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竹材を用いたテンセグリティ構造物の構造特性に関する研究 - Zig-zag Patternで構成された仮設建築「わたぐも」を事例として- [ PDF

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Academic year: 2021

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24-1 1. はじめに 1. 1. 研究の背景・目的  テンセグリティは不連続な圧縮材と連続した引張材 が相互作用して成立する機構である( 注 1)。外力下にお いて圧縮力と引張力による軸力で抵抗し形態を保持 する性質を持っており、Maxwell の公式で要求される よりも少ない部材数で構成することができる。従って、 空間を構成する部材数が少なく、仮設建築としての応 用性は高い。しかし、重力下での自己釣合い形態の決 定や構造解析が困難であり、部材同士の複雑な構成に より施工に時間を要する等の様々な課題がある。  本研究では、Zig-zag Pattern のテンセグリティを対 象として平面から展開する施工方法を提案し、試行建 設を通して竹材を圧縮材に用いたテンセグリティ構造 物の特性を明らかにすることを目的とする。事例とし て筆者らが制作した仮設テント「わたぐも」(以下、本 架構)を挙げ、仮設建築への応用を検討する。 1.2. 既往研究  竹材を用いたテンセグリティの研究として、井田1) による膜材を引張材とするテンセグリティの研究が挙 げられる。この研究では引張材を膜材に置換する手法 で構成部材のユニット化を図り、試行建設を通してテ ンセグリティの施工性の向上について述べている。し かしその一方で、軸力導入時に生じた圧縮材端部の破 壊について原因の追求には至っていない。テンセグリ ティには大きく分けて 4 つのパターンがあり(注 2)、多 面体の中心を圧縮材が通るパターン、井田が用いた Diamond Pattern、寺田2)が用いた Circuit Pattern、そ して本稿で触れる Zig-zag Pattern である。本架構の開 発と、試行建設を通して構造特性を考察することはテ ンセグリティの仮設建築への応用可能性を広げる上で 有意義であると考えられる。 1.3. 研究の方法  2 章で架構概要やディティールより、本架構の特性 を把握する。3 章で試行建設による建方の検討と施工 性を検討し問題点を把握する。4 章で測定試験を行い 3 章で得られた結果を考察する。これらから得られた 知見より仮設建築への応用を検討する。

竹材を用いたテンセグリティ構造物の構造特性に関する研究

Zigzag Pattern で構成された仮設建築「わたぐも」を事例として

-相馬 貴文 2. 架構概要 2.1. Zig-zag Patternについて  Zig-zag Patternは1本の圧縮材に対し引張材がZ型に 配置され、一つの節点に圧縮材が1本、引張材3本が 集まっている。このパターンは正多面体・準多面体に 基づくパターンと、ジオデシック多面体に基づくパタ ーン(注3)が存在する。本架構はジオデシック多面体が オルタネイト分割(注4)によってパターンを増やしてい く性質を利用し架構形状を決定した(図1.、2.)。 2.2. 本架構概要  テンセグリティは軸力を導入するまで架構が安定し ないが、本架構では建ち上げる前にある程度の軸力が 平面において導入されており、足元を引き寄せること で成立する架構となっている(図 3.)。本架構はジオデ シック多面体の一部分から構成されており、架構成立 後はシェル状の空間をなしている。よって、大スパン の架構により広い内部空間を確保することができる。 2.3. 架構詳細  圧縮材には長さ3300mmの孟宗竹を用いた。根元 圧縮材 引張材 分割数:3 分割数:6 分割数:9 分割数:12 凡例 (1) ⃝の節点を●の節点に置換し、その他周縁部の節点は消去する。 (2) 足同士を繋ぐことで軸力が導入され、架構が かに浮き上がる。 (3) 足 元 を 引 き 寄 せ る と、さ ら に 架 構 が 建 ち 上 が り 空 間 が 出 来 る。 (1) (2) (3) 圧縮材 16 部材名称 総数 重量 引張材 48 節点部材 ※屋根部材・基礎部材を除く 最大高さ 3165mm・床面積 13.7 ㎡ 32 約 146.8kg 約 210.9kg 52.6kg 11.3kg 架構合計 3165 ▼ 4671 3300 図 1. オルタネイト分割によるパターン 図 2. 架構の形状決定 図 3. 架構概要

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24-2 部の直径は内径94mm以下、先端部の直径は65mm以 上である。孟宗竹は軸圧縮応力に優れるものの(注5) 、繊維方向に割裂しやすい性質を持つため3)、竹の小 口面にグラウト材を注入し圧縮材端部を補強した。接 合部金物を取り付けるボルトを圧縮材軸に対して平行 に配置するため、木製のスペーサーを挿入した(図 4.)。引張材には6mmワイヤーを使用し、ワイヤー クリップを用いて固定した。材長が1050mm以上の 引張材については、引張材中心部にターンバックルを 取り付け、施工時に張力を導入できるようにした(注6 )。圧縮材と引張材を節点において接合するため、ア ルミ製の接合部金物(以下、接合部金物)4)を制作し た。圧縮材に引張材が接触しないように、引張材取り 付け部は圧縮材の小口面から持ち出すように配置され ている(図6.)。建設にかかる時間を短縮するため、 一部の圧縮材と引張材を接合部金物によりあらかじめ 接合し建設時間の短縮を図った。 3. 試行建設 3.1. 試行建設概要  本架構の建方の検討と施工性の検証をするため、試 行建設を行った。現場建方は九州大学箱崎地区図書館 別館及び同大学伊都地区の屋外で行った。作業員は主 に5名で建ち上げ・解体時に最大で15名を動員した。 仮設建築として繰り返し利用することを想定し、試行 建設を3度行った。試行建設の手順を図6.に示す。 3.2. 現場建方  現場建方は特殊な工具や重機を使用することなくす べて人力で行った。引張材の全てを平面で緊結するこ とはできなかったが、架構頂部を人力で支え徐々に建 ち上げていくと残りの引張材を接合することができた 。作業員が支えられない高さに架構頂部が建ち上がる ため、ヒッパラーとベルトを用いて頂部の形態を保持 することで作業を円滑に進めた。1度目の建ち上げ完 了後においてのみ、張力を導入したのちにワイヤーク リップの締め直しを行い引張材の滑りに留意した。 3.3. 結果・考察  架構を建ち上げる段階で、圧縮材と引張材の位置関 係を間違い、架構を降ろし再び繋ぎ合わせるといった 施工ミスが生じた。試行建設には圧縮材の配置に60 分、建ち上げには30分程度を要したが、施工ミスに よる時間を考慮すると200分以上の時間を要した。従 って施工手順や部材配置を明快に示す方法が必要であ B-1 B-2 B-3 B-4 B-6 B-7 B-8 B-10 B-11 B-12 B-13 B-14 B-16 B-15 B-5 B-9 S-1 S-2 S-3 S-4 S-5 S-6 S-11 S-12 S-7 S-9 S-8 S-10 S-13 S-14 S-15 S-16 S-17 S-18 S-19 S-20 S-21 S-22 S-23 S-24 S-25 S-26 S-27 S-28 S-29 S-30 S-31 S-32 S-33 S-34 S-35 S-36 S-38 S-37 S-39 S-40 S-41 S-43 S-42 S-44 S-1 S-2 S-3 BS-47 BS-45 BS-46 BS-48 S-4 S-5 S-6 S-11 S-12 S-7 S-9 S-8 S-10 S-13 S-14 S-15 S-16 S-17 S-18 S-19 S-20 S-21 S-22 S-23 S-24 S-25 S-26 S-27 S-28 S-29 S-30 S-31 S-32 S-33 S-34 S-35 S-36 S-38 S-37 S-39 S-40 S-41 S-43 S-42 S-44 13B 7B 7T 2B 10B 10T 15T 15B 4T 4B 5B 5T 11B 11T 16T 8T 9B 1T 16B 1B 14B 8B 12T 12B 6T 6B 3B 3T 9T 14T 2T 13T 凡 例 ⃝B/T:根元/先端部-番号B-⃝:圧縮材-番号 BS-⃝:足元引張材-番号S-⃝:引張材-番号 グラウト材 持ち出し部断面積:198.54㎟ M12ボルト 孟宗竹 スペーサー 根元部 : 94 以 下 11 3300 先端部 : 65 以 上 120° 120° 100 11 15 両アイ枠式ターンバックル ワイヤークリップ 図5. 圧縮材詳細 図7. 接合部金物詳細 6mmワイヤー 図6. 引張材詳細 100 20 凡 例 徐々に建ち上げながら S-23,24,35, 36,41,42,43,44 を接合する。(❸) 部材を配置し接合部金物により 節点で接合する。(❶❷) 1B と 2B を引き寄せ平面を規定 の形状に近づける。(❸❹) 徐々に建ち上げながら 1B と 4B、2B と 3B を接合する。(❸❹) 張力を導入し対角の引張材長を 合わせる。膜材の設置。(❺❻❼) 3B と 4B を引き寄せ平面を規定 の形状に近づける。(❸❹) ①必要人員:5 名 ②必要人員:11 名 ③必要人員:15 名 ④必要人員:15 名 ⑤必要人員:5 名 ⑥必要人員:2 名 ヒッパラー+ベルト 圧 縮 材 作 成 引 張 材 作 成 接 合 部 作 成 膜 材 作 成 ①圧 縮 材 配 置 ②接 合 部 金 物 接 合 ③引 張 材 接 合 ④ 建 ち 上 げ ⑤ 足 元 拘 束 ⑥ 張 力 導 入 ⑦膜 取 り 付 け 現 場 建 方 工 場 制 作 ② ① ③④⑤ ⑥ 図 7. 部材配置図 図 4. 圧縮材詳細 図 5. 圧縮材詳細 図 6. 試行建設概要 図 8. 現場建方順序

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24-3 る。架構は建ち上げる途中で架構中心を軸に時計回り に回転する挙動を示し、作業員に必要以上の力が必要 となった。また、建方直後はワイヤーの初期伸びによ って架構の高さが150mm程度下がったが、ターンバ ックルを締めることで元の位置まで建ち上がった。  試行建設時にいくつかの圧縮材端部に破壊が見られ た。主な破壊として、竹の割裂とグラウト材の引き抜 き・割れがあった。そのため、竹の割裂に対しては非 伸縮性アルミテープを巻きつけ補強した。破壊の激し い13T、14Tには、番線を用いて締め付けたのち、節 点をピン接合に近づけるため、引張材の取り付け箇所 を圧縮材端に装着したアイナットに変更した。グラウ ト材の引き抜きに対しては、圧縮材の端部同士をワイ ヤーで引張り、竹全体のしなりを解消する方向に回転 をかけることで解決した(図9.)。解体完了後、アル ミテープを取り去り圧縮材端部を確認したところ、上 記以外の箇所にも竹の割裂、グラウト材の引き抜き・ 割れが見られた。これらのことから圧縮材端部の破壊 を防ぐために、竹材を拘束し締め付ける補強材の開発 や、接合部金物の改善が必要である。 4. 測定試験 4.1. 測定試験概要  本架構において節点座標を測定した。測定試験時の 引張材長の対角との誤差が20mm以内となるようにタ ーンバックルを調整した。測定結果を元に3章を参照 しながら圧縮材端部の破壊状況について言及し、本架 構の構造特性を把握する。 4.2. 節点座標の測定方法  節点座標の測定には 3D レーザースキャニング機器 を用い、各接合部金物の節点部に配置した測定球の中 心を計測した(図 10.)。測定は仮設建築として建てる ことを想定し、7 日間の期間を空け 2 度行った。節点 座標から、以下の 3 項目について考察する。 1) 節点座標の 7 日間における移動 2) 節点座標同士がなす角度 3) 引張力を 1 としたときの端部にかかる応力 4.3. 測定結果・考察 1) x-y 座標における最大移動距離は 9B の 6.99mm、 最小移動距離は 10T の 1.17mm、平均では 3.93mm で あった(図 11.)。z- θ座標における z 軸方向の最大移 動距離は 9T、12T の 6.50mm、最小移動距離は 6T の 1.20mm、平均では 4.07mm であった(図 12.)。x-y 座 標平面では架構の平面重心を軸に測定点が時計回りに 回転しながら広がっている。z- θ座標平面では測定点 が架構重心を中心として時計回りに回転しながら下降 している。これは本架構の形態の特性上、地面と接し 足となっている B-1、B-2、B-3、B-4 が、架構の中心 を軸に時計回りに傾いていることが挙げられる。また、 試行建設の際にも同一方向に架構が挙動していたこと から、張力が徐々に弱まっていることが推察できる。 2) 3 章で圧縮材端部に生じた破壊について考察する ため、圧縮材軸と引張材軸が同一平面上にあるときの 2つの部材がなす角度を求め、節点から伸びる 3 本の 引張材のうち最大角度をなすものを表す(表 1)。本架 3D レーザースキャニング機器 3D レーザースキャニング機器 :直径 40 ㎜測定球 ミシン糸 :200 ㎜ 10T 6B 9B 11B 15B 5T 4T 12B 14T 6T 10B 5mm 節点移動方向・距離(20倍に拡大) 圧縮材 7T 15T 13B 11T 1T 13T 16T 12T 9T 3T 8T 8B 16B 7B 5B 2T 4B 1B 2B 3B 14B 1T 1B 2B 2T 3B 3T 4T 4B 5B 5T 6T 6B 7T 8T 8B 7B 9T 9B 10T 10B 11T 11B 12T 12B 13T 13B 14T 14B 15T 15B 16T 架構平面重心からの回転角θ (°) 節点座標高 さ z  ( mm ) θ y x 16B 平面重心 図 11. x-y 方向節点移動座標 図 12. z-θ方向節点移動座標 360 270 180 90 0 0 1000 2000 3000 500 1500 2500 3500 凡例 番線 非伸縮アルミテープ しなり解消のための引張材 取り付け位置の変更 図 9. 端部改善図 図 10. 節点座標測定試験方法

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24-4 構は対称形であり、対角の端部と同様の破壊をする可 能性があるため、対角のみが破壊した端部についても 破壊可能性があるものとみなす。これより、最大角が 93.4°以上の引張材を持つ節点には 3T、4T を除き破 壊若くは破壊可能性を持つ傾向があることが分かった。 3) 竹は割裂性を有しているため、剪断力と曲げモー メントの観点から破壊関係を示す必要がある。そこで 本架構の全ての引張力を 1 と仮定し、節点座標をベク トルで表すことで圧縮材端部にかかる剪断力と曲げ モーメントを求め、関係性をグラフに表した(図 13.)。 これより、曲げモーメントが大きく、剪断力が小さい 圧縮材端部に破壊が見られることが分かった。破壊し た端部は剪断力が小さいということは引張力の合力が 材軸と平行に近い状態にあることが言えるため、圧縮 力が大きくなっていると考えられる。サンプル数が 2 つと少なく一見解に過ぎないが、曲げ応力と鉛直荷重 による圧縮応力の合成によって、引張領域の影響が 小さくなったため 3T、4T が破壊を起こさなかったの ではないかと考えられる(図 14.)。さらに、足元部の 鉛直荷重を体重計を用いて測定すると、1B が 0.45kN、 2B が 0.44kN に対し、3B が 0.63kN、4B が 0.62kN と、 荷重に偏りがあることが分かった。これは本架構が 3B と 4B を設計値以上に引き寄せたことで、1B、2B が浮き上がったためと考えられる。これより B-3 と B-4 は本架構を 3T と 4T で吊り下げるように支えてい ることが指摘でき、3T と 4T には自己釣り合いにおけ る圧縮力に加え、鉛直荷重が集中していると推察でき る(図 15.)。圧縮材端部にはグラウト材が充填されて いることからも、3T、4T に関しては圧縮力に対して 有利な性質を持つといえる。 5. まとめ  本架構はクリープ現象によって架構全体が回転する 挙動を示すことが分かった。圧縮材端部の破壊は異な る方向に導入された引張力によって、接合部金物の回 転による破壊が原因で起きたことが示せたが、それに 当てはまらない圧縮材端部については、一見解ではあ るが剪断力と曲げモーメントの関係から考察すること ができた。今後の課題として圧縮材端部を締め付ける 補強材の開発や、より節点をピン接合に近づける接合 部金物の設計が必要である。また、テンセグリティ構 造物の架構成立時に導入されている軸力を測定し、構 造解析を進め詳しい構造特性を明らかにしていくこと で、仮設建築へのさらなる応用性を検討したい。 7B 7T 13T 5B 15B 9T 11B 3B 1T 11T 1B 13B No. 3T 5T 15T9B ∠7T7B5B ∠7B7T10B ∠13B13T16T ∠5T5B4B ∠15T15B3T ∠9B9T14T ∠11T11B5T ∠3T3B2B ∠1B1T3T ∠11B11T ∠1T1B2B ∠13T13B7T ∠α ∠3B3T12T ∠5B5T9B ∠15B15T10T ∠9T9B1B (a°) 129.9 126.3 132.4 95.4 94.0 101.3 100.1 80.2 89.5 87.6 79.2 78.6 125.3 103.6 106.3 109.9 ∠4B4T11T ∠8B8T9B ∠14B14T15T ∠6T6B3B ∠6B6T10B ∠12T12B6T ∠16T16B4T ∠4T4B1B ∠2B2T4T ∠2T2B1B ∠12B12T14B ∠14T14B8T ∠α ∠8T8B6B ∠10B10T13T ∠10T10B2B ∠9T9B1B (a°) 129.9 124.3 130.6 97.0 101.4 101.5 93.4 77.8 88.3 78.7 86.6 79.2 125.6 102.0 105.3 110.2 No. 14T 8T 6B 4B 12T 6T 12B 4T 2T 2B 16B 8B 14B 10T 16T 10B 破壊 ● ● ● ⃝ ⃝ ■ ▲ ● ⃝ ⃝ ▲ ⃝ ⃝ ● ■ ■ 偶 数 番 号 端 部 奇 数 番 号 端 部 ● ■ ● ⃝ 破壊 ▲ ⃝ ⃝ ⃝ ⃝ ● ■ ▲ ■ ● ⃝ ▲ ∠αは 1 つの節点における 3 本の引張材のうち 最大の角度をなすもの 圧縮材引張材 ⃝…破壊なし  ●…割裂  ▲…対角が破壊 ■…引き抜き 圧縮材軸と引張材軸が同一平面上に あるときの2つの部材がなす角度 表 1.  3 章の建方における端部破壊状況と角度の関係 a° ∠α 凡例 0 10 20 30 40 50 60 70 0.20 0.40 0.60 0.80 1.00 1.20 1.40 1.60 1.80 ⃝…破壊なし  ●…破壊 / 破壊可能性   …3T,4T    剪断力 曲 げ モ ー メ ント 凡例

+

=

圧縮領域 曲げ応力 圧縮応力 引張領域 4T: 鉛直荷重 4B 3B 3T: 鉛直荷重 浮き上がり 図 13. 剪断力 - 曲げモーメントグラフ 図 14. 圧縮・引張領域図 図 15. 架構形態変化図 【注釈】

(注1)5) より A. Pugh, はテンセグリティを "A Tensegrity system is established when a set of discontinuous compressive components interacts with a set of continuous tensile components to define a stable volume in space"と定義している。

( 注 2)5) より A. Pugh はテンセグリティを大きく分けて多面体の中心を圧縮材が通る パターン、Diamond Pattern、Circuit Pattern、Zig-zag Patternの4つに分類している。 (注3)5) より A. Pugh は Zig-zag Pattern に正多面体・準多面体に基づくパターンとジ

オデシック多面体に基づくパターンが存在するとしている。 (注4)5)より正20面体を球に内接させ、各稜線を球の中心から投影した球面三角形の 辺を等分し、相似の三角形によって分割していく方法。 (注5)4)より、50N/㎟程度の軸圧縮能力を持っていることが分かった。 (注 6)4) より、ターンバックルの破断荷重は 1.5kN、ワイヤーはワイヤークリップの 19kN(ワイヤークリップ:20%減)で、引張材の破断荷重はターンバックルにより決まる。 【参考文献】 1)井田久遠;膜材を引張材とするテンセグリティ構造物の設計手法 2014 2)寺田友里;ポストテンションを用いたテンセグリティ構造物のデザインと施工 2015 3)吉田競人、飯塚真司;横浜市近郊に生育する孟宗竹の材料特性 4)熊谷和;アルミ鋳型を用いた孟宗竹とワイヤーロープ接合部の構造性能に関する研 究-竹材を圧縮材としたテンセグリティ構造物への応用のために- 2016

5)Anthony Pugh, An Introduction to Tensegrity, University of California, 1976 6)石田大介、加藤賢治;テンセグリティ球体の構造特性と施工に関する研究 2009 7) 鈴木悠介、川口健一;テンセグリティの分類と部材長に関する一考察(その 1;多 面体パターンを中心として) 2003.

参照

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