〈論文〉ゼミ志望学生の評価方法
12
0
0
全文
(2) 第2巻. 第2・3号. 1.は. じ. め. に. 筆 者 の 所 属 す る大 学 で は,学 部 生 が2年 の 時 に,3年 か ら始 ま る ゼ ミに 入 る た め の選 考 が あ り,本 論 文 は そ の 選 考 に 関 す る研 究 で あ る。 筆 者 は,ゼ. ミ選 考 時 の各 学 生 の 履 修 科 目の. 成 績 の 指 標 と,そ の 学 生 が2年 後 に卒 業 す る時 の ゼ ミの 成 績 の 関連 に つ いて 研 究 を行 った [1][2]。. ま た,ゼ. ミを 志 望 す る学 生 の 過 去 の 種 々 の 成 績 指 標 を,少 数 の 指 標 に統 合 す. る方 法 につ い て,実 際 の デ ー タ を 使 って 分 析 を 行 い,そ の結 果 を ま と め た[3]。 しか し,ゼ ミに入 る前 の 大 学 の 成 績 だ け で 選 考 を 行 う と問 題 が生 じ る可 能 性 が あ る。 そ れ は,こ の[3]で. 述 べ た,大 学 の 成 績 を ま と あ た 主 成 分 得 点 だ け を用 い た場 合,こ の 方. 法 で 一 定 レベ ル 以 上 の 評 価 と な った 学 生 が,実. は数 式 は見 るの もい や で あ る とい う事 が あ. り得 る こ とで あ る。 な ぜ 数 式 の話 が 出 て くる か と言 え ば,筆 者 の ゼ ミは,難. し くは な いが. あ る程 度 の 数 式 を用 い る の で,こ の よ うな 学 生 が 入 って くる と学 生 本 人 も不 本 意 で あ る と 同 時 に,教 え る方 も教 え に く くな る。 入 って き た 学 生 が 頑 張 れ ば よ い が,そ うで な け れ ば, 途 中 で ゼ ミを や め て しま う と い う こ と も起 こ り得 る。 そ の よ うな こ と は 出 来 る だ け避 け る 方 が よ く,そ の た め に は,ゼ 度 迄 の 算 数 ・数 学)が. ミを 希 望 す る学 生 が,最 低 限 の 数 学 的 素 養(中 学 校 低 学 年 程. あ るか を チ ェ ッ クす る必 要 が 出 て くるOそ. こで,こ れ を チ ェ ッ クす. るた め,簡 単 な 選 考 試 験 を 実 施 して い る訳 で あ る。 最 低 限 の 数 学 的 素 養 を チ ェ ッ クす る選 考 試 験 を 実 施 した場 合 に は,ゼ. ミを 志 望 す る学 生. の 大 学 に お け る過 去 の 種 々 の 成 績 デ ー タ を 統 合 した主 成 分 得 点 と,選 考 試 験 の点 数 と い う 二 種 類 の 指 標 を,学 生 を 選 考 す る評 価 基 準 と して ど の よ う に 使 う か と い う 問 題 が 発 生 す る。 本 論 文 で は こ れ らの 二 種 類 の 指 標 の 使 い 方 の 分 析 を 行 い,適 切 な 選 考 方 法 を 提 案 す る。. 2.問. 筆 者 は,ゼ. 題. の. 背. 景. ミ志 望 者 の 選 考 を,. ①. 面接. ②. 面 接 時 に 行 う簡 単 な試 験(簡. ③. 面 接 時 の 志 望 学 生 の大 学 に お け る成 績. 単 な 中 学 校 低 学 年 程 度 迄 の 算 数 ・数 学). で総 合 的 に 判 断 し,決 定 して い る。 -82(330)一.
(3) ゼ ミ志望 学生 の評価 方法(大 村) ② を 行 う理 由 は,筆 者 の ゼ ミで は,ゼ. ミで勉 強 す る 課 程 に お いて,論 理 的思 考 が あ る程. 度 で き て,中 学 の数 学 程 度 の 計 算 が 出来 る必 要 が あ る た めで あ る。 筆 者 の所 属 す る 学 部 は 入 試 に 数 学 が必 修 で な い た め,簡 単 な 数 式 で も毛 嫌 いす る学 生 が 存 在 し,数 学 ど ころ か 小 学 校 の算 数 も出 来 な い 学 生 が 一 定 の 割 合 で 存 在 す る。 こ の よ うな 現 象 は,残 念 な が ら昨 今 で は珍 し く もな く[4],我 さて,こ. が 国 の将 来 を考 え る と重 大 な 問 題 で あ る こ と は 間違 い な い 。. の よ う に して ゼ ミに学 生 が 入 って くる わ けで あ るが,そ. の後 の 学 習 態 度 や,成. 績 を 見 て い る と興 味 深 い 現 象 が 発 見 で き る。 そ れ は,② の試 験 問題 が あ る程 度 出 来 て い る に もか か わ らず,ゼ. ミに 入 って か らの 成 績 が 今 一 つ で あ り,学 習 態 度 も少 々 問題 あ り と い. う学 生 の存 在 で あ る。 そ の よ うな 学 生 の 記 録 を 調 べ る と,③ の 面 接 時 の志 望 学 生 の 大 学 に お け る成 績 に一 定 の 特 徴 が 見 い だ せ る。 そ れ は,面 接 時 に,合 格 して い る科 目数 が 平 均 的 な学 生 と比 べ て 明 らか に少 な く,志 望 学 生 の全 受 講 科 目 の平 均 点 も低 い事 が 多 い と い う事 で あ る。 そ こで,ゼ. ミを志 望 す る学 生 の 大 学 に お け る種 々 の成 績 デ ー タ を,少 数 の 統 合 さ. れ た指 標 と して,主 成 分 分 析 を用 い て ま と め た の が[3]の. 次 の表1は,面. 研 究 で あ っ た。. 接 時 の,学 生 の 大 学 で の成 績 と面 接 時 に お け る試 験 の 成 績 に よ る学 生 の. 分 類 を行 っ た もの で あ る。 表1面. 接 時の,学 生 の大 学での成績 と面接時 にお ける試験 の成 績に よる学生 の分類 面接時 にお. 状態. 面接時 の志 望学生 の大. ける試験 の 成績(中 学. 学での成績. 低学年 レベ ルの数学). 一 定 レベ ル ー 定 レベ ル 以上. 以上. 一 定 レベ ル. ー 定 レベ ル. 以上. 以下. 一 定 レベル. ー 定 レベ ル. 以下. 以上. 一 定 レベ ル. ー 定 レベ ル. 以下. 以下. さ て,こ の 表 で は,言 に な る。 「 状 態2」. 解. 釈. 大 学 の勉強 は一 定 レベ ル以上 出来 る 。数 学 的z 能 力 も一定 レベルは ある。 大 学 での勉 強 は一定 レベル 出来 る 。 しか し数2 学 的能 力は欠 ける。 大学での勉強 はあ まりやる気はない 。しか し,数3 学 は中学時代迄 はある程度 ま じめに勉強 した。 大 学 での勉 強 はあ ま りや る気 は ない 。 また数4 学 的能力 もな い。. うま で もな く 「状 態1」 の 学 生 が 筆 者 の ゼ ミに は適 切 で あ る こ と. の 学 生 は,一 般 的 に は 良 い 学 生 で あ る が,筆 者 の ゼ ミに必 要 な,簡 単. な 数 学 的 知 識 に 欠 け る と い う こ と に な る の で,ゼ. ミ生 の 候 補 とす る こ と は難 しい。 「状 態. 3」 の学 生 は,一 応 ゼ ミに必 要 な知 識 は あ りそ うで あ る が,大 学 で の 勉 学 意 欲 に 欠 け るの 一83(331)一.
(4) 第2巻 で,ゼ. 第2・3号. ミに入 って もそ の 癖 が 出 て,勉 強 しよ う とい う気 持 ち に な らな い可 能 性 が あ る。 ま. た,「 状 態3」 以 下 の 学 生 が ゼ ミに 入 った 場 合 に は,ゼ. ミの 雰 囲 気 が 悪 くな り,他 の ま じ. めな 学 生 に悪 影 響 を与 え る可 能 性 が 考 え られ る。 従 って 「状 態4」. の 学 生 を ゼ ミ生 候 補 と. す る こ と は更 に難 しい。 そ こで,ゼ. ミ生 の 選 考 に お い て,面 接 時 の学 業 成 績 を 判 断 で き る統 合 化 さ れ た 指 標 は,. 「ゼ ミ志 望 学 生 の成 績 指 標 の 統 合 」 〔3]の 論 文 で 述 べ た 方 法 を 用 い れ ば よ い が,「 面 接 時 の選 考 試 験 の 成 績 」 と の 組 み合 わ せ を ど うす るか とい う 問題 が 残 る。. 3.分. 析. の. 目. 的. 従 っ て,分 析 の 目的 は,「 ゼ ミ志 望 学 生 の 成 績 指 標 の統 合 」[3]の. 論 文 で 述 べ た主 成 分. 分 析 を 用 い た 指 標 と,「 面 接 時 の 選 考 試 験 の成 績 」 と の 組 み 合 わ せ を ど うす れ ば,ゼ. ミに. ふ さわ し い学 生 を 選 考 で き るか と い う 問題 の 解 を 見 つ け る こ とで あ る。. 4.分. あ る 年 の筆 者 の ゼ ミ志 望 者,お. 析. の. 方. 法. よ び ゼ ミ生 と して 採 用 さ れ た 学 生 全 員 の デ ー タ を 用 い て. 「ゼ ミ志 望 学 生 の 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 の デ ー タ の 関 連 性,及. び,ゼ. ミ生 と な った 後 の 学 生 の評 価 との 関 連 性 を 分 析 す る。. 5.分. 5.1あ. 析. 結. 果. る 年 の 筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の 選. 考 試験 の成績」 の関係 次 の 表2は,あ. る年 の 筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点」 と. 「 面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 の 関 係 を 示 した もの で あ る。 な お,「 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 の 内容 につ い て は,論 文[3]に. 詳 し く説 明. して い る。 図1は,表2の. デ ー タ を 用 いて,筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「 大 学 での成績 指標 の主成分. 得 点 」 と 「面 接 時 の選 考 試 験 の 成 績 」 の 関 係 を示 した散 布 図 で あ る。 図1を 見 れ ば 明 らか な よ う に,両 者 に 相 関 関 係 は な い。 因 み に,相 関 係 数 を 計 算 す れ ば 一84(332)一.
(5) ゼ ミ志 望学生の評価 方法(大 村) 表2あ. る年の筆者 のゼ ミ志望者全員 の 「 大学 での成績 指標 の主成 分得点」 と 「面接時 の 選 考試験の成績」 の関係(選 考 問題 の点数が 空 白の者 は当 日欠席). 通しNO.主 成分1選 響 騨 1-0604946072217 2 ___11.609110014",1.16863 3-14679148211734 40865949207026 5-48012950102117 631349451-321077 71-4.71913411521-1.13691 1-1.9641i531.79934 906839154071626 10L _2.2871341f551-1.74163 1118523456103591 121-1.610. _191f57f-2.1991713 39927458089134 14-00902659-073717 1512.2251 ___63116011.785126 161-1.7521911611-0.90417 1703459162-105691 181-1:71712611fi30.20217 1$13.305E9111641.53917 201..2_.58119111fi5-2.2399 211-1.410134166-3.87817 22_____」-2.2181911670.68634 2308563468140126 ::嬢 覧 ・69-054117 25300534難 2621605471-2.17091. ・. 寡 霞'≡ 夢蒙,,繋. 馳藷 馨養. 2713.251157 28 -L_.-0.583191720.47391 291-3.5441171730.10917 30 __ -0.9831171fi4-4.09454 3108292675-206983 321-3.040fgII76-1.08717 3311.4011171f?7-0.43791 3410.5291261178-0.40617 3511.469146179-0.25134 36__J2.275191180-1.62128 371460268109069 3804945482063&54 、 40314926"門 411‐3.190117118aIO.476i54 4210.4531911f86-0.66326 431-0.53512611870.53317 44-232391藷 4510.0871100. 図1筆. 、 鍵嚢 嚢 鐘83160917 一. ヒ.、. く. ρ. ・. 葦 蹄'.1難. 藝. 獄2烈. 瓦. 鵜 譲. 、 ・羅. 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 の関 係. 85(333)一. 、 謹.
(6) 第2巻 次 の 表3と 表3「. な り,非. 第2・3号. 常 に低 い 値 で あ る。. 大 学 で の成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の選 考 試 験 の 成 績 」 の 標 本 相 関 係 数. 主 成 分(選 考 時. 選考 問題点数. の 成 績 指 標)の%値 主 成 分(選. 考 時 の 成 績 指 標)10.18853387. 選 考 問 題 点 数 の%値0.18853391. こ の相 関 係 数 を5%有. 意 水 準 で 検 定 して も,次 の 表4の 通 り有 意 で は な い。 つ ま り,図. 1の 主 成 分 得 点 と選 考 試 験 得 点 率 の 間 に相 関 関 係 は な い と判 断 され る。 表4「. 大 学での成績指標 の主成分得 点」 と 「 面接 時の選考試 験の成績」 の 標本相 関係 数の5%有. 意 水準で の検 定. 一 方 ,こ の 年 の筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 「面 接 時 の 選 考 試 験(中 算 数 ・数 学)の 成 績 」 の ヒス トグ ラ ム は,図2の. 学校低 学年程 度 までの. よ う に な る。 こ の 図 よ りわ か る よ うに 中. 学 校 低 学 年 程 度 ま で の 算 数 ・数 学 の 問題 の 正 答 率 が2割 未 満 の 学 生 の 割 合 が35%弱 る一 方,満. 点 に近 い 学 生 が20%強. 存 在 す る。 ゼ ミ選 考 問 題 得 点 分 布. 図2あ. る年 の筆者 のゼ ミ志望者全 員の面接 時選 考試験 の得 点分布 一86(334)一. 存在 す.
(7) ゼ ミ志 望学 生の評価方法(大 村) 以 上 の 結 果 か ら,次 の こ とが い え る。. ①. 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 と 「ゼ ミ面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 は 相 関 関 係 は な い 。 な お,「 ゼ ミ面 接 時 の 選 考 試 験Jと. は,既 に 述 べ た よ う に 小 学 校 か ら中 学 校. 低 学 年 程 度 迄 の 「算 数 ・数 学 」 で あ る。 ②. この 意 味 す る と こ ろ は,「 大 学 で,あ 点 が 高 い 学 生)で. る程 度 ま じ め に 勉 強 して い る学 生(主. 成分得. も,中 学 校 低 学 年 程 度 の 数 学 を 苦 手 と して い る学 生 が 存 在 す る」 と. い う こ とで あ り,こ れ は最 近 の 日本 の初 等 ・中 等 教 育 の 問 題 点 の 一 端 を 表 して い る と 思 わ れ る。 ③. 筆 者 の ゼ ミ志 望 者 全 員 の 傾 向 を 見 て も,簡 単 な 算 数 ・数 学 が で き な い学 生 の 割 合 が 結 構 高 い。(図2参. 5.2ゼ. 照). ミ生 と して 採 用 され た 学 生 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」・「 面 接時 の選. 考 試 験 の 成 績 」 と ゼ ミ生 の 評 価 の 関 係 ゼ ミ生 の 選 考 を ①. 面接. ②. 面 接 時 に 行 う簡 単 な試 験(簡 単 な 中 学 程 度 迄 の 算 数 ・数 学). ③. 面 接 時 の 志 望 学 生 の大 学 に お け る成 績. の 三 項 目 につ い て 評 価 し,ゼ ミ生 と して採 用 さ れ た 学 生 の 入 ゼ ミ後 の 評 価 と 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」・「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」の 関 係 を追 跡 調 査 した 結 果 を 分 析 した。 な お,ゼ. ミ生 採 用 の 際 の最 低 基 準 は 高 い も の で は な い が,そ れ で もそ の 線 に達 しな い 学 生. も多 く存 在 す る。(図1参 次 の 表5は,そ. 照). の よ うに して ゼ ミ生 と して採 用 され た,あ. る年 の ゼ ミ生 全 員 の 「大 学 で. の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 ユ・「面 接 時 の選 考 試 験 の 成 績 」 で あ る。 この デ ー タの 散 布 図 は,図3の. よ うに な る。 図1と 比 較 す れ ば,ゼ. ミ生 と して 採 用 さ れ. て い る学 生 の 成 績 の レベ ル が ゼ ミ志 望 者 全 体 で どの よ う に位 置 づ け られ て い るか が わ か る で あ ろ う。 この 散 布 図 か らわ か る よ う に,「 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 と 「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」 の 相 関 関 係 は な い。 「選 考 問 題 の得 点(縦 軸)一 が あ る程 度 取 れ て い る と言 う こ とは,数 学 に関 して は 中 学 校 程 度 ま で は真 面 目 に勉 強 した こ とを 表 し,大 学 で の成 績 の指 標である 「 主 成 分 得 点」(横 軸)が 良 い 学 生 は,大 学 入 学 後,あ る 程 度 真 面 目 に勉 強 して 一87(335)一.
(8) 第2巻 表5あ. 第2・3号. る 年 に ゼ ミ生 と して採 用 され た学 生 全 員 の 「大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」・「面 接 時 の 選 考 試 験 の 成 績 」. 主成分得 点. 通しN・・. 主成分1選. 考驚. 数の. 111.6091100.0 213.134194.3 310.683191.4 412.287134.3 513.991174.3 610.345191.4 713.305191.4 812.581191.4 9!3.251157.1 1012.275191.4 11fO.453191.4 1210.0871100.0 1311.035191.4 1410.473191.4 151-0.437191.4. 図3あ. る年 にゼ ミ生 と して採用 された学生全 員の 「 大学 での成績指標 の 主成分得点」・「 面 接時の選考試験 の成績」. い る こ とを 意 味 す る。 従 って,「 選 考 問 題 の得 点(縦 軸)」 が あ る程 度 取 れ て い る に もか か わ らず 「主 成 分 得 点 」(横 軸)が 悪 い学 生 は,少 な く と も大 学 に 入 って か らは 真 面 目に 勉 強 して い な い こ とを 意 味 して い る。 ま た,ゼ. ミ生 の採 用 は,横 軸 と縦 軸 の そ れ ぞ れ あ る一 定 値 以 上 で 線 引 き を し,そ の 積 集. 合 の 中 か ら面 接 で の 評 価 を 参 考 に して行 わ れ て い る。 -88(336)一.
(9) ゼ ミ志 望学生の評 価方法(大 村) と こ ろ で,こ れ らの ゼ ミ生 の 中 で,受 講 態 度 や 学 習 状 況 に 問 題 の あ る学 生 を ピ ック ア ッ プ した の が 次 の 図4(×. 印 で 示 す)で あ る.受 講 態 度 や 学 習 状 況 に 問 題 が あ る と は,無 断. 欠 席 が 多 い,授 業 中 に 居 眠 りを す る 等,や. る気 が な く,授 業 を 真 剣 に受 けな い こ と を意 味. す る。 図4を 見 て わ か る こ と は,大 学 入 学 か らゼ ミ選 考 時 ま で の 大 学 で の成 績 を表 す 「主 成 分 得 点 」(図 で は横 軸)が. あ る値 以 下 に な る と,急 に受 講 態 度 に 問 題 の あ る学 生 が 増 え る こ. と で あ る。 例 え ば,「 主 成 分 得 点 」(横 軸)が. 「1.2」以 下 で は,7人. が 「選 考 問 題 の 得 点(縦 軸)」 の 得 点 率 が80%以. の 学 生 が 存 在 し,全 員. 上 で あ る に も か か わ らず,そ. 「問 題 あ り」 の判 定 に な っ て い る。 「主 成 分 得 点 」(横 軸)が. の 内5人 が. 「1.2」以 上 の 学 生 に そ の よ う. な者 が 一 人 も い な い こ と と比 べ る と対 照 的 で あ る。 主 成 分 得 点 が低 い と,受 講 態 度 に 問 題 の あ る学 生 が 増 え る と い う こ とは,受 講 態 度 に 問 題 の あ る学 生 を採 用 しな い た め に は,主 成 分 得 点 の 選 考 基 準 の 最 低 点 を もう少 し上 げ る必 要 が あ る こ と を意 味 して い る。 しか し,一 方 で注 意 す べ き こ と は,「 主 成 分 得 点 」 が 「1.2」 以 下 で も,2人 の 学 生 は,ゼ. ミに 入 って か らは真 面 目 に学 習 して い る と い う事 実 が あ る。. 教 育 的 見 地 か ら言 え ば,こ の2人 の 学 生 は採 用 す べ き で あ る とい う意 見 もあ り得 る。 そ う で あ れ ば,「 主 成 分 得 点 」 の最 低 点 は,こ の 場 合 に は 「0.3」以 上 とす べ きで あ る とな る。 な お,こ の場 合 に は3人 の 受 講 態 度 や 学 習 状 況 に 問 題 の あ る学 生 が発 生 して しま うが,こ れ は2人 の真 面 目に な る は ず の学 生 を 引 き上 げ るた め の コ ス トと言 え る。. 図4あ. る年 にゼ ミ生 と して 採 用 さ れ た 学 生 の 中 で,受 講 態 度 や 学 習 状 況 に 問 題 の あ る学 生(× 印) -89{337)一.
(10) 第2巻. 6.ま. 第2。3号. (1>ゼ. と. め. ミ生 の選 考 を す る に 当 た り,. ①. 面接. ②. 面 接 時 に行 う簡 単 な 試 験(簡 単 な 中学 校 低 学 年 程 度 迄 の算 数 ・数 学). ③. 面 接 時 の志 望 学 生 の 大 学 に お け る成 績. の結 果 を総 合 的 に判 断 す るが,特. に② と③ の 指 標 を どの よ う に使 うか と い う こ と に 関 して. 分 析 し,適 切 な方 法 を 提 案 した。 な お,そ れ ぞ れ の 指 標 単 独 で は適 切 な 判 断 材 料 とは な り え ない。 判 断 の 具 体 的 方 法 は,② を見 る た め の 指 標 と して,「最 低 限 の 数 学 的 素 養 を チ ェ ック す る 選 考 試 験 」 を 実 施 す る。 ま た,③ を 見 る た め の 指 標 と して 「 大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 を 求 め る。 次 に,横 軸 に 「大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」,縦 軸 に 「最 低 限 の 数 学 的 素 養 を チ ェ ッ クす る選 考 試 験 」 を と り散 布 図 を描 く。 ま た,そ れ ぞ れ の 最 低 基 準 を 設 定 す る。 この 分 析 で使 った デ ー タ か らは,「 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 は 「0.3」 あ る い は 「1.2」とな る が,主 成 分 得 点 は相 対 的 な値 で あ り,年 度 が 違 う と数 値 が 違 って く る こ とを 念 頭 に置 き つ つ,こ. の 数 値 を 目安 に 最 低 点 を 設 定 す る。 な お,こ の場 合 に は,主 成 分 得 点 と い う数 値. だ け で な く,個 別 の 学 生 の 成 績 も見 な が ら主 成 分 得 点 の 最 低 点 を設 定 す るの が 良 い。 「最 低 限 の 数 学 的素 養 を チ ェ ッ クす る選 考 試 験 」の 最 低 点 数 は,こ の 分 析 で 使 った デ ー タ か らは,35%程. 度 で あ る が,本 来 も う少 し高 くて も よい 値 で あ る。 こ れ らの 二 種 類 の最 低. 点 以 上 と な る積 集 合 の 中 の候 補 者 を 面 接 で 絞 り最 終 的 な 決 定 を 行 う。. (2)「 大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 の 計 算 方 法 は,論 文[3]に. 詳 し く述 べ て い る が,. 簡 単 に ま とめ る と,次 の よ う に な る。 ①. ②. 次 の 四種 類 の 変 数 の値 か ら主 成 分 分 析 を 行 う こ とに よ り主 成 分 得 点 を計 算 す る。 X1:合. 格 科 目数(優+良+可. の 合 計 科 目数). X2:全. 受 講 登 録 科 目の 平 均 点. X3:全. 受 講 登 録 科 目 の 優+良. X4:専. 門科 目 に つ い て の(優+良)の%. の%. 主 成 分 分 析 の 計 算 に 当 た って は,こ れ らの 変 数 値 を 基 準 化(平 90(338)一. 均0,標. 準 偏 差1).
(11) ゼ ミ志 望学 生 の評価方法(大 村) し,相 関 行 列R,固 ③. 有 値,固 有 ベ ク トル,因 子 負 荷 量 を求 め る。. 主成 分得点 は 変 数1(X1)の. 固 有 ベ ク トルx変 数1の 規 準 化 され た値. +変 数2(X2)の. 固 有 ベ ク トルx変 数2の 規 準 化 され た値. +変 数3(X3)の. 固 有 ベ ク トル ×変 数3の 規 準 化 され た値. +変 数4(X4)の. 固 有 ベ ク トル ×変 数4の 規 準 化 され た値. と して 求 め られ る。. 7.考. (1>大. 察. 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 を使 う こ と につ い て. 「 面 接 時 の 志 望 学 生 の 大 学 で の成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」は,志 望 学 生 が これ ま で ど の よ う に勉 学 を 行 って き た か を示 す 重 要 な 指 標 で あ る。 こ の 数 値 が 高 い ほ ど成 績 が よ い こ と にな る が,ご. くた ま に,こ れ ま で 良 い 成 績 で な くて も,あ る き っか け を境 に,勉 強 しだ す 学 生. もい る。 今 回 の 分 析 で も,割 合 は 多 くな いが そ の よ うな 学 生 の 存 在 が 明 らか に な っ た。 そ れ が 「5.2」で 述 べ た,「 大 学 で の 成 績 指 標 の 主 成 分 得 点 」 の合 格 最 低 点 を,「1.2」 以 上 で な く 「0.3」以 上 とす る と い う意 味 で あ る。 しか し,そ うす る こ と に よ り,「真 面 目 に勉 強 す る と考 え て採 用 した が,そ. うで は な か っ た とい う学 生 」 が紛 れ 込 む リス クを 取 る こ とに. な る。 ま た,主 成 分 得 点 は 相 対 的 な指 標 で あ るの で,年 度 ご と に 計 算 を し直 して,状 況 の 変 化 を 織 り込 ん で い く必 要 が あ る。. (2)能. 力 が あ る こ と と そ れ を 実 行 で き る こ とは違 う. 今 回 の 分 析 で は,能 力 を 見 るた め の 指 標 と して,「最 低 限 の数 学 的素 養 を チ ェ ッ クす る選 考 試 験 」 と,勉 強 す る意 欲 を 見 る た め の 指 標 と して 「大 学 で の 成 績 指 標 の主 成 分 得 点 」 を 組 み合 わ せ て,よ. く勉 強 す るゼ ミ生 を 選 抜 す る 方 法 を提 案 した。 こ の 方 法 が意 味 す る こ と. は,能 力(最 低 限 の 数 学 的 素 養)を 測 る だ け で は 勉 強 す る ゼ ミ生 を見 つ け られ ず,そ れ に 加 え て勉 強 した と い う実 績(大 学 で の 成 績 指 標 と して の 主 成 分 得 点 が 高 い こ と)を 持 っ て い る学 生 が,ゼ. ミで も勉 強 で き る可 能 性 が 高 い とい う こ と で あ る。 これ は,い わ ば我 々 が. 常 識 と して 持 って い る こ とで あ る が,そ れ を改 め て 検 証 した形 にな った 。 よ く考 え て み れ ば,こ の事 は,就 職 試 験 に お い て,企 業 の人 事 担 当者 が 応 募 者 に 聞 くこ 一91(339)一. 一 一.
(12) 第2巻. 第2・3号. とで も あ る。 応 募 者 が い く ら美 辞 麗 句 を 並 べ て 自 己PRを 行 って も,過 去 に種 々 の 場 面 で 苦 労 して 問 題 を解 決 した 経 験 が な け れ ば,美 辞 麗 句 は絵 に描 い た餅 とな る。 企 業 の人 事 担 当者 も,自 分 で 苦 労 して 何 事 か を成 し遂 げ た 経 験 を 持 ち,そ の 事 を 生 き生 き と説 明 で き る 学 生 を 採 用 す る の で あ る。. 参. 考. 文. 献. 〔1〕 大 村 雄 史,「 ゼ ミ選 考 時 の 履 修 科 目の 平 均 点 と卒 業 時 の ゼ ミ成 績 の 関 連 性 の分 析 」, 『商 経 学 叢 』 第47巻 第1号,2000年7月. 。. 〔2〕 大 村 雄 史,「 ゼ ミ選 考 時 の成 績 の指 標 と卒 業 時 の ゼ ミ成 績 の 関 連 性 の 分 析 」,『商 経 学 叢 』 第47巻 第2号,2000年10月. 。. 〔3〕 大 村 雄 史,「 ゼ ミ志 望 学生 の 成 績 指 標 の 統 合 」,『商 経 学 叢 』 第50巻 第3号,2004年 3月 。 〔4〕 西 村 和 雄. 他,r分. 数 が で き な い 大 学 生 』,東 洋 経 済 新 報 社,1999年. -92(340)一. 。.
(13)
関連したドキュメント
キャンパスの軸線とな るよう設計した。時計台 は永きにわたり図書館 として使 用され、学 生 の勉学の場となってい たが、9 7 年の新 大
一方、Fig.4には、下腿部前面及び後面におけ る筋厚の変化を各年齢でプロットした。下腿部で は、前面及び後面ともに中学生期における変化が Fig.3 Longitudinal changes
一貫教育ならではの ビッグブラ ザーシステム 。大学生が学生 コーチとして高等部や中学部の
を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に
を育成することを使命としており、その実現に向けて、すべての学生が卒業時に学部の区別なく共通に
具体的な取組の 状況とその効果 に対する評価.
学年 海洋教育充当科目・配分時数 学習内容 一年 生活科 8 時間 海辺の季節変化 二年 生活科 35 時間 海の生き物の飼育.. 水族館をつくろう 三年
「生命科学テキスト『人間の生命科学』プロジェクト」では、新型コロナウイルスの