第30回土木学会地震工学研究発表会論文集
地震基盤深度を考慮した 距離減衰式の補正係数
坂井 公俊
1・室野 剛隆
21(財)鉄道総合技術研究所 構造物技術研究部 耐震構造
(〒185-8540 東京都国分寺市光町2-8-38)
E-mail:[email protected]
2(財)鉄道総合技術研究所 構造物技術研究部 耐震構造
(〒185-8540 東京都国分寺市光町2-8-38)
E-mail:[email protected]
工学的基盤以深の構造の違いによって,地震動特性や,応答スペクトル形状が変化するといった報告が ある.そのため全国の平均的な地震像を予測可能な距離減衰式に,地震基盤深度の情報を付与することに より,地震動推定精度が向上することが予想される.そこで本研究では,地震基盤深度の変化に伴うPGA, PGVの変化の有無を確認することを目的として,観測記録,数値解析に基づく検討を実施した.両者の結 果は一致しており,地震基盤深度の変化に伴ったPGAの変化が見られることが確かめられた.特に地震基 盤深度が50~500mの地点においてPGAが大きくなり,それ以外の地点においては徐々に小さくなる傾向を 示す.この結果をもとに,地震基盤深度をパラメータとした距離減衰式の補正係数算定式の提案を行った.
この補正係数を適用することにより,地震基盤~工学的基盤までの深部地下構造の影響を考慮したPGAの 評価が簡便に実施可能となる.
Key Words : attenuation relationship, engineering bedrock, seismic bedrock, correction coefficient
1.はじめに
地震ハザード解析や,シナリオを想定した面的震 度分布などを推定する際,地震動強さ分布を簡便に 算定可能な距離減衰式を用いることがある1)2)3).こ の距離減衰式は主に全国の平均的な地震動として扱 われており,地域毎の振動特性などは考慮されてい ないのが一般的である.ところが近年得られた多数 の観測記録から,地域ごとに地震動の増幅,減衰特 性に差があることが明らかになってきている.こう いった成果をもとにして,地域ごとの地盤特性,減 衰特性を反映させた補正係数を求めるといった報告 がいくつかされている4)5)6).
またこれとは別に筆者らは,応答スペクトルの形 状と地震基盤深度の間には相関があり,地震記録を 観測地点の地震基盤深度で分類することでスペクト ル特性の差異を表現可能であることを既に報告して いる7).これによると,地震基盤が200~500m程度よ りも浅い地点で得られた観測記録の応答スペクトル は,周期0.1秒程度の短周期側が非常に大きく,0.5 秒よりも長周期側では小さくなる.これとは逆に地 震基盤が深い地点で得られた記録は,短周期側で小
さく,長周期側で大きな応答を示すことを明らかに した.この検討は応答スペクトルの形状の差につい ての考察のみであるが,地震基盤深度の差によりス ペクトル特性が変化するということは,最大加速度,
最大速度といった距離減衰式によって推定される地 震動指標にも基盤深度に応じた変化があるのではな いかといった推測も可能である.
このような地震基盤深度の違いによる地震動指標 の変化に着目した研究はこれまで数多く行われてい
る8)~11).地震基盤深度とやや長周期帯域の地震動レ
ベルの増幅には相関があり,サイトの基盤深度を考 慮することで,地震動の予測精度が向上する結果を 得ている.しかしながらこれらの検討は主に数秒以 上の周期帯域を対象として行われているのがほとん どであり,最大加速度,最大速度と地震基盤深度の 間には明瞭な相関が見られないとしている.ただし,
地盤の非線形性の影響を強く受ける加速度や速度と いった比較的短周期側の地震動指標に関しては,表 層地盤の条件の違いによって最大値は大きく変化し てしまうために,地盤条件の差による変化の中に基 盤深度による変化が埋もれてしまっている可能性も 考えられる.
近年の地震観測網の急激な発展と活発な地震活動 の結果,多数の地震観測記録が蓄積されている.ま た深層ボーリングや各種物理探査の結果を統合した 全国の深部地下構造もある程度把握されてきており,
表層地盤の条件を固定した場合においても,幅広い 地震基盤深度を持った観測地点を多数集めることも 可能になりつつあると考えられる.そこで本検討で は,地震基盤深度の違いによる最大加速度,最大速 度の変化を調べることを目的として,観測記録,数 値解析に基づく検討を行う.なお,対象としている 地盤条件は,鉄道構造物における基準地盤面(工学 的基盤,Vs=400m/s)である.
2.観測記録に基づく検討
本章ではまず,地震基盤深度の違いによって最大 加速度PGA,最大速度PGVが変化するのか,という ことを確認するために,観測記録に基づいた検討を 行う.検討に用いる記録としては,日本周辺で発生 した1996年5月~2008年9月の地震で得られた記録の うち,以下の条件を満足する記録を抽出することと した.
(a) 観測された地盤のせん断弾性波速度が300m/s以 上である
(b) 震源距離が300km以内である
(c) 司 ・ 翠 川 の 距 離 減衰式3)によって推定される PGAを1/1.4倍(硬質地盤上に補正)した結果が 10gal以上である
(d) 観測点における地震基盤深度が既知である その結果,77地点における1000記録が選定された.
なお,観測地点,地震基盤深度の分布を図-1に示す が,基盤深度の差が地域によって偏っていないこと を確認している.
次に選定された記録を用いて,地震基盤深度と PGA, PGVとの関係性について検討を行う.本検討 では最終的な目標として地震基盤深度の変化に伴う 距離減衰式の補正係数の提案を目的としている.よ って最終的には,距離減衰式に導入しやすい形で補 正係数を提案するのが望ましい.一般的な距離減衰 式は以下のような式でモデル化されることが多い.
c d X bX
aM
Y= − −log ( + )+
log10 10 (1)
ここでY :地震動指標(PGAやPGV),M :地震 規模(モーメントマグニチュードや気象庁マグニチ ュード),X:距離(断層最短距離や等価震源距 離),a,b,c,d :回帰係数である.そこで,観測記 録 に よ り 得 ら れ る 最 大 加 速 度 , 最 大 速 度 を
obs
obs PGV
PGA , ,距離減衰式により推定される最大 加速度,最大速度をPGAatt,PGVattとした場合の対 数の誤差
) ( log ) (
log ( ) log ( )
log
10 10
10 10
att obs
att
obs PGV
PGV PGA
PGA −− (2) を求め,地震基盤深度に応じてこの誤差をモデル化 しておくことにより,通常の距離減衰式に対して容
易に補正係数を導入することが可能となる考えられ る.
観測記録との比較に用いる距離減衰式としては,
最も一般的に使用されているPGA,PGVの距離減衰 式の一つである,司・翠川による距離減衰式とした.
ただし,この距離減衰式において,PGVは硬質地盤 上(Vs=600m/s),PGAは地盤上の値として推定さ れるため,それぞれ補正係数(1.3112)13),1/1.43)) を乗じて工学的基盤(Vs=400m/s)における記録へ の補正を行っている.なお,震源深さが20kmより も浅いものは地殻内地震,それ以外は全てプレート 内地震として処理を行っている.
各観測記録と距離減衰式による推定値の誤差を PGA,PGVごとに様々な指標との関係でまとめた結 果を図-2,図-3にそれぞれ示す.図-2のPGAに対す る検討結果を見ると,まず(a)~(d)の距離減衰式によ る推定値,震源距離,地震規模,震源深さと今回算 定した誤差の間には,相関関係が見られない.これ は,各指標に対して距離減衰式の回帰係数が導出さ れ て い る こ と か ら も 理 解 で き る . こ れ に 対 し て
(e),(f)の地震基盤深度を横軸にとった結果を見ると,
地震基盤深度と距離減衰式からの誤差には,何らか の相関があるように見える.基盤深度を実数で表し た(e)からは,右下がりの傾向が,対数軸で表した (f)の結果からは,上に凸の傾向が見られる.これら の図にはそれぞれある一定区間ごとのデータの平均 と標準偏差を実線で示しているが,この結果からも そ の 傾 向 は 見 て 取 れ る . つ ま り 地 震 基 盤 深 度 が
50~500m程度の地点において観測記録のPGAが最も
大きくなり,これよりも基盤が浅い場合,深い場合 には小さくなる傾向を示している.
また図-3のPGVに対してまとめた結果を見ると,
(a)~(d)の結果は,PGAの場合と同様に,各指標と誤 差算定結果の間に明瞭な傾向は見られない.ただし,
(a)の距離減衰式によるPGVを横軸にとった結果か らは,多少右上がりの傾向(速度1kine以上では,
観測記録と距離減衰式による推定値の誤差の平均は
130° 135° 140° 145°
30°
35°
40°
45°
0 500
km
10 10 10 10 [m]104
3
2
1
0
図-1 検討に用いた観測点の分布と地震基盤深度
10 20 40 100 200 -1
-0.5 0 0.5 1
PGAatt [gal]
log10(PGAOBS)-log10(PGAATT)
(a) 距離減衰式によるPGAと誤差の関係
0 100 200 300
-1 -0.5 0 0.5 1
R[km]
log10(PGAOBS)-log10(PGAATT)
(b) 震源距離と誤差の関係
0 2000 4000 6000
-1 -0.5 0 0.5 1
Bedrock Depth [m]
log10(PGAOBS)-log10(PGAATT)
(e) 地震基盤深度(実数軸)と誤差の関係
0 50 100 150
-1 -0.5 0 0.5 1
EQ Depth[km]
log10(PGAOBS)-log10(PGAATT)
(d) 震源深さと誤差の関係
101 102 103 104
-1 -0.5 0 0.5 1
Bedrock Depth [m]
log10(PGAOBS)-log10(PGAATT)
(f) 地震基盤深度(対数軸)と誤差の関係
観測記録 平均値 平均±σ
2 3 4 5 6 7 8
-1 -0.5 0 0.5 1
Mw log10(PGAOBS)-log10(PGAATT)
(c) 地震規模Mwと誤差の関係
図-2 観測記録と距離減衰式による推定値の誤差(PGA) ほぼ0であるが,それ以下の記録では徐々に観測記
録が小さくなる)が見られる.この原因については,
後に考察を行うが,距離減衰式の適用範囲の問題が あるのではないかと推察される.(e), (f)の地震基盤 深度を横軸にとった結果を見ると,PGAの結果とは 異なり,基盤深度と何らかの関係性を見出すことは 出来ないが,平均値分布を見ると,やや右上がりの 傾向を示していることが分かる.
ここで,得られた結果と距離減衰式による推定値 の関係について考察を行う.PGAについては,全記 録の誤差の平均が-0.1程度と距離減衰式のバラツキ の中に十分納まっていると考えられる.また,図- 2(f)の結果を見ると,基盤深度100~500m以外の地点 においては,観測記録のPGAが距離減衰式による PGAよりも小さな値となっていることが分かるが,
こういった基盤深度を持ったサイトは今回用いた記 録の中では非常に限られており,全体の平均をとる
と,誤差はそれほど大きくはなっていない.距離減 衰式を作成した際の観測点情報については不明であ る が , 今 回 の 観 測 点 の 配 置 が 主 に 基 盤 深 度
100~500mの地点に分布していることからも,ほぼ
同様の観測点配置となっていることが予想される.
このように考えると,基盤深度100~500mにおける 観測記録は距離減衰式とほぼ一致しており,今回得 られたPGAの結果はある程度妥当な結果であると考 えられる.これに対してPGVの結果では,全記録の 誤差平均は-0.26となっており,距離減衰式推定時 の標準偏差と比較しても多少大きくなっている.こ の一つの原因としては,用いている記録のPGVが小 さいためではないかと推測される.距離減衰式の回 帰係数算定時には,地震動レベルの大きな近距離で の記録に重みをつけた検討が行われており,比較的 大きな地震動に対しての回帰結果であると考えるこ とが出来る.このことは図-3(a)からも推測できる
0.1 0.5 1 5 10 50 -1
-0.5 0 0.5 1
PGVatt [kine]
log10(PGVOBS)-log10(PGVATT)
(a) 距離減衰式によるPGVと誤差の関係
0 100 200 300
-1 -0.5 0 0.5 1
R[km]
log10(PGVOBS)-log10(PGVATT)
(b) 震源距離と誤差の関係
0 2000 4000 6000
-1 -0.5 0 0.5 1
Bedrock Depth [m]
log10(PGVOBS)-log10(PGVATT)
(e) 地震基盤深度(実数軸)と誤差の関係
0 50 100 150
-1 -0.5 0 0.5 1
EQ Depth[km]
log10(PGVOBS)-log10(PGVATT)
(d) 震源深さと誤差の関係
101 102 103 104
-1 -0.5 0 0.5 1
Bedrock Depth [m]
log10(PGVOBS)-log10(PGVATT)
(f) 地震基盤深度(対数軸)と誤差の関係
観測記録 平均値 平均±σ
2 3 4 5 6 7 8
-1 -0.5 0 0.5 1
Mw log10(PGVOBS)-log10(PGVATT)
(c) 地震規模Mwと誤差の関係
図-3 観測記録と距離減衰式による推定値の誤差(PGV) が,速度レベルが比較的大きい(PGV≧1kine)記
録に対しては,距離減衰式による結果と観測記録は ほぼ一致していることが分かる.しかしPGVのレベ
ルが1kineよりも小さな地震に対しては,距離減衰
式による推定値よりも観測記録が小さくなっている.
このように,今回用いたデータが,距離減衰式作成 時に対象としていない地震動を多く含むために,
PGVの結果が距離減衰式と比較して誤差が大きくな ってしまったのではないかと予測される.同様なこ とはPGAについても当てはまると考えられるが,今 回使用した地震記録はいずれも距離減衰式による推 定値が10gal以上と比較的大きな加速度を持った地 震記録を対象としているために,PGAによる結果は 距離減衰式の適用範囲内に収まっていると解釈する ことが出来る.
以上の結果をまとめると,PGAについては地震基 盤深度の変化に伴い,距離減衰式と比較して大小に
変化する傾向があることが示唆された.またPGVに ついては,基盤深度との明瞭な相関は見られなかっ た.既往の研究により,基盤深度が500m程度より も深い地域では,浅い地域と比較して,応答スペク トルの形状が変化し,短周期側で落ち込むようなス ペクトルとなっていることが指摘されており7), PGAによる検討結果はこれと整合する.ただし,以 上の知見は観測記録という限られたデータに対する 検討結果であり,本結果が一般的なものであるかに ついては疑問が残る.そこで次節以降では,数値計 算に基づいた検討を行い,結果の妥当性を確認する.
3.伝達関数に基づく検討
ここでは,地震基盤深度を変化させた複数の地盤 に対して伝達関数を算定し,卓越周期がどのように
0 1500 3000 0.0
0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
Vs [m/s]
地震基盤深度に対する比率
0 1500 3000 0.0
0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
Vs [m/s]
0 1500 3000 0.0
0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
Vs [m/s]
0 1500 3000 0.0
0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
Vs [m/s]
0 1500 3000 0.0
0.2 0.4 0.6 0.8 1.0
Vs [m/s]
工学的基盤
地震基盤
図-4 設定した地盤構造(左から層構成1~5)
10-210-1100101102103 0.1
1 10 100
Amplification ratio
D=5[m]
10-210-1100101102103 0.1
1 10
100D=5000[m]
Frequency [Hz]
10-210-1100101102103 0.1
1 10 100
Frequency [Hz]
Amplification ratio
D=500[m]
10-210-1100101102103 0.1
1 10
100D=50[m]
10-210-1100101102103 0.1
1 10
100D=100[m]
10-210-1100101102103 0.1
1 10 100
Frequency [Hz]
D=1000[m]
10-210-1100101102103 0.1
1 10
100D=10[m]
10-210-1100101102103 0.1
1 10 100
Frequency [Hz]
D=10000[m]
層構成1 層構成4 図-5 地震基盤深度Dを変化させた場合の伝達関数の例(層構成1, 4の結果)
変化するのかについて検討を行う.また,実観測記 録に対してある周期帯域を増幅させた場合に,PGA, PGVがどのように増幅するのか算定し,この結果と 地盤の卓越周期との関連を見ることにより,基盤深 度とPGA,PGVの増幅の関係について考察する.
(1) 地震基盤深度を変化させた伝達関数
地盤の速度構成を固定し,地震基盤深度を変化さ せた場合の地震基盤面から工学的基盤面までの伝達 関数を算定する.地盤の層構成としては図-4に示す 5ケースを想定した.なお,図-4の左端に示した層 構成1は,微動アレー観測によって推定された小田 原市付近の地盤構造14)をもとにして設定したもので あり,その他の4ケースの層構成は,ランダムに設 定したものである.工学的基盤から地震基盤までの 深度としては各層構成ごとに,5, 10, 50, 100, 500, 1000, 5000, 10000mの8パターンを設定した.伝達関
数算定時の減衰は,周波数依存を考慮せず,全周期 において1%を考慮した.実際の地盤の減衰には周 波数依存があることが分かっているが,今回の検討 が主に地盤の卓越周期と基盤深度の関係を見ること を目的としているために,周波数依存性については 無視して検討を行っている.
以上の条件に基づいて算定された伝達関数の例を 図-5に示す.ここでは,平均的なVsが最も大きな 層構成1と最も小さい層構成4の結果を示している.
その他の層構成による結果については省略するが,
いずれの結果も両地盤の伝達関数算定結果の中間に 位置する結果となっている.図-5より,基盤深度が 深くなるにつれて地盤の卓越周期が徐々に伸びてい ることが分かる.基盤深度が50mにおいては卓越周 期が10Hz周辺,500mにおいては1Hz周辺となって いる.また,層構成の違いによる伝達関数のピーク の差は,基盤深度の変化によるピークの差と比較し
30 40 50 60 70 80 90 100 -300
0 300
Acc [cm/s2 ]
Time [sec]
増幅前 PGA=100[cm/s2] PGV=8.2[cm/s]
増幅後 PGA=255[cm/s2] PGV=41.0[cm/s]
(PGA:2.55倍,PGV:4.99倍) 増幅前後の時刻歴加速度
10-1 100 101 0.1
1 10 100 1000
Fourier amp. [cm/s2 *s]
Frequency [Hz]
増幅前後のフーリエ振幅
10-1 100 101 0
2 4 6 8 10 12
Amplification ratio
Frequency [Hz]
増幅倍率(10-0.5~100[Hz]を10倍)
図-6 一定周波数強制増幅の例(地震動:釧路沖地震JMA釧路,増幅対象周波数:10−0.5~100[Hz])
10-2 10-1 100 101 102 103 0
2 4 6 8 10
PGVの倍率
増幅中心周波数 [Hz]
10-2 10-1 100 101 102 103 0
2 4 6 8 10
PGAの倍率
増幅中心周波数 [Hz]
兵庫県南部地震JMA神戸
釧路沖地震JMA釧路
新潟県中越地震K-NET小千谷 三陸南地震K-NET牡鹿
図-7 振幅強制増幅によるPGA,PGVの増幅倍率
て,相対的に小さい.そのためどのような層構成を 持っているかということによらず,地震基盤深度に よってその地点の卓越周期を大局的に表現できると いえる.このことは,もしPGA,PGVの増幅に寄与 する周波数が特定された場合,その周波数にピーク を持った地震基盤深度の地点においてPGA,PGVが 大きくなる,ということを示唆している.
(2) 振幅強制増幅によるPGA,PGVの増幅
本節では地震記録のPGA, PGVがどの周波数帯の エネルギーに支配されているかということを確認す るため,数値解析に基づいた検討を行う.具体的に は,地震観測記録のフーリエ振幅に対して,ある周 波数帯域を強制的に増大させる.この増大させた振 幅と元波形の位相を用いてフーリエ逆変換を行い,
算定された波形のPGA, PGVを求め,元波形のPGA, PGVとの比率を算定する.この作業を周波数帯域を 変化させて多数実施することによって,PGA, PGV に寄与の大きな周波数を推定する.
基準とする地震動としては4波(兵庫県南部地震 JMA神戸,釧路沖地震JMA釧路,新潟県中越地震K- NET小千谷,三陸南地震K-NET牡鹿)を選定した.
結果の解釈を簡単にするために,元波形のPGAを 100galになるように振幅調整して用いることとした.
増幅倍率としては,10−2 ~103[Hz]までを対数軸上 で100.5ごとに区切り,対象となる周波数帯域を10 倍した.この波形に対して波形処理前後のPGA, PGVを算定し増幅倍率を求める.
計算の一例として,釧路沖地震JMA釧路の記録に
対して10−0.5 ~100[Hz]を増幅させた結果を図-6に示 す.このケースにおいてPGAは2.55倍,PGVは4.99 倍となっている.同様の作業を,増幅させる周波数 帯域,地震動を変化させて実施し,PGA, PGVの増 幅倍率をまとめて描いた結果を図-7に示す.なお,
図中横軸の増幅中心周波数とは,増幅させた周波数 帯域の対数中央値をあらわしており,例えば図-6の 例における増幅中心周波数は10−0.25[Hz]となる.こ れらの図より,PGA,PGVはどの周波数帯を増幅さ せても一律に増幅するのではなく,各指標に対して 影響を強く与える周波数が存在することが分かる.
PGAの増幅は,1~10Hz程度を増幅させることで大 きくなる.PGVについては,PGAよりも多少低振動 数側の0.5~5Hz程度の増幅に感度を持っていること が見て取れる.また,地震動の違いによって多少の ばらつきはあるものの,この傾向はほぼ同様である.
次に図-5の伝達関数算定結果と図-7を比較するこ とにより,PGA,PGVの増幅に寄与すると考えられ る地震基盤深度の検討を行う.まず,PGAの増幅率
は,1~10Hz程度を増幅させることにより大きくな
ることが分かっている.図-5において,1~10Hz程 度に伝達関数のピークを持つ構造は,基盤深度が 50~500m程度のケースとなっている.またPGVにつ
いては,0.5~5Hz程度の増幅による寄与が高い結果
となっているが,この周波数帯にピークを持つ構造 は,100~1000m程度の地震基盤深度を有する地盤で ある.つまり伝達関数による検討からは,地震基盤
深度50~500mの地盤においてPGAが大きくなり,
100~1000mの地盤ではPGVが増幅される可能性があ
ることが分かった.このうちPGAの結果は,第2章 の距離減衰式と観測記録の比較による結果とも整合 の取れた結果となっている.
4.地盤応答解析に基づく検討
本章では,地震基盤位置において観測された地震 記録を用いた地盤応答解析を実施し,工学的基盤位 置での地震動を推定する.この際,地震基盤から工 学的基盤までの堆積層厚さを変化させて解析を行う ことで,地震基盤深度の変化に伴う地盤増幅の変化 を確認する.
今回用いる地盤応答解析手法としては,逐次非線 形解析とした.一般に工学的基盤以深の硬質地盤に おいては,地盤は弾性応答すると考えられており,
伝達関数などを用いて工学的基盤での地震動が推定 されることが多い.しかしながら後に議論を行うが,
非線形解析を実施すると,入力地震動レベルの違い によって地盤増幅の程度が異なる結果が得られた.
これは地盤が塑性化する影響であると考えられるた め,これらの影響を適切に評価可能な非線形解析を 用いることとした.
地盤の層構成としては3章と同様に,図-4に示す5 種類とし,堆積層厚さ(地震基盤深度)は5, 10, 50, 100, 500, 1000, 5000, 10000mの8ケースを設定した.
なお,地盤の非線形特性は砂質土と粘性土で大きく 変化することが分かっているため,全層を砂質土と した場合,粘性土とした場合の2種類を想定し,検 討を行う.地盤の非線形構成則としては,修正R-O
モデル15)16)を用いることとし,動的変形特性は,高
拘束圧下における砂岩,泥岩の三軸圧縮繰り返し試 験結果17)をもとに設定している.与える減衰として は,地盤のせん断弾性波速度,土質分類をパラメー タとして周波数依存性を考慮したQ値の提案式18)に 出来る限り一致するようなレーリー減衰を設定して いる.なおこの減衰を使用することにより,従来の 地盤応答解析で一般的に用いられている減衰(1, 2 次モードにおいて1%や3%となるようにレーリー減 衰や剛性比例型減衰で設定)と比較して,より妥当 な応答値を推定可能であることは,別途確認済であ る.地震基盤位置に入力する地震動としては,観測
点の地盤Vsが2500m/s以上のサイトにおいて観測さ
れた15記録(30成分)を選択した.
これらの条件の下で地盤応答解析を実施し,工学 的基盤位置における地震動を算定した.得られた
cal
cal PGV
PGA , と 距 離 減 衰 式 に よ っ て 推 定 さ れ る
att
att PGV
PGA , の誤差を第2章と同様に整理した.結 果を図-8,図-9に示す.なお第2章の観測記録にお ける検討時には,距離減衰式によって推定される最 大加速度PGAattが10gal以上の記録を収集している が,ここではそのような分類を行っていない.そこ で図-8,図-9には,PGAattが10galより大きいか小 さいかによってプロットの色を変化させている.
まず図-8に示すPGAの結果について考察を行う.
(a)から,PGAatt <10gal の記録を用いた解析結果は 加速度が小さいほど距離減衰式との誤差が大きくな っていることが分かる.この原因として,地盤の塑 性化の影響が考えられる.加速度レベルが小さい場 合には,地盤の塑性化の程度が小さいために,工学 的基盤位置における応答倍率が,増大する傾向にあ る.そのためある程度大きな地震記録に基づいて作 成された距離減衰式を10gal以下の地震動の予測に 用いると,地震基盤から工学的基盤までの応答倍率 を過小評価してしまうために,解析結果が距離減衰 式よりも大きな結果となっている可能性がある.さ らに,地盤の塑性化の影響は図-8(f)の結果からも見 て取れる.この図において,小さな地震動までを含 んだ全解析結果の平均値(×印)と,10gal以上の 記録のみを用いた解析結果の平均値(▲印)とを比 較すると,地震基盤深度が100mよりも小さい地点 において両者はほぼ一致している.ところが基盤深 度が大きくなるにつれて,10gal以上の結果の平均 値は,全解析結果の平均値よりも誤差が小さくなっ ていることが分かる.これは加速度の大きな記録を
0.1 1 10 100 1000 -1
-0.5 0 0.5 1
PGAatt [gal]
log10(PGACAL)-log10(PGAATT)
(a) 距離減衰式によるPGAと誤差の関係
0 100 200 300
-1 -0.5 0 0.5 1
R[km]
log10(PGACAL)-log10(PGAATT)
(b) 震源距離と誤差の関係
0 5000 10000
-1 -0.5 0 0.5 1
Bedrock Depth [m]
log10(PGACAL)-log10(PGAATT)
(e) 地震基盤深度(実数軸)と誤差の関係
0 50 100 150
-1 -0.5 0 0.5 1
EQ Depth[km]
log10(PGACAL)-log10(PGAATT)
(d) 震源深さと誤差の関係
100 101 102 103 104 -1
-0.5 0 0.5 1
Bedrock Depth [m]
log10(PGACAL)-log10(PGAATT)
(f) 地震基盤深度(対数軸)と誤差の関係
観測記録による結果 観測記録の平均 地盤応答解析結果
PGAatt<10galの結果 PGAatt≧10galの結果 全結果の平均
10gal以上の結果の平均
2 3 4 5 6 7 8
-1 -0.5 0 0.5 1
Mw log10(PGACAL)-log10(PGAATT)
(c) 地震規模Mwと誤差の関係
図-8 地盤応答解析結果と距離減衰式による推定値の誤差(PGA)
地震基盤に入力した場合,層厚が大きくなるに従っ て地盤塑性化の影響が顕著になり,増幅が抑えられ たためであると考えられる.以上より,地震基盤か ら工学的基盤までの比較的硬質な地盤であっても,
塑性化の影響は無視できないと考えられる.このた め第2章で実施した観測記録による検討結果と比較 するためには,これと同じ条件で検討が行われてい るPGAatt ≥10galの結果のみ用いて行うのがよいと 考えられる.
そ こ で PGAatt ≥10gal の 結 果 に 注 目 す る と ,
(a)~(d)において,各指標と特に大きな関係性が見ら
れない.ただし,今回用いた記録はかなり限られた 条件での結果であるため,地震規模や震源深さのバ リエーションが少なくなっている.ただし図-2の観 測記録による検討結果からも各指標との相関は見ら れないことからも,この結果は妥当であると考えら れる.
図-8(f)において,10gal以上の結果のみを用いた 解析結果を見ると,地震基盤深度の変化に伴って,
距離減衰式との誤差が徐々に変化していることが分 かる.この図には観測記録の平均値算定結果も示し ている(●印の実線)が,これと解析結果の平均
(▲印の実線)はほぼ一致している.また,地震基 盤深度50~500mの地点においてPGAが大きくなると いう傾向は,伝達関数による検討結果とも整合が取 れた結果となっている.
次に図-9のPGVについてまとめた結果について考 察を行う.図-9(a)より地震動レベルの小さい解析 結果では,距離減衰式による推定値よりも大きな結 果となっている.これはPGAの場合と同様に,地盤 塑性化の影響であることが予想される.ただしPGV についての地盤塑性化の影響はPGAと比較して小さ いと考えられるために,入力地震動の大小による誤 差の変化は比較的小さくなっている.またこれは
0.050.1 0.5 1 5 10 50 -1
-0.5 0 0.5 1
PGVatt [kine]
log10(PGVCAL)-log10(PGVATT)
(a) 距離減衰式によるPGVと誤差の関係
0 100 200 300
-1 -0.5 0 0.5 1
R[km]
log10(PGVCAL)-log10(PGVATT)
(b) 震源距離と誤差の関係
0 5000 10000
-1 -0.5 0 0.5 1
Bedrock Depth [m]
log10(PGVCAL)-log10(PGVATT)
(e) 地震基盤深度(実数軸)と誤差の関係
0 50 100 150
-1 -0.5 0 0.5 1
EQ Depth[km]
log10(PGVCAL)-log10(PGVATT)
(d) 震源深さと誤差の関係
100 101 102 103 104 -1
-0.5 0 0.5 1
Bedrock Depth [m]
log10(PGVCAL)-log10(PGVATT)
(f) 地震基盤深度(対数軸)と誤差の関係
観測記録による結果 観測記録の平均 地盤応答解析結果
PGAatt<10galの結果 PGAatt≧10galの結果 全結果の平均
10gal以上の結果の平均
2 3 4 5 6 7 8
-1 -0.5 0 0.5 1
Mw log10(PGVCAL)-log10(PGVATT)
(c) 地震規模Mwと誤差の関係
図-9 地盤応答解析結果と距離減衰式による推定値の誤差(PGV)
図 -9(f)に お け る 全 解 析 結 果 の 平 均 値 ( × 印 ) と 10gal以上の記録を用いた解析結果(▲印)の間に ほとんど差がないことからも確認できる.
図-9(f)の地震基盤深度との関係を見ると,基盤深 度500~5000mの地点において,増幅が見られる.こ れは伝達関数における検討とある程度整合している が,観測記録による検討結果(●印の実線)とは異 なる結果となっている.この原因としては第2章で 述べた以外に,速度は加速度と比較して,地盤の3 次元的な影響を強く受けるためではないか考えるこ とも出来る.今回の地盤応答解析は1次元で行って いるが,実観測記録には地盤の3次元的な影響も含 まれている.そのため比較的長周期側の地震動を評 価する場合には,1次元解析では適用範囲に問題が ある可能性も考えられる.
5.深部地下構造を考慮した距離減衰式の補正 係数
観測記録,伝達関数,地盤応答解析に基づく検討 より,PGAは地震基盤深度の変化に伴って,増幅率 が変化することが確かめられた.そこで地震基盤深 度を考慮した距離減衰式の補正係数の提案を行う.
またPGVと基盤深度の関係については,観測記録,
数値解析による検討結果において同様な傾向が確認 されなかったために,モデル化は実施しないことと した.距離減衰式の補正係数α としては,図-8(f) の平均値を再現できる簡易な式で表現するのが望ま しいと考えられる.本検討では以下の形でα を表 現することを試みた.
d x bx
ax + − − c +
=( 2 )(1 exp( ))
α (3)
) 1 1
(
log10 < の場合は = とする
= D D D
x
ここで,D:対象地点の地震基盤深度(m),α :距
表-1 得られた回帰係数
a b c d
-0.077 0.309 4 -0.33
離減衰式補正係数,a,b,c,d:回帰係数である.こ こで,dはx=0(地震基盤面)における補正係数 であるので,本検討の地盤応答解析を実施する際に 収集した地震基盤位置での観測記録と距離減衰式に よって推定されるPGAの誤差の平均値である-0.33 を設定した.その他の回帰係数a,b,cは,図-8(f)に 示した観測記録,数値解析の平均値を満足するよう に最小二乗法によって推定した.得られた係数を 表-1に,これらの回帰係数を式(3)に代入して求め られる距離減衰式補正係数の算定結果を図-10に示 す.提案した補正係数と観測記録,解析結果はよく 一致しており,式(3)を用いることで,簡便に深部 地下構造の影響を考慮した評価が可能となる.また 今回使用した観測点に対して補正係数を導入して地 震動を推定することにより,観測記録との誤差の平 均値は-0.1から-0.03と大幅に改善されている.
最後に提案式を用いて試計算を実施する.想定す る地震は,Mw=7.0,震源深さ30kmの内陸地殻内地 震とした.地震基盤深度100mと1000mの場合につい て式(3)を適用した結果を図-11に示す.地震基盤深 度100mの地点では,距離減衰式によるPGAとほぼ 等しい結果を得ているが,基盤深度1000mの地点に おいては,加速度が小さくなっている.この結果は,
今回得られた知見,地震基盤深度の変化によって短
周期側の応答スペクトルが変化するという既往の報 告ともよく一致する結果となっている.
6.まとめ
本検討では,観測地点の地震基盤深度の違いによ るPGA,PGVの変化の有無を確認すること,既往の 距離減衰式に地震基盤深度を考慮した補正係数を導 入することを目的とした検討を実施した.その結果,
以下の知見が得られた.
・ 工学的基盤位置の観測記録の収集を行い,観測 点の地震基盤深度ごとに距離減衰式との比較を 行った.その結果,地震基盤深度の変化に応じ てPGAが変化すること,基盤深度50~500m程度 のサイトでPGAが大きくなることが分かった.
また,PGVと基盤深度の間には明瞭な関係が見 られなかった.
・ 各種基盤深度を有する地盤の伝達関数を算出し
100 101 102 103 104 105
-1 -0.5 0 0.5 1
Bedrock Depth [m]
log10(PGAOBS)-log10(PGAATT)
観測 解析 平均(観測)
平均(解析)
補正係数α
図-10 地震基盤深度を考慮した距離減衰式補正係数α
10 50 100 500
0 100 200 300 400 500
断層最短距離[km]
PGA [gal]
補正係数なし 地震基盤深度100m 地震基盤深度1000m
図-11 地震基盤深度の違いによるPGAの変化の試算結果(Mw=7.0, D=10km, 地殻内地震の場合)
た.また,観測記録に対して一定区間の周波数 帯域を増幅させ,元波形のPGA,PGVと比較す ることにより,PGA,PGVに感度を持つ周波数 帯域を推定した.その結果,PGAは1~10Hz程度 の振幅と相関があること,この周波数帯にピー クを持つ地盤の基盤深度は50~500m程度である ことが分かった.PGVに関しては,0.5~5Hz程 度の増幅による寄与が大きいこと,基盤深度 100~1000mの地盤のピークがこの周期帯周辺に 存在することが分かった.
・ 地震基盤位置の観測記録を入力として,各種層 厚(地震基盤深度)を有する地盤に対して応答 解析を実施することで,工学的基盤位置での地 震動を推定した.その結果,地震基盤深度によ ってPGA,PGVが変化すること,PGAの変化の 傾向は,観測記録,伝達関数による検討結果と よく一致すること,PGVの結果は伝達関数によ る結果と一致することが分かった.
・ 以上の結果を踏まえて,地震基盤深度を考慮し たPGAの補正係数αの提案を行った.提案式を 使用することで,観測記録との誤差が小さくな ることを確認した.これにより地震基盤深度の 変化に伴うPGAの変化を簡便に評価することが 可能となる.
また本検討における地盤応答解析の結果,Vsが 400m/s以上という硬質地盤においても地盤の塑性化 の影響が無視できないことも示唆されている.つま り地震動レベルに応じた増幅率を設定することで,
さらに推定精度が向上するものと考えられる.また PGVについては,記録の不足,解析手法の不完全さ から,基盤深度に対する変化を定量化するまでには 至っていない.今後はこういった点についても検討 を進めていく必要があると考えている.
謝辞:本検討では,防災科学技術研究所のK-NET,
KiK-netの観測記録を使用させていただきました.
一 部 の 図 の 作 成 に は ,GMT(Wessel and Smith, 1998)を用いました.記して謝意を表します.
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CORRECTION OF ATTENUATION RELATIONSHIP CONSIDERING DEPTH OF SEISMIC BEDROCK
Kimitoshi SAKAI and Yoshitaka MURONO
In this study, relationship between the depth to the seismic bedrock at a site and the amplification factor of the peak ground acceleration (PGA) or velocity (PGV) is clarified by using observation records and numerical simulations. It is found that PGA affects well with the depth of bedrock, and PGA is much amplified at sites when the bedrock lays at the depth of 50 to 500m. Consequently, the correction coefficient for attenuation relationship considering the bedrock depth and soil conditions at sites is proposed. The PGA can be estimated in a reasonable manner by using proposed method.