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第14回 国際ウイルス学会報告参加報告

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Academic year: 2021

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〔ウイルス 第 58 巻 第 2 号,pp.221-222,2008〕 この度は,トルコ・イスタンブールで開催された第 14 回 国際ウイルス学会への参加にあたり,日本ウイルス学会よ り学会出席旅費の補助を頂きありがとうございました.私 の発表を推挙していただきました学会理事の皆様に感謝申 し上げます. 私はパラミクソウイルスのセッションで「Paramyxovirus Sendai virus C proteins are essential for maintenance of negative-sense RNA genome in virus particles」という演 題の発表を行いました.(−)鎖 RNA ウイルスは,ウイル ス由来の RNA ポリメラーゼにより(−)鎖ゲノム RNA を 鋳型としたウイルス mRNA 及び(+)鎖アンチゲノム RNA の合成と,(+)鎖アンチゲノム RNA を鋳型とした(−) 鎖ゲノム RNA の計二極性三種類の RNA 合成を行います. (+)鎖方向の RNA 合成効率は,ウイルス蛋白質合成の効 率に影響します.また,細胞内ゲノム及びアンチゲノム RNA の合成比に依存した割合で,(−)鎖ゲノム RNA を 内包した感染性ウイルス粒子だけでなく,(+)鎖アンチゲ ノム RNA を内包した感非染性ウイルス粒子が産生されま す.従って,効率良く感染性ウイルス粒子が産生されるに は,これらの RNA 合成が適切に制御されることが必要と されます.この制御は,全ての(−)鎖 RNA ウイルスで 普遍的に必要とされるものであると考えられるにも関わら ず,ほとんど研究が進んでいませんでしたが,今回,セン ダイウイルスの場合,アクセサリー蛋白質である C 蛋白質 がその制御を担う重要な因子であることを報告しました. センダイウイルスの C 蛋白質は 200 アミノ酸程度の小さい 蛋白質ですが,驚くほど多機能な蛋白質で,宿主の IFN 応 答の阻害やアポトーシスの抑制,出芽の促進,ウイルス RNA 合成阻害などの機能が知られています.セッションの 最初に,大御所である Dr. Kolakofsky が C 蛋白質の機能 についての overview を話して下さり,「C 蛋白質の新しい 機能がまた見つかった.これについて次の演者が話しま す.」と,続く私の発表に上手く繋いでくれたので,大分落 ち着いて発表することが出来ました.発表後,フロアから 「どうしてそんなに多機能なのか?」と質問されましたが, 3 年後には,これに答える発表が出来ればと思います. こ れ ま で に 国 際 学 会 に は , 3 年 に 一 度 開 催 さ れ る “ International Conference on Negative Strand Viruses (NSV)” に数度の参加経験がありますが,演題数が 1,000 に迫る大きな規模の国際ウイルス学会への参加は今回が初 めてでした.NSV の様な分野の狭い学会では,自分の研究 内容に近い関連分野の最新の情報や人に密に触れることが 出来る利点ありますが,様々な分野のウイルス研究者が集 まる国際ウイルス学会に参加してみて,各セッションでは 関連分野の世界の研究者たちと最新の情報の交換が出来る だけでなく,いろいろなセッションに足を運べば,自分と は異なる分野の最新の研究内容やアプローチを知ることが 出来,非常に有意義でした. 開催地であるイスタンブールはとても季候が良く,トル コ料理は世界の三大料理に挙げられているだけありとても おいしく,人も明るく優しく,滞在中はとても楽しく過ご すことが出来ました.学会運営もトルコ人気質を表してい るのか,とても大らかなものでした.自分の発表日時の連 絡も直前まで来ず,発表時間の配分が分からないため,セ ッションの時間を演題数で割っておそらく 10 分くらいだろ うと予想して準備しました.発表データを預ける場所もプ ログラムには記載されておらず,私はたまたまその場所を 見つけて預けることが出来たのですが,これについては一 日目午前のシンポジウムの終わりに Chair の一人である Dr. Lamb が,早速午後から始まるセッションの発表者に向け てアナウンスしていました.また,プログラム集,要旨集 ともに,索引の重複,脱落が多く,発表の要旨が他人のも のに置き換わっていることもありました.会場の構造が複 雑であったにも関わらず,セッション会場の地図もなく, 会場間の移動もとてもとまどいました.例年は,この様な ことは無いそうなので,きっとトルコ人気質によるものな

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3. 第 14 回 国際ウイルス学会報告参加報告

入 江  崇

広島大学大学院医歯薬学総合研究科ウイルス学研究室 連絡先 〒 734-8551 広島大学大学院医歯薬学総合研究科ウイルス学研究室 TEL : 082-257-5157 FAX : 082-257-5159 E-mail : [email protected] 第 14 回国際ウイルス学会(若手旅費援助者) イスタンブール報告

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222 〔ウイルス 第 58 巻 第 2 号,pp.221-222,2008〕 のでしょう.こう書くと,とてもひどい学会だったように 思われるかもしれませんが,少なくとも私にとっては,以 外にこれがゆったりした雰囲気を与えてくれ,初めての国 際ウイルス学会を楽しむことが出来ました. 写真:同じ研究室の坂口准教授(右)と。

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