他 の 3 つ の 気 持 ち と の 関 係(表6-1, 2, 3) 8 つ の 項 目( ① シ ョッ ク・驚 い た ∼ ⑧ あ きら め・ つ い に 来 た か) に 対 し、 そ れ ぞ れ の 回 答(4肢: そ のとお り∼ 全 然 違 う) に お い て 、「そ の とお り」と「だ い ぶ 近 い 感じ」 を 肯 定 的 回 答 、「あ まりそ うで な い 感 じ」と「全 然 違 う」を 否 定 的 回 答 と2 分 し 、クロ ス集 計(2 ×2) を 行っ た 。 そ の 結 果 、「② 憤 匯・い きど お り」と他 の3 つ の 項 目「 ① ショック・驚 い た」「 ④ 悲 し み・ 情 け な い」「 ⑦ 絶 望 的・ お 先 真 っ 暗」 そ れ ぞ れ の 間 に 次 の ような 関 係 が 見 られ た( 表6-1, 2, 3) 。 (1)「 憤 慨」 の 程 度 が 高 い と「悲 嘆」 の 度 合 い も 高 い( 表6-1) 。 (2)「 憤 慨」 の 程 度 が 低 い と「ショック」の 度 合 い も低 い( 表6-2) 。 (3)「 絶 望」 の 程 度 が 低 く「憤 瞋」の 度 合 い の 高 い ケ ー スは き わ め て 稀 で あ る( 表6-3) 。 3 。バ ー ン ア ウト 尺 度 の 因 子 分 析( 表7-1, 2, 3) バ ー ン ア ウト 尺 度17 項 目 に 対 し て 主 因 子 法 に よる 因 子 分 析 を 行 っ た 結 果、 4因 子 構 造 が 妥 当 であ る と考 え ら れ た 。 そ こで 再 度4因 子 を 仮 定 し て 主 因 子 法・Promax 回 転 に よる 因 子 分 析 を 行っ た ところ 、明 確 な4つ の 因 子 が 得 ら れ た 、 回 転 後 の 最 終 的 な 因 子 パ タ ー ン を 表7 −1 に 示 し た 。な お 、回 転 前 の 4因 子 で17 項 目 の 全 分 散 を 説 明 す る 割 合 は 67.3% で あっ た 。 各 因 子 は 次 の ように 解 釈 され た 。第1 因 子 は PA( 個 人 的 達 成 感)6 項 目す べ て が 入 り、DP(脱 人 格 化) のうち「 今 の 仕 事 は 私 に とりあ まり意 味 が ない」1 項 の み マ イナ ス値(-。42) で 含 ま れ る の で、 そ の まま「 個 人 的 達 成 感」 を 採 用 した 。 第2 因 子 は EE( 情 緒 的 消 耗 感) か ら3 項 目 とDP( 脱 人 格 化:「 自 分 の 仕 事 が つ まら なく思 え て 仕 方 が な い」) の1 項 目 で 構 成 さ れ ることか ら「 消 耗・ 鬱 屈 感」 とし、 第3 因 子 は DP2項 目(「 仕 事 の た め に ゆ とりが なくな っ た と感 じる」「 仕 事 の 結 果 は どうで もよい と思 う」二とが あ る) とEE1項 目とで な り「疲 労・ 閉 塞 感」 と名 付 け た 。第 4因 子 も同 じくD P2項 目とE E1項 目(「 こん な 仕 事 もうや め た と思 うことが あ る」) とて な り、「憔 悴 感」 と命 名 し た 。 第1 因 子 か ら 第4因 子 へ 順 に 個 人 的 達 成 感 の 喪 失 感 が 始 まり、入 れ 替 わっ て 疲 労・ 鬱 屈 感 の 情 緒 的 消 耗 感 の 出 現 、 そ し て 朏 悴・ 困 憊 感 の 脱 人 格 化 まで が 表 出 され て い る 。
表6−1:「 憤 慨」と「悲 嘆
我 b − 1:│猥 ″
玖」 と│ 悲 咲」
憤
慨
そ のとおり | だ い ぶ 近い│ あ まりそうでな い│ 全 然 違う
| 計
そ の とおり
悲 だい ぶ 近 い
あ まりそうで ない
嘆 全 然 違う
計
16
5
21
2
33
35
18
38
56
Y2<d=26.74, p<.01 (イェ ー ツ の 修 正 に よる)
表6 −2:「 憤 慨」 と「ショック
我 b − Z:│″
匱'玖」 と│ ン ヨツ ワ」
憤
慨
そ のとおり | だ い ぶ 近 い│ あ まりそうでな い│ 全 然 違う
| 計
s, そ の とおり
y
だい ぶ 近 い
?
あ まりそうで ない
ン
、
之、
ク
全 然 遅 つ
計
10
1
11
8
37
45
18
38
56
^2(1)=18.45,
p <.01 (イェ ー ツ の 修 正 に よる)
表6 −3:「 憤 慨」と「絶 望」
憤
慨
そ のとおり | だ い ぶ 近 い│ あ まりそうでな い│ 全 然 違う
| 計
そ の とおり
絶 だい ぶ 近 い
あ まりそうで ない
望 全 然 違う
計
17
23
40
1
15
16
18
38
56
A"2(i)-5.32,
p <.05 ( イェ ー ツ の 修 正 に よる)
表 7 − 1 バ ー ン ア ウ ト 尺 度 の 因 子 分 析 バー ン アウ ト 尺度 の 因子 分 析結 果(Promax 回 転後 の 因子 行列 ) | 2 3 4 P A ④ こ の 仕 事 は 私 の 性 分 に 合 っ て い る と 思 う こ と が あ る P A ⑩ 仕 事 が 楽 し く て 知 ら な い う ち に 時 間 が 過 ぎ る こ と が あ る P A ⑩ 今 の 仕 事 に 心 か ら 喜 び を感 じ る こ と が あ る P A ⑥ 我 な が ら 仕 事 を う ま く やり 終 え た と 思 う こ と が あ る P A ② 我 を 忘 れ る ほ ど 仕 事 に 熱 中 す る こ と が あ る P A ⑨ 仕 事 を 終 え て 今 日 は 気 持 ち の 良 い 日 だ っ た と 思 う こ と が あ る D P ⑩ 今 の 仕 事 に 私 に と っ て あ ま り 意 味 が な い と 思 う こ と が あ る E E ⑦ 一 日 の 仕 事 が 終 わ る と やっ と 終 わ っ た と 感 じ る こ と が あ る E E ⑩ 体 も 気 持 も 疲 れ 果 て た と 思 う こ と が あ る E E ⑧ 出 勤 前 職 場 に 出 る の が 嫌 に な っ て 家 に い た い と 思 う こ と が あ る D P ⑥ 自 分 の 仕 事 が つ ま ら な <思 え て 仕 方 のな い こ と が あ る E E ⑩ 仕 事 の た め に 心 に ゆ と り が な く な っ た と 感 じ る こ と が あ る D P ⑥ 仕 事 の 結 果 は ど う で も よ い と 思 う こ と が あ る D P ③ こ ま ご ま と 気 配 り を す る こ と が 面 倒 に 感 じ る 事 が あ る D P ⑤ 同 僚 の 顔 を 見 る こ と も 嫌 に な る こ と が あ る D P ⑩ 同 僚 と 何 も 話 し た く な く な る こ と が あ る E E ① こ ん な 仕 事 も う やめ た と 思 うこ と が あ る .81 .79 .71 .69 .68 .66 -.42 27 −06 .04 20 15 −19 07 07 −08 −15 .34 - 21 .08 24 −01 一月6 09 39 -.31 .20 .05 - 09 .31 07 .09 05 −09 .25 11 −11 .24 03 16 14 −03 05 −06 06 −08 01 .15 20 .82 .77 .55 .44 .00 20 .33 -コ4 20 22 79 78 .50 .05 04 .12 98 63 .40 因 子 寄 与 寄 与 率 α 係数( ※) 62 365 0 647 2.1 12.5 0 791 10 58 0 774 07 4.0 0. 783 ※ 第1 因 子 でDP ⑩ 項を除 い た 場合 α 係 数は 862 となる が 当 初 の バーンア ウト尺 度 構 成 を維 持 するた め、 そ のまま 第1 因 子 に 入 れた 。
表7 −2 因 子 相 関 行 列
因 子
1
2
3
4
1
1.00
-0.43
-0.42
-0.33
2
-0.43
1.00
0.51
0.62
3
-0.42
0.51
1.00
0.54
4
-0.33
0.62
0.54
1.00
表7-3 バーンアウト3 尺度と今回得られた4因子の関係
第1 因 子
第2 因 子
第3 因 子
第4 因 子
PA
②④(匹 舸)
EE
⑦(銷)
⑥
①
DP
⑨
⑥
皿 )
⑤⑩
4。「銀 行 の 支 店 で 仕 事をし てい で 出 向 者“で あると感じるの は どん な 時 で す か ?」
に 対 す る回 答 の 因 子 分 析:( 表8 ―1, 2, 3)
表8−1「 勤 務 中 出 向 者であ ると感じる時」 の 因子 分 析結 果 (プ 囗マックス 回 転 後 の 因 子 パターン) ⑥朝 の 挨 拶 をし ても 素っ気 なくされ る ⑧役 席 者 の 異動 があ ると人 間 関 係 の やり直し ③朝 夕会 に 参 加 することが 無くなった ⑩行 員 の 組 合集 会を横 目で 通り過ぎるとき ⑤職 場 の 宴 会に お 声 が か からない ⑨自 分 は 人 事 異動 とは 無 縁に なった ①食 堂 で 行 員 割 引 が 適 用され ない ⑦ほ とんど の 行 員 が 自 分 より年 下 ②肩 書き が 無くなった ①指 示 命 令 権 が 無< なった 表8 −2 因 子 相 関 行 列 因 子 12
31
2
3
1.00
077
.11
-.077 1.00 .35.11
.35
1.00
66 63 51 45 01 - 15 06 31 因 子 2 03 04 11 03 34 42 − 52 17 03 3 02 37 20 01 21 13 58 54 38表 8 − 3 信 頼 性 統 計 量
Cronbach の α
数
第 1 因 子:0. 65
5
第 2 因 子:0.43
2
第 3 因 子:0.45
3
上 記 質 問10 項 目に 対し て主 因 子 法 による 因 子 分 析 を 行っ た。固 有 値 の 変 化(2.35, 1.73, 1.21,0.96, 0,92・‥) を 考 慮 す ると3 因 子 構 造 が 妥 当 であ ると考えら れた。 そこで 再 度3 因 子 を 仮 定し てPromax 回 転 に よる 因 子 分 析を 行 っ た。回 転 後 の 最 終 的 な 因 子 パ ター ンと因 子 相 関 関 係 を表8-1, 2 に 示した。 な お 、回 転 前 の3 因 子 で10 項 目 の 全 分 散を 説 明 する 割 合 は52.95% で あった 。 第1 因 子 は 出 向 先 で の 種 々 の 局 面 に お け る銀 行 社 員 との 距 離 感 を 表 卞 ものと考え「 疎 外 感」 因 子 と命 名し た 。 第2 因 子 は「 自 分 は 人 事 異 動とは 無 縁 になっ た」 と「食 堂 で 行 員 割 引 が 適 用され ない」 の2 項 で 一 見 関 係 の 無 いように 思 える内 容 であ るが、 前 者 は 出 向 元 との 関 係 が希 薄 に なり昇 格 昇 進 の 望 み が 断 た れ たこと、 後 者 は 出 向 先 で の 処遇 はこ れ まで 通りのように は い か な いことが 否 応 なしに 自 覚 させ られ たことから 、「寂 寥 感」 因 子 と名 付 け た。 第3 因 子 は 自 分 が 年 長 にもか か わら ず、 肩 書 や 指 揮 命 令 権 が無 くなっ た 事 実 に 対 する「 無 力 感」 因 子 と命 名 し た。 5。「 銀 行 で 仕 事 をし て い で 出 向 者 ”で あ ると感 じるとき は ど ん な 時 で す か ?」 と LO C 得 点・ バ ー ン ア ウト 尺 度 EE 得 点・ D P得 点 と の 関 係 次 に 口 々 勤務 中の 様 々な 局 面に お い て 自身 を「 出 向 者 であると意 識 す る方」 か「しな い 方」 か で、 被 験 者 の パ ーソ ナリティ傾 向 に 差 があるかをあきらか に す るた め、t 検 定を行った 。 質 問項 目「銀 行で 仕 事 をし てい で 出 向 者" であると感じるときはどん な時 で卞 か」(11 項 目、2件 法) に対 ずる回 答 と3 つの 心 理 尺度 得 点(LOC・バ ーン アウトEE・DP)をそ れ ぞ れt 検 定 の結 果、 次 の 様々 結果 を得 た、 (1) LOC得 点( 図 一8、 表 − 9) 「 自 分 は 人 事 異 動とは 無 縁 になったと思う」時 に「出 向 者 であ ると感じる」と回答した者 では、「 特 に感じな い」と回答 した 者 に 比 べLOC得 点 は 有 意に 低 かった。占 C 釐 l ●、* は 外 れ 値 ySじる 持にえ ⑨ 自 分 は 人 事 異 動 と は 無 縁 に な っ た 図8: LOC 得 点と「自 分は 人 事 異動とは 無 縁 に なっ た」
表9: 各 尺度と「自分は人 事 異動とは 無縁 になった」
゛゛:p<01 ⑨ 自 分 は人 事 異 動 と は 無 縁 に な っ た N 平 均 値 標 準 偏 差 L O C 尺 度 得点 そ の と き 感 じ る 特 に 感 じ な い 11 45 44.18 50 叫 6 478 6 157 t(54)=-2 80 p<0.01 E E 得点 ( 情 緒 的 消 そ の と き 感 じ る 耗感 ) 特 に 感 じ ない 11 45 14 73 11.22 4.798 4.045 t(54)=2.49 Pく0.05 D P 得 点( 脱 人 格 化 )そ の と き 感 じ る 特 に 感 じ ない 11 45 14 55 108 4 156 4 494 t(54)=2.12 pく005 (2) バ ーン アウト 尺 度EE 得 点・DP得 点( 表− 9、 図 一9, 10) 「自 分 は 人 事 移 動とは 無 縁 になったと思う」時 に「出 向 者であ ると感じる」と回 答した 者 では 、「特 に 感じない」 と回 答した者 に比 べ EE 得 点 及 び DP 得 点 は 有 意 に 高かっ か。E
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⑨ 自 分 は 人 事 異 動 とは 無 禄 に な っ た 図 9「EE 得 点」と「自分 は 人 事 異 動とは 無 縁 になった」 そ の と * ぎ5 Lt. 持 にS 劭 自 分 は 人 事 異 動 と は 無 禄 に な っ た *:pく.05 *:pく.05 ● は外れ値 図10: DP 得 点と「自 分 は人 事 異動 とは 無 縁 になっ た」6。「 出 向 は 禍・ 福 い ず れ ととらえ た か ?」 を 規 定 す る 要 因 次 に数 量 化 H 類 により、「出向 は 禍・ 福い ず れととらえたか ?」を従 属 変 数 に、 そ れを 規 定す る要 因 につ い て分 析し た 。 数 量 化n 類 は 予測、 推 定 に 用い られる多 変 量 解 析 法 の 一つ で、 外 的 基 準 がカテゴリー デ ー ター の場 合に 利 川さ れ、 ① 具 体 的な 説 明 要 因( 独 立変 数)をサンプ ル( 本分 析 では 個 々 の 被 験者) がど のグル ープ に 属し てい るのかを判 別する場 合と、 ②どの グル ープ に判 別されるの かを 決 める要因 は いくつ か設 定した説 明変 数( 独 立 変 数) のうちどれ が 重 要か を知りたい 場 合 に 用い られる(渡辺2000)。 本 分 析 では 後者 の 観 点か ら「出 向 は 禍・ 福い ず れ か」 に対して 重 要な 影 響を 与えてい ると考 えられる要 因を導こうとした。 数 量 化 H 類 にお い ては 各アイテ ム(独 立変 数) の 影 響 の 強さを表 す 係 数 として「偏 相 関 係 数」と「レンジ」 が 算 出され 、 アイテムのカテゴリー につ い てはそ れぞ れ の「カテゴリー スコア」 が与 えられる、 また 独 立変 数 全 体で の 影 響の 強さを 表 す 係 数 として(相 関 比 隔2)」 が 算 出されこの 値 が1 に近い ほど説 明 力 が 強い 。また「判 別的 中 率」は 分 析 の 結 果 得 られた カテゴリー スコアと独 立 変 数 の 値から個 々 のサ ンプ ル の 従 属変 数 の 値を 予測しそ の予 測 と従 属変 数 の 値 がど の 程 度一 致するかを 確 率 で示したもの である。 出 向 内 示を受 け「 出 向受 け入 れ に 至っ た 気持 ち」と実 際に 銀 行 で の 勤務 を開 始しそ の 中 で「出 向の身 分をどう感じ るか ?」の2 つ を 独 立変 数 に、 そ れぞ れ「 出向を 禍 福い ず れととらえるか ?」を 従属 変 数 とす る数 量 化 H 類 の 検 定を試 み た。 (1)「 出 向 受 け 入 れ に 到った 気 持 ち」を 独 立 変 数とす る 数 量 化II 類 に よる 分 析( 表 ―10, 11 、m ―11) 表10 より、この 項の 相 関 比 は 第1 軸 で0.660 と第2 軸 で0.551 を示し、 また表12 から判 別 的 中率 は87. 5% とな り、分 析 精 度は 比 較 的 高いことが わかる。 また 図11 は 数 量 化 H 類 で算 出され たサ バ ル スコア点グラフで、 第1 軸(横 軸) は 出 向を「禍」とする群 と「福」 及 び「禍 もあれ ば 福も」の 二 群を 分類し、 第2 軸( 縦 軸)は 出 向を「福」 と十 る群と「禍」 及 び「 禍もあ れ ば 福も」の 二 群 を区 分 するもの である。 す な わち、 第1 軸 は 出向を「 禍」(プ ラス値) とす る群 を、 第2 軸 は 出 向を「福」( マイナ ス値)とする群 をそ れぞ れ ほ かの2 群 から際 立 たせ るものとい える。 表11 の カテゴリー スコアを見 ると、 第1 軸 に対し、「年 齢 的 にも仕 方 がない かなという感じ」(全 然違 う:1.680、あまり そうでな い:0.544) 、「年収 が大きく減ることがなさそうだ からまあい い か」( 全 然 違う:0.607)、「現行 の 職 場 に残 るより い い かもし れない と思っ た」(あまりそうでない:0.512) がプ ラスの評 価(「 出 向は 禍 であっ た」) に強く寄 与してい ること が わかる。 反 対 に 第2 軸 に 対しては 、「年 齢 的 にも仕方 がな い かなとい う感じ」(その 通り:-1.584)、「斷 れ ば その 後の 処遇 が 心 配 だった」(あまりそうでな い:-1.035)及 び「 行っ てみな いとよいところか どうか わからない」( だ い ぶ 近 い:-0.505)の 3カテゴリー がマイナ スの 評 価(「 出 向 は 福であった」) に 強く寄与していることが わかった 。
表10 相関 比と判 別的 中率
2 軸 2 1 0 -1 −2 -3 -4 乱  ̄`‘)9 - 皿㎜皿-X ≒ -丶証淳
嗜 _.冫 ヽ, 、 7 . ノ ● y - ‥ 一‘. ’ | − ● ,・ S S 丶 気fjj ( 、 χ 丶 1 ・=、 χ l .● 丶 1 よj.リ ‘・ ●,、_ ‥-W .゛〃 ゛l w ・・ / f 一 ` `ヽ χ ……▲ ぶ ≒ 匸 _.− : 〃∼ ▲y /: . り / ▲ ▲ l ▲ ./ -2 1 0 1 2 3 図 11「出 向受 け 入 れ に 到っ た 気 持ち」の サンプ ル スコア 4 1 軸 表11 のレ ン ジ 及 び 偏 相 関 係 数 を 見 ると、 第1 軸、 第2 軸 とも に 、「年 収 が 大 きく減 るこ とが な さそ うだ か らまあい い か」 と「年 齢 的 に も仕 方 がな い か な 、とい う感 じ」 の2 ア イテ ム が 共 通 し て 上 位 を 占 め 、「出 向 の 禍・ 福 い ず れ か」 を 規 定 す る 要 因 とし 大 きな 影 響 を 与 え て い ることが わ か っ た 。そ の ほ か に 第1 軸 に 対 し て は「 アド バ イスを 求 め た 人 の 意 見 に 従 っ た」 と「現 行 の 職 場 に 残 る よりい い か もし れ な い と思 っ た」 の2 ア イテ ム が 、また 第2 軸 に 対 し て は「 行っ て み な い とよい とこ ろ か どうか わ か らな い」 と「斷 れ ば そ の 後 の 処 遇 が 心 配 だ っ た」 の2 ア イテ ム が 強 く寄 与し て い るこ とが わ かっ た 。表 H: 「出 向受 入 れ に到っ た気 持 ち 」
ア イテム 名
カテゴリー 名
N
カテゴリースコア
レンジ
偏 相 関 係 数・ 順位1軸
2軸
① 断 れ ば そ の後 の処 遇 が
心 配 だった
全 然 違う
あ まりそうでない
だ い ぶ 近い
そのとおり
5
9
14
20
-0.030
-0.308
0.225
-0.011
0.523
-1.035
-0.160
0.447
1軸
0.533
0.221
2 軸
1.58
0.503
② 現 行 の 職 場 に 残るより
い いか もしれないと思った
全 然 違 う あ ま り そ うで な し’ だ い ぶ 近 い そ の と お り13
15
14
6
-0.129
0.512
-0.333
-0.224
-0.033
0.139
-0.213
0.220
1軸
0.845
0.42
2 軸
0.432
0.142
③ 心 機 一 転、 ここらで新し
い 経 験をしよう
全 然 違 う あ ま り そ うで な し’ だ い ぶ 近 い そ の と お り15
15
11
7
0.072
-0.319
0.488
-0.237
0.691
-0.479
0.061
-0.551
1軸
0.807
0.355
2 軸
1.242
0.449
④ 勤 務 先 が 名の 通った 銀
行な ので 安 心だった
全 然 違 う あ ま り そ う で な し’ だ い ぶ 近 い そ の と お り15
14
15
4
-0.347
0.113
0.005
0.887
-0.137
0.228
-0.110
0.130
1軸
1.234
0.348
2 軸
0.365
0.162
⑤ 年収 が 大きく減ることが
なさそうだ からまあい いか
全 然 違 う あ ま り そ う で な し’ だ い ぶ 近 い そ の と お り16
13
17
2
0.607
0.148
-0.621
-0.537
-0.515
-0.530
0.813
0.652
1軸
1.229
0.517
2 軸
1.343
0.516
⑥ 年 齢 的 にも仕 方 が ない
かな、 という感じ
全 然 違 う あ ま り そ う で な し’ だ い ぶ 近 い そ の と お り6
11
26
5
1.680
0.554
-0.592
-0.157
-0.871
0.090
0.468
-1.584
1軸
2.272
0.660
2 軸
2.051
0.511
⑦行ってみ ないとよいとこ
ろかどうか わ からない の で
全 然 違 う あ ま り そ う で な し’ だ い ぶ 近 い そ の と お り11
23
10
4
0.099
-0.029
-0.064
0.054
0.292
-0.222
-0.505
1.738
1軸
0.164
0.063
2 軸
2.243
0.451
⑧アド バ イスを求 め た人 の
意 見 に従った
全 然 違 う あ ま り そ う で な し’ だ い ぶ 近 い そ の と お り30
12
5
1
-0.382
0.486
0.689
2.189
-0.087
-0.074
0.570
0.631
1軸
2.571
0.515
2 軸
0.718
0.187
(2)「出 向 の 身 分をどう感 じる か」を 独 立 変 数 とする 数 量 化II 類 に よる 分 析( 表 ―12, 13 、図 一12) 表11 より、この 項 の 相 関 比は 第1 軸 で0.690 と第2 軸 で0.475 を示し、 また 表12 から判 別的 中 率は91.7% となり、 分 析 精 度は 比 較 的 高 いことが わかる。 サ ンプ ル スコア点 グラフ にお い て、 第1 軸は 出向を「 禍」とする群と「福」 及 び 「禍もあ れ ば 福も」の 二 群を 分類し、 第2 軸 は 出 向を「 福」とす る群と「禍」及 び「 禍もあ れ ば 福も」の 二群を 区 分 するもの である。 す な わち、 第1 軸は 出 向を「 禍」とす る群をマイナ スの 方 向 に、 第2 軸は 出向を「 福」とする群をプ ラスの 方 向 に そ れ ぞ れ ほか の2 群 から際 立た せるものとい える。 表]。3のカテゴリー スコアを 見ると、出 向を「 福」とす るのに 強く寄与した のは 第2 軸 に 対 する、「リストラ にあったと思 われ るの で はない かと肩 身 が狭い」( 全 然 違う:1.673)、「以 前より周りの 人 間 に 気を 使 わ ず に済 む の で 楽だ」( そ の 通 り:0.776)「上 司 部 下のラインから外 れ て 気 楽だ」(そ の 通り:0.852)。「今までとは 違うと割り切っ たの で 特 に 何も思 わな い」( その 通り:0.529)であった 。一 方 出 向を「禍」とするの に 寄 与したの は 第1 軸 に対 する 、「今 までとは 違うと割り切 り何とも思 わない( 全 然 違う:-1.960)」、「予 算 や 部 下 の 管 理 責任 がなくなり気 楽( 全然 違う:・0.957)」及 び「 以 前より周りの 人 間 に 気 を 使 わ ず に 済 む」( そ の 通り:-1.264) が 顕 著 であ っ た 。 2 軸 4 3 2 1 0 1 2 3 .’ 承 ’丶 / | -へ ’ヘ ペ | i㎜ I皿 ●㎜ ●皿 | J .,、.・づ` y A χ ` ・ X ' ∼ '∽ '・ -I 丶 へ ≒ χ `・ . N 一 ゛ ̄・  ̄`ゝ' ∼ /'ノ ◆ j ◆  ̄・卜・ / 戸・ −1; .’ ◆ ./ ム 一 j △ ‘ ヽ.. A 仝 △ △ ム ∠ゝ A≒ , ‡ j l. : J 1 ◆ .ダ ` ∼ ノ / 一 £.1 ’、 △ △ ヽ f  ̄ ムを k △△。 ア ノ・ I x y ’ | ’ ̄ ’ | ・ 丶 j 丶 ∼ △ △ `・、 △ へ A ! △ ./ W `∼・∼、=、=●〆 −4 3 -2 1 0 図 12「出 向 の 身 分 を どう感 じる か」 の サン プ ル スコ ア