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刊行にあたって:「あとがき」のようなご挨拶

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Academic year: 2021

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刊行にあたって:「あとがき」のようなご挨拶

 京都文教大学人間学研究所は、1996 年大学の開学と同時に学術研究のための付属研究所とし て設置されました。そして、これまでの 20 年間、本学教職員だけでなく、学外の研究者や一般 の人々など、きわめておおぜいの方々のかかわりの中で、多彩な学術的研究の成果を生み出し、 社会的にも意義のある活動を進めてまいりました。本学に学術研究の中心的な場を提供した 20 年だったといっても過言ではないでしょう。  20 周年を迎えるにあたり、これまでの人間学研究所の蓄積を振り返り、その意義を問うことは、 研究所が今後進む途を定めるためだけでなく、学究の府としての大学の意義が問い直される現在、 本学における研究という行為の価値と方向性を確認する上でも重要な作業だと考えます。  こうした思いから 20 年史をまとめる作業に取り掛かったわけですが、このような小冊子で膨 大な研究成果をまんべんなく記すことは不可能であり、もとよりその任でもありません。そのた めここでは全体をバランスよく記述すことよりも、20 年の流れを知るための最低限の事実を記 した後は、私がぜひとも触れておきたいと思ったことを優先して取り上げています。とくに人間 学研究所の現在を考える上で重要だと思われるトピックに絞ってやや詳しく紹介し、私なりの解 釈をあえて提示するというスタイルをとりました。  もっとも、何が大事かは私見にすぎませんので、謬見や見当はずれとのご批判をいただくかも しれません。しかしそれはむしろ歓迎すべきことで、本書において企図したところです。人間学 研究所や本学の研究の現在を考える上で必要なのはこうした「多事争論」ではないかと密かに思 うわけであります。ご一読の上、異論や反論をけしかけていただけることを願っております。  この本をまとめるに当たって利用した主な資料には、本研究所の紀要である『人間学研究』、 ニューズレターなどの出版印刷物の他に、所長歴任者などの関係者へのインタビューも含まれて います。ただ様々な事情から、参照できなかった文書類や、キーパーソンでありながらお話を伺 えなかった方々も多くに及びます。こうした不足も他日に期したいと思います。  本書は、20 周年記念のシンポジウムとの両輪をなすものですが、イベントを実施するにあた り所員の皆さんには多くのお力を借りました。また、当日シンポジストとしてご参加いただく本 研究所の「卒業生」、すなわち、かつての同僚である Tom Gill、中山紀子両氏には、趣旨にご賛 同のうえご協力いただいたことを感謝いたします。さらに、本書の出版やイベントの準備には研 究支援課の皆さんにお世話になりました。とくに鈴木宣行課長には本書の校閲に至るまでたいへ んお手を煩わせました。  なお、本書は人間学研究所の歴史を文章のみで辿るのでなく、人間学研究所が行ってきたシン ポジウム、イベントなどの「証拠物件」の採録も行っております。これは 2004 年以来人間学研 究所の事務一切を取り仕切ってきた研究支援課の立石尚史さんの力によるものであり、またその 作品集といった性格もあります。この本が見応えのあるものになっているとすれば、それは偏に 立石さんの力に拠るものでしょう。 京都文教大学人間学研究所所長 小林 康正 2016 年 10 月 1 日

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