第6学年 総合的な学習の時間 学習指導案
1 単元 △△△の未来を拓く子ども議会をひらこう ~△△△のまちづくりプロジェクト~
2 目標
◎ まちづくりをいろいろな立場から考える(多面的),必要性・有効性・実現性の価値と関係づけてとらえ(構造的),
それらを通して,まちづくりがいろいろな人・団体・施設・人の思いなどのつながりでなされていることが分かり,
まちに生きる一人の生活者として,「伝統文化や歴史を誇りに思ったり,自然環境を大切したりしたい」という思いや,
「まちの人に働きかけながらまちづくりに貢献したい」という思いをもったりすることができるようにする。
【生き方・考え方】
○
△△△
のまちをよりよくすることに関心をもち,様々な立場の人々の思いや情報を集めてまちづくりのアイデアを
つくる活動を意欲的に進めるとともに,まちと自分とのよりよい関係を築いていこうとすることができるようにする。
【主体的・創造的態度】
○ 自分とGTとのまちづくりに対する見方や考え方のズレから問題をつかみ,「伝統文化・歴史」「環境・美化」「共存・
共生」という 3 領域から,必要性・有効性・実現性等の視点を通してまちづくりのアイデアを練るとともに,その過
程においてアンケートによる実態調査やプロジェクトの実行・提案といった活動を繰り返し行うことができるように
する。 【問題解決能力・学び方】
○ プロジェクトを企画していく過程で,目的(何のために),内容(何を・どこを),方法(どうする)を明らかにし
ながらアイデアを練り上げることができるとともに,まちづくりは様々な人の立場に立って考えることが大切である
ことや,いろいろな人・団体・施設などのつながりで成り立っていることをとらえることができるようにする。
【知識・理解】
3 本単元指導の立場
(子どもの実態) (本単元の教材について)
(ひとと学びタイムを位置づけた単元構成)
本学年の子どもたちは,第3学年で,白壁
の町並みや伝統工芸など
△△△
のまちの自慢
を学習し,第4学年では,池や堀などの水を
中心に環境の大切さを学習してきている。ま
た,第5学年では,まちの伝統文化「燈籠人
形」の価値を学習し,その魅力を広める活動
をしている。また,6年国語科の「みんなで
生きるまち」ではユニバーサルデザインとい
う考え方を学んでいる。このように,まちづ
くりをしていく本単元の学びを支える基礎
(視点)がある。しかし,日常生活でまちの
課題について考えることや問題点が見えてい
ても,実際に行動を起こすことはできていな
い。そこで,
△△△
に生活する一人としてま
ちづくりに自らかかわることができるように
していきたい。
本単元は,
△△△
のまちづくりのアイデアを創って提案し
たり,実践したりしながら,いろいろな立場や視点からまち
を多面的・構造的にとらえたり,まちと自分とのよりよい関
係を築いていこうとしたりする活動である。本単元は,次の
ような特性をもつ。
<生活性>
自分の暮らすまちづくりを考えることで自分とまち(ふる
さと)のつながりを深めることができる。
<本質性>
△△△
プランの5年間で培ってきた,共存,共生的な見方
や考え方,伝統・文化への愛着,環境美化の視点を総合的に
駆使し,まちの将来的な方向性や自分とのかかわり方を考え
ていくという最終学年としての学びができる。
<活動性>
自分の住んでいるまちであるから,調査・体験が繰り返し
行え,その成果が目に見えたり実感できたりする。
保護者・共に学習
した友達
学びのよさについて他者から評価してもらったり,自分の成長に
ついて自己評価・相互評価したりして,学びのよさや自分の成長を
実感し,自己の生き方を考える。
総合政策課の方
自分たちのまちづくりプロジェクトと市の総合政策課の方のま
ちづくりに対する見方・考え方を比較し,不十分さに気づき,まち
づくりには必要性・有効性の観点が大切であることをとらえる。
まちづくり推進の人
(市長・行政関係者)
まちの人々
必要性・有効性・実現性を加味した自分たちのプロジェクトと専
門家GTとの意見交流を行い,プロジェクトの価値を実感するとと
もに,取り組んだことを生かしていくことの大切さに気付く。
行政関係・福祉関
係・町内会長・商店
街,商工会など
必要性・有効性の観点から練り直したプロジェクトについて行
政・専門家(ひと)と意見交流し,自分たちのプロジェクトには実
現性の面で不十分さがあることに気付き,新たな課題をもつ。
4 単元指導計画(49時間)
段階 配時
学習内容と活動
ひとと学びたいム
子どもの意識の流れ(評価)
つ
か
む
①
②
④
②
②
1 まちの問題点に気付き,「ふくしまのまちづ
くりプロジェクト」を提言していくという課
題をつかむ。
(1) 八女福島地区が都市景観大賞を受賞した
ことを知り,まちづくりに関わろうとする
意欲を高める。
①八女福島地区のまちなみが全国に認めら
れたことを知り,まちづくりに対する関
心や意欲を高める。
②「美しいまち」「人に優しいまち」「伝統
文化のまち」という視点を持ってふくし
まのまちを見学・調査する。
③見つけた問題点に対する改善策(アイデ
ア)を考え,提案の準備をする。
(2) 「第一回子ども議会」を行い,プロジェ
クトの不十分さをつかんだり,活動に対す
る意欲を高めたりする。
① ひとと学びたいム①
自分たちのまちづくりプロジェクトを八
女市の総合政策課の方に提案する。
② グループごとに今後の見通しを持つ。
【ひとと学びたいム①】
目的
内容・方法
手順
た
め
す
④
⑥
②
②
2 グループごとにいろんな立場から調査活動
を行い,まちづくりプロジェクトを練り直し
て再提案する。
(1) 自分たちのやろうとしていることが本当
に必要性のあることなのか,この方法で効
果があるのか調査活動を行う。
(2) 調査をもとにプロジェクトを練り直し,
ポスターセッション形式での提案の準備を
する。
・目的(~のために)
・対象(どんな人のために)
・内容(何を)
・方法(どうする)
(3) ひとと学びたいム②
「第二回子ども議会」を行い,アイデア
のよさを確かめるとともに,考えの不十
分さに気付き,新たな問題意識を持つ。
(4) 新たな課題をもとに,活動の計画や方向
を話し合う。
【ひとと学びたいム②】
目的
内容・方法
手順
自分たちのまちづくりプロ
ジェクトの不十分さに気付
き,まちづくりには必要性・
有効性の観点が大切で
あることをとらえる。
自分たちのプロジェクト(目
的・対象・内容・方法)と市
の 総合政 策課の 方の
ま ちづく りに対 する
見方・考え方を比較す
る。
①各グループのプロジェク
トを発表する。
②総合政策課の方の感想(評
価)と意見(助言)を聞く。
③ 全体で 問題点 を整
理する。
いろんな立場から調査活動を行い,まちづくりプロジェクトを練り直そう。
まちづくりプロジェクトを試して,その成果を子ども議会で提案しよう。
自分たちのプロジェクトが
実 現性に 不十分 さが
あることに気付き,新
たな問題意識を持つ。
必要性・有効性の観点
か ら練り 直した プロ
ジ ェクト につい て行
政・専門家(ひと)と意
見交流する。
①グループごとにポスター
セッション形式で説明す
る。
②GTとの意見交流を行う。
③ 全体で 今後の 方向
性をまとめる。
・八女ふくしまの白壁の町並みの美し
さやめずら しさが全国に認められ
て,都市景観大賞を受賞したんだ。
・他の町の人にとって「行ってみたい」
「住んでみたい」町にしていくため
に,私たちにできることはないかな。
【情報】
・清水町公園にはごみ箱はあるのにご
みのポイ捨てがあって汚いなあ。ご
み箱を増やしたらどうかな。
・提灯の形をしたポスターがあって提
灯をアピールしているのかな。仏壇
や和紙のポスターも作ったらPR
になるぞ。
・点字ブロックがない交差点は目の不
自由な人が渡りにくい。全ての道に
点字ブロックがあったらいいのに。
・まちの人の思いや願いを知らないと
いけないな。
・アイデアのヒントが何かないかな
・他のまちや地域ではどんな取り組み
がされているのだろう。
【認識】
・公園のごみ箱を増やしてもごみのポイ捨
ては減らないんじゃないかな。ごみを持
ち帰ることを呼びかける方が効果のある
ことではないかな。また,ポイ捨ての現
状を知ってもらうことも大切かな。
・落書きの傾向(落書きの多い場所,落書き
の種類)を調べたり,落書きをする人の立
場に立って考えてみたりすると,落書き
を減らすための方法が浮かぶかな。
・お年寄りや足の不自由な人にも便利な電
話ボックスを考えていたけど,携帯電話
があるので電話ボックスの必要性はない
ようだ。ハード面を作り変えるのではな
くソフト面の取り組みはできないものだ
ろうか。
・提灯や仏壇の PR をしてどんな効果があ
るのだろうか。TV やポスターなど様々な
方法での PR が既にあっている。都市景
観大賞を受賞した白壁のまちなみに視点
を当ててまちづくりにとりくめないだろ
うか。また,お茶や菊・和紙といったも
のにも視点を当てて考えてみよう。
・自分たちのプロジェクトは,本当に
まちの人たちが必要としているのだ
ろうか。この方法で効果があるのだ
ろうか。見直してみる必要があるぞ。
た
か
め
る
②
⑧
④
①
(
本
時
)
③
3 プロジェクトの実践やまちへの提案を通し
て,必要性・有効性・実現性の価値を実感する
とともに日常化へ向けた新たな問題意識を持
つ。
(1) 自分たちのグループの計画に沿って,実
践・提案の準備をする。
(2) 自分たちのプロジェクトをまちで実践し
て,その効果を確かめたり,練り直したりす
る。
(3) 実践した資料やデータをもとに,まちに
提案するための準備をする。
(4) ひとと学びたいム③
「第三回子ども議会」を行い,プロジェクト
の価値を実感するとともに,日常化に向けた
新たな問題意識を持つ。
(5) 今後の活動の計画や準備などについて話
し合う。
【ひとと学びたいム③】
目的
内容・方法
手順
い
か
す
③
②
①
4 まちの人に自分たちの取り組みを発表し,学
びのよさを実感するとともに,これからの自分
の生き方やまちへのかかわり方を考える。
(1) ひとと学びたいム④
校内実践交流会を行い,お互いの実践を知る
とともに,相互評価・自己評価を行う。
○学びのよさ・プロジェクトの必要性・有
効性・実現性の観点から見
た価値
・態度や学び方
○自分の成長 ・対象のとらえ方(多面的・
構造的・関与的)
・学び方(アイデア作り,調
査方法,アイデアの実行,
提案)
・態度(意欲,協力)
・まちへの思い
(2) プロジェクトの日常化を目指して,まち
の人に自分たちの取り組みを発表する。
(3) 単元を振り返り,これからのふくしまの
まちとのかかわりについて自分の考えをま
とめる。
【ひとと学びたいム④】
目的
内容・方法
手順
まちづくりに取り組んだことを広くまちの人に広げよう。
プロジェクトの価値を実感
するとともに,継続的な
取 組みの 在り方 や取
り 組んだ ことを 生か
し ていく ことの 大切
さに気付く。
必要性・有効性・実現
性 を加味 した自 分た
ち のプロ ジェク トと
専門家GT との意見交
流を行う。
①グループごとにポスター
セッション形式でアイデ
アを提案する。
②質疑・応答を行う。
③ 価値と 今後の 方向
性 に つ い て 話 し 合
う。
学 びのよ さや自 分の
成長を実感し,自己の
生き方を考える。
学 びのよ さにつ いて
他 者から 評価し ても
らったり,自分の成長
について自己評価・相
互評価したりする。
・・自分たちの作ったプロジェクトを実
際に試してみよう。実際に実現でき
るのかな。時間・費用の面から実現
可能かな。そこで気付くことがある
はずだ。
【認識】
・やはり,ゴミ箱を設置してもごみのポイ
捨ては減らなかった。ごみの種類を分析
し,ポイ捨てをしている人にしぼって直
接働きかけよう。その方が効果もあるは
ずだ。
・少しでも落書きがあると落書きはどんど
ん広がる。小さいうちに落書きはとめな
ければならない。しかし,まちの中の落
書きは自分たちの力だけで消すのは無理
だ。市役所の方にも呼びかけてみよう。
・独り暮らしのお年寄りや体の不自由な方
との交流は,とても喜んでもらえた。こ
んなことが「人にやさしいまち」につな
がっていくのではないかな。
・伝統文化をPR するだけでなく活用する
ことも大切だ。町屋には空き家もある。
その活用法を子どもの視点で考えて提案
していくことも意味のあることかな。
・八女の特産品であるお茶は,飲んだり,
食べたりするだけでなく様々な利用法が
あるぞ。それを試して紹介していくこと
も昔から受け継がれてきている食文化を
大切にすることにつながるかな。
・まちの人に賛同してもらえたよ。アイ
デアの必要性や有効性って大切なん
だ。
・本当の実現に向けて,予算の面から,
続けていくにはという面から吟味す
ることも大切なんだね。
【見識】
・いろんな人々の目線で街を見直した
ら,よさや問題点がたくさんあるこ
とが分かった。まちづくりをするた
めには,利用する人にとって必要な
ものか,役立つものか,費用や時
間・継続していけるかという面で実
現できるものかを考えながらアイ
デアを練らないといけないことも
分かった。私たちは,まちに住む一
人として,八女の伝統文化や歴史を
大切にしたり,自然環境を守った
り,みんなが安心して楽しく過ごせ
るまちづくりのアイデアをこれか
らも考え,町の人に働き掛けていき
たい。
・まちづくりは市役所だけではなくい
ろんな団体や一人ひとりの協力で
成り立っていて,いろんな人々の思
いが込められている。
① グルー プごと に取
り 組 ん だ こ と や そ
の 生 か し 方 を 報 告
する。
② 相互評 価活動 Ⅰを
行う。(他グループ
へ)
③ 相互評 価活動 Ⅱを
行う。(グループ内)
④ 自己評 価活動 を行
う。
5 本時のねらい
○ 自分たちが考えた「必要性」「有効性」「実現性」を加味したまちづくりのプロジェクトの価値を実感
するとともに、継続的な取り組みの在り方や取り組んだことを生かしていくことの大切さに気付くことが
できるようにする。
○ まちづくりのアイデアの実践をポスターセッション形式で報告し、専門家GTと意見交流することを
通して、調査活動や実践から考えたことをもとに質問や意見に応答することができるようにする。
6 準備
<子ども> ポスターセッションの準備(プレゼンテーション・具体物など)
<教 師> 学習ノート
7 場所 △△△市役所議場、委員会室
8 本時の学習過程
学 習 活 動
○具体的な支援 ◇評価(方法)
つ
か
む
た
め
す
た
か
め
る
い
か
す
1 前 時 活 動 を 振 り 返 り 、 本 時 の め あ て を
つかむ。
まちづくりプロジェクトの実践を報告し,専
門家の方々と意見交流しよう。
2 必要性・有効性・実現性を加味した自分た
ちのプロジェクトを専門家の方々にポスタ
ーセッション形式で提案し,意見交流を行
う。
(1) グループごとにポスターセッション形
式で実践を提案する。
(2) 専門家の方々と質疑・応答を行う。
(3) GTからまちづくりプロジェクトに
ついての感想を聞く。
・
「必要性」
「有効性」
「実現性」の観点
からの価値づけ
3 次時の学習の方向性をとらえ,本時の学習
を振り返り自己評価する。
(1) 総合政策課の方からまちづくり
プロジェクトについての感想・意見を聞
く。
(2) 今後の方向性について話し合う。
(3) 自己評価し本時学習をまとめる。
ま ち づ く り に 取 り 組 ん だ こ と を 広 く
まちの人に広げよう。
≪ひとと学びたいム③≫
人にやさしいまち
伝統文化を守るまち
自然にやさしいまち
○ これまでの学習でよりよいまちづくり
のために何が必要か、何が有効かを考え
たり,プロジェクトを実践したりしてき
たことを称賛し、本時への意欲をもたせ
る。
○ 自分たちの取り組みが伝わるように聞
き手を意識して発表するよう助言する。
○ ポスターセッションがスムーズに進む
ように,事前に予想される質問や意見に
対する応答を考えさせておく。
○ 質疑応答・意見交流が活発になるよう
に,グループごとに報告→質疑応答→意
見交流を行う。
◇ GTの質問や意見に対して,調査活動
や実践から考えたことをもとに質問や意
見に応答することができる。
(発言の様子)
○ プロジェクトの価値を実感することが
できるように,GTからの評価が「必要
性」「有効性」「実現性」のどれに対応し
たものであるのかを確認していく。
○ 自分たちのプロジェクトの価値を学習
ノートにまとめる。
◇ まちづくりプロジェクトの価値を実感
することができたか。(ノート)
プロジェクト
(目的)
楽しく暮らしてもらうため
(対象)老人
(内容・方法)交流会や手紙での交流
(成果と課題)「孫ができたようでうれし
い」と喜んでもらえた。会う回数が増え
るほど話しやすくなってきた。
どうしてまちづくりプロジェクト
の対象にお年寄りを選んだの?
調査をして校区には独居老人が多いことが
分かった。一人暮らしのお年寄りと交流する
ことで生活の寂しさが減ると考えた。登下校
時に会うとあいさつを交わすこともできる脳
になった。
プロジェクト
(目的)町並みの美しさを守るため
(対象)観光客
(内容・方法)町屋を利用して交流会を開く
(成果と課題)空き家を利用する方法が増
えた。町屋を身近に感じるようになった
プロジェクト
(目的) 気持ちよく利用してもらうため。
安全に利用してもらうため
(対象) △△△公園を利用する人
(内容・方法)小中学生にゴミが散らかって
いる現状を知らせるための掲示物を作る
(成果と課題)ごみのポイ捨てが減った
町屋の活用法を考えることはどんな
ふうに役に立つのですか?
町屋は都市景観大賞に選ばれるほどのまちの
自慢の町並みの一部。しかし空き家が多くなっ
ている。家は使った方が長持ちするので,町屋
を活用することは町並みを守るうえでも役立
つ。
ごみ箱を増やしてみたが効果がなかった。
ごみの種類を調べると学生が捨てていると思
われるので,働きかける対象を学生にした。
皆さんのまちづくりプロジェ クトはとても素晴らしいものでした。私たちもたくさ
ん参考にしたいと思います。 未来の△△△を作るのは君たちです。しかしあなたた
ちの目指したまちづくりはこれで 完成したことになるのでしょうか。今までの取り組
みをこれからずっと続けることは できないかもしれませんが,これからでもできるこ
とを考えてまちづくりの主人公で いてください。期待しています。
なぜ小・中学生に働きかけようと思ったの?