「プロイセン国家における学校制度の構成に関する一般的法律案(1819年)とJohann Wilhelm Suvern : とくに「学校監督」の制度と機構の解明を中心に(その三)
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(2) . 「プロイセン国家における学校制度の構成に関する一般的法 l he 律案 (1819年) lm suvern. 」 とJohann Wi −− とく に 「学校監督」 の制度と機構の解明を中心に −− その (三). 大. 功. 崎. 雄. E f i l l lnelnen Gesetzes t i iber d e Verfassung des , , ntwur e nes a ge Schulwesens i i 1819” und r ] n preuBi schen Staate vor ・ 1 27 . Jun. l he lm suvern als der Verfasser desselben, Joham Wi −−. icht auf die Ver 1 i f t besonderer Rncks assung und den. ‘ −− Apparatvon der Auf ih i e Schule‘ , , sc tuberd (3) } . 、、 J . ●!. Vonl sao OHSAK1 , 目. 次 1, はじめに. n, 「法案」 の構成 1, 立法過程と 「法案」 の骨子 .の逐条構成 2. 「法案」 m, 学校の設置・維持・監督に関する ,法規定の構造 1. 学校の設置主体について 1 ) 「公普通学校」 の概念との関わり ( (以上, 第3 5巻. 第2号). (以上, 第36巻. 第1号) , .. 2 ( ) 就学義務との関係 1) 子に対する親の教育義務と就学義務. ど 、. 1…. 2) 初等教育段階の教育義務と教育機会の選択 3) 就学義務の免除 4) 就学義務の履行・就学奨励 5) 義務不履行者に対する処罰 6) 小結び.
(3) . 大. 崎. 功. 雄. 3 ( ) 教育目的および内容との関係. 1)「公普通学校」 の教育目的と教育活動領域 2)「公普通学校」 の教育内容 −− 宗教教育と訓育 3)「公普通学校」 の教科目 ( 4 ) 「公普通学校」 の設置義務と設置主体 1) 設置義務について 2)「農村学校組合」 について. (以上, 本号). ( 3 ) 教育目的および内容との関係 既に触れたように, 「法案」 は 「公普通学校」 の第一条件と して 「人間の一般的陶冶それ自体を 目的」(第1条) とすることを挙 げ, ここに 「公普通学校」 の教育目的を明示的に規定している, かかる教育目的とそれに基づく教育内容が各階梯の 「公普通学校」 の内的条件となるものであり, 学 校の設置・維持・監督の全体にわたってこれが保証されることを 「法案」 は要求している. 「公 普通学校」 の教育目的と内容の規定は, それが, 直ちに学校設置者を特定するものではなくとも(む しろ, 既述のとおり, 「法案」 は学校設置者を特定していないところに特色があった) , その実質的 担保者を想定. させるものである. とりわけ, 農村における普通初等学校の設置・維持を担う 「農村 学校組合」 の形成 (第28条 4項) は, 設置・維持にかかわる人的・財政的条件面から考慮される だけではなく, 「公普通学校」 の教育目的・内容面の公共的保証と してもおさえておく必要がある であろう, また, ギムナジウムの教育内容 (教科目) の規定は, ギムナジウムの教員の資格と地位 を法的に創出することとなっ た1810年7月12日の 「教職志願者に実施すべき一般的試験に関する勅 2 3 } お よ び1812年 lgemei i f l da u ten)」( 令 (Bd i k nerPr skand twegen einzufuhrenderal ungderSchu amt , 2 4 )な ど に よ て 進 め ら れ て い た 上 級 諸 ( i i l の 「ギ ム ナ ジ ウ ム 卒 業 試 験 規 則 (Ab t ur ent enreg ement)」 っ. 学校改革の一応の帰結でもあり, 実質的にはギムナジウム設置者の限定であり, 既存の 「学者学校 l (ge hu l t 」 などの都市学校へのいわば降格をも意味するのである, 「法案」 はこの点に eSc ehr en) か か わ っ て 次 の よう に規 定 し て い る. t 「したがって, 個々の地区 (or t) もしくは団体 (Genossenschaf en) の 学 者 学 校 や い わ ゆ る ラ. テン語学校が, 学校制度のかかる一般的・計画的整備が可能となる前に特別な動機から設置され てしま っ ている場合, もしそれらが今日十分吟味すれ ばかかる 学校としては無用と見られかつ法 的に問題 がなければ, 当該学校は, 状況を十分考慮した上 で, 一般的な上級都市学校もしくは下 級都市学校 に整理されるか, あるいはまた他の学校に統合さ れることができる,」{第25条. 5. { 2 5 ) 項). 以上のような意味において, 「公普通学校」 の教育目的と内容に関する規定は, いわ ば設置基準 として, その設置主体を検討する上で前提的な問題をなすものである.. 1)「公普通学校」 の教育目的と教育活動領域 「公普通学校」 は, 「個々の特別な職業への直接的準備を目的とせず」 , 「人間の一般的陶冶それ 自体を目的」 とする (第1条) ここに言う 人間の一般的陶冶 」 =人間教育は 「 . , 職業教育に対 し 2.
(4) . l he lm Savern 」 とJ oha nn Wi . 「プロイ セン国家における学校制度の構成に関する一 般的法律案 (1819年). ては普通教育, 身分的・分離的教育に対して は共通教育 (男女別学を原則としているが) のことで あり, その原理的根拠としては諸能力の発達を目指す教育を意味した, 一方, かかる人間教育は「国 l i i 」 と統合され, 併せて 「国家目的」 との結合も企図されたのである. 民教育 (Na t on a e r z ehung) ug end er 「公普通学校の国家およ び国家目的との関係 は, 公普通学校は, 民族の青少年教育 (J l ks) の根幹かつ中核として国民教育全体の基礎を形成する, というものでなけれ i z ehungdesvo lgemein‐meル ばならない, 市民的使命に向けた青少年教育を可能な限り一般的・人間的陶冶 (al. i l dung) に 基 づ か せ る こ と, そ れ に よ っ て 青 少 年 を 国 家 社 会 へ の 参 加 に 向 け て ふ さ l i sch che Ausb. わしく準備することおよび国王と国家に対する忠誠愛を喚起することは, 公普通学校が÷貫して 公普通学校の国家目的との関係,. 真剣に努力し達成しなければならない課題である.」(第2条 傍点……引用者). 合は, 教育目的論のレベルでは,「一般的・人間的陶冶」 みられるとおり, 人間教育と国民教育の統. i immung) 」 の教育 (=市民教育) との統合として位置づけられ, と 「市民的使命 (bu l heBe t r c s r e g もって 「国家社会への参加」 および 「国 王と 国家に対する忠誠愛」 に向けた教育に結合されている のである. ここでとくに確認しておかなけれ ばな らないことは, 市民教育の基礎に人間教育が位置 づ けられ, 人間教育が全てに先行するという文脈であ る. さらにこのことを媒介として, 「国家社 会への参加」 と 「国王と国家に対する忠誠愛」 の教育が企図されているということ である. 筆者は, 2 6 ) ここでは 人間教育の 「法案」 の教育目的規定とその内在的矛盾 を別に論 じたことがあるが( , , 先行をこそ重視しておき たい, さらに, 人間教育と市民教育の統合は, 二つの異なったアス ペク ト, つまり 「国家社会への参加」 の準備と 「国王と国家への忠誠愛」 の喚起という異質な側面を有して いることに注目しておきたい. 前者のアス ペク ト, すなわち, 「国家社会への参加」 に結果する人 間教育と市民教育の結合は, 人間教育を通じての主権者教育を意味し, 人間教育と主権者教育の結 合とおさえることができる. にもかかわらず, それは 「国王と国家への忠誠愛」 の教育に補完され, 君主制的国家主義に転化して いるの である, 「法案」 の教育目的規定は, 以上のような矛盾を内包 する人間教育と国民教育の統合を企図しているところにその特徴があった, さて, 「公普通学校」 は普通初等学校 −− 普通都市学校 −− ギムナジウムと連続する三階梯の 学校から構成さ れる (第3条) が, それらは人間教育を基盤にした国民教育の機関として, 内的に 結合する一つの体系とみなされる. i l i l dung) の た め の 不 t Jugendb 「こ れ ら す べ て の 階 梯 は, 全 体 と し て 国 民 の 青 少 年 教 育 (Na ona −. 可分の一大機関としてみなされ得るように, それらの窮極の目的にしっかりと向けられなけれ ば ならない. したがって, それら全体の構造は内的に一致する後者 (国民の青少年教育……引用者) の体系に基づかなければならないのである, つまり, この体系は諸階梯相互を内的に関係づ け, どの階梯にも全体の一般的, 本質的性格からの逸脱が生じないようにするものである. このため, 各階梯はその固有の目的を追求しなければならないが, しかしこの目的は共通の窮極目的の中に 含まれているが故に,同時にそのすぐ上の階梯への準備となり得るものでなければならない,」(第 ( 2 5 ) 4条 これら諸階梯相互の内的関係) このように, 「公普通学校」 は, 一方では各階梯固有の目的を追求すると同時に, 共通の目的 −− 人間教育に基づく 国民教育 −− に統合・包摂されるのである,.
(5) . 大. 崎. 功. 雄. ところ で, かかる教育目 的は如何なる教育活動の領域において実現されるの であろうか, 「法案」 はその第7条 (「学校の全教育活動について」) において, 「公.普通学校」 が包括すべき教育活動の 諸領域を次のように規定している, 「この基本規定に基づき, 学校は一般的陶冶の機関として, 知識と能力の陶冶を目的とする教授 の面からも, また道徳的行為に向けた実践的陶冶を内包する訓育の面からも, 全人を包括すべき で あ るゾ ,但 し こ の 両 者 はそ の 実 行 に 当 た っ て, 相 互 に 分 離 さ れ る の で は な く, 交 互 に 組 み 合 わ さ っ て い る の であり, また学校の全教育活動に礎石を与えなければならない宗教的情操 (Re l i i i a t t o s g 2 8 { ) ) の 陶 冶 に よ っ て 最 も深 く 結 び 合 わ さ れ て い る の で あ る.」 み ら れ る と お り, 学校の教育活動は①教授 (Un i h i i l i t t) r e r c s z n) p , ②訓育 (D , ③宗教的情操教 育の三つの領域から構成されている, ここには, 人間の内面的自由を至高とし, したがって公教育 は知育に限定されるとする コン ドルセ型の公教育観は見られな い. むしろ, 内面の自由との緊張関. 係は希薄であり, 宗教教育や訓育が知育と無雑作に並存させられている. 、 ‘しかも, 宗教的情操教育 が教育活動の基礎とされ, 教授と訓育を結合するものと・して特別の位置を付与されているのであ 2 ) 以下 教育活動の三領域に即して教育内容を検討しておこう 9 る( , , . 2)「公普通学校」. の教育内容. 宗教教育と訓育. まず第一に, 「宗教的情操」 の陶冶について であるが, 「法案」 はキリス ト教の使命感情の教育と してその性格を規定した ・上 で, 学校がこの点で家庭教育を補完し, あるいは家庭教育を方向づける ことまでも責務とするものと定めているので・ある, かかる点でも, 「公普通学校」 は私事としての 家庭教育の延長として組織されるの ではなく, 逆に家庭教育のコントロール, 私事の統制の機能を 負わされて いることが明瞭である, 「法案」 はその第8条 (1 宗教的情操の陶冶について) 2項 で 次●の と お り 定 め て い る,. 「それ故学校は, その生徒を真の宗教的情操と敬慶さの精神へと非常に早くのうちから高め, ま たその精神を確実にしなければな らない, かく してこの点で, 家庭教育を支え,.あるいは必要な 場合にはそれを補充し, そうすることによって家庭教育固有の働きに統一性と継続的内容を与え 3 0 } る よ う 努 め る こ と は, ま さ に 学 校 の 責 務 な の で あ る.」( .. かかる目的に基づく宗教教育の具体的内容は, 各種の宗教的ないしは宗派的慣習が中心である, 「法案」 に明示されているものを列挙すれば, 学校もしくは教育施設における 「共同礼拝」 による 「祈り」 と 「敬度なる熟考」 , 日曜日・祝祭日・蹟罪日・祈祷日の教会礼拝の奨励,.「記念日や特別 な機会に際しての臨時の儀式」に「宗教的性格の講演や歌を結びつけること」 ,福音派およびカ トリ ッ ク派それぞれの聖餐式等々 である.′これらは 「訓育」 と結びつけられると同時に, 教科としての 「教 義 (Re l i i l ● )」 ・ 賛 美 歌 と 補 完 し 合 う も の で あ る こ と は 言 う ま で も な い. ons ehre g. 宗教教育が学校教育の基礎 である とする 第7条の規定にもか ・かわらず・ , 宗教教育の具体的内容は それ程多く はない し, また宗教的 (宗派的)i 慣行をとくに越える ものは見当たらない. さらに 宗 , 教教育は宗派別に行うことを原則とする規定 (第6条3号1段) にもかかわらず,,殊更宗派主義的 志操が位置 づ けられているわけではなく, 一定の宗教的慣行の尊重が述べ られているに過ぎない,.
(6) . 「プロイセン国家における学校制度の構成に関する一般的法律案 (1819年) l 」 とjoha he lm Savern nn Wi ,. ことは, 宗教教育 の目的が 「宗教的情操 (Re l i i i この・ t at)」 の 育 成 に 主 眼 を お い て い た こ と を あ os g らためて明示するのであり, かかる意味において, 「共通教育」 = 「一般的陶冶」(A I l I i neBi − eme g dung) に 接 合 す る こ と が で き る の で あ る,. 次に 「訓育」 である が, それは 「その対象に関して言えば, 教授と教授の成果とを促進するため に生徒によって実行されるべき事柄すべてだけでなく, 生徒のふるま い全体を含むものである」(第 ( 3 1 ) したが て 「訓育」 9条 2の1号) ・ は 「教授」 ; 「「般的陶冶」 の合理的遂行にかかわる生 っ . 徒の学習規律・態度の形成をまず第一の対象とするとともに, 併せて生徒の行為全体の監督・指導 ・と 「礼儀作 .をその任務とするもの である, この 「訓育」 の課題と・するところは, 「道徳性の精神」 法の精神」 に生徒を従わせること (同, 2号) ふ 「倫理的−宗教的思考および行動様式一般」 の教育, キリス ト教徒としての美徳の教育 (同, 3号) の他に, 国家道徳の形成であっ た. 「人格の道徳性には, 本質的に, 国王と国家に対する忠実な帰服, および法と法的秩序に対する 絶対的服従もまた含まれるのである. これ らを青少年の心の中に鼓舞し確実にすること, そして 学校の意のままになるあらゆる手段を使って各学校が公正な祖国愛の温床,となるよう 目指すこと はすべての男女教員の最も崇高な義務とされる, ま ・たこの義務を誠実に果たすこと.が教員の尊厳 ( ) 3 2 がそ れ に よ っ て 判 定 さ れ る べ き 主 たる 条 件 で あ る と こ こ に 官 せ ら れる.」 (同 4 号) ,. みられるとおり, 「国王と国家に対する忠実な帰服」, 「法と法的秩序に対する絶対的服従」 が− 般的道徳性と並ん で特別に位置づ けられているのである. この国家道徳の形成は, 既に教育目的の 検討において指摘したように, 「公普通学校」 の (君主制的) 国家主義的総括の訓育面 における現 われである. それはまた, 訓育面からの国民意識の形成, 国民の創出とオーバ÷ラ ッ プす′ る二≧. 「少年学校 (Knabenschulen). は,.生 徒 が よ り 大 き な 全 体 の, 利 己 的 で な い 勤 勉 な 」 員 と して 自. ( 3 } 〒 らをみなすように, 彼らを早くから習慣づけ? 写る体制を有すべきである,」(同, 6号) 青少年を最終的に国家の一員として自己認識させていく装置とし ・て学校が位置づ けられるのであ る, このことは, 「公普通学校」 が 「民族の青少年教育の根幹かつ中核として国民教育全体の基礎 を形成する」(第2条) ものとして, 国民教育体系の有機的−機関と して位置づけ・ られたことと対 応 して い る の で あ る.. さて, 以上のような訓育は, 学校の教育活動全般において行われるわけだが, 個々の学校 では「学 3 4 ) 校規則」 としてその基準が定められ, その遵守が生徒達に義務づけ られる( . . 「反対に, 公学校もしく は公的教育施設に児童を預 けている者は÷ 文書もしく は口頭による約束 なしでも, 児童が当該学校の規則をあらゆる部分にお いて厳格に遵守するのを決して妨げず・ む しろそれを遵守するよう断固として励ます義務と責任を有しているのであ る……」(第20条2 )の ( 3 5 ) 1 項 前 段) .. 「学校規則」 に含まれる主要な内容は 「一般的陶冶」 に対応する教授体系における生 徒の勤勉な 学習に関するものであっ た. 「公普通学校の規則に優先的に含まれるものは,′学校の全生徒が, 彼の一般的陶冶のためにこの 5.
(7) . 大. 崎. 功. 雄. 法律の規定に従い教授体系において指示されている事柄すべて, また彼が学校において達成した )の2 程度に応 じて可能な事柄すべてを学 びかつ勤勉に実行するとい うことである.」{第20条2 ( 3 6 ) 項) ,. 以上のような 「学校規則」 に関する規定 は, 「訓育」 の対象が 「教授と教授の成果を促進するた めに生徒によっ て実行される べき事 柄のす べて」(第9条, 1号, 前段) と してまずもっ て明示さ i h 」 を補完し, い れていることと対応するものである. このように, 「訓育」 は 「教授 (Un t t) e r r c わば教授活動に付随しそれを維持する機能として位置 づ けられているのである. にもかかわらず, 先に見たように, 「訓育」 が国家道徳の形成という独自の役割をも負わされているであり, ここに, 「公普通学校」 の教育目的の二重性が貫徹しているのである, 3)「公普通学校」 の教科目 第三に,「教授 (Un i 」 について検討しておこう.「法案」 はその第10条において 「教授(授 t) t e r r ch 業) 」 の対象についての一般的原則を規定している. やや長いが全文を挙げておこう. i 「教授は思考と認識の能力並 びにノ心情 (Gemu t) nn) および身体諸力の陶冶に, それ , 感覚 (S i i 自 体 と し て も 一 定 の 熟 練 (Fi t t er en) の た め に も, 関 係 し な け れ ば な らな い. gke. 教義と倫理学, 言語, 形と数, 自然と人間界, 身体と感覚の一般的な訓練, 並びに唱歌のため l i の特別な器官の訓練, 図 画 (Darstel ungdur chZe chnen) お よ び そ れ と 類 似 し た 習 字 (Sch6n ‐ i ben) は 一 般 に 教 授 の 対 象 で あ り そ の 構 成 要 素 で な け れ ば な ら な い, schre. 下級の学校においては手工の指導が付け加わらなければならない,但し,工場地帯やマニュフ ァ クチュ ア地帯にあっては, 一般的な教授を損わずに (第38条3号参照……原文) 許容できる青少 年の作業場での就労がこれに代えられるものとする. す べての女学校にあっては, 例外なく, 女性の手職の各々について, 女生徒の必要に応 じて教 授が施されなけれ ばならな い, 一般的な身体訓練に関してとくに考慮される べきことは, それがただ学校の全教育体系を補完 す る 一 部 と して かつ こ れ に 従属 す る もの と して 保 た れるこ と, と り わけ 人為 的 な身 体訓 練 i (Kunstl chen). i benen) か ら 自 由 で あ る こ と, こ れ と 正 反 対 に, 合 や 過 度 の 身 体 訓 練 (Uber t r. 目的的な段階毎に, 漸次的展開を考慮 して, また青少年の身体・精神および′か情の健康と力とを { 3 7 } 考慮して行われること, である.」(第10条 3 教授に関して) みられるとおり, 思考力・認識力の陶 台,′か清の陶 台, 感覚訓練および身体訓練の4分野が設定 C v湾陶冶のための教義・倫理学や唱歌, されている. これらは, 知的能力陶冶のための知的諸教科,′ 3 8 〉 初等 感覚訓練のための唱歌・図画, そ して身体訓練のための体育などの諸教科に区分される( , 学校における手工は特別な位置を占めて おり, 単に感覚訓練の教科としてでなく, 実質的には初等 3 9 } また 普通都市学校 レベルでは 教育段階における実業的教科として位置 づ けられるであろう( . , , 女生徒のために, 「一般的陶冶」 の教科目の他に婦人用 の手仕事が教授されることも特記しておく べ き で あ ろ う. i 以 上 の 教 授 領 域 は 各 階 梯 に お け る 「教 科 目 (Unt t ande) 」 と して具体的に明示さ t er r ch sgegens. れる, 以下, 普通初等学校, 普通都市学校およびギムナジウムの教科 目を簡単に整理しておこう(第 6.
(8) . 「プロイセン国家における学校制度の構成に関する一般的法律案 (1819年) l he im Savern 」 とJoh ann Wi . ( 4 0 ) 11・12・13条) .. 普通初等学校(第11条) l i lehre) i 1, 教義(Re ons g. 普通都市学校(第12条). 1. 宗教教授(Re l l i i h i i i i ) ) 1, 宗教教授(Re t t on sun e onsunt rr c err cht g g. 2, ドイツ語 (外国語学校では当該 2, ドイツ語(外国語学校 では当該. 国語). ギムナジウム(第13条). 国語) 3. ラ テ ン 語. 2, ドイツ語 (外国語学校では当該. 国語) 3, ラ テ ン語 4, ギリ シア語. 5, ヘブライ語 C将来の神学生に対 して) 6, フランス語およびその他の近代 外国語(特別の時間に任意とする) 3. 図形と数量(Fo rm−u nd Maβ− l i l t verha n s ehre) ,. hne i ) の初歩 図画(Ze c n. 4, 幾何学初歩と算術 (Fo rm−u nd 7, 数学 (純粋数学と応用数学) l Zah l ) en ehre ,. (初等数学と応用計算). 4, 算術(Za hre h l ) n e re . l h 実際的計算( i t ra く s c eRechnen) p 5. 博物(Na kund ) t ur e , bung 地 理(Erdbeschre i ) ,. 歴史の初歩,. 5, 自然科学( d ernaturwissen−. 8, 自然科学. f l i t i t ) scha che Un err cht 6, 地 理,歴 史( dergeograph i sche 9. 地理・歴史 dh i h i i un st ) orsc eUnt err t ch. 7. 図画 (Ze i hn ) c e n. 10 . 図画. 6, P 昌歌(Ges ) ang. 9, 唱歌(Si )(注) nge n. 1 1 , 唱歌 (合唱隊). 7, 習字(Sc h6n ) sch r eあe n. 8. 習字 (注). 8. 体育(Le be i ) ub s u ng en. 1 0 , 体育. 9, 手 工(Handarbe i ) t en ,. 女子学級および女学校 では, 女子の ための手仕事が加えられる,. 農 業 観 察( i i l i e n che geanschau. 12 , 体育. Be l ehrunguber 南el t− andwi r l i schaf t ) t chen Geschaf e. (注)「法案」 第1 2条の 「普通都市学校の数科目」 では, 教科の配列は8, 習字 9, 唱歌の順となっている , .. 以上の諸教科全てを備えているものが, それぞれ完全な初等学校・都市学校・ギムナ ジウムであ るが, 初等学校およびギムナジウムについては暫定的措置が講じられる, 初等学校にあっ ては, さ しあたり宗教, 国語の読み・書きおよ び唱歌 (したがっ て, 1・2・6) が最小限用意されなけれ ばな らない, ギムナジウムにあっては, 「宗教, ドイツ語を伴う古典語, 数学および歴史が学問的 なギムナ ジウムの教授の基礎をなす」 , 「但し, 最後に挙げた三つの教科のうち言語教授に主要な重 点が置かれるべきものとする」 と規定され, 中心教科が指定されている, かく して全ての ギムナジ ウ ム で 必 ず 用 意 しな け れ ば な ら な い 教 科 は, 1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5 ・ 7 ・ 9 ・ u ・12の 教 科 目 に 制 限. することができるものとされている, また都市学校について は, 「通常の都市学校において可能で ヮf.
(9) . 大. 崎. 功. 雄,. ある程度以上に生徒を市民生活の高度な職業一般に向けて準備し, 並びにギムナジウムに向けて教 育する場合」 」 と呼ばれる, r eStadtschule) , それは 「上級都市学校」(h6he 以上の暫定措置を考慮すると, 初等学校については相当高度な教科体系を要求しつつ現実の教育 実態に大幅に譲歩する一方, 都市学校については譲歩が見られない ばかりか上 級都市学校をも許容 .中心とする高度な教科群を 不可欠としているこ する 姿勢を示し, 併せて ギムナジウ ムには古典語を とが読みとれる. 後者のコントラス トは, 先にも触れたようにギムナ ジウムの資格認定の厳格化と 4 1 ) それに洩れた古典語学校の都市学校への降格という事態と も対応する( . なお, 初等学校・都市学校・キムナジウムの教科目の体系は拡大もしく は高度化していくように 対応しており, 三つの階梯 が内的に連続し合うという原則が教科目において保証されている.. 4 { ) 「公普通学校」 の設置義務と設置主体 1) 設 置 義 務 に つ い て. … − ● ョ. . ・′ ●. ・二. …. 「法案」 は各階梯の 「公普通学校」 の設置を定めてい,るが, それはまず教育行政当局の配慮義務 と し て で あ る.. 「教育制度の指導を命ぜられた当局 は, 国の全区域において各階梯の公普通学校が必要な数だけ 供給されるよう 努め,.また, 国の全住民に対し彼らの必要に基 づきその子弟の立派な指導のため の機会を提供し, もっ て彼らが止むを得 ず私立学校に救いを求めることができるだけ生じないよ ) ( 4 2 うに努めなけれ ばならない.」{第24条 ,学校の 必要数一般について) i ′ 「教育制度の指導を命ぜられた当局」 とは, 後に見るように,、地区・都市・郡 (Kre s) および 州 レベ ルの教育行政当局であるが, これらは各階梯の学校が必要数だけ用意されるよう監督・指導 ・..・. ー. する義務を負う. では, 各階梯の学校の設置義務はどの ように規定されているだろうか↓ 特徴的な ことは, 設置義務者を特定していないということである. ま ず ギム ナ ジ ウ ム に つ い て. 「各州はその州の大きさ, 人ロ, 住民の教養と職業に比例する十分な数のギムナジウ ムを, また 州内の都市の状態に応じて然るべく配分された数の ギムナジウムを有さなければならない.」(第 25条. { 4 3 ) 1 項). . ● 〉. 次に普通都市学校について 「各都市は普通都市学校を一校, あるいはその人口に比例して, 同時にその都市の女子に必要な 一般的教育を考慮 して,(第6条, ユ 、号に基づく……原文) , 複数の都市学校を有さなければなら な・ し、.. 人口15 00人以下の小都市 には, 都市学校の維持が困難で止むを得ない場合, 第11条の結びで示 ・しているような完全な初等 学校でも十分とすることができる. (中略) . ギムナジウムの存在する都市においては, それにもかかわらず, 可能である場合に限りギムナ ジウムの他にも普通都市学校が存在 しなけれ ばな らない, またその財政能力がないた 二めこれが許 ● . さ れないような都市に限り, ギ ニ ムナジウ ムの下級部分をメ 第23条に基づ き後者 (ギムナジウム− ・Lehrere i i ・ ・弓1用 者) に 指 示 さ れ る べ き ,教 授 構 造 ( nr cht ung) がそ れ に よ っ て 変 更 さ れ る こ と なく, 8.
(10) . l he lm suvern 」 とJ oh ann Wi , 「プロイセン国家における学校制度の構成に関する一般的法律案 (1819年). 普通都市学校として利用することができる, さもなければ完全な初等学校 で満足しなければなら ( 4 4 ) な い,」 (第26条, 1, 2, 4 項) .. ・. .. .. 都市における初等学校については, 「公普通初等学校は, 何よりも まず 各都市に, その都市が保有する上級の学校のほかにも, 就学 可能な男女両性の 児童数に比例する数だけ存在しなければならない. 普通都市学校のほかになお別個の初等学校を維持することが不可能 であると立証された場合に ′初等学校は普通都市学校の下級部分に接続することができる しかし ギムナジウムは普 のみ, . , , ( 4 5 ) 通初等学校を決して内包してはならないものとする,」{第27条, 1, 2項) 農村の初等学校については’ 「わけても農村は, 地方住民に必要な数の普通初等学校が用意されなけれ ばな らない. 教会学校およ びそれ以外になおいわゆる偶学校 (Neben hu l s s c e) もしく は村落学校が存在す る地方では, 前者ができ ・るだけ完全な初等学校 (第11条の結 び……原文) として整備されなけれ { 4 6 ) ばな ら ない, … …」 (第28条, 1, 2 項) ,. みられるとおり, 以上の諸規定は, ギムナジウム・都市学校・初等学校が必要数設置がされなけ れ ばな らな い と して い る の で あ る が, そ れ は州 レ ベ ル ・ 都 市 レ ベ ル そ して 農 村 レ ベ ルに そ れ ぞ れ −. 般的に義務づけているに過ぎない. つまり, 設置義務を負う主体は特定されていないの である. す なわち, ギムナ ジウムについては州内に必要数あることが義務づけられるが, 設置義務を負う者は 州政庁であるのか, 宗教局であるのか, 州内の大都市であるのか, あるいはその他の個人であるの ; か特定されていない」 因みに, 「教育制度の指導を命ぜ られた当局」 トー− この場合, ギムナジウム ( 4 7 ) の指導であるから宗教局となる −−はギムナ ジウムの設置を促し監督する義務は負う が設置義 務を負う もの ではな い, 都市学校につ いて も同様 で, 「各都市 は普通都市 学校を一 校 ……有さ h l (en t t a en)なければならない」と規定す ,るだけで, 都市当局に設置義務を課しているのではない, l 都市の教育行政当局 (「法案」 では, 地区学校理事会 or婚Schu and t vo r s e, あるいは都市学校委員 会 Stadt−Schulkommission), 州 政庁第一 部門 およ びそ の許にある 「教会・学 事委員 会,(Kirchen. ( 4 8 )が 「教育制度の指導を命ぜられた当局」 として 「公普通学校」 の設置 unds i 1 k 」 chu ommi s s on) , ,. を促し監督する義務を負うだけである, したがって‘ ギムナジウムおよび普通都市学校 (都市にあっては, さらに初等学校) の設置義務 を負う者については特定することなく一 既存の諸学校が 「公普通学校」 に合致する場合にはこれを 認め, 公的監督・指導の下におくというのが 「法案」、の主旨と言える. これは. 「法案」 の規定する 「公普通学校」 の概念が設置者をその不可欠の要件としていなかっ たことと対応するものである. 一方, 農村における初等学校の設置義務に関しても同様のことが言えるの ではあるが, 「農村学 l i 校組合 (Lan d 」 の形成を中心に設置形態と設置者についてかなり詳しく定めている, r e n) s chu ve しかも, 「既に現存する教会組合学校 (K i h i hu l t a t r c s oz e s s c en) ・のほか に , 村落学校もしく は偶学校 なお必要な初等学校を地方住民に供給するために」(第28条 4項)としてふ限定つ きではあるが「農 ( 4 9 ) 村学校組合」 の形成を義務づ けているのである (同, 4項1号) ふ 「法案」 における 唯一明示的 な 「公普通学校」 設置義務規定であるが故に, 次項においてこれをやや詳しく検討したい,’. 9.
(11) . 大. 崎. 功. 雄. 2)「農村学校組合」 について 農村では 「普通初等学校」 の設置が原則 であるが (第28条 1項) , 教会学校・偶学校・村落学 校が既存の場合, これに代えることができる. 但し, 教会学校が 「完全な初等学校」 として整備さ れなければならな い (同, 2項) . そ して現存するこれらの学校では不十分の場合, これらとは別 に初等学校を用意する 「農村学校組合」 が形成されなければならないのである (同, 4項) . 「公当局の下に現存しているか, あるいは新たに設けられるべき地方住民の組合は, それぞれ普 通初等学校を維持するために農村学校組合を形成 しなければならない」(同, 4項1号) ., i 学校組合を構成する者は, 「地主 (Be t r) の区別なく, 児童を有すると否とを考慮すること s z e i なく, 当該区域内に含まれるすべての土地所有権者 (Gr 」 t e um) und gen , および 「組合の区域内に 住んでいて, 土地所有権なしにそこに定住 している世帯主 (Hau 」 である, つ まり, 土地 t s a e r) v ( 5 0 ) かかる 所有権者および定住する世帯主 (戸主) をも づて構成されるのである (同, 4項2号) , 点で, 居住地学区制であること, 学区住民による学校の設置・維持が原則であることが明らかとな る.. 学校組合の構成は, 通常, 村落を単位とする. f 「各村落の隣接する農家 (農場 H6 e) 同士で, 並びに個々の農家が多数集まり全体をな して, このような学校組合を形成することができる,」(同, 4項3号) また, 例 外と して, 複数の村落が連合 して一つの学校組合を形成することができる, 「法案」 は そのための条件をかなり詳しく述べているが, 以下要約しておこう, その条件は次の4点である, 1. 一村落では初等学校が維持できないこと, 2, 相互に連合す る村落の児童が組合学校に正常に通学可能で あること −− 組合学校と村落との距離が平坦地で は拓 マイ ル, 山岳地では%マイ ル以内であること −−, 3. 連合する村落間の土地の状態が通 学を困難にさせないこと −− 湖沼,iHあるいは冬期の降雪な どの自然条件の考慮 「÷, 4, 組 合学校の児童数が適切であること −− 教員一名当たり生徒100名以内, 教員二名を維持でき教室 が十分広ければ一学校の生徒数はこれを越えることができる −− (第29条. 1項1∼4号) .. 以上の条件全てに該当する場合, 州学務当局は複数の村落に対し組合学校の設置を促すか, も. { 5 1 ) しく は そ れ を 妨 げ な い も の と す る (同, 2 項) ,. しかし, 全ての条件に合致しない場合には, 初等学校を維持する財政能力が全くなくても, 当 該村落は分離されたままにおかれなけれ ばならな い. かかる村落の児童の教授は州 の ゼミナール i f の補助教員 (Sch l l en) によって行われるか, あるいは独自の教員を維持できるよう援助さ u geh れる (同, 3項) . 将来独自の学校を維持できる村落の組合加入は, その時点まで暫定的に許可される(同, 4項) , ば, 一定の条件のもとで i d6 f a 現存する組合加入村 (So t t r r) も独自の学校を維持できるなら, z e s e 組合からの分離を認められる (同, 5項) . また, 現存する組合は, 上の1 ∼4の諸条件に合致 していない場合, 徐々に組合を縮小されなけれ ばならない (同, 6項) . 逆に, 大きな村は小さ ( 5 2 ) な村の組合加入を拒ん ではならない (同, 7項) , 10.
(12) . l he lm suvern 「プロイセン国家における学校制度の構成に関する一般的法律案 (1819年) 」 とJ ohann Wi .. 要するに, 農村における 「学校組合」 は各村落内の隣接農家同士もしくは全農家が集合して構成 するのを原則とするが, 財政事情により独自の学校を維持できない村落は相互に連合し 「学校組合」 を形成することができるのである, ここで注目しておきたいことは, 各村落を単位として 「学校組 合」 が形成される場合でも, 個々 の農家の結合という形式 −− それは集落を成している場合には 隣接する農家同士, 分散 している場合には全体として結合するという形式 −− をとっ ていること 4項3号) り, 定住する居住民 (戸主) による 「学校組合」 の構成という . つま・. である (第28条. 考え方が検出される, したがっ て, 行政村が自動的に学校区を構成するというのではなく, 居住民 (戸主) が学校を設置・維持すべく独自に結合するのであり, その範囲が学校区を形成するという 5 3 ) 運びになる, ここに萌芽的ではあるが学校区 (学区Schu l be i k) の観念が検出されるのである( r z , さらに, 複数の村落の連合から成る 「学校組合」 の場合も, 専ら学校の設置・維持のために組合 が形成されるわけであり, ここにも学校区の観念が検出される, そしてその範囲は, 主として通学 5 4 ) 条件・通学距離によって決定されることが明らかとなる( , さて, 農村において, 初等学校のための組合が原則として結成されるということは, 宗派混合学 校が認められることを意味する, 「それにしても, 初等学校組合の形成については, その参加者の宗派の相違それ自体は, これに ( 5 5 ) 反対し得ないものである」(第31条 初等学校組合における宗教関係の考慮 1項) , 以上の諸点で, 農村における 「初等学校組合」 の構想は教育制度史上重要な位置を占めるものと 言えよう. また, 「法案」 が 「公普通学校」 の設置義務を明示した部分は, この 「初等学校組合」 の形成義務規定を通じてのみであり, 「法案」 が最も重視した部分が 「公普通初等学校」 の全国的 設置と整備であることが明らかとなる, 「法案」 の就学義務規定に対応する初等学校の実質的設置 義務規定がこの 「初等学校組合」 の形成義務規定であっ たのである, 次に, 都市における学校制度についてみると, その設置・維持の主要な責任は都市自治体が負う も の と さ れ た,. i 「……下級都市学校およ び農村学校の主たる維持およ び設置は, 都市自治体 (S t t eme nde) ad g および農村の学校組合が負担するものとする」(第49条 2 調達の方法 a) 一般的規定 2 ( 5 6 ) 「都市の学校制度は その維持に関して 自治体に必要なその他の事項のあとまわしに 号) . , , されるべきではなく, 最初に, かつ, もっ とも緊急に配慮されなければならない対象に算入され 5 7 ) ( なければならない,」(第50条b )とくに都市の場合) 以上の規定は, 都市学校の設置義務を負う者を特定したというより, 個人もしくは団体によっ て 設置・維持されている都市学校も含めて, 都市自治体が 「公普通学校」 の設置・維持に公的に関与 する義務を定めたものである. この問題 は, 「公普通学校」 の維持, すなわち教育財政の仕組みと り明らかとなる, 維持費の調達の方法を検討することによって, よ・. 2.「公普通学校」 の維持と教育財政 〔続く〕. 11.
(13) . 大. 崎. 功. 雄. 註 m l i181O wegenPmfungder Kandidatendesh6herenschulamts 吃3 ) Ediktvoni2.Ju n gvon R6nne;Das .i ,Ludwi s ∼ Unt i h = W d P B i h S 2 B d 1 8 5 5S 2 2 ま た その成立過程につ t t t 2 6 いては, er rc s esen es reu sc en aae. . . . . , , ;お よび Wi 1 N d k 1 9 2 2 4 Bruno Gebha l he lm von Humbo l dta l B d 6 5 S 3 9 6 l he lm t rdt; Wi e u r u c − sSt aa smann , , , . , , , l l i i l Savern;Johann Wi l he lm s”vern l terFr ref ormernachdem Ti s eden agvon za .Langensa , Ver ,PreuBensschu l i l S 1 ∼ 1 8 3 5 3 t Ju usBe z , . ,1929 , l i i1812, お よ び i i i f t a t 吃 4 ) 工 ervon 25 t en abergehenden Scha un ung derzu den Un vers e pru rukt on uber d ns .J S h S 0 2 D U i i R t 2 V 1 L d 6 t Ed i k tvon12 okt 1 8 1 a a rc wesen… …. . , , vgvo I I nne; as ner . およ , , 57 ∼ 258 . . g, u ・. . l he lm suvern び Wi l he lm Savern;Johann Wi . .aia .0リ S .173 ∼ 175. i ha l f im, l l i 修め schu t t rbe etvon Lot rSchwe ref ormi n preuBen18仰−1819 、 v”r eund Gu acht en agJu us . Ent ,Bea .Ver l i im/ Bergs Be t ′ t r z e nhe .1966 .124 , ,頓 ,S. 闘. 犬崎功雄; 「『ジュフェ ルンの一般教育法案』 の成立過程とその近代的特質 −− プロイ セン教育改革試 論 −−」(『日本の教育史学』 第22集 講談社 昭和54年10月) , なお, ここにおいては「国家社会への参加」 に向けた教育を 「国家への教育」 に直ちに置換できるかの如く解釈したが (同,68頁) , やや不正確である, むしろ, 「法案」 では 「人間教育」 を基礎にした 「国家社会への参加」 が企図されているのであり, プロイ セン改革期の「国民主権」国家構想に対応する萌芽的な主権者教育の脈絡の中でと らえられる べき であろう, したがっ て, 「国家社会への参加」 と 「国王と国家への忠誠愛」 とが並置されているところに矛盾があるの 「公普通学校」の教育目的は国家主義的な性格に転化するのである, その根源は, であり, この矛盾を通 じて′ 国民主権構想の未展開 (立憲君主制構想) と国家の機能に教育作用を承認する ジューフ ェ ルンなど立法者 の人権認識の低さ, 教育の独自性認識の低さにあるとみられる,. 修め Ebenda .125 . ,s ー 修め Ebenda . ,S.128. 妙 :かかる宗教教育の位置づけは, 「法案」 を成立させるために教会勢力 に対して行っ たジェーフェ ルンの妥 .「宗教的 , 協ととらえるよりも, ジューフ ェ ル ,ン自身の思想であっ たとおさえられる, 初等の教育段階では がジ ーフ の一貫 情操 教育 それ以降においては宗派的宗教教育というの ルン した考えであ 」 ェ ェ った, 宗 , , , 派を越える 「宗教的情操」 はキリス ト教国の国民に対して共通とされ, 国民統合の働きがそこに期待され るのである, 「法案」 の立法過程においても, ジェーフエルン自身の思想にお い ても, 「宗教的情操」 教育 と宗派主義的宗教教育は 「公普通学校」 の本務とされている (大崎功雄: 「『ジュフエルンの一般教育法案』 の成立過程とその近代的特質」 前掲 69∼70頁参照) . また, 「法案」 自身, この点を次のように規定して い る,. 「キリス ト教学校の宗派の相違は, 宗教教授と宗教的教化に関して, 学校の最も本質的で内的な相違の 基礎をなすものである. つま り, これらは, 福音派およびカ トリ ック派のすべての学校においては, 学校 がそれに指定されている団体 (Genos ha f t) が属 している教会の教義および精神に従うものである, s ens c しか しな がら, 一つのキリス ト教国のあらゆる学校の支配的精神はすべての宗派を結合するもの, すな わち敬慶と真の敬神でなければな らないから, あ らゆる学校はその属 している宗派とは異なる宗派の子弟 をも迎え入れることができるのである」(第6条3号)(Ebenda . ,126∼127) ,S ここには, 宗派主義の原則と同時に「すべての宗派を結合するもの」「敬度と真の敬神」, 言うところの「支 配的精神」 すなわち 「宗教的情操」 の教育が明確に原則化されている, 宗教教育が 「宗教的情操」 −●「支 配的精神」 の教育を通 じて, 国民統合の機能を果たすべく期待されている文脈をそこに読みとることがで き る. 栂O D Ebenda .129 , ,S 倦め Ebenda ,13〇 . ,S 倦め Ebenda . ,S,131 窮め βbenda . ,S.132. もとより, 「法案」 の立場は, 学校もしく は教育施設における訓育を児童の親権者との関係か らおさえる ものである,「但し後者(生徒のふるま い全体にかかわる訓育……引用者)に関しては,神学寄宿舎(A 1 t) umna や一般の寄宿舎 (Pens i t) を付 置 していない単なる教授施設 にあっ ては, 規則上学校内に限定され, ona したがっ て生徒の下校によって終了する. したがっ て, 学校で申 し合わされたもの ではなくあるいは沢山 の生徒に よって登・下校中企て られたものでない限り, その代理者でも裁定者でもないのである, そうで はなく, 後者のような場合においてさえ, いかに両親の権威が要求されるべきかを事柄の本質上その都度. 回. 12.
(14) . l he lm suvern 」 とJoh 「プロイセン国家における学校制度の構成に関する一般的法律案 (1819年) ann Wi ,. 教示しなけれ ばな らないのである.」(第9条 2 訓育について 2号1段) 一方, 「神学寄宿舎や」般の 公寄宿舎 が付置されている教育施設や学校は, その管轄外にあっ ても, いかなる場合でも, 委託され た児 童 に対 し両親 およ び世帯主の 立場を 代理す る ものである,」 (第・ 9条 2の 2号2段後段)(Ebenda,S, 130‐131) 寄宿施設を付置する学校とそうでない学校とにおける, 生徒の校外 での行動に対する学校と し ての責任の法的性格上の相違を述べたものであるが, 親権者 の責任と親権者の代理をする場 合の学校の責 任と の関連が明示されている, しか し, 学校内における訓育の法的権原は不明確で, 親権者からの負託という構造から生ずるというよ りも, 「公普通学校」 の教育目的から直接導かれるとともに, 学校という施設利用に 伴うものと して位置づ けられていると考えられる.「公普通学校」における訓育機能およびその法的権原が何に由来するかを, 各々 の 「学校規則」 の内容・性格の検討を通じて明らかにする必要があろう,. 倦め .Ebenda .145 . ,S 倦め Ebenda , 偽の Ebenda ,132一33 , ,S. 回. 石井正司氏は, 「法案」 における普通初等学校の数科目をペスタロ ッチ一の直観教授論に基づき次のよう に構造化している, r. 証 −− ドイツ証. ・. ●. 〉. 唱歌. −−一 戸. 門. . .. . . .“・H”. , ・ . ホ 、胃 心 衣 食 ー 体育…………体育. 自然科, 地理, 歴史の初歩. ( ) 実質陶冶教科{* ふ ; B な “な餅. (石井正司: 『直観教授の理論と展開』 明治図書 1981年, 177頁) 「法案」 第10条の規定は, 知育・徳育・体育の三分野ではなく, 知的能力の陶 台,」ふ満の胸 台 , 感覚訓練 および身 体訓練 (体育) の4分野を基本と している, また, 唱歌についても 「語」 の教育を担う教科とい うよりも, 感覚訓練並 びに賛美歌合唱と結 びつ けられた心情陶 台の両面にわたる教科として位置づ けられ て い る,. 倦め 大崎功雄: 「『ジェフェルンの一般教育法案』 の成立過程とその近代的特質」. 前掲 74∼78頁参照,. 色の Ebenda , ,S.133 ∼ 139. 回 パウルゼンに依れば, プロイ セン諸邦には18世紀中葉に約400のラ テン語学校 があっ たのである が, 18 18年には人口が2倍になったにもかかわらず, 91のギムナジウ, ムしか承認されていなかっ た, 又, 1792年, 東 プロイセンには大学に卒業生を進学させる60の学校があったのだが, 18 18年には18のギムナ ジウムを数 え る に 過 ぎな かっ た. そ して, ギム ナ ジウ ム と し て 承 認 さ れ な かっ た ラ テ ン 語 学 校.は, 市民学校 l l l (Burgerschu i schu en) およびプロギムナジウム (P en) r ogymn s um) 等に再編さ れ た a , 実科学校 (Rea l i l の で あ る (F. Pau i l i t N hdruck l965( 1 sen: Gesch cht e des ge r ehr en Unt er cht s n a c ,2 , Bdり Ber . aun , , 1921 ) .290) . ,S このような中等教育制度の再編を強力に進めたのがフンボル トと ジューフェ ルンであっ た, 例えば, フ ンボルトと ジューフェ ルンによるケーニヒス ベ ルク学校制度改革によ.り, この時期3つのラテン語学校が l he lm suvern … a 市民学校に再編された (W.Savern:Johann Wi .a .○, .141) , 又, フ ラ ン ク フ ル トa ,d , ,S i i l ○ の改革派の学校 (Fr r ed ch s s chu e) とルタ一派の学校は, フンボルトとジューフェ ルンの努力にもかか わらず統合できず, 結局1813年, ジュ ーフェ ルンにより前者はギムナジウムに, 後者は都市学校に再編さ れたの であ る ( l he lm von Humbo l dta l t; Wi rd sst aa[ smann ,Bruno Gebha .1 .a ,0. ,Bd ,a , ,S,247−248). f 窮め Schu l re ormi npreuβen18O9−1819 ,a ,a ,0, . ,S一48. 包め Ebend a , 掌り Ebenda , ,S,149. 包め da . Eben , 郷) Ebenda , ,S,15〇 l 1817年10月23日 の i i i i kon。 i i t=l t t ard t 1 物 Vg ns ruk r1817 ens onf e Pr ov nz a s or en obe . okt .こ の 「 ,Di ,vom 23. 州宗務局の職務に関する訓令」 第6条 2項では次のとおり定めている. 「卒業生を大学に進学させる州内 のす べ ての 学 者学 校 は, … …宗務 局 の 直接 の監督と 管理・の下 に おか れる.」 (Di e Gesetzeund Verord− 13.
(15) . 大. 崎. 功. 雄. i l tdensons t i i ”rden PreuB 1806−1849 tunddas Re t nungennebs ) assenf schen St aa ch er Band( gen Er . Ers , ,2 Au日 ,1884 .171) ,S. 1817年10月23日 の州宗務局の職務に関する訓令」 第6条 1項では次のとおりである. 「全ての初等学 鰯 ) 「 校, 市民学校並 びに私的教育=教授施設は政庁および政庁と結びつ けられた教会;学事委員会の監督と管 理の下におかれる. これらの学校に関して は, 学問的観点およ び内的制度に 関する上級指導 (dieobere Le i t ung) のみが宗務局の権限であるが, 同じく初等学校教員の養成に関する配慮も宗務局の権限である… …」(Ebenda) , i t t t 1817年10月23日の プロイ セン王国における諸政庁の職務遂行に関する訓令 (l 「 ns r uk onzurGeschaf i i l i f i t dhrungderReg chPreuB schenSt aa en ober1817」 に よ り, 州 政 庁 は 第 erungeni nder K6n g , okt ,vom 23. 一および第二の二つの部門に区分された, 第一部門の所轄事項の一つに 「宗務および学務事項」 が ””宗 務局の所轄事項に属していない限りにおいて」 含まれる. また, 政庁第一部門には, その た めの特別な機 i 」 が設けられる (同令, 第2条 6 ), hen = undschulkommiss on) 関と し て, 「教会 = 学事 委員 会 (Ki r c Ebenda .177) . 同令第18条において, 「教会=学事委員会」 の所轄事項が詳細に明示されている が, 一 ,S 般に 「宗務局に明示的に委託されなかっ た宗務=学務事項の全ての管理が教会=学事委員会に帰属す べき で あ る」 と さ れ て い る (Ebenda .182 ∼ 183) , ,S l 草餅 Schu ref ormi n pr euBen1809一1819 .a .a .0. . ,S.150一151. 6 0 ) Ebenda .151 .例外もある. 「但 し, 地方住民のうちの一定の階級 (例え ば, 鉱山, 製錬所および工場 ,S で働く労働者……原文) のために独自の学校が維持されている場合, それに属 している人々は所属地区の 学校組合に結 びつけ られないこと ができる;これに対し, も しそうすることが得策でかつ可能である場合 には,学校組合がかかる学校に同じく接合するように促さ ,れなければならない.」{第28条 4項2号 後段) 6 1 ) 学校組合の設置ないし分割に関する権限は, 州政庁第一部門の許にある 「教会=学事委員会」 に属する, i i l i i i f f t 1 t uhrung der Reg Vg schen St aa en s erungeni n der K6n chPreuB o‐ onzur Gescha nst rukt g , okt .l ,vom 23 ber1 817 .同訓令第18条では,「教会=学事委員会」 の権限に属する事項が11項目 (a∼1) 挙げられている,. その第10項目は次のとおりである. t 「k. 地区当局 (ortschaf en) が望むか, も しく は地方の状況 がそれを必要とする場合には, 学校組合 (Schu l i a t i soz et en) を設置す る こ と, お よ び 分割すること.」 (D e Gesetzeund Ver。rdnungen … … a .a . ○, ,183 .) ,S. 6 2 ) Schul ref ormi n preuβen1809‐1819 .a .a .0. .151‐152 . ,S l bez i 」 が形成される (第87条 b もめ なお, 大都市 において は, 学校監督の単位として 「学校区 (Schu ) rk) 3号1段) が, その 区分は一般的には教区関係・教団関係を考慮 して行われる (同, b )3号2段, Bben ‐ da , .200) ,S. 一方, 複数の初等学校 が必要とされるところでは, これらの学校は都市の行政区内に適切に配分される こととされるが, この場合都市住民の居住地 (住所) と学校は結合されてはならないとしている. i k) 内に合目的的に配分 「数多くの初等学校 が必要とされるところでは, それらは都市の行政区 (Bez r さ れな ければな らない, 但 し, そ れによって 住民を彼らの居住地 (Lageihrer Wohungen) に従っ て所定 の学校に結びつ けること があってはならないものとする.」{第27条 3項, Ebenda .149) ,S したがって, 都市における学校区 (学区) の形成は農村と異なり居住地主義ではなく, 学校選択の自由 を前提にした宗派関係が基準となっているのである, 都市において居住地と学区が結合されていないのは, 地区全体の学校 が住民全体に公開されていること (学校選択.の自由の前提) および全戸主が地区全体の学 校に対し維持負担の義務を負うことにより, 公開と公平の原則が支配しているからである, h i 「その執行 (学校維持負担の賦課……引用者) に際して, 何人も, 自分の教区 (Pa r oc e) の学校もしく は自分の宗派の学校が既に良好な状態にあるといっ た理由から, 彼に課された負担の納入を拒否 してはな らない, というのは, 地 区の学校制度を全体と して立派な状態に維持 し, 地区の全学校を全ての者の利用 に公開すること が重要であるからである.」(第50条 b )2項3号3段, Ebenda .165) ,S 」 の学校に対 してのみである, 但し, 個々の戸主の負担義務は, 「居住地区 (Wohno t) r 「負担義務を有する者は, 彼の居住地区 (Wohno t) の学校制度に対 してのみその負担を提供するものと r す る. 当該者の所属する行政区 (Be i k) 外にある農場 (Guter) および財産 (Be i t r s z ung en) からは, z その農場および地所 (Grundstucke) の属する地 区 (or t) もしく は学校組合の学校に対して, それらに 課される負担が納入されるものとする.」(第50条 2項, 6号, Ebenda .165∼166) ,S および学校維持負担地区はそれぞれ別 ) したがって, 都市においては, 学校区 (=通学区) ( 住所 居住地 , 個の概念であり, 学校選択の自由と負担の公平さが保障される仕組みとな っている. なお, 学校の維持に関しては, 次節で検討する, 14.
(16) . l lm s”vern he 」 とJ 19年) nn Wi oha 「プロイセン国家における学校制度の構成に関する一般的法律案 (18 ,. 同. 一村落内の 「学校組合」 について は通学条件, 通学距離 が明示されていないが, 一般に複数村落の連合 による 「学校組合」 形成の場合の条件 が適用されるものと思われる.. 回 Ebenda , ,S,153 $6 ) Ebenda . ,S.163 ) Ebenda 67 ,164 , ,S. (本 学 助 教 授. 旭 川 分 校). 15.
(17)
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