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通貨発行特権と国際通貨制度 (有田正三教授還暦記念論文集)

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通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度 九 六

﹁ 馬 ﹁ 敏

工   は   じ   め   に   一 九 七 四 年 六 月 の I M F 二 〇 力 国 委 員 会 に お い て 発 表 さ れ た 新 し い 国 際 通 貨 制 度 改 革 の 大 締 に よ れ ば ・ 将 来 あ る べ き 新 制 度 の 展 望 と と も に 、 当 面 必 要 な 措 置 を と る と い う 二 段 構 え の 方 法 が 採 用 さ れ て い る 。 こ の う ち 後 者 の 措 置 と し て 、 変 動 相 場 制 運 営 上 の ガ イ ド ラ イ ン の 設 定 と S D R (。D 需 9 一 u H⇔ 三 ・ α・ 閃 一σ・ 茸 。・) の 新 し い 価 値 基 準 、 す な わ ち 、 名 目 的 で は あ っ た が 、 従 来 の 金 価 値 保 証 を な く し 、 い ま ま で 一 S D R H 一 ・ 二 〇 六 三 五 ド ル と 、 ド ル だ け に 結 び つ い て い た S D R を 、 複 数 の 主 要 通 貨 に 結 び つ け る と い う ﹁ 標 準 バ ス ケ ッ ト 方 式 ﹂ を 当 面 の 措 置 と し て 採 用 し た こ と が 注 目 さ れ る 。   も と も と S D R は 、 金 や 外 貨 な ど の 準 備 資 産 を 補 充 す る と い う 役 割 を 持 っ て い る に 過 ぎ な か っ た が 、 一 九 七 一 年 八 月 十 五 日 の ア メ リ カ の 金 交 換 性 停 止 を 契 機 と し て 一 般 的 に は 、 崩 壊 し た 金 為 替 本 位 制 に 代 る べ き 新 国 際 通 貨 制 度 の 中 心 的 準 備 資 産 と し て 期 待 さ れ て い る 。 し か し 、 今 回 の よ う に 、 名 目 的 な も の で あ っ た に せ よ 金 価 値 保 証 を な く し 、 時 々 刻 々 変 化 す る 各 国 通 貨 の 加 重 平 均 に よ る 価 値 保 証 で 、 は た し て 各 国 が 喜 ん で S D R を 保 有 す る で あ ろ う か と い う 信 認 の 点 が 疑 問 に な っ て く る 。 し た が っ て ド ル だ け の リ ン ク か ら 主 要 十 六 力 国 通 貨 の 加 重 平 均 値 へ の リ ン ク に よ っ て も 、 現 行 の 金 交 換 を 停 止 し て い る ﹁ ド ル 本 位 制 ﹂ は 余 り 大 き な 影 響 を 受 け る こ と は な い で あ ろ う 。

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  第 二 次 大 戦 後 に 設 立 さ れ た I M F (日 暮 § 二 。 コ 9 ζ 。 コ ・§ 団 国 乱 ) 体 制 は 、 金 と 当 時 の 国 際 経 済 に お い て 巨 大 で 圧 倒 的 な 支 配 力 を 持 っ て い た ア メ リ カ の ド ル を 中 心 と し た 通 貨 体 制 で あ っ た 。 (も ち ろ ん イ ギ リ ス の ポ ン ド も 基 軸 通 貨 と し て 使 わ れ て き た が 、 そ の 地 位 は ド ル に 比 べ る と 格 段 に 低 い も の で あ る 。) し か し 、 金 の 生 産 量 は 、 急 速 に 拡 大 す る 国 際 流 動 性 の 需 要 量 を ま か な う ほ ど に は 増 大 せ ず 、 も っ ぱ ら 、 ア メ リ カ の 国 内 通 貨 で あ る ド ル の 発 行 に よ っ て 、 国 際 流 動 性 が 供 給 さ れ て き た 。 す な わ                                                                 (2 ) ち ア メ リ カ は 、 基 軸 通 貨 を 発 行 す る 特 権 、 い い か え れ ば ﹁ 通 貨 発 行 特 権 (。。 ・一 σ・ ・ 一§ σ・・ ) ﹂ を 保 持 し 続 け て き た の で あ る 。 し か し ア メ リ カ は 、 そ の 特 権 を 自 由 に 使 い 、 国 内 の 経 済 政 策 を 優 先 さ せ 、  ﹁ 金 融 節 度 (暮 翼 p蔓 畠 9 与 ・) ﹂ を 顧 慮 す る こ と な く 国 際 収 支 の 赤 字 を 出 し 続 け て き た 。 そ の 結 果 ﹁ ド ル 過 剰 ﹂ の 状 態 を ま ね き 、 国 際 通 貨 不 安 を 増 大 さ せ 、 つ い に は 金 為 替 本 位 制 を 崩 壊 さ せ て し ま っ た の で あ る 。 ま た 累 積 す る ア メ リ カ の 対 外 ド ル 債 務 は 世 界 各 国 を 悩 ま せ て い る ﹁ 世 界 的 イ ン フ レ ー シ ョ ン ﹂ の 下 支 え あ る い は 加 速 化 の 一 大 要 因 と も な っ て い る 。   本 稿 に お い て は 、 い ま だ 未 開 拓 の 分 野 で あ る た め に 不 明 確 な ま ま 議 論 が さ れ て き た り 、 議 論 が 混 乱 し て い る 、 国 際 的 ﹁ 通 貨 発 行 特 権 ﹂ を 少 し で も 明 確 に す る た め 、 通 貨 発 行 特 権 よ り 派 生 す る 経 済 的 利 益 、 国 際 通 貨 制 度 と 通 貨 発 行 特 権 の 関 連 を 考 察 し て い く こ と に す る 。 ( 1 )   目 ≦ 閃 ω ロ H ︿ o ざ ○ ロ ニ 一器 o h 閃 o h o h ヨ ω 口 唱 一〇 ヨ o 緊 ℃ 旨 器 嵩 ℃ μ ㊤ 謬 . ( 2 )   60 ① 碍 a o ヨ σQ ① に つ い て の 議 論 を 集 め た も の に 、 ヵ . ﹀ . ζ ロ 巳 ① = m 己 ﹀ . 国 ● ω ≦ o げ 。 詠 ℃ 巴 ω .℃ ζ o ロ 2 帥 蔓 草 〇 三 〇 ヨ 。。 o h 夢 ① 匿 器 3 p ま コ 9   団 8 コ 。 ヨ ざ d 巳 く ・ O h Ω 二 8 σq 。 ℃ ︻ 。 ・・ 。・ " お ① O ・ 拙 稿 ﹁ 国 際 的 な ..6。 ① 一σq 訊 。 旨 σq ① . 、 の 問 題 ﹂ . ﹃ 六 甲 台 論 集 ﹄ 第 十 九 巻 第 一 号 、 昭 和 四 十 七 年   四 月 が あ る 。 ま た 本 稿 は 前 掲 論 文 な ら び に 拙 稿 ﹁ イ ン フ レ : シ ョ ン と 国 際 通 貨 制 度 ﹂ ﹃ 六 甲 台 論 集 ﹄ 第 十 九 巻 三 号 、 昭 和 四 十 七 年   十 月 、 拙 稿 ﹁ 通 貨 発 行 特 権 と 世 界 中 央 銀 行 ﹂ ﹃ 彦 根 論 叢 ﹄ 第 一 六 四 ・ 一 六 五 号 、 人 文 科 学 特 集 第 三 〇 号 合 併 号 、 昭 和 四 十 八 年 十 一   月 を 補 足 す る た め の も の で あ る 。 通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度 九 七

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通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度 九 八 皿   基 軸 通 貨 発 行 国 の 利 益 と 費 用   基 軸 通 貨 の 機 能                                           (1 )   基 軸 通 貨 は 、 コ ー エ ン (切 ・ 一 ・ O 。 冨 ・ ) の 所 説 に し た が う と 表 1 の よ う に 、 民 間 取 引 と 公 的 取 引 に よ っ て 、 そ の 機 能 の し か た が 区 分 さ れ る 。   こ の 両 者 間 の 関 係 を 図 示 す れ ば 図 1 の よ ヶ に な る 。 そ し て (表1) 価値貯蔵 手 段 資産通貨 準備通貨 計算単位 手 段 相場計算 通 貨 計算単位 通 貨 交換手段 取引通貨 民間取引 介入通貨 公的取引 そ れ ら を 媒 介 す る 項 目 と し て は 、 自 国 通 貨 と 基 軸 通 貨 と の 交 換 性 の 確 保 な ら び に 交 換 の 便 利 さ 、 資 本 を 安 全 に 維 持 で き る か ど う か 、 実 務 上 の 機 能 等 を あ げ る こ と が で き る 。 こ の よ う に 基 軸 通 貨 と 総 称 し て も 、 そ の 内 容 は 民 間 取 引 と 公 的 取 引 に お い て そ の 機 能 が 異 な る こ と は 興 味 ぶ か い 。 ま た 、 基 軸 通 貨 た る 資 格 を 持 つ た め に は 、 図 1 か ら も わ か る よ う に 、 民 間 、 公 的 機 関 を 問 わ ず 両 者 か ら 信 頼 さ れ る よ う な 通 貨 で な け 国 内通 貨 (交 換 性) 交換 の 便 利 資 本の 安全 資産通 貨 通 貨 交換 の 便利 資 本の 安全 準備 通 貨 取 弓 (実 務 上) (実 務 上) 介 入通 貨 交 換 の便 利 資本 の安 全 (実務上) ホ目}易言卜3㍗:通1そ 計禦ii位通 貨 (図1)

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● れ ば な ら な い と い う こ と が で き る 。 通 貨 発 行 に 付 随 す る 利 益 と 費 用   通 貨 発 行 特 権 か ら 派 生 す る 利 益 と 費 用 と し て は つ ぎ の よ う な も の が あ げ ら れ る 。   ア 、 対 外 的 通 貨 発 行 特 権 (穿 一。 ∋ ロ 一 ω .一 σq ロ 一。 .自 σ・ G   イ 、 経 済 成 長 に よ る 通 貨 発 行 量 増 大 か ら の 利 益 (O .。 乏 チ ω Φ 一σQ ロ 一。 .品 。)   ウ 、 社 会 的 節 約 に よ る 利 益 (。。 鼠 巴 9 < 冒 σq ゆ 讐 ①ヨ ω) 基軸通貨国の利益 と費用 (表2) 1直 接 的 な もの A  利  益   1.通 貨 発 行 特 権 に よる 利 益

    (a)経 常 的 部 分(current  portion)

    (b)資 本 的 部 分(capital  portion)   2.通 貨 発 行 国 の銀 行 サ ー ビス に 対 す る,外 国 の 需 要       増 加 か ら の 当該 国へ の純 所 得 利 益 増加

B  i費 用    外 国の通 貨発行 国へ の預金,債 券 等に支払 う利子 皿  民間経済部門を通 じての間接的 なもの  A  利  益    通貨発行国の他の金融 的,商 業的 サービスに対す る    外国需要の増加から生 じる純 所得利益増加。 皿  民間政策を通じての間接的なもの  A  利 益    国際収 支木均衡を生じた場 合で も,自 国が 国際通貨    を発行す るので,外 貨準備に制約 されない弾 力的政    策がで きる。  B  費 用    無制限に通貨発行をする と信認が失なわれ るこ とに    な るので,あ る程度の完全雇用政策に対す る制約。  C  利 益    あるいは費用(ケ ースに よる)   ・   1.世 界的準備供給 の発行国におけ る所得効果   2.他 国 の計算単位た ることに よる所得効果 通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度   エ .、 実 質 貨 幣 量 変 化 (く 。 ξ ヨ ① 国 ゑ g 3 幕 民 田 .ω       勺 δ 隣 房 o ︻ い o ωω ) ウづ   対 外 的 通 貨 発 行 特 権   こ れ は 基 軸 通 貨 発 行 国 の 国 際 収 支 赤 字 ( 黒 字 ) に と も な う 利 益 (不 利 益 ) で 、 マ ン デ ル 爲 ・ ︾ ・ 罫 5 山 ・ = ) の ﹁ < p 冒 千 国 hh 。 9 ﹂ に 相 当 す         (2 ) る も の で あ る 。 ・基 軸 通 貨 発 行 国 は 、 国 際 収 支 赤 字 を 続 け る こ と に よ り 、 実 際 の 自 国 国 民 所 得 に 比 し て 、 外 国 か ら の 財 貨 ・ 用 役 お よ び 資 産 の 、 実 質 的 な 国 民 的 吸 収 を 増 加 さ せ る こ と が で き 、 い わ ・ ば ﹁ 身 分 不 相 応 の 生 活 ﹂ が で き る わ け で あ             九 九

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          通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                                     一 〇 〇 る 。 ま た 、 こ れ は 自 国 の 所 得 の 乗 数 的 増 大 へ 導 く こ と に な る 。 こ の 対 外 的 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益 と 費 用 は 、 表 2 の よ う                            き   に 示 す こ と が で き る で あ ろ う 。   こ こ で ﹁ 経 常 的 利 益 ﹂ と は 、 国 際 収 支 の 累 積 的 赤 字 に よ っ て 可 能 と な る 外 国 か ら の 財 貨 ・ 用 役 お よ び 資 産 の 実 質 的 吸 収 に よ る 経 常 的 増 加 で あ る 。 こ れ は 外 国 が 基 軸 通 貨 発 行 国 の 追 加 的 通 貨 の 受 け と り を 停 止 す る と と も に 、 そ れ か ら の 利 益 は な く な る も の で あ る 。 ま た 、  ﹁ 資 本 的 利 益 ﹂ は 国 際 収 支 の 累 積 的 赤 字 に よ り 可 能 と さ れ る 外 国 資 源 や 外 国 債 券 へ の 追 加 的 投 資 か ら 生 じ る も の で あ る 。 こ れ は 外 国 が 基 軸 通 貨 国 の 通 貨 の 受 け と り を 停 止 し て も い ぜ ん と し て 残 っ て い る 。 し た が っ て 、 こ れ ら の 海 外 投 資 資 産 が 、 自 国 内 で 投 資 し て 得 ら れ る 以 上 の 利 潤 率 を 達 成 で き る な ら 、 発 行 国 の 実 質 的 国 民 所 得 を 増 大 さ せ 続 け る で あ ろ う 。 そ し て 、 こ の ﹁ 資 本 的 利 益 ﹂ が な く な る の は 基 軸 通 貨 の 累 積 さ れ た 外 国 残 高 が 回 収 さ れ 、 海 外 の こ れ ら 資 産 の 清 算 が さ れ る と き で あ ろ う 。 ω   経 済 成 長 に よ る 通 貨 発 行 量 増 大 、 ㈲   社 会 的 節 約 に よ る 利 益   貨 幣 商 品 ( た と え ば 金 や 銀 ) の 基 軸 通 貨 ( た と え ば ド ル の よ う な 紙 幣 ) に よ る 代 替 は 、 商 品 貨 幣 ス ト ッ ク と し て 具 現 し て い る 資 源 を 、 他 の よ り 生 産 的 方 法 に 使 う こ と を 許 し 、 こ れ ら の 資 源 に 等 し い 社 会 的 節 約 を 産 出 す る 。 こ れ は 、 基 軸 通 貨 国 だ け で な く 、 世 界 全 体 の 利 益 と 考 え る こ と が で き る 。   こ こ で ., を 資 産 に 適 用 さ れ る 利 子 率 (あ る い は 利 潤 率 ) 、 g を 価 格 安 定 下 で の 国 際 流 動 性 に 対 す る 需 要 増 加 率 ( i も g も 同 時 期 と す る ) 、 M を 既 存 の 基 軸 通 貨 ス ト ッ ク ( 名 目 的 に も 、 実 質 的 に も 計 測 可 能 ) と す れ ば 、 基 軸 通 貨 発 行 国 に よ っ て 受 け と ら れ 、 分 配 す る こ と が で き る 社 会 的 節 約 と 、 成 長 に と も な う 追 加 的 国 際 流 動 性 に 対 す る 需 要 か ら 生 じ る 当 期 の 利 益 ( 8 ) は                る   つ ぎ の よ う に な る 。         向 H ( 賊 + 偽 ) ミ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ・⋮ : ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ・: ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ( H )

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  こ れ に 通 貨 ス ト ッ ク を 維 持 す る た め に 必 要 な 費 用 、   ( ` ) を 導 入 し て み よ う 。 紙 幣 の 場 合 に は 、 上 質 の 紙 や 印 刷 費 と 、 紙 幣 が 磨 耗 し た と き の 取 替 費 用 、 運 営 費 、 預 金 に 対 す る 利 子 支 払 い 等 々 が 必 要 と な る 。 こ の よ う な 費 用 を 、 一 定 期 間 、 一 通 貨 単 位 あ た り ` % と す れ ば 、 既 存 の 基 軸 通 貨 ス ト ッ ク は 、 ( 暁 1 も ) ミ 、 新 規 発 行 分 は ︹ ( 篤 1 ら ) \ む 吟 ミ で あ る 。 し た が っ て 、 費 用 を 導 入 し た 場 合 に は 次 式 の よ う に 示 さ れ る 。         甲 [ (・ -・) + (甫 ら) ・ ︺ ミ 碁 ← (詐 偽 ) 苧 (覗 ら) (ぎ ) ミ ⋮ ( ・・ ) ω   実 質 貨 幣 量 変 化   つ ぎ に 実 質 貨 幣 量 変 化 と は 、 イ ン フ レ ー シ ョ ン (デ フ レ ー シ ・ ン ) に と も な う 、 基 軸 通 貨 の 実 質 保 有 残 高 の 減 少 (増 加 ) に よ る 、 基 軸 通 貨 発 行 国 の 債 務 者 利 得 ( 損 失 ) 、 す な わ ち 、 実 質 貨 幣 残 高 の 変 化 に よ る 社 会 的 厚 生 の 変 化 の こ と で あ る 。 と こ ろ で 世 界 的 イ ン フ レ ー シ ョ ン が 進 行 す る と 、 基 軸 通 貨 発 行 国 に 債 務 者 利 得 が 生 じ る と と も に 、 貿 易 決 済 そ の 他 、 取 引 通 貨 の 増 大 と な り 、 追 加 的 通 貨 需 要 が 生 じ る で あ ろ う 。 こ の イ ン フ レ ー シ ョ ン が 基 軸 通 貨 発 行 国 に よ る 意 図 さ れ た も の で あ っ た 場 合 、 発 行 国 は 自 余 の 諸 国 に ﹁ イ ン フ レ ー シ ョ ン 税 ( 三 百 び コ 冨 × ) ﹂ を 課 し た こ と に な る 。 な お 、 こ の 場 合 基 軸 通 貨 に 対 す る 信 認 は 、 イ ン フ レ ー シ ョ ン 率 が 高 く な る と と も に 下 落 す る で あ ろ う ゆ   ( -) ヒd ・ ﹄ ・ 9 プ ①p 6 }δ 閏 三 。 お 。 { ω け。 島 コ σq m。・ 。 目 安 ①︻ 8 ぎ 邑 O 景 雲 § ζ 8 ヨ ≡ 磐 毛 b ⑩ 一 ω ρ 7 αρ 目 り斧   ( 2 ) 即 ﹀ ・ 竃 ・ 民 ① = 魅 、.臣 。 ○ ひ 二 日 § 望 p§ 。 h ℃ ⇔ 看 ①口 尻 u 。h 冥 .. 喘 ぎ 中 Ω 霧 雪 m 民 団 ・ 。。 島 p ① α ω ●" 。り 旧 び 二 曹 ま コ ℃ 。 景 Φω 写 7       pΦ 巳 ・需 巳 。三 国 8 コ 。 巨 8 嚇 乞 。 ︻チ 国 。 ぎ 旦 ﹀ 弓 弩 辻 9 β お 刈 卜。 .   ( 3 ) 切 . い O O 冨 p 。 ℃ . 鼻 ■噂 弓 お 1 蔭 ω ・         一 ㌔ ↓ 冨 ω 。 一σq 三 。 ﹁ ・ σQ 。 O 帥 ぎ o h 聲 冥 。 ヨ ・ ま 宕 一 〇 ロ コ ① 匿 ざ ﹀ コ 国 日 切 三 8 一 ↓ 。 。。 r O 5 籍 ユ ︽ 冒 5 唇 一 〇 胤 団 8 ロ 。 巨 β ﹀ 二 σq 島 一 も ワ お "         1 0 0 メ 6 謬 ●         一 い ↓ 言 切 o 器 { 冨 口 置 O o 鴇 o { 鱒 o ﹁ 嵩 品 ℃ 閑 。 ℃ ユ 三 ω ぎ 一 三 〇 ヨ p 二 〇 蕗 一 コ 言 琴 ρ Z o 一 ㎝ ζ § ρ 目 零 ρ   ( 4 )   国 内 面 に お い て 、 同 様 な 定 式 化 が ジ ョ ン ソ ン に よ っ て 行 な わ れ て い る 。 頃 ・ O . 雪 ぎ ω。 P > ℃ 需 巳 一× " > Z 。 8 0 ロ 留 一σq 艮 。 δ σQ ① p 民           通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                              .                       一 〇 一

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    通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度 夢 o Go o 。 芭 即 く 一コ σq h δ ヨ oり 員 ﹃ ω 葺 象 ロ σq ρ 巴 一 け ho 門 O o 巨 ぎ 象 蔓 勺 δ 三 ① ヨ 。。 o h 子 ① H コ 8 ﹁ 冨 梓一 〇 冨 一 国 8 ロ o ヨ ざ o で ・ 。 一 ∼ を 参 照 。 ]≦ 8 0 ざ ぎ 閑 ・ ﹀ ・ ζ § 号 = o 巳 } 客 ○ oo ≦ o げ o 臼 噛 & ω こ ≧ 8 0 臼 ︻︽                     皿   ア メ リ カ の 通 貨 発 行 特 権 に 対 す る 利 益 と 費 用   I M F 体 制 下 で の 国 際 流 動 性 供 給 は 、 ア メ リ カ の ド ル に よ り 大 部 分 が お こ な わ れ て き た こ と は 、 既 に 述 べ た と こ ろ で あ る が 、 そ れ は ア メ リ カ の 対 外 ド ル 債 務 の 累 積 と 、 海 外 へ の 金 流 出 に よ っ て お こ な わ れ て き た 。 そ れ を 表 3 を 参 考 に し つ つ 考 察 し て い く こ と に し よ う 。   第 二 次 大 戦 後 か ら 現 在 ま で の ア メ リ カ の 国 際 収 支 と 国 際 通 貨 情 勢 の 推 移 は 、 大 別 す る と つ ぎ の よ う に い う こ と が で き る            で あ ろ う 。   ア 、 一 九 四 六 一 四 九 年 。 ド ル 不 足 期   イ 、 一 九 五 〇 1 五 五 年 。 ド ル 不 足 緩 和 期   ウ 、 一 九 五 六 -五 七 年 。 ド ル 不 足 再 燃 期   工 、 一 九 五 八 i 六 五 年 。 ド ル 過 剰 期   オ 、 一 九 六 六 -七 〇 年 。 ド ル 不 安 期   力 、 一 九 七 一 -七 二 年 。 ド ル 危 機   キ 、 一 九 七 三 一         ド ル 小 康 期 表 3 か ら 明 ら か な よ う に 、 ア メ リ カ の 金 保 有 高 は 一 九 四 九 年 の ピ ー ク に は 二 四 六 徳 ド ル に 達 し 、 同 年 末 の 対 外 短 期 債 務 に 対 し 約 3 倍 の 金 準 備 と な り 、 対 外 的 に ド ル は 金 と 同 等 に み ら れ 、 金 為 替 本 位 制 た る I M F 体 制 が 一 九 四 七 年 に 発 足 す る こ と と な っ た 。 ア メ リ カ は 世 界 的 ド ル 不 足 に 対 し て 、 米 菓 金 融 協 定 に 基 づ く 対 英 援 助 や 、 一 九 四 八 年 か ら 三 年 間 に わ た っ

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(表3)  ア メ リ カ の 国 際 収 支    (単位 億 ドル) 通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度 Ω 年 貿 易 収 支 軍 取 引(ネ ット) 投資収益(ネッ ト) 旅 行運輸(ネッ ト) 経 常 収 支 米国民間資産 の取 引   (ネッ ト) 米国政府資産 の取 引   (不 ツト) 米国公的準備資産 取 引  (ネッ ト) 外国資 産 の 取 引 総 合 収 支 短 期 債 務 金   準   備 年 貿 易 収 支 軍 取 引(ネ ット) 投資収益(ネ ット) 旅行運輸(ネ ッ ト) 経 常 収 支 政 府 長 期 資 本     (ネ ッ ト) 民 間 長 期 資 本     (ネ ッ ト) 基 礎 収 支 純 流 動 性 収 支 公的準備取引収支 短 期 債 狡 金   準   備 1946 1947 1948 1949 1950 1951 1952 1953 1954 1955 1956 1957195811959 1 8 7 Ω U 1 1 り 臼 2     2   一   一 一 4 4 0 ρ 0 2     ¶ ム. り 0 一 一 9 3 一 ﹂ 壬 P O O ゾ 9 1   1 35 31 26 6 05 29 6   一   ﹁ 一 軌 ﹁ 一 3 3 0 乙 -4 3 一 り 白 ρ 0 謄 U O 1 9 臼 3 6 8 2 一 ρ Q 2 ρ 0 り ゐ     3   一 6 3 一 10 12 一 一 -ρ 0 1 1 0 ゾ 5   2 1 り 9 7 4 8 2 一 5 1 朧 7 8       31 2     1   一   一 6 0 ︾ 一 5 0 0 ゾ 2 1 ﹂ 望   一 1 1 2 2 9 7 3 3 3 3 3 2 4 2 6 8 ワ θ 2   一 2     1 一 一 一 一 1 1 3 1 一 1 2 6 2 5 2 一 21 3 3 16   一 一 一 1 ︻ り ﹁ 3 に ﹂ 9 8   1 1 2 1     一 1 2 4 4 7 2 0 ︾ 4 1 2 1     1   一 一 一 一 一 ・ 2 ﹁ 3 1 2 6 1 1 1 2 1 2     一 1 2 6 0 7 2 2 1 1 2 [ 2 ﹂ 謄 4 1 一 一 7 ウ 臼 5 り0 1 1 0 3   一 1 2 0 3 13 一 ワ 8 3 1 3 10 2 β 6 ユ 93 一 一 一 〇 一 〇 9 2 2 -ρ O F D 1 1      1   一   一   3 り 白, 21   1 一 一 一 8 0 ﹂ 1   1 5 3 一 ρ 0 0 0 8 2   2 3 5 6 3 1 2 ρ O F D 7 3 2 一 一 一 1 禰り e Q 7 8 4   2 7 8 3 4 0 9 0 7 6 rO    1    2    1 1           一 一 一 8 7 . 4   7 4     2 1 5 0 1 一 0 0 ゾ 0 1     Q ぜ 10 42 一 一 3 3 一 3 2 1 1 4 戸0 一 9 2 2 0 7 5 8 7 Q ゾ 4 0 ρD     4    3       一 一 一 O Q ゾ ー ー ウ U 7 8 0   2 1960 1961 19621963 1964 1965 1966 1967 1968 1969 1970 1 4 2 0 4 2 0﹂ ρ0 2   一   一 0  15 2 一 一 0   8 り 0  3 一 一 8. 2   1 Q 4 り 0   1 一 4 1 7 3 3 一 0 8 9 9   P D 9 ρQ  1      1    。 り 白   一 一 一 一 〇 一 1  7  Q ︾ ρ 0 り 臼 1 一   4 9 1 1 6 -  り 白   霞 ∪ 3 6 1 一   一 4 一 2 り 一 一 2   3 1   1   一 16 16 一 8   8 3   0 0 0   1 9 3 1 3 一 Q ︾   8  1       24 FO, 1 2   一   一 0 4   2 2   り 〇 一 一 7 4 一 ﹂ 俵  り 0   1 3  り 0   り 御 ﹁ 3 1 9 3 9 2 一 ﹂弓  ﹂ 号 ﹂強       15 26 FD 1 2   一   一 一 6   1 1   り 畠 一 一 2 8   9   2 2 3 1 0 ゾ  一  り 0 4 2 民 ︾   一 り 0  り O   r D  6 1 4 1 4 一   一 一 8   PD ¶ ▲   り 臼 一 一 3   1   1 1  9   ﹂ 触 一 2 1 68 21 49 11 58 13 45 β 27   一   一   一 一 〇 一 5   ヘ リ   5 1  0 ゾ   ﹁ e 一 2 1 2 5 3 2 一 42 13 32   一 12 34 一 一 13 25 一 一 9  3   戸 0 1 6   ﹃ ﹂ 一 2 1 β 0   4  1   2  5 ﹂ 4 2 4 1 2   一   一 0 ゾ   ρ 0   2   一 10 29 一 一 ワ σ  1   1 2 4 一り 一 2 1 6 5 6 2 一 36 10 31   一 9 ウ 臼 2 3 り 9   り   2 一 〇 一 0 0  Q ゾ   0 ゾ ー 2 6 一 2 1 49 28 28 10 18 9 21   一   一   一 一   7 12  3 一 一 4 0 8 3   1   7 一 2 1 1971 19721973 一29-69 -29'一36 8079 -22-30 -28-83 -24-13 -41-2 -93-98 220139 298104 642760 102105 7 2 7 7 0 5 3 2 0 ︾ 2 60 1 一   一   一 一 2 8 1 7 9   一 3 4 場 7 ■ 5 Q 4 1 一 7 1

Survey  of  Current  Busiロess,  Bank  for  International  Settlementsよ り 作 成 。 な お 小 数 点 以 下 四

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          通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                 ・          ・      一 〇 四 て 約 一 三 〇 億 ド ル も の マ ー シ ャ ル ・ プ ラ ン に よ る 復 興 援 助 を 行 な っ た 。 そ れ に も か か わ ら ず 貿 易 収 支 を 中 心 と す る 国 際 収 支 黒 字 の た め 、 公 的 準 備 は 逆 に 増 加 し た 。 し か し 西 欧 諸 国 の 生 産 力 復 興 に よ る 貿 易 収 支 黒 字 幅 の 減 少 、 朝 鮮 動 乱 に と も な う 軍 事 支 出 の 増 大 、 米 ソ の 冷 戦 に よ る 軍 事 援 助 の 性 格 を も っ た 恒 常 的 対 外 援 助 、 一 九 五 〇 年 代 中 期 か ら 急 増 し た 民 間 企 業 . の 対 西 欧 直 接 投 資 が 、 国 際 収 支 を 赤 字 基 調 と す る 要 因 と な っ た 。 一 九 五 七 年 の ス エ ズ 動 乱 の 時 期 に 一 時 、 国 際 収 支 は 黒 字 に な っ た も の の 、 一 九 五 〇 年 一 五 七 年 の 八 年 間 に 、 多 額 の ド ル 累 積 赤 字 が 生 じ た 。 し か し 、 こ の 期 間 各 国 は ド ル 準 備 の 増 加 に 努 め 、 国 際 流 動 性 増 加 の 観 点 か ら は 望 ま し い も の で あ っ た 。 こ の 時 期 に は 世 界 も ア メ リ カ の 基 軸 通 貨 発 行 か ら 利 益 を 得 て い た と い え る だ ろ う 。 だ が 、 こ の 時 期 に ア メ リ カ 経 済 に は コ ス ト ・ プ ッ シ ュ ・ イ ン フ レ の 萌 芽 が み ら れ た 。 と こ ろ で 西 欧 諸 国 が 通 貨 の 交 換 性 を 回 復 し た 一 九 五 八 年 を 境 と し て 、 ア メ リ カ の 国 際 収 支 は 大 幅 な 赤 字 を 出 す よ う に な り 、 金 保 有 高 で 対 外 債 務 を カ バ ー す る こ と が で き な く な っ た 一 九 六 〇 年 に は ド ル 不 安 が 発 生 し 、 第 一 回 の ゴ ! ル ド ・ ラ ッ シ ュ が お こ っ た 。 そ の 後 一 時 的 小 康 状 態 は あ っ た も の の 、 一 九 六 五 年 ベ ト ナ ム 戦 争 で の 北 爆 開 始 に と も な う 軍 事 支 出 の 急 増 、 完 全 雇 用 状 態 下 の デ イ マ ン ド ・ プ ル に よ る 物 価 上 昇 、 そ れ に と も な う 国 際 競 争 力 低 下 と 貿 易 収 支 黒 字 幅 の 急 減 に よ り 、  一 九 六 七 年 に は 、 対 外 公 的 機 関 に 対 す る 債 務 が 金 準 備 を 上 回 り 、 公 的 機 関 に 対 し て さ え 金 交 換 で き な く な っ て し ま っ た 。 そ し て 一 九 六 八 年 三 月 の ゴ ー ル ド ・ ラ ッ シ ュ に よ り 金 の 二 重 価 格 制 移 行 を 余 儀 な く さ れ た 。 そ の 後 一 九 七 一 年 に は 、 つ い に 貿 易 収 支 が 、 一 八 九 三 年 い ら い 七 八 年 ぶ り に 赤 字 と な っ た 。 そ し て 同 年 八 月 の ド ル の 金 交 換 性 停 止 は 、 名 実 と も に 金 本 位 制 度 の 崩 壊 を 意 味 す る こ と に な っ た 。 そ の 後 、 各 国 は あ い つ い で 変 動 相 場 制 ( 市 場 の 需 給 に 完 全 に ま か せ て は い ず 、 あ み 程 度 の 政 府 の 介 入 は 存 在 す る ) に 移 行 し 、 国 際 通 貨 体 制 の あ る べ き 姿 を 模 索 し て い る 段 階 で あ る 。   一 九 七 一 年 ま で の 時 期 で 注 目 さ れ る の は 、 民 間 投 資 収 益 が 一 九 六 〇 年 に は 、 二 八 億 ド ル で あ っ た も の が 、 一 九 七 一 年 に は 八 十 億 ド ル と な り 、 投 資 収 益 の 増 大 が 貿 易 収 支 悪 化 と 逆 の 現 象 を 示 し て い る こ と で あ る 。 す な わ ち 、 第 二 節 で 考 察 し た

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よ う に 、 ア メ リ カ は 基 軸 通 貨 国 の 特 権 を 利 用 し 、 経 常 的 利 益 (貿 易 収 支 赤 字 が 増 加 す る ほ ど 大 ) と 資 本 的 利 益 の 両 者 を 、 ま す ま す 多 く 獲 得 し て い た の で あ る 。   ア メ リ カ の 一 九 七 二 年 ま で の 貿 易 収 支 悪 化 の 背 後 に は 、 本 格 的 国 内 イ ン フ レ 対 策 の 欠 如 、 い い か え れ ば 、 国 内 総 需 要 抑 制 の 有 効 な 政 策 が 実 施 さ れ な か っ た こ と に 起 因 す る 国 内 イ ン フ レ か ら の 国 際 価 格 競 争 力 の 低 下 が あ る 。 ま た 投 資 収 益 に つ い て は 、 つ ぎ の よ う な こ と が 指 摘 で き る 。 す な わ ち 、 貿 易 収 支 の 黒 字 が 激 減 し て い た に も か か わ ら ず 、 海 外 投 資 は 激 増 し て い た こ と で あ る 。   ア メ リ カ の 累 増 し て い る 海 外 投 資 、 と く に 直 接 投 資 は 現 地 に お い て 投 資 収 益 を 増 大 さ せ つ つ あ り 、 こ の よ う な 高 収 益 が 、 ア メ リ カ の 対 外 投 資 を 、 さ ら に 増 加 さ せ 、 ア メ リ カ 企 業 の 多 国 籍 企 業 化 を 促 進 さ せ る 大 き な 誘 因 と な っ て い た と い え る だ ろ う 。   金 為 替 本 位 国 た る ア メ リ カ が 、 正 常 な 信 用 構 造 と 健 全 な 信 用 ポ ジ シ ョ ン を 維 持 し つ つ 、 そ の 機 能 を 果 す た め の 条 件 と し て は 、 長 期 的 漕 持 続 的 に は 海 外 投 資 額 を 、 経 常 収 支 の 黒 字 内 で し な け れ ば な ら な か っ た と い う こ と が で き る 。 長 期 間 ・ 持 続 的 に 経 常 収 支 を 超 過 す る 海 外 投 資 が 実 施 さ れ る 場 合 に は 、 長 期 資 本 収 支 で は 対 外 債 権 の 増 加 と な る も の の 、 短 期 資 本 収 支 で は 、 対 外 負 債 の 増 大 と な り 、 信 用 構 造 は 歪 曲 化 さ れ る こ と に な る 。   ﹁ 短 期 借 ・ 長 期 貸 ﹂ の 信 用 構 造 が 正 常 と さ れ る の は 、 経 常 収 支 黒 字 と 海 外 投 資 が 均 衡 す る 限 度 ま で で あ る 。 そ れ を 超 え て 長 期 投 資 を 続 行 す れ ば 、 対 外 短 期 債 務 の 増 大 、 金 準 備 率 の 低 下 、 そ の 国 の 通 貨 不 信 、 そ し て ド ル 危 機 、 国 際 金 為 替 本 位 制 の 崩 壊 を 招 来 す る こ と と な る の で あ る 。 ア メ リ カ が 不 健 全 な ﹁ 短 期 借 ・ 長 期 貸 ﹂ を 長 期 間 実 行 で き た の は 、 ま さ に 通 貨 発 行 特 権 を 乱 用 し た こ と に あ る と い う こ と が で き る で あ ろ う 。   と こ ろ で 、 一 九 七 三 年 か ら 七 四 年 初 期 に か け て 、 ド ル の 低 落 は 一 応 の 小 康 状 態 を 保 っ て い た が そ れ は 次 の よ う な 背 景 を           通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                   幽                    一 〇 五

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          通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                                       一 〇 六 も っ て い る 。 す な わ ち 第 一 に 巨 額 の ド ル 受 け と り に よ り 各 国 で イ ン フ レ が 進 行 し 、 ド ル 切 下 げ 効 果 を 働 か せ た こ と 。 第 二 は 、 世 界 的 に 農 産 物 価 格 が 天 候 不 順 等 で 暴 騰 し 、 ア メ リ カ の 重 要 輸 出 品 で あ る 農 産 物 が 貿 易 収 支 改 善 に 寄 与 し た こ と 。 第 三 に 七 三 年 の 石 油 危 機 に 対 し て ア メ リ カ は 相 対 的 に 抵 抗 力 が 強 い と 考 え ら れ 、 そ の 立 場 を 有 利 に さ せ た こ と 。 第 四 に 以 上 の よ う な 理 由 か ら 、 ユ ー ロ ・ ダ ラ ー や オ イ ル ・ ダ ラ ー が ア メ リ カ に 流 入 し て き た こ と が あ げ ら れ る 。   し か し ア メ リ カ の 国 際 収 支 が 一 時 的 に 小 康 状 態 を 保 っ て い る に し て も 、 金 と の 交 換 性 を も た な い ド ル を 発 行 し 続 け 、 金 融 節 度 を 考 え な い 国 内 経 済 政 策 優 先 策 を 採 る な ら ば 、 第 三 ・ 第 四 の ド ル 危 機 は 、 い つ 発 生 す る か も わ か ら な い の で あ る 。   金 交 換 を 停 止 し 、 変 動 相 場 制 を と っ て い る 現 状 で は 、 他 に 代 る も の が な い た め 、 ド ル を 中 心 と し つ つ 、 各 国 通 貨 が 政 府 の 介 入 を 受 け な が ら フ ロ : ト し て お り 、   ﹁ 本 位 ﹂ の 意 味 を 曲 解 す る と ﹁ ド ル 本 位 制 ﹂ と い え な く も な い 。 介 入 通 貨 と し て ド ル は 、 い ぜ ん と し て 使 わ れ て お り 、   ﹁ 通 貨 発 行 特 権 ﹂ を 行 使 続 け て い る と い う こ と が で き る 。   ( 1 )  同 様 の 分 析 を し て い る も の に 、 瀬 尾 芙 巳 子 ﹃ 世 界 経 済 と 国 際 通 貨 ﹄ 、 日 本 評 論 社 、 昭 和 四 十 八 年 、  一 五 〇 一 一 六 四 ペ ー ジ 。 山 中       謙 二 ﹁ ア メ リ カ の 国 際 収 支 ﹂ ﹃ 国 際 通 貨 体 制 の 長 期 展 望 ﹄ 、 世 界 経 済 研 究 協 会 編 、 至 誠 堂 、 昭 和 四 十 七 年 、   一 七 一 i 一 九 〇 ペ ー ジ が       あ る 。 ア メ リ カ の 非 対 称 性 に よ る 利 益 ・ 費 用                                                                                     (1 ) 一 般 的 に い っ て 、 ド ル の 非 対 称 性 (錺 ︽ 旨 5 。 三 。・・ ) と し て は 次 の よ う な 点 が あ げ ら れ る だ ろ う 。 ㈲   ド ル が 基 軸 通 貨 ま た は 、 計 算 単 位 通 貨 と し て 使 用 さ れ て い る 。 ω   ド ル が 介 入 通 貨 (葺 ・ 疑 8 ま 昌 8 H・ 8 昌 ) に な っ て い る 。 ㈲   ド ル の 他 通 貨 と の 変 動 幅 は 、 他 通 貨 相 互 間 の 変 動 幅 の 半 分 し か な い 。 国   ア メ リ カ は 金 売 買 の 義 務 を 果 す ( 一 九 七 一 年 八 月 十 四 日 ま で 、 実 質 的 に は 一 九 六 八 年 三 月 ま で ) か わ り に 、 為 替 相 場 安 定 の

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た め の 介 入 義 務 を ま ぬ が れ て い た 。   囲   ド ル が 準 備 通 貨 と し て 、 公 的 機 関 に 保 有 さ れ 資 産 通 貨 と し て 、 民 間 に 保 有 さ れ て い る 。   ㈲   ド ル が 準 備 通 貨 な ら び に 、 決 済 通 貨 で あ る こ と か ら 、 ア メ リ カ が 国 際 的 通 貨 発 行 特 権 を 持 っ て い る 。   ㈲   ド ル が 民 間 の 取 引 通 貨 で あ り 、 国 際 取 引 の 大 部 分 が ド ル 建 て に よ り 行 な わ れ 相 場 計 算 単 位 手 段 と な っ て い る 。   以 上 の こ と を 考 慮 に 入 れ つ つ 、 ア メ リ カ が 国 際 的 通 貨 発 行 特 権 を 有 す る こ と に よ る 利 益 と 、 そ れ に 付 帯 す る 費 用 を 挙 げ て み よ う 。 ま ず 金 の 二 重 価 格 制 に 移 行 し た 一 九 六 八 年 三 月 ま で の 金 交 換 を し 、 金 為 替 本 位 制 国 で あ っ た 時 期 を 考 え て み よ う 。 (名 目 的 に は 一 九 七 一 年 八 月 ま で )   利 益 と し て は 、   ㈲   国 際 収 支 赤 字 (基 礎 的 収 支 ) の 累 積 額 。 こ の 中 に は 経 常 的 な 利 益 と 資 本 的 な 利 益 が 含 ま れ て い る 。   ㈲   対 外 流 動 債 務 と (対 外 直 接 投 資 の 利 潤 率 マ イ ナ ス 財 務 省 証 券 (↓ ﹁。 ⋮ 蔓 しd 一= ) 利 回 り ) の 積 。 こ の 場 合 、 財 務 省 証 券 の 利 子 を 、 獲 得 し た 外 貨 で な く 、 新 た な 通 貨 発 行 に よ り 支 払 え ば 、 そ の 額 だ け の 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益 が 生 じ る 。 ま た 世 界 的 イ ン フ レ に よ り 、 債 務 者 利 得 が 生 じ 、 実 質 利 子 率 (財 務 省 証 券 の ) も 低 下 す る 。   ㈲   国 際 収 支 を あ ま り 顧 慮 せ ず 、 国 内 均 衡 優 先 政 策 を 採 用 す る こ と が で き る こ と に よ る 国 内 面 の 利 益 。   費 用 の 面 と し て は   ㈲   金 為 替 本 位 国 が ゆ え に 金 を 保 有 せ ね ば な ら ず 、 そ の 管 理 費 用 と 、 ま た 金 保 有 量 だ け 他 の 財 や 証 券 に 投 資 し た な ら ば 得 ら れ た で あ ろ う 機 会 費 用 。   ⑥   ド ル 預 金 、 あ る い は 財 務 省 証 券 の 形 態 で 投 資 さ れ て い る ア メ リ カ 以 外 の 国 に 対 す る 支 払 い 利 子 。   つ ぎ に 一 九 七 一 年 以 降 の 金 交 換 性 停 止 の 時 期 に お い て は 、 ② 、 ㈲ 、 ㈲ 、 ㈹ は 変 更 が あ ま り な く 、 ㈲ に つ い て は 金 為 替 本           通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                                         一 〇 七

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          通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                                       一 〇 八 位 国 た る 地 位 を 捨 て た わ け で あ る か ら 、 他 の 諸 国 と 同 等 の 立 場 に な っ た と 考 え て よ い 。   (も ち ろ ん 、 金 の 管 理 費 用 は 必 要 で あ る が 、 こ れ は 通 貨 発 行 国 に 固 有 の 費 用 で は な い と い う こ と が で き る 。) し た が っ て ⑥ は 費 用 よ り 除 外 さ れ る こ と に な る 。   定   式 化   こ れ ら の 条 件 を も と に し て 、 基 軌 通 貨 国 の 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益 を 定 式 化 す る こ と に し よ う 。 ま ず 記 号 を つ ぎ の よ う に 決 め る こ と に す る 。   5 ⋮ 基 軸 通 貨 発 行 国 の 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益   か   T ⋮ ド ル 建 て に よ っ て 行 な わ れ た 基 礎 的 収 支 ( 経 常 収 支 + 長 期 資 本 収 支 ) の 赤 字 (そ の う ち 貿 易 外 収 支 の 投 資 収 益 額 を 除 く )   T ⋮ 外 貨 建 て に よ っ て 行 な わ れ た 基 礎 的 収 支 の 赤 字 を ∼ 期 の 為 替 相 場 で ド ル に 換 算 し た も の ( 控 除 は 右 と 同 じ )   島 ⋮ ド ル 建 て の 対 外 流 動 債 務 残 高 B ⋮ 外 貨 建 て に よ っ て 行 な わ れ た 対 外 流 動 債 務 残 高 を ド ル 換 算 し た も の .z ⋮ 対 外 直 接 投 資 の 利 潤 率 r ⋮ 財 務 省 証 券 利 回 り π ⋮ 世 界 的 平 均 イ ン フ レ 率 肋 ⋮ ア メ リ カ の イ ン フ レ 率 G ⋮ 基 軸 通 貨 国 保 有 の 金 ス ト ッ ク o ⋮ 金 保 有 の た め の 管 理 費 用 、 α ⋮ 基 軸 通 貨 国 で あ る た め の 国 家 的 威 信 そ の 他 の 利 益 β ⋮ 基 軸 通 貨 国 で あ る た め の 不 利 益 (表4)ア メ リカの 金 準 備 と ドル 債 務 ¥¥1 E E ニ・1 E E ニ E・1 E ニ・i E ニ E 193・一521・ ・〉 ・1・ ・〉 ・・1・〉 ・1・ 〉・・ 1953-571・ ・〈 ・1・ ・〉 ・・1・〉 ・1・ 〉・・ 1958-59・ ・<・1・ ・〈 ・・1・〉 ・1・ 〉 ・・ 196・一64i・ ・<・1・ ・<・ ・1・〈 ・1・ 〉 ・・ 1965-711・ ・<・1・ ・<・ ・1・<・1・<・ ・

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  ま ず 定 式 化 す る に あ た っ て 、 ド ル が 、 い っ か ら 通 貨 発 行 特 権 の 利 益 を 得 る よ う に な っ た か を 明 示 し て お く こ と が 必 要 で あ る 。 ア メ リ カ の 金 準 備 と 対 外 短 期 ド ル 債 務 の 関 係 は 表 4 の よ う に 示 さ れ る 。 こ の 場 合 、 ア メ リ カ の 金 準 備 ( G ) 凹 定 法 金                                                                                                                                                                                                                      し 準 備 ( 0 1 ) + 余 剰 金 準 備 ( G ) ( ド ル の 発 行 残 高 M と す れ ば 、 O 一膨 P b。 q ミ ) 、 外 国 保 有 残 高 ( D ) H 公 的 機 関 保 有 量 ( D ) + 民 間 保 有 量 ( 瓦 ) と す る 。 こ こ で 注 目 す べ き こ と は 、 一 九 六 〇 年 よ り 、 ア メ リ カ の 全 金 準 備 を も っ て し て も 外 国 保 有 残 高 を 返 済 す る こ と が で き な く な っ た こ と で あ る 。 ド ル 債 務 に 対 し て 百 パ ー セ ン ト 金 準 備 を 持 っ て い る 場 合 に は 、 そ れ だ け の 金 が 担 保 と し て 、 他 の 用 途 に 使 用 さ れ る こ と な く 保 有 さ れ て い る の で 、 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益 は 生 じ な い 。 し た が っ て 、 ド ル が 金 準 備 を 超 過 し て 海 外 に 流 出 し は じ め た 一 九 六 〇 年 よ り 、 ア メ リ カ は 、 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益 を 得 る こ と に な っ た と い え る だ ろ う 。   つ ぎ に 定 式 化 す る た め に は 、 つ ぎ の 三 期 間 に 分 け る 必 要 が あ る だ ろ う 。   ア 、 一 九 六 〇 年 か ら 、 一 九 六 八 年 三 月 ま で の 金 為 替 本 位 制 が 採 用 さ れ て い た 時 期 。   イ 、 一 九 六 八 年 三 月 、 金 の 二 重 価 格 制 が 採 用 さ れ た 時 か ら 、 一 九 七 一 年 八 月 ま で 。   ウ 、 そ の 後 為 替 相 場 が 政 府 の 介 入 を 受 け つ つ も 変 動 す る に 到 っ た 時 期 。 ア 、 一 九 六 〇 年 か ら 一 九 六 八 年 三 月 ま で の 時 期   こ の 時 期 は 、 為 替 平 価 の 変 更 も 行 な わ れ な か っ た の で 、 そ れ を 考 慮 に 入 れ な く て も よ い 。 し た が っ て 、 ' 期 の 基 軸 通 貨 国 の 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益 は 、 つ ぎ の よ う に な る だ ろ う 。         砺 -β + 切 工 ( 7 、 ) 1 9 ・ (q t ) + 袋 l h   こ こ で 、 金 の 機 会 費 用 を 金 ス ト ッ ク と 対 外 直 接 投 資 利 潤 率 を か け る こ と で あ ら わ し た の は 、 金 為 替 国 の た め に 金 を 保 有 し な け れ ば な ら ず 、 も し 、 そ う で な け れ ば 、 金 を 直 接 海 外 で 投 資 し て 利 潤 を あ げ ら れ た で あ ろ う と 考 え た か ら で あ る 。           通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                     .                                一 〇 九

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          通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                                       一 一 〇 イ 、 一 九 六 八 年 三 月 以 降 、 一 九 七 一 年 八 月 ま で の 時 期   金 の 二 重 価 格 制 は 、 公 的 機 関 に 対 し て は 一 オ ン ス 凹 三 五 ド ル で 金 と 交 換 す る が 、 そ の 他 に 対 し て は 金 の 交 換 は 停 止 し 、 金 の 自 由 市 場 で ド ル を 金 に 交 換 せ ざ る を え な い と い う も の で あ っ た 。 そ し て 各 国 は 、 ド ル 防 衛 に 協 力 し 、 ア メ リ カ に ド ル の 金 交 換 を 請 求 す る こ と は 、 例 外 的 な 場 合 を 除 い て 自 粛 す る こ と と な っ た 。 し た が っ て 、 こ こ に ド ル の 法 定 上 の 価 格 標 準 と 事 実 上 の 価 格 標 準 が 成 立 し た 。 と こ ろ で 真 の 価 格 標 準 は 、 そ の 価 格 で 売 買 ・ 取 引 が 行 な わ れ る も の で あ る と い え る だ ろ う 。 一 九 六 八 年 三 月 ま で は 価 格 標 準 は 一 定 し て お り ( し た が っ て 為 替 相 場 も 一 定 ) 、 そ れ 以 後 は 事 実 上 の 価 格 標 準 は 変 動 す る こ と に な っ た と い っ て よ い だ ろ う 。   よ っ て 基 軸 通 貨 圏 の イ ン フ レ が 相 手 国 よ り も 大 き け れ ば 、 国 際 価 格 競 争 力 の 差 が 生 じ 、 そ れ が 為 替 相 場 に そ の ま ま 反 映 さ れ 、 そ の 差 だ け 基 軸 通 貨 国 の 為 替 相 場 が 切 下 が る も の と す る 。 ま た 為 替 相 場 変 動 に よ り 、 当 然 外 貨 建 て の 基 軸 通 貨 へ の 換 算 額 も 当 初 と は 異 な る こ と に な る 。   ( な お t 期 の 添 字 は 簡 単 化 の た め に 省 略 す る 。) し た が っ て 次 の よ う に な る で あ ろ う 。         向 H 齪 + 祭 ( H + む 1 融 ) + ヒロ b る 一 ・ + 鵠 ) + しu 肉 る ∴ + 論 ) × ( 一 + § 一 報 ) l Q ・ (♀ → 目 ) + 黛 -為 ウ 、 一 九 七 一 年 八 月 以 降 の 時 期   一 九 七 一 年 以 後 は 、 金 ス ト ッ ク の 費 用 項 目 O ・ ( ら + 凡-肉 ) は な く な る こ と に な 穐   な お 金 為 替 本 位 制 度 崩 壊 に よ る コ ス ト と し て は 、 世 界 全 体 と し て 、 つ ぎ の よ う な も の を あ げ る こ と が で き る だ ろ う 。   ω   い ま ま で 金 為 替 た る 地 位 に あ っ た 国 か ら の イ ン フ レ ー シ ョ ン 輸 入 に よ る 各 国 の 不 利 益   ⑧   国 際 決 済 面 の 不 安 定 性 増 大 に よ る 、 為 替 リ ス ク 等 の コ ス ト 増 加   と こ ろ で 、 こ の よ う な 通 貨 発 行 特 権 の 利 益 の 計 算 に 対 し て 、 つ ぎ の よ う な 反 論 が 考 え ら れ る 。 第 一 に 、 ア メ リ カ は 世 界 の 銀 行 と し て 、 国 際 流 動 性 を 提 供 す る 対 価 に 、 安 い 金 利 で ド ル 短 期 債 務 を 出 し て お り 、 そ れ を 長 期 投 資 し て 利 益 を 得 る の

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は 銀 行 と し て 当 然 で あ る 。 第 二 に ア メ リ カ 自 身 も 短 期 債 権 を 他 国 に 対 し て 持 っ て お り 、 そ の 額 を 差 し 引 く べ き で あ る 。 第 三 に 直 接 投 資 で 利 益 が あ る の は 投 資 国 、 被 投 資 国 両 方 で あ り 、 投 資 国 の み が 一 方 的 に 利 益 を 得 て い る と す べ き で な い 。 第 四 に ド ル の 赤 字 分 は そ れ で ア メ リ カ の 財 貨 ・ 用 役 を 購 入 す る こ と が で き 、  一 方 的 吸 収 で は な い 。   第 一 の 点 に つ い て は 、 国 内 銀 行 と 国 際 的 な 銀 行 で は そ の 行 動 様 式 が 異 な る こ と に 注 意 す べ き で あ る 。 国 内 銀 行 は そ の 利 潤 の 処 分 方 法 に は 限 度 が あ る け れ ど も 、 国 際 的 な 銀 行 に お い て は 前 述 し た よ う に 、 か な り 長 期 間 、 不 健 全 な ﹁ 短 期 債 ・ 長 期 債 ﹂ が 可 能 で あ る と い う 点 で あ る 。 第 二 の 点 に つ い て は 、 毎 年 自 発 的 短 資 の 流 入 だ け で は 国 際 収 支 を バ ラ ン ス さ せ る こ と が 困 難 で 、 補 整 的 ド ル 債 務 の 発 行 が 必 要 で あ る こ と を 考 え る と き 、 通 貨 発 行 特 権 の 利 益 が 存 在 す る 根 拠 は あ る と い え る だ ろ う 。 第 三 の 点 は 、 直 接 役 資 の 収 益 が ほ と ん ど 、 投 資 国 の 独 占 的 な 支 配 に よ っ て 、 投 資 国 に 帰 属 す る こ と が 多 い こ と や 、 た と え 経 済 的 利 益 が 被 投 資 国 に あ っ て も 、 被 投 資 国 に そ れ を 相 殺 し て 余 り あ る 政 治 的 不 利 益 が あ る 場 合 を 考 え る と き 、 や は り ア メ リ カ の 利 益 が 大 き い と い え る で あ ろ う 。 第 四 の 点 に つ い て は 、 確 か に ド ル で ア メ リ カ の 財 貨 ・ 用 役 を 購 入 す る こ と は で き る け れ ど も 、 そ れ ら を 購 入 す る 場 合 に は 、 イ ン フ レ の 影 響 を 受 け た 高 い 商 品 を 買 わ ね ば な ら ず 、 イ ン フ レ 分 だ け 損 を す る こ と に な る 。 ま た 国 際 貿 易 が 拡 大 を 続 け る と 、 国 際 流 動 性 の 必 要 額 も 増 加 せ ざ る を え ず 、 ア メ リ カ の 赤 字 は 現 体 制 で あ る 限 り 永 続 せ ざ る を え ず 、 追 加 的 国 際 流 動 性 供 給 量 は 通 貨 発 行 特 権 の 利 益 と 考 え る こ と が で き る で あ ろ う 。   ( 1 )   ℃ ・ 中 国 ① 器 ジ O 。 箋 。 隣 一げ 一一 ξ p 己 O 。 蕊 。 一一 音 譜 。 P > ω 5 受 9 0 ℃ま 扇 h。 ﹁ 園 ① h。 ︻β ﹀ ヨ ・ユ 8 謬 守 。 ロ 鼠 。 閑 ①< δ 芝 噂 ヨ 亀 お お ・ 参 照 。         な お 要 領 よ く ま と め た も の に 、 千 田 純 一 ﹁ い わ ゆ る ド ル 的 財 政 金 融 政 策 の 検 討 ﹂ 昭 和 四 十 九 年 度 金 融 学 会 春 季 大 会 ﹃ 金 融 学 会 会       報 ﹄ 二 十 五 -二 十 六 ペ ー ジ が あ る 。   ( 2 )   通 貨 発 行 特 権 の 利 益 の 量 的 計 算 は 別 稿 に お い て 行 な う こ と に す る 。 通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度 一 =

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通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度 = 二 W   国 際 通 貨 制 度 と 通 貨 発 行 特 権   国 際 通 貨 制 度 と し て 次 の 制 度 を と り あ げ て い く こ と に す る 。 す な わ ち   σう   変 動 相 場 制   ω     ﹁ ド ル ﹂ 本 位 制   ⑰   金 本 位 制   ㊥   S D R 本 位 制   ま ず Oう の 変 動 相 場 制 と 通 貨 発 行 特 権 に つ い て 考 察 し よ う 。 一 般 に は 、 為 替 相 場 の 伸 縮 化 は 、 国 際 流 動 性 の 拡 大 を 不 要 に さ せ る の で 、 ま た 、 相 場 の 絶 え ざ る 変 動 に よ り 国 際 収 支 は つ ね に 均 衡 す る の で oり ・ 蒔 三 。 旨 σq Φ 雷 o 匡 Φ ヨ は 生 じ な い と さ れ て い る 。 確 か に 自 由 に 変 動 す る 為 替 相 場 制 度 の 下 で は 、 公 的 機 関 ( 各 国 の 通 貨 当 局 ) は 介 入 通 貨 や 準 備 通 貨 (天 災 そ の 他 の 時 に 備 え る 予 備 的 動 機 の 準 備 通 貨 を 除 い て ) を 必 要 と し な い で あ ろ う 。 し か し 、 政 府 が 介 入 す る 屈 伸 変 動 相 場 制 に お い て は 、 い ぜ ん と し て 介 入 通 貨 が 必 要 で あ り 、 通 貨 発 行 特 権 の 問 題 は 残 さ れ る こ と に な る 。   イ 、   ﹁ ド ル ﹂ 本 位 制   こ の 主 張 者 と し て 、 キ ン ド ル バ ー ガ ー (0 ・ 勺 ・ 察 塾 ①げ 。 茜 ① ﹁) が あ げ ら れ る 。 彼 に よ る と 強 力 な 経 済 力 に 裏 付 け ら れ た 基 軸 通 貨 ド ル は 、 金 の 裏 付 け が な く て も 十 分 に 国 際 間 に 流 通 す る こ と が で き る 。 ふ た つ 以 上 の 国 際 通 貨 が あ れ ば 、 そ れ ら の 固 定 し た 価 格 で の 転 換 に 疑 問 が 生 じ た 場 合 、 信 認 が 問 題 と な る 。 し た が っ て ド ル を 唯 一 の 国 際 通 貨 と す れ ば 問 題 は な く な る と                                                                                                    ユ   い う も の で あ る 。 こ れ に 関 し て 、 国 際 通 貨 発 行 国 の み が 通 貨 供 給 を 行 な う 場 合 等 を 分 析 し て い る マ ン デ ル の 所 説 を 検 討 し て み よ う 。 そ こ に お い て は 自 余 の 諸 国 が 需 要 す る 通 貨 も 国 際 通 貨 で あ る 。 通 貨 面 に お い て は 世 界 全 体 が 国 際 通 貨 ﹁ ド ル ﹂ で

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運 営 さ れ て い る の で 為 替 相 場 を 考 慮 す る 必 要 が な い 。 こ の 前 提 と し て 、 各 国 と も イ ン フ レ 率 が 同 一 、 一 方 の 赤 字 が 他 方 の 黒 字 に 等 し い と い う 条 件 が 満 足 さ れ て い る も の と す る 。   ω   世 界 が 二 国 A と B か ら 成 り 立 ち 、 二 国 と も 同 一 通 貨 (ド ル ) を 使 い 、 自 由 貿 易 が 行 な わ れ 、 A 国 は 低 成 長 国 、 B 国 は 高 成 長 国 と す れ ば 、 通 貨 は A 国 か ら B 国 へ 流 入 す る 。 こ れ は B 国 で 成 長 に 伴 な い 可 処 分 所 得 が 増 大 し 、 実 質 貨 幣 残 高 に 追 加 需 要 が 生 じ る 。 こ の 需 要 は A 国 か ら の 通 貨 の 輸 入 か 、 黒 字 に よ る デ フ レ 圧 力 が 物 価 水 準 を 下 落 さ せ 、 実 質 貨 幣 残 高 を 上 昇 さ せ る と い う い ず れ か の 方 法 で 満 足 さ れ る 。 い ま A 国 、 B 国 の 成 長 率 を 右 、 2 5 ( 計 V き ) 、 イ ン フ レ 率 π 、 実 質 貨 幣 残 高   ユ       う を 初 、 魏 と す れ ば

-譲

. 

(

)

で 示 さ れ る 。 す な わ ち 実 質 貨 幣 残 高 ( ミ " + § ︾ ) 一 定 な ら ば 両 国 の 成 長 に つ れ て 物 価 は 下 落 す る 。   ㈹   両 国 が ど ち ら も 成 長 せ ず 、 A 国 だ け が 通 貨 発 行 特 権 を 持 ち 、 そ の 通 貨 供 給 増 加 率 を 島 と す れ ば               ミ ミ ♂                     ⋮ : ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ・⋮ ⋮ ⋮ : ( 卜◎ )         む け                ミ 爲 十 ミ ◎ と な り イ ン フ レ が 生 じ る 。 ② 式 は A ・ B 両 国 と も 対 外 均 衡 が 成 立 す る 条 件         § 覧 " ミ 爲 ( 亭 一 潮 ) ⋮ : ・⋮ ⋮ ⋮ : ⋮ ⋮ ⋮ ・( ω ) を 変 形 し た も の で あ り 、 ㈲ の 右 辺 は A 国 の 赤 字 を 示 し 、 A 国 の 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益 を あ ら わ し て い る 。   ㈹   A 国 が 非 成 長 国 、 B 国 が 成 長 国 で 、 B 国 が 通 貨 発 行 特 権 を 持 っ て い る 場 合 は 、 B 国 の 成 長 に よ っ て 生 ず る 追 加 的 通 貨 需 要 を B 国 自 身 の 通 貨 供 給 に よ っ て 賄 う こ と が で き る 。   働   A 、 B と も に 成 長 し 、 両 国 と も 通 貨 発 行 特 権 を 持 つ 場 合 、 B 国 が 対 抗 手 段 と し て 通 貨 を 発 行 し 、 A 国 に 通 貨 発 行 特           通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                                       一 = 二

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          通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                                         一 一 四 権 の 利 益 を 生 じ さ せ な い よ う に す る こ と が で き る 。 こ の 場 合

(﹃

)報

﹄.

)、

. 

(

)

で あ り 、 π は 侮 、 ん 、 砺 、 砺 の 大 小 に 依 存 す る 。 た と え ば ミ V O で も ミ ︿ 詳 な ら 分 子 第 二 項 負 で 、 π は A 国 の み 通 貨 発 行 特 権 を 持 つ と き よ り も 低 く な る 。 も し 、 詳 く 蕊 な ら 、 A 国 だ け で な く 、 B 国 も A 国 に 防 衛 的 通 貨 発 行 を 行 な う と イ ン フ レ は 激 化 す る こ と と な る 。 マ ソ デ ル の 分 析 は 、 イ ン フ レ の コ ス ト が 考 え ら れ て い な い 、 両 国 が ㈲ 式 で 貨 幣 を 発 行 す る と き 、 そ れ ぞ れ 自 国 貨 幣 を 発 行 す る の か 、 そ れ と も 両 国 と も ド ル を 発 行 す る の か 曖 昧 で あ る け れ ど も 、 世 界 的 イ ン フ レ 激 化 の 可 能 性 を 示 唆 し て お り 興 味 深 い 。   ﹁ ド ル 本 位 制 ﹂ に お い て は 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益 を ア メ リ カ が 持 ち 、 金 交 換 も 停 止 し 、 金 と ド ル と の 関 係 を 完 全 に 切 っ て し ま お う と い う も の で あ り 、 各 国 が ア メ リ カ の 金 融 節 度 の な い 政 策 に 好 ま し く な い 影 響 を 受 け て き た こ と は 繰 り か え す ま で も な い で あ ろ う 。 し た が っ て 、 こ れ に 代 わ る 通 貨 体 制 が 望 ま れ る 。   ウ 、 金 本 位 制   古 典 的 金 本 位 制 に お い て は 、 金 貨 の 額 面 と コ ス ト の 間 に 差 が 生 じ な い の で 、 通 貨 発 行 特 権 の 問 題 は 生 じ な い 。 ま た 金 為 替 本 位 制 に お い て は 、 金 請 求 権 に 対 し て 百 % 金 準 備 を 持 っ て い る 場 合 、 通 貨 発 行 特 権 に よ る 利 益 は 生 じ な い が 、 金 為 替 本 位 制 が 厳 密 に 運 用 さ れ な く な る と 利 益 が 生 じ る よ う に な る 。   エ 、 S D R 本 位 制   S D R は 、 一 九 七 〇 年 に 三 四 億 一 四 〇 〇 万 S D R 、 七 一 年 二 九 億 四 九 二 〇 万 S D R 、 七 二 年 二 九 億 五 一 五 〇 万 S D R と 三 年 間 に 合 計 九 三 億 一 四 八 ○ 万 S D R が 配 分 さ れ た が 、 そ の 後 は 各 国 の 合 意 を 得 る こ と が で き ず 、 七 三 年 以 降 今 日 ま で 配 分 は 見 送 ら れ て い る 。 S D R は そ れ 自 体 に 価 値 が な く 、 参 加 国 の 一 般 的 受 領 性 な い し 受 領 義 務 に よ っ て 支 え ら れ 、 そ れ に

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よ り 価 値 を 与 え ら れ る 。 S D R の 場 合 、 通 貨 発 行 特 権 は 世 界 各 国 の 合 意 の 下 に 行 使 さ れ る の で あ る 。 文 頭 で 述 べ た よ う に 新 S D R の 価 値 は ﹁ .バ ス ケ ッ ト 方 式 ﹂ に よ り 、 多 数 国 通 貨 の 価 値 に 依 存 す る 。 と こ ろ で 各 国 通 貨 の 価 値 は S D R で 決 定 さ                                                                   ヨ   れ る と 述 べ ら れ 、 明 ら か に 循 環 論 の 誤 り を 犯 し て い る 。 ま た 現 状 で は 介 入 手 段 と し て は 依 然 と し て ド ル が 用 い ら れ 、 ド ル の 通 貨 発 行 特 権 を な く す こ と は で き な い 。 S D R 本 位 制 に 近 づ け る た め に は 、 S D R の 民 間 保 有 、 S D R の 貿 易 決 済 へ の 使 用 、 S D R 使 用 に よ る 為 替 市 場 介 入 、 S D R と 金 と の 交 換 性 付 与 、 S D R の 復 元 義 務 の 廃 止 等 々 の 積 極 的 施 策 が 必 要 で あ る 。 し か し S D R 本 位 制 を 実 現 さ せ る た め に は 、 S D R を 実 体 価 値 の あ る も の に リ ン ク さ せ る こ と が 大 前 提 で あ る 。 そ の 一 方 法 と し て は 、 金 価 格 を 引 き 上 げ 、 そ の 評 価 益 を I M F が 集 中 的 に 管 理 し 、 そ れ を 準 備 に S D R 券 を 発 行 す る こ と が 考 え ら れ る 。 し か し 現 状 で は 先 進 国 の 利 害 、 開 発 途 上 国 援 助 と S D R の リ ン ク 問 題 と い っ た 大 き な 懸 案 が 存 在 す る 。   通 貨 発 行 特 権 の 問 題 を 考 え る と き 重 要 な こ と は 、 い か に 特 定 国 だ け が 、 そ の 利 益 を 独 占 す る こ と な く 、 世 界 全 体 と し て 公 平 に 利 益 を 享 受 す る か と い う 分 配 の 側 面 で あ る 。 当 面 、 新 国 際 通 貨 制 度 が 実 現 で き な い 状 態 に あ っ て 、 そ の 問 題 に 少 し                                         へぐ   で も 答 ・見 て く れ る の は ﹁ 最 適 通 貨 地 域 ﹂ の 理 論 で あ ろ う 。 す な わ ち 、 あ る 大 き さ の 経 済 規 模 を 持 つ 数 地 域 を 形 成 し 、 そ の 地 域 内 で は 固 定 相 場 を 維 持 し 、 地 域 間 は 変 動 相 場 制 に し て 、 少 し で も 通 貨 発 行 特 権 の 利 益 を 公 平 に 配 分 し よ う と す る 方 法 で あ る 。 し か し な が ら 、 将 来 ど の よ う な 通 貨 制 度 が 形 成 さ れ る に し て 蝿 実 体 価 値 の あ る も の に リ ン ク し な い 以 上 ・ そ の 通 貨 制 度 の 長 期 の 安 定 は 望 め な い と い え る だ ろ う 。   ( 1 )   閑 . ﹀ . ζ 仁 民 ① 一r ζ o ロ ① 冨 ﹁k ↓ 冨 o 曼 ℃ Ω c o 畠 ①自 ℃ ロ 匡 一。。三 口σq O o ヨ ℃ 撃 ざ 9 一竃 0 3 ⋮2 一 ㊤ 謡 .拙 稿 ﹁ イ ン フ レ ー シ ョ ン と 国 際 通 貨 制 度 ﹂       前 掲 論 文 。 島 野 卓 爾 ﹁ 貨 幣 供 給 と イ ン フ レ 国 際 的 波 及 ﹂   ﹃ 現 代 経 済 ﹄ 十 号 、 昭 和 四 十 八 年 秋 季 号 を 参 照 。   ( 2 ) ま 悔 し。 二 ︻< ざ 。 ワ 。 = :   ( 3 )   則 武 保 夫 ﹁ S D R の 運 命 -価 値 保 証 を 中 心 と し て ﹂   ﹃ 国 民 経 済 雑 誌 ﹄ 第 二 二 〇 巻 第 二 号 、 昭 和 四 十 九 年 八 月 。   ( 4 )   拙 稿 ﹁最 適 通 貨 地 域 の 一 考 察 ﹂ ﹃ 彦 根 論 叢 ﹄ 第 一 六 六 号 、 昭 和 四 十 九 年 三 月 。   ( 5 )   私 見 と し て は 、 一 国 民 通 貨 で は な く 、 超 国 家 通 貨 を 基 軸 と し た 新 し い 国 際 金 為 替 本 位 制 が 望 ま し い 。           通 貨 発 行 特 権 と 国 際 通 貨 制 度                                             .          一 一 五

参照

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