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木村賞第8回授賞報告(2019年度)

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Academic year: 2021

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(1)トピック/Topics. 木村賞第 8 回授賞報告(2019 年度) 本多 敏∗. 横断型基幹科学技術研究団体連合(以下「横幹連合」). 2019 年度木村賞受賞者,対象論文ならびに選考理由. は,横断型基幹科学技術の発展に寄与する優れた研究を 顕彰したいとの第 2 代会長木村英紀氏のご篤志によりい. 受賞者:古田 一雄(東京大学). ただいたご寄付を基金とする木村賞を 2012 年度より設. 対象論文:古田 一雄(東京大学). 置し,横幹連合コンファレンス/シンポジウムでの特に. 「社会問題の解決とシミュレー. 優れた研究発表に対して,毎年 2 件を上限として表彰し. ション」. ている.2019 年度は,11 月 30 日,12 月 1 日に開催さ れた第 10 回横幹コンファレンスでの発表論文に対して,. 選考理由: 本論文は「横幹性」の面では,自律的に振舞う行動主. 木村賞の選考を行い,1 件の論文に木村賞を授与するこ. 体(エージェント)から全体モデルを構築し,モデルが. ととした.. 見せる創発的振舞いから対象を理解する社会シミュレー. 本年度の具体的選考手順を以下に示す(木村賞授賞規 程に基づく).. ションを,現実の社会問題を解決することや,より良い 社会を実現するための制度設計をするためのツールと. (1) 審査委員会の設置(2019 年 9 月 20 日理事会) 審査委員会の構成:本多敏(審査委員長,学術・国 際委員会管掌副会長)他委員 5 名. して活用することを提案し,事例として不良品回収制度. (2) コンファレンス予稿原稿に基づく事前一次審査 (2019 年 10 月 25 日∼11 月 8 日):審査対象論文 62 件より 22 件の一次審査通過論文を選考. 性を持たせた階層型共進化モデルシミュレーションによ. (3) 事前二次審査(2019 年 11 月 12 日∼11 月 25 日) : 一次審査通過論文 22 件より 5 件の二次審査通過論 文を選考 (4) 二次審査通過論文のコンファレンスにおける発表時 審査(2019 年 11 月 30 日,12 月 1 日) :5 件の候補 論文の評点順位付け (5) 審査委員会で理事会に推薦する 1 件の論文を選考 (2019 年 12 月 9 日) (6) 理事会において 2019 年度木村賞受賞者を選考 (2020 年 1 月 21 日) 2019 年度木村賞の 1 件の受賞者,対象論文ならびに 選考理由は以下の通りである. なお,授賞は 2020 年 4 月 21 日に開催された横幹連 合総会において行った.. ∗ 横幹連合副会長,木村賞審査委員会委員長,慶應義塾大学. Received: 27 Feburuary 2020.. 92. と重要インフラのレジリエンス分析に適用したもので ある. また「有用性」の面では,事業者と消費者とに階層 り,消費者,事業者の異なる傾向を持つクラスターへの 分化を示し、経済合理性と消費者保護をともに満たす不 良品回収制度設計に有益な知見を得たこと,さらに,客 観的根拠に基づく危機管理政策オプション提示に不可欠 な重要社会インフラへの,様々な脅威シナリオに対する シミュレーションを実施し、複合インフラシステムの複 雑挙動を,その相互依存性も考慮して脆弱性・耐性分析 を行い,修復計画最適化に繋がるレジリエンス手法を示 したことが評価できる. 「将来性」の面では,現代社会が直面する諸問題の解 決に不可欠な,社会の仕組みや働きの合理的な設計にシ ミュレーション技術の発展が役立つことが期待される. 以上の理由により,木村賞審査委員会は、本論文を第. 8 回木村賞授賞に相応しく、横断型基幹科学技術の発展 に資する優れた論文であると高く評価する. 選考理由に記述した通り,選考された論文「社会問題 の解決とシミュレーション」は,過去の経験と実績に基 づく社会デザイン手法が,現代の複雑化して変化の激し い社会を対象とするには限界となりつつある中で,社会 シミュレーションという横断型技術をさらに発展させる ものであり、横幹連合内外での研究の益々の発展を期待 したい.. 横幹 第 14 巻 第 1 号.

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