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〈論文〉ゼミ志望学生の評価方法

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Academic year: 2021

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(1)生駒経 済論叢. 第2巻. 第2・3弩2005年3月. ゼ ミ志 望 学 生 の評 価 方 法. 大 概要. 本 論 文 で は,ゼ. 雄. 史. ミを 志 望 す る学 生 の 評 価 方 法 に つ い て 述 べ る。 ゼ ミを志 望 す る学 生 の. 大 学 で の 成 績 デ ー タを,少 分 析 を行 い,そ. 村. 数 の 指 標 に統 合 す る方 法 に つ い て は,既 に 実 際 の デ ー タ を使 って. の 結 果 を ま とめ た[3コ. 。 筆 者 の ゼ ミで は,入. って く る学 生 に,最 低 限 必 要. な数 学 的 素 養 を要 求 して い るた め,大 学 で の 成 績 指 標 と は別 に,数 学 的 な素 養 を み る た め の 簡 単 な 試 験 を行 って い る。 選 考 に 当 た って は,こ れ ら二 種 類 の デ ー タ に更 に,面 接 の評 価 を 加 味 して い る。 本 論 文 で は,大 学 で の種 々 の 成 績 デ ー タを 統 合 した 数 値(主 成 分 得 点)と,数. 学 的素 養 を. 見 る た めの 選 考 試 験 の点 数 とい う二 種 類 の 指 標 を どの よ う に使 え ば,筆 者 の ゼ ミに適 合 す る 学 生 を 選 べ る か を 実 際 の デ ー タを も と に 考 察 す る。. キ ー ワー ド 学 生 の 選 考,ゼ. ミ選 考 時 の 成 績,OR教. 育,情 報 教 育,統. 計 解 析,多 変 量 解 析. 原 稿 受 理 日2004年12月31日. Abstract dents. This paper. of my seminar. thinking. deals with an Evaluation class are required. and to have motivation. mathematical To confirm. thinking, motivation. sults from various of applicants'. for study,. courses. motivation. the mathematics. have taken.. Component. the applicant. will not do his or her best work in the seminar.. Key words. Evaluation motivation,. Education. Principal. Component. of OR. Multivariate. of. mathematics. Analysis). of reindex. receives a good score on. a low PCA score for motivation. of Applicants,. knowledge. This PCA score is a direct. Even if an applicant. Stu-. of mathematical. applicants'. and elementary. I use PCA (Principal. for study.. examination,. To confirm. them in arithmetic. applicants. for a seminar.. to have a basic knowledge. for study.. I examine. of Applicants. would suggest. Analysis,. Analysis. Ability. that. and.

(2) 第2巻. 第2・3号. 1.は. じ. め. に. 筆 者 の 所 属 す る大 学 で は,学 部 生 が2年 の 時 に,3年 か ら始 ま る ゼ ミに 入 る た め の選 考 が あ り,本 論 文 は そ の 選 考 に 関 す る研 究 で あ る。 筆 者 は,ゼ. ミ選 考 時 の各 学 生 の 履 修 科 目の. 成 績 の 指 標 と,そ の 学 生 が2年 後 に卒 業 す る時 の ゼ ミの 成 績 の 関連 に つ いて 研 究 を行 った [1][2]。. ま た,ゼ. ミを 志 望 す る学 生 の 過 去 の 種 々 の 成 績 指 標 を,少 数 の 指 標 に統 合 す. る方 法 につ い て,実 際 の デ ー タ を 使 って 分 析 を 行 い,そ の結 果 を ま と め た[3]。 しか し,ゼ ミに入 る前 の 大 学 の 成 績 だ け で 選 考 を 行 う と問 題 が生 じ る可 能 性 が あ る。 そ れ は,こ の[3]で. 述 べ た,大 学 の 成 績 を ま と あ た 主 成 分 得 点 だ け を用 い た場 合,こ の 方. 法 で 一 定 レベ ル 以 上 の 評 価 と な った 学 生 が,実. は数 式 は見 るの もい や で あ る とい う事 が あ. り得 る こ とで あ る。 な ぜ 数 式 の話 が 出 て くる か と言 え ば,筆 者 の ゼ ミは,難. し くは な いが. あ る程 度 の 数 式 を用 い る の で,こ の よ うな 学 生 が 入 って くる と学 生 本 人 も不 本 意 で あ る と 同 時 に,教 え る方 も教 え に く くな る。 入 って き た 学 生 が 頑 張 れ ば よ い が,そ うで な け れ ば, 途 中 で ゼ ミを や め て しま う と い う こ と も起 こ り得 る。 そ の よ うな こ と は 出 来 る だ け避 け る 方 が よ く,そ の た め に は,ゼ 度 迄 の 算 数 ・数 学)が. ミを 希 望 す る学 生 が,最 低 限 の 数 学 的 素 養(中 学 校 低 学 年 程. あ るか を チ ェ ッ クす る必 要 が 出 て くるOそ. こで,こ れ を チ ェ ッ クす. るた め,簡 単 な 選 考 試 験 を 実 施 して い る訳 で あ る。 最 低 限 の 数 学 的 素 養 を チ ェ ッ クす る選 考 試 験 を 実 施 した場 合 に は,ゼ. ミを 志 望 す る学 生. の 大 学 に お け る過 去 の 種 々 の 成 績 デ ー タ を 統 合 した主 成 分 得 点 と,選 考 試 験 の点 数 と い う 二 種 類 の 指 標 を,学 生 を 選 考 す る評 価 基 準 と して ど の よ う に 使 う か と い う 問 題 が 発 生 す る。 本 論 文 で は こ れ らの 二 種 類 の 指 標 の 使 い 方 の 分 析 を 行 い,適 切 な 選 考 方 法 を 提 案 す る。. 2.問. 筆 者 は,ゼ. 題. の. 背. 景. ミ志 望 者 の 選 考 を,. ①. 面接. ②. 面 接 時 に 行 う簡 単 な試 験(簡. ③. 面 接 時 の 志 望 学 生 の大 学 に お け る成 績. 単 な 中 学 校 低 学 年 程 度 迄 の 算 数 ・数 学). で総 合 的 に 判 断 し,決 定 して い る。 -82(330)一.

(3) ゼ ミ志望 学生 の評価 方法(大 村) ② を 行 う理 由 は,筆 者 の ゼ ミで は,ゼ. ミで勉 強 す る 課 程 に お いて,論 理 的思 考 が あ る程. 度 で き て,中 学 の数 学 程 度 の 計 算 が 出来 る必 要 が あ る た めで あ る。 筆 者 の所 属 す る 学 部 は 入 試 に 数 学 が必 修 で な い た め,簡 単 な 数 式 で も毛 嫌 いす る学 生 が 存 在 し,数 学 ど ころ か 小 学 校 の算 数 も出 来 な い 学 生 が 一 定 の 割 合 で 存 在 す る。 こ の よ うな 現 象 は,残 念 な が ら昨 今 で は珍 し く もな く[4],我 さて,こ. が 国 の将 来 を考 え る と重 大 な 問 題 で あ る こ と は 間違 い な い 。. の よ う に して ゼ ミに学 生 が 入 って くる わ けで あ るが,そ. の後 の 学 習 態 度 や,成. 績 を 見 て い る と興 味 深 い 現 象 が 発 見 で き る。 そ れ は,② の試 験 問題 が あ る程 度 出 来 て い る に もか か わ らず,ゼ. ミに 入 って か らの 成 績 が 今 一 つ で あ り,学 習 態 度 も少 々 問題 あ り と い. う学 生 の存 在 で あ る。 そ の よ うな 学 生 の 記 録 を 調 べ る と,③ の 面 接 時 の志 望 学 生 の 大 学 に お け る成 績 に一 定 の 特 徴 が 見 い だ せ る。 そ れ は,面 接 時 に,合 格 して い る科 目数 が 平 均 的 な学 生 と比 べ て 明 らか に少 な く,志 望 学 生 の全 受 講 科 目 の平 均 点 も低 い事 が 多 い と い う事 で あ る。 そ こで,ゼ. ミを志 望 す る学 生 の 大 学 に お け る種 々 の成 績 デ ー タ を,少 数 の 統 合 さ. れ た指 標 と して,主 成 分 分 析 を用 い て ま と め た の が[3]の. 次 の表1は,面. 研 究 で あ っ た。. 接 時 の,学 生 の 大 学 で の成 績 と面 接 時 に お け る試 験 の 成 績 に よ る学 生 の. 分 類 を行 っ た もの で あ る。 表1面. 接 時の,学 生 の大 学での成績 と面接時 にお ける試験 の成 績に よる学生 の分類 面接時 にお. 状態. 面接時 の志 望学生 の大. ける試験 の 成績(中 学. 学での成績. 低学年 レベ ルの数学). 一 定 レベ ル ー 定 レベ ル 以上. 以上. 一 定 レベ ル. ー 定 レベ ル. 以上. 以下. 一 定 レベル. ー 定 レベ ル. 以下. 以上. 一 定 レベ ル. ー 定 レベ ル. 以下. 以下. さ て,こ の 表 で は,言 に な る。 「 状 態2」. 解. 釈. 大 学 の勉強 は一 定 レベ ル以上 出来 る 。数 学 的z 能 力 も一定 レベルは ある。 大 学 での勉 強 は一定 レベル 出来 る 。 しか し数2 学 的能 力は欠 ける。 大学での勉強 はあ まりやる気はない 。しか し,数3 学 は中学時代迄 はある程度 ま じめに勉強 した。 大 学 での勉 強 はあ ま りや る気 は ない 。 また数4 学 的能力 もな い。. うま で もな く 「状 態1」 の 学 生 が 筆 者 の ゼ ミに は適 切 で あ る こ と. の 学 生 は,一 般 的 に は 良 い 学 生 で あ る が,筆 者 の ゼ ミに必 要 な,簡 単. な 数 学 的 知 識 に 欠 け る と い う こ と に な る の で,ゼ. ミ生 の 候 補 とす る こ と は難 しい。 「状 態. 3」 の学 生 は,一 応 ゼ ミに必 要 な知 識 は あ りそ うで あ る が,大 学 で の 勉 学 意 欲 に 欠 け るの 一83(331)一.

(4) 第2巻 で,ゼ. 第2・3号. ミに入 って もそ の 癖 が 出 て,勉 強 しよ う とい う気 持 ち に な らな い可 能 性 が あ る。 ま. た,「 状 態3」 以 下 の 学 生 が ゼ ミに 入 った 場 合 に は,ゼ. ミの 雰 囲 気 が 悪 くな り,他 の ま じ. めな 学 生 に悪 影 響 を与 え る可 能 性 が 考 え られ る。 従 って 「状 態4」. の 学 生 を ゼ ミ生 候 補 と. す る こ と は更 に難 しい。 そ こで,ゼ. ミ生 の 選 考 に お い て,面 接 時 の学 業 成 績 を 判 断 で き る統 合 化 さ れ た 指 標 は,. 「ゼ ミ志 望 学 生 の成 績 指 標 の 統 合 」 〔3]の 論 文 で 述 べ た 方 法 を 用 い れ ば よ い が,「 面 接 時 の選 考 試 験 の 成 績 」 と の 組 み合 わ せ を ど うす るか とい う 問題 が 残 る。. 3.分. 析. の. 目. 的. 従 っ て,分 析 の 目的 は,「 ゼ ミ志 望 学 生 の 成 績 指 標 の統 合 」[3]の. 論 文 で 述 べ た主 成 分. 分 析 を 用 い た 指 標 と,「 面 接 時 の 選 考 試 験 の成 績 」 と の 組 み 合 わ せ を ど うす れ ば,ゼ. ミに. ふ さわ し い学 生 を 選 考 で き るか と い う 問題 の 解 を 見 つ け る こ とで あ る。. 4.分. あ る 年 の筆 者 の ゼ ミ志 望 者,お. 析. の. 方. 法. よ び ゼ ミ生 と して 採 用 さ れ た 学 生 全 員 の デ ー タ を 用 い て. 「ゼ ミ志 望 学 生 の 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 の デ ー タ の 関 連 性,及. び,ゼ. ミ生 と な った 後 の 学 生 の評 価 との 関 連 性 を 分 析 す る。. 5.分. 5.1あ. 析. 結. 果. る 年 の 筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の 選. 考 試験 の成績」 の関係 次 の 表2は,あ. る年 の 筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点」 と. 「 面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 の 関 係 を 示 した もの で あ る。 な お,「 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 の 内容 につ い て は,論 文[3]に. 詳 し く説 明. して い る。 図1は,表2の. デ ー タ を 用 いて,筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「 大 学 での成績 指標 の主成分. 得 点 」 と 「面 接 時 の選 考 試 験 の 成 績 」 の 関 係 を示 した散 布 図 で あ る。 図1を 見 れ ば 明 らか な よ う に,両 者 に 相 関 関 係 は な い。 因 み に,相 関 係 数 を 計 算 す れ ば 一84(332)一.

(5) ゼ ミ志 望学生の評価 方法(大 村) 表2あ. る年の筆者 のゼ ミ志望者全員 の 「 大学 での成績 指標 の主成 分得点」 と 「面接時 の 選 考試験の成績」 の関係(選 考 問題 の点数が 空 白の者 は当 日欠席). 通しNO.主 成分1選 響 騨 1-0604946072217 2 ___11.609110014",1.16863 3-14679148211734 40865949207026 5-48012950102117 631349451-321077 71-4.71913411521-1.13691 1-1.9641i531.79934 906839154071626 10L _2.2871341f551-1.74163 1118523456103591 121-1.610. _191f57f-2.1991713 39927458089134 14-00902659-073717 1512.2251 ___63116011.785126 161-1.7521911611-0.90417 1703459162-105691 181-1:71712611fi30.20217 1$13.305E9111641.53917 201..2_.58119111fi5-2.2399 211-1.410134166-3.87817 22_____」-2.2181911670.68634 2308563468140126 ::嬢 覧 ・69-054117 25300534難 2621605471-2.17091. ・. 寡 霞'≡ 夢蒙,,繋. 馳藷 馨養. 2713.251157 28 -L_.-0.583191720.47391 291-3.5441171730.10917 30 __  -0.9831171fi4-4.09454 3108292675-206983 321-3.040fgII76-1.08717 3311.4011171f?7-0.43791 3410.5291261178-0.40617 3511.469146179-0.25134 36__J2.275191180-1.62128 371460268109069 3804945482063&54 、 40314926"門 411‐3.190117118aIO.476i54 4210.4531911f86-0.66326 431-0.53512611870.53317 44-232391藷 4510.0871100. 図1筆. 、 鍵嚢 嚢 鐘83160917 一. ヒ.、. く. ρ. ・. 葦 蹄'.1難. 藝. 獄2烈. 瓦. 鵜 譲. 、 ・羅. 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 の関 係. 85(333)一. 、 謹.

(6) 第2巻 次 の 表3と 表3「. な り,非. 第2・3号. 常 に低 い 値 で あ る。. 大 学 で の成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の選 考 試 験 の 成 績 」 の 標 本 相 関 係 数. 主 成 分(選 考 時. 選考 問題点数. の 成 績 指 標)の%値 主 成 分(選. 考 時 の 成 績 指 標)10.18853387. 選 考 問 題 点 数 の%値0.18853391. こ の相 関 係 数 を5%有. 意 水 準 で 検 定 して も,次 の 表4の 通 り有 意 で は な い。 つ ま り,図. 1の 主 成 分 得 点 と選 考 試 験 得 点 率 の 間 に相 関 関 係 は な い と判 断 され る。 表4「. 大 学での成績指標 の主成分得 点」 と 「 面接 時の選考試 験の成績」 の 標本相 関係 数の5%有. 意 水準で の検 定. 一 方 ,こ の 年 の筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「面 接 時 の 選 考 試 験(中 算 数 ・数 学)の 成 績 」 の ヒス トグ ラ ム は,図2の. 学校低 学年程 度 までの. よ う に な る。 こ の 図 よ りわ か る よ うに 中. 学 校 低 学 年 程 度 ま で の 算 数 ・数 学 の 問題 の 正 答 率 が2割 未 満 の 学 生 の 割 合 が35%弱 る一 方,満. 点 に近 い 学 生 が20%強. 存 在 す る。 ゼ ミ選 考 問 題 得 点 分 布. 図2あ. る年 の筆者 のゼ ミ志望者全 員の面接 時選 考試験 の得 点分布 一86(334)一. 存在 す.

(7) ゼ ミ志 望学 生の評価方法(大 村) 以 上 の 結 果 か ら,次 の こ とが い え る。. ①. 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 と 「ゼ ミ面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 は 相 関 関 係 は な い 。 な お,「 ゼ ミ面 接 時 の 選 考 試 験Jと. は,既 に 述 べ た よ う に 小 学 校 か ら中 学 校. 低 学 年 程 度 迄 の 「算 数 ・数 学 」 で あ る。 ②. この 意 味 す る と こ ろ は,「 大 学 で,あ 点 が 高 い 学 生)で. る程 度 ま じ め に 勉 強 して い る学 生(主. 成分得. も,中 学 校 低 学 年 程 度 の 数 学 を 苦 手 と して い る学 生 が 存 在 す る」 と. い う こ とで あ り,こ れ は最 近 の 日本 の初 等 ・中 等 教 育 の 問 題 点 の 一 端 を 表 して い る と 思 わ れ る。 ③. 筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 傾 向 を 見 て も,簡 単 な 算 数 ・数 学 が で き な い学 生 の 割 合 が 結 構 高 い。(図2参. 5.2ゼ. 照). ミ生 と して 採 用 され た 学 生 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」・「 面 接時 の選. 考 試 験 の 成 績 」 と ゼ ミ生 の 評 価 の 関 係 ゼ ミ生 の 選 考 を ①. 面接. ②. 面 接 時 に 行 う簡 単 な試 験(簡 単 な 中 学 程 度 迄 の 算 数 ・数 学). ③. 面 接 時 の 志 望 学 生 の大 学 に お け る成 績. の 三 項 目 につ い て 評 価 し,ゼ ミ生 と して採 用 さ れ た 学 生 の 入 ゼ ミ後 の 評 価 と 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」・「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」の 関 係 を追 跡 調 査 した 結 果 を 分 析 した。 な お,ゼ. ミ生 採 用 の 際 の最 低 基 準 は 高 い も の で は な い が,そ れ で もそ の 線 に達 しな い 学 生. も多 く存 在 す る。(図1参 次 の 表5は,そ. 照). の よ うに して ゼ ミ生 と して採 用 され た,あ. る年 の ゼ ミ生 全 員 の 「大 学 で. の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 ユ・「面 接 時 の選 考 試 験 の 成 績 」 で あ る。 この デ ー タの 散 布 図 は,図3の. よ うに な る。 図1と 比 較 す れ ば,ゼ. ミ生 と して 採 用 さ れ. て い る学 生 の 成 績 の レベ ル が ゼ ミ志 望 者 全 体 で どの よ う に位 置 づ け られ て い るか が わ か る で あ ろ う。 この 散 布 図 か らわ か る よ う に,「 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 の 相 関 関 係 は な い。 「選 考 問 題 の得 点(縦 軸)一 が あ る程 度 取 れ て い る と言 う こ とは,数 学 に関 して は 中 学 校 程 度 ま で は真 面 目 に勉 強 した こ とを 表 し,大 学 で の成 績 の指 標である 「 主 成 分 得 点」(横 軸)が 良 い 学 生 は,大 学 入 学 後,あ る 程 度 真 面 目 に勉 強 して 一87(335)一.

(8) 第2巻 表5あ. 第2・3号. る 年 に ゼ ミ生 と して採 用 され た学 生 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」・「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」. 主成分得 点. 通しN・・. 主成分1選. 考驚. 数の. 111.6091100.0 213.134194.3 310.683191.4 412.287134.3 513.991174.3 610.345191.4 713.305191.4 812.581191.4 9!3.251157.1 1012.275191.4 11fO.453191.4 1210.0871100.0 1311.035191.4 1410.473191.4 151-0.437191.4. 図3あ. る年 にゼ ミ生 と して採用 された学生全 員の 「 大学 での成績指標 の 主成分得点」・「 面 接時の選考試験 の成績」. い る こ とを 意 味 す る。 従 って,「 選 考 問 題 の得 点(縦 軸)」 が あ る程 度 取 れ て い る に もか か わ らず 「主 成 分 得 点 」(横 軸)が 悪 い学 生 は,少 な く と も大 学 に 入 って か らは 真 面 目に 勉 強 して い な い こ とを 意 味 して い る。 ま た,ゼ. ミ生 の採 用 は,横 軸 と縦 軸 の そ れ ぞ れ あ る一 定 値 以 上 で 線 引 き を し,そ の 積 集. 合 の 中 か ら面 接 で の 評 価 を 参 考 に して行 わ れ て い る。 -88(336)一.

(9) ゼ ミ志 望学生の評 価方法(大 村) と こ ろ で,こ れ らの ゼ ミ生 の 中 で,受 講 態 度 や 学 習 状 況 に 問 題 の あ る学 生 を ピ ック ア ッ プ した の が 次 の 図4(×. 印 で 示 す)で あ る.受 講 態 度 や 学 習 状 況 に 問 題 が あ る と は,無 断. 欠 席 が 多 い,授 業 中 に 居 眠 りを す る 等,や. る気 が な く,授 業 を 真 剣 に受 けな い こ と を意 味. す る。 図4を 見 て わ か る こ と は,大 学 入 学 か らゼ ミ選 考 時 ま で の 大 学 で の成 績 を表 す 「主 成 分 得 点 」(図 で は横 軸)が. あ る値 以 下 に な る と,急 に受 講 態 度 に 問 題 の あ る学 生 が 増 え る こ. と で あ る。 例 え ば,「 主 成 分 得 点 」(横 軸)が. 「1.2」以 下 で は,7人. が 「選 考 問 題 の 得 点(縦 軸)」 の 得 点 率 が80%以. の 学 生 が 存 在 し,全 員. 上 で あ る に も か か わ らず,そ. 「問 題 あ り」 の判 定 に な っ て い る。 「主 成 分 得 点 」(横 軸)が. の 内5人 が. 「1.2」以 上 の 学 生 に そ の よ う. な者 が 一 人 も い な い こ と と比 べ る と対 照 的 で あ る。 主 成 分 得 点 が低 い と,受 講 態 度 に 問 題 の あ る学 生 が 増 え る と い う こ とは,受 講 態 度 に 問 題 の あ る学 生 を採 用 しな い た め に は,主 成 分 得 点 の 選 考 基 準 の 最 低 点 を もう少 し上 げ る必 要 が あ る こ と を意 味 して い る。 しか し,一 方 で注 意 す べ き こ と は,「 主 成 分 得 点 」 が 「1.2」 以 下 で も,2人 の 学 生 は,ゼ. ミに 入 って か らは真 面 目 に学 習 して い る と い う事 実 が あ る。. 教 育 的 見 地 か ら言 え ば,こ の2人 の 学 生 は採 用 す べ き で あ る とい う意 見 もあ り得 る。 そ う で あ れ ば,「 主 成 分 得 点 」 の最 低 点 は,こ の 場 合 に は 「0.3」以 上 とす べ きで あ る とな る。 な お,こ の場 合 に は3人 の 受 講 態 度 や 学 習 状 況 に 問 題 の あ る学 生 が発 生 して しま うが,こ れ は2人 の真 面 目に な る は ず の学 生 を 引 き上 げ るた め の コ ス トと言 え る。. 図4あ. る年 にゼ ミ生 と して 採 用 さ れ た 学 生 の 中 で,受 講 態 度 や 学 習 状 況 に 問 題 の あ る学 生(× 印) -89{337)一.

(10) 第2巻. 6.ま. 第2。3号. (1>ゼ. と. め. ミ生 の選 考 を す る に 当 た り,. ①. 面接. ②. 面 接 時 に行 う簡 単 な 試 験(簡 単 な 中学 校 低 学 年 程 度 迄 の算 数 ・数 学). ③. 面 接 時 の志 望 学 生 の 大 学 に お け る成 績. の結 果 を総 合 的 に判 断 す るが,特. に② と③ の 指 標 を どの よ う に使 うか と い う こ と に 関 して. 分 析 し,適 切 な方 法 を 提 案 した。 な お,そ れ ぞ れ の 指 標 単 独 で は適 切 な 判 断 材 料 とは な り え ない。 判 断 の 具 体 的 方 法 は,② を見 る た め の 指 標 と して,「最 低 限 の 数 学 的 素 養 を チ ェ ック す る 選 考 試 験 」 を 実 施 す る。 ま た,③ を 見 る た め の 指 標 と して 「 大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 を 求 め る。 次 に,横 軸 に 「大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」,縦 軸 に 「最 低 限 の 数 学 的 素 養 を チ ェ ッ クす る選 考 試 験 」 を と り散 布 図 を描 く。 ま た,そ れ ぞ れ の 最 低 基 準 を 設 定 す る。 この 分 析 で使 った デ ー タ か らは,「 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 は 「0.3」 あ る い は 「1.2」とな る が,主 成 分 得 点 は相 対 的 な値 で あ り,年 度 が 違 う と数 値 が 違 って く る こ とを 念 頭 に置 き つ つ,こ. の 数 値 を 目安 に 最 低 点 を 設 定 す る。 な お,こ の場 合 に は,主 成 分 得 点 と い う数 値. だ け で な く,個 別 の 学 生 の 成 績 も見 な が ら主 成 分 得 点 の 最 低 点 を設 定 す るの が 良 い。 「最 低 限 の 数 学 的素 養 を チ ェ ッ クす る選 考 試 験 」の 最 低 点 数 は,こ の 分 析 で 使 った デ ー タ か らは,35%程. 度 で あ る が,本 来 も う少 し高 くて も よい 値 で あ る。 こ れ らの 二 種 類 の最 低. 点 以 上 と な る積 集 合 の 中 の候 補 者 を 面 接 で 絞 り最 終 的 な 決 定 を 行 う。. (2)「 大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 の 計 算 方 法 は,論 文[3]に. 詳 し く述 べ て い る が,. 簡 単 に ま とめ る と,次 の よ う に な る。 ①. ②. 次 の 四種 類 の 変 数 の値 か ら主 成 分 分 析 を 行 う こ とに よ り主 成 分 得 点 を計 算 す る。 X1:合. 格 科 目数(優+良+可. の 合 計 科 目数). X2:全. 受 講 登 録 科 目の 平 均 点. X3:全. 受 講 登 録 科 目 の 優+良. X4:専. 門科 目 に つ い て の(優+良)の%. の%. 主 成 分 分 析 の 計 算 に 当 た って は,こ れ らの 変 数 値 を 基 準 化(平 90(338)一. 均0,標. 準 偏 差1).

(11) ゼ ミ志 望学 生 の評価方法(大 村) し,相 関 行 列R,固 ③. 有 値,固 有 ベ ク トル,因 子 負 荷 量 を求 め る。. 主成 分得点 は 変 数1(X1)の. 固 有 ベ ク トルx変 数1の 規 準 化 され た値. +変 数2(X2)の. 固 有 ベ ク トルx変 数2の 規 準 化 され た値. +変 数3(X3)の. 固 有 ベ ク トル ×変 数3の 規 準 化 され た値. +変 数4(X4)の. 固 有 ベ ク トル ×変 数4の 規 準 化 され た値. と して 求 め られ る。. 7.考. (1>大. 察. 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 を使 う こ と につ い て. 「 面 接 時 の 志 望 学 生 の 大 学 で の成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」は,志 望 学 生 が これ ま で ど の よ う に勉 学 を 行 って き た か を示 す 重 要 な 指 標 で あ る。 こ の 数 値 が 高 い ほ ど成 績 が よ い こ と にな る が,ご. くた ま に,こ れ ま で 良 い 成 績 で な くて も,あ る き っか け を境 に,勉 強 しだ す 学 生. もい る。 今 回 の 分 析 で も,割 合 は 多 くな いが そ の よ うな 学 生 の 存 在 が 明 らか に な っ た。 そ れ が 「5.2」で 述 べ た,「 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 の合 格 最 低 点 を,「1.2」 以 上 で な く 「0.3」以 上 とす る と い う意 味 で あ る。 しか し,そ うす る こ と に よ り,「真 面 目 に勉 強 す る と考 え て採 用 した が,そ. うで は な か っ た とい う学 生 」 が紛 れ 込 む リス クを 取 る こ とに. な る。 ま た,主 成 分 得 点 は 相 対 的 な指 標 で あ るの で,年 度 ご と に 計 算 を し直 して,状 況 の 変 化 を 織 り込 ん で い く必 要 が あ る。. (2)能. 力 が あ る こ と と そ れ を 実 行 で き る こ とは違 う. 今 回 の 分 析 で は,能 力 を 見 るた め の 指 標 と して,「最 低 限 の数 学 的素 養 を チ ェ ッ クす る選 考 試 験 」 と,勉 強 す る意 欲 を 見 る た め の 指 標 と して 「大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 を 組 み合 わ せ て,よ. く勉 強 す るゼ ミ生 を 選 抜 す る 方 法 を提 案 した。 こ の 方 法 が意 味 す る こ と. は,能 力(最 低 限 の 数 学 的 素 養)を 測 る だ け で は 勉 強 す る ゼ ミ生 を見 つ け られ ず,そ れ に 加 え て勉 強 した と い う実 績(大 学 で の 成 績 指 標 と して の 主 成 分 得 点 が 高 い こ と)を 持 っ て い る学 生 が,ゼ. ミで も勉 強 で き る可 能 性 が 高 い とい う こ と で あ る。 これ は,い わ ば我 々 が. 常 識 と して 持 って い る こ とで あ る が,そ れ を改 め て 検 証 した形 にな った 。 よ く考 え て み れ ば,こ の事 は,就 職 試 験 に お い て,企 業 の人 事 担 当者 が 応 募 者 に 聞 くこ 一91(339)一. 一 一.

(12) 第2巻. 第2・3号. とで も あ る。 応 募 者 が い く ら美 辞 麗 句 を 並 べ て 自 己PRを 行 って も,過 去 に種 々 の 場 面 で 苦 労 して 問 題 を解 決 した 経 験 が な け れ ば,美 辞 麗 句 は絵 に描 い た餅 とな る。 企 業 の人 事 担 当者 も,自 分 で 苦 労 して 何 事 か を成 し遂 げ た 経 験 を 持 ち,そ の 事 を 生 き生 き と説 明 で き る 学 生 を 採 用 す る の で あ る。. 参. 考. 文. 献. 〔1〕 大 村 雄 史,「 ゼ ミ選 考 時 の 履 修 科 目の 平 均 点 と卒 業 時 の ゼ ミ成 績 の 関 連 性 の分 析 」, 『商 経 学 叢 』 第47巻 第1号,2000年7月. 。. 〔2〕 大 村 雄 史,「 ゼ ミ選 考 時 の成 績 の指 標 と卒 業 時 の ゼ ミ成 績 の 関 連 性 の 分 析 」,『商 経 学 叢 』 第47巻 第2号,2000年10月. 。. 〔3〕 大 村 雄 史,「 ゼ ミ志 望 学生 の 成 績 指 標 の 統 合 」,『商 経 学 叢 』 第50巻 第3号,2004年 3月 。 〔4〕 西 村 和 雄. 他,r分. 数 が で き な い 大 学 生 』,東 洋 経 済 新 報 社,1999年. -92(340)一. 。.

(13)

参照

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