第6学年1組
国語科学習指導案
指導者 ○○ ○○ 1 単元名 アニメ作りで自分の生き方を家族に届けよう 中心教材「やまなし」 2 単元設定の理由 児童の実態 ○ 本学級の児童は6年生になり、ずいぶん朝読書の時間も集中して本を読めるよ 読書意欲 うになってきた。週に一度の読み聞かせも楽しみにしている。社会科の歴史学習 に興味をもつ児童が多く、歴史に関する長い物語や伝記に挑戦する児童も出てき た。漢字の読みが苦手な児童も、少しずつ図鑑や絵本から短い物語へと読みの傾 向が変わってきている。 音 読 ○ 5年生当初、児童の授業中の声の小ささに驚いた。そこで、朝の会で詩の朗読 に取り組み、家庭学習でも毎日国語の本読みを課題としてきた。又、国語科学習 では「大造じいさんとガン」や「月夜のみみずく」で音読発表会に取り組んだ結 果、児童も音読に自信をもち、意欲的に取り組むようになってきた。 読み取り ○ 6年生の国語科学習では、1学期に、物語文「カレーライス」で登場人物の気 持ちを叙述に即して読むことを学習してきた。しかし、個人差も大きく、文章の 言葉の意味が分からずに読み取りが困難な児童も少なくない。特に叙述から想像 して、読み取ったことに対する自分の考えを文章に表す事を苦手とする児童が多 い。 交 流 ○ 6年生になり少しづつ自分の考えを発表する児童が多くなってきたが、まだ、 自分の考えと比べたり重ねたりしながら友達の意見を聴くという姿勢が十分に身 に付いていない。そのため、一人一人の考えが深まったり、広がったりする学び 合う学習ができていない。 教材の価値 ○ 本教材「やまなし」は、自然の中で生きていくには、様々な厳しさや楽しさが あり、その中で、生命が誕生し、それぞれの生命は美しい光彩を放ちながら精い っぱい生き、やがては終わりを迎え、新たな生命へと受けつがれていくというこ とを幻想的に表現した話である。そして、宮沢賢治の造語や比喩、擬声語や擬態 語などの表現技法がたくさん取り入れられていて、読み手の想像をかき立てる作 品でもある。つまり、そういう一つ一つの語句や文章からイメージを広げ、叙述 に即した読み取りをさせ、想像を広げていくのには、適した教材と考える。また、 資料「イーハトーヴの夢」や他の作品を読むことで、宮沢賢治の生き方や考え方に 触れ、「やまなし」から感じ取ったことに重ね合わせることで、より深く読み取 ることができると考える。小学校の最終学年の節目の時期に、自分の生き方や考 え方を振り返るきっかけとなる教材であると考える。 指導に ○ 目的・目標づくりの段階で、「やまなしのアニメ作りをして、自分の生き方を 当たって 家族に届けよう」と言うことを呼びかけ、読む目的をもたせる。そのために、昨 年の卒業生が作ったアニメを見せ、児童にアニメ作りの意欲とイメージをもたせ 単元構成 るとともに、道徳の時間で「イーハトーヴの夢」や「雨ニモマケズ」から、宮沢賢治についての関心をもたせる。 学習の段階では全文を読み、場面割をし、叙述からどんな役割が必要かを考え、 担当を決めていく。そして、それぞれの担当者が背景、動き、色、音、音読の仕 方などを叙述に即して考えをもつ場を設ける。その後、交流して考えをまとめ、 5月のアニメにしていく。その活動を通して、叙述に即した読み取りの力を育て ていく。さらに、アニメに作品から受け取ったタイトルメッセージを、一人一人 の考えを交流しながら加えていく活動を通して、自分の考えを広げさせたり、深 めさせたりしていく。 習熟の段階では、12月の場面のアニメ作りをしていく。5月の場面と比較し ながら、主題について考えさせていく。 習得段階では、保護者を招き、アニメ発表会を開いて達成感を味わわせる。そ して「自分たちの生き方が伝わったか」を親子で話し合い、さらに考えを深めさ せていく。 活用段階で「やまなし」の学習をもとに、宮沢賢治の他の作品を読ませ、作品 を通して賢治が伝えたかった思いや生き方、そこから自分が考えたことについて 交流する。 本時の指導 ○ 本時指導に当たっては、5月のアニメに合わせて、メッセージを提案し合い、 メッセージの根拠を交流することを通して、自分たちの読みを広げたり、深めた りするようにさせる。 3 単元の目標 ○ 美しい情景描写を手がかりに、自分の想像を広げ、アニメーション作りをする ことができる。 (C-(1)エ)「自分の考えをまとめること」 ○ アニメーション作りを通して、自分の生き方について考えることができる。 (C-(2)ア)「自分の生き方を考えること」 4 指導計画 (1)全17時間(国語8時間 総合8時間 道徳1時間) (2)単元構成 次 学 習 活 動 ・ 内 容 指 導 の 手 立 て 時 1 資料「イーハトーヴの夢」 ・資料「イーハトーヴの夢」や「雨 や「雨ニモマケズ」から宮沢 ニモマケズ」を読み、宮沢賢治の 道 賢治の生き方を考える。 生き方が分かる言葉や行動を見つ 徳 ・「いねの心が分かる人間にな けさせ、何を大切に生きていたか ① れ」 を話し合わせる。 ・人間も動物も植物も互いに 心が通い合う世界 2 課題作りをする。 ・読み聞かせをし、前時でとらえた ① 一 次 目 的 ・ 目 標 づ く り
方が分かるところを交流し 表させる。 合う。 ② 卒業生が作った「やまな ・次のような視点から、アニメを見 し」のアニメを見て感想を せ、課題作りを行う。 交流し、「アニメづくりをし ①賢治の考え方や生き方が伝わっ て自分の生き方を家の人に ているか。 届けよう」という課題を設 ②自分の考え方や生き方が伝わっ 定する。 ているか。 ③そのための工夫や役割をどうす ればよいか。 1 5月のアニメ作りをする。 ・一つの作品を13人の考えを交流 ① 全文を読んで、場面割を しながら、協働で作っていく事を ① し、自分たちの考えがより 明確にする。 伝わるには、どんな役割が ・アニメの要素(登場人物の動き、 必要か考え、担当を決める。 せりふ、まわりの様子、色、音) 下絵描き、コマ割、 を教え、それが分かる本文に傍線 BGM、会話音読、 を引かせ、どんな役割が必要か考 地の文音読、効果音、 えさせる。 タイトルメッセージ ・子ども達の希望や個性を生かした 役割分担にしていく。 ② 5月の1の場面のアニメ ・1の場面は教師が中心になって、 総 を教師と一緒に作る。 どうしたら叙述に即したアニメか 合 ら、自分達の考えが伝わるアニメ ② になるのか考えを交流しながら作 っていく。 ③ 5月の2場面を役割ごと ・担当ごとに何故そう考えたのか、 総 につくり、提案し交流する 理由を明確にして提案させてい 合 中でアニメを作っていく。 く。 ② ・下絵、コマ割を担当者が ・自分達の考えがより伝わるために ① 提案し交流する。 は、どんな工夫をすればよいかと ・音読(会話、地の文)を いう視点で交流させていく。 ① 担当者が提案し交流する。 ・効果音、BGMを担当者 が提案し交流する。 ・タイトルメッセージを担 ① 当者が提案し交流する。 【本 時】 ・交流したことをもとに修 総 正する。 合 ① 二 次 学 習 ま ね び な ら う
1 12月のアニメ作りをする。 ・5月で作成し、使えるもの(絵) 総 ① 役割ごとに提案し、交流 は使っていくようにする。 合 をしたのち修正して、アニ ・修正する際に、どこを修正するの ② メを作り上げていく。 か確認し、効率的に仕上げる。 ② 1 保護者を招待し、アニメ発 ・事前に「やまなし」を保護者に読 表会を開く。 んでもらっておく。 総 ・アニメ視聴後、「自分達の生き方 合 が伝わったか」を中心に親子で話 ① し合い、考えを深めていく。 ・発表し達成感を味わわせる。 1 宮沢賢治の作品を紹介し合 ・教室に宮沢賢治の作品を置き、朝 い、宮沢賢治の生き方と自分 読書の時間に読み進みさせてお ① の生き方について考える。 く。 5 本時の指導 主 眼 ○ 5月のメッセージ担当の提案を受け、互いの考えを交流することを通して主題 にせまり、自分の考えを深めたり広げたりすることができる。 準 備 ○ パソコン、プロジェクター、作成した5月のアニメ、各場面の絵(アニメ) 「イーハトーヴの夢」、「雨ニモマケズ」の学習をまとめた資料 展 開 段階 学 習 活 動 ・ 内 容 指 導 上 の 留 意 点 つ 1 前時までの学習を想起し、本 ○前時に自分が考えるメッセージと か 時のめあてを確認する。 その根拠を書かせておく。 む 5月全体のアニメで届けるタイトルメッセージをみんなで 考え合おう。 2 5月のアニメに合わせて、担 ○違いがある二人のタイトルメッセ 当者がタイトルメッセージを提 ージを提案させる。 案する。 ○なぜこういうタイトルメッセージ 予想されるタイトルメッセージ にしたのか、根拠(5月の1・2 ふ ・楽しさと厳しさが入りまじっ 場面のメッセージ、アニメ、資料、 た世界 文章)を明確にして説明させる。 ・生と死がとなりあう世界 ○自分が書いたタイトルメッセージ ・分からない世界と分かる世界 と比べて、同じ所や違う所を考え 三 次 習 熟 な れ る 四 次 習 得 身 に つ け る 五 次 活 用
か 3 タイトルメッセージについて 交流する。 視点 ○5月の1・2場面で考えたメッセ タイトルメッセージにつなが ージを掲示しておき、5月全体の め る根拠は、これだけでよいだ メッセージとつながっているか、 ろうか。 考えさせていく。 ・カニの兄弟が楽しい会話をする る 場面 ・カワセミが魚をとる場面 視点 ○アニメの場面ごとの絵や文章中の カニの兄弟が「こわいよ」と 表現から、タイトルメッセージに おびえている時とかばの花が つながるものを見つけさせてい 流れてくるのは同時だろうか く。 ○5月のアニメをもう一度見直し、 ・良いこと悪いことが入りまじる タイトルメッセージの根拠を探さ ・良いこと悪いことが同時に起こ せたり、教師から発問を投げかけ る たりして考えさせていく。 視点 ○資料「イーハトーヴの夢」「雨ニ 賢治の生き方がメッセージ モマケズ」でとらえた賢治の生き に表れているだろうか。 方にも結びつけて考えさせてい く。 ・すべての命を大切にした賢治の 生き方 ・苦しさの中に楽しさを大切にし た賢治の生き方 ま 4 友達の考えを聞いて、考えた ○友達の考えを聞いて、修正すると と 事、感じた事を発表する。 ころを担当者に言わせる。 め ○交流による自分の読みの深まりを る 自覚させる。