室内温熱指標が酸化スズ系ガスセンサに与える影響とその出力予測
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(2) ガ ス セ ンサ へ の 温熱 指 標 の 影 響 と予 測. ス セ ンサ で あ る 酸 化 ス ズ 系 ガ ス セ ンサ Gas Sensor, TGS#800) に5Vの. (CGS:. Combustible. と負 荷 抵 抗 器 を 直 列 で 接 続 し, そ れ. 直 流 電 圧 を 印 加 し た も の で あ り, こ の 負 荷 抵 抗 器. の 両 端 の 電 圧 をCGS出. 力 と して 取 り出 す。. 本 シ ス テ ム は 北 陸 地 方 (金 沢 市) 置 し, 1996年4月1日. の 一般 的 な 住 宅 に 設. か ら1998年3月31日. ま で の2年. 間 実 験 を行 っ た。 こ の 地 方 で は, 夏 季 は 高 温 多 湿, 冬 季 は 低 温 多 湿 で あ る こ とか ら, 気 温 か ら季 節 の 変 化 を 明 確 に 捉 え る こ とが で き る。 しか し, 湿 度 に 関 して は 梅 雨 期 が 長 く, 春 季 と秋 季 の 一 時 期 を 除 い て ほ ぼ 一 年 を 通 して60%以. 上. に な り, 高 い 傾 向 に あ る と い え る。 CGS出. 力 と 室 温,. こ れ は, CGS出. 湿 度 の 測 定 は 毎 朝 起 床 時 に 行 っ た。. 力 の 一 日の 変 化 が 日 中 は 高 く, 夜 間 の 就. 寝 に よ り次 第 に 減 少 し, 起 床 時 に 最 小 値 と な る こ と に よ る。 つ ま り, 日 中 は 人 間 の 活 動 に よ っ て様 々 な ガ ス が 発 生 し, CGS出. 力 は 高 い 値 を 示 す。 夜 間 に そ の ガ ス が 外 部 空 気 の. 漏 入 等 に よ り自 然 浄 化 され る。 これ に よ り, 一 日 の 中 で 起 床 時 が 人 間 の 活 動 の 影 響 を 受 け な い最 も 清 浄 な 時 点 で あ り, CGS出. 力 は 最 小 値 を 示 す。 こ の 出 力 値 を オ フ セ ッ ト レベ. ル と呼 ぶ。 な お, 気 圧 は 気 象 庁 発 表 の デ ー タ を 利 用 した。. 2.2. 測定 結 果 の 比較. れ た2年. 間 の推 移 を 図1に. 図 は 室 温, CGS出. (c)図 は 湿 度,. 力 は 約1.5Vか. 測 定 システ ム に よって 計測 さ 表 す。. (a)図はCGS出. 力, (b). (d)図 は 気 圧 で あ る。(a)図 よ り. ら2.6V程. 度 の 範 囲 内 で, 夏 季 に 高. く冬 季 に低 い 値 を 示 し な が ら 周 期 的 に 変 動 して い る こ と が 分 か る。 し か し, 全 体 の 変 動 幅 約1.1Vに 動 幅 が か な り 大 き い。 最 大 で6割. 対 して 日 々 の 変. に相 当 す る0.66V変. 動. し た 日 も あ り分 散 が か な り大 き い。(b)図 よ り, 室 温 は 約 3℃か ら30℃ま. で の 範 囲 内 で 周 期 的 に 変 動 して い る。 こ の. 図 に 表 さ れ た 室 温 の 推 移 はCGS出. 力 とは 対 照 的 に 分 散 は. 小 さ く, 5月 お よ び11月. あ た りに 幾 分 大 き くな. か ら12月. る 程 度 で あ る。 (c)図 の 相 対 湿 度 は 最 低57%, 最. 高92%の. 範囲 内 で 推 移. して い る が, 既 述 した よ う に この 地 方 の 湿 度 は 全 般 的 に 高 く (平 均 約73%),. 春 季 と秋 季 に お い て 一時 的 に 低 い 時 期. が 見 られ る 程 度 で あ る。 ま た, 日 々の 変 動 幅 も か な り大 き く, 19ポ. イ ン ト変 動 し た 日 も あ り分 散 が 大 き い。(d)図 の. 気 圧 は 全 般 的 に か な り変 動 しな が ら推 移 して い る が, 概 ね 冬 季 に 高 く, 夏 季 に低 い 値 を 示 して い る。 これ に よ り, 冬. 図1. CGS出. 季は 西 高 東 低 の 気 圧 配 置 で 高 い 位 置 に 当 た り, 夏 季 は 南 高. Fig. 1.. 北 低 の 気 圧 配 置 で 低 い 位 置 に あ る こ とが 分 か る。. temperature,. CGS出. 力 と 各 パ ラ メ ー タ と の 相 関 係 数 を 表1に. 起 床 時 のCGS出. 力 は 室 温 と 正 の相 関 関 係 に あ り, ま た,. 表1 Table. あ る こ と を 示 して い る。 しか し, 湿 度 との 相関 は ほ と ん ど. CGS. 素 は 日 々 の 変 動 幅 が か な り大 き. く, ま た, わ ず か な 環 境 の 変 化 に よ っ て も値 が 変 動 す る 特 徴 を 有 す る。 した が っ て,. 1日 の う ち の あ る 時 点 の 測 定 値. を使 っ て 相 関 関 係 を 全 て 把 握 す る こ と に は 無 理 も あ る。. 電 学 論E,. 121巻1号,. 平 成13年. 室 温,. humidity. 湿 度,. results and. of. atmospheric. 気 圧 の 測 定 結 果 CGS. output,. room. pressure.. 示 す。. 気 圧 と は 負 の 相 関 関 係 に あ る。 そ れ ぞ れ あ る 程 度 の 相 関 が. 認 め ら れ な い。 こ れ ら4要. 力,. Measurement. 15. CGS出. 1. Correlation output.. 力 と 各 パ ラ メ ー タ の 相 関 係 数 coefficients. of measurement. data. and.
(3) 2.3. 測 定結 果の移 動 平均 処理. 前 述 した よ う にCGS. 出 力 の 変 動 幅 が か な り大 き い こ と か ら, 移 動 平 均 法 を 用 い て 平 滑 化 し出 力 の 平 年 的 特 徴 を 求 め て み た。 ま た, そ の 特 性 の 時 間 的 差 異 を調 べ る こ と に よ り相 関 度 を 求 め た。 短 期 間 で の 移 動 平 均 処 理 で は 平 滑 化 が 十 分 で な く, 結 果 と して 約4週. 間 (実 際 に は29日). 湿 度,. 気 圧 もCGS出. で の 移 動 平均 を 求 め た。 室 温,. 力 と 整 合 を と る た め 同 じ期 間 で 移 動. 平 均 を求 め た。 そ の 結 果 を 図2に. 示 す。 全 体 の 変 動 幅 は 若. 干 狭 くな っ た が, 平 滑化 さ れ た こ と に よ り変 動 の 特 徴 が 明 確 に な っ た。 い ず れ も 季 節 の 変 化 に よ る 周 期 的 な 変 動 が 顕 著 に現 れ て い る。 ま た, 原 デー タ と移 動 平 均 結 果 と の 誤 差 平 均, 標 準 偏 差 を 表2に. 示 す。 湿 度 に 関 す る値 が 幾 分 大 き い が, CGS. 出 力, 室 温, 気 圧 に つい て は そ れ ぞ れ 小 さ い 値 で あ り, い ずれ も 移 動 平 均 に よ る平 滑 化 が 妥 当 で あ る こ と が わ か る。. 2.4. 移動 平 均結 果 の 比較. タ に 基 づ い てCGS出 め, 表3に. ま ず, 移 動 平 均 した デ ー. 力 と 各 要 素 と の 関係 を 明 確 に す る た. そ れ ら の 相 関 係 数 を 示 す。 表1の. デー タ と比べ. る と明 らか に 相 関 度 が 大 き くな っ て い る。 特 にCGS出 と 室 温 及 びCGS出. 力. 力 と気 圧 の 相 関係 数 は 大 き い。 こ の こ. と は, 日 々 の デ ー タ は わ ず か な 環 境 の 変 化 に よ っ て 大 き く 変 動 し, 個 々 に 関 連 を 表 現 す る こ と は 難 し い が, 時 間 的 な 推 移 で 特 性 を把 握 す る と相 関度 は 強 くな る こ と を 意 味 す る。 こ の 結 果 よ りCGS出. 力 は 室 温 と 気 圧 の 影 響 を 強 く受 け て. い る こ と が わ か る。 な お 、CGSは. ガ ス を 検 知 す る機 構 上 、. 気 圧 の 影 響 を 受 け る こ とは 明 らか で あ る。 移 動平均 デ ー タを グ ラフ化 す るこ とでその 特徴 を対 比 し た結 果 を 図3に. 示 す。 こ れ はCGS出. 力 と室 温 を 比 較 し た. も の で あ る。 尚 者 は 相 関 係 数 の 値 か ら も 明 らか な よ う に そ の 形 状 が 酷 似 し て おり,. 周 期 の サ イ ク ル も 同 じで あ る こ と. が 分 か る。 しか し, 特 性 に つ い て み る と, CGS出. 力 は夏. 季 か ら秋 季 に か け て 減 少 して い る が, 冬 季 は 減 少 せ ず ほ ぼ 一 定 に 推 移 し て い る。 逆 に, 春 季 か ら 夏 季 に か け て は CGS出. 力 が 増 大 してい る が, 夏 季 に お い て は 増 大 せ ず ほ. ぼ 同 程 度 の 出 力 で 推 移 して い る。 そ の 他 の 特 徴 と して, 周 期 的 な 変 動 に 時 間 的 な 差 異 が 認 め ら れ る。 す な わ ち, 増 減 の 傾 向 が 室 温 よ りもCGS出. 力. の 方 が 早 く現 れ て い る。 CGS出. 力 の 移 動 平 均 デ ー タ を 室 温 デ ー タ側 に1日. シ フ トし相 関 係 数 を 求 め た。 そ の 結 果 を 図4に の 相 関 係 数 が0.7497で 最 高 の0.8983が で あ るCGS出. ずつ. 示 す。 当 初. 図2. CGS出. Fig. 2.. Moving. temperature,. 力, 室. 湿 度,. humidity. results and. 気 圧 の 移 動 平 均 結 果 of. atmospheric. CGS. output,. room. pressure.. あ る の に 対 し, 37日 間 シ フ ト時 で. 得 ら れ て い る。 こ の こ と か ら元 の デ ー タ. 表2. 原 デ ー タ と 移 動平. 力 と室 温 の 移 動 平 均 デ ー タ は 同 じ形 状 で あ. る こ と が 分 か る。 す な わ ち 見 か け 上, 位 相 が37日. Table. 間 ずれ. between. 力 と 湿 度, CGS出. べ た。結 果 は 同 様 に図4に. 均 結 果. と の 誤 差 平 均 お. よ び 標 準 偏 差. て い る よ うに 見 え る。 同 様 に, CGS出. 温,. average. 2. the. Average original. and. standard. data. and. deviation moving. average. of. difference data.. 力 と気 圧 に つ い て も 調. 示 して あ る。 さ ら に, シ フ ト し. た 結 果 得 られ た最 大 の 相 関 係 数 と そ の 日 数 を 表4に. 示す と. と も に, 最 大 の 相 関 係 数 を と る よ う シ フ ト したCGS出. 力と. 16. T. IEE Japan,. Vol. 121-E, No. 1, 2001.
(4) ガ ス セ ンサ へ の 温熱 指 標 の 影 響 と予 測. 表3 Table. 3.. 移 動 平 均 デ ー タ の 相 関 係 数. Correlation. coefficients. of. moving. 年 を 通 し て ほ ぼ60%を. 超 え る よ う な 高 湿 度 の 環 境 で は,. ガ ス セ ン サ へ の 影 響 は ほ とん ど な い も の と 考 え られ た。 今. average. data.. 回 の この 結 果 に よ り, 高 湿 度 の 環 境 に あ っ て も 湿 度 の 影 響 を受 け て い る と い え る。 CGS出. 力 と 気 圧 の 特 性 か ら, 原 デ ー タ で は 室 温 よ りも. 相 関 係 数 は 低 か っ た が, 移 動 平 均 処 理 デ ー タ で は 最 も相 関 係 数 が 高 く, ま た, シ フ ト した 日 数 も 最 も短 か っ た。 つ ま りガ ス セ ンサ へ の 影 響 は 気 圧 が 最 も 大 き い とい う こ と に な る。 特 に, 図3で. 示 したCGS出. 力 と室 温 の 差 異 が 冬 季 と. 夏 季 に 現 れ て い る の は, 図5か. ら 気 圧 の 影 響 が 大 きい と い. え る。. 図3. CGS出. 力 と室温 の移 動 平均 結果 の特 徴 比 較. Fig.3. Comparison of moving average characteristics between CGS output and room temperature.. 図4. シ フ トした 日数毎の相 関係 数. Fig. 4.. Correlation. shifted. days.. 表4 Table. 4.. シ フ Maximum. coefficients. as. a. function. of. the. ト に よ る 最 大 相 関 係 数 と 日 数 correlation. coefficient. of. shifted. data.. 各 デ ー タ を 示 し た グ ラ フ を 図5に と 室 温, (b)図 はCGS出. 示 す。(a)図 はCGS出. 力 と 湿 度, (c)図 はCGS出. 力. 力 と気. 圧 の 関 係 を 示 した 図 で あ る。 CGS出. 力 と 湿 度 に つ い て み る と, 原 デ ー タ で は 相 関 係. 数 が‑0.0835と. 図5. い う よ う に 全 く相 関 の な い 関 係 と 見 ら れ て. い た が, 移 動 平 均 処 理 デ ー タ を48日 相 関 係 数 が‑0.7049と. 出 力 と 室 温,. 間 シ フ ト した と こ ろ, Fig. 5.. な り, 十 分 に相 関 が あ る結 果 と な っ. た。 本 来 ガ ス セ ンサ は 湿 度 が50%以. 121巻1号,. 平 成13年. Comparison. between. 下 で その 影響 を強 く. atmospheric. 受 け る こ と が 知 ら れ て い る。 し か し, 北 陸 地 方 の よ う に1. 電 学 論E,. シ フ ト に よ る 最 大 相 関 係 数 時 点 で のCGS. correlation. 17. CGS. of output,. pressure coefficient.. 湿 度,. 気 圧. moving room which. と の 比 較. average temperature, is. shifted. characteristics humidity to. maximum. and.
(5) 3.. ガ ス セ ンサ の 出 力 予 測. 3.1. の 状 態 に 分 類 さ れ た デ ー タ が,. 三角 関 数 に よ るガ ス セ ンサ 出 力近 似. い て 移 動 平 均 処 理 に よ り, CGS出. 力 と 室 温,. て どの 状 態 に 推 移 す る か を確 率 と して 算 出 す る。 こ れ を す. 前章 にお. べ て の 状 態 に つ い て 求 め る。 一 般 的 に は, 状 態Xnの. 湿 度, 気 圧 pij=P{Xn=j│Xn‑1=i},. は, よ り少 な い 計 測 情 報 で 正確 に 出 力 値 を 表 現 で き る こ と. こ の よ う に して 求 め た 状 態 推 移 確 率 行 列Pを(2)式. 力 は 周 期 的 に 変 動 す る こ と か ら三 角 関 数 を 利 用 し. 行 列Pの. 回帰 曲 線 を求 め た。 そ れ を(1)式 に 示 す。 y=0.192×sin((‑87.278+x)÷365×2×π)+1.941. ま た, yはxに CGS出 比 を 図6に. よ っ て 求 め られ るCGS出. 力. の 変 動 の 傾 向 を 次 の よ う に 捉 え ら れ る。 す な わ ち, CGS. 力 で あ る。. 平 均0.0,. 特 徴 と して は, 増 加 量 の 大 き い 状 態 は 減 少 量 の. い 状 態 へ 推 移 す る確 率 が 高 い。 こ の こ と か ら, CGS出. 値 を と る。. 出 力 は 測 定 した2年. 力 の 測 定 結 果 と(1)式 に よ り求 め た 予 測 値 と の 対 示 す。 両 者 の 差 異 は,. に 示 す。. 大 き い 状 態 へ 推 移 す る が, そ れ 以 外 の 状 態 は 変 化 量 の 少 な (1). 1〜365の. 1≦i, j≦N. とお き, pijを 行 列 表 記 した も の を 推 移 確 率 行 列 と 呼 ぶ(5)。. が 望 ま しい。 そ こで, 測 定 デ ー タ に 対 す る 近 似 式 を 求 め た。. こ こ で, xは 元 旦 か らの 日数 で あ り,. 推移. 確率 を. と の 関 係 が 明 ら か と な っ た。 し か し, 実 際 の 適 用 に お い て. CGS出. そ の 翌 日 との 変 動 幅 に よ っ. 間 に2サ. り, 変 動 の 平 均 は0で. 標準偏 差. イ クル で 周 期 的 に 変 動 して お. あ る。 大 き く増 加 した 翌 日は 大 き く. 減 少 す る こ とで 平 均 の 状 態 に 戻 る 傾 向 に あ る。 また, 大 き. 0.152で あ り, (1)式の 妥 当性 が 分 か る。. く減 少 し た 場 合 に は 徐 々 に増 加 す る こ と で 平 均 に 戻 る傾 向. しか し, (1)式 と の 差 が 著 し く 大 き くな る 場 合 も あ る。. を 示 す。 理 由 と して は, 一 般 に ガ ス セ ン サ 出 力 が 高 くな る. 具 体 的 に は 夏 季 に そ の 傾 向 が 顕 著 に 見 られ る。 しか しな が. と い う こ と は, 気 温 の 上 昇 や ガ ス 濃 度 の 上 昇 な どに よ って. ら, 夏 季 や 冬 季 な ど の 温 熱 環 境 が高 齢 者 に と っ て 厳 しい 状. 起 き る現 象 で あ り, 居 住 環 境 の 点 で は 悪 化 要 因 と み な せ る。. 況 に 向 か う こ と を 的 確 に 予 測 す る こ と は 意 義 が あ り, (1). した が っ て 居 住 者 は 直 ち に 対 策 を採 る 必 要 が あ る。 こ れ に. 式 で 示 し た 回 帰 曲 線 な ど に よ り, 平 年 的 な 変 動 を 把 握 して. 対 して,. お く こ と は 重 要 な こ とで あ る。. ガ ス セ ンサ 出 力 の 低 下 は 空 気 質 の ク リー ン な 状 態. へ の 変 遷 を 意 味 し, 居 住 者 は 特 別 な 対 策 を 講 じ る 必 要 が な い も の と思 わ れ る。. 表5 Table. 5.. CGS出. Classification. 力 の 状 態 ク ラ ス 分 類 of. difference. from. the. day. before on CGS output.. 図6 CGS出 力 の 測 定 結 果 と 回 帰 予 測 との 対 比 Fig.6. Comparison of CGS output with approximate function.. 3.2. マ ル コ フ情 報 源 の 適 用. 実 験 で 測 定 し たCGS出. 力. は 連 続 的 に 発 生 す る デ ー タ の 中 か ら, 起 床 時 の 値 の み を 抽 出 し て い る。CGS出. 力 は そ れ ぞ れ 独 立 し た も の で は な く,. 前 日 の 出 力 の 影 響 を 受 け て い る。 マ ル コ フ情 報 源 は 確 率 論 か ら発 展 した も の で あ り, こ う した 連 続 す る デ ー タの 動 き を把 握 す る の に 適 して い る。 そ こ で,. 1重. (単 純) マ ル コ. フ情 報 源 を適 用 して 夏 季 と冬 季 の よ り精 確 なCGS出. 力を. 予 測 す る こ と を試 み た。 単 純 マ ル コ フ 情 報 源 の 適 用 に お い てCGS出 を 状 態 と 見 な す。CGS出. 力 の変動 幅. 力 変動 の 特 に大 きな差 異 を単 純. マ ル コ フ情 報 源 の 中 に 的 確 に 組 み 込 む た め に は, 状 態 の 分 類 を よ り詳 細 に す る 必 要 が あ る。 一 般 的 に よ く利 用 さ れ て い る 式 (1+3.3logn) た。 こ こ でnは. を 適 用 し, 10に 分 類 す る こ と と し. 推 移 確 率 行 列Pを を 図7に. デ ー タ 件 数 を 表 す。 た だ し, 両 端 に 属 す る. デ ー タ が か な り少 な い こ と か ら表5に た。 次 に, CGS出. 準 偏 差 は0.164と. 示 すク ラス属性 と し. 基 にCGS出. 力 の 予 測 を 試 み た。 結 果. 示 す。 ま た, 実 測 値 と の 誤 差 の 平 均 は‑0.04,. な っ た。 こ れ は(1)式 に よ る 予 測 よ りも 標. 準 偏 差 が 大 き い。 原 因 と して は, CGS出. 力 の 前 日 か ら の 変 動 幅 が, 例 え ば, (a). 18. 標. T. IEE Japan,. 力 の日 々 の 変 動. Vol. 121-E, No. 1, 2001.
(6) ガ スセ ンサ への 温 熱 指標 の影 響 と予測. ルで はあ るが, 予測 の可能 性 を示 した意 義あ る もので あ る。 また, 過 去 のCGS出. 力値 か ら将来のCGS出. 力値 を予測 す. る手法 と して, 三角 関数 に よる近似 と単純 マ ル コフ情報 源 を用 いた方 法 を提 案 した。 これ らの方法 を組み合 わ せ る こ とによ り, よ り精確 にCGS出 あ る。ま た, このCGS出. 力 を予測す るこ とが可能 で. 力 か ら室 内の温 熱環境 を逆 に予. 測 し, 快適 度 を推 定 す る ことも可能 とな るで あろ う。 これ らについ ては今 後の 課題 とす る。 (平成12年02月24日 図7. CGS出. 受付, 平成12年08月30日 文. 力 の 測 定 結 果 と マ ル コ フ情 報 源 に よ. 再 受付). 献. る 予 測 との 対 比 Fig. 7.. Comparison. of. CGS. output. with. (1) Takashi Oyabu, Hidetaka Nambo, Shigeki Hirobayashi, Haruhiko Kimura: "IDENTIFICATION ALGORTTHM FOR VARIOUS KINDS OF. Markov. prediction.. INDOOR‑AIR. が大 きい に も関 わ らず, これ を状 態推 移確 率 と して使 用 し たため と思 われ る。 ただ し, 夏 季 に限定 して予 測 の誤差 を. USING. GAS. SENSOR. PATTERNS",. The. 20‑23,1998, Kyongiu, Korea). 求め た とこ ろ, (1)式の予 測の 標準偏 差 は0.172で あ るの に. (2) 広 林 茂 樹,. 対 し, 単 純 マル コ フ情報 源に よ る予測 の標 準偏 差 は0.135 であ った。 す なわ ち, この単純 マル コフ情 報源 を利 用 した. 木 村 春 彦,. 南 保 英 孝,. 坂 森 智,. 大薮 多 可 志:. マ ルチ. ガスセ ンサ とプロダ クシ ョンシステ ムを用 いた室 内空気汚 染 ガ ス の検 知 シ ステ ム. 予測手 法 は季節 を限定 すれ ば 回帰式 よ りも精度 が高 い。 し たが って, これ らを組 み 合わせ るこ とによ り, 一 層の精 度. , 計 測 自 動 制 御 学 会 論 文 誌,. Vol.34, No. 8,. pp.913‑921, 1998 (3) 大 薮 多 可 志, 広 林 茂 樹,. 向上 を計れ るこ とに な る。 4.. POLLUTANTS. 3rd International Meeting of Pacific Rim Ceramic Societies, No. 08‑O‑3(Sep.. 木 村 春 彦:. 複 数 の酸化 スズ系 ガスセ ン. サ に よ る独 居 老 人 世 帯 モ ニ タ リン グ. 評価. , 電 気 学 会 論 文 誌,. Vol.117‑E, No.6, pp314‑320, 1997 (4) 広 林 茂樹,. ガ スセ ンサ 出 力は 前 日の 人間の活 動 に よって発 生す るガ. 坂 森 智, 木 村 春 彦, 大 薮 多 可 志:. 温 度 ・湿 度 変 化 に. 対 す る酸 化 ス ズ 系 ガ ス セ ンサ 応 答 の モ デ ル 化. スが夜 間 の うち に清 浄化 され て起床 時 をオ フセ ッ トレベル. , 電 気 学 会 論 文 誌,. Vol.118‑E, No. 5,pp260‑265, 1998. と捉 えて い るが, 実 際 には すべ ての ケー スで 完全 に清 浄化. (5) 森 村 英 典, 高橋 幸雄:. して い るわ けで はな い。 したが って, 毎 日の計測 値 に前 日 の残 留 成分 によ る誤差 が 多分 に含 まれ てお り, これ に よ り. 中 本. 義 徳. マ ル コ フ解 析. (正 員). , 日科 技 連 出 版社,. 1958年5月29日. 1979. 生 まれ。82年. 富山. 日々の 変動 幅 が 大 き く現 れ る可 能性 が あ る。CGS出 力の オフセ ツ トレベ ル で の変 動 を把 握す るには, 今 回 の よ うに. 大 学 経 済 学 部 経 済 学 科 卒 業。88年. 移 動平 均法 で処 理 し平 滑化 す る ことに よ り可能 とな る。. ガス セ ンサ を用い た居 住環境 シス テム に関 す. 結 果 と してCGS出 力は 室温, 湿度, 気 圧 の影 響 を受 け るこ とが分 か っ た。 これ らの特 性は 移動 平均処 理 しシ フ ト. る 研 究 に 従 事。 情 報 処 理 学 会,. 大 学 経 済 学 部 講 師 を 経 て, 現 在,. 学 会,. 日 本 経 営 工 学 会,. 金沢経済 同 助 教 授。. 日本 ファジ ィ. 経 営 情 報 学 会 各 会 員。. する こと に よ り相 関係 数 が最大 とな る。その シ フ トの 日数 は移 動 平均処 理 した パラ メー タ間で の相 関係数 に対応 し, 図5に 表 す よう にCGS出 続い てCGS出. 大 薮. 多 可 志. 力 と気 圧 が最 も大 きな値 を示 す。. 力 と気 温, CGS出 力 と湿度 の順 であ った。. この よ うに, CGS出. 力 と室 温, 湿度, 気圧 と の間 に良. い相 関 を表現 す るこ とがで きた が, 本論 文で のデ ー タ処理. CGS出. 1973年. 工 学院 大学 工学 研 究科 修 士課 早稲 田大 学第 二 文 学部 英文 科. 卒 業。 金 沢 女 子 短 期 大 学 教 授,. 富 山 国際大 学. 人 文 学 部 教 授 な ど を 経 て98年. 金 沢経 済 大学. 経 済 学 部 教 授。 ガ ス セ ン サ シ ス テ ム に 関 す る. 方法 は この ため の便 宜 的な 手法 とい え る。 5.. (正 員). 程 終 了。75年. 研 究 に 従 事 (工 学 博 士)。 電 子 情 報 通 信 学 会, 計 測 自 動 制 御 学 会, 電 気 化 学 会 各 会 員。. お わ りに 木 村. 力 と室温, 湿度, 気圧 との 関係 を 明確 にす るこ と. 春 彦. (非 会 員)1979年. 東北 大学 工学研 究科 博士 課. 程 修 了。 同 年 富 士 通(株)勤. は, 相 互の デ ー タ を予 測す る重要 な 要因 を明確 化 す る こと に な る。す な わ ち, 室温 や湿度, 気圧 のデ ー タが得 られれ. 子 短 期 大 学 講 師。84年. ば, これ を元 にCGS出. 教 授 を 経 て,. 力 を予 測 す る ことが可 能 であ る。. 121巻1号,. 平 成13年. プロ ダク シ ョ ン 学 博 士)。. 情 報 処理 学 会, 電 子 情 報 通 信 学 会 各 会 員。. 実 測 す る こと に よ り明 らか に した。 このデ ー タは1サ ンプ. 電 学 論E,. 金 沢 大学 経 済 学 部助. シ ス テ ム の 高 速 化 の 研 究 に 従 事(工. 力 と室温, 湿 度, 気圧 との関 係 を2年 間. 金沢女. 同大 学工 学部 電 気情 報 工. 学 科 教 授。 最 適 コ ー ド変 換,. ま た, 逆 も可能 性 が大 きい。 本論 文で は, 北陸地 方 の あ る 住 宅 でのCGS出. 現 在,. 務。80年. 19.
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