• 検索結果がありません。

3) ガラスは分からないことだらけである

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "3) ガラスは分からないことだらけである"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)特. 集. ニューガラスフォーラム創立30周年記念. 主査・委員長からのメッセージ. ガラスは分からないことだらけである 京都大学大学院工学研究科. 田中. 勝久. 筆者は平成26年度からニューガラスセミナーの主査を仰せつかっている。このセミナー は, 「ニューガラス製品の研究開発に携わる研究者・技術者等を対象に,ガラス技術及び ニューガラス応用製品の最新技術動向等を紹介する(ニューガラスフォーラムのウェブサ イトから引用) 」研究会であると謳われており,年に4回のセミナーが開催され,毎回一 つの定められたテーマのもと,産官学で活躍している研究者による数件の講演が行われて いる。平成26年度以降筆者が携わったテーマは,医療とガラス・セラミックス(厳密に言 えば,前任のニューガラスセミナー主査である京都工芸繊維大学の角野広平教授から引き 継いだもの) ,ガラスの破壊現象と高強度化,エネルギーを創出するガラスおよび複合材 料,コーティングと表面改質,新プロセスによる材料創製技術,研磨のメカニズムと応用 となっている。セミナーの参加者には企業の研究者,技術者が多い。また,テーマの検討 や講演者の選出にかかわる幹事会も企業の方々を中心に構成されている。 筆者は酸化物ガラスの研究から無機材料の世界に入ったが,最近は酸化物結晶に軸足を 移している。結晶は構造の多様な対称性に応じて電子構造,スピンの配列,フォノンの分 散にさまざまな特徴が現れ,それに基づき非常に面白い物性や優れた機能が観察される。 一方,ガラスはランダム構造ゆえにその解析に回折法が使えない上,仮想温度が変われば 物性も変化するという特徴もあり,本質を精度良く理解することが困難な,典型的な複雑 系である。同時に,アンダーソン局在,ボゾンピーク,比熱や熱伝導の低温異常などの普 遍性も見られる。ただ,これらの現象のほとんどは,未だにその本質が解明されていない。 そもそもガラス転移とは何か,ガラスは平衡相か非平衡状態かすら分かっていない。筆者 は,上記の主査を仰せつかってから,ガラス製品の実用化の段階においても未解明な問題 が多く残されていることを再認識した。ガラスの破壊現象,表面状態と研磨,溶融過程な どがその類である。前述のガラス転移は基礎的な興味だけでなく(21世紀に持ち越された 固体物理学の難問の一つと認識されている) ,粘度の温度依存性との関係からガラス製造 プロセスとも大きくかかわる。まだまだガラスは分からないことだらけである。 19.

(2)

参照

関連したドキュメント

ハイデガーは,ここにある「天空を仰ぎ見る」から,天空と大地の間を測るということ

従来より論じられることが少なかった財務状況の

式目おいて「清十即ついぜん」は伝統的な流れの中にあり、その ㈲

Bでは両者はだいたい似ているが、Aではだいぶ違っているのが分かるだろう。写真の度数分布と考え

わからない その他 がん検診を受けても見落としがあると思っているから がん検診そのものを知らないから

はありますが、これまでの 40 人から 35

帰ってから “Crossing the Mississippi” を読み返してみると,「ミ

今回、新たな制度ができることをきっかけに、ステークホルダー別に寄せられている声を分析