• 検索結果がありません。

21世紀におけることばの役割 : 求心性と多様性

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "21世紀におけることばの役割 : 求心性と多様性"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

国立国語研究所学術情報リポジトリ

21世紀におけることばの役割 : 求心性と多様性

著者

小池 生夫

雑誌名

日本語科学

5

ページ

3-3

発行年

1999-04

URL

http://id.nii.ac.jp/1328/00002005/

(2)

21世紀におけることばの役割

    一求心性と多様四一

小池 生夫

 ことばの研究には,ことばそのものの構造,機能を研究する分野とことばを使っての人 間行動の研究をする分野がある。前者は理論言語学,後者は応用言語学とよばれる。  これらことばと関連諸科学の研究動向をマクn的にとらえていくと,ことばの関連分野 が「多様化j現象をおこしているといえよう。応用言語学では,複雑な話語行動の奥底に, 必然と偶然がまじりあいながらおきる諸現象を多角的に解析し,それらの行動を記述し, コントn一ルする原理,原則を発見することを目的にしている。従来の伝統的なアプロー チでの手法を越え,むしろその周辺や,隣接分野との接点でいままで軽んじられてきたも のが研究の宝庫であり,創造の産物をうみだす場となることが期待されている。それは, 発想がまったく新しく,成功すれば追従を許さない変容が期待される。  言語教育に直接関係する,狭い意味での応用言語学を,広い意味での応用言語学に拡大 したのが最近の動向である。たとえば,心理言語学,第2言語習得,言語喪失,語用論, 談話研究,バイリンガリズム,ピジンとクリオール,言語障害,教育工学などは,それぞ れの分野内に言語教育と直接間接にかかわるものも持っている。  さらに,言語教育とは縁がないコンピューターを利用しての人工知能,大量言語解析, 自動翻訳,辞書学や,社会言語学,書止人類学,言語と法,言語と経済,国際語,言語計 画,言語政策なども応用言語学の盤面分野であろう。  一一方では,言語研究の「求心性」が見られる。それはちょうど山頂に向ってさまざまな 登山口から登っていくような求心的な研究の動向である。たとえば,能は宇宙とともに科 学の究極のテーマのひとつである。理論言語学では,生成文法が言語の文法を掘り下げる ことにより,間接的に能の機能に迫ろうとしているが,人工知能,第1,第2言語習得, 言語喪失,バイリンガリズム,エラー分析なども,間接的に能の解明に寄与するのである。 これは言語の役割の研究でもある。  21世紀には言語研究はさらに拡大し,既成の言語研究の間隙をついて,まったくあたら しい研究法がことばの科学についても出現するであろう。もしそうであるとしたら,それ は応用言語学という人間の言語行動の総合関連科学が発展する結果であろう。  時あたかも本年1999年8月1日から6日まで国際応用言語学会第12回世界大会が早稲田 大学で開催される。講演,シンポジウム,口頭研究発表など世界75ヵ國から,35分野,1350 件というアジアではじめての,しかも今世紀の最後の巨大な国際会議になる。いま熱い期 待が世界中のことばの関係者から注がれている。 3

参照

関連したドキュメント

5世紀後半以降の日本においても同様であったこ

何故、住み続ける権利の確立なのか。被災者 はもちろん、人々の中に自分の生まれ育った場

[r]

 基本的人権ないし人権とは、それなくしては 人間らしさ (人間の尊厳) が保てないような人間 の基本的ニーズ

コロナ禍がもたらしている機運と生物多様性 ポスト 生物多様性枠組の策定に向けて コラム お台場の水質改善の試み. 第

第1章 生物多様性とは 第2章 東京における生物多様性の現状と課題 第3章 東京の将来像 ( 案 ) 資料編第4章 将来像の実現に向けた

第1章 生物多様性とは 第2章 東京における生物多様性の現状と課題 第3章 東京の将来像 ( 案 ) 資料編第4章 将来像の実現に向けた

第1章 生物多様性とは 第2章 東京における生物多様性の現状と課題 第3章 東京の将来像 ( 案 ) 資料編第4章 将来像の実現に向けた