「業務継続計画」(BCP)とは,自治体や企業等の組 織が,災害等の危機事態による業務の停止を防ぎ, 停止した場合でも業務をいち早く再開するために, 事前に策定しておく計画のことである4)。そのため には,業務継続のための優先業務のリストアップ, 必要資源の確保策,代替策の準備,復旧・復興にむ けた計画の構築が必要となる。内閣府が BCP の策 定を最初に求めたのは自治体であったが,その後, 企業の BCP 策定が求められ,さらには大学などの 学校の BCP,病院の BCP など,社会の広範囲な組 織に BCP が求められる時代となった。 この BCP の意味を理解するためには,「危機管理 計画」(ERP: Emergency Response Plan)との違 いを考察する必要がある。ERP とは, 組織が自然 災害等の危機事態において初動対応としてどのよう な組織体制でどのような危機対応を行うかを策定す る計画のことであり,一般的に「防災計画」と呼ば れるものや,「災害対策マニュアル」「災害対策ガイ ドライン」 などの名称で呼ばれるものの多くは, ERP に該当するものである。当然,危機事態に対 応するためには,危機の発生時の体制や対策,指揮 命令系統についてまとめられた ERP が不可欠であ ることは間違いない。しかしながら,これまでその ERP の中に業務継続に関する計画は含まれてこな かったのである。 具体的な事例でいえば,重要な交通ライフライン である鉄道会社における ERP は,自然災害の発生 時に,どのように鉄道を止め,乗客や駅にいる市民 にどのような情報を伝達し,どのように避難行動を うながすか,またそれを実行する災害対策本部をど 1.自然災害時の大学被害 2016年に発生した熊本地震によって,熊本市内に あった熊本大学や崇城大学では大きな被害が発生し た。 キャンパス内の建物被害では壁やガラスが割 れ,立ち入り禁止になった建物も複数存在した。物 理的被害を受けたのは,教室だけでなく,実験室や 研究室,図書館も含まれる。崇城大学の図書館では 頑丈に設置されている書棚が地震の揺れによって動 き,所蔵されている図書も多くが散乱した1)。 建物被害以外でも本震発生が深夜であったため, 教職員の参集の問題,学生・教職員の安否確認など 大学の授業の再開まで,復旧業務,復興活動におい て様々な問題が発生した。 熊本地震での被災地調 査,そして両大学へのヒアリング調査の結果2),大 学の業務継続計画(BCP: Business Continuity Plan) 不在による影響が大きいことが明らかとなった。 こうした自然災害による大学の被害,図書館の被 害は,戦後の大災害においても繰り返されてきた。 1995年の阪神淡路大震災においても,2011年の東日 本大震災においても3),同様の大学の被災は繰り返 されてきたのである。本論文では,自然災害を中心 に多様な危機事態において,大学がどのように危機 管理の体制を構築し,主に業務継続計画(BCP)を もとに大学業務をどのように継続していくべきか, 全国の大学に対するアンケート調査の結果をもとに 考察する。 2.オールハザード・アプローチと BCP 災害対策などの危機管理のレジリエンスを高める ためにこの10年来, 社会全体でもとめられている 抄録:自然災害や感染症パンデミックなどの危機事態において,大学には速やかな復旧・復興と業務継続が求 められる。そうした災害時に大学にはどのような業務継続計画(BCP)が必要か,そしてその大学 BCP が現 在の日本でどの程度普及し,そこにどのような問題が存在するのか,実際の社会調査のデータから検討すると 同時に,図書館業務に必要な業務継続について考察する。 キーワード:災害,大学,BCP,図書館,危機管理 DOI: 10.20722/jcul.2108
災害時における大学の業務継続計画(BCP)
University business continuity plan in the event of a disaster
福 田 充
Mitsuru FUKUDA図 1 業務継続計画(BCP)策定の状況 図 2 大学の防災計画(ERP)の策定状況 また,その防災計画に基づいてどのような防災訓 練を実施しているかその内容を示したのが図 3 であ る。消防法に基づいたオーソドックスな防災訓練で あるといえる避難訓練(95.9%)や消火訓練(85.8%) の実施率は高いものの,その他の訓練の実施率は低 いことが明らかとなった。災害が発生した時に極め て重要な「災害時使用機材の取扱訓練」の実施率は 28.4%であり,避難所運営訓練は9.6%とその実施率 は低いことがわかる。 のように設置し,どのような指揮命令系統で災害対 策を実施していくかを計画することになる。しかし ながら,BCP はそうではない。BCP とは, 本来, 鉄道という社会機能が自然災害などの危機によって 止まることによって,人や物の移動が止まり,災害 対策そのものや,復旧復興に向けた社会活動自体が 止まってしまうことを避けるために,鉄道という社 会機能を動かし続けることが業務継続であり,その 計画が BCP なのである。それは大学にも必要とな る。 そしてその ERP や BCP が対象とする危機には多 様なものがある。政府や自治体,企業,学校,病院 が向き合わねばならない危機は地震や津波,台風な どの自然災害だけではない。原発事故などの大規模 事故,テロリズムやミサイルなどの国民保護事案, 戦争紛争などの安全保障事案,大規模サイバー攻撃 などの情報セキュリティ事案,または現在感染拡大 中の新型コロナウイルスのような新感染症パンデ ミックなど,多様な危機に対応せねばならない。こ のように,あらゆる多様な危機に対応する危機管理 のアプローチを「オールハザード・ アプローチ」 (All Hazard Approach) という5)。BCP も本来は
このオールハザード・アプローチでなくてはならな い。 3.大学 BCP 策定の状況と諸問題 それでは,日本の大学における BCP 策定の状況 とその問題点について考察するために,日本大学危 機管理学部・福田充研究室が実施した2017年のアン ケート調査の結果をみてみたい6)。この調査は2017 年に実施した日本のすべての大学を対象にした郵送 法によるアンケート調査である。 まず,BCP の策定の状況をみると, 図 1 のよう に2017年の段階で策定済みの大学は9.4%, 策定中 である大学は5.3%と極めて少ないことが明らかと なった。 策定を検討中である大学が44.7%であり, この大学のうちこの 3 年間で策定された大学はある 一定程度存在することは推測できる。策定はしない と回答した大学は38.9%であった。このように大学 における BCP 策定状況は極めて遅れており,この 数値は同じ時期の自治体や企業の策定割合と比べて も圧倒的に少ない。 続いて,同じく日本全国の大学における防災計画 (ERP)の策定状況を示したのが図 2 である。図 2 の よ う に す で に 防 災 計 画 を 策 定 済 み の 大 学 は 45.5%,策定中である13.1%と合わせると過半数に のぼり,BCP と比較すれば防災計画の方が現在の 大学では策定率が高いということがわかる。
比較的低い傾向にあるが,この BCP 策定のために 必要な「マンパワー」「専門的知識」「費用」という コストが策定のためのボトルネックになっていると いえる。また「上層部が BCP の重要性を認識して いない」(6.4%),「教員・ 職員が BCP の重要性を 認識していない」(19.1%) などのリーダーシップ をとる人材がいないこともその理由として考えられ る。 図 4 BCP に盛り込まれた項目 図 5 BCP を策定できない理由 そもそも大学に危機管理を専門にする部署がない という組織的な要因もその理由として考えられ,ま たそうした危機管理に関するコンサルタントや研究 機関,組織との連携や協力体制が構築できていない ことも,その理由として考えられる。大学の中で, 上層部や教職員の BCP に対する認識をどのように 高めていくか,また,教職員の中でどのように,専 門的知識や人的資源,費用を充実させるかというこ とも課題となる。 続いて,BCP についてみると,BCP をすでに策 定している大学においてその BCP に盛り込まれた 項目の内容を示したのが図 4 である。大学の業務を 継続するために必要となる物理的な環境的要素であ る, 人員の確保(80.6%), 施設の確保(86.1%), 通信システムの確保(77.8%), ライフラインの確 保(75.0%)はそれぞれ高い割合を示している。し かしながら,これらの要素は BCP の要素であると 同時に,ERP の要素として必要であるために, 網 羅されているという側面が強い。こうした環境的要 素があって初めて,具体的な業務の継続が可能とな るのであり, その継続すべき要素の検討こそが BCP の中心となる。 大学業務としてもっとも重要なものである「授業 の継続」は58.3%,「研究の継続」は36.1%と,とも に BCP にとってもっとも重要な要素であるにも関 わらず十分に検討されていないことが明らかとなっ た。また,学生支援のために極めて重要である「学 生生活支援」は44.4%,「就職活動支援」は22.2%と これらも決して十分に検討,構築されている状況で はないことが判明した。大学の経営的継続のために 不可欠な「入試業務」も38.9%,「財務」も36.1%と 低い値に止まっている。こうしてみたとき,大学の BCP を策定した大学の中でも, これらの大学の運 営に必要な業務全体において網羅的に業務継続が計 画されているわけではない実態が明らかとなった。 すでに BCP が策定されている大学においても,そ の内容が引き続き改善されなくてはならない。 他方で,BCP が策定されていない大学において, 策定できない理由を示したのが図 5 である。もっと も多かった回答が「策定するマンパワーが足りな い」が59.3%,続いて「策定に必要な専門的知識を もった教員・職員がいない」が53.4%という高い割 合を示している。「策定の費用がかかる」は6.9%と 図 3 実施している防災訓練の内容
織体制は,通常の業務を継続するための組織体制で なければならず,そのため BCP のために必要な組 織図は,教務課,学生課,就職指導課,管財課,研 究事務課のような平常時の組織体制がそのまま維持 される。それが ERP と BCP の組織体制の考え方の 違いである。 図 7 大学 BCP のための組織図 最後に時間軸の観点から,④ BCP のフェーズ(タ イムライン)について検討したい。大学 BCP には 4 段階のフェーズがある。最初は,(1)初動対応の フェーズであるが,これには,①教職員の参集,② 対策本部の設置,③安全確保,④安否確認,⑤被害 調査,⑥情報収集といった項目が含まれる。しかし ながら,この第 1 フェーズは,危機対応の初動であ るために ERP の作業と共通している部分が多い。 続いて,(2)業務継続のための緊急対策のフェーズ である。この第 2 フェーズには,①学生,学生の保 護者等との連絡,②中核業務の継続・復旧方針の設 定, ③実施体制の確立が含まれる。 この段階で BCP 独自の業務継続のための作業が始まる。次が, (3)業務継続のための応急・復旧対策のフェーズで ある。この第 3 フェーズには,①業務継続・再開の 準備及び継続・再開,②教職員,学生のための業務 資源対策が含まれる。最後が(4)地域貢献活動の フェーズである。この第 4 フェーズには,①地域住 民の受け入れ,②学生ボランティアのマネジメント などの地域復興,地域貢献のための大学の活動が含 まれる。 このように,BCP には時間軸のタイムラ インの要素が求められる。 5.大学 BCP の特殊性 同じく BCP が求められる自治体や企業と比べて, 大学の BCP には特殊性が認められる。その 1 点目 は,業務に季節性が大きく反映されることである。 4 月に入学してきた新入生や進級した学生たちに対 4.大学 BCP のあり方 大学 BCP のあるべき姿について,その策定の準 備や改善のための目標として検討すべき軸はたくさ んある。大学 BCP を策定するためには,主なもの だけでも① BCP の目的,② BCP の対象(想定する リスク),③BCPの組織体制,④BCPのフェーズ(タ イムライン)などを検討する必要がある。 まず,① BCP の目的とは何か,その理念を構築 せねばならない。大学の BCP の目的は,危機事態 においても学生に対するサービスを継続することで ある。学生に対するサービスとは教育活動の継続と いう社会的使命である。また,研究活動の継続とい う社会的責任であり社会的資産である。このように 大学による BCP の構築自体がその社会的価値を高 めるという状況を作り出すことが重要である。 続いて,② BCP の対象となるリスクとは,自然 災害(地震・台風・大雨・津波・火山),大規模事 故・人為災害(原発事故・航空機事故・ライフライ ン事故),テロリズム(CBRNe)やミサイル(核・ 通常弾頭)などの国民保護事案,戦争・武力攻撃事 態などの安全保障事案,サイバー攻撃などの情報セ キュリティ事案,感染症パンデミックなど社会で発 生するハザード系リスクのすべてである。日本の自 治体や企業などの BCP は,自然災害偏重となる傾 向があるが,オールハザード・アプローチに基づい て,これらの単一災害だけでなく,複合災害に対し ても計画が必要なのである。例えば,2019年台風15 号災害のような台風という自然災害とそれによって 発生した千葉県の大規模停電も複合災害であり,新 型コロナウイルス感染拡大状況において発生する大 規模災害も複合災害といえる。自治体,企業,学校 も,危機は選べないのである。 図 6 ERP のための組織構造 また,③ BCP の組織体制について考察するとき, ERP のための組織体制(図 6 ) が平常時の組織体 制ではなく,危機事態のために設置された特別な組 織体制であるのに対して,図 7 のように BCP の組
を実施するということが可能となる。例えば,日本 大学の場合は,首都圏で大震災があった場合でも静 岡県や福島県にも学部のキャンパスが存在し,首都 圏の被災した学部の機能の受け入れや疎開が可能で ある。 こうしたキャンパス間での連携が重要とな る。これには本部機能の移転,研究室の移転,サー バーの移転など様々なレベルのキャンパス連携が考 えられる。 しかし,そのように無事なキャンパスが残らない 可能性もある。大学全体が被災した場合には,③大 学間広域ネットワークによる継続という方法を考え なくてはならない。これは,大学を超えた広域ネッ トワーク連携であり,被災地となった大学が,被災 地外である大学と広域的に連携することで,授業を 継続する方式である。例えば,熊本地震の際には, 被災した熊本大学と九州大学が広域連携し,授業継 続を実施することが可能となった。また,南海トラ フ巨大地震にむけた香川大学と四国の他大学との連 携などのケースもある。 7.図書館 BCP の構築に向けて 大学において図書館は教育の継続,研究の継続の ために不可欠な存在である。教員にとっても,学生 にとっても,学びや論文やレポートの作成のために その蔵書やネットワーク・サービスの利用は欠かす ことができない。大震災などの危機において,そう した蔵書やネットワーク・サービスへのアクセスを どのように維持することができるか,図書館独自の BCP 構築が求められている。 大震災などの被害に 耐えられる電力や通信機能のバックアップと同時 に,蔵書のデジタル化,ネットワーク化,クラウド 化による図書館機能の維持,継続が必要である。 同時に,災害に強い建物の構築,耐震化も必要で ある。 強い揺れに耐えられる書架, 地震の揺れに よって図書が飛び出して散乱しない書棚の設置も必 要である。そうした物理的対策だけでなく,図書館 職員の参集体制とバックアップ体制の構築も求めら れる。こうした BCP としての業務継続計画を構築 するだけでなく,それを運営,訓練していく業務継 続マネジメント(BCM: Business Continuity Man-agement)の実践も不可欠である。 このような図書館の BCP を構築するためには, 大学の教育・研究活動における図書館業務の位置付 けを確認し,図書館の継続を大学の中核業務として 認識することが必要である。また,危機事態におい ても図書館が独自にその目標復旧時間を設定し,危 機事態において提供できる図書館の教育・研究活動 のレベルや方法の検討,学生や共同研究機関などへ して前学期講義が開始され, 7 月には前学期の期末 試験となり, 8 月から夏休みが始まる。夏休み中も オープンキャンパスや集中講義などが実施され, 9 月以降で後学期が始まる。秋以降では11月に推薦入 試が開始され,12月末から冬休みとなる。 1 月には 後学期の期末試験があり, 2 月からは一般入試, 3 月には卒業式を迎える。こうした一連の年中行事の サイクルの中で, いつ大きな災害が発生するかに よって,影響を受ける行事が異なってくるというこ とである。年中行事のどのタイミングで危機が発生 しても,それらの業務が継続できるように,具体的 なシナリオ想定が必要となる。 また 2 点目として, 収入源の特殊性が挙げられ る。日本の大学の主な収入源は,受験料,入学料, 学費である。こうした収入の多くが, 1 月から 3 月 に集中しており,財務上,この時期の危機に対して どのような業務継続のための措置が必要であるか, その備えが必要となる。 6.授業継続のための大学 BCP 大学 BCP において,もっとも重要なのは学生サー ビスの中心である,授業の継続である。今後日本を 襲う,首都直下地震や南海トラフ巨大地震のレベル の大震災を想定したとき,大学はそのキャンパスが 壊滅的な被害を受けることが想定される。そのレベ ルの被災状況で授業を継続するためには, 3 つの方 法が考えられる。それは①オンライン授業による継 続, ②キャンパス疎開による継続, ③大学間広域 ネットワークによる継続の 3 つである。 オンライン授業による継続とは,新型コロナウイ ルスの現在でも授業の継続のために実施されてい る,インターネット環境を利用したオンラインによ るライブ方式,オンデマンド方式,課題提示方式に よる授業の継続である。しかしながら,これには大 きな問題がある。新型コロナウイルスの現在では, 電気や通信などのライフラインが生きているため, こうしたオンライン授業を継続することが可能であ るが,大震災においては停電や通信途絶が発生する ため,こうしたオンライン授業の実施が困難な状況 が発生する可能性が高い。被災地での電気,通信の 復旧,復興は数カ月におよぶ可能性もある。 その場合に考えられるのが,②キャンパス疎開に よる継続である。大学の規模と構造によるが,キャ ンパスが複数に分散していて,それが広域化してい る場合には,大震災においても被災するキャンパス と無事なキャンパスがわかれる可能性もあり,その 場合,被災したキャンパスから安全なキャンパスへ 機能を移転して,安全なキャンパスでの授業の継続
理学部危機管理学研究所 , 2020, 第 4 号, pp.4-17. 2 ) 福田充「自治体リスクコミュニケーションの原則と 課題~新型コロナウイルスを事例に」『ガバナンス』, ぎょうせい, 2020年 5 月号, pp.42-44. 3 ) 福田充「新型コロナウイルスにおけるリスク・コミュ ニケーションの課題」『治安フォーラム』,立花書房, 2020年 8 月号, pp.47-57. 4 ) 福田充「アフター・コロナのグローバル・ジャーナ リズム~新型コロナウイルスをめぐるテレビのリス クコミュニケーション機能について」,『海外調査情 報』,日本民間放送連盟研究所, 2020, Vol.25, pp.1-7. 5 ) 福田充「危機の時代における『危機管理学』 の確立 ~日本大学危機管理学部危機管理学研究所の設置に 際して」『危機管理学研究』, 日本大学危機管理学部 危機管理学研究所, 2017, Vol.1, 4-17. 6 ) 福田充「熊本地震における被災者アンケート調査か らみる災害情報利用の実態」,『災害情報』,日本災害 情報学会,2017,No.15-2, pp.121-126. 7 ) 福田充『リスク・ コミュニケーションとメディア~ 社会調査論的アプローチ』,北樹出版, 2010. 8 ) 福田充 「社会安全・ 危機管理に対する意識と社会教 育・ マスコミ報道に関する調査研究~リスク・ コ ミュニケーションの視点からの一考察」『平成14年度 研究助成報告書』, 2004, 財団法人社会安全研究財団 , pp49-98. 9 ) 福田充編『危機管理学の構築とレジリエントな大学 の創造のための総合的研究』,平成29年度日本大学理 事長特別研究報告書, 2018. 10) 福田充編『危機管理学の構築とレジリエントな大学 の創造のための総合的研究』,平成28年度日本大学理 事長特別研究報告書, 2017. 11) 福田充編『危機管理学の構築とレジリエントな大学 の創造のための総合的研究』,平成27年度日本大学理 事長特別研究報告書, 2016. 12) 福田充編『大震災とメディア~東日本大震災の教訓』, 北樹出版, 2012. 13) 福田充・宮脇健『福島第一原子力発電所事故に対す る原発周辺住民の意識に関する実証研究』日本大学 法学部・福田充研究室報告書, 2013. <2021.2.18 受理> ふくだ みつる 日本大学危機管理学部教授/日本 大学大学院新聞学研究科教授 の周知も求められる。さらには,教育・研究活動の 拠点としての図書館の設備,人材,情報システム, 利用方法の代替策を用意しておかねばならない。そ して,そのためには平常時から全ての教職員や学生 との間で図書館の業務継続についてのコミュニケー ションの徹底が必要である。こうした平常時からの 不断の努力の積み重ねによって,大学ならびに図書 館の業務継続は実現できるのである。 注・引用文献 1 ) 日本大学危機管理学部福田充研究室は,2016年 5 月, 9 月に二度,熊本地震の被災地調査を実施し,その 中で熊本大学,崇城大学へのヒアリング調査を実施 している。 2 ) 熊本地震被災者アンケート調査については,福田充 (2017)(福田充「熊本地震における被災者アンケー ト調査からみる災害情報利用の実態」,『災害情報』, 日本災害情報学会,2017,No.15-2, pp.121-126.) を 参照のこと。 3 ) 東日本大震災の被害状況,被災者の社会調査につい ては,福田充ら(2012)(福田充編『大震災とメディ ア~東日本大震災の教訓』,北樹出版,2012)を参照。 4 ) 業務継続計画(BCP)については,福田充ら(2018) (福田編『危機管理学の構築とレジリエントな大学の 創造のための総合的研究』,平成29年度日本大学理事 長特別研究報告書,2018.)を参照。 5 ) オールハザード・アプローチの概念については,次 の文献を参照のこと。福田充(2020)「危機管理学に おけるオールハザード・アプローチの理念」『危機管 理学研究』,日本大学危機管理学部危機管理学研究所 , 2020,第 4 号,pp.4-17. 6 ) この全国大学 BCP アンケート調査の概要は以下の通 り。 調査対象は日本全国の大学,大学院,専修学校など 高等教育機関,標本数は778標本,標本抽出方法は全 数調査(悉皆調査), 調査方法は郵送配付郵送回収法, 調査期間は平成29年11月 8 日から平成29年12月15日, 有効回収数は244標本,有効回答率は31.4%である。 参考文献 1 ) 福田充「危機管理学におけるオールハザード・ アプ ローチの理念」『危機管理学研究』, 日本大学危機管